JP2008050047A - 携帯端末通信不能化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯電話機を無線通信不能な状態とする必要のある施設にて、確実に携帯電話機を通信不能化することができる携帯端末通信不能化装置を提供する。
【解決手段】無線通信を行う携帯電話機Kの通信波を遮断する電磁波遮断袋30aをセットしておく袋収納部7と、前記携帯電話機Kの投入を許容する投入口2と、該投入口に携帯電話機Kが投入されたことを検知する投入完了検知センサと、投入された携帯電話機Kを袋状に被覆するように前記袋収納部7から前記電磁波遮断袋30aを繰り出す袋繰出機構部と、前記携帯電話機Kを内側に包んだ状態で前記電磁波遮断袋30aを密封する袋熱溶着機構部と、密封した前記電磁波遮断袋30aを内側に包んだ前記携帯電話機Kと共に排出する排出口9とにより携帯端末通信不能化装置1を構成した。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば携帯電話機などの通信機能を有する携帯端末を通信不能な状態にするような携帯端末通信不能化装置に関する。
従来、無線通信によって遠隔地の人と通話できる携帯電話機が提供されている。
携帯電話機は、着信があると着信音を鳴らし、利用者に着信していることを知らせるように構成されている。
この着信音は、利用者が着信に気づけるように充分な音量で鳴らされることが多い。このため、映画館やコンサートホールや劇場といった場所では携帯電話機の電源を切っておくことが求められている。
また、携帯電話機が無線通信に使用する通信波は、医療機器やペースメーカーに影響を与えることが知られている。このため、病院などの施設では、携帯電話機の電源を切ることが求められている。
しかし、携帯電話機の電源を切り忘れる利用者も存在するため、上述した場所での携帯電話機の電源OFFを徹底できていないのが現状である。
一方、携帯電話機の電磁波を遮断するものとして、電磁遮断袋が提案されている(特許文献1参照)。この電磁遮断袋は、電磁遮断シートで構成されており、開口部から携帯電話機を収納して該開口部の線ファスナを閉じ、これによって電磁波を遮蔽できるとされている。
しかし、この電磁遮断袋は、結局のところ利用者が手作業で携帯電話機を収納して線ファスナを閉じる必要があり、手作業で携帯電話機の電源をOFFにすることと大差がなかった。このため、電磁遮断袋を提供しても、上述の場所にて携帯電話機が通信可能な状態で存在することを減らすことは期待できなかった。
特開2001−171683号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、携帯端末を無線通信不能な状態とする必要のある施設にて、確実に携帯端末を通信不能化することができる携帯端末通信不能化装置を提供することを目的とする。
この発明は、無線通信を行う携帯端末の通信波を遮断する通信波遮断シートをセットしておく通信波遮断シートセット部と、前記携帯端末の投入を許容する投入口と、該投入口に携帯端末が投入されたことを検知する投入検知センサと、投入された携帯端末を袋状に被覆するように前記通信波遮断シートセット部から前記通信波遮断シートを繰り出す繰出手段と、前記携帯端末を内側に包んだ状態で前記通信波遮断シートを密封する密封手段と、密封した前記通信波遮断シートを内側に包んだ前記携帯端末と共に排出する排出口とを備えた携帯端末通信不能化装置であることを特徴とする。
この発明により、携帯端末を無線通信不能な状態とする必要のある施設にて、確実に携帯端末を通信不能化することができる携帯端末通信不能化装置を提供することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は、携帯端末通信不能化装置1の外観を示す斜視図であり、図2は携帯端末通信不能化装置1の内部構成を示す斜視図である。
携帯端末通信不能化装置1は、全体形状が略ボックス状に形成されており、上面に投入口2が開口形成され、正面下方に排出口9が開口形成されている。この投入口2および排出口9は、いずれも携帯電話機Kが通過可能な大きさに形成されている。
図2に示すように、投入口2の下方位置には、該投入口2から投入された携帯電話機Kを下方へ落下させる鉛直方向の通路(図示省略)が設けられており、この通路の終端部に電磁波遮断袋30aが開口部31を開口された状態で開口部31が上になるようにセットされている。これにより、投入口2から開口部31までが連通されている。開口部31の開口は、開口アーム3a,3bで内側を広げるとともに、該開口アーム3a,3bと支持アーム4a,4bとで電磁波遮断袋30aの開口部31を挟持することで実現している。
また、支持アーム4aと電磁波遮断袋30aを挟んで対向する位置には、熱溶着用のヒーター5が設けられている。このヒーター5は、開口アーム3a,3bと支持アーム4a,4bとが開口部31を閉じた状態で支持アーム4aに向かって電磁波遮断袋30aを押圧し、このときに加熱する(あるいは加熱しておく)ことで電磁波遮断袋30aの開口部31近傍を熱溶着する。
開口アーム3a,3b、支持アーム4a,4b、およびヒーター5が備えられた位置の下方背面側には、複数の電磁波遮断袋30(30b,30c,…)を収納しておく袋収納部7が設けられている。この袋収納部7から電磁波遮断袋30が開口アーム3a,3bおよび支持アーム4a,4bによって一枚ずつ繰り出され、電磁波遮断袋30aとしてセットされる。
図3は、携帯端末通信不能化装置1の構成を示すブロック図である。
携帯端末通信不能化装置1は、投入口センサ11、投入完了検知センサ12、袋繰出機構部13、袋熱溶着機構部14、報知部15、および制御部16で構成されている。
投入口センサ11は、反射型光センサや透過型光センサなどのセンサで構成されており、投入口2(図2参照)の直下の通路(図示省略)に設けられ、投入口2に携帯電話機Kや異物などが存在するか否かを検知し、検知信号を制御部16に送信する。
投入完了検知センサ12は、セットされている電磁波遮断袋30a内に携帯電話機Kが収納されている状態か否かを検知し、検知信号を制御部16に送信する。この投入完了検知センサ12は、例えば重量検知センサで構成することができる。この場合、投入口2(図2参照)から携帯電話機Kが投入されてこの携帯電話機Kが落下して電磁波遮断袋30a内に収納されると、開口アーム3a,3bおよび支持アーム4a,4bで支持する電磁波遮断袋30aの重量が増加するため、この重量増加を検知して投入完了とすることができる。
袋繰出機構部13は、制御部16の制御信号に従って、開口アーム3a,3b(図2参照)および支持アーム4a,4bを用いて袋収納部7から電磁波遮断袋30を1枚ずつ繰り出し、投入口2の直下位置にセットする。
袋熱溶着機構部14は、制御部16の制御信号に従って、加熱したヒーター5(図2参照)を電磁波遮断袋30aに押し付けて支持アーム4aへ向かって押圧し、電磁波遮断袋30aの開口部31付近を熱溶着する。
報知部15は、制御部16の制御信号に従って、適宜の報知を行う。この報知の内容としては、携帯電話機Kを電磁波遮断袋30で包装することが完了して排出口9から排出されていることの報知、または、投入口2付近に異物が存在するためこれを除去しないと携帯電話機Kを電磁波遮断袋30で包装する動作を実行できないことの報知などがある。
制御部16は、各種制御動作を実行する。
図4は、電磁波遮断袋30の構成を示す断面図である。
電磁波遮断袋30は、ナイロンや塩ビなどの熱溶着可能な熱可塑性素材で構成される熱溶着層33,35と、電磁波を遮断する電磁波遮断素材で構成する電磁波遮断層34の三層で構成されている。この電磁波遮断層34は、アルミ、銅、または銀といった金属、あるいは炭素または珪素といった吸収剤が樹脂に含有された部材等で構成されている。電磁波遮断層34は、その両面が熱溶着層33,35により挟まれている。これにより、向きなどに関係なくどこでも熱溶着できるようにしている。また、熱溶着層33,35と電磁波遮断層34の三層で構成されているシート材は、肉厚を薄くして柔軟に変形するように構成している。
図5は、携帯端末通信不能化装置1の制御部16の動作を示すフローチャートであり、図6は電磁波遮断袋30による携帯電話機Kの包装を説明する説明図である。
制御部16は、劇場などの施設の係員による電源ONの操作を受けると(ステップS1)、袋熱溶着機構部14によってヒーター5を加熱し(ステップS2)、袋繰出機構部13によって袋収納部7から電磁波遮断袋30を1枚繰り出して投入口2の直下位置にセットする(ステップS3)。
制御部16は、図6(A)に示すように入場者等の利用者により携帯電話機Kが投入されて投入完了検知センサ12から投入完了の検知信号を受信するまで待機する(ステップS4:NO)。投入完了の検知信号を受信すると(ステップS4:YES)、制御部16は投入口センサ11によって投入口2に異物が存在するか否か検知する(ステップS5)。
制御部16は、異物を検知している間は待機する(ステップS5:NO)。ここで、異物の存在時間が一定時間を超えた場合、報知部15によって異物除去を促す報知をすると良い。
制御部16は、投入口センサ11によって投入口2に異物が存在しないことを検知すると(ステップS5:YES)、図6(B)に示すように、袋繰出機構部13の開口アーム3aおよび支持アーム4aで挟持している前面側と、開口アーム3bおよび支持アーム4bで挟持している背面側とを近接する方向に移動させて電磁波遮断袋30aの開口部31を閉じる(ステップS6)。
制御部16は、図6(C)に示すように、袋熱溶着機構部14によってヒーター5を開口アーム3aに押し付けて電磁波遮断袋30aの開口部31近傍を熱溶着して熱溶着部32を作成し、この熱溶着部32によって電磁波遮断袋30aを密封する(ステップS7)。
制御部16は、袋繰出機構部13の袋繰出機構部13の開口アーム3aと支持アーム4aを開いて電磁波遮断袋30aの前面側を開放し、またこれと同時に開口アーム3bと支持アーム4bを開いて電磁波遮断袋30aの背面側を開放して、携帯電話機Kを包装した電磁波遮断袋30aを下方へ落下させて排出口9から排出する(ステップS8)。このとき、電磁波遮断袋30によって包装済みの携帯電話機Kを排出口9に排出した旨を報知部15によって報知すると良い。
制御部16は、係員に電源OFFされるまで(ステップS9:NO)ステップS3〜S8を繰り返し、電源OFFされると(ステップS9:YES)処理を終了する。
以上の構成および動作により、利用者が携帯電話機Kを投入口2に投入するだけで、携帯電話機Kを電磁波遮断袋30で包装して密封し、通信不可能な状態として排出口9から排出することができる。このように投入するだけで携帯電話機Kを電磁波遮断袋30で包装して通信不可にできるため、利便性に富み、利用者の満足度を向上させることができる。
また、映画館、コンサートホール、劇場、病院等、携帯電話機Kの使用が禁止されている施設において、入り口などに携帯端末通信不能化装置1を設置し、携帯電話機Kの投入を義務付ければ、施設内で携帯電話機Kが使用されることを確実に防止できる。このため、施設提供者の満足度を向上させることができる。
また、通信可能にするには、電磁波遮断袋30を破るだけで済むため、わずらわしい操作が不要である。しかも、電磁波遮断袋30が柔らかいために場所をとらず、携帯電話機Kを収納した電磁波遮断袋30をそのままカバン等に入れるに際して、携帯電話機K単体の場合にくらべて殆ど占有面積が変化しないため、電磁波遮断袋30に包んでない状態とほとんど変わらずにカバンに入れられる。
また、携帯電話機Kが使用不可の状態であることは一目で解るため、利用者は施設から出るときに電磁波遮断袋30を破る等して携帯電話機Kを取り出し、携帯電話機Kを使用可能(通信可能)な状態に確実にすることができる。
また、電磁波遮断袋30は、熱溶着によって密封されるという簡素な構造であるため、安価に提供することができる。したがって、消耗品となる電磁波遮断袋30のコストを削減でき、携帯端末通信不能化装置1を導入する施設の経営者の満足度を向上させることができる。
なお、上述の実施形態では熱溶着によって電磁波遮断袋30を密封したが、接着剤による接着やファスナによる接着など、他の方法によって密封しても良い。 また、このように熱溶着以外の手法で電磁波遮断袋30を密封する場合は、電磁波遮断袋30の素材として、熱溶着可能な素材を用いなくてもよい。
また、電磁波遮断袋30内の空気を吸引する吸引手段を設けてもよい。この場合、携帯電話機Kを電磁波遮断袋30内に収納した状態で電磁波遮断袋30内の空気を吸引手段により吸引し、電磁波遮断袋30内にほとんど空気がない状態で袋熱溶着機構部14により密封するとよい。これにより、電磁波遮断袋30で携帯電話機Kを包装した状態の全体の大きさを小さくすることができ、コンパクトに仕上げることができる。
また、予め袋状に形成されている電磁波遮断袋30を用いたが、これに限らず、ロール状に巻かれたシートを用いて該シートによって携帯電話機Kを包み、この状態で周囲を袋熱溶着機構部14で熱溶着して携帯電話機Kを袋状に包装する構成としてもよい。
また、熱溶着層35のさらに内側に、殺菌作用を有する殺菌素材による殺菌層を設けても良い。この殺菌層は、例えば銀素材による銀メッキ層で構成する、あるいは檜エキスを含有させた生地などの檜含有層で構成することができる。檜含有層で構成した場合には、芳香素材(芳香層)としても機能する檜エキスによって殺菌作用だけでなく芳香効果も得ることができる。
このように殺菌層を有する構成とした場合には、例えば百貨店などの施設において入り口にて殺菌効果を有する電磁波遮断袋30で携帯電話機Kを包装することで、店を出る頃には殺菌作用によって細菌を死滅させることができ、また銀の抗菌作用によって細菌の増殖を抑制でき、携帯電話機Kの衛生状態を良好にできる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の熱溶着手段は、実施形態のヒーター5に対応し、
以下同様に、
通信波遮断シートセット部は、袋収納部7に対応し、
異物検知センサは、投入口センサ11に対応し、
投入検知センサは、投入完了検知センサ12に対応し、
繰出手段は、袋繰出機構部13に対応し、
密封手段は、袋熱溶着機構部14に対応し、
通信波遮断シートおよび袋状のシートは、電磁波遮断袋30に対応し、
熱溶着可能素材は、熱溶着層33,35の素材に対応し、
通信波遮断素材は、電磁波遮断層34の素材に対応し、
携帯端末は、携帯電話機Kに対応し、
殺菌素材は、銀メッキに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
携帯端末通信不能化装置の外観を示す斜視図。 携帯端末通信不能化装置の内部構成を示す斜視図。 携帯端末通信不能化装置の構成を示すブロック図。 電磁波遮断袋の構成を示す断面図。 携帯端末通信不能化装置の制御部の動作を示すフローチャート。 電磁波遮断袋による携帯電話機の包装を説明する説明図。
符号の説明
1…携帯端末通信不能化装置、2…投入口、5…ヒーター、7…袋収納部、9…排出口、11…投入口センサ、12…投入完了検知センサ、13…袋繰出機構部、14…袋熱溶着機構部、30…電磁波遮断袋、31…開口部、33,35…熱溶着層、34…電磁波遮断層、K…携帯電話機

Claims (6)

  1. 無線通信を行う携帯端末の通信波を遮断する通信波遮断シートをセットしておく通信波遮断シートセット部と、
    前記携帯端末の投入を許容する投入口と、
    該投入口に携帯端末が投入されたことを検知する投入検知センサと、
    投入された携帯端末を袋状に被覆するように前記通信波遮断シートセット部から前記通信波遮断シートを繰り出す繰出手段と、
    前記携帯端末を内側に包んだ状態で前記通信波遮断シートを密封する密封手段と、
    密封した前記通信波遮断シートを内側に包んだ前記携帯端末と共に排出する排出口とを備えた
    携帯端末通信不能化装置。
  2. 前記通信波遮断シートを、熱溶着可能な熱溶着可能素材を用いて構成し、
    前記密封手段を、前記通信波遮断シートを熱溶着する熱溶着手段で構成した
    請求項1記載の携帯端末通信不能化装置。
  3. 前記通信波遮断シートを、通信波を遮断する通信波遮断素材と、該通信波遮断素材の両面に備えた前記熱溶着可能素材とで構成した
    請求項2記載の携帯端末通信不能化装置。
  4. 前記投入口に異物が存在しないことを検知する異物検知センサを備え、
    該異物検知センサで異物の不存在を検知するまで前記密封手段での密封を実行しない構成とした
    請求項1または2記載の携帯端末通信不能化装置。
  5. 前記通信波遮断シートを、開口部を有する袋状のシートで構成し、
    前記投入口から前記繰出手段で繰り出された前記通信波遮断シートの開口部までを連通した
    請求項1から4のいずれか1つに記載の携帯端末通信不能化装置。
  6. 前記通信波遮断シートの少なくとも携帯端末との接触側面を殺菌作用のある殺菌素材で形成した
    請求項1から5のいずれか1つに記載の携帯端末通信不能化装置。
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