JP2008037387A - ワイパー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い加工精度を必要とすることなく確実にワイパーアームに対するワイパーブレードの自由な揺動を防止することができ、装飾性の観点から有利な構造のワイパー装置を提供する。
【解決手段】一対の側壁23と上壁24とを有し軸部材27が設けられかつ開口部25が形成された基幹部材17を有するワイパーブレード12と、軸部材27に取り付けられる連結部材22と、連結部材22に固着可能な取付部15が形成された取付部材14を有するワイパーアーム11とを備え、ワイパーアーム11とワイパーブレード12とが相対的に揺動可能に連結されるワイパー装置10である。基幹部材17には、延出壁31とストッパ壁32とを有する突出部30が設けられ、連結部材22には、連結部材22の揺動に伴って開口部25の一端25a側の上壁24に下側から係合可能でありかつ突出部30のストッパ壁32に上側から係合可能な係合部33が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイパーアームとワイパーブレードとが相対的に揺動可能に連結される構造のワイパー装置に関する。
従来、ワイパー装置には、車両のフロントガラス等の払拭面を払拭するワイパーブレードにプライマリーレバーが設けられ、このプライマリーレバーが払拭面に沿って揺動可能とされたワイパーアームに設けられたアームピースに連結され、ワイパーアームとプライマリーレバーとが相対的に揺動可能な構造とされているものがある。このものでは、プライマリーレバーは、互いに対向して延在する一対の側壁とこれらを繋ぐ上壁とを有し、その長手方向の略中央部には、上壁を開放する開口部が形成されている。このプライマリーレバーには、略中央部に両側壁を掛け渡す軸部材が設けられ、この軸部材には、プライマリーレバーに対して回動可能に連結部材が取り付けられている。連結部材には、ワイパーアームのアームピースに設けられた取付部がプライマリーレバーの開口部を経て固着され、ワイパーアームとプライマリーレバーとが相対的に揺動可能に連結されている。
上記したワイパー装置では、通常の状態において、ワイパーブレードが、連結部材を介して連結されたワイパーアームにより払拭面に押圧されて払拭面に適切に当接されており、ワイパーアームを払拭面に沿って揺動させることにより払拭面を良好に払拭することができる。
このようなワイパー装置には、連結部材が、軸部材から開口部の一端へ向けて延出された延出部を有しプライマリーレバーの両側壁に内方から当接する一対の対向壁と、両対向壁を掛け渡すように軸部材に対して回動可能とされアームピースの取付部が固着される固着部とを有する構成とされ、この両対向壁にその一端まで連続する弧状の溝が形成されるとともに、プライマリーレバーの側壁に弧状溝と係合する突起が形成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。この従来のワイパー装置では、連結部材の延出部がプライマリーレバーの上壁に当接することによりプライマリーレバーに対する連結部材の揺動範囲の一方を制限するとともに、プライマリーレバーの側壁の突起が連結部材の弧状溝の終端に当接することによりプライマリーレバーに対する連結部材の揺動範囲の他方を制限している。このものでは、プライマリーレバーに対する連結部材の揺動範囲を制限することによりワイパーアームに対するワイパーブレードの揺動範囲を制限することができるので、車両を洗浄するとき等に、ワイパーアーム及びワイパーブレードが払拭面に対して起立(所謂ロックバック状態。)されてワイパーブレードが払拭面に当接されていない状態とされても、ワイパーブレードがワイパーアームに対して自由に揺動してしまうことを防止することができる。
特許第3230738号
ところで、上記した従来のワイパー装置では、ワイパーブレードとワイパーアームとの相対的な揺動の基部となる固着部を揺動軸線方向で見て両端に位置する連結部材の一対の対向壁に形成された弧状溝の終端にプライマリーレバーの側壁に形成された突起を当接させることにより、プライマリーレバーに対する連結部材の揺動範囲の他方を制限している。このことから、相対的な揺動の基部となる固着部および軸部材にかかる力の揺動軸線方向で見た偏りをなくすためには、揺動方向で見てプライマリーレバーの双方の側壁の等しい位置に突起を設けるとともに連結部材の双方の対向壁の等しい位置に弧状溝を設ける必要があり、高い加工精度が求められ製造コストの増加を招いてしまう。
また、上記した従来のワイパー装置では、加工を容易なものとすべくプライマリーレバーの両側壁を外方から凹ませることにより内方へ突出する突起を両側壁に形成しているので、外方から見ると、プライマリーレバーの両側壁に窪みが形成されてしまい、プライマリーレバーの装飾性すなわちワイパー装置全体の装飾性の低下を招いてしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたもので、高い加工精度を必要とすることなく確実にワイパーアームに対するワイパーブレードの自由な揺動を防止することができ、装飾性の観点から有利な構造のワイパー装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載のワイパー装置は、互いに対向して延在する一対の側壁と該両側壁を延在方向に沿って繋ぐ上壁とを有し前記両側壁を掛け渡たす軸部材が設けられかつ該軸部材の近傍の前記上壁を開放する開口部が形成された基幹部材を有するワイパーブレードと、前記基幹部材の内方で該基幹部材に対して回動可能に前記軸部材に取り付けられる連結部材と、該連結部材に固着可能な取付部が形成された取付部材を有するワイパーアームとを備え、前記取付部材の前記取付部が前記基幹部材の前記開口部を経て前記連結部材に固着されて前記ワイパーアームと前記ワイパーブレードとが相対的に揺動可能に連結されるワイパー装置であって、前記基幹部材には、その延在方向で見た前記開口部の一端から下方へ向けて延出する延出壁と該延出壁の延出端から前記上壁に平行に延出するストッパ壁とを有する突出部が設けられ、前記連結部材には、前記開口部の一端側の前記上壁と前記ストッパ壁との間に位置し、前記連結部材の揺動に伴って前記開口部の一端側の前記上壁に下側から係合可能でありかつ前記突出部の前記ストッパ壁に上側から係合可能な係合部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載のワイパー装置は、請求項1に記載のワイパー装置であって、前記連結部材は、前記基幹部材の内方から前記一対の側壁に面で当接する一対の対向壁と、該両対向壁を掛け渡すように設けられ前記軸部材を取り巻くように該軸部材を保持することができかつ前記取付部材の前記取付部の固着が可能とされた固着部とを有し、前記係合部は、前記両対向壁の一端を掛け渡すように設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載のワイパー装置は、請求項1または請求項2に記載のワイパー装置であって、前記取付部材の前記取付部は、平板形状とされた前記取付部材の先端部が略U字状とされて構成され、前記連結部材の前記固着部は、前記軸部材を取り巻きつつ前記取付部に適合する略U字状の外周形状を呈し、前記取付部および前記固着部には、互いを嵌合状態で係止する係止手段が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載のワイパー装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のワイパー装置であって、前記ストッパ壁は、前記基幹部材の延在方向で見て、前記延出壁の延出端から前記開口部とは反対側に向けて突出され、前記延出壁は、前記係合部と前記軸部材との間に位置されていることを特徴とする。
請求項1ないし請求項4に記載のワイパー装置では、連結部材の係合部が、基幹部材の上壁に係合することにより基幹部材に対する連結部材の回動範囲の一方を制限することができ、基幹部材に設けられた突出部のストッパ壁に係合することにより基幹部材に対する連結部材の回動範囲の他方を制限することができるので、一対の側壁および一対の対向壁で位置を一致させるような高い加工精度を必要とすることなく、確実にワイパーアームに対するワイパーブレードの自由な揺動を防止することができる。
また、係合部は、両側壁と上壁とに囲まれた個所すなわち基幹部材の内方で、上壁またはストッパ壁に当接することにより基幹部材に対する連結部材の回動範囲を制限してワイパーアームに対するワイパーブレードの揺動範囲を制限する構成であることから、揺動範囲を制限するための構成部分が外部に露出することがないので、当該構成部分が装飾性を高める際の妨げになることはなく、装飾性の観点から有利な構造である。
特に、請求項2に記載のワイパー装置では、連結部材の両対向壁の外側面を総ての面積で基幹部材の両側壁の内側面に当接させることができるので、連結部材と基幹部材とのがたつきが生じることを効率良く防止することができる。これは、従来のワイパー装置のように連結部材の両対向壁に弧状の溝が形成されていると、溝が占める面積の分だけ両対向壁の外側面と基幹部材の側壁の内側面との接触面積が低減し、両対向壁の外側面の総ての面積を当接させることと比較して両対向壁の外側面が同一の面積であっても基幹部材と連結部材との結合度が低下してしまうことによる。
請求項4に記載のワイパー装置では、軸部材側から見て、環状とされた連結部材で突出部を取り巻くような配置関係とされており、環状の先端を構成する係合部が突出部の上端に位置する上壁と突出部の下端(延出端。)に位置するストッパ壁とに当接することにより、連結部材の揺動範囲を制限する構成であることから、外方から開口部を経て見ても、揺動範囲を制限する構成部分が露出することを防止することができる。
以下に、本発明に係るワイパー装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るワイパー装置10の一例を模式的に示す側面図であり、図2は、要部を分解して示す部分的な斜視図である。
ワイパー装置10は、車両(図示せず。)に用いられるのに好適であり、車両のフロントガラス、リアガラス等からなる払拭面Sを払拭するために車両に設けられる。ワイパー装置10は、車両に設けられたワイパーアーム11とワイパーブレード12とを備える。
ワイパーアーム11は、図示は略すが車両のワイパーモータにワイパーリンクを介して接続され、そのワイパーモータの駆動により払拭面Sに沿って往復動(揺動。)可能とされている。ワイパーアーム11の基端部には、ヒンジ機構13(図9参照。)が設けられており、当該ヒンジ機構13によりワイパーアーム11を払拭面Sに対して起立させた状態(所謂ロックバック状態。)(図9参照。)とすることができる。ワイパーアーム11の先端部には、取付部材としての平板形状のアームピース14が設けられている。アームピース14の先端は、図2に示すように、略U字状に湾曲されて取付部15が形成され、この取付部15の先端側に係止孔16が設けられている。この取付部15を介してワイパーアーム11にワイパーブレード12が取り付けられている。
ワイパーブレード12は、図1に示すように、プライマリーレバー17とセカンダリーレバー18とヨーク19とバーティブラ20とブレードラバー21とを有するトーナメント式の構造とされている。ワイパーブレード12は、ワイパーアーム11からの押圧力により、ブレードラバー21の下端の払拭部21aがブレードラバー21の長さ方向で見て均等な付勢力で払拭面Sに当接される。ワイパーブレード12は、アームピース14の取付部15がプライマリーレバー17に設けられたクリップ22(図2参照。)に固着されることによりワイパーアーム11に取り付けられている。このため、本実施例では、クリップ22が連結部材としての役割を果たし、プライマリーレバー17が基幹部材としての役割を果たす。
プライマリーレバー17は、図2に示すように、略平行に対向して延在する一対の側壁23と、両側壁23を繋ぐ上壁24とにより略断面コ字状とされている。プライマリーレバー17には、その長手方向で見た略中央部の上壁24が開放されて開口部25が形成されている。このため、開口部25は、プライマリーレバー17の長手方向で見た両端部が上壁24で構成されていることとなる。
また、プライマリーレバー17の両側壁23には、その長手方向で見た略中央位置で対を成す挿通孔26が形成されている。一対の挿通孔26には、軸部材としてのリベット27が挿通可能であり、このリベット27には、クリップ22がプライマリーレバー17に対して回動可能に取り付けられる。ここで、図3にクリップ22の側面図を示し、図4は、図3の矢印A1から見たクリップ22の正面図であり、図5は、図3の矢印A2から見たクリップ22の底面図であり、図6は、図4に示すI−I線に沿って得られた断面図である。
クリップ22は、合成樹脂で形成されており、図3ないし図6に示すように、アームピース14の取付部15が固着される固着部28と、その両側で平行に対向する一対の対向壁29とを有する。
固着部28は、長手方向の一端部に半円形状に張り出したクリップ湾曲部分28aを有し、他端部に板形状のレバー部分28bを有する。固着部28は、クリップ湾曲部分28aを中心としてアームピース14の取付部15に適合する略U字状に設定されている。クリップ湾曲部分28aには、その半円形状の中心軸線に略等しい中心軸線を有しリベット27の挿通を許す挿通個所28cが形成されている。レバー部分28bは、一端28dが固着部28に一体的とされてプライマリーレバー17の長手方向に延在している。レバー部分28bは、その下端面28eに係止爪28fが設けられており、他端28gを押圧することにより一端28dを基点とする撓み変形が可能とされている(図6の二点鎖線のレバー部分28b参照。)。係止爪28fは、アームピース14の取付部15に設けられた係止孔16と係合可能に設定されており、係止孔16と協働して取付部15と固着部28とを嵌合状態で係止する係止手段として機能する。リベット27の軸線方向で見て、固着部28の両側に両対向壁29が位置されている。
両対向壁29は、固着部28を介在させつつ、リベット27が挿通される挿通個所28cから見て固着部28とは反対側へも延在されており、外側面29aがプライマリーレバー17の各側壁23の内側面23aと面当接可能に設定されている。両対向壁29は、固着部28に装着(固着。)されたワイパーアーム11が、プライマリーレバー17の幅方向へ変位することを防止する機能も有する。
ワイパー装置10では、図2に示すように、プライマリーレバー17の各側壁23の挿通孔26に挿通されたリベット27(矢印A3参照。)を、クリップ22の固着部28の挿通個所28cで保持させることにより、プライマリーレバー17の各側壁23の間でプライマリーレバー17に対して回動可能にクリップ22が取り付けられる(矢印A4参照。)。
本発明に係るワイパー装置10では、ワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の自由な揺動を防止するために、従来のワイパー装置とは異なる構造で、プライマリーレバー17に対するクリップ22の回動範囲を制限している。この構造について以下に説明する。なお、プライマリーレバー17の延在方向で見た開口部25の両端のうち、クリップ22が適正に取り付けられた状態(図2、図7および図8参照。)において、リベット27から見てクリップ22の固着部28が延在された側とは反対側に位置する端を当該開口部25の一端25aとする。
プライマリーレバー17には、開口部25の一端25a、すなわち上壁24のうち一端25aを構成する端部24aに突出部30が設けられている。
突出部30は、プライマリーレバー17の幅方向で見た略中央位置に位置され、リベット27の軸線方向をプライマリーレバー17における幅方向とすると、開口部25の一端25aすなわち上壁24の幅寸法よりも小さな幅寸法で上壁24と一体的に連続する板形状を呈し、延出壁31とストッパ壁32とを有する。延出壁31は、図7および図8に示すように、上壁24と直交するように上壁24の端部24aから下方へ向けて延出されている。ストッパ壁32は、延出壁31の延出端から上壁24と平行に対向するように折り返されて形成されている。このため、プライマリーレバー17の内方には、上壁24の端部24aから延出壁31を経てストッパ壁32に至る個所が、全体に略コ字状とされている。この上壁24の端部24aとストッパ壁32との間には、クリップ22に設けられた係合部33が位置されている。
係合部33は、図3ないし図6に示すように、一対の対向壁29における、クリップ22の挿通個所28cから見て固着部28とは反対側の延在端29bを掛け渡して設けられている。このため、係合部33は、両対向壁29と協働して、クリップ22の端部(33)から固着部28に至る個所を閉鎖された環状としている。ここで、ワイパー装置10では、リベット27の回転軸線から見て、クリップ22における係合部33までの間隔が、プライマリーレバー17における突出部30までの間隔よりも僅かに長く設定されている。
このクリップ22は、前述したように、プライマリーレバー17の各側壁23の間でプライマリーレバー17に対して回動可能にリベット27に取り付けられているが、この取り付けの際、図2に矢印A6で示すように、このクリップ22の環状個所にプライマリーレバー17のコ字状個所を挿通させるように、すなわちクリップ22の係合部33が、プライマリーレバー17のコ字状個所の内方で上壁24の端部24aとストッパ壁32との間に位置するように、クリップ22がプライマリーレバー17の内方に配置される。
ここで、クリップ22がリベット27の軸線回りにプライマリーレバー17に対して回動可能とされていることから、クリップ22の係合部33は、クリップ22の回動に伴って、プライマリーレバー17の内方ですなわち上壁24の端部24aとストッパ壁32との間で上下動することとなる。係合部33は、上側へと移動すると、図7に示すように、上側面33aが上壁24の端部24aの下側面24bに当接して、上壁24の端部24aと係合することとなる。また、係合部33は、下側へと移動すると、図8に示すように、下側面33bがストッパ壁32の上側面32aに当接して、ストッパ壁32と係合することとなる。これにより、クリップ22は、プライマリーレバー17に対してリベット27の軸線回りに回動可能ではあるが、その回動は、係合部33の上壁24の端部24aへの係合により一方が制限され、係合部33のストッパ壁32への係合により他方が制限されている。
このクリップ22の固着部28には、ワイパーアーム11のアームピース14の取付部15の略U字状の個所でクリップ湾曲部分28aを取り巻きつつ取付部15の係止孔16をレバー部分28bの係止爪28fに係合させて(図2矢印A5参照。)、取付部15が固着される。これにより、ワイパーブレード12は、クリップ22を介してワイパーアーム11に連結される。このように構成されたワイパー装置10では、図7および図8に示すように、クリップ22がプライマリーレバー17に対してリベット27の軸線回りに制限された範囲内で回動可能であることから、クリップ22を介してワイパーアーム11に連結されたワイパーブレード12が、ワイパーアーム11に対してリベット27の軸線回りに制限された範囲内、すなわち図9に実線で示す状態のワイパーブレード12(図7に対応。)から、図9に一点鎖線で示す状態のワイパーブレード12(図8に対応。)に至る範囲内で揺動可能である。
ワイパー装置10では、図2に示すように、通常の状態において、ワイパーブレード12が、クリップ22を介してワイパーアーム11から押圧力を受けることにより、ブレードラバー21の払拭部21aが払拭面Sに当接される。このとき、ワイパー装置10では、ワイパーブレード12がワイパーアーム11に対して揺動可能に連結されているので、払拭面Sの位置によりワイパーアーム11に対する払拭面Sの角度が一定ではなくても、ブレードラバー21の払拭部21aが払拭面Sに適切な角度で当接される。よって、ワイパー装置10では、払拭面Sを良好に払拭することができる。
また、ワイパー装置10では、例えば、車両を洗浄するとき等に、図9に示すように、ワイパーアーム11のヒンジ機構13の回動軸線を中心に、ワイパーアーム11およびワイパーブレード12を起立させた状態(所謂ロックバック状態。)とされることがある。この状態では、ワイパーブレード12は、払拭面Sに当接されていないことから、ワイパーアーム11に対する揺動が払拭面Sにより制限されることはない。しかしながら、ワイパー装置10では、ワイパーブレード12のワイパーアーム11への取付個所となるクリップ22の可動範囲が制限されていることから、ワイパーアーム11に対してワイパーブレード12が自由に揺動してしまうことが防止されている。このため、ワイパーブレード12がワイパーアーム11と接触することにより、ワイパーブレード12およびワイパーアーム11の塗装が損傷したり、ワイパーブレード12およびワイパーアーム11が変形したりして、外観の装飾性の低下を防止することができるとともに、塗装の損傷個所から錆びたり変形したりすることに起因する耐久性の低下を防止することができる。
ワイパー装置10では、クリップ22において回動の基部となる挿通個所28cの回転軸線で見て、略中央位置で係合部33が上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合することによりプライマリーレバー17に対するクリップ22の回動範囲を制限しているので、高い加工精度を必要とすることなく、クリップ22の回動方向に対する偏りがない状態でプライマリーレバー17に対するクリップ22の回動範囲を制限する、すなわちワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の揺動範囲を制限することができる。これは、従来のワイパー装置のように、クリップ(22)の対向壁(29)に設けた弧状溝に、プライマリーレバー(17)の側壁(23)に設けた突起を係合させる構造の場合、相対的な揺動の基部となる固着部(28)およびリベット(27)にかかる力の揺動軸線方向で見た偏りをなくすためには、クリップ(22)の回動方向で見てプライマリーレバー(17)の双方の側壁(23)の等しい位置に突起を設けるとともにクリップ(22)の双方の対向壁(29)の等しい位置に弧状溝を設ける必要があり、高い加工精度が求められることによる。
ワイパー装置10では、ワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の揺動範囲を制限するための機構は、プライマリーレバー17に対するクリップ22の回動範囲を制限する機構であり、当該回動範囲を制限する機構は、クリップ22の係合部33が、プライマリーレバー17の内方で、上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合する構成であるので、プライマリーレバー17の外方すなわちワイパー装置10の外方に露出することはない。このため、ワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の揺動範囲を制限するための機構が、プライマリーレバー17すなわちワイパー装置10の装飾性を向上させる際の妨げとなることはないので、本発明に係るワイパー装置10の構造は装飾性の観点から有利である。
ワイパー装置10では、クリップ22の両対向壁29の外側面29aの総ての面積を、プライマリーレバー17の両側壁23の内側面23aに当接させることができるので、クリップ22とプライマリーレバー17との相対的ながたつきを効率良く防止することができる。これは、従来のワイパー装置のように、クリップの対向壁に弧状溝が設けられている場合、弧状溝が占める面積の分だけ両対向壁と両側壁との接触面積が低減することとなるので、両対向壁の面積の総てを当接させることに比較して、クリップ22とプライマリーレバー17との相対的ながたつき防止に寄与している両対向壁の外側面の面積の割合が低下することによる。
ワイパー装置10では、開口部25から見て、延出壁31の裏側に係合部33が位置され、かつ当該裏側で係合部33が上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合する構造とされているので、当該構造が開口部を経て外方から見えることが防止され、装飾性の観点から有利である。
したがって、ワイパー装置10では、高い加工精度を必要とすることなく確実にワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の自由な揺動を防止することができるとともに、装飾性の観点から有利な構造を有している。
なお、上記した実施例では、トーナメント式の構造のワイパー装置10が示されていたが、プライマリーレバー17(基幹部材。)の内方で、係合部33が上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合することにより、ワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の自由な揺動を防止することができればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
また、ワイパー装置10では、クリップ22が両対向壁29を有する構成とされていたが、プライマリーレバー17の内方で、係合部33が上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合することにより、ワイパーアーム11に対するワイパーブレード12の自由な揺動を防止することができればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
ワイパー装置10では、ワイパーアーム11のアームピース14の取付部15が略U字状とされかつ当該取付部15に適合する外周形状の固着部28がクリップ22に設けられていたが、ワイパーアーム11のアームピース14(取付部材。)の取付部15がプライマリーレバー17(基幹部材。)に対して回動可能に取り付けられたクリップ22(連結部材。)に固着可能であればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
ワイパー装置10では、開口部25から見て、延出壁31の裏側に係合部33が位置され、かつ当該裏側で係合部33が上壁24の端部24aまたはストッパ壁32と係合する構造とされていたが、係合部33が開口部25から見て延出壁31の表側に位置されていてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
本発明に係るワイパー装置の一例を模式的に示す側面図である。 ワイパー装置の要部を分解して示す部分的な斜視図である。 クリップを示す側面図である。 図3に示す矢印A1から見たクリップの正面図である。 図3に示す矢印A2から見たクリップの底面図である。 図4に示すI−I線に沿って得られた断面図である。 ワイパー装置の要部を模式的に示す断面図である。 ワイパー装置の動作を説明するための図7と同様の断面図である。 ワイパー装置の動作を説明するための模式的な側面図である。
符号の説明
10 ワイパー装置
11 ワイパーアーム
12 ワイパーブレード
14 (取付部材としての)アームピース
15 取付部
16 (係止手段としての)係止孔
17 (基幹部材としての)プライマリーレバー
22 (連結部材としての)クリップ
23 一対の側壁
24 上壁
25 開口部
25a 一端
27 (軸部材としての)リベット
28 固着部
28f(係止手段としての)係止爪
29 一対の対向壁
29b 一端
30 突出部
31 延出壁
32 ストッパ壁
33 係合部

Claims (4)

  1. 互いに対向して延在する一対の側壁と該両側壁を延在方向に沿って繋ぐ上壁とを有し前記両側壁を掛け渡たす軸部材が設けられかつ該軸部材の近傍の前記上壁を開放する開口部が形成された基幹部材を有するワイパーブレードと、前記基幹部材の内方で該基幹部材に対して回動可能に前記軸部材に取り付けられる連結部材と、該連結部材に固着可能な取付部が形成された取付部材を有するワイパーアームとを備え、
    前記取付部材の前記取付部が前記基幹部材の前記開口部を経て前記連結部材に固着されて前記ワイパーアームと前記ワイパーブレードとが相対的に揺動可能に連結されるワイパー装置であって、
    前記基幹部材には、その延在方向で見た前記開口部の一端から下方へ向けて延出する延出壁と該延出壁の延出端から前記上壁に平行に延出するストッパ壁とを有する突出部が設けられ、
    前記連結部材には、前記開口部の一端側の前記上壁と前記ストッパ壁との間に位置し、前記連結部材の揺動に伴って前記開口部の一端側の前記上壁に下側から係合可能でありかつ前記突出部の前記ストッパ壁に上側から係合可能な係合部が設けられていることを特徴とするワイパー装置。
  2. 前記連結部材は、前記基幹部材の内方から前記一対の側壁に面で当接する一対の対向壁と、該両対向壁を掛け渡すように設けられ前記軸部材を取り巻くように該軸部材を保持することができかつ前記取付部材の前記取付部の固着が可能とされた固着部とを有し、
    前記係合部は、前記両対向壁の一端を掛け渡すように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイパー装置。
  3. 前記取付部材の前記取付部は、平板形状とされた前記取付部材の先端部が略U字状とされて構成され、前記連結部材の前記固着部は、前記軸部材を取り巻きつつ前記取付部に適合する略U字状の外周形状を呈し、前記取付部および前記固着部には、互いを嵌合状態で係止する係止手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のワイパー装置。
  4. 前記ストッパ壁は、前記基幹部材の延在方向で見て、前記延出壁の延出端から前記開口部とは反対側に向けて突出され、前記延出壁は、前記係合部と前記軸部材との間に位置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のワイパー装置。

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