JP2008036592A - プラズマガス処理方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマ処理時の酸素不足を改善する。
【解決手段】2つの反応容器2、3を有し、一方の反応容器2に被処理ガスAを導入して吸着剤により処理対象物質を吸着濃縮する。それと同時に、他方の反応容器3では吸着した処理対象物質をプラズマ処理によって無害化する。プラズマ処理によるO3 含有ガスCは、O3 分解触媒13を経て吸着濃縮を行っている反応容器2の上流側に送る。また、プラズマ処理を行う際のアシストガスとして、吸着濃縮している反応容器2から排出される処理済みガスBの一部Bdをプラズマ処理中の反応容器3に導入する。三方弁7、8により反応容器2、3における吸着工程とプラズマ処理工程を切り替える。
【選択図】図1
【解決手段】2つの反応容器2、3を有し、一方の反応容器2に被処理ガスAを導入して吸着剤により処理対象物質を吸着濃縮する。それと同時に、他方の反応容器3では吸着した処理対象物質をプラズマ処理によって無害化する。プラズマ処理によるO3 含有ガスCは、O3 分解触媒13を経て吸着濃縮を行っている反応容器2の上流側に送る。また、プラズマ処理を行う際のアシストガスとして、吸着濃縮している反応容器2から排出される処理済みガスBの一部Bdをプラズマ処理中の反応容器3に導入する。三方弁7、8により反応容器2、3における吸着工程とプラズマ処理工程を切り替える。
【選択図】図1
Description
本発明は、被処理ガスから揮発性化合物等を分離してプラズマ処理するためのプラズマガス処理方法および装置に関するものである。
近年、揮発性化合物等を含有するガスによる大気汚染、人体への影響が注目されている。そうした揮発性化合物等を含有する被処理ガスを処理する技術として、プラズマ放電、特に非平衡プラズマ放電によって揮発性有機化合物(VOCs)等を分解処理するプラズマガス処理方法および装置が提案されている。
従来のプラズマガス処理装置の中でも、効率良くガス処理を行える装置構成として、反応容器を2つ以上設けて、一方で吸着濃縮を行い、もう一方で吸着濃縮した処理対象物質をプラズマ処理する装置が開示されている(特許文献1および特許文献2参照)。このように構成することで、ガス処理能力を向上させている。
特許第3364178号公報
特開2005−230627号公報
しかしながら、上述した従来のガス処理装置では、酸素不足によりVOCsが完全酸化されず重合が起こり、装置内に付着してしまう。これを補うために酸素ガスを供給する場合は、別途ガス供給手段が必要となり、装置の大型化およびコストアップを招く。そこで、装置外部に存在する酸素を含むガス(環境ガス)を取り入れれば、装置大型化、コストアップは発生しないが、湿度変化、VOCsの存在など装置外部のガス状態に影響され、安定した放電、処理能力が得られないといった未解決の課題があった。
本発明はプラズマ処理時の酸素不足を改善し、装置大型化等を招くことなく、また、外部環境の影響を受けることなく完全分解を促進し、安定した放電による処理能力向上を可能にするプラズマガス処理方法および装置を提供することを目的とするものである。
本発明のプラズマガス処理装置は、少なくとも2つの反応容器を有し、各反応容器において、吸着剤により処理対象物質を吸着する吸着処理と、前記吸着剤に吸着された処理対象物質をプラズマ処理するプラズマ処理を交互に行うように構成されたプラズマガス処理装置において、前記吸着処理中の一方の反応容器から排出される処理済みガスの一部を、他方の反応容器のプラズマ処理におけるアシストガスとして環流する環流手段を備えたことを特徴とする。
吸着処理中の反応容器から取り出される処理済みガスの一部を、プラズマ処理中の反応容器にアシストガスとして供給することで、プラズマ処理時の酸素不足を改善する。各反応容器の配管に環流手段を付加するだけですむため、装置の大型化や装置コストの上昇等を招くことなく、また、外部環境の影響を受けるおそれもない。
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すプラズマガス処理装置1は、VOCs等の処理対象物質を含有している被処理ガスAを吸着濃縮し、プラズマ処理するための吸着剤が充填された2つの反応容器2、3を備えている。
また、プラズマ処理する際の高電圧を印加する電源4と、反応容器2、3を交互に電源4に接続するための切換えスイッチ5、6を備えている。そして、被処理ガスAを反応容器2、3に交互に供給するための入口側の三方弁7が設けられ、反応容器2、3の吸着工程において排出する処理済みガスBは、出口側の三方弁8を介して取り出される。
反応容器2、3がプラズマ処理を行う際に排出するO3 含有ガスCの流路には開閉弁11、12と、O3 含有ガスCを処理するO3 分解触媒13とを有する。また、O3 分解触媒13からの排出ガスDを反応容器2、3に導入する流路および開閉弁14、15を備えている。
さらに、吸着濃縮を行っている一方の反応容器2、3から排出される処理済みガスBの一部Bdをアシストガスとして、プラズマ処理中の他方の反応容器3、2に送るための環境手段である流路および開閉弁16、17を備えている。
上述した装置では、O3 分解触媒が配設される構成を採っているが、O3 分解触媒が配設されない構成でも良い。ただし、O3 分解触媒が配設されることで、O3 含有ガスを外部に排出することを抑制し、且つO3 含有ガスを処理対象物質の吸着濃縮に利用して酸化分解を促進することができるので好ましい。
以上のように構成されたプラズマガス処理装置1について、処理対象物質を含有している被処理ガスAを処理する動作を説明する。
プラズマガス処理装置1において、被処理ガスAは、三方弁7により、例えば反応容器2へと導入され、反応容器2内に充填されている吸着剤により吸着濃縮処理され、処理済みガスBとして三方弁8を経て系外へ排出される。また、処理済みガスBの一部Bdを、開閉弁17を開放することにより反応容器3へ供給する。反応容器3においては、前工程で吸着剤に吸着濃縮された処理対象物質を、電源4より切換えスイッチ6を介して印加される高電圧によりプラズマを発生させてプラズマ処理する。プラズマ処理中の反応容器3から排出されるO3 含有ガスCは開閉弁12、14を開放することにより、O3 分解触媒13からの排出ガスDとして吸着濃縮処理を行っている反応容器2の上流側に導入する。
すなわちO3 分解触媒13は、プラズマ処理を行っている反応容器3から発生したO3 含有ガスCを分解処理し、その排出ガスDを反応容器2へ供給する。このとき開閉弁11、15、16は閉じている。
上記の処理を一定時間行った後、三方弁7、8を切換えて被処理ガスAを反応容器3へ導入することにより、反応容器3で吸着濃縮を開始する。これと同時に開閉弁12、14、17を閉じ、開閉弁11、15、16を開放する。これにより処理済みガスBの一部Bdを反応容器2へ導入し、電源4の切換えスイッチ5、6を切換えて、反応容器2へ高電圧を印加することによって反応容器2内でプラズマ処理を行う。O3 含有ガスCは反応容器2からO3 分解触媒13へ導入され、その排出ガスDは反応容器3の上流側に導入される。
以上の動作を繰り返すことにより、吸着濃縮処理の処理対象物質を系外に排出することなくプラズマによって分解処理する。
吸着濃縮を行っている反応容器2、3の一方から排出される処理済みガスBは、VOCs等をほとんど含まず、温度や湿度も安定したガスである。従って、処理済みガスBの一部Bdをプラズマ処理を行っている他方の反応容器に供給することにより、放電を安定化し、プラズマ処理能力の向上を図ることができる。
本発明のプラズマガス処理装置の反応容器として用いるプラズマ放電リアクターは、例えば揮発性有機化合物、あるいは臭気成分等を含むガスを処理する装置であり、工場、研究施設、ホテル、病院、家屋などの施設において利用することができる。このプラズマ放電リアクターは、第1の電極と第2の電極との間において発生する放電によって、吸着剤に吸着した処理対象物質を処理することができる。
吸着剤は、導電性物質でなければ特に限定はなく、例えばゼオライト、アルミナ、チタニアなどがある。
吸着剤の形状は、例えば球状、ペレット状、三次元網目状、ハニカム状、コルゲート状になっているものがある。
放電の開始電圧を抑えるために、電極間に誘電体を充填してもよく、充填方法としては吸着剤と混合、誘電体表面に吸着剤をコーティングしたものを充填する方法がある。
処理能力を上げるために、吸着剤表面に触媒を担持してもよく、例えばAg、Pt、Pdなどがある。
プラズマ放電リアクターにおいて放電を発生させるための電源の波形は特に限定はなく、例えば正弦波、矩形波、三角波、パルス波、直流パルスなどがある。
本発明のプラズマガス処理装置は、処理対象物質を含有している被処理ガスを吸着濃縮し、プラズマによって分解処理する装置であって、吸着工程より排出されたガス(処理済みガス)の一部をプラズマ処理工程に流通する経路を備えている。吸着工程より排出されるガスはVOCs等をほとんど含まず、温湿度も安定していることから、プラズマ処理工程におけるアシストガスとして利用することで、安定した放電、安定した処理能力を得ることが可能になる。
ここで処理対象物質としては、例えば、揮発性有機化合物(VOCs)、窒素酸化物、悪臭物質等が挙げられるが、これらの物質に限定されず、あらゆるガス状物質を対象としている。
図1に示したプラズマガス処理装置1を用いて、処理対象物質の処理率を求めた。反応容器2、3は、図2に示すプラズマ放電リアクター20をそれぞれ用いた。高電圧印加電極21は直径φ1mmのロッド棒タングステン、接地電極22としては、SUSメッシュを使用した。バリヤ材23としては、石英ガラスによって内径11mm、外径13mmの筒状に形成したものを使用した。
充填材24は、疎水性ゼオライトφ3mmペレットを使用した。ここで用いた疎水性ゼオライトとは、SiO2 /Al2 O3 モル比が1000以上のゼオライトである。
被処理ガスAとしては、80ppmのトルエン、湿度25%を含有するAir(通常の窒素と酸素を主成分とする空気)を用い、流量1L/minで反応容器2内に流入させ吸着濃縮を30分間行った。次いで、すでに前記条件で吸着濃縮を30分間行った反応容器3へ処理済みガスBの一部Bdを流量50cc/minで供給し、高電圧印加電極21と接地電極22との間に電源4からの電圧を印加してプラズマ放電を生起させて、プラズマ処理を20分間行った。このときの電力は1.0Wとした。
反応容器2における30分間トルエン吸着量と、吸着濃縮30分のときのトルエン吸着率と、反応容器3におけるプラズマ処理によって脱離するトルエン量と、プラズマ処理終了後容器内に残存するトルエン量とを測定した結果を末尾の表1に示す。
表1より、吸着濃縮により98.8%の吸着効率で9.11mg吸着し、プラズマ処理により0.020mg脱離、2.05mg残存していたことから、処理対象物質であるトルエンを7.04mg処理したことがわかる。
(比較例)
図3に示すように、プラズマ処理中の反応容器2、3に、装置外部から、開閉弁18、19を介して環境ガスを取り込む流路が設けられているプラズマガス処理装置を用いた。
図3に示すように、プラズマ処理中の反応容器2、3に、装置外部から、開閉弁18、19を介して環境ガスを取り込む流路が設けられているプラズマガス処理装置を用いた。
上記実施例と同様に吸着濃縮を30分間行った反応容器3へ開閉弁19を介して湿度75%を含有するAirを流量50c/minで供給した以外は、実施例と同一条件でプラズマガス処理を行った。30分間トルエン吸着量と、吸着濃縮30分のときのトルエン吸着率と、反応容器3からプラズマ処理を行った際に脱離するトルエン量と、プラズマ処理終了後容器内に残存するトルエン量とを測定した結果を表1に示す。
本比較例では、吸着濃縮により98%以上の吸着効率で9.53mg吸着し、プラズマ処理により0.045mg脱離、5.37mg残存していたことから、4.12mgのトルエンを処理したことがわかる。
上記実施例では吸着率98%、処理率77%を得ることができたが、比較例では、実施例と比較して吸着能力は同等であったが、処理能力が低く、43%程度の処理率にとどまった。
1 プラズマガス処理装置
2、3 反応容器
4 電源
5、6 切換えスイッチ
7、8 三方弁
11、12、14〜17 開閉弁
13 O3 分解触媒
2、3 反応容器
4 電源
5、6 切換えスイッチ
7、8 三方弁
11、12、14〜17 開閉弁
13 O3 分解触媒
Claims (2)
- 少なくとも2つの反応容器を有し、各反応容器において、吸着剤により処理対象物質を吸着する吸着処理と、前記吸着剤に吸着された処理対象物質をプラズマ処理するプラズマ処理を交互に行うように構成されたプラズマガス処理装置において、前記吸着処理中の一方の反応容器から排出される処理済みガスの一部を、他方の反応容器のプラズマ処理におけるアシストガスとして環流する環流手段を備えたことを特徴とするプラズマガス処理装置。
- 少なくとも2つの反応容器を用いて、各反応容器に充填された吸着剤により処理対象物質を吸着する吸着工程と、前記吸着剤に吸着された処理対象物質をプラズマによって処理するプラズマ処理工程と、を交互に行うプラズマガス処理方法において、
一方の反応容器の前記吸着工程において排出される処理済みガスの一部を、他方の反応容器の前記プラズマ処理工程におけるアシストガスとして環流することを特徴とするプラズマガス処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006217643A JP2008036592A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | プラズマガス処理方法および装置 |
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JP2008200627A (ja) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Mitsubishi Electric Corp | 空気浄化装置 |
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2006
- 2006-08-10 JP JP2006217643A patent/JP2008036592A/ja active Pending
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