JP2008048527A - スイッチング電源回路及びトランス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】密結合の第1及び第2コイルと、疎結合された第3コイルとを具備するトランスと、直流電圧のオンオフを切り替えるスイッチング素子と、オン制御されたとき第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断しオフ制御されたとき第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる第1半導体素子と、オン制御されたときに第3コイルに誘起される起電力に基づく電流が導通する第2半導体素子とを備え、オン期間に流れる第1電流により第3コイルの磁気誘導により流れる第2電流を出力し、オフ期間に第2コイルの逆起電力により流れる第3電流が回生され第3コイルの磁気誘導により流れる第4電流を第2半導体素子を通して出力する。
【選択図】図1
Description
コーセル株式会社、「電源について」、p36、平成17年7月20日検索、<URL:http://www.cosel.co.jp/jp/products/img/technotes.pdf>
第1に、スイッチング素子がオフになり一次コイルへの直流電圧の印加が停止すると二次コイルを流れる電流が消失するため、負荷へ電流を供給し続けるにはチョークコイルと第2のダイオードを設けることが必要であった。このチョークコイルは、オン時に二次コイルに激しいピーク電流が流れることを防止するためにも必要であった。しかしながら、チョークコイルは嵩張る上に重いため、スイッチング電源の小型化を妨げていた。
1)請求項1に係るスイッチング電源回路は、
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替えるスイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる第1半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記スイッチング素子の制御端がオン制御されたときに前記第3コイルに誘起される起電力に基づく電流を導通する第2半導体素子と、を備え、
(e)前記スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき及び前記第2コイルを電流が流れたときにオン制御されかつそれ以外のときにオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路を出力点とするトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルの電流路に直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは少なくとも該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を前記出力点から出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路を出力点とするトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルの電流路に直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき及び前記第2コイルを電流が流れたときにオン制御されかつそれ以外のときにオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは少なくとも該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を前記出力点から出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第2コイルの一端から出力される電流と該第3コイルの一端から出力される電流の合流点を出力点とするトランスと、
(b)前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える一次側スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れ、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに流れる第3電流と、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流とを前記出力点から出力することを特徴とする。
(a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第2コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路上に出力点を設けたトランスと、
(b)前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに流れる第3電流と、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流とを前記出力点から出力することを特徴とする。
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが直列2分割されて前記一対の外脚の各々に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする。
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装され、前記第3コイルが前記一対の外脚の一方に巻装されると共に、該第3コイルを巻装されない方の外脚にはその中間位置に磁気ギャップが設けられ、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙及び該第3コイルを巻装されない方の外脚を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記第3コイルを巻装された外脚へ流れる磁束が、該外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記第3コイルを巻装された外脚へ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ該外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする。
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが前記第1及び第2コイルから離隔しかつ該第1及び第2コイルと同心状に前記一対の外脚の内側に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする。
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが前記第1及び第2コイルの外側に配置された磁性体片を介して該第1及び第2コイルと同心状に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする。
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、前記第1磁気回路から前記第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより前記第3コイルに電圧を誘起させると共に、その磁束の一部が前記漏洩磁気回路に漏洩することにより前記第1磁気回路内に存在する磁束の磁束密度を前記第2磁気回路内に存在する磁束の磁束密度より大として不均衡状態を保持し、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による電流が該第2コイルに流れるとき、該電流により前記第1磁気回路の磁束の消滅を抑制し前記第1磁気回路内の磁束密度が前記第2磁気回路の磁束密度より大きい不均衡状態であることに起因して該第1磁気回路から該第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより、前記第3コイルに前記第1コイルに直流電圧が印加されたときと同極性の電圧を誘起させることを特徴とする。
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とする。
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙及び該第3コイルを巻装されない方の外脚を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とする。
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とする。
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とする。
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、前記第1磁気回路から前記第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより前記第3コイルに電圧を誘起させると共に、その磁束の一部が前記漏洩磁気回路に漏洩することにより前記第1磁気回路内に存在する磁束の磁束密度を前記第2磁気回路内に存在する磁束の磁束密度より大として不均衡状態を保持し、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による電流が該第2コイルに流れるとき、該電流により前記第1磁気回路の磁束の消滅を抑制し前記第1磁気回路内の磁束密度が前記第2磁気回路の磁束密度より大きい不均衡状態であることに起因して該第1コイルに直流電圧が印加されたときと同方向に該第1磁気回路から該第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより、前記第3コイルに前記第1コイルに直流電圧が印加されたときと同極性の電圧を誘起させることを特徴とする。
加えて、従来のフォワード方式の同期整流型スイッチング電源回路と異なり、一次側と二次側の2つのスイッチング素子を排他的にオンオフ制御しないでよいためデッドタイムを設ける必要がない。これにより、複雑なソフトウェア制御が不要となり、低コスト化を図れる。
(1−1)回路構成
図1は、本発明によるスイッチング電源回路の第1の実施形態の回路図である。図1の回路は、第1コイルL1と、第2コイルL2と、第3コイルL3とを具備するトランスTを有する。各コイルの巻き始め端子は黒丸で示している(以下、同様)。これら3つのコイルは互いに磁気結合するが、第1コイルL1と第2コイルL2とは密に磁気結合(以下、「密結合」と称する)し、第3コイルL3は第1及び第2コイルL1、L2と疎に磁気結合(以下、「疎結合」と称する)するようトランスTが構成されている。密結合は、従来の一般的なトランス結合であり、それらのコイル間では、磁束発生側のコイルから発生する磁束の大部分が磁束受領側のコイルへ流れ込む。これに対し、疎結合のコイル間では、磁束発生側のコイルから発生する磁束の一部を意図的に漏洩磁気回路に漏洩させ迂回させることにより磁束受領側のコイルへは漏洩磁束分が減少した磁束が流れ込む。このような3つのコイル間における密結合及び疎結合を実現するトランスTの具体的構成については、後に示す図8A〜図8D、図9にて詳細に説明することとする。
後述する他の実施形態においても、直流電圧Vinの印加、停止を切り替えるスイッチング素子としてFETまたはバイポーラトランジスタのいずれも用いることができる。
図1のスイッチング電源回路の動作を、スイッチング素子であるFETQ1のオン期間とオフ期間に分けて説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフからオンになると、ドレイン・ソース間の電流路が導通して直流電圧Vinが第1コイルL1に印加される。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子2の経路で流れる。
因みに、第1コイルL1と第2コイルL2の巻数比が1:N(Nは、回路の実施形態により1以上または1以下のいずれの場合もある。以下の実施形態において同じ)のときは、ダイオードD1の逆耐圧は、Vd1=(1+N)Vc1となる。従って、第2コイルL2の巻数が第1コイルL1の巻数より少ないほど、ダイオードD1の逆耐圧が小さくてすむ。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導により第2コイルL2に印加される電圧が第1コイルL1に誘起され第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。このとき、FETQ1のドレインに印加される電圧は後述する。
(2−1)回路構成
図2は、本発明によるスイッチング電源回路の第2の実施形態の回路図である。図2の回路は、図1に示したスイッチング電源回路の変形形態である。図1に示した回路と相違する点は、トランスTの二次側を構成する第3コイルL3に対し、図1の回路のダイオードD2に替えて第2スイッチング素子であるFETQ2を接続している点である。トランスTの一次側における第1コイルL1及び第2コイルL2並びにその他の素子の接続関係は、図1の回路と同じである(但し、FETQ1を第1スイッチング素子と称することとする)。
図2の回路の動作は、前述の図1の回路の動作とほぼ同じであり、オン期間もオフ期間もフォワード動作を行って電流を出力する。また、その効果も同様であり、第1コイルL1と第3コイルL3が疎結合であることによりオン時に第3コイルL3に激しいピーク電流が流れず、またオフ時に第2コイルL2にフライバックによる第3電流i3が流れることにより第1コイルL1のスパイク電圧が抑制される。よって、以下では、図2の回路動作の概略及び特徴的な点のみを説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオンになると、直流電圧Vinが第1コイルL1に印加され、第1コイルL1の巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子2の経路で流れる。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。このとき第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。
従来のフォワード方式のスイッチング電源では、二次側のコイルに直列接続した出力ダイオードと、チョークコイルのフライホイールダイオードとを具備するが、これらの二次側の2つのダイオードをそれぞれFET(A)及びFET(B)に替えた場合、FET(A)については一次側のスイッチング用FETと同期してオンオフ制御され、FET(B)はスイッチング用FETと排他的にオンオフ制御される。ところが、FET(A)とFET(B)とは、仮に同時オンする状態が生じると短絡して破壊する。このため、同時オン状態を確実に避けるために安全をみて双方のFETをオフ状態とする非動作時間(いわゆるデッドタイムと称される)を設けざるを得ない。このようなデッドタイムが必要であると、スイッチング用FETのオンオフ制御のためのソフトウェア処理などが非常に複雑なものとなる。
(3−1)回路構成
図3は、本発明によるスイッチング電源回路の第3の実施形態の回路図である。図3の回路は、図2に示したスイッチング電源回路の変形形態である。図2に示した回路と相違する点は、二次側に設けた第2スイッチング素子であるFETQ2のオンオフ制御の方式である。
図3の回路の動作は、前述の図2の回路の動作とほぼ同じであり、オン期間もオフ期間もフォワード動作を行って電流を出力する。また、その効果も同様であり、第1コイルL1と第3コイルL3が疎結合であることによりオン時に第3コイルL3に激しいピーク電流が流れず、またオフ時に第2コイルL2にフライバックによる第3電流i3が流れることにより第1コイルL1のスパイク電圧が抑制される。よって、以下では、図3の回路動作の概略及び図2の回路と相違する特徴的な点のみを説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオンになると、直流電圧Vinが第1コイルL1に印加され、第1コイルL1の巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子2の経路で流れる。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。
(4−1)回路構成
図4は、本発明によるスイッチング電源回路の第4の実施形態の回路図である。図4の回路は、第1コイルL1と、第2コイルL2と、第3コイルL3とを具備するトランスTを有する。トランスTの構成自体は、前述の図1〜図3に示した回路のトランスTと同じであり、第1コイルL1と第2コイルL2とは密結合し、第3コイルL3は第1及び第2コイルL1、L2と疎結合している。図4の回路は超低圧出力用の降圧型であり、出力用の第3コイルL3は第1コイルL1に比べて巻数を少なくする。但し、第1コイルL1と第3コイルL3とが疎結合であるため、従来のトランスと異なり出力電圧が巻数比のみによっては決定されず、漏洩する磁束量にも依存する。第2コイルL2は第1コイルL1と巻数を等しくしてもよい。
図4のスイッチング電源回路の動作を、スイッチング素子であるFETQ1のオン期間とオフ期間に分けて説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフからオンになると、ドレイン・ソース間の電流路が導通して直流電圧Vinが第1コイルL1に印加される。第1コイルL1の巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子3(C2及び負荷)の経路で流れる。図4の回路では、第1電流i1が励磁電流となるのみでなく負荷へ供給することができるので、オン期間に得られるフォワード電流量を増大させることに寄与する。
因みに、第1コイルL1と第2コイルL2の巻数比が1:Nのときは、ダイオードD1の逆耐圧は、Vd1=Vc1+N(Vc1−Vout)となる。従って、第2コイルL2の巻数が第1コイルL1の巻数より少ないほど、ダイオードD1の逆耐圧が小さくてすむ。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。このとき、FETQ1のドレインに印加される電圧は後述する。
図4の回路では、オン期間のデューティ比を90%超までにすることができる。これは、フォワード動作がメインのため磁束のリセットが速いためである。この結果、オン期間におけるフォワード動作により負荷へ供給される電力量がオフ期間のそれより大きくなる。図4の回路は、このような高いデューティ比であっても安定した動作が可能であるため高速立ち上がりの重負荷にも十分耐えられる。これに対し、従来技術のタップドインダクタは、主にフライバック動作により電力を出力するため磁束のリセットが遅く、オンデューティー比を大きくとれない。
(5−1)回路構成
図5は、本発明によるスイッチング電源回路の第5の実施形態の回路図である。図5の回路は、図4に示したスイッチング電源回路の変形形態である。図4に示した回路と相違する点は、第2スイッチング素子であるFETQ2のオンオフ制御の方式である。
図5の回路の動作は、前述の図4の回路の動作とほぼ同じであり、オン期間もオフ期間もフォワード動作を行って電流を出力する。また、その効果も同様であり、第1コイルL1と第3コイルL3が疎結合であることによりオン時に第3コイルL3に激しいピーク電流が流れず、またオフ時に第2コイルL2にフライバックによる第3電流i3が流れることにより第1コイルL1のスパイク電圧が抑制される。よって、以下では、図5の回路動作の概略及び図4の回路と相違する特徴的な点のみを説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオンになると、直流電圧Vinが第1コイルL1に印加され、第1コイルL1の巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子3(C2及び負荷)の経路で流れる。第1電流i1は、励磁電流となるのみでなく、負荷へ供給される。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。
(6−1)回路構成
図6は、本発明によるスイッチング電源回路の第6の実施形態の回路図である。図6の回路は、第1コイルL1と、第2コイルL2と、第3コイルL3とを具備するトランスTを有する。トランスTの構成自体は、前述の図1〜図5に示した回路のトランスTと同じであり、第1コイルL1と第2コイルL2とは密結合し、第3コイルL3は第1及び第2コイルL1、L2と疎結合している。第1コイルL1は一次側のコイルを構成し、第2コイルL2及び第3コイルL3は二次側のコイルを構成している。トランスTは、一次側の第1コイルL1と二次側の第3コイルL3とが疎結合であるため、従来のトランスと異なり、出力電圧が巻数比のみによっては決定されず、漏洩する磁束量にも依存する。しかしながら、降圧型の場合には、一般的な設定と同様に第3コイルL3のインダクタンスが第1コイルL1のインダクタンスより小さくなるように巻き数を設定する。
図6のスイッチング電源回路の動作を、第1スイッチング素子であるFETQ1のオン期間とオフ期間に分けて説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフからオンになると、ドレイン・ソース間の電流路が導通して直流電圧Vinが第1コイルL1に印加される。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子2の経路で流れる。
因みに、第1コイルL1と第2コイルL2の巻数比が1:Nのときは、ダイオードD1の逆耐圧は、Vd1=NVc1+Vc2となる。従って、第2コイルL2の巻数が第1コイルL1の巻数より少ないほど、ダイオードD1の逆耐圧が小さくてすむ。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。このとき、FETQ1のドレインに印加される電圧は後述する。
従って、第2コイルL2の巻数が第1コイルL1の巻数より多いほど、オフとなったときにFETQ1のドレインに印加される電圧Vdsは小さくなる(スパイク電圧抑制効果が大きい)。これにより低耐圧用のFETQ1を用いることができ、このことは同時にFETQ1のオン抵抗を小さくできることになり有利である。
(7−1)回路構成
図7は、本発明によるスイッチング電源回路の第7の実施形態の回路図である。図7の回路は、第1コイルL1と、第2コイルL2と、第3コイルL3とを具備するトランスTを有する。トランスTの構成自体は、前述の図1〜図6に示した回路のトランスTと同じであり、第1コイルL1と第2コイルL2とは密結合し、第3コイルL3は第1及び第2コイルL1、L2と疎結合している。図7の回路は超低圧出力用の降圧型であり、出力用となる第2コイルL2及び第3コイルL3は第1コイルL1に比べて巻数を少なくする。但し、第1コイルL1と第3コイルL3については疎結合であるため、従来のトランスと異なり出力電圧が巻数比のみによっては決定されず、漏洩する磁束量にも依存する。
図7のスイッチング電源回路の動作を、第1スイッチング素子であるFETQ1のオン期間とオフ期間に分けて説明する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフからオンになると、ドレイン・ソース間の電流路が導通して直流電圧Vinが第1コイルL1に印加される。このとき第1コイルL1の巻き始め端子aが正電位、巻き終わり端子bが負電位となる。これにより第1電流i1が、端子1→第1コイル(a→b)→FETQ1→端子3(C2及び負荷)の経路で流れる。第1電流i1は励磁電流となるのみでなく負荷へ供給することができるので、オン期間に得られるフォワード電流量を増大させることに寄与する。
FETQ1のゲートG1に印加されるパルス電圧信号がオフとなると、ドレイン・ソース間の電流路が遮断して直流電圧Vinの第1コイルL1への印加が停止される。印加電圧が急に停止されることで第1コイルL1には、自己誘導に基づく逆起電力(高圧)が発生しようとするが、後述するように、第2コイルL2に電流が流れ、第1および第2コイルL1、L2の磁気回路の磁束が急速にリセットされないため、相互誘導作用で第2コイルL2に印加される電圧により第1コイルL1に所定の電圧が発生する。このとき第1コイルL1は、巻き始め端子aが負電位、巻き終わり端子bが正電位となる。
(8−1)トランスの第1の実施形態の構成
図8Aは、図1〜図7にそれぞれ示したスイッチング電源回路の第1〜第7の実施形態に好適に用いられるトランスTの第1の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。端子a及びbは第1コイルL1の、端子c及びdは第2コイルL2の、そして端子e及びfは第3コイルL3のそれぞれ巻き始め端子及び巻き終わり端子である(巻き始め端子を黒点で示す)。図8Aにおける各端子a〜fの接続先は、図1の回路に基づいて示している。図2〜図7の回路については、各端子a〜fの接続先はそれぞれのスイッチング電源回路におけるものとなる。以下の図8B〜図8Dについても同様である。
図9を参照しつつ、磁気回路と電気回路との関係を含めて図8Aに示したトランスTの動作を説明する。なお、後に図8B〜図8Dで示す他のトランスの実施形態の動作も基本的に同じである。
第1コイルL1に直流電圧Vinが印加されて第1電流i1が流れると、中心磁極磁気回路に磁束φ1が発生する。第1電流i1は、図8AのトランスTの底面からみて第1コイルL1を時計回りに流れる。
第1コイルL1への直流電圧印加が停止され第1電流i1が遮断されると、通常であれば磁束φ1は瞬時に消失するが、第2コイルL2に生じる逆起電力により即座に第3電流i3が流れる。そして第3電流i3が第2コイルL2に流れ始めることで中心磁極磁気回路の磁束φ1は保持され(かしめられ)、図9(A)の通り、磁束φ1の磁束密度は最大値から比較的緩やかに減少していく。従って、オフ期間になっても、中心磁極磁気回路と両脚磁気回路の磁束密度の不均衡状態は持続し、この不均衡状態が持続する限り、中心磁極磁気回路から両脚磁気回路へ流れ込む磁束φ1aは増加傾向を維持する。
図8Bは、トランスTの第2の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。図8Aの構成との相違点は、第3コイルL3が片側の外脚2Aにのみ巻装されている点である。
図8Cは、トランスTの第3の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。図8Aの構成との相違点は、第3コイルL3が第1コイルL1と同心状に巻装される点である。図8Cはその一例であり、第3コイルL3が双方の外脚2A、2Bの内壁に密着して巻装されているが、これに限定されず、外脚2A、2Bの内側であれば第3コイルL3は外脚自体から離れていてもよい。第3コイルL3は、第1コイルL1及び第2コイルL2と離隔して巻装され、その空隙に漏洩磁気回路が確保できればよい。
図8Dは、トランスTの第4の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。図8Aの構成との相違点は、第3コイルL3が、第1コイルL1及び第2コイルL2の外側に配置された一対の磁性体片6A、6B介して第1コイルL1及び第2コイルL2と同心状に巻装されている点である。磁性体片6A、6Bの各々は、トランスTの底面側から見て円弧状断面を有する。
本発明のスイッチング電源回路で用いるトランスは、第1コイルL1と第2コイルL2とを密着して巻装すると共に、第1コイルL1及び第2コイルL2と第3コイルL3との間に漏洩磁気回路を形成するように、空隙または磁性体片を介して3コイルが巻装されている。そして、漏洩磁束の量をどの程度にするかによって、第1コイルL1及び第2コイルL2と、第3コイルL3とを離隔する距離を決定する。この点において本発明のトランスは、従来のトランスが一次コイルと二次コイルの結合率を限りなく100%(結合度=1)になるように一次コイルと二次コイルを密着して巻装する点と大きく相違する。
図10は、図7に示したスイッチング電源回路の各測定点における電圧または電流の計測波形である。横軸は時間軸(s)、縦軸は電流または電圧(AまたはV、但し任意のスケール)である。
なお、本発明を実施したトランスは、互いに密結合の2つのコイルと、これら密結合した2つのコイルの各々と疎結合した1つのコイルの3つのコイルを備えていればよい。そして、密結合した2つのコイルは基本的にはそれらの配設位置関係に関わらず機能的に交換可能である。すなわち、どちらのコイルを第1コイルとして用いてもよい。例えば密結合の2つのコイルをA、Bとすると、コイルAを第1コイルとし、コイルBを第2コイルとする場合は直流電圧をコイルAに印加する。これらを入れ替えて、コイルAを第2コイルとし、コイルBを第1コイルとする場合は、直流電圧をコイルBに印加する。なお、本発明の機能を実現するための両コイルの巻数比、材質、線径などは設計事項である。
L2 第2コイル
L3 第3コイル
T トランス
Q1、Q2 FET
D1、D2 ダイオード
C1、C2 コンデンサ
i1 第1電流
i2 第2電流
i3 第3電流
i4 第4電流
Claims (17)
- (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替えるスイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる第1半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記スイッチング素子の制御端がオン制御されたときに前記第3コイルに誘起される起電力に基づく電流を導通する第2半導体素子と、を備え、
(e)前記スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1及び第2コイルが一次側のコイルを構成し該第3コイルが二次側のコイルを構成したトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき及び前記第2コイルを電流が流れたときにオン制御されかつそれ以外のときにオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れると共に、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路を出力点とするトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルの電流路に直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは少なくとも該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を前記出力点から出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路を出力点とするトランスと、
(b)外部の直流電源により前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルの電流路に直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき及び前記第2コイルを電流が流れたときにオン制御されかつそれ以外のときにオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは少なくとも該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに第3電流が流れて前記直流電源側に回生されると共に、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流を前記出力点から出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第2コイルの一端から出力される電流と該第3コイルの一端から出力される電流の合流点を出力点とするトランスと、
(b)前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える一次側スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに第1電流が流れ、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流を前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに流れる第3電流と、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流とを前記出力点から出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - (a)第1コイルと、該第1コイルに対し密に磁気結合された第2コイルと、該第1コイル及び該第2コイルに対し疎に磁気結合された第3コイルとを具備し、該第1コイルの一端と該第2コイルの一端と該第3コイルの一端とを電気的に接続する線路上に出力点を設けたトランスと、
(b)前記第1コイルに印加する直流電圧のオンオフを切り替える第1スイッチング素子と、
(c)前記第2コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子がオン制御されたとき前記第2コイルに誘起される起電力に基づく電流を遮断し、該第1スイッチング素子がオフ制御されたとき該第2コイルに発生する起電力に基づく電流を導通させる半導体素子と、
(d)前記第3コイルに直列接続され前記第1スイッチング素子と同期してオンオフ制御される制御端を有し、該制御端がオン制御されたときは該第3コイルに流れる電流を導通させ、該制御端がオフ制御されたときはオン制御時の電流と同方向の電流が導通するとともにオン制御時の電流と逆方向の電流を遮断する第2スイッチング素子と、を備え、
(e)前記第1スイッチング素子のオン期間に、前記直流電圧により前記第1コイルに流れる第1電流と、該第1電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第2電流とを前記出力点から出力し、
(f)前記第1スイッチング素子のオフ期間に、前記第2コイルに発生する起電力により該第2コイルに流れる第3電流と、該第3電流に起因して前記第3コイルに生じる磁気誘導により該第3コイルに流れる第4電流とを前記出力点から出力することを特徴とするスイッチング電源回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアを備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが直列2分割されて前記一対の外脚の各々に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスイッチング電源回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアを備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装され、前記第3コイルが前記一対の外脚の一方に巻装されると共に、該第3コイルを巻装されない方の外脚にはその中間位置に磁気ギャップが設けられ、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙及び該第3コイルを巻装されない方の外脚を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記第3コイルを巻装された外脚へ流れる磁束が、該外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記第3コイルを巻装された外脚へ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ該外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスイッチング電源回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアを備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが前記第1及び第2コイルから離隔しかつ該第1及び第2コイルと同心状に前記一対の外脚の内側に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスイッチング電源回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアを備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルが前記中央脚に巻装されると共に、前記第3コイルが前記第1及び第2コイルの外側に配置された磁性体片を介して該第1及び第2コイルと同心状に巻装され、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記第1コイルを流れる前記第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第2電流が流れ、かつ、
前記第2コイルを流れる前記第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに前記第4電流が流れることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスイッチング電源回路。 - 前記トランスが、前記第1及び第2コイルが存在する第1磁気回路と、前記第3コイルが存在する第2磁気回路と、該第1コイルを流れる電流により発生する磁束の一部が該第3コイルを通過しないで漏洩する漏洩磁気回路とを有し、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、前記第1磁気回路から前記第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより前記第3コイルに電圧を誘起させると共に、その磁束の一部が前記漏洩磁気回路に漏洩することにより前記第1磁気回路内に存在する磁束の磁束密度を前記第2磁気回路内に存在する磁束の磁束密度より大として不均衡状態を保持し、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による電流が該第2コイルに流れるとき、該電流により前記第1磁気回路の磁束の消滅を抑制し前記第1磁気回路内の磁束密度が前記第2磁気回路の磁束密度より大きい不均衡状態であることに起因して該第1磁気回路から該第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより、前記第3コイルに前記第1コイルに直流電圧が印加されたときと同極性の電圧を誘起させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスイッチング電源回路。 - 対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアと、前記中央脚に巻装され互いに密に磁気結合した第1コイル及び第2コイルと、前記一対の外脚の各々に直列2分割されて巻装され該第1及び第2コイルと疎に磁気結合した第3コイルと、を備えたトランスであって、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とするトランス。 - 対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアと、前記中央脚に巻装され互いに密に磁気結合した第1コイル及び第2コイルと、前記一対の外脚の一方に巻装され該第1及び第2コイルと疎に磁気結合した第3コイルと、該第3コイルを巻装されない方の外脚の中間位置に設けた磁気ギャップと、を備えたトランスであって、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙及び該第3コイルを巻装されない方の外脚を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とするトランス。 - 対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアと、前記中央脚に巻装され互いに密に磁気結合した第1コイル及び第2コイルと、前記第1及び第2コイルから離隔しかつ該第1及び第2コイルと同心状に前記一対の外脚の内側に巻装され該第1及び第2コイルと疎に磁気結合した第3コイルと、を備えたトランスであって、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記第1及び第2コイルと前記第3コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とするトランス。 - 対向する一対のヨークの中央部同士を連結する中央脚と、該一対のヨークの対向する各端部同士をそれぞれ連結する一対の外脚とから構成されるコアと、前記中央脚に巻装され互いに密に磁気結合した第1コイル及び第2コイルと、前記第1及び第2コイルの外側に配置された磁性体片と、該磁性体片を介して該第1及び第2コイルと同心状に巻装され該第1及び第2コイルと疎に磁気結合した第3コイルと、を備えたトランスであって、
前記中央脚から前記外脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、該第1コイルを流れる第1電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第2電流が流れ、かつ、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による第3電流が該第2コイルに流れるとき、該第3電流に起因して前記中央脚から前記一対の外脚へそれぞれ流れる磁束が、前記第1電流に起因する磁束と同方向でありかつ各々の外脚内で増加することにより、該磁束の増加変分に抗するべく前記第3コイルに第4電流が流れることを特徴とするトランス。 - 互いに密に磁気結合した第1コイル及び第2コイルが存在する第1磁気回路と、該第1及び第2コイルと疎に磁気結合した第3コイルが存在する第2磁気回路と、該第1コイルに流れる電流により発生する磁束の一部が該第3コイルを通過しないで漏洩する漏洩磁気回路とを有し、
前記第1コイルに直流電圧が印加されたとき、前記第1磁気回路から前記第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより前記第3コイルに電圧を誘起させると共に、その磁束の一部が前記漏洩磁気回路に漏洩することにより前記第1磁気回路内に存在する磁束の磁束密度を前記第2磁気回路内に存在する磁束の磁束密度より大として不均衡状態を保持し、
前記第1コイルへの直流電圧の印加が停止されることに起因し前記第2コイルに発生する起電力による電流が該第2コイルに流れるとき、該電流により前記第1磁気回路の磁束の消滅を抑制し前記第1磁気回路内の磁束密度が前記第2磁気回路の磁束密度より大きい不均衡状態であることに起因して該第1コイルに直流電圧が印加されたときと同方向に該第1磁気回路から該第2磁気回路へ磁束が流れ込むことにより、前記第3コイルに前記第1コイルに直流電圧が印加されたときと同極性の電圧を誘起させることを特徴とするトランス。
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- 2006-08-14 JP JP2006221203A patent/JP2008048527A/ja active Pending
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