JP2008042796A - 固体撮像素子カバーおよび撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子カバーおよび撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化、低背化、および低価格化に対応しつつ、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる固体撮像素子カバーおよび撮像装置を得ること。
【解決手段】ガラスカバー3に回折格子51が一体で形成され1つの部品を構成しており、固体撮像素子カバー41および撮像装置20全体として部品数を少なくできる。したがって、固体撮像素子カバー41および撮像装置20の小型化、低背化、および低価格化を可能にできる。また、可視光領域の各波長に対して1次回折光の回折効率I1を略一定に保つことができ、0次回折光の回折効率I0を少なくすることができる。したがって、凸部6、凹部7は、各波長において入射光強度に対し一定の回折光強度を取り出せる光学ローパスフィルタとして機能し、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる固体撮像素子カバー41および撮像装置20を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に用いられる固体撮像素子カバーおよび撮像装置に関する。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等には撮像装置が用いられている。これら携帯デジタル機器では、小型化、低価格化が進んでいる。それに伴い、撮像装置の小型化、低背化、低価格化も求められている。
撮像装置は複数の構成部品からなり、固体撮像素子、固体撮像素子を外部環境から保護するためのパッケージ、パッケージを封止する固体撮像素子カバー等を備えている(特許文献1参照)。
また、固体撮像素子の素子密度の向上により、撮影像に含まれる空間的な高周波成分を抑制する光学ローパスフィルタが必要となってきている。
光学ローパスフィルタとしての回折格子を撮像装置に取り込んで、デジタル機器全体として部品数を減らした構成が知られている(特許文献2および特許文献3参照)。
特開平9−69618号公報(第4頁、図3) 特許第2968357号公報(第3および4頁、図6) 特開平5−273501号公報(第2頁、図2)
回折格子を光学ローパスフィルタとして使用した場合、可視光領域の各波長に渡って一定の回折効率が得られず波長によって強度差が生じ、被写体の色調を忠実に再現できないという問題があった。
本発明の目的は、小型化、低背化、および低価格化に対応しつつ、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる固体撮像素子カバーおよび撮像装置を得ることにある。
本発明の固体撮像素子カバーは、固体撮像素子が収納されたパッケージを封止する固体撮像素子カバーであって、前記固体撮像素子カバーはガラスカバーを有し、前記ガラスカバーの光の入射面には、回折格子が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ガラスカバーに回折格子が一体で形成されて1つの部品を構成しており、固体撮像素子カバー全体として部品数が少なくなる。したがって、固体撮像素子カバーの小型化、低背化、および低価格化が可能になる。
本発明では、前記回折格子は、前記入射面に形成された凹部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有しているのが好ましい。
この発明では、ガラスカバーの入射面に直接凹部が形成されているので、より部品点数が少なくなる。
本発明では、前記回折格子は、前記入射面に形成された二酸化ケイ素による凸部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有しているのが好ましい。
この発明では、回折格子を形成する材料として耐久性に優れた誘電体を用いているので、信頼性の高い固体撮像素子カバーが得られる。
本発明では、前記回折格子は、前記入射面に形成された紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂による凸部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有しているのが好ましい。
この発明では、凸部が樹脂を含んでいるため、固体撮像素子カバーの低価格化に対応できる。
本発明では、前記回折格子は断面形状が周期的な凹凸を有し、第1の屈折率を有する凸部と、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する凹部とを備え、前記凸部の厚みおよび前記凹部の厚みは、可視光領域における回折効率が略一定となるようにそれぞれ設定されているのが好ましい。
この発明では、可視光領域の各波長に対して回折効率が略一定に保たれる。したがって、回折格子は、各波長において入射光強度に対し一定の回折光強度を取り出せる光学ローパスフィルタとして機能し、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる固体撮像素子カバーが得られる。
本発明では、前記凸部は二酸化ケイ素、前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含むのが好ましい。
この発明では、回折格子を形成する材料として耐久性に優れた誘電体を用いているので、信頼性の高い固体撮像素子カバーが得られる。
本発明では、前記凸部は紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂、前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含むのが好ましい。
この発明では、凸部が樹脂を含んでいるため、固体撮像素子カバーの低価格化に対応できる。
本発明では、前記回折格子を二つ備え、前記回折格子間に1/4波長板が配置され、前記回折格子の互いの回折方向は略直交しているのが好ましい。
この発明では、2つの回折格子の回折方向を直交させて用いているので、4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた固体撮像素子カバーが得られる。
本発明では、複屈折板と1/4波長板とを備え、前記回折格子と前記複屈折板との間に前記1/4波長板が配置され、前記複屈折板の複屈折方向と前記回折格子の回折方向とが略直交しているのが好ましい。
この発明では、複屈折方向と回折方向が略直交した4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた固体撮像素子カバーが得られる。
本発明の撮像装置は、固体撮像素子と、前記固体撮像素子を収納するパッケージと、前記パッケージを封止する固体撮像素子カバーとを備え、前記固体撮像素子カバーはガラスカバーを有し、前記ガラスカバーの光の入射面には、回折格子が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ガラスカバーに回折格子が一体で形成され1つの部品を構成しており、撮像装置全体として部品数が少なくなる。したがって、撮像装置の小型化、低背化、および低価格化が可能になる。
本発明では、前記回折格子は、第1の屈折率を有する凸部と、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する凹部とを備え、前記凸部と前記凹部とが交互に配置され、前記凸部の厚みおよび前記凹部の厚みは、可視光領域における回折効率が略一定となるようにそれぞれ設定されているのが好ましい。
この発明では、可視光領域の各波長に対して回折効率が略一定に保たれる。したがって、回折格子は、各波長において入射光強度に対し一定の回折光強度を取り出せる光学ローパスフィルタとして機能し、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる撮像装置が得られる。
本発明では、前記凸部は二酸化ケイ素、前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含むのが好ましい。
この発明では、回折格子を形成する材料として耐久性に優れた誘電体を用いているので、信頼性の高い撮像装置が得られる。
本発明では、前記凸部は紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂、前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含むのが好ましい。
この発明では、凸部が樹脂を含んでいるため、撮像装置の低価格化に対応できる。
本発明では、前記回折格子を二つ備え、前記回折格子間に1/4波長板が配置され、前記回折格子の互いの回折方向は略直交しているのが好ましい。
この発明では、2つの回折格子の回折方向を直交させて用いているので、4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた撮像装置が得られる。
本発明では、複屈折板と1/4波長板とを備え、前記回折格子と前記複屈折板との間に1/4波長板が配置され、前記複屈折板の複屈折方向と前記回折格子の回折方向とが略直交しているのが好ましい。
この発明では、複屈折方向と回折方向が略直交した4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた撮像装置が得られる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は、本実施形態の固体撮像素子カバー40および撮像装置10の概略斜視図、同図(b)は、(a)における正断面図を示している。
図1において、撮像装置10は、固体撮像素子1とパッケージ2とパッケージ2を封止する固体撮像素子カバー40とを備えている。
固体撮像素子1は、升形状のパッケージ2の底部に収納されている。パッケージ2の開口部は、固体撮像素子カバー40が接着剤4によって開口部に固定されることによって塞がれ、固体撮像素子1が封止されている。
固体撮像素子1には、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CPD(Charge Priming Device)等を用いることができる。
パッケージ2には、セラミック、熱硬化性のエポキシ樹脂,熱可塑性のポリスルフォン系であるポリフェニレンサルファイド樹脂を成形したものを用いることができる。
固体撮像素子カバー40は、ガラスカバー3と回折格子5とを備えている。回折格子5は、ガラスカバー3の光の入射面30に形成されている。
ガラスカバー3には、可視光領域の光を透過するガラスを用いることができる。ガラスとしては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス等を使用することができる。
外部からの入射光は、固体撮像素子カバー40を透過し、パッケージ2内の固体撮像素子1に到達する。
回折格子5は、断面形状が周期的な凹凸を有している。図1では、凹凸の凸部52および凹部53の断面形状は矩形状であるが、台形状等であってもよい。
回折格子5の形成方法としては、ガラスカバー3の入射面30をエッチングして凹部53を形成して凹凸とする方法であってもよい。また、ガラスカバー3の入射面30に、凸部52を、二酸化ケイ素等の誘電体層を蒸着や、スパッタ等の成膜手段によって形成してもよい。さらに、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いて凸部52を形成してもよい。
回折格子5は、二点分離の光学ローパスフィルタとして働く。回折格子5の好ましい格子の高さは、0.1〜1μmであり、凸部52の幅および周期は、固体撮像素子1の画素周期に応じて設定することができる。
図2に、本実施形態の回折格子5の1次回折光の回折効率I1を実線で示した。横軸は波長λで、縦軸は回折効率Iを表している。
1次回折光の回折効率I1は、可視光領域で600nmにピークを持つ山型の波長依存性を示す。
接着剤4には、エポキシ系、酢酸ビニル系、アクリル系、スチレン系、セルロース系、ポリアミド系、フェノール系等からなる樹脂を用いることができる。
回折格子5の表面および入射面30には、表面での反射を防ぐために反射防止層を設けることができる。反射防止層は、可視光領域に渡って反射を抑える多層反射防止層を用いるのがよい。
このような本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)ガラスカバー3に回折格子5が一体で形成され1つの部品を構成しており、固体撮像素子カバー40および撮像装置10全体として部品数を少なくできる。したがって、固体撮像素子カバー40および撮像装置10の小型化、低背化、および低価格化を可能にできる。
(2)ガラスカバー3の入射面30に直接凹部53が形成されているので、より部品点数を少なくできる。
(3)回折格子5を形成する材料として耐久性に優れた誘電体を用いているので、信頼性の高い固体撮像素子カバー40および撮像装置10を得ることができる。
(4)凸部52が樹脂を含んでいるため、固体撮像素子カバー40および撮像装置10の低価格化に対応できる。
(第2実施形態)
図3(a)は、本実施形態の固体撮像素子カバー41および撮像装置20の正断面図、同図(b)は、(a)における拡大正断面図を示している。
図3(a)において、第1実施形態と異なる点は、ガラスカバー3の入射面30に凸部6および凹部7を備えた回折格子51が形成されていることである。
凸部6と凹部7とは交互に配置され、断面形状が周期的な凹凸となっている。
凸部6は、低屈折率材料からなり、凹部7は、高屈折率材料からなる。
以下に、図3(b)を参照して、凸部6の厚みおよび凹部7の厚みの関係を説明する。これらの厚みは、可視光領域における回折効率Iが略一定となるようにそれぞれ設定されている。
凸部6の幅Wと周期Pとの比W/Pは、0.5に設定してある。
凸部6の厚みをdL、屈折率をnL、凹部7の厚みをdH、屈折率をnHとする。
ここで、回折効率のm次回折光の回折効率をImとすると、回折効率Imは、P、W、Γによって式(1)のような関数によって示すことができる。
m=f(P,W,Γ)・・・(1)
Γは位相変調量である。
位相変調量Γは、波長により変化するため、異なる波長で回折効率Imを同じ値にするためには、波長が変化しても位相変調量Γが変化しないように補償すればよい。
位相変調量Γは、式(2)のように示すことができる。
Γ={(nH−nL)dH+(1−nL)(dL−dH)}/λ・・・(2)
ここで、波長λ1での凸部6の屈折率をnL1、凹部7の屈折率をnH1とし、波長λ2での凸部6の屈折率をnL2、凹部7の屈折率をnH2とすると、波長λ1における位相変調量Γ1、および波長λ2における位相変調量Γ2は、式(3)、(4)のように示すことができる。
Γ1={(nH1−nL1)dH+(1−nL1)(dL−dH)}/λ1・・・(3)
Γ2={(nH2−nL2)dH+(1−nL2)(dL−dH)}/λ2・・・(4)
波長λ1および波長λ2における回折効率Imを同じにするには、Γ1=Γ2であれば良いから、式(5)を満足するように各条件を設定すればよい。
{(nH1−nL1)dH+(1−nL1)(dL−dH)}/λ1={(nH2−nL2)dH+(1−nL2)(dL−dH)}/λ2・・・(5)
次に、可視光領域を想定して、dLおよびdHの関係を求める。
凸部6を二酸化ケイ素、凹部7を五酸化タンタル、波長λ1を400nm、波長λ2を700nmとする。各波長λ1およびλ2における二酸化ケイ素、五酸化タンタルの屈折率は次のようになる。波長λ1=400nmのとき、二酸化ケイ素の屈折率は1.495、五酸化タンタルの屈折率は2.312であり、波長λ2=800nmのとき、二酸化ケイ素の屈折率は1.467、五酸化タンタルの屈折率は2.158となる。
これらの値を式(5)に代入して式(6)の結果が得られる。
L=2.87dH・・・(6)
したがって、式(6)を満たすように凸部6の厚みdLと凹部7の厚みdHとを設定すれば、可視光領域における0次回折光の回折効率I0を略同じに設定することができる。また1次回折光の回折効率I1も略同じに設定することができる。
ここで、2点に分離する場合を考えると、0次回折光の回折効率I0が略0であって、1次回折光の回折効率I1が最大となるように設定すればよいから、略Γ1=Γ2=0.5であればよい。さらにdHおよびdLは、式(3)に式(6)を代入することで求められ、dL=5374nm、dH=1872nmが得られる。ここで得られた値は波長λ1=400nmにおける最適値である。そこで、可視光域内で最も良い効率が得られるように、式(2)を用いてdHおよびdLを微調整し、使用する波長範囲内で最適化した。この結果dH=1700nm、dL=4878nmが得られた。
図4に、波長と回折効率I0、I1との関係をシミュレーションした結果を示した。
最適化前として、波長λ1=400nmにおける最適値である凸部6の厚みdL=5374nm、凹部7の厚みdH=1872nmに設定したときの結果を細線で示した。
最適化後として、使用する波長範囲内でさらに最適化した凸部6の厚みdL=4878nm、凹部7の厚みdH=1700nmに設定したときの結果を太線で示した。
この図4に示すシミュレーション結果から、凸部6の厚みdLと凹部7の厚みdHとを最適化することにより、可視光領域における回折効率I1を略同じに設定でき、かつ0次光の回折効率I0のピークが無くなり、0次光はほとんど回折されないことが確認された。
凸部6に二酸化ケイ素、凹部7に二酸化チタンまたは五酸化タンタルの誘電体を用いた場合には、例えば、以下のように凸部6、凹部7を形成する。
ガラスカバー3に真空蒸着やスパッタ等の成膜手段によって二酸化ケイ素膜を形成後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって二酸化ケイ素膜をエッチング、パターニングして凸部6を形成し、二酸化ケイ素膜を除去した箇所に二酸化チタンまたは五酸化タンタルを真空蒸着やスパッタによって形成し凹部7を形成する。
凸部6に紫外線硬化樹脂を用いる場合には、例えば、以下のように回折格子を形成する。
ガラスカバー3に、二酸化チタンまたは五酸化タンタルを真空蒸着やスパッタによって形成する。次にフォトリソグラフィ法およびエッチング法によって選択的にエッチングを行う。二酸化チタンまたは五酸化タンタルが除去された場所に紫外線硬化樹脂を塗布し、ガラスカバー3を介して、裏側から紫外線を照射して感光させる。二酸化チタンまたは五酸化タンタルの存在する部分は、紫外線の透過率が低下し、紫外線硬化樹脂が感光しない。したがって、剥離液を用いて未硬化の紫外線硬化樹脂の除去ができる。
また、フォトリソグラフィ法、エッチング法以外に、ナノインプリント技術と呼ばれるナノオーダーのパターンを有する金型を利用して格子を形成してもよい。
このような本実施形態によれば第1実施形態の効果に加え、以下のような効果がある。
(5)可視光領域の各波長に対して1次回折光の回折効率I1を略一定に保つことができ、0次回折光の回折効率I0を少なくすることができる。したがって、凸部6、凹部7は、各波長において入射光強度に対し一定の回折光強度を取り出せる光学ローパスフィルタとして機能し、可視光領域で被写体の色調を忠実に再現できる固体撮像素子カバー41および撮像装置20を得ることができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、第2実施形態で得られた固体撮像素子カバー41にさらに別の回折格子を組み合わせて4点分離の光学ローパスフィルタの機能を持たせたものである。
図5(a)には、本実施形態の固体撮像素子カバー42および撮像装置100の概略斜視図が示されている。同図(b)は、(a)における正断面図である。
凸部6、凹部7上には、1/4波長板8が配置され、さらにその上に、回折格子54が形成されたガラスカバー31が配置されている。
回折格子54は、ガラスカバー3に形成されている凸部6、凹部7と同様に二つの回折格子からなっていても、1つの回折格子からなっていてもよい。
また、回折格子54は、その回折方向が、凸部6、凹部7の回折方向と略直交するように配置されている。
このような本実施形態によれば以下のような効果がある。
(6)凸部6、凹部7と回折格子54との回折方向を直交させて用いているので、4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた固体撮像素子カバー42および撮像装置100を得ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、第2実施形態で得られた固体撮像素子カバー41にさらに複屈折板9を組み合わせて4点分離の光学ローパスフィルタの機能を持たせたものである。
図6(a)には、本実施形態の固体撮像素子カバー43および撮像装置110の概略斜視図が示されている。同図(b)は、(a)における正断面図である。
凸部6、凹部7上には、1/4波長板8が配置され、さらにその上に、複屈折板9が配置されている。
複屈折板9は、その複屈折方向と凸部6、凹部7の回折方向とが略直交するように配置されている。
このような本実施形態によれば以下のような効果がある。
(7)複屈折方向と回折方向が略直交した4点分離の光学ローパスフィルタが構成され、より高性能の光学ローパスフィルタを備えた固体撮像素子カバー43および撮像装置110を得ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、本発明を実施するための最良の方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、使用する材料、形状その他の詳細な事項において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。したがって、上記に開示した材料、形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材料、形状などの限定の一部もしくは全部の限定を外した記載は、本発明に含まれるものである。
(a)は、本発明の第1実施形態にかかる固体撮像素子カバーおよび撮像装置の概略斜視図、(b)は、正断面図。 第1実施形態の回折効率を示す図。 (a)は、本発明の第2実施形態にかかる固体撮像素子カバーおよび撮像装置の正断面図、(b)は、拡大正断面図。 波長と回折効率との関係を示した図。 (a)は、本発明の第3実施形態にかかる固体撮像素子カバーおよび撮像装置の概略斜視図、(b)は正断面図。 (a)は、本発明の第4実施形態にかかる固体撮像素子カバーおよび撮像装置の概略斜視図、(b)は正断面図。
符号の説明
1…固体撮像素子、2…パッケージ、3,31…ガラスカバー、5,51,54…回折格子、6,52…凸部、7,53…凹部、8…1/4波長板、9…複屈折板、10,20,100,110…撮像装置、30…入射面、40,41,42,43…固体撮像素子カバー。

Claims (15)

  1. 固体撮像素子が収納されたパッケージを封止する固体撮像素子カバーであって、
    前記固体撮像素子カバーはガラスカバーを有し、
    前記ガラスカバーの光の入射面には、回折格子が形成されている
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  2. 請求項1に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記回折格子は、前記入射面に形成された凹部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有している
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  3. 請求項1に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記回折格子は、前記入射面に形成された二酸化ケイ素による凸部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有している
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  4. 請求項1に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記回折格子は、前記入射面に形成された紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂による凸部によって得られる、断面形状が周期的な凹凸を有している
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  5. 請求項1に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記回折格子は断面形状が周期的な凹凸を有し、
    第1の屈折率を有する凸部と、
    前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する凹部とを備え、
    前記凸部の厚みおよび前記凹部の厚みは、
    可視光領域における回折効率が略一定となるようにそれぞれ設定されている
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  6. 請求項5に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記凸部は二酸化ケイ素、
    前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含む
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  7. 請求項5に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記凸部は紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂、
    前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含む
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    前記回折格子を二つ備え、
    前記回折格子間に1/4波長板が配置され、
    前記回折格子の互いの回折方向は略直交している
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の固体撮像素子カバーにおいて、
    複屈折板と1/4波長板とを備え、
    前記回折格子と前記複屈折板との間に前記1/4波長板が配置され、
    前記複屈折板の複屈折方向と前記回折格子の回折方向とが略直交している
    ことを特徴とする固体撮像素子カバー。
  10. 固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子を収納するパッケージと、
    前記パッケージを封止する固体撮像素子カバーとを備え、
    前記固体撮像素子カバーはガラスカバーを有し、
    前記ガラスカバーの光の入射面には、回折格子が形成されている
    ことを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項10に記載の撮像装置において、
    前記回折格子は断面形状が周期的な凹凸を有し、
    第1の屈折率を有する凸部と、
    前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する凹部とを備え、
    前記凸部の厚みおよび前記凹部の厚みは、
    可視光領域における回折効率が略一定となるようにそれぞれ設定されている
    ことを特徴とする撮像装置。
  12. 請求項11に記載の撮像装置において、
    前記凸部は二酸化ケイ素、
    前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含む
    ことを特徴とする撮像装置。
  13. 請求項11に記載の撮像装置において、
    前記凸部は紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂、
    前記凹部は二酸化チタンまたは五酸化タンタルを含む
    ことを特徴とする撮像装置。
  14. 請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記回折格子を二つ備え、
    前記回折格子間に1/4波長板が配置され、
    前記回折格子の互いの回折方向は略直交している
    ことを特徴とする撮像装置。
  15. 請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    複屈折板と1/4波長板とを備え、
    前記回折格子と前記複屈折板との間に前記1/4波長板が配置され、
    前記複屈折板の複屈折方向と前記回折格子の回折方向とが略直交している
    ことを特徴とする撮像装置。
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