JP2008049875A - タイヤ空気圧モニター装置、及びタイヤ位置特定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤの取り付け位置の特定を簡素化することが可能なタイヤ空気圧モニター装置、及びタイヤ位置特定方法提供すること
【解決手段】本発明にかかるタイヤ空気圧モニター装置は、第1のタイヤ1の空気圧を測定し、第1のタイヤ1の識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第1の空気圧検出部(空気圧センサユニットA)と、第2のタイヤ2の空気圧を測定し、第2のタイヤ2の識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第2の空気圧検出部(空気圧センサユニットB)と、第1の空気圧検出部から第1の距離X1を持ち、かつ第2の空気圧検出部から第1の距離X1とは異なる第2の距離X2を持つ位置に配置され、第1の空気圧検出部および第2の空気圧検出部からの無線信号を検出する受信部7とを有するものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかるタイヤ空気圧モニター装置は、第1のタイヤ1の空気圧を測定し、第1のタイヤ1の識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第1の空気圧検出部(空気圧センサユニットA)と、第2のタイヤ2の空気圧を測定し、第2のタイヤ2の識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第2の空気圧検出部(空気圧センサユニットB)と、第1の空気圧検出部から第1の距離X1を持ち、かつ第2の空気圧検出部から第1の距離X1とは異なる第2の距離X2を持つ位置に配置され、第1の空気圧検出部および第2の空気圧検出部からの無線信号を検出する受信部7とを有するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に取り付けられた複数のタイヤの空気圧をモニターする装置に関し、特に詳しくはタイヤの取り付け位置を特定できる空気圧モニター装置に関する。
米国TRED法(Transportation Recall Enhancement, Accountability and Document Act)の施行により、タイヤ空気圧警報装置の義務付けが2003年11月1日から始まっている。本背景によりタイヤ空気圧警報装置の需要が高まっている中、近年、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)が注目されている。
TPMSは、ABS(Anti-lock Braking Systems)に使われている車輪速センサでタイヤの空気圧を監視するDDS(Deflation Detection System)とは異なり、タイヤのバルブ部分にセンサユニットを搭載し、全てのタイヤを個別に監視するシステムである。このため、TPMSは、精度の高いモニタリングや、駐停車中でもタイヤ空気圧を監視する事が出来るなどのメリットがある。
例えば、TPMSを用いた次のような従来技術が開示されている。図4は、特許文献1のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を模式的に示した全体図である。特許文献1のタイヤ空気圧モニター装置は、各タイヤ1〜4に備えられた空気圧センサユニットA〜Dと、受信機7を有する制御コントローラ6とを備えている。空気圧センサユニットA〜Dは各タイヤ1〜4の空気圧を検出し、検出結果をタイヤID情報と共に送信する。これらのデータは、受信機7によって受信される。制御コントローラ6は、受信したタイヤ空気圧検出結果と予め記憶された所定の基準値との偏差に基づいて、タイヤ空気圧の状態を判定する。検出結果が基準を下回っているときは、制御コントローラ6は表示部と警報部に異常信号を出力する。
しかしながら、あるIDを持ったタイヤをどの位置に取り付けるかはユーザーの任意によって決まる。そのため、特許文献1では、タイヤ空気圧情報とID情報を空気圧センサユニットA〜Dから受信しただけでは、どのIDを有するタイヤが車体5のどの車輪位置に取り付けられているかを判断することはできない。仮に、タイヤ位置を判断するには、各タイヤ1〜4の空気圧の差によってタイヤ位置を特定する方法を用いる。そのため、タイヤ交換あるいはローテーション時毎に、各タイヤ1〜4の空気圧を微妙に変化させて設定する煩わしさがある。
一方、図5は、特許文献2のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を模式的に示した全体図である。特許文献2のタイヤ空気圧モニター装置は、空気圧センサユニットA〜Dと、受信機8〜11と、制御コントローラ6とを備えている。空気圧センサユニットA〜Dが車体5の各タイヤ1〜4に備えられている。そして、空気圧センサユニットA〜Dの近傍には各受信機8〜11がそれぞれ設けられている。空気圧センサユニットA〜Dは各タイヤ1〜4の空気圧を検出し、検出結果をタイヤID情報と共に送信する。各受信機8〜11は、最大の電界強度を送信した空気圧センサユニットA〜Dを特定し、各車輪位置を特定する。そして、制御コントローラ6は、タイヤ空気圧、タイヤID、及び車輪位置に関する情報を受け取り、基準値との偏差に基づいて、タイヤ空気圧の状態を判定する。
また、図6は、特許文献3のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を模式的に示した全体図である。特許文献3のタイヤ空気圧モニター装置は、2つの受信機12、13を有している。受信機12、13は、各空気圧センサユニットA〜Dからの送信信号に対して受信機12、13間で異なる受信位相差が生じるように、配置されている。空気圧センサユニットA〜Dは各タイヤ1〜4の空気圧を検出し、検出結果を送信する。制御コントローラ6は、各受信機12、13が受信した信号位相を制御電圧によって移相する移相器と、各移相器からの出力を合成する合成器と、合成器出力レベルの検知メータとを備える。タイヤ取り付け位置毎に合成器出力レベルが最大となる各移相器の制御電圧を予め求めて各タイヤ取り付け位置と制御電圧の関連表を記憶し、いずれか一のタイヤ取り付け位置からの送信信号に対して合成器出力レベルが最大となるように制御電圧を制御し、その制御電圧値を関連表と対比することによってタイヤ取り付け位置を特定する。
特許文献2、3のタイヤ空気圧モニター装置では、タイヤ位置を特定することは可能である。しかしながら、図5に示すように、特許文献2ではタイヤ1〜4と同数の受信機8〜11を設ける必要がある。また、特許文献3では2つの受信機12、13を受信機間で異なる受信位相差が生じるよう設ける必要がある。そのため、装置自体やタイヤ位置特定方法に関するシステムが複雑となっている。
本発明にかかるタイヤ空気圧モニター装置は、第1のタイヤの空気圧を測定し、当該第1のタイヤの識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第1の空気圧検出部と、第2のタイヤの空気圧を測定し、当該第2のタイヤの識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第2の空気圧検出部と、前記第1の空気圧検出部から第1の距離を持ち、かつ前記第2の空気圧検出部から前記第1の距離とは異なる第2の距離を持つ位置に配置され、前記第1の空気圧検出部および前記第2の空気圧検出部からの無線信号を検出する受信部とを有するものである。このような構成にすることにより、受信部に受信される無線信号の信号強度は、各空気圧検出部から受信部までの距離に反比例するため、信号強度を比較することにより各空気圧検出部が設けられたタイヤの位置を特定することができる。
また、本発明にかかるタイヤ位置特定方法は、第1のタイヤの識別符号を無線信号によって送信し、第2のタイヤの識別符号を無線信号によって送信し、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤからの無線信号を受信し、受信した無線信号の信号強度を比較し、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤの位置を特定するものである。このような方法により、受信した無線信号の信号強度はその発信源までの距離に反比例するため、信号強度を比較することにより各タイヤの位置を特定することができる。
本発明によれば、タイヤの取り付け位置の特定を簡素化することが可能なタイヤ空気圧モニター装置、及びそのタイヤ位置特定方法を提供することができる。
初めに、本発明の実施の形態に係るタイヤ空気圧モニター装置について、図に基づいて説明する。図1は、本発明のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を示す全体図である。図1において、本発明に係るタイヤ空気圧モニター装置は、無線送信装置付きの空気圧センサユニットA〜Dと、受信機7を有する制御コントローラ6とを有する。空気圧センサユニットA〜Dは、車体5の各タイヤ1〜4のホイールにそれぞれ取り付けられている。すなわち、空気圧センサユニットA(第1の空気圧検出部)は左前輪のタイヤ1(第1のタイヤ)に、空気圧センサユニットB(第2の空気圧検出部)は右前輪のタイヤ2(第2のタイヤ)に、空気圧センサユニットC(第3の空気圧検出部)は左後輪のタイヤ3(第3のタイヤ)に、空気圧センサユニットD(第4の空気圧検出部)は右後輪のタイヤ4(第4のタイヤ)に、それぞれ装着される。
図2は、本発明のタイヤ空気圧モニター装置に係る空気圧センサユニットの構成を示す図である。各空気圧センサユニットA〜Dは、タイヤ内空気圧を検出するセンサ、予め設定されたタイヤ毎に異なる識別符号(ID:Identification)に検出結果を付加したデータを作成する制御部、及び制御部によって作成されたデータを出力無線信号として送信する送信部から構成されている。
本発明の実施の形態において、図1に示すように、受信機7は各空気圧センサユニットA〜Dからの距離が異なる位置に設置される。ここで、空気圧センサユニットAから受信機7までの距離をX1(第1の距離)、空気圧センサユニットBから受信機7までの距離をX2(第2の距離)、空気圧センサユニットCから受信機7までの距離をX3(第3の距離)、空気圧センサユニットDから受信機7までの距離をX4(第4の距離)とする。すなわち、受信機7は、X1〜X4の値が全て異なる位置に設けられている。
次に、本発明の実施の形態に係るタイヤ空気圧モニター装置の動作を説明する。図3は、本発明のタイヤ空気圧モニター装置におけるタイヤ位置特定の流れを示すフローチャートである。まず、各空気圧センサユニットA〜Dはタイヤ内空気圧を検出し、各タイヤのIDとともにタイヤ空気圧検出結果を送信する(ステップ(STEP:以下、STと称する)301)。受信機7は各空気圧センサユニットA〜Dより送信された出力信号をそれぞれ受信し(ST302)、制御コントローラ6へ入力する。そして、制御コントローラ6は入力された信号強度を比較し、順列をつける(ST303)。ここで、空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4が短いほど、受信機7が受信する信号強度(電磁波の振幅)は大きくなる。すなわち、各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4はそれぞれ異なるため、制御コントローラ6に入力される信号強度は空気圧センサユニットA〜D毎にそれぞれ異なる値となる。そして、信号強度は距離X1〜X4に反比例する。これらの信号強度の大小関係を比較し、タイヤ取り付け位置を特定する(ST304)。
例えば、受信機7が図1に示す位置に設けられている場合、各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4は、短い順にX1、X3、X2、X4である。受信機7までの距離が最も近い空気圧センサユニットAの信号強度が最も大きく、最も遠い空気圧センサユニットDの信号強度が最も小さい。すなわち、信号強度は空気圧センサユニットA、C、B、Dの順に小さくなる。したがって、信号強度の大小関係を比較することによって、各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4の長短関係と関連付けが可能となる。ここで、各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4の情報は、予め制御コントローラ6に登録しておく。このようにして、あるタイヤIDを有するタイヤの取り付け位置を特定することができる。
制御コントローラ6は、タイヤIDや空気圧情報(空気圧検出結果)と共に、タイヤ取り付け位置情報の登録(保持)を行う(ST304)。その後、例えば、各タイヤ1〜4のタイヤ空気圧情報をディスプレイ(不図示)に表示する。また、各タイヤ1〜4のタイヤ空気圧のうち少なくとも1つが予め設定された所定の基準値より低下している場合には、空気圧低下ワーニングランプ(不図示)へランプ点灯指令が出される。
以上のように、本発明では、受信機7は各空気圧センサユニットA〜Dからの距離X1〜X4がそれぞれ異なるように設置する。そして、各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7が受信した信号強度を比較し、その大小関係から各空気圧センサユニットA〜Dから受信機7までの距離X1〜X4の長短関係とを反比例に関連付ける。これにより、あるタイヤIDを有するタイヤの取り付け位置を特定することができる。すなわち、受信機7が受信した信号によって、タイヤID、空気圧情報、及びタイヤ位置が自動的に制御コントローラ6に登録される。したがって、複数の受信機を設ける必要がないため、部品数が削減され、コストおよび設置空間を削減することができる。さらに、タイヤ取り付け位置の特定方法が簡素化され、システム全体が簡略化される。また、タイヤ交換あるいはローテーション時毎に、各タイヤ1〜4の空気圧を微妙に変化させて設定する煩わしさを解消することができる。
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
本発明に係るタイヤ空気圧モニター装置を4本のタイヤ1〜4を有する車両に適用する場合について例示的に説明したが、これに限らず、複数のタイヤを有する車両に適用することができる。この場合も、複数のタイヤのそれぞれに空気圧センサユニットを設ける。そして、各空気圧センサユニットからの距離がそれぞれ異なるように、受信機7の設置位置を決定すればよい。また、本発明の実施の形態では、タイヤの位置が特定可能なタイヤ空気圧モニター装置として説明をしたが、例えばタイヤの温度等、空気圧以外の監視機能と本発明に係るタイヤ位置特定方法を組み合わせて用いてもよい。
1、2、3、4 タイヤ
5 車体
6 制御コントローラ
7、8、9、10、11、12、13 受信機
A、B、C、D 空気圧センサユニット
X1 空気圧センサユニットAから受信機7までの距離
X2 空気圧センサユニットBから受信機7までの距離
X3 空気圧センサユニットCから受信機7までの距離
X4 空気圧センサユニットDから受信機7までの距離
5 車体
6 制御コントローラ
7、8、9、10、11、12、13 受信機
A、B、C、D 空気圧センサユニット
X1 空気圧センサユニットAから受信機7までの距離
X2 空気圧センサユニットBから受信機7までの距離
X3 空気圧センサユニットCから受信機7までの距離
X4 空気圧センサユニットDから受信機7までの距離
Claims (8)
- 第1のタイヤの空気圧を測定し、当該第1のタイヤの識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第1の空気圧検出部と、
第2のタイヤの空気圧を測定し、当該第2のタイヤの識別符号および空気圧情報を無線信号によって送信する第2の空気圧検出部と、
前記第1の空気圧検出部から第1の距離を持ち、かつ前記第2の空気圧検出部から前記第1の距離とは異なる第2の距離を持つ位置に配置され、前記第1の空気圧検出部および前記第2の空気圧検出部からの無線信号を検出する受信部とを有するタイヤ空気圧モニター装置。 - 前記受信部に検出された前記第1の空気圧検出部および前記第2の空気圧検出部からの無線信号を信号強度の大きさによって順列を付ける制御部をさらに備える請求項1に記載のタイヤ空気圧モニター装置。
- 前記制御部は、予め登録された前記第1の距離および前記第2の距離に関する情報と、前記信号強度の順列とを関連付けることによって、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤの位置を特定する請求項2に記載のタイヤ空気圧モニター装置。
- 前記制御部は、前記第1のタイヤの識別符号および空気圧情報を前記第1のタイヤの位置と共に保持し、さらに前記第2のタイヤの識別符号および空気圧情報を第2のタイヤの位置と共に保持することを特徴とした請求項3に記載のタイヤ空気圧モニター装置。
- 第1のタイヤの識別符号を無線信号によって送信し、
第2のタイヤの識別符号を無線信号によって送信し、
前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤからの無線信号を受信し、
受信した無線信号の信号強度を比較し、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤの位置を特定するタイヤ位置特定方法。 - 前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤの位置の特定は、予め登録されたタイヤの位置情報と、前記受信した無線信号の信号強度とを関連付けることにより行なわれる請求項5に記載のタイヤ位置特定方法。
- 前記タイヤの位置情報は、前記無線信号を受信する受信部と前記第1のタイヤとの第1の距離、及び前記受信部と前記第2のタイヤとの第2の距離に関する請求項6に記載のタイヤ位置特定方法。
- 前記第1のタイヤの識別符号と共に当該第1のタイヤの空気圧測定結果を無線信号によって送信し、
前記第2のタイヤの識別符号と共に当該第2のタイヤの空気圧測定結果を無線信号によって送信する請求項5乃至7のいずれか1項に記載のタイヤ位置特定方法。
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