JP2008040048A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図ることができると共にレンズ支持体のスムーズな移動を確保できるレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】本発明のレンズ駆動装置1は、レンズ支持体7の外周に固定したコイル15はヨーク3の外周壁3a又はマグネット13との間に間隔をあけて対面配置してあり、コイル15に通電して生じる電磁力によりレンズ支持体7をレンズの光軸方向に沿って前後に移動するものであって、ヨーク3の外周壁3aは角筒形状を成し且つ内周壁3bは円筒形状を成し、コイル15は円環状を成し、マグネット13はヨークの外周壁3aの角部14に配置してあり且つ内周面13eが円弧面を成し、ヨーク外周壁3aの内周面は隣り合うマグネット13、13間に位置する面3fがマグネット13を配置している面よりも外側に凹んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型カメラに用いられるオートフォーカス用のレンズ駆動装置に関する。
この種のレンズ駆動装置において、特許文献1には、内周壁と、外周壁と、内周壁と外周壁とを連結する連結壁とからなるヨークが開示されており、内周壁と外周壁とは共に円筒形状を成している。そして、外周壁の内周面にはマグネットが環状に配置されており、マグネットと内周壁との間には、レンズ支持体の外周に固定した円環状のコイルが配置されている。
一方、この特許文献に開示されているように、レンズ駆動装置は撮像素子が配置された平面視矩形の基板に搭載されており、ヨークの内周側に配置されるレンズ支持体は円筒形状であるが、位置決めや組付け性に優れることからレンズ駆動装置の外形は矩形に形成されている。
特開2006−178051号公報
ところで、レンズ駆動装置においては、更なる小型化の要求が高い。この要求に応じて発明者らは、小型化を図る為にヨークの外周壁を角筒状にし、内周壁を円筒状にすると共に、角筒の角部に内周面を円弧状にしたマグネットを配置する発明をした。
しかし、円環状のコイルをマグネットと内周壁との間に配置すると、コイルは円環状を成しているので、マグネットの内周面と対面する位置ではマグネットとの間にコイルが移動する為の充分な隙間を保持することができるが、外周壁の内周面においては、コイルが対面する位置は平面になっているので、平面に対して円弧面が対面する為に隙間が著しく狭くなるという問題がある。
コイルと、ヨーク外周壁の内周面やマグネットとの間の隙間に狭い部分が生じると、コイルが接触して引っかかりが生じ易く、レンズ支持体のスムーズな移動が確保できなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、小型化を図ることができると共にレンズ支持体のスムーズな移動を確保できるレンズ駆動装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、環状のヨークと、ヨークの内周側に配置され且つ外周にコイルが固定されたレンズ支持体と、複数のマグネットと、スプリングと、筐体とを備え、ヨークは、内周壁と、外周壁と、内周壁と外周壁とを間隔をあけて連結する連結壁とを有し、マグネットは内周壁との間に間隔をあけて外周壁の内周面に固定してあり且つヨークの周方向に間隔をあけて配置してあり、コイルはヨークの外周壁又はマグネットとの間に間隔をあけて対面配置してあり、スプリングは筐体とレンズ支持体との間に設けて筐体に対してレンズ支持体を光軸方向に移動自在に支持しており、コイルに通電して生じる電磁力によりレンズ支持体をレンズの光軸方向に沿って前後に移動するレンズ駆動装置であって、ヨークの外周壁は角筒形状を成し且つ内周壁は円筒形状を成し、コイルは円環状を成し、マグネットはヨークの外周壁の角部に配置してあり且つ内周面が円弧面を成し、ヨーク外周壁の内周面は隣り合うマグネット間に位置する面がマグネットを配置している面よりも外側に凹んでいることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ヨーク外周壁の内周面に形成する凹みは、外周壁の厚みを薄くすることにより形成してあることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ヨークには、外周縁に係合部が形成してあり、スプリングの外周縁にもヨークの係合部と同じ位置に係合部が形成してあり、筐体にはレンズの光軸に平行な支柱が形成してあり、筐体の支柱にヨーク及びスプリングの係合部を係合して保持してあることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、円環状のコイルに対面しているマグネットの内周面は円弧面を成し、コイルに対面しているヨーク外周壁の内周面は平面であるが凹んで形成しているので、コイルの全周囲において、コイルが対面するマグネット或いはヨーク外周壁との間の隙間寸法に著しい偏りがなく、隙間が狭くなるのを防止できる。
したがって、コイルがマグネットやヨークに引っかかって移動が阻害されるのを防止でき、レンズ支持体のスムーズな移動を得ることができる。
ヨーク外周壁を角筒状にし、角筒の角部にのみマグネットを配置するので、ヨークの全周囲にマグネットを配置する場合に比較して外形寸法を小さくできる。また、角筒状のヨーク外周壁の角部におけるマグネットの厚みを厚くすることができるから、コイルの全周囲に亘ってマグネットを配置しなくてもレンズ支持体を駆動する為に必要な磁界強度を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、例えば、ヨーク外周壁において、所定の位置の厚みを薄くしてヨーク外周壁を形成したり、外周壁の厚みを均一に形成した後に内周面を叩いたり押圧したりして内周面に凹みを形成することができ、ヨーク外周壁の内周面に凹みを容易に形成できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の作用効果を得ることができると共に、組み立時には、筐体の支柱にヨークとスプリングの各係合部を係合して組立てことができるので、位置決め及び組立てが容易にできる。
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1(a)は図2に示すレンズ駆動装置のヨーク、マグネット及びコイルの配置状態を後側から見た平面図であり、図1(b)は(a)に示すB部の拡大図であり、図2は本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の分解斜視図であり、図3は図4のA−A断面図であり、図4は図2に示すレンズ駆動装置の斜視図である。
本実施の形態にかかるレンズ駆動装置1は、携帯電話に組み込まれるオートフォーカスカメラのレンズ駆動装置である。このレンズ駆動装置1は、環状のヨーク3と、レンズ支持体7と、前側スプリング9と、後側スプリング11と、ヨーク3の後側に配置されるベース5(筐体)と、ヨークの前側に配置されるフレーム(筐体)6とを備えており、レンズ支持体7には、外周にコイル15が固定されている。ヨーク3と後側スプリング11との間には絶縁体(スペーサ)17が配置されている。このレンズ駆動装置1は、縦横が約10mm、高さが約3.5mmで非常に小さいものである。
ヨーク3は前側から見て外周が平面視四角形であり、内周が平面視円形になっており、角筒状の外周壁3aと、円筒状の内周壁3bと、外周壁3aと内周壁3bとを間隔をあけて連結する連結壁3cとからなり、外周壁3aと内周壁3bと連結壁3cとで断面がコ字形状を成している。外周壁3aと内周壁3bとはレンズ支持体7の移動方向(前後方向)の寸法が略同じ寸法である。内周壁3bには、後側端から前方に向けて切除部12が形成されている。切除部12は周方向に等間隔をあけて配置してあり、本実施の形態では、平面視四角形状の外周壁3aにおいて、隣り合う角部14間(平面の部分)に対応する位置に設けてある。
ヨーク3の各角部14において、外周壁3aの内周面にはマグネット13が固定されている。マグネット13は、角部14のみに設けてあり、内周壁3bに形成された切除部12に対応する位置にはない。
レンズ支持体7は円筒形状であり、その内周部にレンズ(図示せず)が装着されて、ヨーク3の内周側を光軸方向(前後方向)に移動自在に設けられている。レンズ支持体7の外周には円環状のコイル15が装着されており、コイル15はレンズ支持体7に一体に設けたコイル固定部19に接着固定されている(図3参照)。
コイル15はヨーク3の外周壁3aと内周壁3bとの間に配置するが、マグネット13がある角部14ではマグネット13と内周壁3bとの間に位置し、レンズ支持体7と共にヨーク3内を前後方向に移動するようになっている。
図3に示すように、コイル固定部19は、レンズ支持体7の外周面の周方向に間隔をあけて配置してあり、ヨーク3の内周壁3bに設けた切除部12内に位置している。
コイル固定部19は、レンズ支持体7に装着されたコイル15の内周面を受ける内周受面21と、コイル15の後側端を受ける後端受面23とを一体に備えており、内周受面21はレンズ支持体7の外周面に沿って設けてあり、後端受面23はレンズ支持体の半径方向外方に突設して設けて、内周受面21と後端受面23とで断面L字形状を成している。コイル15は内周受面21と後端受面23との2面で接着固定されている。
ここで、図1(a)(b)を参照して、ヨーク3、マグネット13及びコイル15の関係について詳しく説明する。ヨーク3の外周壁3aは、後側から見て平面視正方形状を成し、外周壁3aの角部14に配置されたマグネット13は、内周面13eが円環状コイル15に沿う円弧面を成している。
ヨーク3の外周壁3aにおいて、隣り合うマグネット13、13間に位置する部位には、外側に凹んだ凹部3fが形成されており、凹部3fとコイル15との間の間隔Wを、凹みがない場合(図1(b)中に二点鎖線Xで示す)の間隔Yよりも広くしている。
また、凹部3fとコイル15との間の寸法Wはマグネット13の内周面13eとコイル15との間の間隔Vと同じかそれよりも広くなっている。
本実施の形態では、凹部3fは、ヨーク3の外周壁3aにおいて、マグネット13、13間に位置する部位の厚みを薄くすることにより形成してある。具体的には、ヨーク外周壁3aの厚みを均一に形成した後に内周面を叩いて内周面に凹部3fを形成している。
また、ヨーク外周壁3aの角部14には、その外周縁に係合部41が形成してある。係合部41は、外周壁3aの角を削除した形状であり、係合部41には筐体(5、6)の支柱43が配置されて支柱43に係合するようになっている。尚、前側スプリング9及び後側スプリング11の各外周縁、及びスペーサ17の外周縁にもヨーク3の係合部41と同じ位置に係合部45、45、46が各々形成してあり、筐体2にはレンズの光軸に平行な支柱43が形成してあり、筐体(5、6)の支柱43にヨーク3、スプリング9、11及びスペーサ17を係合して保持している。
本実施の形態では、ベース5には角部にヨーク3の外周に位置する支柱43が設けてあり、フレーム6にもヨークの外周に位置する支柱43が設けてあり、ベース5の支柱43とフレーム6支柱43とを突き合わせて連続した支柱を形成している。
尚、ベース5は、ヨーク3の後側(レンズの光軸方向の後側)に位置する基底部5bを有しており、ベース5の基底部5bには後側スプリング11の外周側部11bが載置される。
前側スプリング9は環状の板ばねであり、内周側部9aと外周側部9bとが設けてあり、内周側部9aはレンズ支持体7に取り付けてあり、外周側部9bはヨーク3とフレーム6との間に挟持して固定されている。内周側部9aと外周側部9bとは弾性変形可能な腕部9cにより連結してある。
後側スプリング11は全体として環状の板ばねであるが、本実施の形態では、左右に分割した一方側部30と他方側部32とから構成されている。後側スプリング11の各外周側部11b、11bは、絶縁体(スペーサ)17を介してベース5とヨーク3との間に挟持されており、絶縁体17は後側スプリング11とヨーク3との間の電気的絶縁を図っている。各内周側部11a、11aは、レンズ支持体7の後端に取り付けてある。後側スプリング11の各内周側部9aと外周側部9bとは弾性変形可能な腕部11cにより連結してある。
本実施の形態では、後側スプリング11を構成する一方側部30には端子33が形成されており、他方側部32には端子35が形成されて各端子33、35が電源供給端子に接続されるようになっている。尚、一方側部30と他方側部32とは、各々コイル15にハンダ付け等により電気的に接続されており、後側スプリング11からコイル15に通電するようになっている。
これらの前側スプリング9と後側スプリング11とは、組立て前の自然状態(フレーム6を組付ける前の状態)において平坦であるが(図2参照)、少なくとも前側スプリング9は、組付け後には図3に示すように、内周側部9aが外周側部9bよりも前方に位置するように弾性変形した状態で取り付けてある。これにより、ばねの復帰力(付勢力)により内周側部9aがレンズ支持体7をベース5側に向けた付勢力で常時付勢するようにしている。
フレーム6はレンズ支持体7の前側に配置されており、ヨーク3との間に前側スプリング9の外周側部9bを挟んで保持すると共に、ベース5に嵌合固定してベース5とフレーム6とで筐体を形成している。
次に、本発明にかかるレンズ駆動装置1の作用及び効果について説明する。
本実施の形態にかかるレンズ駆動装置1によれば、端子33、35からコイル15に通電すると、コイル15に作用する電磁力で、レンズ支持体7は前側スプリング9及び後側スプリング11の付勢力に抗して移動し、スプリング9、11との力の釣り合う位置で停止する。
円環状のコイル15に対面しているマグネット13の内周面13eはコイル15に沿った円弧面を成し、コイル15に対面しているヨーク外周壁3aの内周面は平面を成しているが、凹部3fを形成してあるので、コイル15の全周囲において、コイル15が対面するマグネット13との間の隙間V或いはヨーク外周壁3aとの間の隙間Wの寸法に著しい偏りがなく、隙間が狭くなるのを防止できる。したがって、コイル15がマグネットやヨーク外周壁3aに引っかかって移動が阻害されるのを防止でき、レンズ支持体のスムーズな移動を得ることができる。
ヨーク外周壁3aを角筒状にし、角筒の角部14にのみマグネット13を配置するので、ヨーク3の全周囲にマグネットを配置する場合に比較して外形寸法を小さくできる。また、角筒状のヨーク外周壁の角部14におけるマグネット13の厚みを厚くすることができるから、コイル15の全周囲に亘ってマグネット13を配置しなくてもレンズ支持体7を駆動する為に必要な磁界強度を得ることができる。
ヨーク外周壁3aの凹部3fは、ヨーク外周壁3aにおけるその部分の厚みを薄くして形成しているので容易に形成できる。
ヨーク3、前側スプリング9、後側スプリング11及びスペーサ17の各外周縁に筐体5、6の支柱43に係合する係合部41、45、47を形成しているので、位置決め及び組立てが容易にできる。
レンズ支持体7の径方向外側に突設したコイル固定部19は、ヨーク3の内周壁3bに形成した切除部12に位置しているので、レンズ支持体7の移動を妨げない。
マグネット13はヨーク3の角部14に配置しているので、角部14では内周壁3bと外周壁3aとの間の間隔を広く取ることができ、その分マグネットの厚み(レンズ支持体の半径方向の寸法)を厚くできるから、コンパクトな構成で磁界強度を強めることができる。
ヨーク3の角部14では、図3に示すように、コイル15はマグネット13に対面すると共に、コイル15の移動領域全体に亘って、ヨーク3の外周壁3aと内周壁3bとに挟まれるので、常時強い磁界内を移動でき、高い駆動トルクを得ることができる。
レンズ支持体7に設けたコイル固定部19において、コイル15は内周受面21と後端受面23との2面でコイル15を固定するので、コイル15を強固に固定することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、ヨーク3の外周壁3aに形成する凹部3fは、厚みを薄くすることに限らず、外周壁3aを外側に突設するように変形させて形成するものであっても良い。
ヨーク3の外周壁3aの形状(ヨークの外形)は、平面視正方形に限らず、5角形や6角形等であっても良く、その角部14ごとにマグネット13を配置し、外周壁3aにはマグネット13間の位置で凹部3fを形成するものであっても良い。
(a)は図2に示すレンズ駆動装置のヨーク、マグネット及びコイルの配置状態を後側から見た平面図であり、(b)は(a)に示すB部の拡大図である。 本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の分解斜視図である。 図4のA−A断面図である。 図2に示すレンズ駆動装置の斜視図である。
符号の説明
1 レンズ駆動装置
3 ヨーク
3a 外周壁
3b 内周壁
3c 連結壁
3e 内周面
3f 凹部
5 ベース(筐体)
6 フレーム(筐体)
7 レンズ支持体
9 前側スプリング
11 後側スプリング
13 マグネット
15 コイル
41、45、46 係合部
43 支柱



Claims (3)

  1. 環状のヨークと、ヨークの内周側に配置され且つ外周にコイルが固定されたレンズ支持体と、複数のマグネットと、スプリングと、筐体とを備え、ヨークは、内周壁と、外周壁と、内周壁と外周壁とを間隔をあけて連結する連結壁とを有し、マグネットは内周壁との間に間隔を空けて外周壁の内周面に固定してあり且つヨークの周方向に間隔をあけて配置してあり、コイルはヨークの外周壁又はマグネットとの間に間隔をあけて対面配置してあり、スプリングは筐体とレンズ支持体との間に設けて筐体に対してレンズ支持体を光軸方向に移動自在に支持しており、コイルに通電して生じる電磁力によりレンズ支持体をレンズの光軸方向に沿って前後に移動するレンズ駆動装置であって、
    ヨークの外周壁は角筒形状を成し且つ内周壁は円筒形状を成し、コイルは円環状を成し、マグネットはヨークの外周壁の角部に配置してあり且つ内周面が円弧面を成し、ヨーク外周壁の内周面は隣り合うマグネット間に位置する面がマグネットを配置している面よりも外側に凹んでいることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. ヨーク外周壁の内周面に形成する凹みは、外周壁の厚みを薄くすることにより形成してあることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. ヨークには、外周縁に係合部が形成してあり、スプリングの外周縁にもヨークの係合部と同じ位置に係合部が形成してあり、筐体にはレンズの光軸に平行な支柱が形成してあり、筐体の支柱にヨーク及びスプリングの係合部を係合して保持してあることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
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