JP2008047627A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1半導体基板1上に第1の一導電型クラッド層6、第1活性層8、第1の反対導電型クラッド層10及びトンネルジャンクション層14を積層することにより第1の多層基板Aを形成する工程と、第2半導体基板21の上に第2の反対導電型クラッド層23、第2活性層25、第2の一導電型クラッド層27を積層することにより第2の多層基板Bを形成する工程と、トンネルジャンクション層14と第2の一導電型クラッド層27を重ねて第1の多層基板Aと第2の多層基板Bをボンディングし、これにより複数の活性層を有する発光素子を製造する。
【選択図】図3
Description
(第1の実施の形態)
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子である半導体レーザの形成工程を示す断面図である。
最初に、図1に示す第1の積層基板Aの製造工程について説明する。
SCH層7,9及び量子井戸活性層8はそれぞれアンドープで成長される。
まず、p型GaAs基板21上に、p型ドーパント濃度1×1018cm-3のp-GaAsからなるバッファ層22を500nmの厚さに成長し、p型ドーパント濃度5×1016cm-3〜1×1018cm-3のp-AlGaAsよりなる第2のp型クラッド層23を成長し、さらに、AlGaAs よりなる第2のp側のSCH層24と、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を有する第2のInGaAs (GaAs)/AlGaAs(GaAs) 量子井戸活性層25と、AlGaAsよりなる 第2のn側のSCH層26を成長し、さらにその上にn型ドーパント濃度5×1016cm-3〜1×1018cm-3のn-AlGaAs よりなる第2のn型クラッド層27と、n型ドーパント濃度1×1018cm-3のn-GaA層28を順に成長する。
以上の化合物半導体の成長は例えばMOCVD法によって成長され、 p型のドーパントとしてはC、Mg、Zn等が用いられ、また、n型のドーパントとしてはSi、Se、S等が用いられる(以下の実施形態も同様)。
これにより、2つの量子井戸活性層8,25を有する第3の積層基板Cが作成される。
その後に、図5とは上下を逆に示す図6のように、露出しているn-GaAs基板1を上記と同様な機械研磨及びウェットエッチングにより除去し、続いて、エッチングストップ層3をウェットエッチングにより除去してn-GaAsコンタクト層4を露出させる。なお、ボンディングされた積層基板A、B、Cは、劈開等により所定の形状に形成される。
これに対して図8の波線に示すようにn++-GaAs層内とその周辺でn型ドーパントがなだらかに減少すると図9(b)に示すように、トンネル効果が生じにくくなり、内部抵抗が上昇する。
また、上記の例では第1の積層基板Aを2枚、第2の積層基板Bを1枚用いたが、それらを複数毎用いて4以上の量子井戸活性層8,25を有する半導体レーザを形成してもよい。
図10〜図14は、本発明の第2実施形態に係る半導体発光素子である半導体レーザの形成工程を示す断面図であり、図1〜図7と同じ符号は同じ要素を示している。
まず、図10(a)に示すように、第1実施形態と同様に、n型GaAs基板1上にバッファ層2からp-GaAs層11までの各層を成長する。続いて、n型ドーパント濃度1×1018cm-3のn-GaAsからなる電流ブロッキング層16を成長する。
まず、図11(a)に示すように、p型GaAs基板21上に、n型ドーパント濃度1×1018cm-3のn-GaAsからなる電流ブロッキング層29を成長する。
続いて、第1実施形態と同様にして、図11(c)に示すように、バッファ層22からn-GaAs層28までの各層を順に成長する。これにより、第2の積層基板Bが形成される。
次に、別の第1の積層基板Aを用意する。そして、図13に示すように、第1の積層基板Aの表面に現れるn-GaAs層15と第3の積層基板Cの最上面に現れるn-GaAsコンタクト層4を貼り合わせてウェハボンディングを行う。このウェハボンディングの際には、図12に示したウェハボンディングと同様に、n-GaAsコンタクト層4とn-GaAs層15の酸化膜除去等の表面処理を行うとともに、量子井戸活性層8,25の結晶の方位が合うように位置合わせを行い、その後に700℃以下の基板温度でアニールを行う。
その後に、n-GaAs基板1を上記と同様な機械研磨及びウェットエッチングにより除去し、続いて、エッチングストップ層3をウェットエッチングにより除去してn-GaAsコンタクト層4を露出させる。
以上により、3つの量子井戸活性層8,8,25と光部品の光結合が容易になるし、さらにトンネルジャンクション層14の低抵抗化が図れる。
また、上記の例では第1の積層基板Aを2枚、第2の積層基板Bを1枚用いたが、それらを複数毎用いて、4層以上の量子井戸活性層8,25を有する半導体レーザを形成してもよい。
上記の実施形態ではGaAs基板を使用し、その上にAlGaAsクラッド層、InGaAs(GaAs)/AlGaAs(GaAs) 量子井戸活性層活性等を形成したが、材料はそれに限られるものではない。例えば、GaAs基板を使用している場合に、活性層(発光層)として、GaAs、InGaAs、AlGaAs、AlInGaAs、GaAsP、InGaAsP、InGaP、AlGaInP、GaAsSb、InGaAsSbのうち少なくとも1層を含む構造を採用してもよい。また、トンネルジャンクション層として、GaAs、InGaAs、AlInGaAs、AlGaAsのうち少なくとも1層を含む構造を採用してもよい。
第1の多層基板A、第2の多層基板Bを構成する化合物半導体としてGaAsを採用する場合、エッチングストップ層として例えばInGaP 、AlGaAs、AlInGaP 、AlInP のいずれかから選択する。また、第1の多層基板A、第2の多層基板Bをそれぞれ構成する化合物半導体としてInP を採用する場合、エッチングストップ層として例えばInGaAsP 、InGaAs、AlInAs、AlGaInAsのいずれかから選択する。
なお、上記の化合物半導体の成長は、MOCVD法に限られるものではなく、MBE法その他の成長法を採用してもよい。
さらに、上記した積層基板の半導体基板とその上の各層のn型、p型の導電型については、逆のタイプであってもよい。また、上記した半導体基板のうち除去される基板の導電型はp型、n型、半絶縁性のいずれであってもよい。
2:バッファ層
3:エッチングストップ層
4:コンタクト層
5、15:n型GaAs層
6:n型クラッド層
7:SCH層
8:活性層
9:SCH層
10:p型クラッド層
11:p型GaAs層
12:n++GaAs層
13:p++GaAs層
14:トンネルジャンクション層
21:p型GaAs基板
22:バッファ層
23:p型クラッド層
24:SCH層
25:活性層
26:SCH層
27:n型クラッド層
28:n型GaAs層
Claims (14)
- 第1の半導体基板の上に第1の一導電型クラッド層、第1の活性層、第1の反対導電型クラッド層及びトンネルジャンクション層を順に少なくとも1周期ずつ積層することにより第1の多層基板を形成する工程と、
第2の半導体基板の上に第2の反対導電型クラッド層、第2の活性層、第2の一導電型クラッド層を順に少なくとも1周期ずつ積層することにより第2の多層基板を形成する工程と、
前記トンネルジャンクション層と前記第2の一導電型クラッド層を対向させて前記第1の多層基板と前記第2の多層基板をボンディングする工程と
を有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 前記第1の多層基板と前記第2の多層基板のボンディングは600℃以下の基板温度で行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 最上の前記トンネルジャンクション層と最上の前記第2の一導電型クラッド層の少なくとも一方の上に一導電型半導体層を形成する工程を有し、
前記一導電型半導体層は、前記第1の多層基板と前記第2の多層基板のボンディングにより前記トンネルジャンクション層と前記第2の一導電型クラッド層の間に介在される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板のボンディングの後に、前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板のいずれか一方を除去する工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板のうち除去される基板と該除去される基板の上の前記第1の一導電型クラッド層、前記第2の反対導電型クラッド層のいずれかとの間にエッチングストップ層を形成する工程を有し、
さらに、前記除去される基板を除去した後に前記エッチングストップ層を除去する工程を
有することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板のうち最終的に残される1つを研磨により厚さを調整した後に、該研磨により形成される研磨面の上に電極を形成する工程を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 第3の半導体基板の上に第3のクラッド層、第3の活性層、第4のクラッド層及びトンネルジャンクション層を積層することにより第3の多層基板を形成する工程と、
前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板のいずれかを除去することにより露出した前記第1の一導電型クラッド層、第2の反対導電型クラッド層のいずれかに前記第3の多層基板の前記トンネルジャンクション層を対向させてボンディングする工程と、
前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板のうち残された基板と前記第3の半導体基板のいずれかを除去する工程と
を有することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記第1の半導体基板、前記第2の半導体基板、第3の半導体基板のうち除去される基板と該除去される基板の上の前記第1の一導電型クラッド層、前記第2の反対導電型クラッド層、前記第3のクラッド層のいずれかとの間にエッチングストップ層を形成する工程を有し、
さらに前記除去される基板を除去した後に前記エッチングストップ層を除去する工程を
有することを特徴とする請求項7に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記エッチングストップ層の上には、前記エッチングストップ層の除去後に現れるコンタクト層を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項5又は請求項8に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第1の活性層、前記第2の活性層の少なくとも一方の電流注入領域の両側の上方と下方の少なくともいずれかに電流ブロッキング層を形成する工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 第1の一導電型クラッド層と、
前記第1の一導電型クラッド層上に形成された第1の活性層と、
前記第1の活性層上に形成された第1の反対導電型クラッド層と、
前記第1の反対導電型クラッド層上に形成されてドーパント濃度3×1018cm-3〜2×1019cm-3の半導体層を有するトンネルジャンクション層と、
前記トンネルジャンクション層上に形成される第2の一導電型クラッド層と、
前記第2の一導電型クラッド層上に形成された第2の活性層と、
前記第2の活性層の上に形成された第2の反対導電型クラッド層と
を有することを特徴とする半導体発光素子。 - 前記トンネルジャンクション層から前記第2の反対導電型クラッド層までは、前記第1の反対導電型クラッド層上に複数回繰り返して順に形成された層構造を有することを特徴とする請求項11に記載の半導体発光素子。
- 前記トンネルジャンクション層内の前記半導体層の前記ドーパント濃度は、同じ導電型の前記第1の反対導電型クラッド層又は前記第2の一導電型クラッド層に対してステップ状に分布していることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の半導体発光素子。
- 前記トンネルジャンクション層の前記電流注入領域の両側の領域の上方と下方の領域のうち少なくとも一方には電流ブロッキング層が形成されていることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
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