以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図3を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、図2に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、コントロールパネル80が配設されている。このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82、メニュー画面表示、メニュー選択、決定、取り消しなどのメニュー操作部84、遊技の進行に関する操作などのゲーム操作部88などが含まれている。
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21には、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
上述した発射装置130は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。尚、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能なパチンコ遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、このパチンコ遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。つまり、遊技盤14は、透光性部材により一部又は全部が後方を視認可能に形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図3に示すように、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。また、この遊技盤14は、遊技場の管理者などによって他の遊技盤に交換可能であり、遊技盤を交換することにより、バリエーションに富んだ遊技を提供することができる。
この遊技盤14の前面中央には、図3に示すように、始動口44、シャッタ40などが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、特別図柄(識別情報の一例)の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この特別図柄の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ容易な開放状態となることがある。
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。また、このベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の中央には、図3に示すように、特別図柄表示装置33が配設されている。この特別図柄表示装置33は、7セグ表示が可能な表示装置であり、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置33における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“15”の数字、“−”の絵柄を用いる。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置33において、特別図柄の導出表示が行われ、導出表示された特別図柄が特定の表示態様(例えば、“0”から“15”のいずれかが導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行することとなる。また、導出表示された特別図柄が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される態様、所謂「はずれ態様」)になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。このように、特別図柄表示装置33は、装飾図柄(識別情報の一例)の可変表示を行う。尚、本実施形態における特別図柄表示装置33は、可変表示手段の一例に相当する。
また、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態、時短状態に移行することとなり、その後、確変状態から通常遊技状態に、時短状態から非時短状態に移行することがある。また、これらの移行条件については詳しく後述する。
上述したような確変状態では、通常遊技状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。つまり、確変状態は、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い第一の遊技状態(確率向上状態)であり、通常遊技状態は、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に低い第二の遊技状態である。また、時短状態では、非時短状態よりも、識別情報の可変表示時間が短く、羽根部材48が開放状態となる時間が長くなるように制御されるため、非時短状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。つまり、時短状態は、確変状態又は通常遊技状態において、所定の始動条件が成立し易い第一の設定状態であり、非時短状態は、確変状態又は通常遊技状態において、所定の始動条件が成立し難い第二の設定状態である。
また、詳しくは後述するが、大当り遊技状態においては、導出表示された特別図柄の種類に基づいて、ラウンド制御の上限ラウンド数が15ラウンドとなる特別大当り、ラウンド制御の上限ラウンド数が5ラウンドとなる通常大当りのいずれかとなる。
上述した液晶表示装置32は、図2に示すように、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設されることとなる。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から奥行き方向に重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示に伴って可変表示を行う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の態様で表示されることとなる。つまり、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を表示する。また、言い換えると、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を視認可能に表示する表示領域32aを有することとなる。
また、この液晶表示装置32には、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示に合わせて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する装飾図柄が可変表示される。言い換えると、液晶表示装置32は、複数の図柄列(表示列)のそれぞれにおいて装飾図柄の可変表示を行う。これら複数の図柄列において装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。また、液晶表示装置32には、これらの装飾図柄の他にも、背景画像、演出用の演出画像等が表示される。
このように、遊技者によってパチンコ遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、ガラスドア11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤14の前面側に透過性を有する保護ガラス19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像が、透過性を有する遊技盤14及び保護ガラス19を介して遊技者に対して視認可能となる。
このため、透過性を有する遊技盤14の背面に液晶表示装置32が配設され、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて各種の演出を行うことによって、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。また、従来の遊技機においては、表示領域のサイズを大きくすることによって、遊技領域のサイズが小さくなる可能性があった。また、表示領域のサイズを大きくしないで、各種の画像を表示することは、遊技者にとって視認することが煩雑となるおそれもあった。そこで、各種の表示演出を実行することによって、液晶表示装置32における表示領域のサイズにとらわれない多種多様な演出を実行でき、興趣の向上を図ることができる。また、遊技盤14と、その遊技盤14の後方に配設される液晶表示装置32との間に隙間を設けたので、障害釘の調整を行う際などにおける衝撃が液晶表示装置32に伝導しにくく、液晶表示装置32を傷つけることを防止し、液晶表示装置32の製品寿命を永らえることができる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流路、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED(Light Emitting Diode)、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した木枠12は、木製の枠体であり、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、詳しく後述する基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の中央上方には、特別図柄表示装置33が設けられている。
また、特別図柄表示装置33の右側方には、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置35が設けられている。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報、あるいは点灯/消灯による表示等であり、例えば“○”、“×”等の記号である。
また、遊技盤14の上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する特別図柄保留表示装置34aから34d(図4においては符号34と表す)、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示する普通図柄保留表示装置37がそれぞれ設けられている。
また、遊技盤14の右上方には、大当り遊技状態における上限ラウンド数を表示する大当りラウンド数表示装置41が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、普通図柄表示装置35における普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物、以降、普通電役と称することがある)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された特別図柄が特定の表示態様である場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第一の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)があり、その領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、上限ラウンド数に至っていないことを条件に、再度開放状態に駆動される。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、特別図柄を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)特別図柄の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
また、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の特別図柄が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。特別図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示の実行が開始される。また、特別図柄が導出表示された場合に実行される特別図柄の可変表示の実行は一回分である。例えば、特別図柄の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。また、特別図柄の可変表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の可変表示が保留される。このように特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示が保留された場合には、特別図柄保留表示装置34は、その保留個数を表示することとなる。
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の変動表示中において球通過検出器54a及び54bの近傍を遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が導出表示されるまで、当該球通過検出器54a及び54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示の実行(開始)が保留される。普通図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、普通図柄が導出表示された場合には、所定時間経過後、保留されている普通図柄の可変表示が開始される。また、普通図柄が導出表示された場合に実行される普通図柄の可変表示の実行は一回分である。この保留された普通図柄の可変表示の実行回数(所謂、「普通図柄に関する保留個数」、「普通図柄ゲームにおける保留個数」)は、普通図柄保留表示装置37によって表示される。また、普通図柄の可変表示の実行が保留される回数にも上限が設定されており、例えば、4回を上限として普通図柄の可変表示が保留される。このように普通図柄ゲームにおける識別情報の可変表示が保留された場合には、普通図柄保留表示装置37は、その保留個数を表示することとなる。
尚、本実施形態においては、4回を上限として特別図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、特別図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、特別図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。また、本実施形態においては、4回を上限として普通図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、普通図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、普通図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
パチンコ遊技機10は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものである。副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うものである。
主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。高確率フラグは、大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、特別図柄及び装飾図柄の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、特別図柄の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている特別図柄の可変表示回数を示すものである。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、特別図柄表示装置33、特別図柄保留表示装置34、普通図柄表示装置35、普通図柄保留表示装置37、大当りラウンド数表示装置41、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
特別図柄表示装置33は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行うものである。
特別図柄保留表示装置34は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示するものである。
普通図柄表示装置35は、主制御回路60からの信号に応じて、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行うものである。
普通図柄保留表示装置37は、主制御回路60からの信号に応じて、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示するものである。
大当りラウンド数表示装置41は、主制御回路60からの信号に応じて、移行した大当り遊技状態における上限ラウンド数を表示するものである。
カウントセンサ104は、大入賞口39内に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。尚、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払出す払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の駆動制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図1においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、サブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、遊技者によって操作可能なメニュー操作部84、ゲーム操作部88などが接続されており、その操作(操作状態)に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置32に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。つまり、表示制御回路250は、液晶表示装置32に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[特別図柄決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている特別図柄決定テーブルについて図5を用いて説明する。尚、以下に説明する特別図柄決定テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶された特別図柄決定テーブルは、導出表示される特別図柄を決定するためのテーブルである。この特別図柄決定テーブルには、図5に示すように、大当り用乱数値と、当落判定と、大当り図柄乱数値と、特別図柄の種類と、導出図柄指定コマンドと、が対応付けて記憶されている。
具体的には、低確率時においては、“20/3997”の確率で当落判定が大当りとなり、それ以外ははずれとなる。一方、高確率時においては、“21/3997”の確率で当落判定が大当りとなり、それ以外ははずれとなる。当落判定が大当りとなる場合において、大当り図柄乱数値が“0”であるときには、特別図柄の種類として“0”が、導出図柄指定コマンドとして“Z0”が選択され、大当り図柄乱数値が“1”であるときには、特別図柄の種類として“1”が、導出図柄指定コマンドとして“Z1”が選択され、大当り図柄乱数値が“2”であるときには、特別図柄の種類として“2”が、導出図柄指定コマンドとして“Z2”が選択され、大当り図柄乱数値が“3”であるときには、特別図柄の種類として“3”が、導出図柄指定コマンドとして“Z3”が選択され、大当り図柄乱数値が“4”であるときには、特別図柄の種類として“4”が、導出図柄指定コマンドとして“Z4”が選択され、大当り図柄乱数値が“5”であるときには、特別図柄の種類として“5”が、導出図柄指定コマンドとして“Z5”が選択され、大当り図柄乱数値が“6”であるときには、特別図柄の種類として“6”が、導出図柄指定コマンドとして“Z6”が選択され、大当り図柄乱数値が“7”であるときには、特別図柄の種類として“7”が、導出図柄指定コマンドとして“Z7”が選択され、大当り図柄乱数値が“8”であるときには、特別図柄の種類として“8”が、導出図柄指定コマンドとして“Z8”が選択され、大当り図柄乱数値が“9”であるときには、特別図柄の種類として“9”が、導出図柄指定コマンドとして“Z9”が選択され、大当り図柄乱数値が“10”であるときには、特別図柄の種類として“10”が、導出図柄指定コマンドとして“Z10”が選択され、大当り図柄乱数値が“11”であるときには、特別図柄の種類として“11”が、導出図柄指定コマンドとして“Z11”が選択され、大当り図柄乱数値が“12”であるときには、特別図柄の種類として“12”が、導出図柄指定コマンドとして“Z12”が選択され、大当り図柄乱数値が“13”であるときには、特別図柄の種類として“13”が、導出図柄指定コマンドとして“Z13”が選択され、大当り図柄乱数値が“14”であるときには、特別図柄の種類として“14”が、導出図柄指定コマンドとして“Z14”が選択され、大当り図柄乱数値が“15”であるときには、特別図柄の種類として“15”が、導出図柄指定コマンドとして“Z15”が選択される。一方、当落判定がはずれとなる場合には、特別図柄の種類として“−”が、導出図柄指定コマンドとして“Z16”が選択される。
このように、乱数値に基づいて、大当りとなるかはずれとなるか、特別図柄の種類などが決定されることとなる。特に、高確率時では、低確率時と比べて、相対的に大当りとなる確率が高いが、大きく異なるように設定されていない。これにより、高確率である確変状態から低確率の通常遊技状態に移行したとしても、遊技者の遊技意欲を減退させることを防止することができるとともに、確変状態へ移行させることよりも、時短状態が高い確率で長い期間設定されることを意識させる遊技を提供することができる。
[変動パターンテーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている変動パターンテーブルについて図6を用いて説明する。尚、以下に説明する変動パターンテーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶された変動パターンテーブルは、識別情報の変動パターンを示すテーブルである。この変動パターンテーブルには、図6に示すように、当落判定と、変動パターン指定コマンドの番号と、変動時間と、演出内容と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、当落判定がはずれである場合において、変動パターン指定コマンドの番号が“h0”から“h4”が対応付けられている。一方、当落判定が大当りである場合において、変動パターン指定コマンドの番号が“h5”から“h8”が対応付けられている。変動パターン指定コマンドの番号が“h0”である場合には、変動時間として“T0”が、演出内容として“通常変動”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h1”である場合には、変動時間として“T1”が、演出内容として“短縮変動”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h2”である場合には、変動時間として“T2”が、演出内容として“ノーマルリーチ”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h3”である場合には、変動時間として“T3”が、演出内容として“スーパーリーチA”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h4”である場合には、変動時間として“T4”が、演出内容として“スーパーリーチB”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h5”である場合には、変動時間として“T5”が、演出内容として“ノーマルリーチ”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h6”である場合には、変動時間として“T6”が、演出内容として“スーパーリーチA”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h7”である場合には、変動時間として“T7”が、演出内容として“スーパーリーチB”が、それぞれ対応付けられている。また、変動パターン指定コマンドの番号が“h8”である場合には、変動時間として“T8”が、演出内容として“突然大当り演出”が、それぞれ対応付けられている。
このように、当落判定の結果に基づいて、変動パターン指定コマンドが決定されることとなる。尚、この変動パターンテーブルにおいては、非時短状態における変動パターンのみを示したが、本実施形態においては、時短状態における変動パターンも対応付けられており、時短状態の場合は、非時短状態の場合よりも短い変動時間の変動パターンとなる。
[ラウンド数決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されているラウンド数決定テーブルについて図7を用いて説明する。尚、以下に説明するラウンド数決定テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶されたラウンド数決定テーブルは、大当り遊技状態におけるラウンド制御の上限回数を決定するためのテーブルである。このラウンド数決定テーブルには、図7に示すように、特別図柄の種類と、大当り遊技状態における上限ラウンド数と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、特別図柄の種類が“0”〜“11”である場合には、大当り遊技状態における上限ラウンド数として“15”が、特別図柄の種類が“12”〜“15”である場合には、大当り遊技状態における上限ラウンド数として“5”が、それぞれ選択されることとなる。これによって、特別図柄の種類に基づいて、大当り遊技状態における上限ラウンド数が決定されることとなる。
[確変移行決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている確変移行決定テーブルについて図8を用いて説明する。尚、以下に説明する確変移行決定テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶された確変移行決定テーブルは、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させるか否かを決定するためのテーブルである。この確変移行決定テーブルには、図8に示すように、特別図柄の種類と、大当り遊技状態後の遊技状態と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、特別図柄の種類が“0”〜“15”である場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態として確変状態(高確率遊技状態)が選択されることとなる。これによって、特別図柄の種類に関することなく、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させることとなる。
尚、本実施形態においては、特別図柄の種類などに関することなく、大当り遊技状態の終了後においては必ず確変状態に移行させたが、これに限らず、例えば、大当り遊技状態の終了後においては確変状態、通常遊技状態のいずれかに移行させるようにしてもよい。具体的には、図13に示す確変移行テーブルのように、特別図柄の種類に基づいて、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させるか(特別図柄の種類が“1”〜“15”である場合)、通常遊技状態(低確率遊技状態)に移行させるか(特別図柄の種類が“0”である場合)が決定されることとなる。
[時短回数決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている時短回数決定テーブルについて図9を用いて説明する。尚、以下に説明する時短回数決定テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶された時短回数決定テーブルは、時短状態となる回数を決定するためのテーブルである。この時短回数決定テーブルには、図9に示すように、特別図柄の種類と、高確率時における時短回数と、低確率時における時短回数と、が対応付けて記憶されている。尚、このような時短回数決定テーブルが記憶されたメインROM68は、始動条件成立回数の基準となる基準回数が複数記憶された基準回数記憶手段の一例に相当する。
具体的には、高確率時において大当りとなり、そのときの特別図柄の種類が“0”〜“15”であるときには、時短回数として“77回”が選択される。一方、低確率時において大当りとなり、そのときの特別図柄の種類が“1”、“3”、“5”、“7”、“9”、“11”、“13”、“15”であるときには、時短回数として“高確率まで”が選択され、特別図柄の種類が“0”であるときには、時短回数として“100回”が選択され、特別図柄の種類が“2”であるときには、時短回数として“77回”が選択され、特別図柄の種類が“4”であるときには、時短回数として“50回”が選択され、特別図柄の種類が“6”であるときには、時短回数として“40回”が選択され、特別図柄の種類が“8”であるときには、時短回数として“20回”が選択され、特別図柄の種類が“10”であるときには、時短回数として“10回”が選択され、特別図柄の種類が“12”であるときには、時短回数として“100回”が選択され、特別図柄の種類が“14”であるときには、時短回数として“77回”が選択される。ここでいう、“高確率まで”とは、高確率遊技状態が終了するまでの期間を意味する。詳しくは後述するが、確変状態(高確率遊技状態)から通常遊技状態(低確率遊技状態)に転落する確率が“1/333”であるため、“高確率まで”を“333回”として概算すると、高確率時において大当りとなると、時短回数の平均が“77回”となり、低確率時において大当りとなると、時短回数の平均が約“196回”となる。このように、大当り遊技状態となる遊技状態や、そのときの特別図柄の種類によって、時短回数が決定されることとなる。特に、詳しくは後述するが、大当り遊技状態の終了後に、時短状態が終了するタイミングと、確変状態から通常遊技状態となるタイミングとが必ずしも一致するわけではないため、時短状態が終了したことによって、確変状態から通常遊技状態に転落したとは限らない。また、通常遊技状態において大当りとなるほうが、大当り遊技状態の終了後に時短状態が高い確率で長く続くこととなるため、通常遊技状態となった場合であっても、遊技を中止する可能性を低めることができる。
尚、本実施形態において、この時短回数とは、大当り遊技状態の終了後から連続して時短状態となる回数とするが、これに限らず、例えば、大当り遊技状態の終了後からではなくてもよい。また、例えば、非連続の時短状態の回数であってもよい。更には、本実施形態においては、確変状態から大当り遊技状態に移行した場合には、必ず、時短回数が“77回”となり、大当り遊技状態の終了後に、時短状態が終了するタイミングと、確変状態から通常遊技状態となるタイミングとが必ず一致しないようにしたが、これに限らず、例えば、時短状態が終了するタイミングと、確変状態から通常遊技状態となるタイミングとが一致することもあるようにしてもよい。具体的には、図14に示す確変移行テーブルのように、高確率時において大当りとなる場合に、特別図柄の種類に基づいて、時短回数が“高確率まで”として選択される場合には(特別図柄の種類が“13”、“15”である場合には)、時短状態が終了するタイミングと、確変状態から通常遊技状態となるタイミングとが一致するようになる。
[転落決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている転落決定テーブルについて図10を用いて説明する。尚、以下に説明する転落決定テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。
メインROM68に記憶された転落決定テーブルは、確変状態から通常遊技状態に移行(転落)させるか否かを決定するためのテーブルである。この転落決定テーブルには、図10に示すように、転落用乱数範囲と、転落用乱数値と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、転落用乱数範囲として“0”〜“332”が、転落用乱数値として“13”が、対応付けられている。このため、“1/333”の確率で、確変状態から通常遊技状態に移行(転落)させることとなる。
[装飾図柄決定テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるプログラムROM208に記憶されている装飾図柄決定テーブルについて図11を用いて説明する。尚、以下に説明する装飾図柄決定テーブルがプログラムROM208に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがプログラムROM208に記憶されていればよい。
プログラムROM208に記憶された装飾図柄決定テーブルは、装飾図柄を決定するためのテーブルである。この装飾図柄決定テーブルにおいては、図11に示すように、導出図柄指定コマンドと、装飾図柄乱数値と、導出表示される装飾図柄と、が対応付けて記憶されている。
具体的には、装飾図柄指定コマンドが“Z0”〜“Z11”である場合において、装飾図柄乱数値が“0”〜“1”であるときには、装飾図柄として“111”が選択され、装飾図柄乱数値が“2”〜“3”であるときには、装飾図柄として“333”が選択され、装飾図柄乱数値が“4”〜“5”であるときには、装飾図柄として“555”が選択され、装飾図柄乱数値が“6”〜“7”であるときには、装飾図柄として“777”が選択され、装飾図柄乱数値が“8”〜“9”であるときには、装飾図柄として“999”が選択される。一方、装飾図柄指定コマンドが“Z12”〜“Z15”である場合において、装飾図柄乱数値が“0”〜“1”であるときには、装飾図柄として“000”が選択され、装飾図柄乱数値が“2”〜“3”であるときには、装飾図柄として“222”が選択され、装飾図柄乱数値が“4”〜“5”であるときには、装飾図柄として“444”が選択され、装飾図柄乱数値が“6”〜“7”であるときには、装飾図柄として“666”が選択され、装飾図柄乱数値が“8”〜“9”であるときには、装飾図柄として“888”が選択される。これにより、図7に示すように、大当り遊技状態における上限ラウンド数が“15”である時には、奇数の装飾図柄が選択され、大当り遊技状態における上限ラウンド数が“5”である時には、偶数の装飾図柄が選択されることとなる。
このように、導出図柄指定コマンドと、装飾図柄乱数値とに基づいて、導出表示される装飾図柄が決定されることとなる。
[遊技状態の設定について]
上述したような構成のパチンコ遊技機10における遊技状態の移行タイミングについて図12を用いて以下に説明する。
上述した時短回数決定テーブルが参照され、時短回数が“高確率まで”と決定された場合には、図12(A)に示すように、大当り遊技状態の終了のタイミングT0から確変状態、時短状態に設定される。そして、転落抽選の結果、タイミングT1で確変状態から通常遊技状態に移行(転落)させると決定されたことに応じて、時短状態から非時短状態に移行させることとなる。また、時短回数が“77回”と決定された場合には、図12(B)に示すように、大当り遊技状態の終了のタイミングT0で確変状態、時短状態に設定された後に、転落抽選の結果、タイミングT2で確変状態から通常遊技状態に移行(転落)させると決定された場合であっても、その移動に関することなく、大当り遊技状態の終了のタイミングT0から“77回”となるタイミングT3で、時短状態から非時短状態に移行させることとなる。もちろん、図12(B)及び図12(C)に示すように、転落抽選の結果が、大当り遊技状態の終了のタイミングT0から“77回”となるタイミングT3の前後であるか否かは関係ない。
このように、確変状態から通常遊技状態に移行(転落)させるタイミング(例えば、T1、T2、T4など)と、時短状態から非時短状態に移行させるタイミング(例えば、T1やT3など)と、が一致するとは限らないため、時短状態から非時短状態になった場合には、時短状態から非時短状態になったことは認識可能であっても、確変状態から通常遊技状態に移行したとは認識不可能である。
[表示画面の説明]
また、上述した構成において実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図15を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示装置33においては、図3に示すように、特別図柄が可変表示される。具体的には、特別図柄の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された特別図柄が、非特定の表示態様(例えば、“0”から“9”などにならない態様、“−”)となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、特定の表示態様(例えば、“0”から“9”など)となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、特別図柄表示装置33における特別図柄を装飾するための複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図15(A)に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図15(B)に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示され前に、図15(C)に示すように、左列に装飾図柄が停止表示され、その後、右列に装飾図柄が停止表示される。そして、特別図柄が導出表示されるタイミングで、中列の装飾図柄が停止表示され、装飾図柄が導出表示されることとなる。
また、導出表示される装飾図柄は、導出表示される特別図柄と関連性を有する。具体的には、特別図柄が“−”である場合には、装飾図柄は、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となり、特別図柄が“0”から“9”である場合には、装飾図柄は、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となる。つまり、全ての列が停止表示され、その導出表示された複数列の装飾図柄が、図15(D)に示すように、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となると、特別図柄が“−”として導出表示され、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持される。一方、複数列の装飾図柄が、図15(E)に示すように、リーチとなり、図15(F)に示すように、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となると、特別図柄が“0”から“9”として導出表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図16から図18、図20から図28に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図18)の状態遷移について図19を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図16に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図18を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示装置33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。そして、メインCPU66は、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示装置35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS16)。そして、メインCPU66は、ステップS15、ステップS16の実行の結果に従って、特別図柄、普通図柄などの可変表示の表示制御を行う図柄表示装置制御処理を実行する(ステップS19)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15、ステップS16及びステップS19の処理を繰り返し実行することとなる。尚、ステップS16において、メインCPU66は、時短状態か非時短状態かを判定し、時短状態と判定された場合には、非時短状態と判定された場合よりも有利な開閉態様で、普通電動役物ソレノイド118を制御することとなる。
尚、リセット処理などによって遊技状態の初期化が行われた後合には、このステップS11において、メインCPU66は、遊技状態を通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。このため、遊技機の初期化のタイミングで、通常遊技状態が設定されるため、大当りとなることによって、その大当り遊技状態の終了後に時短状態になり易くなるため、遊技を開始させる機会を与えることができる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、メインCPU66は、始動口44等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。また、始動口44への遊技球の入賞を検知すると、転落用乱数値、大当り判定用乱数値、大当り図柄乱数値等を抽出する。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図16のステップS15において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。尚、図18において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図18に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図20を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。詳しくは図21を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。このような処理を実行するメインCPU66は、遊技者に相対的に有利な特別大当り遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、このような処理を実行するメインCPU66は、大当り移行制御手段の一例に相当する。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである、具体的には、特別大当り遊技状態においては15ラウンド、通常大当り遊技状態においては5ラウンド)という条件を満たすか否かを判断する。メインCPU66は、この条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、この条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。詳しくは図23を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、確変状態、時短状態等に移行させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図19に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、大当りラウンド最大継続数(上限ラウンド数、例えば、本実施形態においては5又は15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図18のステップS72において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。つまり、始動口44への遊技球の入賞を検知するステップS43やステップS102を実行するメインCPU66は、保留個数を示すデータが“0”であるか否かによって、所定の始動条件が成立したか否かを判定することとなる。尚、本実施形態において、これらのような処理を実行するメインCPU66は、始動条件判定手段の一例に相当する。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS100に処理を移す。
ステップS100においては、メインCPU66は、転落抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、転落決定テーブル(図10参照)を参照する。メインCPU66は、始動入賞時に抽出された転落用乱数値に基づいて、確変状態から通常遊技状態に移行させるか否かを判定する。つまり、メインCPU66は、所定の始動条件が成立したと判定された場合に、確変状態から通常遊技状態に移行させるか否かを判定することとなる。尚、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態判定手段の一例に相当する。そして、メインCPU66は、確変状態から通常遊技状態に移行させると判定した場合には、メインRAM70の所定領域に位置付けられた高確率フラグをクリアする。つまり、メインCPU66は、確変状態から通常遊技状態に移行させると判定された場合には、確変状態から通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
そして、ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄決定テーブル(図5参照)を参照する。そして、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグを参照し、高確率フラグと、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、に基づいて、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、大当り判定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107において、メインCPU66は、特別図柄決定テーブル(図5参照)を参照し、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、ラウンド数決定テーブル(図7参照)を参照し、決定した特別図柄に対応して、大当り遊技状態における上限ラウンド数を決定し、メインRAM70の所定領域にセットする。そして、メインCPU66は、確変移行決定テーブル(図8参照)を参照し、決定した特別図柄に対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定し、メインRAM70の所定領域にセットする。このように記憶された特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された特別図柄を示すデータは、図17のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
一方、ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄を、特別図柄に決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された特別図柄を示すデータは、図17のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と変動パターンテーブル(図6参照)とに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインCPU66は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。特に、メインCPU66は、時短状態か非時短状態かを判定し、時短状態と判定された場合には、非時短状態と判定された場合よりも短い変動時間の変動パターンを選択することとなる。このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、図17のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動時間を示す変動時間テーブルと、に基づいて、変動時間を算出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図18のステップS74において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS131)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS132)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS133に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133においては、大当りか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図20のステップS106の処理によって大当りであると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、大当りと判別した場合には、ステップS134に処理を移し、大当りとは判別しなかった場合には、ステップS136に処理を移す。
ステップS136においては、変動短縮終了判定処理を実行する。詳しくは図22を用いて後述するが、メインCPU66は、時短状態の終了条件が成立したか否かを判定することとなる。そして、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する(ステップS137)。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム終了を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS134においては、制御状態フラグとして大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り開始インターバル管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。また、メインCPU66は、大当り遊技状態に移行しているため、高確率フラグ、時短フラグをクリアする。そして、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS135)。この処理において、メインCPU66は、大当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[変動短縮終了判定処理]
図21のステップS136において実行されるサブルーチンについて図22を用いて説明する。
最初に、図22に示すように、時短フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS450)。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた時短フラグから値を読み出し、その値が“33”であるか否かによって、時短フラグがセットされているか否かを判断する。メインCPU66は、時短フラグがセットされていると判別した場合には、ステップS451に処理を移す。一方、メインCPU66は、時短フラグがセットされていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS451において、メインCPU66は、時短カウンタに“ST”がセットされているか(時短回数が“高確率まで”か)否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた時短カウンタから値を読み出し、時短カウンタに“ST”がセットされているか否かを判断することとなる。この処理において、メインCPU66は、時短カウンタに“ST”がセットされていると判別した場合には、ステップS456に処理を移す。一方、メインCPU66は、時短カウンタに“ST”がセットされていないと判別した場合には、メインRAM70の所定領域に位置付けられた時短カウンタを“1”減算し(ステップS452)、ステップS453に処理を移す。つまり、メインCPU66は、大当り遊技状態の終了後に所定の始動条件が成立したと判定された始動条件成立回数を計数することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、始動条件成立回数計数手段の一例に相当する。
ステップS456において、メインCPU66は、高確率フラグがセットされているか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた確変フラグから値を読み出し、その値が“77”であるか否かによって、確変フラグがセットされているか否かを判断する。即ち、メインCPU66は、時短回数が確変状態の終了まで(“高確率まで”)と決定されていた場合において、未だ時短フラグがクリアされていないときには、上述したステップS100において転落抽選の結果、確変状態から通常遊技状態に移行されたか否かを判断することとなる。メインCPU66は、高確率フラグがセットされていると判別した場合には、後述するステップS454、455を実行することなく、本サブルーチンを終了する。つまり、メインCPU66は、確変状態又は通常遊技状態において、時短状態の回数として、確変状態から通常遊技状態に移行されるまでと決定された場合において、確変状態から通常遊技状態に移行されていない場合には、時短状態を維持するように設定することとなる。一方、メインCPU66は、高確率フラグがセットされていないと判別した場合には、ステップS454に処理を移す。
ステップS453において、時短カウンタが“0”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた時短カウンタが“0”であるか否かを判断する。つまり、メインCPU66は、時短状態(第一の設定状態)に設定されてから、ステップS452によって計数された始動条件成立回数が、基準回数に至ったか否かを判定することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、基準回数判定手段の一例に相当する。メインCPU66は、時短カウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS454に処理を移す。一方、メインCPU66は、時短カウンタが“0”ではないと判別した場合には、ステップS454、455を実行することなく、本サブルーチンを終了する。これによって、メインCPU66は、非時短状態に移行させることなく、時短状態を維持させることとなる。つまり、メインCPU66は、確変状態又は通常遊技状態において、始動条件成立回数が基準回数に至っていないと判定された場合には、時短状態(第一の設定状態)を設定することとなる。
ステップS454において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた時短フラグをクリアする(ステップS454)。これによって、メインCPU66は、確変状態又は通常遊技状態において、始動条件成立回数が基準回数に至ったと判定された場合には、時短状態(第一の設定状態)から非時短状態(第二の設定状態)に移行させる制御を行う(設定する)。また、メインCPU66は、確変状態から通常遊技状態に移行された場合において、時短状態の回数として、確変状態から通常遊技状態に移行されるまでと決定されたときには、時短状態から非時短状態に設定することとなる。このような処理を実行するメインCPU66は、状態設定手段の一例に相当する。そして、メインCPU66は、非時短状態を示す遊技状態コマンドをメインRAM70の所定領域にセットする(ステップS455)。このようにセットされた非時短状態を示す遊技状態コマンドは、図17のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に遊技状態コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、非時短状態に移行したことが認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行された場合、又は、所定の始動条件が成立した始動条件成立回数を計数し、第一の設定状態に設定されてから、計数された始動条件成立回数が、複数の基準回数から選択された基準回数に至ったと判定された場合の2つの条件からいずれかの条件が成立した場合には、第一の設定状態から第二の設定状態に設定する。従って、所定の始動条件の成立度合いが異なる第一の設定状態から第二の設定状態に設定されることによっては、第一の遊技状態から第二の遊技状態への移行があったのか、所定の始動条件が成立した始動条件成立回数が複数の基準回数のいずれかに至ったのか、が認識し難い、即ち、現在の遊技状態が認識し難くなるため、第一の遊技状態から第二の遊技状態への移行を認識させ難くすることによって、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。また、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確率向上状態から、相対的に低い通常遊技状態への移行を認識させ難くすることによって、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
[大当り終了インターバル処理]
図18のステップS79において実行されるサブルーチンについて図23を用いて説明する。
最初に、図23に示すように、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であるか否かの判断(ステップS181)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS182)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であると判別した場合、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合に、ステップS183に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS183においては、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に位置付けられた制御状態フラグに、特別図柄ゲーム終了を示す値を記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS184に処理を移す。
ステップS184においては、確変移行条件が成立したか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図20のステップS107の処理によって決定された大当り図柄に基づいて、確変移行条件が成立したか否かの判断を行うこととなる。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、確変状態に移行させるか否かを判定することとなる。メインCPU66は、確変移行条件が成立したと判定した場合には、高確率フラグをセットする処理を実行し(ステップS185)、ステップS186に処理を移す。この高確率フラグは、上述したステップS105において、メインCPU66によって読み出され、確変状態であるか否かによって、大当り遊技状態に移行する確率が向上することとなる。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、確変状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。一方、メインCPU66は、確変移行条件が成立しなかったと判別した場合には、ステップS185を実行することなく、ステップS186に処理を移す。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。尚、本実施形態においては、大当り遊技状態の終了後には、必ず、確変移行条件が成立するため、必ず、ステップS185を実行することとなるが、これに限らない。
ステップS186において、メインCPU66は、時短回数決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、時短回数決定テーブル(図9参照)を参照する。そして、メインCPU66は、大当り遊技状態に移行する以前の遊技状態と、ステップS107において決定された特別図柄の種類とに基づいて、複数の時短回数(基準回数)からいずれかを選択し、時短回数を決定する。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、基準回数選択手段の一例に相当する。この処理を終了した場合には、ステップS187に処理を移す。
ステップS187においては、時短移行条件が成立したか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS186によって決定された結果に基づいて、時短移行条件が成立したか否かを判断することとなる。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、時短状態に移行させるか否かを判定することとなる。メインCPU66は、時短移行条件が成立したと判別した場合には、時短フラグをセットする処理を実行し(ステップS188)、本サブルーチンを終了する。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、時短状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。一方、メインCPU66は、時短移行条件が成立しなかったと判別した場合には、ステップS188を実行することなく、本サブルーチンを終了する。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、非時短状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態移行制御手段の一例に相当する。尚、本実施形態においては、大当り遊技状態の終了後には、必ず、1回以上の時短回数が決定されるので、時短移行条件が成立し、必ず、ステップS188を実行することとなるが、これに限らず、例えば、時短回数を0回として決定することによって、時短移行条件が成立せずに、ステップS188を実行しないことがあってもよい。また、上述した時短回数決定テーブル(図9参照)においては、通常遊技状態において大当り遊技状態となる場合のほうが、確変状態において大当り遊技状態となる場合よりも時短回数の平均が大きく設定されている。このため、メインCPU66は、通常遊技状態である場合において、大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、確変状態である場合よりも高い確率で長い期間、大当り遊技状態の終了後に時短状態に設定することとなる。
従来においては、識別情報の可変表示の回数が所定の上限回数に到達する直前の遊技機であっても、その上限回数を認識していない遊技者によっては、遊技が中止されることがあり、更には、その遊技機が別の遊技者によって遊技されることによって、上限回数に到達し、大当り遊技状態に移行させてしまうと、遊技を中止してしまった遊技者にとっては、不公平を感じることがあり、遊技に対する興趣の減退を招くことがあった。
そこで、上述したような構成とすることによって、第二の遊技状態に移行された場合であっても、大当り遊技状態に移行させると判定されなければ、大当り遊技状態に移行しないので、上限回数など遊技機の性能を認識している遊技者と、遊技機の性能を認識していない遊技者との間での不公平を少なくすることによって、遊技機の性能を認識していない遊技者に対しても、遊技に対する興趣の減退を防止することができる一方、この状態において大当り遊技状態となったときには、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態になり易くなるため、遊技を中止する可能性を低め、大当り遊技状態に長時間移行しない状態から遊技者を救済することができ、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
また、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確率向上状態から、相対的に低い通常遊技状態に移行し、その通常遊技状態が繰り返し継続された場合であっても、その通常遊技状態において大当りとなることによって、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態になり易くなるため、遊技を中止する可能性を低め、大当り遊技状態に長時間移行しない状態から遊技者を救済することができ、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図24を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、図24に示すように、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS201)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。詳しくは図27を用いて後述するが、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。詳しくは図28を用いて後述するが、サブCPU206は、液晶表示装置32における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ132の発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図25を用いて説明する。
最初に、図25に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS221)を行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU206は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60s)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図26を用いて説明する。
最初に、図26に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS231)を行い、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図28参照)において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路250に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU206は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU206は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図24のステップS203において実行されるサブルーチンについて図27を用いて説明する。
最初に、図27に示すように、サブCPU206は、受信コマンドがあるか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、コマンド割込処理(図25参照)のステップS222においてコマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、受信コマンドがあるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出し(ステップS402)、ステップS403に処理を移す。一方、サブCPU206は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、ステップS402を実行するサブCPU206は、主制御回路60によって送信された各種のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドなど)を受信することとなる。尚、本実施形態において、ステップS402を実行するサブCPU206は、コマンド受信手段の一例に相当する。
ステップS403において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS404に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS406に処理を移す。
ステップS404において、サブCPU206は、演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、装飾図柄の変動パターン、背景画像を表示する画像演出パターンなど、各種の演出パターンを決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS406において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、装飾図柄決定テーブル(図11参照)を参照し、導出図柄指定コマンドに基づいて、導出表示させる装飾図柄を決定する導出装飾図柄決定処理を実行し(ステップS407)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS408に処理を移す。
ステップS408において、サブCPU206は、遊技状態コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、遊技状態コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、遊技状態コマンドを受信したと判別した場合には、遊技状態コマンドに対応するデータをセットし(ステップS409)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、遊技状態コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS410に処理を移す。
ステップS410において、メインCPU66は、受信コマンドに対応する演出制御データをセットし、本サブルーチンを終了する。具体的には、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信したと判別した場合には、そのデモ表示コマンドを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする。
[表示制御処理]
図24のステップS204において実行されるサブルーチンについて図28を用いて説明する。
最初に、図28に示すように、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であるか否かを判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU206は、上述したVDP割込処理(図26参照)のステップS232においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、“2”であるか否かを判断する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが“1”増加するため、サブCPU206は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であると判別した場合には、ステップS352に処理を移す。一方、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS352において、サブCPU206は、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、画像を表示させるための制御データを、表示制御回路250に供給する。例えば、サブCPU206は、画像データを示すデータなど、演出を示す制御データを表示制御回路250に供給することとなる。そして、サブCPU206は、VDPカウンタに“0”をセットする(ステップS353)。そして、サブCPU206は、バンク切替指示を表示制御回路250に供給する(ステップS354)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、遊技状態が初期化された後には、通常遊技状態に移行させたが、これに限らず、例えば、確変状態に移行させてもよい。また、例えば、それらからいずれかをランダムに選択してもよい。
更にまた、本実施形態においては、通常遊技状態である場合において、大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、確変状態である場合よりも多く回数(識別情報の可変表示の回数)、大当り遊技状態の終了後に時短状態に設定したが、これに限らず、例えば、識別情報の可変表示の回数ではなく、大当り遊技状態の終了後から経過する時間であってもよい。
更にまた、本実施形態においては、時短状態に設定されてから、所定の始動条件が成立したと判定された始動条件成立回数が、複数の基準回数からいずれかから選択された基準回数となった場合、又は、確変状態から通常遊技状態に移行された場合には、時短状態から非時短状態に設定したが、これに限らず、例えば、時短状態に設定されてからの始動条件成立回数が基準回数となった場合、確変状態から通常遊技状態に移行された場合のいずれか一方だけであってもよい。
また、本実施形態においては、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確変状態から、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に低い通常遊技状態に移行させたが、これに限らず、例えば、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に低い通常遊技状態から、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確変状態に移行させてもよい。また、例えば、大当り遊技状態に移行する確率に関することなく、第一の遊技状態と第二の遊技状態とが異なる遊技状態であればよい。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤14の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。遊技盤の具体的な構成の例について図29を用いて説明する。尚、図29は、理解を容易とするために、複数の障害釘等を省略したものである。
例えば、遊技盤の一部を、透過性を有さない部材で構成してもよい。具体的には、図29(A)に示すように、遊技盤314を、透過性を有する部材314aと平板状の透過性を有さない部材314b(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、図29(A)に示すように、透過性を有する部材314aと、透過性を有さない部材314bとを単に結合させて構成するだけでなく、図29(B)に示すように、透過性を有する部材315aを、透過性を有さない部材315bで囲むように結合させる構成としてもよい。
また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、図29(C)に示すように、透過性を有する遊技盤316の一部316bを、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、符号316aに示すように、一部に透過性を有する遊技盤316を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域15の全部又は一部の後方に位置する表示領域32aに、その遊技領域15の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。
更には、上述した実施形態においては、一部又は全部に透過性を有する遊技盤14を用いたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、透過性を有さない遊技盤を用いてもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成について図30を用いて説明する。
図30に示すように、扉311には、表示装置332が備えられており、各種の演出画像が表示される。この表示装置332は、遊技者により触接された座標位置を検出するタッチパネル351と、保護カバーである透明アクリル板353、355と、それら透明アクリル板353、355の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置354と、が積層されている。この表示装置332(液晶表示装置354)は、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置354は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、特別図柄の可変表示、普通図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示等を行う。
また、この液晶表示装置354の上方及び下方には、液晶表示装置354のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライト352が設けられている。また、この液晶バックライト352は、電源供給時においては、点灯するように制御されている。このため、液晶バックライト352を常時電源供給時において常時駆動させることにより、液晶表示装置354に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライト352は、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。
遊技盤314には障害釘313が打ちこまれている。この遊技盤314と扉311との間に遊技領域315が設けられ、その遊技領域315に発射された遊技球317が転動可能となる。
尚、この表示装置332は、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶表示装置354、液晶バックライト352等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶バックライト352等を備えることなく、液晶表示装置354のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置354は、表示領域と、遊技盤314における遊技領域315の全部又は一部とが重なるように遊技盤314の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域315の全部又は一部を、液晶表示装置354を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。言い換えると、液晶表示装置354は、遊技盤314の前方に設けられ、透過して当該遊技盤314を視認可能であり、遊技に関する演出画像を表示する表示領域を有する装置である。尚、遊技盤と表示装置とが奥行き方向に重ならない構成であってもよい。
尚、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図31に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
尚、本実施形態においては、図1に示すようなパチンコ遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、例えば、図32に示すようなパチスロ遊技機410や、図33に示すようなゲーム機501など、各種の遊技機に本発明を採用してもよい。具体的には、図32に示すように、パチスロ遊技機410には、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置430と、その液晶表示装置430の後方にリール(図示せず)とを備えている。このため、液晶表示装置430に透過性の高い画像が表示されている場合には、遊技者に対してリールを視認可能な状態となる。また、図33に示すように、ゲーム機501にも、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置505と、その液晶表示装置505の後方にリール503L、503C、503Rとを備えている。もちろん、このようなスロットゲームが実行されるゲーム機501でなくとも、ビンゴゲームやクジが実行されるゲーム機に本発明を適用してもよい。
また、ゲーム機などに適用してもよい。例えば、図34に示すように、ゲーム機600は、ゲームの進行を制御するとともに、各種の画像を表示させる制御、各種の音声を発生させる制御を行うゲーム機本体604と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、各種の画像を表示する表示装置602と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、遊技者によって操作可能な操作部606とから構成される。ゲーム機本体604は、上述したような制御を行う制御部(図示せず)を有する。また、このゲーム機本体604は、上述したような制御を制御部に行わせるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROMなど)を着脱可能である。
[シミュレーションプログラムの実施形態]
また、上述した実施形態においては、各種の処理をコンピュータに実行させるためのシミュレーションプログラムにも適用可能である。このシミュレーションプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
パチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて図35を用いて説明する。尚、図35は、このシミュレーションプログラムを実行するコンピュータを示す概略図である。
図35に示すように、コンピュータ300Aは、コンピュータ本体302、表示領域304aに画像を表示する表示装置304、操作部としてのキーボード306を備えている。コンピュータ本体302には、表示装置304と、キーボード306と、が電気的に接続されている。尚、本実施形態においては、キーボード306を操作部として構成したが、本発明はこれに限らず、操作可能であれば他の態様であってもよく、例えば、マウス、コントローラ等でもよい。
コンピュータ本体302には、制御回路(図示せず)が内蔵されている。この制御回路は、CPU等からなる制御部(図示せず)と、各種のデータ、プログラム等を記憶する記憶部(図示せず)と、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置(図示せず)と、を備えている。また、制御回路は、表示装置304及びキーボード306等の外部装置を制御するためのインターフェイス回路(図示せず)を備えている。
尚、本実施形態においては、コンピュータとしてパーソナルコンピュータを用いた構成としたが、本発明はこれに限らず、別の態様であってもよく、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置であってもよい。
また、本実施形態においては、上述した実施形態におけるパチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて説明する。このシミュレーションプログラムは、具体的には以下のような処理(ステップ)をコンピュータに実行させるためのものである。
(A1) 所定の始動条件が成立したか否かを判定する始動条件判定処理。
(A2) 前記始動条件判定処理において所定の始動条件が成立したと判定された場合に、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させるか否かを判定する大当り判定処理。
(A3) 前記始動条件判定処理において所定の始動条件が成立したと判定された場合に、第一の遊技状態から、当該第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態に移行させるか否かを判定する遊技状態判定処理。
(A4) 前記遊技状態判定処理において第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行させると判定された場合には、第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態移行制御処理。
(A5) 前記第一の遊技状態又は前記第二の遊技状態において、前記始動条件判定処理において判定される所定の始動条件が成立し易い第一の設定状態と、所定の始動条件が成立し難い第二の設定状態と、のいずれかを設定する状態設定処理。
(A6) 前記状態設定処理において、前記第二の遊技状態である場合において、前記大当り判定処理において大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、前記第一の遊技状態である場合よりも高い確率で長い期間、当該大当り遊技状態の終了後に前記第一の設定状態に設定する処理。
(A7) 前記遊技状態判定処理において、前記始動条件判定処理において所定の始動条件が成立したと判定された場合に、前記大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高く、前記第一の遊技状態としての確率向上状態から、前記大当り遊技状態に移行する確率が相対的に低く、前記第二の遊技状態としての通常遊技状態に移行させるか否かを判定する処理。
(A8) 前記遊技状態移行制御処理において、遊技状態が初期化された後には、前記第二の遊技状態に移行させる制御を行う処理。
このように、(A1)から(A6)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、所定の始動条件が成立したと判定された場合に、第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行させるか否かの判定を行う。そして、第一の遊技状態から移行される第二の遊技状態である場合において、大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、第一の遊技状態である場合よりも高い確率で長い期間、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態に設定する。従って、所定の始動条件が成立しても大当り遊技状態への移行が行われない状態が繰り返し継続された場合であっても、第二の遊技状態に移行している可能性が高まる。そして、その第二の遊技状態において大当りとなることによって、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態になり易くなるため、遊技を中止する可能性を低め、大当り遊技状態に長時間移行しない状態から遊技者を救済することができ、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
また、(A7)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確率向上状態が第一の遊技状態とされ、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に低い通常遊技状態が第二の遊技状態とされているため、通常遊技状態である場合において、大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、確率向上状態である場合よりも高い確率で長い期間、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態に設定する。従って、大当り遊技状態に移行する確率が相対的に高い確率向上状態から、相対的に低い通常遊技状態に移行し、その通常遊技状態が繰り返し継続された場合であっても、その通常遊技状態において大当りとなることによって、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態になり易くなるため、遊技を中止する可能性を低め、大当り遊技状態に長時間移行しない状態から遊技者を救済することができ、遊技に対する興趣の減退を防止することができる。
また、(A8)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、遊技機が初期化された後には第二の遊技状態に移行させる制御を行う。従って、遊技機の初期化のタイミングで、第二の遊技状態が設定されるため、大当りとなることによって、その大当り遊技状態の終了後に第一の設定状態になり易くなるため、遊技を開始させる機会を与えることができる。
尚、本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、制御部を各種の手段として機能させるように構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上述した記憶媒体よりコンピュータ300Aに内蔵された記憶部にプログラムをインストールし、コンピュータ300Aに内蔵された記憶部に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、上述した実施形態における各種の手段として制御部を機能させるように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、一つのコンピュータ300Aにおいて各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、他のコンピュータ(例えばゲームサーバ)と、それらの処理を別々に分けて実行させるように構成してもよい。
他のコンピュータを用いて実行されるシミュレーションプログラムについて図36を用いて説明する。尚、図36は、シミュレーションプログラムを実行するゲームシステムを示す概略図である。
図36に示すように、ネットワーク392には、コンピュータ300A、300B、…と、その他のコンピュータであるゲームサーバ390と、が接続されている。つまり、これらのコンピュータ300A、300B、…は、ゲームサーバ390に対して通信可能に接続されている。また、ゲームサーバ390は、制御部(図示せず)と、プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、を備え、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
この場合には、上述した実施形態において具体的に記載された処理を、コンピュータ300A、300B、…と、ゲームサーバ390とに、別々に分けて実行させるように構成してもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技を模するシミュレーションプログラムの一例を挙げると、上述した(A1)から(A8)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをゲームサーバ390の記憶部に記憶する。これにより、ゲームサーバ390の制御部は、(A1)から(A8)の処理を実行することとなる。もちろん、上述した処理については一例であり、他の装置によって各種の処理を実行するようにしてもよい。
尚、本実施形態においては、コンピュータ300A、300B、…の各々とゲームサーバ390とに、シミュレーションプログラムに含まれる各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、各種の処理を実行させるためのシミュレーションプログラムをゲームサーバ390に記憶し、コンピュータ300A、300B、…からゲームサーバ390に供給されるダウンロード要求に応じて、ゲームサーバ390からコンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムをダウンロードすることにより、コンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムを実行させるように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、所定の始動条件が成立したか否かを判定する始動条件判定手段と、前記始動条件判定手段によって所定の始動条件が成立したと判定された場合に、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させるか否かを判定する大当り判定手段と、前記始動条件判定手段によって所定の始動条件が成立したと判定された場合に、第一の遊技状態から、当該第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態に移行させるか否かを判定する遊技状態判定手段と、前記遊技状態判定手段によって第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行させると判定された場合には、第一の遊技状態から第二の遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態移行制御手段と、前記第一の遊技状態又は前記第二の遊技状態において、前記始動条件判定手段によって判定される所定の始動条件が成立し易い第一の設定状態と、所定の始動条件が成立し難い第二の設定状態と、のいずれかを設定する状態設定手段と、を備え、前記状態設定手段は、前記第二の遊技状態である場合において、前記大当り判定手段によって大当り遊技状態に移行させると判定されたときには、前記第一の遊技状態である場合よりも高い確率で長い期間、当該大当り遊技状態の終了後に前記第一の設定状態に設定する機能を有することを特徴とするものであるが、始動条件判定手段、大当り判定手段、遊技状態判定手段、遊技状態移行制御手段、状態設定手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。