JP2008042378A - 圧力センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程を簡素化するコンデンサマイクロホン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】コンデンサマイクロホン1の感音部は、基板10及び第一膜〜第四膜からなる積層構造を有している。基板10の孔部11は、第一面10a及び第二面10bに開口する円柱状である。基板10の凹部12は第二面10bに開口する溝状であり、孔部11からその径方向外側に延びている。この結果、基板10の第二面10bには、円形の開口13aと、開口13aの外縁の一部からその径方向外側に延びる矩形の開口13bとからなる歯車状の開口13が形成される。一方、基板10の第一面10aには、ダイアフラム20の二次元形状に応じた円形の開口14が形成される。ウェットエッチング工程において開口13を覆う気泡が発生したとしても、気泡に作用する表面張力が開口13bによって不均一になっているため、発生した気泡は破裂し易い。
【選択図】図1

Description

本発明は圧力センサ及びその製造方法に関し、特に半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造可能なコンデンサマイクロホン及びその製造方法に関する。
従来、半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造可能なコンデンサ型の圧力センサが知られている。コンデンサ型の圧力センサは、検出対象である圧力変化によって振動するダイアフラムと、ダイアフラムに対向するプレートと、ダイアフラムとプレートとの間に空隙を形成しながらプレートを支持する支持体とを備え、ダイアフラムとプレートとの間の静電容量の変化を電気信号に変換する。
特許文献1には、音波による空気圧の変化を検出する圧力センサであるコンデンサマイクロホンが開示されている。特許文献1に記載されたコンデンサマイクロホンの基板には、ダイアフラムの二次元形状に応じた通孔が形成されている。これは、ウェットエッチング工程において通孔をエッチング液の浸入路とし、ダイアフラムを構成する薄膜と基板との間に形成された犠牲膜の通孔近傍の部分を除去することにより、基板の通孔上にダイアフラムを形成するためである。ここでウェットエッチング工程とは、ウェットエッチングを用いて基板上に積層した犠牲膜の一部を基板に対し選択的に除去することにより、コンデンサマイクロホンの各部を形成する工程である。
しかしながら、通孔が基板のダイアフラムと反対側の裏面に形成する開口の形状によっては、上述したウェットエッチング工程において基板裏面の開口全体を覆う気泡が発生し、発生した気泡によってエッチング液の浸入が阻害される。特に、特許文献1に記載のコンデンサマイクロホンのように基板裏面の開口がダイアフラムの二次元形状に応じた円形である場合は、発生した気泡が残存し易い。表面張力が半球状の気泡に均一作用するからである。そのため、残存する気泡を人為的に破裂させる必要がある。
特開2004−356707号公報
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであって、製造工程を簡素化するコンデンサマイクロホン及びその製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための圧力センサは、第一面と前記第一面の反対側に第二面とを有する基板と、前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、固定電極を有するプレートと、前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極に対向する可動電極を有し、圧力変化によって変位するダイアフラムと、ウェットエッチングにより前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部と、前記基板を板厚方向に貫通し、前記ダイアフラムを露出させ、前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口を前記第一面に形成し、前記第一開口と略同形状の第二開口を前記第二面に形成する通孔と、前記基板の前記第二面に設けられ、前記第二開口の外縁の一部で前記第二開口と連結する第三開口を前記第二面に形成する凹部と、を備える。
基板には、ウェットエッチング工程においてエッチング液の浸入路となる通孔及び凹部が形成されている。通孔は、ダイアフラムの二次元形状に応じた第二開口を基板の第二面に形成する。凹部は、第二開口の外縁の一部から第二開口の外側に突出する第三開口を基板の第二面に形成する。この結果、基板の第二面には、第二開口及び第三開口からなるエッチング液の浸入口が形成される。したがって、ウェットエッチング工程において基板の第二面側の浸入口にその浸入口全体を覆う気泡が発生したとしても、気泡に作用する表面張力が第三開口によって不均一になっているため、発生した気泡は破裂し易い。発生した気泡を容易に破裂させることができるため、製造工程を簡素化することができる。
また、基板の第二面の第二開口を基板の第一面に開口しない凹部によって形成している。この結果、基板の第一面には、ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口のみが形成されるため、圧力センサの出力特性の低下を防ぐことができる。
(2)上記目的を達成するための圧力センサは、第一面と前記第一面の反対側に第二面とを有する基板と、前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、固定電極を有するプレートと、前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極に対向する可動電極を有し、圧力変化によって変位するダイアフラムと、ウェットエッチングにより前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部と、前記基板を板厚方向に貫通し、前記ダイアフラムを露出させ、前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口を前記第一面に形成し、前記第一開口と略同形状の第二開口を前記第二面に形成する第一通孔と、前記基板を板厚方向に貫通し、前記第一開口の外縁の一部で前記第一開口と連結する第三開口を前記第一面に形成し、前記第三開口と略同形状の第四開口を前記第二面に形成する第二通孔と、を備える。
基板には、ウェットエッチング工程においてエッチング液の浸入路となる第一通孔及び第二通孔が形成されている。第一通孔は、ダイアフラムの二次元形状に応じた第二開口を基板の第二面に形成する。第二通孔は、第二開口の外縁の一部で第二開口と連結する第四開口を基板の第二面に形成する。ここで、基板の第二面の第二開口及び第四開口からなる開口は、エッチング液の浸入口となる。したがって、ウェットエッチング工程において基板の第二面の浸入口にその浸入口全体を覆う気泡が発生したとしても、気泡に作用する表面張力が第四開口によって不均一になっているため、発生した気泡は破裂し易い。発生した気泡を容易に破裂させることができるため、製造工程を簡素化することができる。
また、第一通孔及び第二通孔はそれぞれ基板の第一面にも第一開口及び第三開口を形成する。第一開口はダイアフラムの二次元形状に応じた形状を基本形状としている。したがって、第三開口を形成する第二通孔の形状を適切に設計することにより、圧力センサの出力特性の低下を防ぐことができる。
(3)上記目的を達成するための圧力センサの製造方法は、固定電極を有するプレートと、前記固定電極に対向する可動電極を有し圧力変化によって変位するダイアフラムと、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部とを備える圧力センサの製造方法であって、基板の第一面上に、ウェットエッチングによって前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記支持部を構成する犠牲膜を堆積により形成し、前記犠牲膜上に前記ダイアフラムを構成する薄膜を堆積により形成し、前記基板の前記第一面と反対側の前記第二面上に、前記基板の前記薄膜上の部位を露出させ前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口と、前記第一開口の外縁の一部から前記第一開口の外側に延びるスリット状の第二開口とを有するマスクを形成し、前記マスクを用いた前記基板の異方性エッチングにより、前記基板の前記第一開口に対応する部位に通孔を形成し、前記基板の前記第二開口に対応する部位に凹部を形成し、ウェットエッチングを用いて、前記基板の前記通孔から浸入するエッチング液で前記犠牲膜の一部を前記基板に対し選択的に除去する、ことを含む。
(4)上記目的を達成するための圧力センサの製造方法は、固定電極を有するプレートと、前記固定電極に対向する可動電極を有し圧力変化によって変位するダイアフラムと、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部とを備える圧力センサの製造方法であって、基板の第一面上に、ウェットエッチングによって前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記支持部を構成する犠牲膜を堆積により形成し、前記犠牲膜上に前記ダイアフラムを構成する薄膜を堆積により形成し、前記基板の前記第一面と反対側の前記第二面上に、前記基板の前記薄膜上の部位を露出させ前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口と、前記第一開口の外縁の一部から前記第一開口の外側に延びる第二開口とを有するマスクを形成し、前記マスクを用いた前記基板の異方性エッチングにより、前記基板の前記第一開口に対応する部位に第一通孔を形成し、前記基板の前記第二開口に対応する部位に第二通孔を形成し、ウェットエッチングを用いて、前記基板の前記第一通孔及び前記第二通孔から浸入するエッチング液で前記犠牲膜の一部を除去する、ことを含む。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付された他の実施形態の構成要素と対応する。
(第一実施形態)
図1に示す第一実施形態のコンデンサマイクロホン1は、半導体製造プロセスを用いて製造される所謂シリコンマイクロホンである。コンデンサマイクロホン1は、プレート30側から到達する音波を電気信号に変換する。
1.感音部の構成
コンデンサマイクロホン1の感音部は、基板10及び第一膜〜第四膜からなる積層構造を有している。
基板10は単結晶シリコン基板である。基板10には通孔11及び複数の凹部12が板厚方向に形成されている。通孔11は円柱状であり、基板10の第一面10a及び第一面10aと反対側の第二面10bにそれぞれ開口している。凹部12は、通孔11からその径方向外側に延びる溝状であり、基板10の第二面10bに開口している。この結果、基板10の第二面10bには、通孔11による開口13aと凹部12による開口13bとからなる歯車状の開口13が形成される。第二開口としての開口13aは円形である。第三開口としての開口13bは、開口13aの外縁の一部からその径方向外側に延びる矩形である。一方、基板10の第一面10aには、通孔11による開口14が形成される。第一開口としての開口14は、開口13aと略同一の円形である。
第一膜は、二酸化シリコン等からなる絶縁性の薄膜であり円柱状の通孔15を有している。第一膜はダイアフラム20と基板10との間に空隙が形成されるように第二膜を基板10上に支持している。
第二膜は、例えばP(リン)が不純物として添加されたポリシリコンからなる導電性の薄膜である。第二膜の第三膜に固着していない部分はダイアフラム20を構成している。ダイアフラム20は第一膜とも第三膜とも固着しておらず、音波によって振動する可動電極として機能する。ダイアフラム20は第一膜の通孔15を覆っている。ダイアフラム20の二次元形状は円形である。
第三膜は、第一膜と同様に例えば二酸化シリコンからなる絶縁性の薄膜であり円柱状の通孔16を有している。第三膜は、導電性の第二膜と第四膜とを絶縁し、第四膜を第二膜上に支持している。
第四膜は、第二膜と同様に例えばPが不純物として添加されたポリシリコンからなる導電性の薄膜である。第四膜の第三膜に固着していない部分はプレート30を構成している。プレート30は複数の通孔32を有している。
基板10と第一膜と第三膜と第二膜及び第四膜の第三膜に固着していない部分とは支持体40を構成している。支持体40は、通孔11及び通孔15の内壁の内側に背部気室42を形成する。背部気室42は音波の進行方向の反対側からダイアフラム20が受ける圧力を緩和する。支持体40の基板10を除く部分が請求項に記載の「支持部」に相当する。
2.検出部の構成
次に、図1(A)に示す回路図に基づいて、コンデンサマイクロホン1の検出部の一例を説明する。ダイアフラム20はバイアス電源に接続されている。具体的には、バイアス電源の端子102に接続されているリード104及びリード106がそれぞれ第二薄膜及び基板10に接続されている。この結果、ダイアフラム20と基板10とは実質的に同じ電位となる。また、プレート30はオペアンプ100の入力端子に接続されている。具体的には、オペアンプ100の入力端子に接続されているリード108が第四膜に接続されている。オペアンプ100の入力インピーダンスは高い。
3.コンデンサマイクロホンの作動
音波がプレート30の通孔32を通過してダイアフラム20に伝搬すると、ダイアフラム20は音波により振動する。ダイアフラム20が振動すると、その振動によりダイアフラム20とプレート30との間の距離が変化し、ダイアフラム20とプレート30とにより形成される静電容量が変化する。
プレート30は、上述したように入力インピーダンスの高いオペアンプ100に接続されている。そのため、ダイアフラム20とプレート30とにより形成される静電容量が変化したとしても、プレート30に存在する電荷のオペアンプ100への移動量は極わずかである。したがって、プレート30及びダイアフラム20に存在する電荷は変化しないものとみなすことができる。これにより、ダイアフラム20とプレート30とにより形成される静電容量の変化をプレート30の電位変化として取り出すことができる。このようにしてコンデンサマイクロホン1は、ダイアフラム20とプレート30とにより形成される静電容量の極めてわずかな変化を電気信号として出力する。すなわち、コンデンサマイクロホン1は、ダイアフラム20に加わる音圧の変化を静電容量の変化に変換し、静電容量の変化を電圧の変化に変換することにより、音圧の変化に相関する電気信号を出力する。
4.コンデンサマイクロホンの製造方法
はじめに、図2(A1)に示すように、基板10(図1参照)となるウェハ50上に犠牲膜としての第一膜51を堆積により形成する。例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)で単結晶シリコンウェハ50上に二酸化シリコンを堆積させることにより第一膜51を形成する。
次に、第一膜51上に第二膜52を堆積により形成する。具体的には、例えば次のとおりである。減圧CVD法を用いてPが添加されたポリシリコンを第一膜51上に堆積させることにより、第二膜52を形成する。次に、第二膜52の表面全体にフォトレジスト膜を塗布した後、所定のレジストマスクを用いた露光及び現像を行うフォトリソグラフィによりレジストパターンを形成する。そして、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによって第二膜52を選択的に除去することにより、円形の第二膜52を形成する。
次に、図2(A2)に示すように、第二膜52上に第三膜53を堆積により形成する。例えばプラズマCVDを用いて第二膜52上に二酸化シリコンを堆積させることにより第三膜53を形成する。
次に、第三膜53上に第四膜54を堆積により形成する。具体的には、例えば次のとおりである。減圧CVD法を用いてPが添加されたポリシリコンを第三膜53上に堆積させることにより第四膜54を形成する。次に、第四膜54の表面全体にフォトレジスト膜を塗布した後、所定のレジストマスクを用いた露光及び現像を行うフォトリソグラフィによりレジストパターンを形成する。そして、RIE等の異方性エッチングによって第四膜54を選択的に除去することにより、多数の通孔32を有する円形の第四膜54を形成する(図2(A3)参照)。
次に、図3(A4)に示すように、ウェハ50の第一膜51〜第四膜54を積層した第一面50aと反対側の第二面50b上に、開口55a及び開口55bを有するマスク55を形成する。例えばウェハ50の第二面50b全体にフォトレジスト膜を塗布した後、所定のレジストマスクを用いた露光及び現像を行うフォトリソグラフィによりマスク55を形成する。第一開口としての開口55aは、ダイアフラム20(図1参照)の二次元形状に応じた円形である。第二開口としての開口55bは、開口55aの外縁の一部から開口55aの径方向に延びる矩形である。複数の開口55bは、開口55aに対し放射状に配置されている。開口55a及び開口55bは全体として歯車状である。開口55bの短手方向の幅(以下、スリット幅という。)は開口55aの直径よりも十分に狭い。例えば、開口55aの直径は100μm〜1000μm(好ましくは600μm)であり、開口55bのスリット幅は1μm〜50μm(好ましくは40μm)である。
次に、図3(A5)に示すように、マスク55を用いてウェハ50を異方性エッチングすることにより、ウェハ50に通孔11及び凹部12を形成する。具体的には、例えばDeep−RIEによってマスク55から露出するウェハ50を選択的に除去する。この異方性エッチングは、ウェハ50のマスク55の開口55aに対応する部位に通孔11が形成されるまで行う。ここで開口55bのスリット幅は開口55aの直径よりも十分に狭い。したがって、アスペクト依存エッチング効果によって、ウェハ50の開口55bに露出する部位のエッチング速度は、ウェハ50の開口55aに露出する部位のエッチング速度よりも遅い。この結果、ウェハ50の開口55bに露出する部位には凹部12が形成される。
次に、マスク55を除去する。例えばマスク55の除去にはNMP(N−メチル−2−ピロリドン)等のレジスト剥離液を用いる。
次に、図3(A6)に示すように、例えばバッファードフッ酸(Buffered HF)等のエッチング液を使用したウェットエッチングにより、シリコン酸化膜である第一膜51及び第三膜53を選択的に除去する。このときエッチング液は、ウェハ50の通孔11及び凹部12と第四膜54の通孔32とから浸入し、第一膜51及び第三膜53を溶解させる。通孔11及び通孔32の形状や配置を適切に設計することにより、第一膜51及び第三膜53にはそれぞれ通孔15及び通孔16が形成され、感音部のダイアフラム20、プレート30、支持体40が形成される(図1参照)。ダイアフラム20は、通孔11がウェハ50の第一面50aに形成する開口14の形状に応じた円形となる。以下、本工程をウェットエッチング工程という。
その後のダイシング、パッケージング等の工程を経て、コンデンサマイクロホン1が完成する。
以上説明した第一実施形態では、基板10の第二面10bの開口13を通孔11及び凹部12によって歯車状に形成している。この結果、ウェットエッチング工程においてエッチング液の浸入口となる開口13にそれ全体を覆う気泡が発生したとしても、気泡の表面張力が円形の開口13aの外縁の一部から径方向に延びる矩形の開口13bにより不均一になっているため、発生した気泡は破裂し易い。発生した気泡を容易に破裂させることができるため、製造工程を簡素化することができる。
また第一実施形態では、基板10の第一面10aに開口しない凹部12によって基板10の第二面10bに開口13bを形成している。したがって、基板10の第二面10bの開口13の形状によらず、基板10の第一面10aにダイアフラム20の二次元形状に応じた開口14を形成することができる。そのため、コンデンサマイクロホン1の出力特性の低下を防止することができる。
(第二実施形態)
図4に示す第二実施形態のコンデンサマイクロホン2は、第一通孔211を有する基板210を備えている。コンデンサマイクロホン2の各構成要素は、感音部を構成する基板210を除き、第一実施形態のコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。以下、感音部の構成及びコンデンサマイクロホン2の製造方法を図4〜図5に基づいて説明する。
1.感音部の構成
図4に示す基板210は単結晶シリコン基板である。基板210には第一通孔211及び第二通孔212が板厚方向に形成されている。基板210の第二面210bには、通孔211による開口213aと通孔212による開口213bとからなる歯車状の開口213が形成される。第二開口としての開口213aは円形である。第四開口としての開口213bは、開口213aの外縁の一部からその径方向外側に延びる矩形である。一方、基板210の第一面210aには、第一通孔211による第一開口としての開口と、第二通孔212による第三開口としての開口とが形成される。第一開口としての開口は開口213aと略同形状であり、第三開口としての開口は開口213bと略同形状である。
2.コンデンサマイクロホンの製造方法
はじめに、第一実施形態のコンデンサマイクロホン1の製造方法と同様にして、基板210(図4参照)となるウェハ50の第一面50a上に第一膜51〜第四膜54を堆積により形成する(図2参照)。
次に、図5(A1)に示すように、ウェハ50の第一面50aと反対側の第二面50b上に、第一開口としての開口255a及び第二開口としての開口255bを有するマスク255を形成する。開口255a及び開口255bは、それぞれ第一実施形態の製造方法で用いたマスク55の開口55a及び開口55bと実質的に同一である。但し、開口255bの幅は、ウェハ50の開口255aに露出する部分及びウェハ50の開口255bに露出する部分のエッチング速度が略同一となる程度に広い。例えば、開口255aの直径は100μm〜1000μm(好ましくは600μm)であり、開口255bの幅は40μm〜200μm(好ましくは100μm)である。
次に、図5(A2)に示すように、マスク255を用いてウェハ50を異方性エッチングすることによりウェハ50に第一通孔211及び第二通孔212を形成する。具体的には、例えばDeep−RIEによってマスク255から露出するウェハ50を選択的に除去する。上述したように、ウェハ50の開口255aに露出する部分及びウェハ50の開口255bに露出する部分のエッチング速度は略同一である。したがって、ウェハ50の開口255aに露出する部位には第一通孔211が形成され、ウェハ50の開口255bに露出する部位には第二通孔212が形成される。
その後の工程は、第一実施形態の製造方法と実質的に同一である。
以上説明した第二実施形態では、基板210の第二面210bの開口213を第一通孔211及び第二通孔212によって歯車状に形成している。この結果、ウェットエッチング工程においてエッチング液の浸入口となる開口213にそれ全体を覆う気泡が発生したとしても、気泡の表面張力が円形の開口213aの外縁の一部から径方向に延びる矩形の開口213bにより不均一になっているため、発生した気泡は破裂し易い。発生した気泡を容易に破裂させることができるため、製造工程を簡素化することができる。
また、第二実施形態では、第一通孔211よって基板210の第一面210aにもダイアフラム20の二次元形状に応じた円形の開口が形成される。したがって、第二通孔212を適切に設計することにより、コンデンサマイクロホン2の出力特性の低下を防ぐことができる。
(他の実施例)
上記複数の実施形態では、圧力センサとしてのコンデンサマイクロホンを説明した。しかし、本発明は音圧以外の圧力変化を検出する圧力センサにも適用可能である。
また、上記複数の実施形態では、基板のダイアフラムと反対側の第二面に歯車状の開口を形成したが、基板の第二面に形成する開口はこの形状に限定されない。例えば図6に示すコンデンサマイクロホン3のように、ダイアフラムの二次元形状に応じた開口313aと、開口313aの外縁の一部からその外側に突出する山形の開口313bとからなる開口313を基板310の第二面に形成してもよい。
上記複数の実施形態では、円形のダイアフラム20を備えるコンデンサマイクロホンを説明した。しかし、ダイアフラムの二次元形状は円形以外でもよい。この場合、第一実施形態における開口13aをダイアフラムの二次元形状に応じた円形以外の形状とする。また、第二実施形態における開口213aをダイアフラムの二次元形状に応じた円形以外の形状とする。
(A)は(B)のA1−A1線による断面図。(B)は第一実施形態のコンデンサマイクロホンの底面図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 (A)は(B)のA4−A4線による断面図。(B)は第二実施形態のコンデンサマイクロホンの底面図。 第二実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 他の実施形態のコンデンサマイクロホンの底面図。
符号の説明
1、2、3:コンデンサマイクロホン、10、210、310:基板、10a、210a:第一面、10b、210b:第二面、11:通孔、12:凹部、13a:開口(基板の第二開口)、13b:開口(基板の第三開口)、14:開口(基板の第一開口)、20:ダイアフラム、30:プレート、51:第一膜(犠牲膜)、52:第二膜(薄膜)、55:マスク、55a:開口(マスクの第一開口)、55b:開口(マスクの第二開口)、211:第一通孔、212:第二通孔、213a:開口(基板の第二開口)、213b:開口(基板の第四開口)、313a:開口、313b:開口

Claims (4)

  1. 第一面と前記第一面の反対側に第二面とを有する基板と、
    前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、固定電極を有するプレートと、
    前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極に対向する可動電極を有し、圧力変化によって変位するダイアフラムと、
    ウェットエッチングにより前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部と、
    前記基板を板厚方向に貫通し、前記ダイアフラムを露出させ、前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口を前記第一面に形成し、前記第一開口と略同形状の第二開口を前記第二面に形成する通孔と、
    前記基板の前記第二面に設けられ、前記第二開口の外縁の一部で前記第二開口と連結する第三開口を前記第二面に形成する凹部と、
    を備える圧力センサ。
  2. 第一面と前記第一面の反対側に第二面とを有する基板と、
    前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、固定電極を有するプレートと、
    前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極に対向する可動電極を有し、圧力変化によって変位するダイアフラムと、
    ウェットエッチングにより前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記基板の前記第一面上に形成された薄膜からなり、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部と、
    前記基板を板厚方向に貫通し、前記ダイアフラムを露出させ、前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口を前記第一面に形成し、前記第一開口と略同形状の第二開口を前記第二面に形成する第一通孔と、
    前記基板を板厚方向に貫通し、前記第一開口の外縁の一部で前記第一開口と連結する第三開口を前記第一面に形成し、前記第三開口と略同形状の第四開口を前記第二面に形成する第二通孔と、
    を備える圧力センサ。
  3. 固定電極を有するプレートと、前記固定電極に対向する可動電極を有し圧力変化によって変位するダイアフラムと、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部とを備える圧力センサの製造方法であって、
    基板の第一面上に、ウェットエッチングによって前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記支持部を構成する犠牲膜を堆積により形成し、
    前記犠牲膜上に前記ダイアフラムを構成する薄膜を堆積により形成し、
    前記基板の前記第一面と反対側の前記第二面上に、前記基板の前記薄膜上の部位を露出させ前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口と、前記第一開口の外縁の一部から前記第一開口の外側に延びるスリット状の第二開口とを有するマスクを形成し、
    前記マスクを用いた前記基板の異方性エッチングにより、前記基板の前記第一開口に対応する部位に通孔を形成し、前記基板の前記第二開口に対応する部位に凹部を形成し、
    ウェットエッチングを用いて、前記基板の前記通孔から浸入するエッチング液で前記犠牲膜の一部を前記基板に対し選択的に除去する、
    ことを含む圧力センサの製造方法。
  4. 固定電極を有するプレートと、前記固定電極に対向する可動電極を有し圧力変化によって変位するダイアフラムと、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートを支持する支持部とを備える圧力センサの製造方法であって、
    基板の第一面上に、ウェットエッチングによって前記基板に対し選択的に除去可能な材料で前記支持部を構成する犠牲膜を堆積により形成し、
    前記犠牲膜上に前記ダイアフラムを構成する薄膜を堆積により形成し、
    前記基板の前記第一面と反対側の前記第二面上に、前記基板の前記薄膜上の部位を露出させ前記ダイアフラムの二次元形状に応じた第一開口と、前記第一開口の外縁の一部から前記第一開口の外側に延びる第二開口とを有するマスクを形成し、
    前記マスクを用いた前記基板の異方性エッチングにより、前記基板の前記第一開口に対応する部位に第一通孔を形成し、前記基板の前記第二開口に対応する部位に第二通孔を形成し、
    ウェットエッチングを用いて、前記基板の前記第一通孔及び前記第二通孔から浸入するエッチング液で前記犠牲膜の一部を除去する、
    ことを含む圧力センサの製造方法。



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