JP2008036075A - パチンコ機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 遊技球を発射不能になった故障台の主制御基板40を外す際に主電源を落とすと、払出制御用CPU52はNMI処理において払出制御用RAM54に格納されている大半のデータ(払出制御再現用データ)を主制御基板40に搭載されている払出用バックアップRAM45に書込む。そして、主制御基板40を遊技盤の裏面から外し、移動先の台の主制御基板40と交換する。移動先の台の主電源を立上げると、払出制御用CPU52は、払出用バックアップRAM45に格納されている払出制御再現用データを読出して払出制御用RAM54に書込み、その書込んだ払出制御再現用データに基いて、故障台における故障直前の遊技球の払出状態を再現する。
【選択図】 図4
Description
図19に示すように、パチンコ機200は、前枠202を備えており、その前枠202の下部には、幕板216が取付けられている。前枠202の前面には、遊技盤209が着脱可能に設けられている。遊技盤209の前面には、ガラス扉219が配置されており、ガラス扉219は前枠202に開閉可能に軸支されている。遊技盤209には、図柄の変動表示などを行う演出表示器208と、始動口210と、変動入賞装置218とが配置されている。
また、上記パチンコ機200のように、演出表示器208により大当り図柄が停止表示された場合に大当りが発生するパチンコ機では、遊技者の関心は、演出表示器208の表示内容に集中するため、パチンコ機の機種の人気は、演出表示器208の表示内容に大きく影響される。
しかし、前述のように、旧台の新台への入替では、電源基板217は入替えられず、長期間に亘って遊技島設備に設置されたままの状態になるので、電源基板217に搭載されたバックアップ用のコンデンサが、経時変化により劣化し、蓄電量の低下により、停電時に各RAMに十分なバックアップ電源を供給できなくなるおそれがあった。
また、外枠に開閉可能に軸支された機構板に払出制御基板および1次電源基板を設け、遊技盤の背面に主制御基板(主基板)、演出制御基板および2次電源基板を設け、主制御基板および払出制御基板の各バックアップRAMへ電力を供給するバックアップ用のコンデンサを2次電源基板に設けた手法が提案されている(特許文献2)。
しかし、前述の特許文献1および2に記載のパチンコ機では、何れもバックアップRAMが主制御基板および払出制御基板にそれぞれ搭載されているため、主制御基板および払出制御基板の2つの基板を交換しなければならないので、交換作業の効率が悪いという問題がある。
そして、再現用データ記憶保持手段および記憶保持用電源は、所定個所に着脱可能に備えられているため、パチンコ機本体から外すことができる。一方、払出制御再現用データは再現用データ記憶保持手段に記憶保持されているため、払出制御回路を外す必要はない。
従って、主制御回路、再現用データ記憶保持手段および記憶保持用電源の3つの構成要素がそれぞれ独立した基板に搭載された構成、あるいは、前記3つの構成要素が2つの基板に分かれて搭載された構成である場合よりも、故障した台の故障前の遊技状態を他の台にて再現するための作業効率を良くすることができる。
従って、主制御回路は、再現用データ記憶保持手段に記憶保持されている払出制御再現用データを払出制御用データ記憶手段へ送信する処理を実行しなくてもよいため、その分、電源立上がり時に主制御回路が実行する処理の負荷を軽減することができる。
従って、電源が遮断したときに払出制御回路が、払出制御用データ記憶手段から払出制御用データを読出して再現用データ記憶保持手段に書込む処理時間を短縮することができる。また、再現用データ記憶保持手段の記憶容量を小さくすることもできる。
従って、電源遮断時に自動的に実行されるバックアップ処理と異なり、電源が立上がっているときにバックアップ処理を実行させることができるため、記憶保持用電源の電源不足や処理時間不足により、バックアップ処理が不完全に終わるおそれがない。
また、遊技盤、再現用データ記憶保持手段および記憶保持用電源をそれぞれ個別に着脱する必要がないため、着脱作業効率を良くすることができる。
この発明の第1実施形態について説明する。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1および図2を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を示す斜視図であり、図2は図1に示すパチンコ機の裏面構造を一部省略して示す説明図である。図3は、図1に示すパチンコ機に備えられた遊技盤の概略構成を示す正面図である。なお、図19,20に示した従来のパチンコ機200と共通する構成については説明を簡略化する。
図3に示すように、遊技盤5の略中央には、動画や静止画像などの演出画像を表示する演出表示器10が設けられている。演出表示器10の下方には、始動口15を内部に有し、開閉可能な両翼を有する普通電動役物16が設けられている。演出表示器10は、複数の特別図柄を変動表示する他、複数の普通図柄を所定の順序で表示する。この実施形態では、普通図柄は○および×などの符号によって構成されており、遊技球が遊技盤5に設けられたゲート11を通過すると演出表示器10が普通図柄の変動表示を開始し、当りの普通図柄(例えば○)で停止すると、普通電動役物16の両翼が開放され、始動口15への入賞が容易となる。
その他遊技盤5には、風車12、発射された遊技球を遊技領域へ案内する案内レール14、どこにも入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口19などが設けられている。なお、図示しないが、遊技盤5の盤面には、多くの遊技釘が打ち込まれており、発射された遊技球は遊技釘に衝突することによって流下方向が変化し、始動口15や一般入賞口13に入賞したり、ゲート11を通過したりする。
次に、パチンコ機1の主な電気的構成について図4ないし図6を参照して説明する。図4は、主制御基板および払出制御基板などの主な電気的構成をブロックで示す説明図である。図5は、電源基板および演出制御基板などの主な電気的構成をブロックで示す説明図である。図6は、電源基板の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
図4に示すように、払出制御基板50には、遊技球を払出す部材を駆動するための払出モータ61と、この払出モータ61によって払出された遊技球を検出するための払出センサ62と、払出す遊技球がなくなった状態を検出するための球切れスイッチ63と、下皿7が遊技球で満杯になった状態を検出するための下皿満杯スイッチ(下皿満杯SW)64と、ガラス枠3が開放された状態を検出するための扉開放スイッチ(扉開放SW)65と、遊技球を発射する発射モータ(図示せず)を制御するための発射制御基板66とが電気的に接続されている。
払出制御用ROM53には、払出制御用CPU52が実行する制御プログラムなどが読出し可能に記録されている。払出制御用RAM54には、払出制御用CPU52が制御プログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび上書き可能に格納する。
停電検知回路28は、DC32VおよびDC12Vの電圧降下を検出し、所定の電圧(以下、停電検知電圧と称する)まで降下すると停電を示す信号(以下、停電検知信号と称する)を電源断信号作成回路27へ出力する。
電源断信号出力禁止回路29は、電源断信号を出力する役割と、電源断信号の出力を禁止する役割とを担う。電源遮断時には、電源断信号作成回路27から出力された電源断信号を入力し、電源断信号を出力信号制御IC8aへ出力するとともに、システムリセット信号を出力信号制御IC8aへ出力する。また、電源復帰時には、電源断信号の出力を禁止するとともに、システムリセット信号を解除する。
また、出力信号制御IC8aは、電源断信号出力禁止回路29から出力されたシステムリセット信号(SYSRST)のレベルを反転して主制御用MPU41および払出制御用MPU51の各システムリセット信号入力端子へ出力する。主制御用MPU41および払出制御用MPU51は、システムリセット信号の入力を判定すると、それぞれシステムリセット処理を実行する。
従って、バックアップされたデータに基いて電源復帰時に再現する遊技状態と停電時の遊技状態とにズレが生じることがない。
図7は、主制御用ROM43および主制御用RAM44のメモリマップを示す説明図である。
主制御用ROM43は、主制御用CPU42が実行するコンピュータプログラム(後述するリセット処理、初期化処理、停電復帰時処理、メイン処理およびNMI処理などを実行するためのコンピュータプログラム)が格納されたプログラム格納エリア43aと、主制御プログラムで利用する定数データが格納されたデータ格納エリア43bとを有する。定数データとは、例えば、主制御基板40から演出制御基板30および払出制御基板50へ送信するコマンドを設定したコマンドテーブル、大当りか否かの判定(以下、大当り判定という)を実行するときに参照する大当り値などである。
図8は、払出制御用ROM53および払出制御用RAM54のメモリマップを示す説明図である。
払出制御用ROM53は、払出制御用CPU52が実行するコンピュータプログラム(後述するリセット処理、電源投入時処理、停電復帰時処理、メイン処理およびNMI処理などを実行するためのコンピュータプログラム)が格納されたプログラム格納エリア53aと、払出制御用CPU52が払出制御で利用する定数データが格納されたデータ格納エリア53bとを有する。定数データとは、例えば、エラー表示LEDの点灯パターンを示す異常状態表示データテーブル、規定の球貸個数を示す球貸個数設定テーブルなどである。
さらに、主制御基板40へ払出制御基板50の状態を示すデータ(払出情報信号)および払出状態信号のデータを格納する払出情報信号出力データ格納エリア54kと、払出モータ61が球貸要求に応えて遊技球を払出している状態であることを示す球貸状態フラグと、カードユニット異常発生時のPRDY信号制御用タイマとを格納するカードユニット制御用データ格納エリア54mと、チェックサムの結果であるSUMチェックデータを格納するSUMチェックデータ格納エリア54nと、スタックエリア54pとを有する。
(電源供給期間中の働き)
主制御用CPU42は、大入賞口スイッチ71、各入賞口スイッチ72、ゲートスイッチ73および始動口スイッチ74がONしたことの検出と、大当り判定と、払出制御用CPU52への払出制御コマンドの送信と、演出制御基板30の演出制御用CPU32に対する演出実行命令(演出制御コマンドの送信)と、大入賞口ソレノイド69の駆動命令と、普通電動役物ソレノイド70の駆動命令と、払出センサ62がONすることによる払出個数のカウントなど、遊技の進行を統括する。
主制御用CPU42は、入賞口スイッチまたは始動口スイッチ74がONしたことを検出したときに、そのONした入賞口スイッチまたは始動口スイッチ74に対応して設定されている賞球数に対応した個数の遊技球の払出しを命令する払出制御コマンドを作成し、それを払出制御基板50の払出制御用CPU52へ出力する(賞球の払出命令)。
整流器や発射モータなどが故障し、遊技者に他の台へ移って遊技をしてもらわなければならない事態が発生したとする。パチンコ店の従業員が、主電源切替スイッチ21をOFF操作すると、主電源20からの電源が遮断され、主制御用CPU42は、NMI処理を実行し、主制御用RAM44へのデータの新たな書込みを禁止する。また、払出制御用CPU52は、払出制御用RAM54に格納されているデータの大半を通信線LBを介して主制御基板40に搭載されている払出用バックアップRAM45へ書込み、データの書込み終了後にNMI処理を実行し、払出制御用RAM54へのデータの新たな書込みを禁止する。
そして、故障台の主制御基板40を遊技盤5から外し、移動先の台に取付ける。このとき、移動先の台の主電源切替スイッチ21をOFF操作し、電源を遮断しておく。そして、移動先の台の主制御基板40を外し、故障台から外した主制御基板40と交換し、移動先の台の主電源切替スイッチ21をON操作し、電源を立上げる。
電源が立上がると、主制御用CPU42は、主制御用RAM44に記憶保持されている主制御用再現データに基づいて、故障台における故障直前の遊技状態を再現する。例えば、故障台において演出表示器10が特別図柄を変動表示している途中で故障が発生した場合は、移動先の台の演出表示器10は、故障台における故障直前の変動表示状態から特別図柄の変動表示を再開する。
従って、故障台から払出制御基板50を外して移動先の台の払出制御基板50と交換する作業を行う必要がないため、故障台の故障前の遊技状態を移動先の台にて再現するための作業効率を良くすることができる。また、遊技者は、故障台における故障直前の遊技状態が移動先の台において再現されるため、故障発生による不測の不利益を被るおそれがない。
次に、電源立上げ時に主制御用CPU42および払出制御用CPU52が実行する処理について図を参照して説明する。
(主制御用CPUのリセット処理)
主制御用CPU42のリセット処理について、その流れを示す図9のフローチャートを参照して説明する。
主電源20(図5)を立上げると、電源基板22の5V生成回路25から主制御基板40、演出制御基板30および払出制御基板50へ5V電源がそれぞれ供給される。そして、各制御基板に搭載された電圧監視用IC(図示せず)の最低動作電圧以上になると、総ての制御基板においてシステムリセット信号が出力され安定する。続いて5V電源が所定の動作電圧に達すると、各制御基板のシステムリセット信号が解除される。
主制御用CPU42は、停電復帰時処理において、主制御用RAM44のスタックポインタ記憶バッファ44cに格納されている値を読出し(図11のS30)、その読出したバッファ値をスタックポインタに設定する(S31)。続いて、電源復帰時設定データを読出し(S32)、その読出した電源復帰時設定データを主制御用RAM44に格納する(S33)。続いて、電源復帰時演出制御コマンドデータを読出し(S34)、その読出した電源復帰時演出制御コマンドデータを演出制御基板30へ送信する(S35)。続いて、主制御用RAM44の払出制御コマンド出力用データ格納エリア44iの払出コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(S36)。
主制御用CPU42のメイン処理について、その流れを示す図12のフローチャートを参照して説明する。
主制御用CPU42は、割込禁止を設定し(図12のS50)、全使用レジスタを退避させ(S51)、主制御用CPU42の暴走を監視するタイマであるウォッチドッグタイマをクリアする(S52)。続いて、払出制御コマンドおよび演出制御コマンドなどを送信する出力処理(S53)、タイマ処理(S54)、大入賞口スイッチ71、入賞口スイッチ72、ゲートスイッチ73、始動口スイッチ74および払出センサ62から出力される検出信号を入力する入力処理(S55)、乱数作成処理(S56)、遊技処理(S57)および出力データ作成処理(S58)を実行し、全使用レジスタを復帰させ(S59)、割込許可を設定する(S60)。
主制御用CPU42のNMI処理について、その流れを示す図13のフローチャートを参照して説明する。
電源断信号を入力した主制御用CPU42は、全使用レジスタを退避させ(図13のS70)、割込みフラグを退避させる(S71)。続いて、スタックポインタの値を主制御用RAM44のスタックポインタ記憶バッファ44cに格納し(S72)、駆動停止信号を出力する(S73)。続いて、チェックサム値を計算し(S74)、その計算したチェックサム値をSUMチェックデータ格納エリア44tに格納する(S75)。続いて、停電フラグデータ格納エリア44aの停電フラグデータにON値を設定し(S76)、RAMライト保護レジスタに書込禁止値を設定し、主制御用RAM44へのアクセスを禁止する(S77)。
払出制御用CPU52のリセット処理について、その流れを示す図14のフローチャートを参照して説明する。
払出制御用CPU52は、払出制御用ROM53に記録されているコンピュータプログラムに異常が存在しないかなどのセキュリティチェックを実行する(図14のS80)。続いて、スタックポインタをアドレスのボトム(例えば、8000H)に設定し(S81)、割込モードを設定する(S82)。例えば、割込モードをモード3に設定する。続いて、RAMライト保護レジスタにアクセス許可値を設定する(S83)。
払出制御用CPU52は、停電復帰時処理において、払出制御用RAM54のスタックポインタ記憶バッファ54cに格納されている値を読出し(図16のS110)、その読出したバッファ値をスタックポインタに設定する(S111)。続いて、電源復帰時設定データを読出し(S112)、その読出した電源復帰時設定データを払出制御用RAM54に格納する(S113)。続いて、払出制御用CPU52の周辺デバイスを初期設定し(S114)、全使用レジスタを復帰させる(S115)。続いて、割込フラグを復帰させ(S116)、停電前に割込み許可をするか否かを判定し(S117)、肯定判定した場合は(S117:Yes)、割込許可を設定する(S118)。
払出制御用CPUのメイン処理について、その流れを示す図17のフローチャートを参照して説明する。
払出制御用CPU52は、割込許可を設定し(図17のS120)、払出初期状態信号をON出力する(S121)。続いて、出力処理(S122)、遊技枠SW出力処理(S123)、球貸動作処理(S124)、主制御用CPU42から送信される払出制御コマンドを確認するコマンド確認処理(S125)、払出動作処理(S126)、モータ駆動出力設定処理(S127)、異常データ処理(S128)、外部端子出力処理(S129)および球貸設定処理(S130)を実行する。
払出制御用CPUのNMI処理について、その流れを示す図18のフローチャートを参照して説明する。
電源断信号を入力した払出制御用CPU52は、全使用レジスタを退避させ(図18のS140)、割込みフラグを退避させる(S141)。続いて、スタックポインタの値を払出制御用RAM54のスタックポインタ記憶バッファ54cに格納し(S142)、払出情報出力ポートへオフ値を出力する(S143)。続いて、モータ駆動出力ポートへ駆動停止値を出力し(S144)、外部端子制御出力ポートへオフ値を出力する(S145)。
続いて、RAMライト保護レジスタにアクセス禁止値を設定し、払出制御用RAM54へのアクセスを禁止する(S152)。
(1)以上のように、第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、主電源20が遮断すると、払出制御用RAM54に格納されている払出制御用データは、払出制御用CPU52によって総て読出され、払出制御再現用データとして主制御基板40に搭載された払出用バックアップRAM45に書込まれる。また、電源が遮断している間は、主制御基板40に搭載されたバックアップコンデンサBC1から払出用バックアップRAM45へ記憶保持用の電源が供給される。さらに、主制御基板40は、遊技盤5の裏面に着脱可能に配置されている。
従って、故障台における故障前の遊技状態を、移動先の台において再現する場合は、故障台から主制御基板40のみを外し、それを移動先の主制御基板40と交換するだけで済むため、故障台の故障前の遊技状態を移動先の台にて再現するための作業効率を良くすることができる。
(3)また、遊技盤5と共に主制御基板40を着脱することができるため、両者を個別に着脱する構成よりも着脱作業効率を良くすることができる。
従って、主制御用CPU42は、払出用バックアップRAM45にバックアップされている払出制御再現用データを払出制御用RAM54へ送信する処理を実行しなくてもよいため、その分、電源立上がり時に主制御用CPU42が実行する処理の負荷を軽減することができる。
(1)主制御用CPU42は、メイン処理の入力処理(図12のS55)において、入賞口スイッチなどから送信された入賞検出信号を受信すると、その入賞口スイッチに対応して設定された払出個数の賞球の払出しを指示する払出制御コマンドを出力処理(S53)において払出制御用CPU52へ送信し、未払いの上記賞球数をカウントする賞球カウンタを主制御用RAM44の払出制御用データ格納エリア44gにセットする。そして、入力処理(S55)において、払出センサ62から送信される払出検出信号を受信する毎に賞球カウンタから「1」を減算する計数処理を実行する。
そこで、払出制御用CPU52が実行するNMI処理のS151(図18)において、払出制御用RAM54から払出用バックアップRAM45に移動するデータの中から、払出制御用データ格納エリア44gに格納されている計数値(未払いの払出個数)を示すデータを除くようにすることもできる(主制御用CPU42も計数処理を行い、その計数値を主制御用RAM44に格納しているため)。なお、次に電源が立上がったときに、主制御用CPU42は、主制御用RAM44にバックアップされている計数値を示すデータを払出制御用RAM54に書込むとともに、払出用バックアップRAMから払出制御再現用データを読出して払出制御用RAM54に書込み、払出制御用CPU52は、払出制御用RAM54に書込まれた計数値を示すデータおよび払出制御再現用データに基づいて、電源遮断直前の払出状態を再現する。
RAMクリアスイッチおよび書込みスイッチのどちらとして作用するかの判定は、電源を立上げたときに発生するシステムリセット信号に基づいて行い、RAMクリアスイッチを操作してから所定時間内にシステムリセット信号が発生した場合は、RAMクリアスイッチとして作用すると判定する。その判定は、主制御用CPU42および払出制御用CPU52が行う。このように、RAMクリアスイッチ4が上記の書込みスイッチを兼用する構成とすることにより、RAMクリアスイッチおよび書込みスイッチの両方を設ける構成よりもスイッチの配置スペースを小さくすることができ、かつ、スイッチの製造コストを低減することもできる。
この構成によれば、演出制御基板30を外すだけで済むため、故障した台の故障前の遊技状態を移動先の台にて再現するための作業効率を良くすることができる。なお、上記の構成を備えたパチンコ機が、請求項6に係る発明に対応する。
(7)バックアップコンデンサに代えて、充放電可能な二次電池(例えば、Ni−Cd電池やNi−MH電池)を採用してもよい。
3・・前枠(パチンコ機本体)、3a・・ガラス板、
4・・裏セット機構板(パチンコ機本体)、5・・遊技盤、
10・・演出表示器(演出装置)、13・・一般入賞口(入賞口)、
15・・始動口(入賞口)、20・・主電源(電源)、22・・電源基板、
30・・演出制御基板、32・・演出制御用CPU(演出制御回路)、
40・・主制御基板、42・・主制御用CPU(主制御回路)、
44・・主制御用RAM(再現用データ記憶保持手段)、
45・・払出用バックアップRAM(再現用データ記憶保持手段)、
50・・払出制御基板、54・・払出制御用RAM(払出制御用データ記憶手段)、
61・・払出モータ(払出装置)、62・・払出センサ(払出検出手段)、
71・・大入賞口スイッチ(入賞検出手段)、
72・・入賞口スイッチ(入賞検出手段)、
74・・始動口スイッチ(入賞検出手段)、80・・ランプ制御基板、
BC1・・バックアップコンデンサ(記憶保持用電源)。
Claims (7)
- パチンコ機本体と、
前記パチンコ機本体に設けられた遊技盤と、
演出を行う演出装置と、
遊技球を払出す払出装置と、
前記遊技盤の盤面に発射され、入賞口を通過した遊技球を検出したときに入賞検出信号を送信する入賞検出手段と、
前記払出装置から払出された遊技球を検出したときに払出検出信号を送信する払出検出手段と、
受信した演出制御信号に基づいて前記演出装置の動作を制御する演出制御回路と、
受信した払出制御信号に基づいて前記払出装置の動作を制御する払出制御回路と、
前記演出制御信号を前記演出制御回路へ送信する演出制御信号送信処理と、前記入賞検出信号を受信したときに所定個数の遊技球の払出しを指示する前記払出制御信号を前記払出制御回路へ送信する払出制御信号送信処理とを実行する主制御回路と、
前記払出制御回路が前記払出装置の動作を制御するときに必要な払出制御用データを記憶する払出制御用データ記憶手段と、を備えたパチンコ機において、
遮断した電源が立上がった場合に、前記電源が遮断する前の払出状態を再現するために前記払出制御回路が必要とする払出制御再現用データを、前記電源が遮断してから立上がるまで記憶保持する再現用データ記憶保持手段と、
前記電源が遮断しているときに前記再現用データ記憶保持手段へ記憶保持用の電源を供給する記憶保持用電源と、が所定個所に着脱可能に備えられており、
前記払出制御回路は、前記電源が遮断したときに前記払出制御用データ記憶手段に記憶されている前記払出制御用データを読出し、その読出した払出制御用データを前記払出制御再現用データとして前記再現用データ記憶保持手段に書込むことを特徴とするパチンコ機。 - 前記主制御回路、再現用データ記憶保持手段および記憶保持用電源が搭載された主制御基板が、所定個所に着脱可能に備えられたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
- 前記払出制御回路は、前記電源が立上がったときに前記再現用データ記憶保持手段に記憶保持されている前記払出制御再現用データを読出し、その読出した払出制御再現用データを前記払出制御用データ記憶手段に書込むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパチンコ機。
- 前記主制御回路および払出制御回路は、受信した前記払出検出信号と前記所定個数とに基づいて、前記払出装置が払出した遊技球または未払いの遊技球の個数を計数する計数処理をそれぞれ実行し、
前記再現用データ記憶保持手段は、前記主制御回路が実行した前記計数処理による計数値を記憶保持し、
前記払出制御用データ記憶手段は、前記払出制御回路が実行した前記計数処理による計数値を記憶し、
前記払出制御回路は、前記電源が遮断したときに前記払出制御用データ記憶手段に記憶されている前記計数値以外の払出制御用データを読出し、その読出した払出制御用データを前記払出制御再現用データとして前記再現用データ記憶保持手段に書込むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のパチンコ機。 - 前記電源が立上がっているときに操作することにより、前記払出制御用データ記憶手段に記憶されている前記払出制御用データを読出し、その読出した払出制御用データを前記払出制御再現用データとして前記再現用データ記憶保持手段に書込ませる書込みスイッチを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載のパチンコ機。
- 前記演出制御回路および再現用データ記憶保持手段が搭載された演出制御基板が、所定個所に着脱可能に備えられたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
- 前記遊技盤は前記パチンコ機本体に対して着脱可能に設けられており、かつ、前記再現用データ記憶保持手段および記憶保持用電源が前記遊技盤と共に所定個所に着脱可能に備えられたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載のパチンコ機。
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