JP2008042638A - 画像送信装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できるようにする。
【解決手段】 画像送信装置100に、画像データの送信先と、画像の送信に際してその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶させておき(S18)、画像データの送信に際して、画像データの読み取り(S14)までに送信先から読み取り条件の取得が行えていない場合に、上記送信履歴の中から、画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する(S13)。
【選択図】 図4

Description

この発明は、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信装置、このような画像送信装置の制御方法、およびこのような画像送信装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来から、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信装置が知られている。
このような画像送信装置としては例えば、特許文献1に記載のように、画像送信先のクライアント装置から事前に送られてくる読み取り解像度等のスキャン条件を格納し、そのスキャン条件が選択され、クライアント端末毎に設定されているパスワードの入力があった場合に、格納しておいた条件で画像の読み取りを行い、上記のクライアント端末に送信するネットワークスキャナ装置が知られている。
また、特許文献1には、スキャン条件及び転送先のクライアント端末をメニューから指定する操作パネルを備え、その操作パネルにより指定したスキャン条件で読み取った画像を操作パネルにより指定した転送先に送信できるようにしたネットワークスキャナ装置も記載されている。
また、特許文献2に記載のような、ネットワーク接続対応のTWAINドライバを用い、画像データの送信先となる情報処理装置の側から画像送信装置に読み取り条件を設定して読み取りを行うネットワークスキャナも知られている。
特許第3621180号公報 特開2005−12829号公報
ところで、近年においては、画像送信装置が読み取った画像をPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置に送信する際に、画像送信装置側から送信先の装置にアクセスしてその装置が要求する画像の読み取り条件を取得することもできるようになっている。
そして、画像送信装置にこのような機能を設ければ、送信先の装置の側で特に操作を行わなくても、画像送信装置が自動的に送信先の装置に合った条件で画像の読み取りを行って読み取った画像データを送信できるため、画像送信装置の操作性を向上させることができる。
この場合、画像送信装置が、送信する画像の読み取り前に送信先の装置から読み取り条件を取得できると、その読み取り条件に合った読み取りを行うことができるため、好ましい。
しかし、このようにすると、送信先の装置は、画像送信装置からアクセスがあり、それに応じて読み取り条件を返した後、画像データが送信されてくるまで、画像データ受信の監視を続けることになる。そして、一定時間内に画像データの受信がない場合、処理をタイムアウトさせてしまう場合もある。
このため、原稿の量が多くて読み取りに時間がかかる場合もあることを考慮すると、画像送信装置において先に画像の読み取りを行ってしまってから送信先の装置にアクセスする方が好ましい場合も考えられる。
また、複数の送信先に対して画像を送信する場合、常に全ての送信先から読み取り条件を取得するまで読み取りを開始しないとすると、一部の送信先から読み取り条件を取得できない場合に、速やかに読み取り条件を取得できた送信先にも、画像データを送信できないことになる。そして、このような事態を防止するためにも、送信先の装置から読み取り条件を取得する前に送信する画像の読み取りを行えるようにすることが効果的である。
しかしながら、送信先の装置から読み取り条件を取得する前に送信する画像の読み取りを行う場合、後で、送信先の装置から、読み取りに使用したものと異なる読み取り条件が通知される場合も考えられる。そして、このような事態が生じると、画像送信装置が、ユーザの意図に合った画像データを送信できなくなることがあるという問題があった。
そして、このような事態を防止する効果的な制御の手法は、従来知られていなかった。
この発明は、このような問題を解決し、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できるようにすることを目的とする。
この発明の画像送信装置は、上記の目的を達成するため、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段と、画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、画像データの送信先と、画像の送信に際して上記読取条件取得手段がその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶する送信履歴記憶手段と、画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに上記読み取り条件取得手段による読み取り条件の取得が行えていない場合に、上記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手段とを設けたものである。
このような画像送信装置において、上記読取条件取得手段が取得する読み取り条件を、優先度の情報として、その読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいはその読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものとし、上記条件設定手段を、上記強制情報を含む読み取り条件の中から、送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段とするとよい。
さらに、上記条件設定手段を、選択対象になる読み取り条件のうち、最新の読み取り条件を選択する手段とするとよい。
また、上記の各画像読取装置において、上記条件設定手段を、選択対象になる読み取り条件のうち、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する手段とするとよい。
さらに、上記読取条件取得手段が取得する読み取り条件が、優先度の情報として、その読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいはその読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものとし、上記条件設定手段を、読み取り条件を選択する際に使用回数の最も多い読み取り条件が複数種類あった場合には、(1)上記強制情報を含む読み取り条件の中で使用回数の最も多い読み取り条件を選択する、(2)最新の読み取り条件を選択する、(3)上記強制情報を含む読み取り条件の中で最新の読み取り条件を選択する、のいずれかの条件に従って送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段とするとよい。
あるいは、上記条件設定手段を、読み取り条件を選択する際に使用回数の最も多い読み取り条件が複数種類あった場合には、(1)上記強制情報を含むという限定を除いて、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する、(2)上記強制情報を含むという限定を除いて、最新の読み取り条件を選択する、(3)上記強制情報を含む読み取り条件の中で最新の読み取り条件を選択する、のいずれかの条件に従って送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段とするとよい。
また、この発明の画像送信装置の制御方法は、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置の制御方法において、上記画像送信装置に、画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手順と、画像データの送信先と、画像の送信に際して上記読取条件取得手順でその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶手段に記憶させる送信履歴記憶手順と、画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに上記読み取り条件取得手順による読み取り条件の取得が行えていない場合に、上記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手順とを実行させるものである。
このような画像送信装置の制御方法において、上記読取条件取得手順で取得する読み取り条件を、優先度の情報として、その読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいはその読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものとし、上記条件設定手順を、上記強制情報を含む読み取り条件の中から、送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手順とするとよい。
さらに、上記条件設定手順を、選択対象になる読み取り条件のうち、最新の読み取り条件を選択する手順とするとよい。
あるいは、上記条件設定手順を、選択対象になる読み取り条件のうち、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する手段とするとよい。
また、この発明のプログラムは、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置を制御するコンピュータを、画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、画像データの送信先と、画像の送信に際して上記読取条件取得手段がその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶する送信履歴記憶手段と、画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに上記読み取り条件取得手段による読み取り条件の取得が行えていない場合に、上記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手段として機能させるためのプログラムである。
以上のようなこの発明の画像送信装置又は画像送信装置の制御方法によれば、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できるようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータに画像送信装置を制御させてその特徴を実現し、同様な効果を得ることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に、この発明の一実施形態である画像送信装置のハードウェア構成を示す。
この図に示すように、この画像送信装置100は、CPU101,ROM102,RAM103,HDD(ハードディスクドライブ)104,操作パネル105,通信I/F106,スキャナエンジン107を備え、これらがシステムバス108により接続されている。
そして、このうちCPU101は、画像送信装置100全体を制御する制御手段であり、ROM102やHDD104に記録された種々のプログラムを実行することにより、読取条件取得手段、読取条件設定手段等の各手段として機能する。
ROM102は、不揮発性の記憶手段であり、CPU101が実行するプログラムや、固定的なパラメータ等を記憶する。ROM102を書き換え可能な記憶手段として構成し、これらのデータをアップデートできるようにしてもよい。
RAM103は、一時的に使用するデータを記憶したり、CPU101のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
HDD104は、CPU101が実行するプログラムや、装置の電源がOFFされた後でも保持しておく必要があるパラメータの値、スキャナエンジン107によって読み取った画像データ等の種々のデータを記憶する。HDD104に代えて光ディスク等の他の記憶手段をこの用途に用いてもよい。
操作パネル105は、液晶ディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)等による表示部と、種々のキーやボタン及びLCDに積層したタッチパネル等による操作部とを備える。そして、表示部には、画像送信装置100の動作状態、設定内容、メッセージ、操作受付のためのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)等を表示し、操作部では、画像送信装置100に対するユーザの動作指示、設定指示等の操作を受け付ける。なお、操作部と表示部とを一体として設けなくてよいことは、もちろんである。
通信I/F106は、画像送信装置100を何らかの通信経路を介して他の装置と通信可能にするためのインタフェースであり、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)300等のネットワークに接続してイーサネット(登録商標)方式の通信を行うためのネットワークインタフェースとすることができる。そして、画像送信装置100が他の装置と通信を行う場合、この通信I/F106とCPU101とが通信手段として機能する。なお、通信I/F106は、通信経路の規格や使用する通信プロトコル等に応じて適切なものを用意する。通信経路は、有線/無線を問わず任意のものでよいし、複数の規格に対応させて複数の通信I/F106を設けることも当然可能である。
スキャナエンジン107は、読み取り台に載置されたり、自動原稿給装装置(ADF)によって読み取り部に給装されたりする原稿の画像を読み取り、その画像を示す画像データを取得する画像読取手段である。そして、CPU101からの要求に応じ、指定された原稿サイズ、解像度、階調等の読み取り条件で読み取りを行うことができる。さらに、複数枚の原稿の連続読み取り、両面読み取り、集約、見開き原稿読み取り等の機能を設けることもできる。
そして、以上のような画像送信装置100は、例えばネットワークスキャナとして構成され、ユーザからの操作に応じて、スキャナエンジン107により原稿の画像を読み取り、その読み取りで得た画像データを、LAN300を介して通信可能な外部の複数の情報処理装置200a,200b,200c(総称する場合には符号200を用いる)に送信することができる。そして、このような画像送信装置100と画像データの送信先となる情報処理装置200とで、画像処理システムを構成すると考えることができる。
また、画像送信装置100は、情報処理装置200に画像データを送信する際、画像の読み取り条件を、画像データの送信先である情報処理装置200にアクセスしてここから取得し、その条件に従った読み取りを行うことができる。
逆に、送信する画像の読み取りを行ってしまってから、画像データの送信先である情報処理装置200にアクセスして読み取り条件を取得することもできる。そして、このような動作を行う場合に、送信先から取得するであろう読み取り条件を予め予測し、その条件に適した読み取りを行うことができる。
また、過去に画像の送信に際してその送信先から取得した読み取り条件を、送信先の識別情報と対応させて送信履歴として記憶しておき、その情報を参照して読み取り条件の予測を行うようにしている。
また、情報処理装置200は、ハードウェアとしては、CPU,ROM,RAM,HDD,ネットワークI/F等を備えたPC(パーソナルコンピュータ)等の公知のコンピュータにより構成できる。
そして、情報処理装置200には、必須ではないが、電源投入時に、画像送信装置100に自身の存在を通知し、画像送信装置100との間で、互いに互いの存在を認識し合えるようにすると共に、画像送信装置100を利用可能なネットワークスキャナとして登録する機能を設けるとよい。
次に、上記のような読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分を中心に、画像送信装置100が有する機能及び画像送信装置100が行う動作について説明する。
まず図2に、画像送信装置100及び情報処理装置200の、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分の機能ブロック図を示す。
この図に示すように、画像送信装置100は、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する機能を有する機能部として、画像送信アプリケーション110,パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132を有する。これらの各部の機能は、CPU101が適当な制御ソフトウェアを実行することにより実現されるものである。記憶装置133は、RAM103及びHDD104である。
また、これらのうち、パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132は、それぞれ図1に示した操作パネル105,通信I/F106,スキャナエンジン107を制御する機能を有するサービスモジュールである。そして、これらのハードウェアの制御権を有するアプリケーションからの要求に応じて、ハードウェアの制御を行い、要求に応じた動作を行わせたり、受信や検出したデータをアプリケーションに渡したりする。
より具体的には、パネル制御部120は、操作部における操作を検出して、操作パネル105の制御権を有するアプリケーションにその操作内容を伝える操作受付部121と、表示部を制御して、操作パネル105を使用しているアプリケーションから指示された内容を表示させる表示制御部122とを有する。
通信管理部131は、通信I/F106により、アプリケーションから送信を要求されたデータを指定された送信先に送信すると共に、外部装置から通信I/F106に送信されてきたデータを、そのデータに付された宛先情報やそのデータの内容等に従い、そのデータを処理すべきアプリケーションに渡す機能を有する。
読み取り制御部132は、スキャナエンジン107の制御権を有するアプリケーションからの要求に応じて、スキャナエンジン107を制御して指定された読み取り条件に従って原稿の画像を読み取らせ、その読み取りで得た画像データをアプリケーションに渡す機能を有する。
一方、画像送信アプリケーション110は、パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132等のサービスモジュールに対して種々の要求を行ってハードウェアを制御させることにより、画像送信装置100において、ユーザの指示に従って原稿の画像を読み取り、指定された送信先に送信する機能を実現するためのアプリケーションである。ここでは、アプリケーションはこの画像送信アプリケーション110しか設けていないが、他のアプリケーションを設けることもでき、このようにするために、アプリケーションからサービスモジュールへの要求を調停する調停手段を設けておくとよい。
そして、画像送信アプリケーション110は、送信先指定取得部111,送信先条件取得部112,履歴情報管理部113,読み取り条件決定部114,読み取り条件設定部115,送信データ管理部116の機能を有する。
このうち、送信先指定取得部111は、パネル制御部120から、操作パネル105の操作により設定された、画像データの送信先を示す宛先情報を取得する機能を有する。この宛先情報は、IPアドレス等により定めるが、図示しないアドレス帳等を利用して設定できるようにすることが考えられる。また、ネットワークを介して通信可能な外部の装置(情報処理装置200であってもよい)から、ウェブブラウザやクライアントソフトウェアを用いて画像送信装置100にアクセスして設定できるようにしてもよい。
また、送信先指定取得部111は、取得した宛先情報を送信先条件記憶部112に供給し、送信先装置から読み取り条件を取得させる機能も有する。
送信先条件取得部112は、読取条件取得手段であり、画像データを外部装置に送信する場合に、通信管理部131を介して、送信先指定取得部111から受け取った宛先情報が示す送信先の外部装置にアクセスし、その外部装置において設定されている読み取り条件の情報を取得する機能を有する。また、取得した読み取り条件を履歴情報管理部113や読み取り条件決定部114に渡し、これら各部における処理に供する機能も有する。
この読み取り条件は、外部装置の側で、画像データを送信してくる装置においてその送信に係る画像データの読み取り時に設定されているべき読み取り条件として設定されているものである。また、読み取り条件の内容としては、原稿サイズ、解像度、階調等、1枚毎の原稿の読み取り方を規定する条件や、原稿の読み取り枚数、両面読み取り、集約、見開き原稿読み取り等の、画像データのページ構成を規定する条件を始め、種々のものが考えられる。
履歴情報管理部113は、画像の送信に際して送信先条件取得部112が送信先から取得した読み取り条件をその送信先の宛先情報と対応させた送信履歴を作成し、管理する機能を有する。送信履歴の内容は、記憶装置133に記憶させればよい。この記憶装置133が、送信履歴記憶手段である。なお、送信先において設定されている読み取り条件を正確に把握するためには、送信履歴への登録は、送信先から読み取り条件を取得した場合に必ず行うことが好ましい。しかし、実際に画像データの送信を行った場合のみ行うようにしたり、その他所定の基準を満たした場合に行うようにしたりすることも考えられる。
図3に、この送信履歴の例を示すが、ここでは、送信履歴に、読み取り条件の内容及び宛先情報と共に、読み取り条件の優先度(後述する)や、取得時刻の情報も含めている。
そして、履歴情報管理部113は、読み取り条件決定部114からの要求に応じて、宛先情報や優先度をキーに送信履歴を検索して条件に当てはまる読み取り条件を抽出したり、取得時刻をキーにを新しいものから順に並べ替えたりし、その結果を提供する機能も有する。
読み取り条件決定部114は、読取条件設定手段の一部であり、画像データの読み取りを開始する時点でまだ送信先条件取得部112が送信先の装置から読み取り条件を取得していない場合には、送信履歴に登録されている読み取り条件のうち、画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、その読み取り条件を、送信する画像の読み取りに使用する決定を行う機能を有する。その選択方法の詳細については後述する。また、画像データの読み取りを開始する時点までに送信先の装置から読み取り条件を取得できている場合には、その読み取り条件を読み取りに使用すればよい。
また、読み取り条件決定部114は、画像の読み取りに使用する読み取り条件を読み取り条件設定部115及び送信データ管理部116に渡し、これら各部における処理に供する機能も有する。
読み取り条件設定部115も、読取条件設定手段の一部であり、読み取り条件決定部114から渡された読み取り条件を読み取り制御部132に設定し、その読み取り条件に従った原稿の画像の読み取りを行わせる機能を有する。読み取り済みの画像データは、記憶装置133に記憶させる。
送信データ管理部116は、読み取りで得た画像データや、画像データ送信中断通知等を管理し、読み取った画像データを送信する際に、通信管理部131に送信を要求する機能を有する。
また、情報処理装置200は、読み取り条件の設定と画像データの受信に関連する機能を有する機能部として、通信管理部201,記憶部202,読み取り条件管理部203を有する。これらの各部の機能は、情報処理装置200のCPUが適当な制御ソフトウェアを実行することにより実現されるものである。
そして、通信管理部201は、通信I/Fを制御し、画像送信装置100を始めとする外部装置との間でのデータ通信を管理する機能を有する。
記憶部202は、RAMやHDD等の記憶手段を制御し、外部装置から受信したデータや、情報処理装置200自身が生成したデータ、図示しないキーボード等の入力装置により入力されたデータ等を記憶する機能を有する。このデータには、画像送信装置100から受信した画像データ、要求、および通知や、情報処理装置200側の読み取り条件の内容も含む。
読み取り条件管理部203は、情報処理装置200側の読み取り条件、すなわち、画像データを送信してくる装置においてその送信に係る画像データの読み取り時に設定されているべき条件として定められた条件を管理し、ユーザの操作によりあるいは自動的に条件及びその優先度の設定や変更が指示された場合に、その指示に従って記憶部202が記憶している内容を変更する機能を有する。また、外部装置から画像データ送信準備完了の通知があり、画像データを受信してよいと判断した場合に、情報処理装置200側の読み取り条件の情報を通知元に返す機能も有する。
なお、読み取り条件に、情報処理装置200側の読み取り条件の使用を強制する強制情報(Must)や、情報処理装置200側の読み取り条件の使用を任意で要求する任意情報(Want)といった優先度の情報を付すこともできる。以後、強制情報が付された読み取り条件を、強制の読み取り条件、と呼ぶことにする。
次に、画像送信装置100が画像データを読み取って指定された送信先(情報処理装置200)に送信する場合の動作について説明する。
上述の通り、画像データの送信の際には、画像送信装置100が情報処理装置200にアクセスし、情報処理装置200において設定されている読み取り条件を取得する。そして、この取得を、画像データの読み取り前に行えば、スキャナエンジン107の能力の範囲内で、情報処理装置200から受信した読み取り条件に従って読み取りを行い、情報処理装置200での利用に適した画像データを送信することができる。
しかしこの場合、送信先の装置は、画像送信装置100からアクセスがあり、それに応じて読み取り条件を返した後、画像データが送信されてくるまで、画像データ受信の監視を続けることになる。そして、一定時間内の画像データの受信がない場合、処理をタイムアウトさせてしまう場合もある。
このため、原稿の量が多くて読み取りに時間がかかる場合もあることを考慮すると、画像送信装置100において先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする方が好ましい場合も考えられる。
この実施形態において特徴的な動作は、このように、先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする場合の動作であるので、ここでは、このような場合の画像送信装置100及び情報処理装置200の動作について説明する。
図4は、画像送信装置100が先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする場合の画像送信装置100と情報処理装置200の動作例を示すシーケンス図である。
図4に示す動作では、画像送信装置100は、操作パネル105により、画像データの送信先の宛先情報の設定を随時受け付けており(S11)、これが設定された後、読み取り開始指示を検出すると(S12)、画像データの送信に関する動作を開始する。
そして、設定された宛先情報をキーに送信履歴を検索し、送信画像の読み取りに使用する読み取り条件を選択する(S13)と共に、その選択した読み取り条件にてスキャナエンジン107を駆動し、原稿の画像を読み取ってその画像データを取得する(S14)。その後、読み取りが完了すると(S15)、画像データ送信準備完了通知を、宛先情報が示す情報処理装置200に送信する(S16)。
一方、情報処理装置200は、読み取り条件及びその優先度の設定を随時受け付けており(SX)、画像送信装置100からの画像データ送信準備完了通知を受信すると、応答として、画像データ送信依頼を行うと共に、その時点で情報処理装置200に設定されている読み取り条件及び優先度を通知する(S17)。ステップS16,S17の処理においては、CPU101が読取条件取得手段として機能する。
そして、画像送信装置100は、この通知を受けると、通知された読み取り条件及びその優先度を、通知元の宛先情報と対応させて送信履歴として登録する(S18)。
また、通知された読み取り条件と、ステップS14での読み取りに使用した読み取り条件とを比較して、読み取り済みの画像データを送信してよいか否か判断する(S19)。この判断基準は、装置の利用目的に合わせて適宜定めればよい。
例えば、情報処理装置200から通知された読み取り条件が強制のものであったが、読み取りに使用した読み取り条件とは異なっていたという場合には、通常は読み取り済みの画像データを送信してしまうことは好ましくない。そこで、このような場合には画像データの送信を中止することが考えられる。逆に、このような場合でも読み取り条件の違いを無視して送信したり、画像データの加工(解像度の低減、色数の低減、サイズの縮小、ページ構成の変更等)によって読み取り条件の違いを解消可能な場合にのみ、画像データを加工して送信する等の対応も考えられる。
そして、ステップS19で送信してよいと判断した場合には、ステップS14で読み取った画像データを情報処理装置200に送信し(S20)、情報処理装置200は、その受信を完了すると、画像送信装置100に対して受信完了の旨を通知する(S21)。ステップS20の処理において、CPU101は画像送信手段として機能する。
また、ステップS19で送信すべきでないと判断した場合、画像データの送信は行わずに、画像データの送信を中断する旨を情報処理装置200に通知する(S22)。情報処理装置200は、その通知を受けると、画像送信装置100に対して中断了解の旨を通知する(S23)。この場合、中断後に読み取り条件を調整する等して画像データの送信を行えるようにしてもよいし、そのまま送信を中止してしまってもよいが、この点に関する動作の説明は省略する。
次に、画像送信装置100のCPU101が図4のステップS13の部分で実行する処理の一例について説明する。
図5及び図6は、ステップS13で行う選択処理の内容をより詳細に示すフローチャートである。また、図7乃至図11に、図5のステップS101に示す処理で抽出される読み取り条件の例を示す。これらの図は、図5及び図6に示す処理の説明に用いる具体例である。
画像送信装置100のCPU101は、図4のステップS12で読み取り開始指示を検出すると、図5のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、まずステップS101で、送信履歴から、送信先の宛先情報をキーに、その宛先情報と対応する読み取り条件を抽出し、以後の処理の対象とする。そして、ステップS102で、抽出した読み取り条件の数を判定する。ここでは、単にエントリ数を数えればよく、読み取り条件の内容まで考慮する必要はない。
そして、読み取り条件の数が0であれば、送信履歴には、これから画像を送信しようとする送信先に過去に画像データを送信した記録がないことになるため、送信履歴から参考になる読み取り条件は得られないと判断する。そこで、ステップS103に進んで画像送信装置100に設定されているデフォルトの読み取り条件を使用した読み取り実行を決定して、図4のステップS14の処理に進む。デフォルトの条件をユーザが自由に設定できるようにしてもよい。
また、読み取り条件の数が1であれば、参考にできる読み取り条件はその1つのみであるので、ステップS104に進み、抽出された1つの読み取り条件を使用した読み取り実行を決定して、図4のステップS14の処理に進む。例えば、ステップS101での抽出結果が図7に示すようになる場合が該当し、この場合、条件Aを選択する。また、図7に示す条件Aが強制でなかった場合でも、参考にできる読み取り条件はこれしかないため、やはり条件Aを選択する。
また、読み取り条件が複数あった場合には、そのなかの適切な1つを選択すべく、ステップS105以下の処理に進む。
そして、ステップS105では、読み取り条件のうち、最も最近送信履歴に登録されたもの(最新)を選択するか、送信履歴への登録数が最も多く、すなわち使用回数が最も多いもの(最多)を選択するかを判断する。このいずれを選択するかは、メーカーあるいはユーザが予め設定しておく。
ここで最多であれば、ステップS106に進み、強制の読み取り条件を優先するか否か判断する。このいずれを選択するかも、メーカーあるいはユーザが予め設定しておく。
そして、強制の読み取り条件を優先する場合、ステップS107に進み、ステップS101で抽出した読み取り条件のうち強制の読み取り条件の中で、最多のものを検索する。この際には、抽出した読み取り条件の中にどのようなものがいくつあるかを数えることになるが、読み取り条件の内容が全く同じもののみを同じ読み取り条件であると扱って数を数えることが基本である。
次に、ステップS108で、検索の結果同数で最多の読み取り条件が複数あったか否か判断する。もしなければ、最多のものが1つに定まったことになるので、ステップS109に進み、ステップS107の検索で得られた読み取り条件を使用した読み取り実行を決定し、図4のステップS14に進む。
例えば、ステップS101での抽出結果が図8に示すようになった場合には、強制の読み取り条件は条件Aのみであるので、ステップS108の判断はYESとなり、条件Aが選択される。また、図10に示すようになった場合には、強制の読み取り条件は条件Aが2つと条件Bが1つ抽出されており、条件Aが単独で最も数が多いため、やはりステップS108の判断はYESとなり、条件Aが選択される。
一方、抽出結果が図9に示すようになった場合には、強制の読み取り条件は条件Cと条件Dが1つずつであるため、条件Cと条件Dが同数で最多ということになり、ステップS108の判断はNOとなる。この場合には、最多のものを定めることができないため、処理はステップS110に進み、このようなケースでの対応を判断する。
ここでの選択肢としては、(1)強制という限定を除いて、読み取り条件全体の中で最多のものを選択する、(2)強制という限定を除いて、読み取り条件全体の中で最新のものを選択する、(3)強制の読み取り条件の中で最新のものを選択する、というものを用意している。そして、メーカーあるいはユーザが予め設定しておいたパラメータに従い、(1)の場合にはステップS111,(2)の場合には図6のステップS117,(3)の場合には図6のステップS116に進んで、別の条件に従った選択を試みる。また、既に(1)の条件を考慮済みの場合は、(2)又は(3)の条件を採用する。
また、ステップS106で強制の読み取り条件を優先しない場合には、ステップS111に進み、ステップS101で抽出した読み取り条件全体の中で、最多のものを検索する。この際の各読み取り条件の数の数え方は、ステップS107の場合と同様である。
そして、次のステップS112で、検索の結果同数で最多の読み取り条件が複数あったか否か判断する。もしなければ、最多のものが1つに定まったことになるので、ステップS113に進み、ステップS111の検索で得られた読み取り条件を使用した読み取り実行を決定し、図4のステップS14に進む。
例えば、ステップS101での抽出結果が図11に示すようになった場合には、条件Cが4つ、条件Dが5つ抽出されており、条件Dが単独で最も数が多いため、ステップS112の判断はNOとなり、条件Dが選択される。
一方、抽出結果が図10に示すようになった場合には、強制の読み取り条件は条件Aと条件Bが3つずつ抽出されているため、条件Aと条件Bが同数で最多ということになり、ステップS112の判断はYESとなる。この場合には、最多のものを定めることができないため、処理はステップS114に進み、このようなケースでの対応を判断する。
ここでの選択肢としては、(1)強制の読み取り条件の中で最多のものを選択する、(2)読み取り条件全体の中で最新のものを選択する、(3)強制の読み取り条件の中で最新のものを選択する、というものを用意している。そして、メーカーあるいはユーザが予め設定しておいたパラメータに従い、(1)の場合にはステップS107,(2)の場合には図6のステップS117,(3)の場合には図6のステップS116に進んで、別の条件に従った選択を試みる。また、既に(1)の条件を考慮済みの場合は、(2)又は(3)の条件を採用する。
また、ステップS105で最新のものを選択すると判断した場合、図6のステップS115に進み、強制の読み取り条件を優先するか否か判断する。このいずれを選択するかも、メーカーあるいはユーザが予め設定しておく。
そして、強制の読み取り条件を優先する場合、ステップS116に進み、ステップS101で抽出した読み取り条件のうち強制の読み取り条件の中で、最新のものを選択し、その読み取り条件を用いた読み取り実行を決定して、図4のステップS14に進む。例えば、ステップS101での抽出結果が図9に示すようになった場合には、条件Dが強制の読み取り条件の中で最新であるため、ステップS116では条件Dが選択される。
一方、ステップS115で強制の読み取り条件を優先しない場合、ステップS117に進み、ステップS101で抽出した読み取り条件全体の中で最新のものを選択し、その読み取り条件を用いた読み取り実行を決定して、図4のステップS14に進む。例えば、ステップS101での抽出結果が図9に示すようになった場合には、条件Cが全ての読み取り条件の中で最新であるため、ステップS117では条件Cが選択される。
以上の処理により、画像送信装置100は、送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行う場合でも、送信先装置において設定されている読み取り条件を過去の履歴から予測し、後で送信先装置から通知される読み取り条件となるべく食い違わない読み取り条件を設定して読み取りを行うことができる。従って、送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できるようにすることができる。
例えば、送信先の装置によく設定されている条件は、画像送信装置100に通知されることが多いと考えられる。そこで、送信履歴に登録されている数の最も多い読み取り条件を選択するようにすれば、送信先の装置に最もよく設定されている読み取り条件を選択することができ、後で送信先装置から通知される読み取り条件を予め設定しておける可能性が高いと考えられる。このような手法は例えば、送信先装置においてデフォルトの読み取り条件が決まっており、ここから変更されることがあまりないような場合に有効である。
また、別の考え方として、送信先装置から通知された最新の読み取り条件は、次に画像データの送信を行う時点でも変更されていない可能性が高いと考えられる。そこで、送信履歴に登録されている最新の読み取り条件を選択するようにすれば、送信先の装置に設定されている可能性が高い読み取り条件を選択することができ、後で送信先装置から通知される読み取り条件を予め設定しておける可能性が高いと考えられる。このような手法は例えば、送信先装置において通常設定される読み取り条件が特に決まっていない場合に有効である。
また、送信先装置から読み取り条件が通知された場合であっても、強制の読み取り条件でない場合には従う必要はなく、異なる読み取り条件で読み取った画像データを送信しても、さほど問題にはならないと考えられる。そこで、強制の読み取り条件のみを対象として、上述した最多や最新を考慮することにより、食い違いが発生した場合に弊害の大きい強制の読み取り条件について、読み取り条件の食い違いを効果的に防止することができる。
そして、これらのいずれの条件を採用することが好適かは、装置の利用環境によって異なると考えられるため、どの条件を優先するかを、ユーザが設定できるようにすることが好ましい。また、最多の基準では、異なる条件が同数で最多になり、読み取り条件を1つに定められないことも考えられるため、このような事態が起こった場合に使用する別の基準を予め定めておけば、読み取り条件を選択できないといった事態を防止できる。
以上で実施形態の説明を終了するが、以上説明してきた実施形態において、装置やシステムの構成、具体的な処理内容、読み取り条件の項目、通信の手順、データの形式等が、上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、図4のステップS13の処理で送信履歴を検索する場合に、過去全てではなく、最新の所定期間内、又は最新の所定エントリ数等、一部のデータのみを検索対象としてもよい。また、最多の読み取り条件を検索する際に、あまり重要でない項目や、内容によって読み取り結果にあまり差が生じない項目については、相違を無視するようにしてもよい。この場合、最終的に読み取り条件を決定する際には、相違を無視した項目について、いずれかの読み取り条件あるいはデフォルト値を設定すればよい。
また、図3には、画像送信装置100が読み取り開始指示を検出した場合に直ちに送信履歴から読み取り条件を選択して画像の読み取りを行う例について説明したが、これに限られることはない。例えば、画像データ送信準備完了通知の送信から所定時間内に読み取り条件の通知がない場合に、送信履歴から読み取り条件を選択するようにしてもよい。このような対応は、送信先が複数ある場合に特に有効である。一部の送信先から読み取り条件の通知がなくても、処理をタイムアウトさせずに、一応適切と思われる読み取り条件を用いて先に進めることができるためである。
図12及び図13に、このような場合の動作例を示す。ここでは、画像送信装置100において、情報処理装置200aと情報処理装置200bの2台が画像データの送信先として設定される場合の動作例を示している。
この場合も、画像送信装置100は、操作パネル105により、画像データの送信先の宛先情報の設定を随時受け付けており(S31)、これらが設定された後、開始ボタンの押下等により、読み取り開始指示を検出すると(S32)、画像データ送信準備完了通知を、送信先として設定されている各情報処理装置200a,200bにそれぞれ送信する(S33,S34)。
一方、情報処理装置200a,200bは、読み取り条件及びその優先度の設定を随時受け付けており(SA,SB)、画像送信装置100からの画像データ送信準備完了通知を受信すると、応答として、画像データ送信依頼を行うと共に、その時点で情報処理装置200に設定されている読み取り条件及びその優先度を通知する。ここでは、情報処理装置200aのみがすぐにこの通知を行ってきたとする(S35)。
画像送信装置100は、この通知を受けると、通知された読み取り条件及びその優先度を、通知元の宛先情報と対応させて送信履歴として登録する(S36)。この例の場合には、情報処理装置200aから通知された読み取り条件のみ登録されることになる。
その後、画像送信装置100が所定時間経過を検出すると(S37)、読み取り条件を通知してきていない送信先からの通知を待つのを止め、その送信先の宛先情報をキーに履歴情報を検索して、その送信先に送信する画像の読み取りに使用する読み取り条件を選択する(S38)。この選択は、送信先毎に行うが、選択の方法自体は、図5乃至図11を用いて上述したものと同様でよい。
その後、各送信先から通知された読み取り条件及びステップS38で選択した読み取り条件を比較すると共に、その優先度も参照して、読み取りに使用する読み取り条件を決定する(S39)。ここでの決定は、各送信先と対応する読み取り条件が矛盾するものであった場合に、その調整を行うためのものである。具体的には、強制の読み取り条件があった場合にはそれに従う、矛盾する複数の強制の読み取り条件があった場合には全ての条件に従うことができないため画像の送信を中止する、原稿がコンタクトガラス上に載置されている等、自動で複数回の読み取りが可能な場合には、送信先毎に読み取り条件を変えて別々に読み取りを行う、等の決定を行うことが考えられる。
ステップS39の後は、ここで決定した内容に基づいて、画像データの読み取りを行うか否か判断する(S40)。
そして、ステップS40で読み取りを行うと判断した場合、ステップS39で読み取りに使用すると決定した読み取り条件にてスキャナエンジン107を駆動し、原稿の画像を読み取ってその画像データを取得する(S45)。その後、読み取りが完了すると(S46)、図13に示す部分の処理に進む。
一方、ステップS40で読み取りを行わないと判断した場合、画像データの送信も中止することになるため、画像データ送信中断を送信先として設定されている各情報処理装置200a,200bに通知する(S41,S42)。情報処理装置200a,200bは、その通知を受けると、画像送信装置100に対して中断了解の旨を通知する(S43,S44)。なお、ステップS40で送信を行わないと判断した場合に、送信先を減らす等、画像データの送信を行えるようにするための設定変更ができるようにしてもよいが、この点に関する動作の説明は省略する。
また、図13に示す部分の処理では、画像送信装置100は、読み取りに使用した読み取り条件、画像データ送信依頼の有無、送信先から通知された読み取り条件の内容等を考慮して、読み取った画像データを各送信先に送信するか否か判断する(S47,S54)。なお、画像データ送信依頼がない場合には、画像データの送信は行わないが、送信依頼がない送信先については、送信依頼があるまで待機してもよい。
いずれにせよ、画像データを送信する場合は、ステップS45で取得した画像データを送信先に送信し(S50,S57)、送信先装置は、その受信を完了すると、画像送信装置100に対して受信完了の旨を通知する(S51,S58)。
なお、ステップS45で複数回の読み取りを行う場合もあるが、その場合、ステップS39で、どの読み取り条件で読み取った画像データをどの情報処理装置200に送信するかも決定するので、その決定に従った画像データを送信する。
一方、画像データを送信しない場合には、画像送信装置100は、画像データ送信中断を送信先に通知し(S48,S55)、送信先装置は、その通知を受けると、画像送信装置100に対して中断了解の旨を通知する(S49,S58)。
また、ステップS37より後の時点で情報処理装置200bから画像データ送信依頼と読み取り条件の通知を受けた場合にも(S52)、図12のステップS36の場合と同様、通知された読み取り条件及びその優先度を、通知元の宛先情報と対応させて送信履歴として登録する。
以上の動作によれば、情報処理装置200bから読み取り条件の通知がなくても、一応適切と思われる読み取り条件を用いて画像データの送信に係る処理を進めることができ、先に読み取り条件を通知してきた情報処理装置200aについてだけ先に画像データを送信してしまう、といった対応も可能となる。また、情報処理装置200bに送信する画像データについても、後で送信先装置から通知される読み取り条件となるべく食い違わない読み取り条件を設定して読み取りを行うことができる。従って、読み取り条件を通知される前に読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できる。
また、以上の変形の他、この発明において、送信先の装置が、PCに限られないことも、もちろんである。さらに、この発明を、画像データ以外のデータを送信するデータ送信装置に適用することも考えられる。この場合、送信側の装置や送信先の装置に設定しておくのは、読み取り条件に限らず、より一般的に、送信すべきデータを取得する環境を指定する条件ということになる。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上説明してきたように、この発明の画像送信装置、画像送信装置の制御方法又はプログラムによれば、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から読み取り条件を取得する前に画像データの読み取りを行ったとしても、なるべくユーザの意図に合った画像データを送信できるようにするができる。
従って、この発明を適用することにより、画像送信装置の使い勝手を向上させることができる。
この発明の一実施形態である画像送信装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示した画像送信装置及び情報処理装置の、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分の機能ブロック図である。 図2に示した履歴情報管理部が管理する送信履歴の例を示す図である。 図1に示した画像送信装置と情報処理装置の動作例を示すシーケンス図である。 図4のステップS13で行う処理をより詳細に示すフローチャートである。
図5の続きの処理を示すフローチャートである。 図5のステップS101で抽出される読み取り条件の例を示す図である。 その別の例を示す図である。 そのさらに別の例を示す図である。 そのさらに別の例を示す図である。
そのさらに別の例を示す図である。 この発明の変形例における画像送信装置と情報処理装置の動作例を示すシーケンス図である。 図12の続きを示すシーケンス図である。
符号の説明
100:画像送信装置、101:CPU、102:ROM、103:RAM、
104:HDD、105:操作パネル、106:通信I/F、
107:スキャナエンジン、108:システムバス、
110:画像送信アプリケーション、111:送信先指定取得部、
112:送信先条件取得部、113:履歴情報管理部、114:読み取り条件決定部、
115:読み取り条件設定部、116:送信データ管理部、120:パネル制御部、
121:操作受付部、122:表示制御部、131:通信管理部、
132:読み取り制御部、133:記憶装置、200:情報処理装置

Claims (12)

  1. ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段と、
    画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、
    画像データの送信先と、画像の送信に際して前記読取条件取得手段がその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶する送信履歴記憶手段と、
    画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに前記読み取り条件取得手段による読み取り条件の取得が行えていない場合に、前記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手段とを設けたことを特徴とする画像送信装置。
  2. 請求項1記載の画像送信装置であって、
    前記読取条件取得手段が取得する読み取り条件が、優先度の情報として、当該読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいは当該読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものであり、
    前記条件設定手段が、前記強制情報を含む読み取り条件の中から、送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像送信装置であって、
    前記条件設定手段が、選択対象になる読み取り条件のうち、最新の読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  4. 請求項1記載の画像送信装置であって、
    前記条件設定手段が、選択対象になる読み取り条件のうち、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  5. 請求項4記載の画像送信装置であって、
    前記読取条件取得手段が取得する読み取り条件が、優先度の情報として、当該読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいは当該読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものであり、
    前記条件設定手段が、読み取り条件を選択する際に使用回数の最も多い読み取り条件が複数種類あった場合には、
    (1)前記強制情報を含む読み取り条件の中で使用回数の最も多い読み取り条件を選択する
    (2)最新の読み取り条件を選択する
    (3)前記強制情報を含む読み取り条件の中で最新の読み取り条件を選択する
    のいずれかの条件に従って送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  6. 請求項2記載の画像送信装置であって、
    前記条件設定手段が、選択対象になる読み取り条件のうち、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  7. 請求項6記載の画像送信装置であって、
    前記条件設定手段が、読み取り条件を選択する際に使用回数の最も多い読み取り条件が複数種類あった場合には、
    (1)前記強制情報を含むという限定を除いて、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する
    (2)前記強制情報を含むという限定を除いて、最新の読み取り条件を選択する
    (3)前記強制情報を含む読み取り条件の中で最新の読み取り条件を選択する
    のいずれかの条件に従って送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  8. ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置の制御方法であって、
    前記画像送信装置に、
    画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手順と、
    画像データの送信先と、画像の送信に際して前記読取条件取得手順でその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶手段に記憶させる送信履歴記憶手順と、
    画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに前記読み取り条件取得手順による読み取り条件の取得が行えていない場合に、前記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手順とを実行させることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  9. 請求項8記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記読取条件取得手順で取得する読み取り条件が、優先度の情報として、当該読み取り条件の設定を強制する旨の強制情報あるいは当該読み取り条件の設定を任意で要求する旨の任意情報を含むものであり、
    前記条件設定手順が、前記強制情報を含む読み取り条件の中から、送信する画像の読み取り条件として設定する読み取り条件を選択する手順であることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  10. 請求項8又は9記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記条件設定手順が、選択対象になる読み取り条件のうち、最新の読み取り条件を選択する手順であることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  11. 請求項8又は9記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記条件設定手順が、選択対象になる読み取り条件のうち、使用回数の最も多い読み取り条件を選択する手段であることを特徴とする画像送信装置。
  12. ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置を制御するコンピュータを、
    画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、
    画像データの送信先と、画像の送信に際して前記読取条件取得手段がその送信先から取得した読み取り条件とを対応させて送信履歴として記憶する送信履歴記憶手段と、
    画像データの送信に際して、画像データの読み取りまでに前記読み取り条件取得手段による読み取り条件の取得が行えていない場合に、前記送信履歴から画像データを送信しようとする送信先と対応する読み取り条件の1つを選択して、送信する画像の読み取り条件として設定する読取条件設定手段として機能させるためのプログラム。
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JP2010074381A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 推奨設定報知システム

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