JP2008047214A - 半導体記憶装置及びそのテスト方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】書き込み不良の発生確率を低減させること。
【解決手段】本発明に係る半導体記憶装置は、記憶素子(1)と、記憶素子(1)に対するデータ書き込みに用いられる書き込み電流(IWL、IBL)を発生させる電流源(110、210)と、電流波形調整回路(100、200)と、を備える。電流波形調整回路(100、200)は、電流源(110、210)の出力に接続され、書き込み電流(IWL、IBL)の遷移時間(立ち上がり時間ΔtR、立ち下がり時間ΔtF)を調整する。
【選択図】図14
【解決手段】本発明に係る半導体記憶装置は、記憶素子(1)と、記憶素子(1)に対するデータ書き込みに用いられる書き込み電流(IWL、IBL)を発生させる電流源(110、210)と、電流波形調整回路(100、200)と、を備える。電流波形調整回路(100、200)は、電流源(110、210)の出力に接続され、書き込み電流(IWL、IBL)の遷移時間(立ち上がり時間ΔtR、立ち下がり時間ΔtF)を調整する。
【選択図】図14
Description
本発明は、半導体記憶装置におけるデータ書き込み技術に関する。
近年、携帯電話等の急速な普及に伴い、不揮発性、高速アクセス、大容量、低動作電圧、低消費電力といった特性を有するメモリに対する需要が高まっている。磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory)は、そのような特性を備えるメモリとして有望である(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)。以下、従来のMRAM、特に、従来のMRAMにおけるデータ書き込み方法について説明する。
図1は、MRAMの記憶素子として一般的に用いられる磁気トンネル接合(MTJ: Magnetic Tunnel Junction)素子の一例を示している。図1に示されるMTJ素子1aは、固定磁性層(ピン層)2、自由磁性層(フリー層)3、及び固定磁性層2と自由磁性層3に挟まれたトンネル絶縁層4を有している。固定磁性層2と自由磁性層3は、いずれも、自発磁化を有する強磁性層を含んでいる。固定磁性層2の磁化の向き(orientation)は、製造時に所定の方向に固定されている。一方、自由磁性層3の磁化の向きは反転可能であり、固定磁性層2の磁化の向きと平行、又は反平行になることが許されている。
固定磁性層2と自由磁性層3の磁化の向きが“反平行”である場合のMTJ素子1aの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなることが知られている。MRAMは、このようなMTJ素子1aをメモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。例えば、平行状態はデータ「0」に対応づけられ、反平行状態はデータ「1」に対応づけられる。データの書き換えは、自由磁性層3の磁化の向きを反転させることによって行われる。
図2は、上記MTJ素子1aをメモリセルとして用いるMRAMの構成を概略的に示している。MRAMのメモリセルアレイ10において、複数のMTJ素子1a(メモリセル)がマトリックス状に配置されている。また、メモリセルアレイ10の下方に、複数のワード線WLがX方向に沿って設けられており、メモリセルアレイ10の上方に、複数のビット線BLがY方向に沿って設けられている。図2においては、符号“S”で示されるメモリセル1aを挟むように設けられたワード線WLとビット線BLが示されている。
ワード線WLに書き込み電流IWLが流れると、メモリセル1aにはY方向の磁場HYが印加される。一方、ビット線BLに書き込み電流IBLが流れると、メモリセル1aにはX方向の磁場HXが印加される。これら磁場HX,HYの印加によって、メモリセル1aにおける自由磁性層3の磁化の向きを反転させることができる。
図3は、従来のメモリセル1aに対する書き込み処理をより詳細に示しており、書き込み電流IWL,IBLのタイミングチャート及び自由磁性層3における磁化状態の変遷を示している。自由磁性層3の磁化は“M”で表されている。メモリセル1aは、自由磁性層3の磁化容易軸がX方向と平行になるように配置されているとする。
時刻t1において、書き込み電流IWLがワード線WLへ供給され始める。次に、時刻t2において、書き込み電流IBLがビット線BLへ供給され始める。ここで、データ「1」の書き込み時とデータ「0」の書き込み時との間で、書き込み電流IBLの方向は逆になっている。次に、時刻t3において、書き込み電流IWLの供給が停止する。最後に、時刻t4において、書き込み電流IBLの供給が停止する。図3に示されるように、印加される磁場(HX,HY,HX+HY)の方向の変化に従って、自由磁性層3の磁化Mの方向が変わっていく。ここで、磁場HX,HYの組み合わせが所定の条件を満たした場合に、磁化Mの向きが反転することが知られている。
図4は、その所定の条件(閾値)を示すグラフ図である。図4で示される曲線CRは「磁化反転曲線」あるいは「アステロイドカーブ」と呼ばれており、自由磁性層3の磁化Mの反転に必要な最低限の磁場HX,HYの組み合わせを表している。磁場HX,HYの組み合わせが磁化反転曲線CRの外側(反転領域)に位置する場合、磁化Mは反転し、データの書き換えが行われる。一方、磁場HX,HYの組み合わせが磁化反転曲線CRの内側(保持領域)に位置する場合、磁化Mは反転しない。
例えば、磁場HDX,HDYが、図2で示される選択セルSに印加される場合を考える。この場合、印加磁場の組み合わせ((HX,HY)=(HDX,HDY))が反転領域に位置するため、選択セルSにおいて磁化Mは反転する。また、図2中のワード線WL直上の非選択セルUxには、磁場(0,HDY)が印加され、ビット線BL直下の非選択セルUyには、磁場(HDX,0)が印加される。それら磁場の組み合わせは共に、保持領域に位置するため、非選択セルUx,Uyにおいて磁化反転は起こらない。すなわち、選択的書き込みが実現される。
しかしながら、磁場HXがX切片H0Xより大きくなった場合、非選択セルUyにおいても磁化が反転してしまう。同様に、磁場HYがY切片H0Yより大きくなった場合、非選択セルUxにおいても磁化が反転し得る。すなわち、磁場HX,HYの組み合わせが図4で示される「多重選択領域」に位置する場合、選択セルSだけでなく、非選択セルにおいても磁化反転が発生してしまう。すなわち、誤書き込みエラーが発生する。
このように、選択的書き込みを行うためには、図4で示される反転領域内の磁場HX,HYを発生させる必要があり、書き込み電流IWL,IBLを正確に調整することが必要である。
上述の書き込み方式とは別に、広い書き込みマージンを特徴とする「トグル書き込み方式(Toggle Write Mode)」も知られている(例えば、特許文献5参照)。以下、トグル書き込み方式のMRAMについて説明する。
図5は、トグル書き込み方式で用いられるMTJ素子1bの構成を示している。このMTJ素子1bにおいて、自由磁性層3は、反強磁性的に結合した第1自由磁性層3−1と第2自由磁性層3−2を含み、第1自由磁性層3−1と第2自由磁性層3−2との間には、薄い非磁性層3−3が挟まれている。この反強磁性結合により、図5中の矢印で示されているように、第1自由磁性層3−1と第2自由磁性層3−2の磁化方向は、安定状態において反平行となる。
固定磁性層2と第1自由磁性層3−1の磁化の向きが“反平行”である場合のMTJ素子1bの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなる。トグル書き込み方式のMRAMは、このようなMTJ素子1bをメモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。例えば、平行状態はデータ「0」に対応づけられ、反平行状態はデータ「1」に対応づけられる。
データの書き換えは、第1自由磁性層3−1及び第2自由磁性層3−2の磁化の向きを反転させることによって行われる。ここで、第1自由磁性層3−1及び第2自由磁性層3−2は、互いに反強磁性的に結合しているため、一方の磁化が反転した場合、反平行状態を保つように、他方の磁化も反転する。つまり、トグル書き込み方式によれば、自由磁性層3の磁化状態は、書き込み動作の度にトグルスイッチのように変化する。
図6は、トグル書き込み方式における書き込み処理をより詳細に示しており、書き込み電流IWL,IBLのタイミングチャート及び自由磁性層3における磁化状態の変遷を示している。第1自由磁性層3−1の磁化は“M1”で表されており、第2自由磁性層3−2の磁化は“M2”で表されている。また、トグル書き込み方式のメモリセル1bにおいては、第1自由磁性層3−1、第2自由磁性層3−2の磁化容易軸がX方向あるいはY方向と約45度の角をなす。
時刻t1において、書き込み電流IWLがワード線WLへ供給され始める。次に、時刻t2において、書き込み電流IBLがビット線BLへ供給され始める。次に、時刻t3において、書き込み電流IWLの供給が停止する。最後に、時刻t4において、書き込み電流IBLの供給が停止する。図6に示されるように、印加される磁場(HX,HY,HX+HY)の方向の変化に従って、第1自由磁性層3−1の磁化M1と第2自由磁性層3−2の磁化M2の合成磁化Mの方向が変わっていく。その結果、磁化M1、M2の双方の向きが反転し得る、すなわち、トグル動作が起こり得る。ここで、磁場HX,HYの組み合わせが所定の条件を満たした場合に、トグル動作が起こることが知られている。
図7は、その所定の条件(閾値)を示すグラフ図である。図7において、磁化反転曲線CRは、磁化反転(トグル動作)に必要な最低限の磁場HX,HYの組み合わせを表している。磁場HX,HYの組み合わせが磁化反転曲線CRの外側(反転領域)に位置する場合(例:HX=HDX,HY=HDY)、トグル動作が起こり、データの書き換えが行われる。一方、磁場HX,HYの組み合わせが磁化反転曲線CRの内側(保持領域)に位置する場合、トグル動作は起こらない。ここで、磁化反転曲線CRがX切片及びY切片を有していないことに留意されたい。つまり、トグル書き込み方式によれば、選択セルSにおける磁化反転のための磁場HX,HYが、非選択セルUx,Uyにおける磁化を反転させることはない。よって、書き込み対象の選択性が向上し、非選択セルUx、Uyに対する誤書き込みが防止される。
ただし、印加される磁場がある値よりも大きくなると、磁化M1、M2は完全に同じ方向を向いてしまう。これは、「磁化飽和」と呼ばれている。その場合、書き込み電流の供給が終了する時刻t4の後、自由磁性層3の磁化状態は「0」あるいは「1」のいずれかとなり、不定である。つまり、選択セルSに対する誤書き込みが発生する可能性がある。従って、過剰な書き込み電流を供給することはできない。磁化飽和が起こらない限界の磁場(飽和磁場)は、図7において曲線CSで表されている。
磁場HX,HYの組み合わせが曲線CSの外側(磁化飽和領域)に位置する場合、自由磁性層3の磁化状態は不安定になる。書き込みを安定的に行うためには、図7で示される反転領域内の磁場HX,HYを発生させる必要がある。つまり、トグル書き込み方式においても、書き込み電流IWL,IBLを正確に調整することは重要である。
このように、MRAMにおいて書き込み電流IWL,IBLの制御は最も重要な技術の1つである。図8は、書き込み電流IWL,IBLを供給するための従来の回路構成を示している。図8においては、書き込みに関連する回路だけが抽出されて示されており、センスアンプ等の読み出しに関連する回路は省略されている。
メモリセルアレイ10には、書き込みに用いられる複数のワード線WL及び複数のビット線BLが形成されている。複数のワード線WLは、X側セレクタ11及びX側電流終端回路12に接続されている。複数のビット線BLは、Y側セレクタ21及びY側電流終端回路22に接続されている。X側セレクタ11及びY側セレクタ21は、選択セルのアドレスを指定するセレクタ活性化信号XDENWにより活性化され、1本のワード線WL及び1本のビット線BLをそれぞれ選択する。X側電流源回路13は、書き込み信号WENXにより活性化され、選択されたワード線WLにX側セレクタ11を通して書き込み電流IWLを供給する。Y側電流源回路23は、書き込み信号WENYにより活性化され、選択されたビット線BLにY側セレクタ21を通して書き込み電流IBLを供給する。制御信号発生回路30は、セレクタ活性化信号XDENWをセレクタ11、21に出力し、また、書き込み信号WENX、WENYをそれぞれX側電流源回路13、Y側電流源回路13に出力する。
図9には、従来のX側電流源回路13の詳細が示されている。X側電流源回路13は、電源とX側セレクタ11との間に直列に接続されたPMOS(MP1,MP2,MPS)を備えている。MPSのゲートには、書き込み信号WENXの反転信号が供給される。MP1、MP2のゲートには、電圧生成回路14から出力される電圧VP1、VP2がそれぞれ印加される。2つのPMOS(MP1,MP2)により、高い出力インピーダンスが得られる。MP1、MP2、MPSが全てONすると、電源からX側セレクタ11に書き込み電流IWLが流れる。Y側電流源回路23も同様の構成を有する。
図10は、図8及び図9で示された回路による書き込み動作を示すタイミングチャートである。信号に関しては、Highレベル(H)が電源電圧Vddに対応し、Lowレベル(L)がグランド電圧Gndに対応している。
時刻t0において、セレクタ活性化信号XDENWがHighに変わる。その結果、X側セレクタ11、Y側セレクタ21が活性化され、指定アドレスに対応したワード線WL及びビット線BLが選択される。時刻t1において、書き込み信号WENXがHighに変わり、MPSがONする。その結果、電源とメモリセルアレイ10が接続され、選択ワード線WLに書き込み電流IWLが流れる。時刻t2において、書き込み信号WENYがHighに変わり、同様に、選択ビット線BLに書き込み電流IBLが流れる。時刻t3において、書き込み信号WENXがLowに変わり、MPSがOFFする。その結果、電源とメモリセルアレイ10が電気的に切り離され、書き込み電流IWLはゼロになる。時刻t4において、書き込み信号WENYがLowに変わり、同様に、書き込み電流IBLはゼロになる。時刻t5において、セレクタ活性化信号XDENWがLowに変わり、書き込み動作は終了する。このようにして、図3及び図6で示されたタイミングで書き込み電流IWL、IBLが供給される。
本願発明者は、図8及び図9で示された従来の書き込み回路を用いることによって、書き込み試験を行った。書き込み試験の対象は、4KbyteのMRAMチップであった。書き込み電流IWL、IBLの大きさは、印加磁場が図7中の反転領域に位置するように、最適な値に制御された。その上で、連続的に1000回の書き込み試験が行われた。
図11は、その試験の結果を示している。横軸は試験の回数を示し、縦軸は各試験毎の書き込み不良セルの数を示す。図11に示されるように、連続1000回のうち35回の試験において書き込み不良セルが出現した。それら書き込み不良セルのアドレスを分析した結果、発明者は、毎回同じセルが不良を示しているわけではないことを発見した。突然新たな不良セルが発生する場合もあり、また、頻繁に不良を示していたセルが正常に動作する場合もあった。
一般的な書き込み不良の原因として、ディスターブや電流不足等が考えられる。しかしながら、その場合は毎回同じセルが不良を示すはずである。上述のような、不規則的に生じる書き込み不良に関しては、別の原因を究明する必要がある。また、毎回同じセルが不良を示す場合は、その不良セルをリダンダンシセルで置換することが可能であり、対策は比較的容易である。一方、不規則的に生じる書き込み不良に対しては、対策が非常に困難である。
本願発明者は、不規則的に生じる書き込み不良に関する研究を行い、それが書き込み電流の「立ち上がり時間(rise time)」や「立ち下がり時間(fall time)」に関連していることを解明した。
例えば、書き込み電流の立ち上がりが急峻過ぎる場合、自由磁性層(フリー層)の磁化が動的に急速に飽和する。これは、一種の「強磁性共鳴(ferromagnetic resonance)」であると考えられる。自由磁性層における磁化Mは、次のLLG(Landau-Lifshitz-Gilbert)方程式に従う。
ここで、Heffは、外部磁場を含めた有効磁場(effective field)である。γは、ジャイロ磁気定数(gyromagnetic constant)であり、約1.1×105g(m/A・s)である。αは、ダンピング係数(damping coefficient)であり、約0.02である。上記式(1)によれば、100[Oe]程度の有効磁場Heffの条件下においては、強磁性共鳴周波数は300MHz程度となる。よって、反転領域に対応する低い書き込み電流の場合でも、通常の電流パルスによって磁化が飽和し、誤書き込みが発生する可能性がある。つまり、書き込み電流の周波数成分があるMRAMセルにおける強磁性共鳴に関連する共鳴周波数を含んでいる場合、予期せぬ誤書き込みが生じうることが想定される。
図12は、既出の図6に対応する図であり、トグル書き込み方式において想定される誤書き込みの過程を示している。図12において、データ「1」の書き込みが想定されているが、データ「0」の書き込みの場合も同様である。書き込み電流IWL、IBLの大きさは、図7中の反転領域中の磁場(HDX,HDY)に対応するように設定されている。また、自由磁性層における磁化状態の変遷を示す模式図において、上段は正常書き込みの過程(P1〜P4)を示し、下段は磁化飽和による誤書き込みの過程(F1〜F4)を示している。
時刻t1において、書き込み電流IWLが立ち上がる。この時、状態(P1)で示されるように、第1自由磁性層の磁化M1と第2自由磁性層の磁化M2の合成磁化Mが磁場HXの方向を向くことが想定されている。しかしながら、書き込み電流IWLの立ち上がりが急峻すぎる場合は、状態(F1)で表されるように、強磁性共鳴により磁化飽和が発生する可能性がある。その場合は、書き込み処理後の自由磁性層の磁化状態は不定となり、所望のデータ「1」が書き込まれない可能性がある。つまり、誤書き込みが発生する。
時刻t2において、書き込み電流IBLが立ち上がる。この時、状態(P2)で示されるように、合成磁化Mが合成磁場HX+HYの方向を向くことが想定されている。しかしながら、書き込み電流IBLの立ち上がりが急峻すぎる場合は、状態(F2)で表されるように、強磁性共鳴により磁化飽和が発生する可能性がある。つまり、誤書き込みが発生する可能性がある。更に、時刻t3、t4における書き込み電流IWL、IBLの供給の停止時、その立ち下がりが急峻すぎる場合は、同様に誤書き込みが発生する可能性がある。
このように、上述の不規則な書き込み不良の原因は、書き込み電流IWL、IBLのスイッチング(立ち上がり・立ち下がり)が急峻すぎることによって生じる磁化の動的な飽和であると考えられる。従って、上記問題点を解決するためには、書き込み電流IWL、IBLの立ち上がりと立ち下がりをより緩やかに設計する必要がある。立ち上がり時間・立ち下がり時間をある一定値以上に設計できれば、書き込み過程をより静的なものに近づけることが出来、不規則な誤書き込みの発生確率を低減出来ると考えられる。
従って、本発明に係る半導体記憶装置には、書き込み電流の「立ち上がり時間」及び「立ち下がり時間」の少なくとも一方を調整可能な回路が設けられる。より詳細には、本発明に係る半導体記憶装置は、記憶素子と、記憶素子に対するデータ書き込みに用いられる書き込み電流を発生させる電流源と、電流波形調整回路とを備える。電流波形調整回路は、電流源の出力に接続され、書き込み電流の遷移時間(スイッチング時間)を調整する。
本願発明者は、本発明に係る回路を用いることによって、上述の書き込み試験と同様の試験を行った。つまり、本発明に係る電流波形調整回路が搭載された4KbyteのMRAMチップに対して、連続的に1000回の書き込み試験が行われた。書き込み電流IWL、IBLの大きさは、印加磁場が図7中の反転領域に位置するように、最適な値に制御された。書き込み電流IWL,IBLの遷移時間(立ち上がり時間および立ち下がり時間)は、電流波形調整回路によって、0.2ns、4ns、8ns、18nsの4通りに設定された。
図13は、その試験の結果を示している。横軸は、立ち上がり時間・立ち下がり時間を示し、横軸は、書き込み不良回数を表している。遷移時間が最短の0.2nsに設定された場合、1000回のうち35回の試験において書き込み不良セルが発生した。この割合は、従来技術における試験結果と同等である。遷移時間が4nsに設定された場合、18回の試験において書き込み不良セルが発生した。0.2nsの場合と比較して、割合はほぼ半減している。遷移時間が8nsに設定された場合、書き込み不良の発生確率は更に低減されている。更に、遷移時間が18nsに設定された場合、1000回連続の書き込み試験においても書き込み不良セルは出現しなかった。引き続き行われた104回書き込み試験においても、書き込み不良セルは検出されなかった。このように、遷移時間をより長く設定することによって、書き込み不良の発生確率をより低減させることが可能となる。図13から、遷移時間を少なくとも1ns以上に設定することにより、効果が得られることが分かる。
また、立ち下がり時間が0.2nsに固定された状態で、同様な連続書き込み試験が行われた。この場合、立ち上がり時間を変化させるだけで、上記とほぼ同じ結果が得られた。従って、不規則的な書き込み不良には、書き込み電流の立ち上がり時間が強く影響していると考えられる。更に、立ち上がり時間が18nsに固定された状態でも、同様な連続書き込み試験が行われた。この場合、最急峻条件(立ち下がり時間=0.2ns)において、わずかながら書き込み不良セルが出現した。しかし、立ち下がり時間を大きくすることによって、それら書き込み不良は無くなった。従って、不規則的な書き込み不良には、書き込み電流の立ち下がり時間も影響を及ぼしていると考えられる。
以上に説明されたように、本発明に係る半導体記憶装置には、書き込み電流の遷移時間を調整可能な電流波形調整回路が設けられる。その電流波形調整回路によって、書き込み電流の立ち上がり時間や立ち下がり時間を適切な値に設定し、不規則的な誤書き込みを防止することが可能となる。従って、半導体記憶装置の動作信頼性が向上する。また、半導体記憶装置における安定的な書き込み動作を長期にわたって保障することが可能となる。
添付図面を参照して、本発明を実施するための様々な形態を説明する。上述の通り、本発明に係る半導体記憶装置は、書き込み電流の遷移時間(立ち上がり時間、立ち下がり時間)を調整するための電流波形調整回路を備えている。その電流波形調整回路の構成としては、様々な構成が考えられる。よって、主に電流波形調整回路に着目し、本発明に係る半導体記憶装置の様々な形態を説明する。
以下に説明される実施の形態において、半導体記憶装置としてMRAMが例示される。但し、同様の効果が得られるものであれば、本発明はMRAM以外の半導体記憶装置にも適用され得る。また、本発明は下記の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内において、各実施の形態は当業者によって適宜変更され得る。
1.第1の実施の形態
1−1.構成
図14は、第1の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。図14においては、書き込みに関連する回路だけが抽出されて示されており、センスアンプ等の読み出しに関連する回路は省略されている。
1−1.構成
図14は、第1の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。図14においては、書き込みに関連する回路だけが抽出されて示されており、センスアンプ等の読み出しに関連する回路は省略されている。
メモリセルアレイ10、X側セレクタ11、X側電流終端回路12、Y側セレクタ21、及びY側電流終端回路22は、一般的なMRAMにおけるものと同様である。つまり、メモリセルアレイ10において、複数のメモリセルがマトリックス状に配置されている。各メモリセルは、図1で示されたMTJ素子1aあるいは図5で示されたMTJ素子1bを、データを記憶する記憶素子として有する。また、各メモリセルは、書き込み用のワード線WL(第1書き込み配線)とビット線BL(第2書き込み配線)の交差点に設けられており、それらワード線WLとビット線BLによって挟まれている(図2参照)。
書き込みに用いられる複数のワード線WL及び複数のビット線BLは、互いに交差するように設けられている。複数のワード線WLは、X側セレクタ11及びX側電流終端回路12に接続されている。複数のビット線BLは、Y側セレクタ21及びY側電流終端回路22に接続されている。X側セレクタ11及びY側セレクタ21は、選択セルのアドレスを指定するセレクタ活性化信号XDENWにより活性化され、1本のワード線WL及び1本のビット線BLをそれぞれ選択する。
複数のワード線WLは、X側セレクタ11及びX側電流波形調整回路100aを介して、X側電流源回路110に接続されている。X側電流源回路110は、データ書き込みに用いられる書き込み電流IWL(第1書き込み電流)を発生させる。その書き込み電流IWLは、X側セレクタ11によって選択された1本のワード線WLに供給される。一方、複数のビット線BLは、Y側セレクタ21及びY側電流波形調整回路200aを介して、Y側電流源回路210に接続されている。Y側電流源回路210は、データ書き込みに用いられる書き込み電流IBL(第2書き込み電流)を発生させる。その書き込み電流IBLは、Y側セレクタ21によって選択された1本のビット線BLに供給される。
X側電流波形調整回路100aは、X側電流源回路110とX側セレクタ11の間に設けられており、ワード線WLを流れる書き込み電流IWLをコントロールする。具体的には、X側電流波形調整回路100aは、書き込み信号WENXに基づいて、書き込み電流IWLの供給を開始又は停止する、すなわち、書き込み電流IWLのスイッチングを行う。更に、X側電流波形調整回路100aは、そのスイッチング時の書き込み電流IWLの遷移時間(立ち上がり時間、立ち下がり時間)を調整する機能を有する。
同様に、Y側電流波形調整回路200aは、Y側電流源回路210とY側セレクタ21の間に設けられており、ビット線BLを流れる書き込み電流IBLをコントロールする。具体的には、Y側電流波形調整回路200aは、書き込み信号WENYに基づいて、書き込み電流IBLの供給を開始又は停止する、すなわち、書き込み電流IBLのスイッチングを行う。更に、Y側電流波形調整回路200aは、そのスイッチング時の書き込み電流IBLの遷移時間(立ち上がり時間、立ち下がり時間)を調整する機能を有する。
制御信号発生回路300は、上述のセレクタ活性化信号XDENW、書き込み信号WENX及びWENYを発生させる。制御信号発生回路300は、セレクタ活性化信号XDENWをX側セレクタ11及びY側セレクタ21に出力する。また、制御信号発生回路300は、書き込み信号WENX、WENYを、それぞれX側電流波形調整回路100a、Y側電流波形調整回路200aに出力する。
図15は、本実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。図15において、X側の書き込み回路だけが示されているが、Y側の書き込み回路に関しても同様である。X側電流源回路110は、書き込み電流IWL0を出力する電流回路111を有している。その書き込み電流IWL0の大きさは、データ書き込みに必要な値に設定されている(図4、図7参照)。ワード線WLを流れる書き込み電流IWLは、0〜IWL0の範囲で変化する。つまり、立ち上がり時、書き込み電流IWLは0からIWL0まで増加し、立ち下がり時、書き込み電流IWLはIWL0から0まで減少する。
X側電流波形調整回路100aは、X側電流源回路110の出力に接続されている。X側電流源回路110の出力とX側セレクタ11との間の電流経路には、PMOSトランジスタMPSが設けられている。X側電流波形調整回路100aは、PMOSトランジスタMPSをON/OFFさせることによって、書き込み電流IWLのスイッチングを行うことができる。ここで、PMOSトランジスタMPSのゲート電極に印加されるゲート電圧VSWXを徐々に変化させることによって、書き込み電流IWLの大きさを徐々に変化させることが可能である。すなわち、X側電流波形調整回路100aは、ゲート電圧VSWXをある時間幅で遷移させることによって、書き込み電流IWLをその時間幅で遷移させることが可能である。その時間幅は可変に設定可能であり、それにより、書き込み電流IWLの遷移時間を調整することが可能となる。
上記PMOSトランジスタMPSは、可変抵抗の役割を果たしているとも言える。つまり、X側電流源回路110の出力とX側セレクタ11との間の電流経路には、可変抵抗が設けられていると言える。その可変抵抗の抵抗値をある時間幅で変化させることによって、書き込み電流IWLの大きさをその時間幅で0からIWL0へ、あるいは、IWL0から0に変化させることができる。
より詳細には、図15に示されるように、本実施の形態におけるX側電流波形調整回路100aは安定化容量CSWXを備えている。安定化容量CSWXの一端は、PMOSトランジスタMPSのゲート電極に接続されており、その電圧がゲート電圧VSWXとなる。安定化容量CSWXの他端は、グランドに接続されている。安定化容量CSWXの構造の一例が、図16に示されている。図16に示されるように、安定化容量CSWXは、基板上に形成されたMOSトランジスタで構成され得る。そのMOSトランジスタのゲート電極が、上記PMOSトランジスタMPSのゲート電極に接続される。電流波形調整回路100aは、このような安定化容量CSWXを充放電することによって、上記ゲート電圧VSWXを遷移させることができる。その充放電に関連する時定数が、ゲート電圧VSWXすなわち書き込み電流IWLの遷移時間に反映される。
安定化容量CSWXを充放電するために、X側電流波形調整回路100aには、第1調整電流回路121及び第2調整電流回路122が設けられている。第1調整電流回路121は、NMOSトランジスタMN1を介して安定化容量CSWXの一端に接続されている。一方、第2調整電流回路122は、PMOSトランジスタMP1を介して安定化容量CSWXの一端に接続されている。PMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN1は、インバータを構成している。PMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN1のゲート電極には、書き込み信号WENXが印加される。
第1調整電流回路121は、グランドと安定化容量CSWXとの間に調整電流IRXを流すことによって、安定化容量CSWXの放電を行う。一方、第2調整電流回路122は、電源と安定化容量CSWXとの間に調整電流IFXを流すことによって、安定化容量CSWXの充電を行う。調整電流IRX,IFXは、それぞれ可変に設定され得る。これら第1調整電流回路121、第2調整電流回路122、MOSトランジスタMP1及びMN1は、調整電流IRX,IFXを供給する「調整電流源」を構成していると言える。調整電流源は、書き込み信号WENXに応答して、安定化容量CSWXの充電あるいは放電を行う。
1−2.動作
図17は、第1の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。書き込み方式は、図3で示された一般的な書き込み方式でも、図6で示されたトグル書き込み方式でもよい。尚、本明細書に現れる信号に関しては、Highレベル(H)が電源電圧Vddに対応し、Lowレベル(L)がグランド電圧Gndに対応しているとする。
図17は、第1の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。書き込み方式は、図3で示された一般的な書き込み方式でも、図6で示されたトグル書き込み方式でもよい。尚、本明細書に現れる信号に関しては、Highレベル(H)が電源電圧Vddに対応し、Lowレベル(L)がグランド電圧Gndに対応しているとする。
書き込みが行われていない時、書き込み信号WENXは“L”に設定される。この時、トランジスタMP1はONし、トランジスタMN1はOFFしているため、安定化容量CSWXは充電されている。従って、ゲート電圧VSWXは電源電圧Vddであり、書き込み電流IWLは流れない。
時刻t0において、セレクタ活性化信号XDENWが“H”に変わり、X側セレクタ11が活性化される。続いて、時刻t1において、書き込み信号WENXが活性化され、“L”から“H”に変わる。それに応答して、トランジスタMP1はOFFする一方、トランジスタMN1がONする。その結果、電流ISWX(=調整電流IRX)が安定化容量CSWXから流出し、ゲート電圧VSWXは徐々に減少する。ゲート電圧VSWXが“Vdd−|Vtp|”(Vtp:トランジスタMPSの閾値電圧)より小さくなると、トランジスタMPSがONし始め、時刻t2において、トランジスタMPSは完全にONする(VSWX=L)。時刻t1から時刻t2までの期間ΔtRは、次の式(2)で与えられる。
ΔtR=t2−t1≒CSWX・Vdd/IRX ・・・(2)
この期間ΔtRに、書き込み電流IWLは0からIWL0まで増加する。つまり、この期間ΔtRが、書き込み電流IWLの立ち上がり時間(Rise Time)に相当する。本実施の形態において、立ち上がり時間ΔtRは、第1調整電流回路121が安定化容量CSWXから一定量の電荷を引き抜くのに要する時間に相当している。式(2)で示されるように、立ち上がり時間ΔtRは、安定化容量CSWXの大きさと調整電流IRXの大きさに依存している。
時刻t3において、書き込み信号WENXが非活性化され、“H”から“L”に変わる。それに応答して、トランジスタMN1はOFFする一方、トランジスタMP1がONする。その結果、電流ISWX(=調整電流IFX)が安定化容量CSWXに流入し、ゲート電圧VSWXは徐々に増加する。時刻t4において、トランジスタMPSは完全にOFFする(VSWX=H)。時刻t3から時刻t4までの期間ΔtFは、次の式(3)で与えられる。
ΔtF=t4−t3≒CSWX・Vdd/IFX ・・・(3)
この期間ΔtFに、書き込み電流IWLはIWL0から0まで減少する。つまり、この期間ΔtFが、書き込み電流IWLの立ち下がり時間(Fall Time)に相当する。本実施の形態において、立ち下がり時間ΔtFは、第2調整電流回路122が安定化容量CSWXに一定量の電荷を蓄積するのに要する時間に相当している。式(3)で示されるように、立ち下がり時間ΔtFは、安定化容量CSWXの容量値と調整電流IFXの大きさに依存している。
時刻t5において、セレクタ活性化信号XDENWが“L”に変わり、X側セレクタ11が非活性化される。これにより、書き込み動作が終了する。
1−3.効果
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFとして、ある時間幅を確保することが可能である。式(2)、(3)から明らかなように、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFは、容量値CSWXと調整電流IRX、IFXの大きさで決定される。それらパラメータを調整することによって、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを自由に設定することが可能である。例えば、調整電流IRX、IFXを制御することによって、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを可変に設定することが可能である。これにより、不規則的な誤書き込みを抑制することが可能となる。例えば図13で示されたように、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを18ns以上に設定することによって、誤書き込みを完全に防止することが可能となる。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFとして、ある時間幅を確保することが可能である。式(2)、(3)から明らかなように、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFは、容量値CSWXと調整電流IRX、IFXの大きさで決定される。それらパラメータを調整することによって、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを自由に設定することが可能である。例えば、調整電流IRX、IFXを制御することによって、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを可変に設定することが可能である。これにより、不規則的な誤書き込みを抑制することが可能となる。例えば図13で示されたように、立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFを18ns以上に設定することによって、誤書き込みを完全に防止することが可能となる。
このように、電流波形調整回路を設けることにより、半導体記憶装置の動作信頼性を向上させることが可能となる。また、半導体記憶装置における安定的な書き込み動作を長期にわたって保障することが可能となる。特にMRAMの場合、本発明に係る技術により、高信頼性・高歩留まりのチップを供給することが出来る。
電流波形調整回路の他の利点は、複数のメモリセルアレイ10における書き込み電流の遷移時間を揃えることができる点である。例えば、図18には、書き込み用の電流源回路110に並列に接続されたM個のメモリセルアレイ10−1〜10−Mが示されている。電流波形調整回路の図示は省略されている。メモリセルアレイ10−1〜10−Mの各々は、上記メモリセルアレイ10と同じ構成を有しているとする。電流源回路110からメモリセルアレイ10−1〜10−Mのそれぞれには、異なる長さの電流経路を介して書き込み電流IWLが供給される。
書き込み電流IWLが流れる電流経路には、一般に、寄生抵抗と寄生容量が存在する。メモリセルアレイ間に存在する寄生抵抗はRPAで表され、メモリセルアレイ間に存在する寄生容量はCPAで表されるとする。また、各メモリセルアレイ内に存在する寄生容量はCMAで表され、寄生抵抗はRMAで表されるとする。この場合、図18中のi番目(i=1〜M)のメモリセルアレイ10−iに対して書き込み電流IWLが供給されるとき、寄生容量の充電に必要とされる電荷量Qiは、次の式(4)で表される。
Qi=[RMA・(CMA+i・CPA)+i・(i−1)・RPA・CPA/2]・IWL ・・・(4)
式(4)から明らかなように、電流源回路110から離れるにつれて、寄生容量の充電に必要な電荷量Qiは増加し、必然的に書き込み電流IWLの立ち上がり・立ち下がりは緩やかになる。一方、電流源回路110に比較的近いメモリセルアレイに関しては、電荷量Qiは比較的少なく、書き込み電流IWLの立ち上がり・立ち下がりは急峻になる。よって、電流波形調整回路は、電流源回路110に近いメモリセルアレイほど書き込み電流IWLの遷移時間が長くなるように設定を行えばよい。書き込み電流IBLに関しても同様である。これにより、書き込み対象のメモリセルアレイの場所によらず、書き込み電流の遷移時間を揃えることが可能となる。その結果、全てのメモリセルアレイにおいて誤書き込みを均等に抑制することが可能となる。
電流波形調整回路の更に他の利点は、ワード線WLを流れる書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtF、ビット線BLを流れる書き込み電流IBLの立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFを、それぞれ個別に設定することが可能な点である。
例えば、不規則的な書き込み不良が書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtRに主に依存している場合を考える。この場合、X側電流波形調整回路100aにおける調整電流IRXを比較的小さく設定することによって、書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtRを比較的長く設定することができる。図19は、そのような設定が行われた場合の、書き込み電流IWL、IBLのタイミングチャートの一例を示している。図19において、書き込み電流IWLの立ち上がり時間はt1’−t1で与えられ、他の遷移時間よりも長く設定されている。その結果、不規則的な書き込み不良は十分に抑制される。尚、時刻t1’から書き込み電流IBLが立ち上がる時刻t2までには、t2−t1’の時間的余裕がある。つまり、時間的なオーバーヘッドは生じておらず、書き込み動作において問題は何ら発生しない。
また、不規則的な書き込み不良が書き込み電流IBLの立ち上がり時間ΔtRに主に依存している例を考える。この場合、Y側電流波形調整回路200aにおける調整電流IRXを比較的小さく設定することによって、書き込み電流IBLの立ち上がり時間ΔtRを比較的長く設定することができる。図20は、そのような設定が行われた場合の、書き込み電流IWL、IBLのタイミングチャートの一例を示している。図20において、書き込み電流IBLの供給開始タイミングは、書き込み電流IWLの供給開始タイミング(時刻t1)と同じである。すなわち、書き込み電流IWLとIBLの供給は、同じ書き込み信号によって制御されている。但し、書き込み電流IBLの立ち上がり時間はt2−t1で与えられ、他の遷移時間よりも長く設定されている。その結果、不規則的な書き込み不良は十分に抑制される。尚、時刻t1〜t2の期間、書き込み電流IBLは小さいため、書き込み処理は書き込み電流IWLに主に依存する。また、時刻t2から書き込み電流IWLが立ち下がる時刻t3までには、t3−t2の時間的余裕がある。従って、書き込み動作上問題は生じず、時間的なオーバーヘッドも生じない。
2.第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態に係るMRAMを説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るMRAMを説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
2−1.構成
図21は、第2の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100aの代わりに、X側電流波形調整回路100bが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200aの代わりに、Y側電流波形調整回路200bが設けられている。X側電流波形調整回路100bには、新たに、立ち上がり時間選択信号RSELX[n:1]及び立ち下がり時間選択信号FSELX[n:1]が入力されている。Y側電流波形調整回路200bには、新たに、立ち上がり時間選択信号RSELY[n:1]及び立ち下がり時間選択信号FSELY[n:1]が入力されている。これら、選択信号RSEL及びFSELは、書き込み電流の立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFを調整するための「制御信号」である。
図21は、第2の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100aの代わりに、X側電流波形調整回路100bが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200aの代わりに、Y側電流波形調整回路200bが設けられている。X側電流波形調整回路100bには、新たに、立ち上がり時間選択信号RSELX[n:1]及び立ち下がり時間選択信号FSELX[n:1]が入力されている。Y側電流波形調整回路200bには、新たに、立ち上がり時間選択信号RSELY[n:1]及び立ち下がり時間選択信号FSELY[n:1]が入力されている。これら、選択信号RSEL及びFSELは、書き込み電流の立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFを調整するための「制御信号」である。
図22は、第2の実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。図22において、X側の書き込み回路だけが示されているが、Y側の書き込み回路に関しても同様である。本実施の形態に係る電流波形調整回路100bは、複数の調整電流源130−1〜130−nを有している。複数の調整電流源130−1〜130−nの各々は、安定化容量CSWXの一端に接続されており、書き込み信号WENXに応答して安定化容量CSWXの充電あるいは放電を行う機能を備えている。また、複数の調整電流源130−1〜130−nは、それぞれ異なる調整電流供給能力を有している。
1つの調整電流源130−j(j=1〜n)は、第1の実施の形態と同様に、安定化容量CSWXを充放電するための第1調整電流回路121−j及び第2調整電流回路122−jを有している。NMOSトランジスタMNjのゲート電極には、AND131−jが接続されており、PMOSトランジスタMPjのゲート電極には、NAND132−jの出力が接続されている。AND131−jには、書き込み信号WENXと立ち上がり時間選択信号RSEL[j]が入力される。一方、NAND132−jには、書き込み信号の反転信号/WENXと立ち下がり時間選択信号FSEL[j]が入力される。
信号WENXが“H”であり、且つ、信号RSEL[j]が“H”の場合、NMOSトランジスタMNjはONし、第1調整電流回路121−jは、調整電流IRX[j]を流すことによって安定化容量CSWXの放電を行う。信号RSEL[j]が“L”の場合、第1調整電流回路121−jは調整電流IRX[j]を流さない。このように、nビットの立ち上がり時間選択信号RSEL[1:n]を用いることによって、n個の調整電流回路121−1〜121−nのうち用いられる回路の組み合わせを指定することが可能である。電流波形調整回路100bは、書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtRを、2nパターンのうち立ち上がり時間選択信号RSEL[1:n]で指定される1つに設定する。
また、信号WENXが“L”であり、且つ、信号FSEL[j]が“H”の場合、PMOSトランジスタMPjはONし、第2調整電流回路122−jは、調整電流IFX[j]を流すことによって安定化容量CSWXの充電を行う。信号FSEL[j]が“L”の場合、第2調整電流回路122−jは調整電流IFX[j]を流さない。このように、nビットの立ち下がり時間選択信号FSEL[1:n]を用いることによって、n個の調整電流回路122−1〜122−nのうち用いられる回路の組み合わせを指定することが可能である。電流波形調整回路100bは、書き込み電流IWLの立ち下がり時間ΔtFを、2nパターンのうち立ち下がり時間選択信号FSEL[1:n]で指定される1つに設定する。
2−2.動作
図23は、第2の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。簡単のため、nビットの制御信号RSELX[1:n]のうちRSELX[n]だけが“H”に設定され、また、nビットの制御信号FSELX[1:n]のうちFSELX[n]だけが“H”に設定されるとする。
図23は、第2の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。簡単のため、nビットの制御信号RSELX[1:n]のうちRSELX[n]だけが“H”に設定され、また、nビットの制御信号FSELX[1:n]のうちFSELX[n]だけが“H”に設定されるとする。
書き込みが行われていない時、書き込み信号WENXは“L”に設定される。この時、トランジスタMPnはONし、トランジスタMNnはOFFしているため、安定化容量CSWXは充電されている。従って、ゲート電圧VSWXは電源電圧Vddであり、書き込み電流IWLは流れない。
時刻t0において、セレクタ活性化信号XDENWが“H”に変わり、X側セレクタ11が活性化される。続いて、時刻t1において、書き込み信号WENXが活性化され、“L”から“H”に変わる。それに応答して、トランジスタMPnはOFFする一方、トランジスタMNnがONする。その結果、電流ISWX(=調整電流IRX[n])が安定化容量CSWXから流出し、ゲート電圧VSWXは徐々に減少する。そして、上記式(2)で与えられる立ち上がり時間ΔtR(=t2−t1)で、書き込み電流IWLが0からIWL0まで増加する。Y側の各パラメータ(書き込み信号WENY、ゲート電圧VSWY、電流ISWY、書き込み電流IBL)の変化も、同様である。
時刻t3において、書き込み信号WENXが非活性化され、“H”から“L”に変わる。それに応答して、トランジスタMNnはOFFする一方、トランジスタMPnがONする。その結果、電流ISWX(=調整電流IFX[n])が安定化容量CSWXに流入し、ゲート電圧VSWXは徐々に増加する。そして、上記式(3)で与えられる立ち下がり時間ΔtF(=t4−t3)で、書き込み電流IWLがIWL0から0まで減少する。Y側の各パラメータ(書き込み信号WENY、ゲート電圧VSWY、電流ISWY、書き込み電流IBL)の変化も、同様である。
2−3.効果
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100b、200bによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100b、200bによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。
また、本実施の形態によれば、制御信号RSEL、FSELを用いることによって、書き込み電流の遷移時間を容易に調整することができる。図24は、シミュレーションにより得られた書き込み電流IWLの波形を示しており、その波形の制御信号RSELX[1:n]、FSELX[1:n]に対する依存を示している。例えば、nは4であるとする。また、j(=1〜4)が大きくなるにつれて、調整電流IRX[j]、IFX[j]は小さくなるとする。
制御信号RSELX[1]だけが“H”に設定され、残りの制御信号RSELX[4:2]が“L”に設定される場合、書き込み電流IWLの立ち上がりは急峻になる。一方、制御信号RSELX[4]だけが“H”に設定され、残りの制御信号RSELX[3:1]が“L”に設定される場合、書き込み電流IWLの立ち上がりは最も緩やかになる。このように、制御信号RSELXの設定を変更することにより、例えば図13に示された4通りの立ち上がり時間ΔtR(0.2ns、0.4ns、8ns、18ns)が容易に実現される。制御信号FSELXによる立ち下がり時間ΔtFの制御に関しても同様である。
制御信号RSEL、FSELの設定は、図24に示されたものに限られない。上述の通り、立ち上がり時間ΔtRは、制御信号RSEL[1:n]の2nパターンの組み合わせに応じて、高精度・高分解能で調整され得る。同様に、立ち下がり時間ΔtFは、制御信号FSEL[1:n]の2nパターンの組み合わせに応じて、高精度・高分解能で調整され得る。図18で示されたような、複数のメモリセルアレイ10−1〜10−Mにおける書き込み電流の遷移時間を揃えることも容易に実現され得る。
このように、本実施の形態によれば、制御信号RSEL、FSELを用いることによって、立ち上がり時間ΔtRと立ち下がり時間ΔtFをそれぞれ独立に、且つ、容易に、且つ、高精度に調整することが可能となる。
3.第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態に係るMRAMを説明する。第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るMRAMを説明する。第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
3−1.構成
図25は、第3の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。本実施の形態において、制御信号発生回路300cは、nビットの書き込み信号WENX[n:1]を、X側電流波形調整回路100cに出力する。更に、X側電流源回路110cは、n種類の書き込み電流IWL0[n:1]を、X側電流波形調整回路100cに供給する。また、制御信号発生回路300cは、nビットの書き込み信号WENY[n:1]を、Y側電流波形調整回路200cに出力する。更に、Y側電流源回路210cは、n種類の書き込み電流IBL0[n:1]を、Y側電流波形調整回路200cに供給する。
図25は、第3の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。本実施の形態において、制御信号発生回路300cは、nビットの書き込み信号WENX[n:1]を、X側電流波形調整回路100cに出力する。更に、X側電流源回路110cは、n種類の書き込み電流IWL0[n:1]を、X側電流波形調整回路100cに供給する。また、制御信号発生回路300cは、nビットの書き込み信号WENY[n:1]を、Y側電流波形調整回路200cに出力する。更に、Y側電流源回路210cは、n種類の書き込み電流IBL0[n:1]を、Y側電流波形調整回路200cに供給する。
図26は、第3の実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。図26において、X側の書き込み回路だけが示されているが、Y側の書き込み回路に関しても同様である。本実施の形態における電流源回路110cは、複数の単位電流源回路111−1〜111−nを有している。n個の単位電流源回路111−1〜111−nのそれぞれは、n種類の書き込み電流IWL0[1]〜IWL0[n]を発生させる。この単位電流源回路111が生成する書き込み電流IWL0は、以下「単位書き込み電流IWL0」と参照される。単位書き込み電流IWL0[1]〜IWL0[n]の大きさはそれぞれ異なっていてもよい。
本実施の形態における電流波形調整回路100cは、複数の単位電流源回路111−1〜111−nのそれぞれの出力に接続された複数の単位回路120−1〜120−nを有している。複数の単位回路120−1〜120−nのそれぞれは、複数の単位書き込み電流IWL0[1]〜IWL0[n]の供給を制御し、且つ、複数の単位書き込み電流IWL0[1]〜IWL0[n]の遷移時間を調整する機能を有する。
例えば、複数の単位回路120−1〜120−nの各々は、第1の実施の形態で示された電流波形調整回路100aと同じ構成を有している。すなわち、1つの単位回路120−j(j=1〜n)は、PMOSトランジスタMPS[j]、安定化容量CSWX[j]、第1調整電流回路121−j、第2調整電流回路122−j、PMOSトランジスタMPj、NMOSトランジスタMNjから構成されている。PMOSトランジスタMPS[j]は、単位電流源回路111−jから出力される単位書き込み電流IWL0[j]が流れる経路に設けられている。トランジスタMPj、MNjのゲート電極には、書き込み信号WENX[j]が印加される。このように、単位回路120−jは、書き込み信号WENX[j]に基づいて単位書き込み電流IWL0[j]の供給を制御し、且つ、単位書き込み電流IWL0[1]の遷移時間を調整する。
PMOSトランジスタMPS[j]がONの場合、単位書き込み電流IWL0[j]は、そのPMOSトランジスタMPS[j]を通り、単位回路120−jから単位書き込み電流IWL1[j]として出力される。出力された単位書き込み電流IWL1[j]の合計が、書き込み電流IWLとしてX側セレクタ11に供給される。少なくとも1つの単位書き込み電流IWL1[j]が、書き込み電流IWLとして用いられる。
複数の単位書き込み電流IWL1[1]〜IWL1[n]のうち用いられる組み合わせは、nビットの書き込み信号WENX[n:1]によって決定される。つまり、書き込み電流IWLの大きさ及び遷移時間は、書き込み信号WENX[n:1]に応じて2n通りに設定され得る。言い換えれば、電流波形調整回路100cは、書き込み電流IWLの大きさ及び遷移時間を、2nパターンのうち書き込み信号WENX[n:1]で指定される1つに設定する。その意味で、本実施の形態に係る書き込み信号WENX[n:1]も、書き込み電流IWLを調整するための「制御信号」であると言える。
3−2.動作
図27は、第3の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。簡単のため、書き込み動作時に、書き込み信号WENX[n]だけが活性化され、他の書き込み信号WENX[n−1:1]は活性化されないとする。
図27は、第3の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。簡単のため、書き込み動作時に、書き込み信号WENX[n]だけが活性化され、他の書き込み信号WENX[n−1:1]は活性化されないとする。
書き込みが行われていない時、書き込み信号WENX[j](j=1〜n)は“L”に設定される。この時、トランジスタMPjはONし、トランジスタMNjはOFFしているため、安定化容量CSWX[j]は充電されている。従って、ゲート電圧VSWX[j]は電源電圧Vddであり、書き込み電流IWL1[j]は流れない。
時刻t0において、セレクタ活性化信号XDENWが“H”に変わり、X側セレクタ11が活性化される。続いて、時刻t1において、書き込み信号WENX[n]が活性化され、“L”から“H”に変わる。それに応答して、トランジスタMPnはOFFする一方、トランジスタMNnがONする。その結果、電流ISWX[n](=調整電流IRX[n])が安定化容量CSWX[n]から流出し、ゲート電圧VSWX[n]は徐々に減少する。そして、上記式(2)で与えられる立ち上がり時間ΔtR(=t2−t1)で、書き込み電流IWL[n]が0からIWL0[n]まで増加する。
時刻t3において、書き込み信号WENX[n]が非活性化され、“H”から“L”に変わる。それに応答して、トランジスタMNnはOFFする一方、トランジスタMPnがONする。その結果、電流ISWX[n](=調整電流IFX[n])が安定化容量CSWX[n]に流入し、ゲート電圧VSWX[n]は徐々に増加する。そして、上記式(3)で与えられる立ち下がり時間ΔtF(=t4−t3)で、書き込み電流IWL[n]がIWL0[n]から0まで減少する。
3−3.効果
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100c、200cによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100c、200cによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。
また、書き込み信号WENX[n:1]を用いることによって、第2の実施の形態と同様に、立ち上がり時間ΔtRと立ち下がり時間ΔtFを容易に、且つ、高精度に調整することが可能となる。
更に、本実施の形態によれば、複数の単位電流源回路111−1〜111−nが設けられるため、書き込み電流の“大きさ(最大値)”をも調整することが可能である。例えば、製造ばらつき等により書き込み電流値の微調整が必要な場合、本実施の形態は有効である。書き込み電流値の大きさを最適値に設定することにより、書き込みマージンを拡大し、歩留まりを向上させることが可能である。
尚、上記説明において、各単位回路120の構成として、第1の実施の形態で示された電流波形調整回路100aの構成が例示された。しかしながら、単位回路120の構成は、それに限られない。各単位回路120は、既出の実施の形態あるいは後述の実施の形態で示される電流波形調整回路と同じ構成を有していてもよい。
4.第4の実施の形態
次に、本発明の第4の実施の形態に係るMRAMを説明する。第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
次に、本発明の第4の実施の形態に係るMRAMを説明する。第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
4−1.構成
図28は、第4の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100aの代わりに、X側電流波形調整回路100dが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200aの代わりに、Y側電流波形調整回路200dが設けられている。
図28は、第4の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100aの代わりに、X側電流波形調整回路100dが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200aの代わりに、Y側電流波形調整回路200dが設けられている。
図29は、第4の実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。図29において、X側の書き込み回路だけが示されているが、Y側の書き込み回路に関しても同様である。本実施の形態に係る電流波形調整回路100dは、複数のPMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]を備えている。それらPMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]は、X側電流源回路110の出力とX側セレクタ11との間の電流経路に、並列に設けられている。
電流波形調整回路100dは、PMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]を順番にスイッチすることによって、書き込み電流IWLをある時間幅で遷移させることが可能である。つまり、並列に接続されたPMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]は、可変抵抗の役割を果たしていると言える。電流波形調整回路100dは、その可変抵抗の抵抗値をある時間幅で変化させることによって、書き込み電流IWLの大きさをその時間幅で変化させることができる。
より詳細には、図29に示されるように、PMOSトランジスタMPS[2]〜MPS[n]のゲート電極には、それぞれ遅延素子140が接続されている。それぞれの遅延素子140は直列に接続されており、一群の遅延素子140の一端には、書き込み信号WENXの反転信号/WENXが入力される。反転信号/WENXは、PMOSトランジスタMPS[1]のゲート電極にも印加される。1つの遅延素子140は、例えば複数個のインバータ素子の縦列接続で構成され、1つの遅延素子140による遅延時間はΔtdであるとする。
このような構成により、反転信号/WENXは、遅延素子140を通して、PMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]のそれぞれのゲート電極に順番に印加される。反転信号/WENXは、PMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]をスイッチングするための信号であり、結果として、PMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]は順番にスイッチされることになる。これにより、書き込み電流IWLをある時間幅で遷移させることが可能となる。
4−2.動作
図30は、第4の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。書き込みが行われていない時、書き込み信号WENXは“L”であり、反転信号/WENXは“H”である。この時、PMOSトランジスタMPS[j](j=1〜n)は全てOFFしており、書き込み電流IWLは流れない。
図30は、第4の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。書き込みが行われていない時、書き込み信号WENXは“L”であり、反転信号/WENXは“H”である。この時、PMOSトランジスタMPS[j](j=1〜n)は全てOFFしており、書き込み電流IWLは流れない。
時刻t1において、書き込み信号WENXが活性化され、反転信号/WENX(ゲート電圧VG1)が“L(グランド電圧Gnd)”に変わる。それに応答して、PMOSトランジスタMPS[1]がONし、そのサイズに応じた書き込み電流IWLが流れる。遅延時間Δtd後の時刻t2(=t1+Δtd)において、ゲート電圧VG2がグランド電圧Gndに変わり、PMOSトランジスタMPS[2]のサイズに応じて書き込み電流IWLが増加する。それ以降(時刻t3、t4・・・)、遅延時間Δtd毎に、ゲート電圧VG3、VG4・・・が順番にグランド電圧Gndに変わり、PMOSトランジスタMPS[j]が順番にONしていく。結果として、書き込み電流IWLは、図30で示される立ち上がり幅で増加することになる。その立ち上がり幅は、遅延時間Δtdを調整することにより、可変に設定され得る。
時刻t5において、書き込み信号WENXが非活性化され、反転信号/WENX(ゲート電圧VG1)が“H(電源電圧Vdd)”に変わる。それに応答して、PMOSトランジスタMPS[1]がOFFし、そのサイズに応じた電流が流れなくなる。遅延時間Δtd後の時刻t6(=t5+Δtd)において、ゲート電圧VG2が電源電圧Vddに変わり、PMOSトランジスタMPS[2]のサイズに応じて書き込み電流IWLが減少する。それ以降(時刻t7、t8・・・)、遅延時間Δtd毎に、ゲート電圧VG3、VG4・・・が順番に電源電圧Vddに変わり、PMOSトランジスタMPS[j]が順番にOFFしていく。結果として、書き込み電流IWLは、図30で示される立ち下がり幅で減少することになる。その立ち下がり幅は、遅延時間Δtdを調整することにより、可変に設定され得る。
4−3.効果
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100d、200dによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。更に、本実施の形態によれば、安定化容量CSWXが必要ではないため、回路面積が低減されるという効果が得られる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100d、200dによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。更に、本実施の形態によれば、安定化容量CSWXが必要ではないため、回路面積が低減されるという効果が得られる。
5.第5の実施の形態
次に、本発明の第5の実施の形態に係るMRAMを説明する。第5の実施の形態において、第4の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
次に、本発明の第5の実施の形態に係るMRAMを説明する。第5の実施の形態において、第4の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
5−1.構成
図31は、第5の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第4の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100dの代わりに、X側電流波形調整回路100eが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200dの代わりに、Y側電流波形調整回路200eが設けられている。X側電流波形調整回路100eには、mビットの遅延選択信号DSELX[m:1]が入力される。Y側電流波形調整回路200eには、mビットの遅延選択信号DSELY[m:1]が入力される。
図31は、第5の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。第4の実施の形態と比較して、X側電流波形調整回路100dの代わりに、X側電流波形調整回路100eが設けられている。また、Y側電流波形調整回路200dの代わりに、Y側電流波形調整回路200eが設けられている。X側電流波形調整回路100eには、mビットの遅延選択信号DSELX[m:1]が入力される。Y側電流波形調整回路200eには、mビットの遅延選択信号DSELY[m:1]が入力される。
図32は、第5の実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。図32において、X側の書き込み回路だけが示されているが、Y側の書き込み回路に関しても同様である。本実施の形態に係る電流波形調整回路100eは、遅延素子140の代わりに、遅延時間選択回路150を有している。遅延時間選択回路150とPMOSトランジスタMPS[1]〜MPS[n]との接続関係は、第4の実施の形態と同様である。
各々の遅延時間選択回路150には、mビットの遅延選択信号DSELX[m:1]が入力される。この遅延選択信号DSELX[m:1]に応じて、遅延時間選択回路150は、複数種類の遅延時間のうち1つを選択する。遅延時間選択回路150における遅延時間が変動すると、それに応じて、書き込み電流IWLの立ち上がり時間ΔtRや立ち下がり時間ΔtFも変動する。その意味で、本実施の形態における遅延選択信号DSELX[m:1]も、書き込み電流の遷移時間を調整するための制御信号であると言える。
図33は、遅延時間選択回路150の構成の一例を示している。例えば、mは4である。1つの遅延時間選択回路150は、複数の遅延素子140とNAND151〜155から構成されている。NAND151〜154のそれぞれには、遅延選択信号DSELX[4]〜DSELX[1]のそれぞれが入力される。また、NAND151〜154には、それぞれ異なる数の遅延素子140を通して、入力信号INが入力される。1個の遅延素子140による遅延時間がΔtdの場合、図33に示された遅延時間選択回路150は、4種類の遅延時間0、Δtd、2Δtd、4Δtdを提供することができる。遅延選択信号DSELX[4:1]を用いることにより、遅延時間選択回路150における遅延時間を、容易に、且つ、可変に設定することが可能である。
5−2.動作
図34は、第5の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。本例において、遅延選択信号DSELX[4]だけが“H”に設定され、他の遅延選択信号DSELX[3:1]は“L”に設定されているとする。この時、遅延時間選択回路150における遅延時間は、4Δtdである。
図34は、第5の実施の形態における書き込みの一例を示すタイミングチャートである。本例において、遅延選択信号DSELX[4]だけが“H”に設定され、他の遅延選択信号DSELX[3:1]は“L”に設定されているとする。この時、遅延時間選択回路150における遅延時間は、4Δtdである。
書き込みが行われていない時、書き込み信号WENXは“L”であり、反転信号/WENXは“H”である。この時、PMOSトランジスタMPS[j](j=1〜n)は全てOFFしており、書き込み電流IWLは流れない。
時刻t1において、書き込み信号WENXが活性化され、反転信号/WENX(ゲート電圧VG1)が“L(グランド電圧Gnd)”に変わる。それに応答して、PMOSトランジスタMPS[1]がONし、そのサイズに応じた書き込み電流IWLが流れる。遅延時間4Δtd後の時刻t2(=t1+4Δtd)において、ゲート電圧VG2がグランド電圧Gndに変わり、PMOSトランジスタMPS[2]のサイズに応じて書き込み電流IWLが増加する。それ以降(時刻t3、t4・・・)、遅延時間4Δtd毎に、ゲート電圧VG3、VG4・・・が順番にグランド電圧Gndに変わり、PMOSトランジスタMPS[j]が順番にONしていく。結果として、書き込み電流IWLは、図34で示される立ち上がり幅で増加することになる。
時刻t5において、書き込み信号WENXが非活性化され、反転信号/WENX(ゲート電圧VG1)が“H(電源電圧Vdd)”に変わる。それに応答して、PMOSトランジスタMPS[1]がOFFし、そのサイズに応じた電流が流れなくなる。遅延時間4Δtd後の時刻t6(=t5+4Δtd)において、ゲート電圧VG2が電源電圧Vddに変わり、PMOSトランジスタMPS[2]のサイズに応じて書き込み電流IWLが減少する。それ以降(時刻t7、t8・・・)、遅延時間4Δtd毎に、ゲート電圧VG3、VG4・・・が順番に電源電圧Vddに変わり、PMOSトランジスタMPS[j]が順番にOFFしていく。結果として、書き込み電流IWLは、図34で示される立ち下がり幅で減少することになる。
5−3.効果
本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100e、200eによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。更に、遅延選択信号DSELX、DSELYを用いることによって、立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFを容易に調整することが可能になる。
本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様の効果が得られる。それは、電流波形調整回路100e、200eによって立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFが調整され得るからである。更に、遅延選択信号DSELX、DSELYを用いることによって、立ち上がり時間ΔtR及び立ち下がり時間ΔtFを容易に調整することが可能になる。
6.第6の実施の形態
次に、本発明の第6の実施の形態に係るMRAMを説明する。第6の実施の形態において、既出の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
次に、本発明の第6の実施の形態に係るMRAMを説明する。第6の実施の形態において、既出の実施の形態と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
6−1.構成
図35は、第6の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。本実施の形態によれば、電流波形調整回路200f及び電流源回路210fが、Y側にのみ設けられており、X側には設けられていない。制御信号発生回路300fは、セレクタ活性化信号XDENWをX側セレクタ11とY側セレクタ21に出力する。また、制御信号発生回路300fは、書き込み信号WENYを、電流波形調整回路200fに出力する。
図35は、第6の実施の形態に係るMRAMの構成を示すブロック図である。本実施の形態によれば、電流波形調整回路200f及び電流源回路210fが、Y側にのみ設けられており、X側には設けられていない。制御信号発生回路300fは、セレクタ活性化信号XDENWをX側セレクタ11とY側セレクタ21に出力する。また、制御信号発生回路300fは、書き込み信号WENYを、電流波形調整回路200fに出力する。
本実施の形態におけるメモリセル1fは、特有のセル構造を有しており、書き込み用の選択トランジスタT1、T2を備えている。セル構造に関する詳細は、特許文献4(特開2004−348934)を参照されたい。図35及び図36に示されるレイアウトを参照して、セル構造の概略だけを説明する。
1つのメモリセル1fは、2つの選択トランジスタT1、T2、及びMTJ素子で構成されている。MTJ素子の一端は、選択トランジスタT1とT2を連結する引き出し配線7に接続され、その他端はグランドに接続されている。選択トランジスタT1のソース/ドレイン6の一方は第1ビット線BL1に接続され、他方は引き出し配線7に接続されている。選択トランジスタT2のソース/ドレイン6の一方は第2ビット線BL2に接続され、他方は引き出し配線7に接続されている。選択トランジスタT1、T2のゲート電極には、ワード線WLが接続されている。
データ書き込み時にはまず、選択セル上のワード線WLが活性化される。次に、一対のビット線BL1、BL2の間に書き込み電流IBLが流される。引き出し配線7を流れる書き込み電流IBLにより、選択セルにのみ書き込み磁場が印加され、選択的に磁化反転が行われる。MTJ素子は、自由磁性層の磁化困難軸が引き出し配線7の長手方向に対して一定の角度(好適には45度)を有するように配置されている。そのため、書き込み磁場も、磁化困難軸に対して一定の角度を有するように生成される。従って、磁化反転に必要な磁場を、書き込み電流IBLだけで生成することが出来る。
データ「0」の書き込みとデータ「1」の書き込みは、引き出し配線7を流れる書き込み電流IBLの方向をスイッチすることによって実現される。例えば、データ「0」の書き込み時、第1ビット線BL1から第2ビット線BL2へ、書き込み電流IBLが供給される。一方、データ「1」の書き込み時、第2ビット線BL2から第1ビット線BL1へ、書き込み電流IBLが供給される。
図37は、第6の実施の形態における書き込み回路の詳細を示す回路図である。電流源回路210fは、第1電流源回路210−1と第2電流源回路210−2を有している。第1電流源回路210−1は、第1ビット線BL1に接続されており、第1ビット線BL1から第2ビット線BL2に流れ込む書き込み電流IBL1を生成する。一方、第2電流源回路210−2は、第2ビット線BL2に接続されており、第2ビット線BL2から第1ビット線BL1に流れ込む書き込み電流IBL2を生成する。
また、電流波形調整回路200fは、書き込み電流IBL1、IBL2のそれぞれに対して設けられた第1電流波形調整回路200−1と第2電流波形調整回路200−2を有している。第1電流波形調整回路200−1は、第1電流源回路210−1の出力に接続されており、書き込み電流IBL1の供給を制御し、且つ、書き込み電流IBL1の遷移時間を調整する機能を有している。第2電流波形調整回路200−2は、第2電流源回路210−2の出力に接続されており、書き込み電流IBL2の供給を制御し、且つ、書き込み電流IBL2の遷移時間を調整する機能を有している。
第1電流波形調整回路200−1と第2電流波形調整回路200−2の各々は、既出の実施の形態における電流波形調整回路のいずれであってもよい。図37では、例として、第1の実施の形態における電流波形調整回路と同様の構成が適用されている。
第1電流波形調整回路200−1は、安定化容量CSW1、MOSトランジスタMP1、MN1、調整電流IR1を生成する第1調整電流回路201−1、調整電流IF1を生成する第2調整電流回路202−1を有している。MOSトランジスタMP1、MN1のゲート電極はAND220−1の出力に接続されており、そのAND220−1には、書き込み信号WENY及びデータ0書き込み信号DATA0が入力される。このような構成により、第1電流波形調整回路200−1は、PMOSトランジスタMPS1のゲート電圧VSW1を制御し、書き込み電流IBL1の遷移時間を調整する。
第2電流波形調整回路200−2は、安定化容量CSW2、MOSトランジスタMP2、MN2、調整電流IR2を生成する第1調整電流回路201−2、調整電流IF2を生成する第2調整電流回路202−2を有している。MOSトランジスタMP2、MN2のゲート電極はAND220−2の出力に接続されており、そのAND220−2には、書き込み信号WENY及びデータ1書き込み信号DATA0が入力される。このような構成により、第2電流波形調整回路200−2は、PMOSトランジスタMPS2のゲート電圧VSW2を制御し、書き込み電流IBL2の遷移時間を調整する。
また、PMOSトランジスタMPS1とY側セレクタ21との間の電流経路は、電流引き込み用のMOSトランジスタMS1を介してグランドに接続されている。同様に、PMOSトランジスタMPS2とY側セレクタ21との間の電流経路は、電流引き込み用のMOSトランジスタMS2を介してグランドに接続されている。MOSトランジスタMS1、MS2のゲート電極には、書き込み信号WENYあるいはその反転信号/WENYが入力される。
6−2.動作
データ0の書き込み時、書き込み信号WENYと信号DATA0が“H”に設定され、信号DATA1は“L”に設定される。その結果、第1電流波形調整回路200−1が活性化される一方、第2電流波形調整回路200−2は非活性のままである。また、MOSトランジスタMS1のゲート電極には反転信号/WENY(“L”)が入力され、MOSトランジスタMS1はOFFする。一方、MOSトランジスタMS2のゲート電極には書き込み信号WENY(“H”)が入力され、MOSトランジスタMS2はONする。
データ0の書き込み時、書き込み信号WENYと信号DATA0が“H”に設定され、信号DATA1は“L”に設定される。その結果、第1電流波形調整回路200−1が活性化される一方、第2電流波形調整回路200−2は非活性のままである。また、MOSトランジスタMS1のゲート電極には反転信号/WENY(“L”)が入力され、MOSトランジスタMS1はOFFする。一方、MOSトランジスタMS2のゲート電極には書き込み信号WENY(“H”)が入力され、MOSトランジスタMS2はONする。
その結果、書き込み電流IBLは、第1ビット線BL1から第2ビット線BL2に流れ、MOSトランジスタMS2を通ってグランドに流れ込む。第1電流波形調整回路200−1は、既出の実施の形態と同様に、書き込み電流IBLの遷移時間を調整する。つまり、書き込み電流IBLは、立ち上がり時間ΔtRで0からIBL1まで増加し、また、立ち下がり時間ΔtFでIBL1から0まで減少する。図38は、そのようなデータ0の書き込み時のタイミングチャートを示している。
データ1の書き込み時、書き込み信号WENYと信号DATA1が“H”に設定され、信号DATA0は“L”に設定される。その結果、第2電流波形調整回路200−2が活性化される一方、第1電流波形調整回路200−1は非活性のままである。また、MOSトランジスタMS1のゲート電極には書き込み信号WENY(“H”)が入力され、MOSトランジスタMS1はONする。一方、MOSトランジスタMS2のゲート電極には反転信号/WENY(“L”)が入力され、MOSトランジスタMS2はOFFする。
その結果、書き込み電流IBLは、第2ビット線BL2から第1ビット線BL1に流れ、MOSトランジスタMS1を通ってグランドに流れ込む。第2電流波形調整回路200−2は、既出の実施の形態と同様に、書き込み電流IBLの遷移時間を調整する。つまり、書き込み電流IBLは、立ち上がり時間ΔtRで0からIBL2まで増加し、また、立ち下がり時間ΔtFでIBL2から0まで減少する。
6−3.効果
本実施の形態によれば、既出の実施の形態と同様の効果が得られる。
本実施の形態によれば、既出の実施の形態と同様の効果が得られる。
7.スクリーニング方法
本発明に係る電流波形調整回路を用いることによって、不良セルのスクリーニングを効率よく実行することが可能である。図39は、そのスクリーニング方法(半導体記憶装置のテスト方法)を示すフローチャートである。
本発明に係る電流波形調整回路を用いることによって、不良セルのスクリーニングを効率よく実行することが可能である。図39は、そのスクリーニング方法(半導体記憶装置のテスト方法)を示すフローチャートである。
まず、電流波形調整回路は、書き込み電流の遷移時間を初期値に設定する。その初期値は、例えば、最急峻条件に設定される。すなわち、遷移時間の初期値は、遷移時間として設定され得る値のうち最小値に設定される(ステップS1)。次に、設定された遷移時間で遷移する書き込み電流を用いることにより、半導体記憶装置に対する連続書き込み試験が行われる(ステップS2)。連続書き込み試験の後、書き込み不良セルが発生したか否かの調査が行われる(ステップS3)。書き込み不良セルが無いと判定された場合(ステップS4;No)、テストは終了する。
一方、書き込み不良セルが有ると判定された場合(ステップS4;Yes)、周知の手段によって、その書き込み不良セルがリダンダンシセルで置換される(ステップS5)。例えば、不良セルのアドレスをヒューズ等で構成されるアドレス記憶領域に記録することにより、セルの置換が行われる。次に、書き込み電流の遷移時間が別の値に変更される。具体的には、電流波形調整回路を用いることにより、遷移時間がより長くなるように設定変更が行われる(ステップS6)。そして、ステップS2〜ステップS4が再度実行される。書き込み不良セルが無くなるまで、同じ処理が繰り返し実行される。テストが終了すると、その時点での書き込み条件が、設定ヒューズ等を用いることにより保存される。
図40は、そのような半導体記憶装置のテストの一例を示すフローチャートである。本例において、第2の実施の形態で示された電流波形調整回路100b、200bが用いられる。
まず、時刻t0〜t3のテストモード(1)において、制御信号RSEL[1]、FSEL[1]が“H”に設定される。この時、書き込み電流の波形が最も急峻となる(図24参照)。この条件下で、連続書き込み試験が行われる。時刻t1、t2・・・において、急峻な立ち上がり・立ち下がり波形を有する書き込み電流が流れる。
時刻t3において連続書き込み試験が終了すると、書き込み不良が発生したか否かが判定される。書き込み不良が発生している場合、不良セルがリダンダンシセルで置換される。
次に、時刻t4〜t7のテストモード(2)において、制御信号RSEL[2]、FSEL[2]が“H”に設定される。これにより、書き込み電流の遷移波形がより緩やかになる。この条件下で、連続書き込み試験が行われる。時刻t5、t6・・・において、より緩やかな立ち上がり・立ち下がり波形を有する書き込み電流が流れる。以下同様に、書き込み不良が無くなるまで、波形の傾きの変更と連続書き込み試験が繰り返される。
以上に説明されたように、電流波形調整回路を用いることによって、出荷前に書き込み試験を行い、不良セルを選別・置換することが可能となる。書き込み電流の波形の傾きが急峻な条件下で、不良セルがあらかじめ検出・置換される。これにより、半導体記憶装置の信頼性を確保し、安定的に動作する半導体記憶装置を提供することが可能となる。特にMRAMの場合、この技術により、高信頼性・高歩留まりのチップを供給することが出来る。
1 MTJ、メモリセル
2 固定磁性層
3 自由磁性層
4 トンネル絶縁層
10 メモリセルアレイ
11 X側セレクタ
12 X側電流終端回路
21 Y側セレクタ
22 Y側電流終端回路
100 X側電流波形調整回路
110 X側電流源回路
111 電流源
120 単位回路
121、122 調整電流回路
130 調整電流源
140 遅延素子
150 遅延時間選択回路
200 Y側電流波形調整回路
200−1 第1電流波形調整回路
200−2 第2電流波形調整回路
201、202 電流源
210 Y側電流源回路
210−1 第1電流源回路
210−2 第2電流源回路
300 制御信号発生回路
WL 書き込み用ワード線
BL 書き込み用ビット線
WENX 書き込み信号
WENY 書き込み信号
XDENW セレクタ活性化信号
RSEL 立ち上がり時間選択信号
FSEL 立ち下がり時間選択信号
DSEL 遅延選択信号
2 固定磁性層
3 自由磁性層
4 トンネル絶縁層
10 メモリセルアレイ
11 X側セレクタ
12 X側電流終端回路
21 Y側セレクタ
22 Y側電流終端回路
100 X側電流波形調整回路
110 X側電流源回路
111 電流源
120 単位回路
121、122 調整電流回路
130 調整電流源
140 遅延素子
150 遅延時間選択回路
200 Y側電流波形調整回路
200−1 第1電流波形調整回路
200−2 第2電流波形調整回路
201、202 電流源
210 Y側電流源回路
210−1 第1電流源回路
210−2 第2電流源回路
300 制御信号発生回路
WL 書き込み用ワード線
BL 書き込み用ビット線
WENX 書き込み信号
WENY 書き込み信号
XDENW セレクタ活性化信号
RSEL 立ち上がり時間選択信号
FSEL 立ち下がり時間選択信号
DSEL 遅延選択信号
Claims (25)
- 記憶素子と、
前記記憶素子に対するデータ書き込みに用いられる書き込み電流を発生させる電流源と、
前記電流源の出力に接続され、前記書き込み電流の遷移時間を調整する電流波形調整回路と
を備える
半導体記憶装置。 - 請求項1に記載の半導体記憶装置であって、
前記遷移時間は、前記書き込み電流が所定の電流値から前記データ書き込みに必要な電流値に達するまでの立ち上がり時間である
半導体記憶装置。 - 請求項1又は2に記載の半導体記憶装置であって、
前記遷移時間は、前記書き込み電流が前記データ書き込みに必要な電流値から所定の電流値に下がるまでの立ち下がり時間である
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は、前記遷移時間を1ns以上に設定する
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は、前記遷移時間を複数の時間のうち制御信号で指定される1つに設定する
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
更に、前記書き込み電流が流れる経路に設けられた可変抵抗を備え、
前記電流波形調整回路は、前記可変抵抗の抵抗値をある時間幅で遷移させることによって、前記書き込み電流を前記ある時間幅で遷移させる
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
更に、前記書き込み電流が流れる経路に設けられたMOSトランジスタを備え、
前記電流波形調整回路は、前記MOSトランジスタのゲート電極に印加されるゲート電圧をある時間幅で遷移させることによって、前記書き込み電流を前記ある時間幅で遷移させる
半導体記憶装置。 - 請求項7に記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は、前記ゲート電極に一端が接続されたキャパシタを有し、前記キャパシタを充放電することによって前記ゲート電圧を遷移させる
半導体記憶装置。 - 請求項8に記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は更に、前記キャパシタの一端に接続された調整電流源を有し、
前記調整電流源は、書き込み信号に応答して前記キャパシタの充電あるいは放電を行う
半導体記憶装置。 - 請求項9に記載の半導体記憶装置であって、
前記調整電流源は、
第1調整電流を流すことによって前記キャパシタの充電を行う第1調整電流回路と、
第2調整電流を流すことによって前記キャパシタの放電を行う第2調整電流回路と
を含む
半導体記憶装置。 - 請求項8に記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は更に、前記キャパシタの一端に接続された複数の調整電流源を有し、
前記複数の調整電流源のうち選択信号で指定される組み合わせは、書き込み信号に応答して前記キャパシタの充電あるいは放電を行う
半導体記憶装置。 - 請求項11に記載の半導体記憶装置であって、
前記複数の調整電流源の各々は、
第1調整電流を流すことによって前記キャパシタの充電を行う第1調整電流回路と、
第2調整電流を流すことによって前記キャパシタの放電を行う第2調整電流回路と
を含み、
前記選択信号は、
前記第1調整電流回路の指定を行う第1選択信号と、
前記第2調整電流回路の指定を行う第2選択信号と
を含む
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
更に、前記書き込み電流が流れる経路に並列に設けられた複数のMOSトランジスタを備え、
前記電流波形調整回路は、前記複数のMOSトランジスタを順番にスイッチすることによって、前記書き込み電流をある時間幅で遷移させる
半導体記憶装置。 - 請求項13に記載の半導体記憶装置であって、
前記電流波形調整回路は、前記複数のMOSトランジスタのそれぞれのゲート電極に接続された複数の遅延素子を有し、
前記複数のMOSトランジスタのそれぞれをスイッチするための信号は、前記複数の遅延素子を通して、前記それぞれのゲート電極に順番に印加される
半導体記憶装置。 - 請求項14に記載の半導体記憶装置であって、
前記複数の遅延素子のそれぞれによる遅延時間は可変である
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
前記電流源は、複数の単位電流源を有し、
前記電流波形調整回路は、前記複数の単位電流源のそれぞれの出力に接続された複数の単位回路を有し、
前記複数の単位電流源は、それぞれ複数の単位書き込み電流を発生させ、
前記複数の単位回路は、前記複数の単位書き込み電流のそれぞれの遷移時間を調整し、
前記複数の単位書き込み電流のうち少なくとも一つが前記書き込み電流として用いられる
半導体記憶装置。 - 請求項16に記載の半導体記憶装置であって、
更に、前記複数の単位書き込み電流が流れる経路にそれぞれ設けられた複数の可変抵抗を備え、
前記複数の単位回路のそれぞれは、前記複数の可変抵抗の抵抗値をある時間幅で遷移させることによって、前記複数の単位書き込み電流のそれぞれを前記ある時間幅で遷移させる
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至17のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
更に、
前記記憶素子を有し、第1電流経路を通して前記電流源から前記書き込み電流が供給される第1メモリセルアレイと、
前記記憶素子を有し、前記第1電流経路よりも長い第2電流経路を通して前記電流源から前記書き込み電流が供給される第2メモリセルアレイと
を備え、
前記電流波形調整回路は、前記第1メモリセルアレイに対する前記書き込み電流の前記遷移時間を、前記第2メモリセルアレイに対する前記書き込み電流の前記遷移時間より長く設定する
半導体記憶装置。 - 請求項1乃至18のいずれかに記載の半導体記憶装置であって、
前記記憶素子は、磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)素子である
半導体記憶装置。 - 請求項19に記載の半導体記憶装置であって、
更に、
前記電流源に接続され、前記書き込み電流としての第1書き込み電流が流れる第1書き込み配線と、
前記電流源に接続され、前記書き込み電流としての第2書き込み電流が流れる第2書き込み配線と
を備え、
前記第1書き込み配線と前記第2書き込み配線は、前記磁気トンネル接合素子を挟むように設けられ、
前記電流波形調整回路は、前記第2書き込み電流の立ち上がり時間を、前記第1書き込み電流の立ち上がり時間よりも長く設定する
半導体記憶装置。 - 請求項20に記載の半導体記憶装置であって、
前記第1書き込み電流の供給開始タイミングと、前記第2書き込み電流の供給開始タイミングは、同じである
半導体記憶装置。 - 請求項19に記載の半導体記憶装置であって、
更に、
第1ビット線と、
第2ビット線と、
前記第1ビット線及び前記記憶素子の一端にソース/ドレインが接続された第1選択トランジスタと、
前記第2ビット線及び前記一端にソース/ドレインが接続された第2選択トランジスタと、
前記第1選択トランジスタ及び前記第2選択トランジスタのゲート電極に接続されたワード線と
を備え、
前記電流源は、
前記第1ビット線から前記第2ビット線に流れ込む前記書き込み電流を供給する第1電流源と、
前記第2ビット線から前記第1ビット線に流れ込む前記書き込み電流を供給する第2電流源と
を含み、
前記電流波形調整回路は、
前記第1電流源の出力に接続され、前記第1ビット線から前記第2ビット線に流れ込む前記書き込み電流の前記遷移時間を調整する第1電流波形調整回路と、
前記第2電流源の出力に接続され、前記第2ビット線から前記第1ビット線に流れ込む前記書き込み電流の前記遷移時間を調整する第2電流波形調整回路と
を含む
半導体記憶装置。 - 半導体記憶装置のテスト方法であって、
(A)データ書き込みに用いられる書き込み電流の遷移時間を初期値に設定するステップと、
(B)前記設定された遷移時間を有する前記書き込み電流を用いて、前記半導体記憶装置に対する書き込み試験を行うステップと、
(C)前記(B)ステップの結果、書き込み不良が発生したか否か判定するステップと、
(D)前記書き込み不良が発生した場合、前記遷移時間を別の値に設定し、前記(B)及び(C)ステップを再度実行するステップと
を有する
テスト方法。 - 請求項23に記載のテスト方法であって、
前記(D)ステップにおいて、前記遷移時間はより長くなるように設定される
テスト方法。 - 請求項24に記載のテスト方法であって、
前記(A)ステップにおいて、前記初期値は、前記遷移時間として設定され得る値のうちの最小値である
テスト方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006221685A JP2008047214A (ja) | 2006-08-15 | 2006-08-15 | 半導体記憶装置及びそのテスト方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006221685A JP2008047214A (ja) | 2006-08-15 | 2006-08-15 | 半導体記憶装置及びそのテスト方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2006221685A Pending JP2008047214A (ja) | 2006-08-15 | 2006-08-15 | 半導体記憶装置及びそのテスト方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003109374A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-11 | Canon Inc | 磁気メモリ装置の書き込み回路 |
JP2003331574A (ja) * | 2002-05-15 | 2003-11-21 | Toshiba Corp | 磁気ランダムアクセスメモリ |
JP2004022148A (ja) * | 2002-06-20 | 2004-01-22 | Toshiba Corp | 磁気ランダムアクセスメモリ |
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-
2006
- 2006-08-15 JP JP2006221685A patent/JP2008047214A/ja active Pending
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