JP2008046051A - 光波干渉測定装置および光波干渉測定方法 - Google Patents

光波干渉測定装置および光波干渉測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ部表面からの反射光による光マークを観察し得ない被検レンズに対しても、該被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれを高精度に自動調整することができ、安定した測定結果を得ることが可能な光波干渉測定装置および光波干渉測定方法を得る。
【解決手段】被検レンズ1からの反射光による第1の干渉縞画像に基づき、被検レンズ1の全体中心位置を特定する手段と、被検レンズ1と基準球面反射鏡7の各光軸が互いに平行となるように調整する手段と、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との相対的な位置を調整する手段と、レンズ部2の透過光による第2の干渉縞画像に基づき、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との相対的な位置を調整する手段とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検レンズの透過波面測定用の光波干渉測定装置および光波干渉測定方法に関し、特に、光記録媒体の記録/再生装置に搭載される光ピックアップレンズ等の波面収差を測定する場合に、この被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれを自動調整し得る光波干渉測定装置および光波干渉測定方法に関する。
従来、光ピックアップレンズ等の製造工程においては、レンズを量産化できる体制を確立することが急務とされており、そのために、被検レンズの光干渉測定を全自動化することが強く要望されている。
このような要望に応えるためには、被検レンズがセットされた状態において生じる、被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれを自動調整し得る機構を備えることが必要となる。また、被検レンズの透過波面測定を高精度に行うためには、被検レンズの被測定領域を高精度に確定することも重要となる。
被検レンズの被測定領域を確定する技術としては、下記特許文献1に記載された方法が知られている。この方法は、被検レンズの干渉縞画像に基づき該被検レンズの被測定領域の中心位置を画像上で特定するとともに、被検レンズの大きさに対応してソフト的に作成されたマスクを被測定領域の中心位置に応じて設置するものであり、被検レンズの被測定領域を画像上で特定する際に干渉縞のモジュレーション情報を用いている。
一方、本願出願人は、被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれを自動調整し得る光波干渉測定装置を提案し、既に特許庁に対し開示している(下記特許文献2参照)。
この光波干渉測定装置は、光ピックアップレンズ等の被検レンズに設けられている張出面(レンズ部の外縁部から該レンズ部の光軸に対し垂直に張り出した面。コバ面やフランジ面、設置基準面等と称されることがある)からの測定用光束の反射光と参照光との干渉により得られる干渉縞画像に基づき、被検レンズの光軸と基準球面の光軸との傾きのずれを自動調整するとともに、この傾きのずれ調整に伴って生じる上記2つの光軸間の位置ずれ(光軸に対し直角な方向のずれ)を、画像平面上で観察される所定の光マークの位置情報に基づき、自動調整するように構成されている。
上記光マークは、被検レンズのレンズ部表面の全領域のうち測定用光束に正対した平面とみなせる領域からの反射光により形成されるものであり、レンズ部表面が2次曲面である場合には、レンズ部表面の頂点近傍の領域からの反射光による1つの輝点像として観察される。
特願2003−35514号公報 特願2005−83609号明細書
このように上記特許文献2に記載の光波干渉測定装置は、被検レンズのレンズ部表面からの反射光により生じる光マークを光軸調整の指標としているので、例えば、レンズ部表面に高性能な反射防止膜が設けられているために上記光マークを明確に観察し得ない被検レンズに対しては、光軸調整を高精度に行うことが難しくなり測定結果にばらつきが生じる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、レンズ部表面からの反射光による光マークを観察し得ない被検レンズに対しても、該被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれを高精度に自動調整することができ、安定した測定結果を得ることが可能な光波干渉測定装置および光波干渉測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の光波干渉測定装置は、レンズ部と、該レンズ部の外縁部から該レンズ部の光軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検レンズに対して測定用光束を照射する測定用光束照射手段、
前記被検レンズを、前記測定用光束に対面するように、かつ該測定用光束が前記レンズ部と前記張出面の少なくとも一部とに照射されるようにして支持する被検体支持手段、
基準球面を有しており、前記レンズ部を透過した前記測定用光束を該基準球面において反射する基準球面反射手段、
前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面により反射され該レンズ部を再透過してなるレンズ部透過光、および/または前記測定用光束が前記被検レンズで反射されてなる被検レンズ反射光を、参照光と干渉させる干渉手段、
前記干渉により生じる干渉縞を撮像する撮像手段、
前記被検レンズと前記基準球面反射手段との相対的な傾き姿勢を変化させる傾き姿勢可変手段、
および前記被検レンズと前記基準球面反射手段との、互いに直交する3軸方向の相対的な位置を変化させる3軸方向位置可変手段、を備えた光波干渉測定装置であって、
前記被検レンズ反射光と前記参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、前記張出面を含めた前記被検レンズ全体の中心位置を画像平面上において特定する被検レンズ全体中心位置特定手段と、
前記第1の干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの光軸と前記基準球面の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、前記傾き姿勢可変手段を用いて該2つの光軸の相対的な傾き調整を行う光軸傾き調整手段と、
前記被検レンズ全体の中心位置の前記画像平面上での位置情報または前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる前記被検レンズの移動量情報に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように、前記3軸方向位置可変手段を用いて前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第1の相対位置調整手段と、
前記光軸傾き調整手段および前記第1の相対位置調整手段による調整後において、前記レンズ部透過光と前記参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態となるように、前記3軸方向位置可変手段を用いて前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第2の相対位置調整手段と、を備えてなることを特徴とする。
本発明において、前記被検レンズ全体中心位置特定手段は、前記第1の干渉縞画像において前記レンズ部と前記張出面との境界線に対応した位置を特定し、該境界線の位置情報に基づき、前記被検レンズ全体の中心位置を求めるように構成されたものとすることができる。
また、その場合さらに、この被検レンズ全体中心位置特定手段は、前記第1の干渉縞画像において前記被検レンズに対応した領域の重心位置を、前記被検レンズ全体の仮中心位置とし、該仮中心位置に基づき所定の探索領域を指定し、該探索領域内において前記境界線の位置を求めるように構成されたものとすることが好ましい。
また、前記画像平面上において、前記被検レンズ全体の中心位置に基づき、前記張出面に対応した領域のみを抽出する張出面領域抽出マスクを生成する張出面領域抽出マスク生成手段と、前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる、前記画像平面上における前記被検レンズ全体の中心位置の移動に応じて、前記張出面領域抽出マスクを移動させる張出面領域抽出マスク移動手段と、を備えることができる。
さらに、前記光軸傾き調整手段は、前記張出面領域抽出マスクにより抽出された前記張出面に対応した領域内の干渉縞情報に基づき、前記2つの光軸の相対的な傾き調整を行うように構成されているものとすることができる。
また、前記第1の干渉縞画像上において、測定に不要な不要干渉縞領域を前記画像平面上において特定する不要干渉縞領域特定手段と、前記第2の干渉縞画像において、前記不要干渉縞領域を被覆して前記レンズ部に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報を得るレンズ部対応領域内干渉縞情報取得手段と、前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記レンズ部の中心位置を前記画像平面上において特定するレンズ部中心位置特定手段と、特定された前記レンズ部の中心位置に、予め作成された被測定領域決定用マスクの中心が一致するように、該被測定領域決定用マスクを設定する被測定領域決定用マスク設定手段と、を備えていることが好ましい。
その場合、前記第2の相対位置調整手段は、前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置の調整を行うように構成されているものとすることが好ましい。
さらに、前記被検レンズと前記基準球面反射手段との間において、前記測定用光束の光路を開閉する光路開閉手段を備えるようにしてもよい。
また、前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる、前記被検レンズと前記基準球面反射手段との距離変化量を検出する距離変化量検出手段と、検出された前記距離変化量に基づき、前記被検レンズと前記基準球面反射手段との距離を、前記3軸方向位置調整手段を用いて補正する距離変化量補正手段と、を備えることが好ましい。
また、本発明に係る光波干渉測定方法は、レンズ部の外縁部に張出面を有する被検レンズを、測定用光束が前記レンズ部と前記張出面の少なくとも一部とに照射されるようにして支持して、該被検レンズの透過波面測定を行う光波干渉測定方法であって、
前記測定用光束が前記被検レンズで反射されてなる被検レンズ反射光と参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの光軸と基準球面の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、該2つの光軸の相対的な傾き調整を行う光軸傾き調整と、
前記第1の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように、前記被検レンズと基準球面との相対的な位置を調整する第1の相対位置調整と、をこの順に少なくとも1回行った後、
前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面により反射され該レンズ部を再透過してなるレンズ部透過光と前記参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態となるように、前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第2の相対位置調整を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る他の光波干渉測定方法は、基準球面と対向するように配置された被検レンズに測定用光束を照射し、該照射により生じる前記被検レンズ側からの戻り光を、参照光と干渉させて得られる干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの透過波面測定を行う光波干渉測定方法であって、第1の状態で前記被検レンズに前記測定用光束を照射した際には、該被検レンズのレンズ部の透過波面情報を担持してなるレンズ部透過光と、該レンズ部透過光以外の不要光とが前記戻り光として発生するものにおいて、
前記不要光は発生しつつ前記レンズ部透過光は発生しない第2の状態に設定し、該第2の状態において得られる干渉縞画像に基づき、測定に不要な不要干渉縞領域を画像平面上において特定する不要干渉縞領域特定ステップと、
前記レンズ部透過光および前記不要光が共に発生する前記第1の状態において得られる干渉縞画像において、前記不要干渉縞領域を被覆して前記レンズ部に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報を得るレンズ部対応領域内干渉縞情報取得ステップと、
前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記レンズ部の中心位置を前記画像平面上において特定するレンズ部中心位置特定ステップと、
特定された前記レンズ部の中心位置に、予め作成された被測定領域決定用マスクの中心が一致するように、該被測定領域決定用マスクを設定する被測定領域決定用マスク設定ステップと、をこの順に行うことを特徴とする。
なお、上記「基準球面」とは、物理的に球面形状とされるもの以外に、いわゆる非球面形状とされるものを含む意である。
本発明の光波干渉測定装置および光波干渉測定方法は、被検レンズ反射光と参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、被検レンズの光軸と基準球面の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、該2つの光軸の相対的な傾き調整を行うとともに、レンズ部を透過した測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように、被検レンズと基準球面との相対的な位置を調整し、これらの調整後において、レンズ部透過光と参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、レンズ部を透過した測定用光束が基準球面に略垂直に入射し得る状態となるように、被検レンズと基準球面との相対的な位置を調整する。
被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれ調整の指標として、レンズ部表面からの反射光により生じる光マークを用いていないので、レンズ部表面に高性能な反射防止膜が設けられた被検レンズに対しても、2つの光軸のずれを自動調整することが可能である。
また、被検レンズの光軸と基準球面の光軸とのずれ調整を、ずれの粗調整段階においては、被検レンズ反射光と参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき行い、ずれ調整の最終段階においては、レンズ部透過光と参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき行うことにより、2つの光軸のずれを短時間かつ高精度に自動調整することが可能となるので、光ピックアップレンズ等の被検レンズの透過波面測定を迅速に行うことができるとともに、高精度かつ安定した測定結果を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る光波干渉測定装置の主要部の構成を概略的に示す図である。また、図2は被検レンズの形状を示す概略図((A)は正面図、(B)は平面図)、図3はレンズ搭載治具の張出面受け台の形状を示す概略図であり、図4は、本実施形態に係る光波干渉測定装置の被検レンズポジショニング部の概観構成を示す正面図、図5は、本実施形態に係る光波干渉装置の被検レンズのロード/アンロードの状態を示すための、被検レンズポジショニング部の概観構成側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る光波干渉測定装置は、干渉計本体部20と被検体ポジショニング部30とを備えてなる。
上記干渉計本体部20は、レーザ光源等の可干渉距離の長い光源21を搭載したフィゾー型の干渉計装置であり、ビーム径拡大用レンズ22、ビームスプリッタ23、コリメータレンズ24、結像レンズ25、および光検出面を有する撮像手段26を備えている。また、この干渉計本体部20は、撮像手段26により撮像された画像についての画像処理、各種演算処理および各種調整部の駆動制御を行なうコンピュータ27と、干渉縞画像等を表示するモニタ装置28と、コンピュータ27に対する各種入力を行なうための入力装置29とを備えている。なお、図1に示す干渉計の基準板(以下、単に基準板と称する)4は、通常、干渉計本体部20に含まれるが、本明細書では、説明の便宜上、下述する被検体ポジショニング部30に含めて説明する。
一方、被検体ポジショニング部30は、干渉計本体部20からの測定用光束の進行方向(図1では上方向)に向かって、基準板4、被検レンズ1、補正板6、表面が基準球面とされる基準球面反射鏡7、およびシャッター装置8を、この順に支持し、かつ位置調整するように構成されたものである。
すなわち、基準板4は、手動2軸チルトステージ11によって支持され、かつX軸(図1の左右方向に延びる軸)およびY軸(図1の紙面に対し垂直に延びる軸)を中心とした回転角度(傾き)を、予備調整段階において調整されるようになっている。また、被検レンズ1は、被検体支持手段としてのレンズ搭載治具5を介して電動2軸チルトステージ13によって支持され、かつX軸およびY軸を中心とした回転角度(傾き)を、各被検レンズ1の測定時において自動調整されるようになっている。さらに、補正板6、基準球面反射鏡7およびシャッター装置8は、手動2軸チルトステージ12、電動Y軸ステージ14、電動X軸ステージ15および電動Z軸ステージ16により順次支持されている。
ここで、補正板6は、光記録媒体の保護層に対応するように設けられた透明板(通常はガラス板)であり、実際に光記録媒体を記録/再生する状態と光学条件をそろえる目的で配設されるものであって、手動2軸チルトステージ11によって、基準板4の基準面に対して平行となるように、X軸およびY軸を中心とした回転角度(傾き)を、予備調整段階において調整されるようになっている。一方、基準球面反射鏡7は、電動Y軸ステージ14、電動X軸ステージ15および電動Z軸ステージ16により、Y軸、X軸、Z軸(図1の上下向に延びる軸)の各方向に平行に移動調整が可能とされ、これにより各被検レンズ1の測定時において自動的に位置調整されるようになっている。
なお、本実施形態においては、光源21、ビーム径拡大用レンズ22、ビームスプリッタ23、コリメータレンズ24、および基準板4により測定用光束照射手段が構成されており、基準板4、補正板6および基準球面反射鏡7により干渉手段が構成され、補正板6および基準球面反射鏡7により基準球面反射手段が構成されている。また、電動2軸チルトステージ13により傾き姿勢可変手段が構成され、電動Y軸ステージ14、電動X軸ステージ15および電動Z軸ステージ16により3軸方向位置可変手段が構成されている。
また、本実施形態において被検レンズ1は、CD、DVD、AOD、ブルーレイディスク等の光記録媒体を記録/再生する装置に光ピックアップレンズとして搭載されるものであり、図2に示すように、レンズ部2およびフランジ部3とからなる。レンズ部2は両凸レンズとされており、光記録媒体記録/再生装置の光源側に強い曲率の面が配されてなる。また、フランジ部3の該光源側に配されるフランジ下面3Aは、レンズアライメント時の設置基準面とされる張出面を構成するものであり、被検レンズ1の光軸に対して高精度に垂直となるように設定されている。なお、フランジ部3の他面(フランジ上面)を張出面とすることも可能である。
なお、被検レンズ1として、その形状およびその用途は上記実施形態のものに限られるものではなく、また、非球面や回折光学面を付設することも可能である。例えば、被検レンズ1が非球面を有している場合に、基準球面反射鏡7の表面は、この被検レンズ1の表面形状に応じた非球面形状とされている。
なお、図示されていないが基準板4には、フリンジスキャン計測を実施する際に基準板4を光軸方向に微動させるためのフリンジスキャンアダプタが設けられている。
次に、レンズ搭載治具5の張出面受け台の形状は、干渉計本体部20からみると、図3に示す如く、その中央部分に被検レンズ1のレンズ部2の光干渉測定を行うための中央窓5A、中央窓5Aの外側に位置する4つの張出面反射光用窓5B、さらに、張出面反射光用窓5Bの外側に位置する4つの補正板反射光用窓5Cとからなる連続した窓部と、フランジ下面3Aの対応領域に突き出した4つの張出面受け領域5Dとを備えている。なお、図3の例においては、張出面反射光用窓5B、補正板反射光用窓5Cおよび張出面受け領域5Dがいずれも4つ設けられているが、これら各部の数はその他の数とされていてもよく、例えば張出面反射光用窓5B、補正板反射光用窓5Cおよび張出面受け領域5Dがいずれも3つのものとすることも可能である(上記特許文献2参照)。
また、図4には、被検レンズ1のロード/アンロード操作を行うためのサンプルステージ前後方向(L軸方向)移動機構31、上記フランジ下面3Aの、X軸およびY軸を中心とした回転角度(傾き)を計測するロータリエンコーダ32、電動Z軸ステージ16を移動させるパルスモータ34およびZ軸手動粗調整用つまみ36が示されている。
さらに、被検レンズ1が観察位置にセットされた状態を図5(A)に、被検レンズ1のアンロード操作がなされて、被検レンズ1の配設/交換操作がなされる状態を図5(B)に各々示す。図5(B)に示す状態において、被検レンズ1をレンズ搭載治具5に搭載し、サンプルステージ前後方向(L軸方向)移動機構31により、図5(A)に示す状態となるまでL軸方向(図1では紙面の奥行き方向;Y軸方向に一致)に移動させることにより、被検レンズ1が観察位置にセットされる。
以下、上記光波干渉装置の測定手順について簡単に説明する。
まず、被検レンズ1の光干渉測定を行うための予備調整を行う。この予備調整には、手動2軸チルトステージ11により基準板4の基準面と測定用光束の軸とが、互いに垂直となるように設定する基準面傾き調整、および手動2軸チルトステージ12により補正板6と基準板4の基準面とが互いに平行となるように設定する補正板傾き調整を行う。なお、必要に応じて、Z軸手動粗調整用つまみ36により、基準球面反射鏡7のZ軸方向位置の粗調整を行う。なお、装置を最初に使用する場合には、以下2つの自動校正を行う。
まず、傾きに関しては、レンズ搭載治具5上に平面ガラス等のサンプルを置き、手動調整により干渉縞を発生させ、電動2軸チルトステージ13の移動変化量と干渉縞発生量(干渉縞から得られる傾き量)との関係を決定するために、電動2軸チルトステージ13によりサンプルの傾きを規定量変化させた後、干渉縞測定を行う操作を自動で数箇所行い、サンプルの傾き変化量と電動2軸チルトステージ13の移動変化量との関係式を求め、これをコンピュータ27の記憶部に格納する。電動2軸チルトステージ13のフィードバックについては、AX+BYで表される1次平面フィッティングから傾きを算出し、係数Aの値からX軸方向のチルト、係数Bの値からY軸方向のチルトのフィードバックを行う。
次に、電動X軸ステージ15、電動Y軸ステージ14および電動Z軸ステージ16の校正を行うために、実際に測定する被検レンズ1と同じ設計の基準レンズ(図示略)をレンズ搭載治具5上に置き、手動調整により透過波面干渉縞を発生させた後、X軸、Y軸、Z軸のステージ15、14、16毎に規定量ステージを移動させ、X軸方向、Y軸方向に関しては、透過波面傾き量とX軸およびY軸の各ステージ移動量との関係を求め、Z軸方向に関しては、レンズのパワー値とZ軸ステージ16の移動量との関係を求め、これらの関係式をコンピュータ27の記憶部に格納する。基準球面については、C(X+Y)+DX+EY+Fで表される2次関数でフィッティングを行い、係数Cの値からZ軸方向、係数Dの値からX軸方向、係数Eの値からY軸方向の各移動量のフィードバックを行う。
次いで、本発明におけるポイントとなる、被検レンズ1の光干渉測定を行うための本調整を行う(詳しくは後述する)。上記予備調整は、一連の被検レンズ1について光干渉測定を行う前に一度行うようにすればよいが、この本調整は、各被検レンズ1の測定を行う度に、原則としてその都度行うようにする。
この本調整は、本発明に係る光波干渉測定方法の一実施形態を構成するものであり、大きく分けると、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸とが互いに平行となるようにする光軸間の傾きずれ調整(光軸傾き調整)と、被検レンズ1を透過した球面波(測定用光束)が基準球面反射鏡7の球面に略垂直に入射するように調整する基準球面反射鏡7のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の位置調整(第1および第2の相対位置調整)とからなる。
この本調整が終了すると、被検体レンズ1の光干渉測定を行う。この光干渉測定により干渉計本体部20の撮像手段26において得られた干渉縞画像情報は、コンピュータ27により演算処理や画像解析処理が施され、被検体レンズ1の波面収差量が求められる。また、得られた干渉縞画像や、解析結果等はコンピュータ27に接続されたモニタ装置28に表示される。
ところで、本実施形態装置は、被検体レンズ1がレンズ搭載治具5に搭載されつつ移動されて、観察位置にセットされた状態において、被検レンズ1の光軸が基準球面反射鏡7の光軸に対して生じるずれを自動補正する機能を有している。
微小量であってもこの光軸のずれが生じると、被検レンズ1から射出された測定光束の収束点が基準球面反射鏡7の中心(球心)に対してずれを生じる結果となり、被検レンズ1の光干渉測定が困難となる。このような平行ずれは、例えば数十μm程度という僅かな誤差量であっても、観察画面上に干渉縞が現れない状態となる。
そこで、本実施形態装置においては、被検レンズ1からの反射光と参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、張出面(フランジ下面3A)を含めた被検レンズ1の全体の中心位置を画像平面上において特定する被検レンズ全体中心位置特定手段と、被検レンズ1からの反射光のうちの張出面からの反射光と参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、傾き姿勢可変手段(電動2軸チルトステージ13)を用いて該2つの光軸の相対的な傾き調整を行う光軸傾き調整手段と、3軸方向位置可変手段(電動Y軸ステージ14、電動X軸ステージ15および電動Z軸ステージ16)を用いて被検レンズ1および補正板6を透過した後の球面波が基準球面反射鏡7の球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように位置調整を行う第1の相対位置調整手段と、上記光軸傾き調整手段および上記第1の相対位置調整手段による調整後において、レンズ部透過光と参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、被検レンズ1および補正板6を透過した後の球面波が基準球面反射鏡7の球面に略垂直に入射し得る状態となるように、3軸方向位置調整手段を用いて位置調整を行う第2の相対位置調整手段とを備えており、これらにより上記本調整を自動的に行うように構成されている。
また、本実施形態装置においては、上記本調整を円滑に実行し得るようにするために、上記第1の干渉縞画像において、被検レンズ1の全体の中心位置に基づき、張出面に対応した領域のみを抽出する張出面領域抽出マスクを生成する張出面領域抽出マスク生成手段と、上記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる、画像平面上における被検レンズ1の全体の中心位置の移動に応じて、張出面領域抽出マスクを移動させる張出面領域抽出マスク移動手段と、上記第1の干渉縞画像上において、測定に不要な不要干渉縞領域を画像平面上において特定する不要干渉縞領域特定手段と、上記第2の干渉縞画像において、上記不要干渉縞領域を被覆してレンズ部に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報を得るレンズ部対応領域内干渉縞情報取得手段と、このレンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、レンズ部の中心位置を画像平面上において特定するレンズ部中心位置特定手段と、特定されたレンズ部の中心位置に、予め作成された被測定領域決定用マスクの中心が一致するように、該被測定領域決定用マスクを設定する被測定領域決定用マスク設定手段と、被検レンズ1と基準球面反射手段(補正板6および基準球面反射鏡7)との間において、測定用光束の光路を開閉する光路開閉手段と、を備えている。
ここで、上述の被検レンズ全体中心位置特定手段、張出面領域抽出マスク生成手段、張出面領域抽出マスク移動手段、不要干渉縞領域特定手段、レンズ部中心位置特定手段および被測定領域決定用マスク設定手段は、コンピュータ27内のCPUおよびメモリ内のプログラム等により構成される手段であり、光軸傾き調整手段、第1の相対位置調整手段、および第2の相対位置調整手段は、各ステージ13、14、15、16に付設された駆動モータ(パルスモータ等で構成される)を制御する制御回路(図示せず)およびこの制御回路を機能せしめるプログラム(コンピュータ27内のメモリ内または別途設けられたメモリ内に格納される)等で構成されている。また、光路開閉手段はシャッター装置8により構成されている。
以下、本実施形態装置による測定手順の詳細について説明する。なお、上述した予備調整は完了しているものとする。
(1)まず、図1に示すレンズ搭載治具5に被検レンズ1を載置しない状態、かつシャッター装置8により補正板6および基準球面反射鏡7と、レンズ搭載治具5との間の光路を閉鎖した状態で、レンズ搭載治具5に対し測定用光束を照射して測定を行い、画像平面上において、ノイズ成分による光強度(モジュレーション)が大きい領域を確認し、これらの領域をソフト的にマスキングするノイズカット用マスクを設定する。
図6にこのノイズカット用マスクの設定例を示す。図6において斜線で示す部分がマスキング領域である。この設定例では、半径Rの大円41の外側部分および同心に配された半径Rの小円42の内側部分がマスキング領域とされている。大円41の外側部分(特に画像の4隅の部分)は、主としてレンズ搭載治具5等からの散乱光によるモジュレーションが大きい領域であり、小円42の内側部分は、主としてレンズ搭載治具5に被検レンズ1が載置された際、被検レンズ1のレンズ部2の頂点近傍領域からの反射光によるモジュレーションが大きい領域とされる。
なお、シャッター装置8は、補正板6および基準球面反射鏡7に測定用光束が入射し、その反射光が撮像手段26に入射することを防止するためのものであり、図1に示すように遮光板8Aと、該遮光板8Aを基準球面反射鏡7の光軸に直交する平面内において回動させる駆動部8Bとを備え、測定用光束の光路上に遮光板8Aを出し入れすることにより、測定用光束の光路を開閉するように構成されている。
(2)次に、シャッター装置8により光路を閉鎖した状態を維持しつつ、図5に示すサンプルステージ前後方向移動機構31により、被検レンズ1を観察位置にセットする。このセット状態において生じる、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸とのずれを自動調整するのが、以下の本調整である。なお、被検レンズ1は、セットされた状態において、そのレンズ部2の中心が上記小円42の内側部分に位置し、かつフランジ下面3Aが上記大円41と上記小円42との間に位置するようにする。
(3)本調整では、まず、シャッター装置8により光路が閉鎖され、観察位置に被検レンズ1がセットされる。これにより、測定用光束を照射しても、レンズ部2の透過波面情報を担持してなるレンズ部透過光は発生せず、該レンズ部透過光以外の不要光(フランジ下面3Aや、レンズ部2とフランジ下面3Aとの境界線部分、およびレンズ搭載治具5等からの反射光)が、被検レンズ1側からの戻り光として発生する第2の状態が設定される。この第2の状態において、観察位置にセットされた被検レンズ1に対し測定用光束を照射して第1の干渉縞画像を得る。図7にこの第1の干渉縞画像の一例を模式的に示す。図7において斜線を付した部分が干渉縞を観察し得る領域である。この例では、図3に示す4つの張出面反射光用窓5Bを通過する、フランジ下面3Aからの反射光に対応した4つの張出面領域43と、図3に示す中央窓5Aを通過する、レンズ部2とフランジ下面3Aとの境界線部分からの反射光に対応した円環状の境界線領域44とが観察されている。
(4)次に、得られた第1の干渉縞画像において、被検レンズ1に対応した領域(張出面領域43と境界線領域44(図7参照))の重心位置を干渉縞モジュレーション等に基づいて特定し、この重心位置を被検レンズ1の全体の仮中心位置45として設定する。
(5)次いで、この仮中心位置45に基づき所定の境界線探索領域を設定する。図8にこの境界線探索領域の設定例を示す。図8において、上記仮中心位置45を中心とする小正方形46の外側の領域と、同じく仮中心位置45を中心とする大正方形47の内側の領域との共通部分であって、かつ仮中心位置45を挟んで該仮中心位置45から互いに等しい距離に設定された、X軸方向(図中左右方向)に互いに平行に延びる2つの直線48,49に挟まれた2つの領域(50,51)、および上記共通部分であって、かつ仮中心位置45を挟んで該仮中心位置45から互いに等しい距離に設定された、Y軸方向(図中上下方向)に互いに平行に延びる2つの直線52,53に挟まれた2つの領域(54,55)の計4つの領域が境界線探索領域50,51,54,55とされる。
(6)次に、境界線探索領域50,51,54,55が設定された第1の干渉縞画像において、被検レンズ1のレンズ部2とフランジ下面3Aとの境界線に対応した位置が、上記被検レンズ全体中心位置特定手段により特定される。図9に境界線位置の特定方法の一例を示す。図9に示す例では、画像平面を構成する撮像素子の画素列毎に境界線の探索が行われる(図中の矢線は、探索開始位置および探索方向を示している)。例えば、境界線探索領域50においては、該境界線探索領域50内を2直線48,49に平行な複数の画素列(同じ画素列上ではY座標が一定となる)に分割し、画素列毎に小正方形46の左側の辺から図中左方に向けて探索を行い、干渉縞モジュレーション等の光強度が急変する位置を、その画素列における図中左側の境界線位置としてそのX座標値を特定する。同様に、境界線探索領域51においても複数の画素列を設定し、画素列毎に小正方形46の右側の辺から図中右方に向けて探索を行い、各画素列における図中右側の境界線位置のX座標値を特定する。境界線探索領域54,55においては、同様に、2直線52,53に平行な画素列(同じ画素列上ではX座標が一定となる)に分割し、画素列毎に図中上下それぞれの側の境界線位置のY座標値を特定する。
(7)次いで、特定された境界線位置の座標値に基づき、被検レンズ1の全体中心位置56(図9参照)が、上記被検レンズ全体中心位置特定手段により求められる。この全体中心位置56の算出方法としては、例えば、境界線探索領域50および51において、Y座標値が互いに共通な画素列毎にそれぞれ特定された境界線位置のX座標値の差の絶対値を求め、それが最大となる座標列のY座標値を全体中心位置56のY座標値とする。同様に、境界線探索領域54および55において、X座標値が互いに共通な画素列毎にそれぞれ特定された境界線位置のY座標値の差の絶対値を求め、それが最大となる座標列のX座標値を全体中心位置56のX座標値とする。
または、次のようにしてもよい。すなわち、境界線探索領域50および51において、Y座標値が互いに共通な画素列毎にそれぞれ境界線位置のX座標値を求め、その各平均値を画素列毎の中点のX座標値のサンプルデータとして集め、さらにそれらの中点座標値の平均値を全体中心位置56のX座標値とする。同様に、境界線探索領域54および55において、X座標値が互いに共通な画素列毎にそれぞれ境界線位置のY座標値を求め、その各平均値を画素列毎の中点のY座標値のサンプルデータとして集め、さらにそれらの中点座標値の平均値を全体中心位置56のY座標値とする。なお、各中点座標値の平均をとる際、他の座標値に比べて変動が大きいものについては、サンプルデータから予め除外して計算する。
(8)次に、上記張出面領域抽出マスク生成手段が、予めフランジ部3の設計値に基づいて生成した張出面領域抽出マスクを、該張出面領域抽出マスクの中心位置が前記全体中心位置56と一致するように配置し、これにより、被検レンズ1のフランジ下面3Aからの反射光と参照光との干渉により得られる干渉縞情報のみを担持した張出面領域対応の干渉縞画像を得る。図10に張出面領域対応の干渉縞画像の一例を示す。
(9)そして、得られた張出面領域対応の干渉縞画像に基づき、張出面領域43の干渉縞が略消失する(ヌル縞)程度まで、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、被検レンズ1の傾き姿勢が、図1に示す電動2軸チルトステージ13を用いて上記光軸傾き調整手段により調整される。
(10)被検レンズ1の傾き姿勢が調整されると、被検レンズ1の全体中心位置56が上記(7)で特定された座標位置から移動することになるので、上記(3)〜(9)の作業が再度行われる。そして、被検レンズ1の傾き姿勢が所定の状態となるまで、これらの作業が繰り返される。なお、上記(8)において作成された張出面領域抽出マスクは、被検レンズ1の傾き姿勢の調整毎に、上記張出面領域抽出マスク移動手段により移動されて使用される。
(11)次に、上記第1の相対位置調整手段が、前回の測定時に決定された画像平面上におけるレンズ部中心位置と、今回求めた被検レンズ1の全体中心位置56との座標値の差の分だけ、上記電動X軸ステージ15および上記電動Y軸ステージ14を用いて基準球面反射鏡7をX軸方向およびY軸方向に移動させる。もしくは、上記電動2軸チルトステージ13の傾き調整前後の移動量に伴う被検レンズ1のX軸方向およびY軸方向の移動量と同じ量だけ、基準球面反射鏡7をX軸方向およびY軸方向に移動させる。また、同時に上記電動2軸チルトステージ13の傾き調整前後の移動量に伴う被検レンズ1のZ軸方向の移動量と同じ量だけ、上記電動Z軸ステージ16を用いて基準球面反射鏡7をZ軸方向に移動させる。
(12)上述の(3)〜(11)までの作業により、第1の干渉縞画像に基づいた、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸との相対的な傾き調整(光軸傾き調整)、および被検レンズ1と基準球面反射鏡7との間の概略的な位置調整(第1の相対位置調整)が終了する。また、この位置調整後の第1の干渉縞画像(第2の状態において得られる干渉縞画像)において、透過波面測定に不要な不要干渉縞領域(上記不要光に起因する干渉縞領域)が、上記不要干渉縞領域特定手段により画像平面上において特定される(不要干渉縞領域特定ステップ)。この後シャッター装置8により光路が開放される。
(13)この光路開放により、被検レンズのレンズ部2の透過波面情報を担持してなるレンズ部透過光と該レンズ部透過光以外の不要光とが共に被検レンズ1側からの戻り光として発生する第1の状態が設定され、この第1の状態において、レンズ部透過光と参照光との干渉による第2の干渉縞画像(第1の状態において得られる干渉縞画像)が得られる。図11に第2の干渉縞画像の一例を示す。図11には、図3に示す4つの張出面反射光用窓5Bを通過する、フランジ下面3Aからの反射光に対応した4つの張出面領域43と、図3に示す中央窓5Aを通過する、レンズ部2とフランジ下面3Aとの境界線部分からの反射光に対応した円環状の境界線領域44と、同じく図3に示す中央窓5Aを通過する、レンズ部2を透過した後に基準球面反射鏡7により反射され、さらにレンズ部2を再透過したレンズ部透過光に対応したレンズ部領域57とが観察されている。
(14)次に、上記レンズ部対応領域内干渉縞情報取得手段が、上記特定されていた不要干渉縞領域を、この第2の干渉縞画像上においてソフト的にマスキング(被覆)し、レンズ部2に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報が得られるようにする(レンズ部対応領域内干渉縞情報取得ステップ)。
(15)次いで、上記第2の相対位置調整手段が、予めコンピュータ27の記憶部に格納されていた、透過波面傾き量とX軸およびY軸の各ステージ移動量との関係、および被検レンズ1のパワー値とZ軸ステージ16の移動量との関係に基づき、上記電動X軸ステージ15、上記電動Y軸ステージ14および上記電動Z軸ステージ16を用いて基準球面反射鏡7をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動させ、上記レンズ部対応領域内の全域に干渉縞が生じるように調整する。
(16)次に、レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、レンズ部2のエッジを探索するためのエッジ探索領域が、上記レンズ部中心位置特定手段により設定される。図12にレンズ部2のエッジ探索領域の設定例を示す。なお、図12においては、4つの張出面領域43と円環状の境界線領域44とが図示されているが、実際にはこれらの領域の情報は、上記レンズ部対応領域内干渉縞情報取得手段によるマスキングによってカットされている。このことは、以下の図13でも同様である。
この例では、被検レンズ1の全体中心位置56に対し、図中左右および上下に対称的に配置された4つの正方形状のエッジ探索領域58〜61が設定されている。なお、4つのエッジ探索領域58〜61の大きさおよび設定位置は、例えば、レンズ部2の径寸法を勘案しつつ上記全体中心位置56からの画素数に基づき設定される(例えば、全体中心位置56から上下左右にそれぞれ70〜120画素離れた範囲)。
(17)次いで、4つのエッジ探索領域58〜61それぞれにおいて、レンズ部領域57のエッジ位置が、上記レンズ部中心位置特定手段により特定される。このエッジ位置の特定方法は、上記(6)の境界線の特定方法と同様に、画像平面を構成する撮像素子の画素列毎に探索が行われる。例えば、エッジ探索領域58においては、該エッジ探索領域58内をX軸方向(図中左右方向)に延びる複数の画素列(同じ画素列上ではY座標が一定となる)に分割して画素列毎に探索を行い、干渉縞モジュレーション等の光強度が急変する位置を、その画素列におけるエッジ位置としてその座標を特定する。同様に、他のエッジ探索領域59〜61においても複数の画素列を設定して画素列毎に探索を行い、各画素列におけるエッジ位置の座標を特定する。
(18)次いで、特定されたエッジ位置の座標値に基づき、被検レンズ1のレンズ部の中心位置(レンズ部中心位置62、図13参照)が上記レンズ部中心位置特定手段により特定される。図13にレンズ部中心位置の特定方法の一例を示す。この例では、エッジ探索領域58および59において、Y座標値が互いに共通な画素列毎にそれぞれエッジ位置(図中○印で示す)のX座標値を求め、その各平均値を画素列毎の中点(図中×印で示す)のX座標値のサンプルデータとして集め、さらにそれらの中点座標値の平均値をレンズ部中心位置56のX座標値とする。同様に、エッジ探索領域59および60において、X座標が互いに共通な画素列毎にそれぞれエッジ位置(図中○印で示す)のY座標値を求め、その各平均値を画素列毎の中点(図中△印で示す)のY座標値のサンプルデータとして集め、さらにそれらの中点座標値の平均値をレンズ部中心位置62のY座標値とする。なお、各中点座標値の平均をとる際、他の座標値に比べて変動が大きいものについては、サンプルデータから予め除外して計算する。なお、以上(16)〜(18)の手順によりレンズ部中心位置特定ステップが構成される。
(19)次に、上記被測定領域決定用マスク設定手段が、被検レンズ1の設計値等に基づき予め作成された被測定領域決定用マスクを、特定された上記レンズ部中心位置62に該マスクの中心が一致するように設定し(被測定領域決定用マスク設定ステップ)、これにより被測定領域が特定される。
(20)次いで、上記第2の相対位置調整手段が、上記被測定領域決定用マスクにより特定された被測定領域内の干渉縞がヌル縞状態となるように、電動X軸ステージ15、電動Y軸ステージ14および電動Z軸ステージ16を用いて、上記基準球面反射鏡7の位置の最終調整(第2の相対位置調整)を行う。これにより、被検レンズ1および補正板6を透過した後の球面波が基準球面反射鏡7の球面に略垂直に入射し得る状態となり本調整が完了する。
(21)本調整完了後、上記被測定領域内の干渉縞情報に基づき、被検レンズ1のレンズ部2の透過波面測定が行われ、レンズ部2の波面収差等が解析される。
1つの被検レンズ1の測定が終了すると、他の被検レンズ1と交換され再度測定が行われる。上記本調整は、被検レンズ1を交換する度に行うことが必要となるので、本実施形態においては、レンズ交換時における本調整の時間短縮を図るために、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸との相対的な傾き調整(上記(9)の調整)に伴って生じる、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との距離変化量を検出する距離変化量検出手段と、検出された距離変化量に基づき、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との距離を、図1に示す電動Z軸ステージ16を用いて補正する距離変化量補正手段とを備えている。
ここで、距離変化量検出手段は、図4に示すロータリエンコーダ32の計測値に基づき被検レンズ1のZ軸方向の移動量を算出するプログラム(コンピュータ27内のメモリ内または別途設けられたメモリ内に格納される)等で構成されおり、距離変化量補正手段は、電動Z軸ステージ16に付設された駆動モータを制御する制御回路(図示せず)およびこの制御回路を機能せしめるプログラム(コンピュータ27内のメモリ内または別途設けられたメモリ内に格納される)等で構成されている。以下、この距離変化量補正の手順について、簡単に説明する。
まず、前回の測定時における上記(9)の傾き姿勢の調整に伴って生じる、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との距離変化量が、上記距離変化量検出手段により検出され、その検出値が距離変化量補正手段により記憶される。また、距離変化量補正手段は、前回の測定時における最終的な電動Z軸ステージ16の位置も記憶しておく。
次に、上記距離変化量検出手段が、今回の測定時における上記(9)の傾き姿勢の調整に伴って生じる、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との距離変化量を検出する。
次いで、距離変化量補正手段が、この検出値を前回の検出値と比較し、その差に基づき電動Z軸ステージ16の位置を、前回の測定時における最終的な位置に対して補正する。これにより、上記本調整において電動Z軸ステージ16を用いて行われる、被検レンズ1と基準球面反射鏡7とのZ軸方向の位置調整の時間短縮を図ることが可能となる。
以上、本発明に係る光波干渉測定装置の一実施形態について説明したが、本発明に係る光波干渉測定装置としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、種々に態様を変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、補正板6および基準球面反射鏡7に測定用光束が入射し、その反射光が撮像手段26に入射することを防止するために、光路開閉手段としてのシャッター装置8を備えているが、補正板6および基準球面反射鏡7からの反射光が撮像手段26に入射することを防止するための手段として、補正板6および基準球面反射鏡7を光路外に移動させたり、傾けたりする手段を備えるようにしてもよい。被検レンズ1の形状によっては、被検レンズ1と補正板6との間隔が極めて狭くなる場合があり、そのような場合に有効である。
また、シャッター装置8を用いる場合でも、被検レンズ1と補正板6との間に遮光板8Aを出し入れする際に、これらの部材間の干渉を避けるために、電動Z軸ステージ16を用いて被検レンズ1と補正板6との間隔を一旦広げるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、レンズ部2のエッジ位置を探索する際に、予めエッジ探索領域が設定されるように構成されているが、第2の干渉縞画像に基づきレンズ部領域57を特定した後、該レンズ部領域57のエッジ位置を特定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、干渉計本体部20がフィゾー型とされているが、マイケルソン型等の他のタイプのものを用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、被検レンズ1の光軸と基準球面反射鏡7の光軸とが互いに平行となるようにする光軸間の傾きずれ調整と、被検レンズ1と基準球面反射鏡7との相対的な位置ずれ調整とを、共に行うことを前提としているが、必要に応じて、例えば、レンズ搭載治具等のガタによる2次元的な位置ずれが主として問題となり、傾きのずれは問題とならないような場合には、光軸間の傾きずれ調整を省略することも可能である。
また、上記実施形態における手順(3)、(12)〜(19)は、本発明の中心決定に係る光波干渉測定方法の一実施形態を構成するものである。この中心決定に係る光波干渉測定方法は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、例えば、張出面を持たないレンズに対しても適用することができる。また、この中心決定に係る光波干渉測定方法は、上記光軸間の傾きずれ調整や相対的な位置ずれ調整を行わないものや、一方のみを行うもの等に対しても適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る光波干渉装置を示す概略構成図 被検レンズの形状を示す概略図((A)は正面図、(B)は平面図) レンズ搭載治具のコバ面受け台の形状を示す概略図 本実施形態に係る光波干渉装置の被検レンズポジショニング部の概観構成を示す正面図 本実施形態に係る光波干渉装置の被検レンズのロード/アンロードの状態を示すための、被検レンズポジショニング部の概観構成側面図 ノイズカット用マスクの設定例を示す概略図 第1の干渉縞画像の一例を示す概略図 探索領域の設定例を示す概略図 境界線位置の特定方法の一例を示す概略図 張出面領域対応の干渉縞画像の一例を示す概略図 第2の干渉縞画像の一例を示す概略図 レンズ部のエッジ探索領域の設定例を示す概略図 レンズ部中心位置の特定方法の一例を示す概略図
符号の説明
1 被検レンズ
2 レンズ部
3 フランジ部
3A フランジ下面(張出面)
4 干渉計の基準板(基準板)
5 レンズ搭載治具
6 補正板
7 基準球面反射鏡
8 シャッター装置
8A 遮光板
8B 駆動部
5A 中央窓
5B 張出面反射光用窓
5C 補正板反射光用窓
5D 張出面受け領域
11 手動2軸チルトステージ(基準板調整用)
12 手動2軸チルトステージ(補正板調整用)
13 電動2軸チルトステージ
14 電動Y軸ステージ
15 電動X軸ステージ
16 電動Z軸ステージ
20 干渉計本体部
21 光源
22 ビーム径拡大用レンズ
23 ビームスプリッタ
24 コリメータレンズ
25 結像レンズ
26 撮像手段
27 コンピュータ
28 モニタ装置
29 入力装置
30 被検体ポジショニング部
31 サンプルステージ前後方向(L軸方向)移動機構
32 ロータリエンコーダ
34 パルスモータ
36 Z軸手動粗調整用つまみ
41 大円
42 小円
43 張出面領域
44 境界線領域
45 仮中心位置
46 小正方形
47 大正方形
48,49,52,53 直線
50,51,54,55 境界線探索領域
56 (被検レンズの)全体中心位置
57 レンズ部領域
58〜61 エッジ探索領域
62 レンズ部中心位置
,R 半径

Claims (11)

  1. レンズ部と、該レンズ部の外縁部から該レンズ部の光軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検レンズに対して測定用光束を照射する測定用光束照射手段、
    前記被検レンズを、前記測定用光束に対面するように、かつ該測定用光束が前記レンズ部と前記張出面の少なくとも一部とに照射されるようにして支持する被検体支持手段、
    基準球面を有しており、前記レンズ部を透過した前記測定用光束を該基準球面において反射する基準球面反射手段、
    前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面により反射され該レンズ部を再透過してなるレンズ部透過光、および/または前記測定用光束が前記被検レンズで反射されてなる被検レンズ反射光を、参照光と干渉させる干渉手段、
    前記干渉により生じる干渉縞を撮像する撮像手段、
    前記被検レンズと前記基準球面反射手段との相対的な傾き姿勢を変化させる傾き姿勢可変手段、
    および前記被検レンズと前記基準球面反射手段との、互いに直交する3軸方向の相対的な位置を変化させる3軸方向位置可変手段、を備えた光波干渉測定装置であって、
    前記被検レンズ反射光と前記参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、前記張出面を含めた前記被検レンズ全体の中心位置を画像平面上において特定する被検レンズ全体中心位置特定手段と、
    前記第1の干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの光軸と前記基準球面の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、前記傾き姿勢可変手段を用いて該2つの光軸の相対的な傾き調整を行う光軸傾き調整手段と、
    前記被検レンズ全体の中心位置の前記画像平面上での位置情報または前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる前記被検レンズの移動量情報に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように、前記3軸方向位置可変手段を用いて前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第1の相対位置調整手段と、
    前記光軸傾き調整手段および前記第1の相対位置調整手段による調整後において、前記レンズ部透過光と前記参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態となるように、前記3軸方向位置可変手段を用いて前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第2の相対位置調整手段と、を備えてなることを特徴とする光波干渉測定装置。
  2. 前記被検レンズ全体中心位置特定手段は、前記第1の干渉縞画像において前記レンズ部と前記張出面との境界線に対応した位置を特定し、該境界線の位置情報に基づき、前記被検レンズ全体の中心位置を求めるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の光波干渉測定装置。
  3. 前記被検レンズ全体中心位置特定手段は、前記第1の干渉縞画像において前記被検レンズに対応した領域の重心位置を、前記被検レンズ全体の仮中心位置とし、該仮中心位置に基づき所定の探索領域を指定し、該探索領域内において前記境界線の位置を求めるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の光波干渉測定装置。
  4. 前記第1の干渉縞画像上において、前記被検レンズ全体の中心位置に基づき、前記張出面に対応した領域のみを抽出する張出面領域抽出マスクを生成する張出面領域抽出マスク生成手段と、
    前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる、前記画像平面上における前記被検レンズ全体の中心位置の移動に応じて、前記張出面領域抽出マスクを移動させる張出面領域抽出マスク移動手段と、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の光波干渉測定装置。
  5. 前記光軸傾き調整手段は、前記張出面領域抽出マスクにより抽出された前記張出面に対応した領域内の干渉縞情報に基づき、前記2つの光軸の相対的な傾き調整を行うように構成されていることを特徴とする請求項4記載の光波干渉測定装置。
  6. 前記第1の干渉縞画像上において、測定に不要な不要干渉縞領域を前記画像平面上において特定する不要干渉縞領域特定手段と、
    前記第2の干渉縞画像において、前記不要干渉縞領域を被覆して前記レンズ部に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報を得るレンズ部対応領域内干渉縞情報取得手段と、
    前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記レンズ部の中心位置を前記画像平面上において特定するレンズ部中心位置特定手段と、
    特定された前記レンズ部の中心位置に、予め作成された被測定領域決定用マスクの中心が一致するように、該被測定領域決定用マスクを設定する被測定領域決定用マスク設定手段と、を備えていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の光波干渉測定装置。
  7. 前記第2の相対位置調整手段は、前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置調整を行うように構成されていることを特徴とする請求項6記載の光波干渉測定装置。
  8. 前記被検レンズと前記基準球面反射手段との間において、前記測定用光束の光路を開閉する光路開閉手段、を備えていることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項記載の光波干渉測定装置。
  9. 前記2つの光軸の相対的な傾き調整に伴って生じる、前記被検レンズと前記基準球面反射手段との距離変化量を検出する距離変化量検出手段と、
    検出された前記距離変化量に基づき、前記被検レンズと前記基準球面反射手段との距離を、前記3軸方向位置調整手段を用いて補正する距離変化量補正手段と、を備えていることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1項記載の光波干渉測定装置。
  10. レンズ部の外縁部に張出面を有する被検レンズを、測定用光束が前記レンズ部と前記張出面の少なくとも一部とに照射されるようにして支持して、該被検レンズの透過波面測定を行う光波干渉測定方法であって、
    前記測定用光束が前記被検レンズで反射されてなる被検レンズ反射光と参照光との干渉により得られる第1の干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの光軸と基準球面の光軸とが互いに平行となる状態に近づくように、該2つの光軸の相対的な傾き調整を行う光軸傾き調整と、
    前記第1の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態に近づくように、前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第1の相対位置調整と、
    をこの順に少なくとも1回行った後、
    前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面により反射され該レンズ部を再透過してなるレンズ部透過光と前記参照光との干渉により得られる第2の干渉縞画像に基づき、前記レンズ部を透過した前記測定用光束が前記基準球面に略垂直に入射し得る状態となるように、前記被検レンズと前記基準球面との相対的な位置を調整する第2の相対位置調整を行うことを特徴とする光波干渉測定方法。
  11. 基準球面と対向するように配置された被検レンズに測定用光束を照射し、該照射により生じる前記被検レンズ側からの戻り光を、参照光と干渉させて得られる干渉縞画像に基づき、前記被検レンズの透過波面測定を行う光波干渉測定方法であって、第1の状態で前記被検レンズに前記測定用光束を照射した際には、該被検レンズのレンズ部の透過波面情報を担持してなるレンズ部透過光と、該レンズ部透過光以外の不要光とが前記戻り光として発生するものにおいて、
    前記不要光は発生しつつ前記レンズ部透過光は発生しない第2の状態に設定し、該第2の状態において得られる干渉縞画像に基づき、測定に不要な不要干渉縞領域を画像平面上において特定する不要干渉縞領域特定ステップと、
    前記レンズ部透過光および前記不要光が共に発生する前記第1の状態において得られる干渉縞画像において、前記不要干渉縞領域を被覆して前記レンズ部に対応したレンズ部対応領域内の干渉縞情報を得るレンズ部対応領域内干渉縞情報取得ステップと、
    前記レンズ部対応領域内の干渉縞情報に基づき、前記レンズ部の中心位置を前記画像平面上において特定するレンズ部中心位置特定ステップと、
    特定された前記レンズ部の中心位置に、予め作成された被測定領域決定用マスクの中心が一致するように、該被測定領域決定用マスクを設定する被測定領域決定用マスク設定ステップと、
    をこの順に行うことを特徴とする光波干渉測定方法。
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