JP2008036664A - 摩擦攪拌接合用工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円柱形状の回転体12とその端面のショルダから同軸上に突設したプローブ11とを有し、一対の被接合部材を突き合わせた接合部に回転させながらプローブ11を挿入し、発生する摩擦熱によって軟化させつつ攪拌させて接合させるものであって、プローブ11と回転体12とが着脱可能であって、プローブ11が超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成された摩擦攪拌接合用工具1。
【選択図】図1
Description
また、本発明の摩擦攪拌接合用工具は、前記回転体が、軸方向に分割されたショルダ部とホルダ部が着脱可能であて、そのショルダ部が超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成されたものであることが好ましい。
また、本発明の摩擦攪拌接合用工具は、前記ショルダ部とホルダ部が、両者のそれぞれに形成された雄ネジと雌ネジによって一体に結合可能なものであることが好ましい。
また、本発明の摩擦攪拌接合用工具は、前記回転体から突出する攪拌部の長さが異なる複数種類の前記プローブと、その攪拌部の長さに応じて径の大きさが異なる複数種類の前記ショルダ部とを備えたものであることが好ましい。
また、本発明の摩擦攪拌接合用工具は、前記ショルダ部とホルダ部が、両者のそれぞれに形成された雄ネジと雌ネジによって一体に結合可能なものであることが好ましい。
また、本発明の摩擦攪拌接合用工具は、接合部の厚さに応じて径の大きさが異なる複数種類の前記ショルダ部を備えたものであることが好ましい。
摩擦攪拌接合によって、例えばアルミのプレート同士を接合する場合、接合工具の温度は約500℃〜600℃付近に達する。標準的なダイス鋼の焼きなまし温度は約750℃〜850℃の範囲であり、SKD材やSKH材等は摩擦攪拌接合に繰り返し使用されることで、急激な強度低下を引き起こすため欠損や折損が生じてしまう。そのため、前記課題を解決するためには、従来のダイス鋼に代えて超硬合金で形成することが考えられる。耐熱・耐食合金である超硬合金は、高温における強度及び硬度が高く、高温作業の欠損や折損を防止する材料として好ましいからである。
更に、プローブ11を構成する超硬合金は、接合部の温度が500℃〜600℃といった高温であっても耐摩耗性が高いため、寿命を格段に伸ばすことができる。その反面、超硬合金は靱性が低いので、何らかの原因で衝撃荷重を受けてしまったような場合に折損を生じることが考えられる。しかし本実施形態では、そうした場合であってもプローブ11のみ交換が可能であるため、修理のコストを抑えることができる。
更に、プローブ21やショルダ部22が熱に強い超硬合金であって、高温の作業に対して耐摩耗性に優れているため、寿命を格段に伸ばすこともできる。その反面、超硬合金は靱性が低いため、何らかの原因で衝撃荷重を受けてしまったような場合に折損を生じることが考えられるが、そうした場合であってもプローブ21やショルダ部22を別々に交換可能なため、修理のコストを抑えることができる。
摩擦攪拌接合用工具3は、プローブ31、ショルダ部32及びホルダ部33が分離可能であって、軸方向に分割されたホルダ部33とショルダ部32は、ショルダ部32には雄ネジが形成され、ホルダ部33に雌ネジが形成されている。また、ホルダ部33とショルダ部32とが一体になった回転体に、ショルダ部32の中心を貫通する縦穴34が形成され、そこにプローブ31が挿入される。そのプローブ31は、ネジ山が形成された攪拌部31aと固定面31cが形成された挿入部31bとに分けられている。そして、縦穴34に挿入された挿入部31bの固定面31cに固定ボルト35が押し当てられ、プローブ31が回転体に取り付けられる。
更に、プローブ31やショルダ部32が熱に強い超硬合金であって、高温の作業に対して耐摩耗性に優れているため、寿命を格段に伸ばすこともできる。その反面、超硬合金は靱性が低いため、何らかの原因で衝撃荷重を受けてしまったような場合に折損を生じることが考えられるが、そうした場合であってもプローブ31やショルダ部32を別々に交換可能なため、修理のコストを抑えることができる。
従って、本実施形態によれば、接合部の厚さなどによってショルダ部を選択し、簡単な着脱作業によってサイズの変更を容易に行うことができるようになった。その際、例えば接合部の形状によって下部回転体側のスペースが狭いような場合、図(d)に示すように、径の大きい上部回転体のショルダ部47aに対し、下部回転体には径の小さいショルダ部45bをそれぞれ組み付けるようにすることもできる。
例えば、前記実施形態では、プローブやショルダ部を超硬合金で形成したものを示して説明したが、高温での耐摩耗性に優れた材料として、超硬合金の他にも靱性の高いMP159を使用するようにしてもよい。コイルボビンタイプの摩擦攪拌接合用工具では、プローブにひねりが生じるため好ましい。
また、前記実施形態ではショルダ部とホルダ部との組み付けをネジによって行う構成にしているが、キー溝へのはめ込みと別のネジ部材による組み付けなどであってもよい。
また、コイルボビンタイプの摩擦攪拌接合用工具について示した第4、第5実施形態ではプローブとショルダ部を超硬合金で形成したもの示して説明したが、ショルダ部を従来と同様のSKD材やSKH材等によって形成し、プローブのみ超硬合金で形成するようにしてもよい。
11 プローブ
12 回転体
13 ショルダ
14 縦穴
15 固定ボルト
11a 攪拌部
11b 挿入部
11c 固定面
Claims (9)
- 円柱形状の回転体とその端面のショルダから同軸上に突設したプローブとを有し、一対の被接合部材を突き合わせた接合部に回転させながらプローブを挿入し、発生する摩擦熱によって軟化させつつ攪拌させて接合させる摩擦攪拌接合用工具において、
前記プローブと前記回転体とが着脱可能であって、前記プローブが超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成されたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項1に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記回転体は、軸方向に分割されたショルダ部とホルダ部が着脱可能であて、そのショルダ部が超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成されたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項1又は請求項2に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記プローブは、前記回転体から突出する攪拌部と、前記回転体に形成された縦穴内に挿入可能な挿入部とを有し、その挿入部には平らな固定面が形成され、前記回転体に形成された横孔に螺設された固定ボルトに当該固定面が押し付けられて前記回転体に取り付けられるようにしたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項2又は請求項3に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記ショルダ部とホルダ部は、両者のそれぞれに形成された雄ネジと雌ネジによって一体に結合可能なものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記回転体から突出する攪拌部の長さが異なる複数種類の前記プローブと、その攪拌部の長さに応じて径の大きさが異なる複数種類の前記ショルダ部とを備えたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 円柱形状の上部回転体と下部回転体と、その端面のショルダ間に同軸上に位置するプローブとを有し、一対の被接合部材を突き合わせた接合部に対し、前記上部回転体と下部回転体とで挟み込みながら回転するプローブを挿入し、発生する摩擦熱によって軟化させつつ攪拌させて接合させる摩擦攪拌接合用工具において、
前記上部回転体及び下部回転体と前記プローブとが着脱可能であって、前記プローブが超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成されたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項6に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記上部回転体と下部回転体は、軸方向に分割されたショルダ部とホルダ部が着脱可能であて、そのショルダ部が超硬合金又はコバルト系合金鋼(MP159)によって形成されたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項7に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
前記ショルダ部とホルダ部は、両者のそれぞれに形成された雄ネジと雌ネジによって一体に結合可能なものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。 - 請求項7又は請求項8に記載する摩擦攪拌接合用工具において、
接合部の厚さに応じて径の大きさが異なる複数種類の前記ショルダ部を備えたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。
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