JP2008037119A - 車内用インジケータの照明装置 - Google Patents

Abstract

【課題】部品点数の増加によるコストアップや照度の低下といった不具合を招くことなく、基板ならびに発光素子に対する防水性を高める。
【解決手段】発光素子２８を有する基板２６と、発光素子からの光を拡散して透過させるレンズ３０と、レンズで拡散された光によって照明されるインジケータプレート２４とを備えた車内用インジケータの照明装置であって、レンズ３０には基板２６の周囲を取り囲む壁３２が一体に形成されている。この壁３２とレンズ３０とによって基板２６を被っている。
【選択図】図２

Description

本発明は、例えば車両用シフトレバーのシフトポジションを表示した箇所を夜間などに照明する車内用インジケータの照明装置に関する。

シフトレバーのシフトポジションを表示した箇所の照明装置については、特許文献１に開示された技術が既に知られている。この技術では、各シフトポジションを文字で表示した文字板がシフトレバーの操作ラインに沿って配置されている。文字による各シフトポジションの表示部は光を透すようになっており、文字板の内側に設けられた電球（バルブ）によって照明される。

近年、この種のインジケータ照明においても、その光源がバルブから発光ダイオード（LED）に移行している。そしてLEDを採用した照明装置では、基板に付いたチップ（発光素子）を光の透過可能な樹脂製のケースに入れ、そのケースを照明装置のハウジングに固定している。このケースにより、こぼれた飲料水などに対する発光素子の防水性を確保している。
特開平１０−２１７７９６号公報

このようにケースを用いることにより、照明装置の部品点数が増えてコストアップを招くとともに、発光素子からの光が樹脂製のケースを透過することで照度が低下する。また基板の防水性も確保するには、発光素子を防水しているケースとは別途に防水対策が必要となってコストアップとなる。

本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、部品点数の増加によるコストアップや照度の低下といった不具合を招くことなく、基板ならびに発光素子に対する防水性を高めることである。

本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
第１の発明は、発光素子を有する基板と、発光素子からの光を拡散して透過させるレンズと、レンズで拡散された光によって照明されるインジケータプレートとを備えた車内用インジケータの照明装置であって、レンズには基板の周囲を取り囲む壁が一体に形成されている。この壁とレンズとによって基板を被っている。

このように照明装置における既存のレンズと、このレンズに形成された壁とによって発光素子の基板を被うことにより、部品点数の増加によるコストアップあるいはインジケータプレートに対する照度の低下といった不具合を招くことなく、基板ならびに発光素子に対する防水性を高めることができる。したがって照明装置に対し、こぼれた飲料水などが浸入して基板の電気系統などにトラブルが生じるのを解消できる。

第２の発明は、第１の発明に記載された車内用インジケータの照明装置であって、発光素子の基板が、レンズの裏面側においてインジケータハウジングに固定されている。
これにより、インジケータハウジングに対して基板、レンズおよびインジケータプレートを個々に固定する、といった従前どおりの組み付け構造を採用することが可能となる。

第３の発明は、第１の発明に記載された車内用インジケータの照明装置であって、発光素子の基板が、レンズまたは壁に固定されている。
この場合、基板がレンズで被われ、かつ、実質的に該レンズに対して直接固定されたこととなるので、照明箇所に対する発光素子の照度低下を避けるべく、基板をインジケータプレートに近づけて配置しても防水性は充分に保たれ、また発光素子とレンズとの位置関係が常に適正な状態に維持される。

以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図１は車両におけるオートマチックトランスミッションのシフトレバー装置を表した平面図である。図２は図１のA-A矢視方向の拡大断面図である。図３は図１のB-B矢視方向の拡大断面図である。図１で明らかなように本実施の形態では、シフトレバー１６のシフト操作軌跡が複数本に分かれ、Ｓ位置、＋位置、−位置を有するシーケンシャルタイプのシフトレバー装置を例示している。このシフトレバー装置の意匠面を構成しているアッパーコンソール１０は、シフトレバー１６の操作開口部１２を備えている。この操作開口部１２は、シフトレバー１６のシフト操作に連動してスライドするスライドカバー１４で被われている。

アッパーコンソール１０の側部には、シフトレバー１６のシフト操作方向に沿って延びるポジションインジケータ２０が配置されている。このポジションインジケータ２０は、シフトレバー１６のシフトポジションを表示するためのもので、インジケータハウジング２２の表面側にインジケータプレート２４が設けられている。インジケータプレート２４は光の透過が可能な樹脂製で、その表面には「Ｐ」、「Ｒ」、「Ｎ」、「Ｄ」といった各シフトポジションのイニシャルおよび「Ｓ」、「＋」、「−」の標記２４ａが付されている（図１）。

つぎにポジションインジケータ２０の照明装置について説明する。図２，３で示すようにインジケータハウジング２２には、インジケータプレート２４の内側において発光ダイオード（LED）の基板２６が設けられている。この基板２６は、その表面において発光素子２８を備えている。そして基板２６は、インジケータハウジング２２と一体に成形された支持ピン２２ａによって位置決めされている。また基板２６の周囲は、インジケータハウジング２２と一体に成形された遮光壁２２ｂによって囲まれている。

インジケータハウジング２２の内部には、インジケータプレート２４と基板２６との間においてレンズ３０が設けられている。レンズ３０は透明の樹脂材からなり、発光素子２８からの光を拡散して透過させることができる。したがって発光素子２８からの光はレンズ３０を透過することによってインジケータプレート２４全体を照明する。レンズ３０は、インジケータハウジング２２に対して直接的あるいは間接的に固定されている。

レンズ３０は、基板２６の周囲を取り囲む壁３２が一体に形成されている。なお壁３２は、実際にはインジケータハウジング２２の遮光壁２２ｂの外側を囲むように位置している。これによって基板２６は、壁３２とレンズ３０とによって被われた格好になっている。したがってポジションインジケータ２０のインジケータプレート２４上に飲料水などをこぼしても、基板２６にまで水が浸入するのを防止することができる。

夜間などにおいて車両の照明スイッチをオンにすると、ポジションインジケータ２０も照明される。このときの発光素子２８から放たれる光は、レンズ３０およびレンズ３０と一体に形成された壁３２を透って拡散され、インジケータプレート２４を内側から照明する。これによって発光素子２８からの光は何らの障害をも受けることなく、インジケータプレート２４全体を規定どおりの照度で照明することができる。結果として部品点数の増加によるコストアップあるいは照度の低下を招くことなく、基板２６ならびに発光素子２８に対する防水性を高めることができる。

以上は本発明を実施するための最良の形態を図面に関連して説明したが、この実施の形態は本発明の趣旨から逸脱しない範囲で容易に変更または変形できるものである。
例えば図面においては基板２６がインジケータハウジング２２側に固定されているが、これに代えてレンズ３０の壁３２に基板２６を直接固定することも可能である。その場合、基板２６がレンズ３０で被われ、かつ、実質的に該レンズ３０に直接固定されたこととなる。したがって、照明箇所に対する発光素子２８の照度低下を避けるべく、基板２６をインジケータプレート２４に近づけて配置しても防水性は充分に保たれるとともに、基板２６の発光素子２８とレンズ３０との位置関係が適正に維持される。またポジションインジケータ２０の組み付け作業においては、レンズ３０を組み付けることで基板２６の組み付けも同時に完了する。
なお照明装置としては、シフトレバー装置のポジションインジケータ２０に限るものではなく、車室内のコンビネーションメータなどの照明に採用することもできる。

車両のシフトレバー装置を表した平面図 図１のA-A矢視方向の拡大断面図 図１のB-B矢視方向の拡大断面図

符号の説明

２４ インジケータプレート
２６ LEDの基板
２８ 発光素子
３０ レンズ
３２ 壁

Claims (3)

1. 発光素子を有する基板と、発光素子からの光を拡散して透過させるレンズと、レンズで拡散された光によって照明されるインジケータプレートとを備えた車内用インジケータの照明装置であって、
   レンズには基板の周囲を取り囲む壁が一体に形成され、この壁とレンズとによって基板を被っている車内用インジケータの照明装置。
2. 請求項１に記載された車内用インジケータの照明装置であって、
   発光素子の基板が、レンズの裏面側においてインジケータハウジングに固定されている車内用インジケータの照明装置。
3. 請求項１に記載された車内用インジケータの照明装置であって、
   発光素子の基板が、レンズまたは壁に固定されている車内用インジケータの照明装置。
   

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