JP2008044558A - 船舶の発電用機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン2のクランク軸2aから動力伝達装置3にいたるまでの動力伝達経路上に配置される船内電力消費装置類26用の発電用機器10であって、該発電用機器10の出力を交流出力に変換する変換装置20に、あるいは直流出力に変換する変換装置に、表示装置50もしくは操作具51がケーブル24aを介して接続するように構成した。
【選択図】図5
Description
図1は船舶の推進装置の概略構成を示す図、図2はセイルドライブに構成した船舶の推進装置を示す側面図、図3はマリンギアに構成した船舶の推進装置を示す側面図、図4は船舶の推進装置の発電用機器部の内部構造を示す側面断面図、図5は本発明の実施形態であるコンバータの周辺部を示す概念図、図6は本発明に係る表示装置を示す斜視図、図7は表示灯の表示方法を示す説明図、図8は点灯パターン及び自動停止への流れを示すフローチャート図、図9は点灯パターン及び自動停止への流れの別の実施形態を示すフローチャート図、図10は点灯パターン及び自動停止への流れの別の実施形態を示すフローチャート図である。
また、エンジン2には、該エンジン2により駆動されるオルタネータ5が付設されており、該オルタネータ5により発電された電力をバッテリ6に蓄電するように構成している。
さらに、推進装置1においては、エンジン2と動力伝達装置3との間に、発電機や発電機特性を有する機器である、発電用機器10を介装している。そして、エンジン2により発電用機器10を駆動して、該発電用機器10により発電された電力をコンバータ20を介して船内電力として供給するようにしている。
このように、エンジン2、発電用機器10、及び動力伝達装置3が一体的に構成された推進装置1は、複数の防振ゴム等の防振部材9により支持されて、船舶の船体に据え付けられている。
具体的には、発電用機器センターケース10aの内周面にステータコイル11が取り付けられ、該ステータコイル11の内側(中心側)にマグネットロータ12を配置している。マグネットロータ12はフライホイール21に取り付けられており、該フライホイール21と一体的に回転可能である。
図5に示すように、発電用機器10は高周波発電機に構成されており、該発電用機器10の出力部には、該発電用機器10の出力を一定周波数の交流出力に変換する交換装置であるコンバータ20が接続されている。該コンバータ20内にはコントローラ25が内蔵されており、該コントローラ25内には、各種情報を処理するCPU、各種センサ検出値を一時記憶するRAM、時間を計測するタイマー等が備えられている。該コントローラ25が、該コントローラ25に設けられたポートからケーブル24aを介して後述する表示装置50に接続されている。また、コンバータ20内にはコンバータ装置部分の温度を検知する温度センサ20a及びコンバータ20自身の出力電圧、出力電流、入力電圧、及び入力電圧を検知する検知手段20bが設けられており、コンバータ20内のコントローラ25と接続されている。発電用機器10により発電された交流電力は、コンバータ20により所定の電圧に変圧されて船内の電力消費装置26(例えば、冷蔵庫やテレビ等の電化製品)や交流出力を略一定の直流出力に変換する変換装置であるインバータ(図示せず)により交流出力を直流に変換して電力消費装置26の一例となる電力貯蔵用のバッテリ類へと供給される。
また、上述したコンバータ20と同様にしてインバータ内にコントローラ部を設けて、該コントローラ部よりケーブルを介して別途表示装置に接続して、インバータの動作状況を表示するようにしてもかまわない。
なお、温度検知手段として上記温度センサ10b、20aではなくサーモスタット式の温度スイッチ等を用いてもよく、適宜選択可能である。
また、表示装置50裏面には、図示しないヒューズ、警告を音声で知らせるブザー等も配置されている。
こうして、発電用機器10やコンバータ20のモニター状況をオペレータ等に知らせるために後述する所定の点灯パターンで各表示灯が点灯するようになっている。
なお、本実施例ではパネル状のユニットとして表示装置50と操作具である操作スイッチ51をまとめる構成としたが、各表示灯及び操作スイッチ等を筐体などに収めて箱状のユニットにして船内の壁部等に取り付けることも可能である。
発電用機器10やコンバータ20等の発電システム全体が正常に運転している状態である正常運転時(コンバータ20をONした状態)においては、図7の(N)で示すように四方に並んだ表示灯の左上部の表示灯となる運転灯50a(本実施例では緑色に着色している)が常時点灯するようになっている。
また、コンバータ20内に設置された温度センサ20aによりコンバータ20内の温度が所定値よりも高いと判定された場合には、図7の(B)で示すように四方に並んだ表示灯の左下部の表示灯となるコンバータ内温度の警告灯50c(本実施例では赤色に着色している)が点灯するようにコントローラ25により制御される。
また、船内の電力消費装置26により電力負荷が増大した場合(例えば、電化製品を発電容量を超えて接続した場合等)には、図7の(C)で示すようにコンバータ内温度の警告灯50c、エンジン速度の警告灯50d、かつ運転灯50aの三つの表示灯が同時に点灯するようにコントローラ25により制御される。
また、エンジン速度が不十分である場合は、必然的に発電量が低下することとなるため図7の(D)で示すようにエンジン速度の警告灯50dと運転灯50aが同時に点灯するようコントローラ25により制御される。
そうして、オペレータ等が表示灯の各点灯パターンにより発電用機器10やコンバータ20等の発電システムの状態、または電力消費装置26による電力負荷状態を把握し、状況に応じて適宜判断して、コンバータ20のON/OFFを行うための操作スイッチ51を手動操作する。また、上述した表示灯の各種点灯パターンで示される(A)、(B)、(C)、(D)の場合においては、コントローラ25の設定によって、コンバータ20を瞬時或いは一定時間経過後に自動停止するように設定することも可能である。
図8に示すように、コンバータ20のスイッチがONされると、システムが起動し運転灯50aが点灯する(S1)。即ち、発電中においてはまず、発電用機器10内に取り付けられた温度センサ10bを通じて、コントローラ25により発電用機器10内の温度が検知される。そしてコントローラ25により検知された発電用機器10内の温度があらかじめ設定された所定温度未満であるかどうか判断され(S2)、設定温度未満である場合は、温度センサ20aを通じて、コントローラ25によりコンバータ20内の温度が検知される。そしてコントローラ25により検知されたコンバータ20内の温度が設定温度未満であるかどうか判断され(S3)、設定温度未満である場合は、発電用機器10からコンバータ20へと送られた入力電圧が設定電圧以上であるかどうか判断され(S4)、設定電圧以下(エンジン速度不十分等による入力電圧不足)である場合は、図7で示した表示灯の点灯パターン(D)である運転灯50a、警告灯50bの2つが点灯する(S4−1)。入力電圧が設定電圧以上である場合には、次に出力電流が過大(電力負荷が大きすぎる)かどうか判断される(S5)。出力電流が過大でなければ(電力負荷が許容範囲内であれば)、正常運転であると判断して再びコントローラ25によりステップS2からステップS5までの各々の監視を継続する。
尚、ステップS2で発電用機器10内の温度が設定温度以上であると判断された場合には、図7で示した表示灯の点灯パターン(A)となる発電用機器温度が高いことを示す警告灯50bが点灯し、同時に所定時間が設定されたタイマーが作動する(S2−1)。そして設定時間内に発電用機器10内温度が設定温度未満になったかどうかを判断し(S2−2)、設定温度未満になった場合は、タイマーを停止し(S2−3)、ステップ2へ戻る。また、ステップS2−4においてタイマーの設定時間内に発電用機器10内温度が設定温度未満にならずに設定時間に到達した場合には、コンバータ20等のシステムが自動停止し、運転灯50aが消灯する(S6)。オペレータはシステム停止を運転灯50aの消灯により確認後、コンバータ20の操作スイッチ51が手動でOFFされる(S7)。その後、システム上の不具合が取り除かれ、再びシステムを起動する場合は操作スイッチ51が手動でONされる。
図9に示すように、コンバータ20のスイッチがONされると、システムが起動し運転灯50aが点灯する(S1)。即ち、発電中においてはまず、発電用機器10内に取り付けられた温度センサ10bを通じて、コントローラ25により発電用機器10内の温度が検知される。そしてコントローラ25により検知された発電用機器10内の温度があらかじめ設定された所定温度未満であるかどうか判断され(S2)、設定温度未満である場合は、温度センサ20aを通じて、コントローラ25によりコンバータ20内の温度が検知される。そしてコントローラ25により検知されたコンバータ20内の温度が設定温度未満であるかどうか判断され(S3)、設定温度未満である場合は、発電用機器10からコンバータ20へと送られた入力電圧について設定電圧以上であるかどうか判断され(S4)、設定電圧以下(エンジン速度不十分等による入力電圧不足)である場合は、図7で示した表示灯の点灯パターン(D)である運転灯50a、警告灯50bの2つが点灯する。入力電圧が設定電圧以上である場合は、次に出力電流が過大(電力負荷が大きすぎる)かどうか判断される(S5)。出力電流が過大でなければ(電力負荷が許容範囲内であれば)、正常運転であると判断して再びコントローラ25によりステップS2からステップS5までの各々の監視を継続する。
尚、ステップS2で発電用機器10内の温度が設定温度以上であると判断された場合は、図7で示した表示灯の点灯パターン(A)となる発電用機器温度が高いことを示すの警告灯50bが点灯し、同時に所定時間が設定されたタイマーが作動する(S2−1)。設定時間経過後に、コンバータ20等のシステムが自動停止し、運転灯50aが消灯する(S6)。オペレータはシステム停止を運転灯50aの消灯により確認後、コンバータ20の操作スイッチ51が手動でOFFされる(S7)。その後、システム上の不具合が取り除かれ、再びシステムを起動する場合は操作スイッチ51がONされる。
また、ステップ5において出力電流が過大である(電力負荷が許容範囲以上)と判断された場合は、図7で示した表示灯の点灯パターン(C)となる運転灯50a、警告灯50c・50dが点灯し、同時に所定時間が設定されたタイマーが作動する(S5−1)。設定時間内に電力負荷が許容範囲内かどうかを判断し(S5−2)、許容範囲内になった場合は、タイマーを停止し(S5−3)、ステップS4に戻る。また、タイマーの設定時間内に電力負荷が許容範囲内にならず設定時間に到達した場合には、コンバータ20等のシステムが自動停止し、運転灯50aが消灯する(S6)。オペレータはシステム停止を運転灯50aの消灯により確認後、コンバータ20の操作スイッチ51が手動でOFFされる(S7)。その後、システム上の不具合が取り除かれ、再びシステムを起動する場合は操作スイッチ51が手動でONされる。
図10で示すようにステップ4−1において、タイマーを作動させ、システムを自動停止するように構成した以外は図9で説明した実施形態と同様であるので、フローの変更部分のみを説明する。
ステップ4において発電用機器10からコンバータ20へと送られた入力電圧について設定電圧以上であるかどうか判断され、設定電圧以下(エンジン速度不十分等による入力電圧不足)である場合は、図7で示した表示灯の点灯パターン(D)である運転灯50a、警告灯50bの2つが点灯し、同時に所定時間が設定されたタイマーが作動する(S4−1)。設定時間内に入力電圧が設定電圧以上となった場合は、タイマーを停止し(S4−3)、ステップ4に戻る。また、タイマーの設定時間内に入力電圧が設定電圧以上にならずに設定時間に到達した場合には、コンバータ20等のシステムが自動停止し、運転灯50aが消灯する(S6)。オペレータはシステム停止を運転灯50aの消灯により確認後、コンバータ20の操作スイッチ51が手動でOFFされる(S7)。その後、システム上の不具合が取り除かれ、再びシステムを起動する場合は操作スイッチ51が手動でONされる。
また、本実施例では、運転灯50aや警告灯50b・50c・50dなどの各表示灯が点灯することにより発電用機器のシステムの状態を知らせるように構成しているが、表示灯が点灯するだけでなく点滅したり、ある一定の間隔をおいて点灯するようにしたり、また表示灯の点灯パターンを変更したりして、より注意を喚起するように点灯方法を設定するようにしてもかまわない。
また、本実施例では、低コストやメンテナンス性を重視して表示装置の表示方法として、表示灯の点灯パターンを組み合わせることによりオペレータ等に発電システムの状況を知らせる方式をとったが、表示灯を用いない表示手段として液晶画面等を有した表示装置を用いて、液晶画面上で本実施例と同様の内容を光・記号・文字等を使ってオペレータ等に告知する構成としてかまわない。
2a クランク軸
3 動力伝達装置
10 発電用機器
10b・20a 温度センサ
20 コンバータ
20b 検知手段
24a・24b ケーブル
26 船内電力消費装置
50 表示装置
50a 運転灯
50b・50c・50d 警告灯
51 操作スイッチ
Claims (8)
- エンジンのクランク軸から動力伝達装置にいたるまでの動力伝達経路上に配置される船内電力消費装置類用の発電用機器であって、該発電用機器の出力を交流出力に変換する変換装置に、あるいは直流出力に変換する変換装置に、表示装置もしくは操作具がケーブルを介して接続されていることを特徴とする船舶の発電用機器。
- 前記表示装置もしくは操作具が、操作スイッチ、運転灯、警告灯のいずれかもしくはそれら複数の組合せを有するユニットを構成することを特徴とする請求項1に記載の船舶の発電用機器。
- 前記表示装置もしくは操作具をユニット表面に設けたことを特徴とする請求項2に記載の船舶の発電用機器。
- 前記発電用機器の内部に温度スイッチもしくは温度センサを取り付け、発電用機器の外部にその信号が取り出せるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の船舶の発電用機器。
- 前記変換装置に、前記温度スイッチもしくは温度センサの信号を入力できるように構成したことを特徴とする請求項4に記載の船舶の発電用機器。
- 前記変換装置は、自身の出力電圧もしくは出力電流もしくは入力電圧もしくは入力電流のいずれかもしくは複数を検知する検知手段と、自身の温度を検知する温度スイッチもしくは温度センサと、を有しており、前記発電用機器及び前記変換装置の温度スイッチもしくは温度センサにより温度を検知して、あらかじめ設定された所定温度に達した場合、容量以上の船内電力消費装置類が接続された場合、またはエンジンスピードが電力負荷に対して不十分な場合には、当該変換装置からケーブルを介して前記表示装置に信号を送ることを特徴とする請求項5に記載の船舶の発電用機器。
- 前記表示装置もしくは操作具が、前記各場合に応じて、複数の運転灯または警告灯を一つ、もしくは複数点灯するように構成したことを特徴とする請求項6に記載の船舶の発電用機器。
- 前記発電用機器の温度もしくは前記変換装置の温度が、あらかじめ設定された所定温度に達した場合、容量以上の船内電力消費装置類が接続された場合、またはエンジンスピードが電力負荷に対して不十分な場合に、前記変換装置を自動停止するように構成したことを特徴とする請求項7に記載の船舶の発電用機器。
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