JP2008035949A - 消火設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明に係る消火設備は、スプリンクラヘッド19に接続された送水管2の内部が、加圧ポンプ5の駆動により消火用貯水槽1からの消火用水で満たされる消火設備において、密閉された消火用貯水槽1に接続され、消火用水中に窒素ガスを混入する窒素ガス供給配管8と、消火用貯水槽1に取り付けられ、消火用貯水槽1内部の上部空間の空気圧が外気圧よりも高いときに空気を外部に排出する空気逃がし弁9とを備え、窒素ガスを消火用水中に混入させて消火用貯水槽内1の消火用水中の溶存酸素を脱気させるようになっている。
【選択図】図1
Description
また、膜脱気は、膜により強制的に消火用水中の溶存酸素を除去しており、消火用水の組成は不安定な状態となり、このまま不安定で酸素を溶け込み易い状態の、脱気された消火用水が上部空間を空気で占めた消火用貯水槽に貯留されている間に、再び空気中の酸素を短時間で溶け込んでしまうので、頻繁に脱気作業を行わなければならず、ランニングコストが高いという問題点もあった。
また、貯水槽に循環管を取り付けなければならず、それだけ構造が複雑になってしまうという問題点もあった。
以下、この発明の実施の形態1について図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1の消火設備を示す構成図である。なお、図1において点線は電気回路を示している。
この消火設備では、地下に消火用水が貯留された消火用貯水槽1(以下、貯水槽と呼ぶ)が設けられている。密閉容器であるこの貯水槽1の内部には、送水管2の先端部に取り付けられたフード弁3が設けられている。送水管2には、モータ4により駆動する加圧ポンプ5が取り付けられている。
貯水槽1には、窒素ガス供給源である窒素ボンベ6からの窒素ガスが窒素ガス供給配管8(以下、窒素配管と呼ぶ)、バブリング用のノズル43を通じて消火用水中に供給される。窒素配管8には、窒素ガスの流れを制御する開閉弁7が取り付けられている。また、貯水槽1には、貯水槽1の内部空間の空気圧が所定の圧力を超えたときに、その空気を貯水槽1の外部に放出する空気逃がし弁9が取り付けられている。
なお、ノズル43は、100μmメッシュ程度のフィルータパイプであり、また貯水槽1内に複数箇所設置される。
また、第1のスプリンクラ配管18には、第1の流水検知装置13が取り付けられている。この第1の流水検知装置13は、二次側(下流側)が一次側(上流側)と比較して低圧のときに開く自動警報弁14、圧力計15、圧力スイッチ16及び流水検知器17を備えている。
第2のスプリンクラ配管20には、第2の流水検知装置21が取り付けられている。この第2の流水検知装置21も、第1の流水検知装置13と同様に、自動警報弁14、圧力計15、圧力スイッチ16及び流水検知器17を備えている。
第1のスプリンクラ配管18及び第2のスプリンクラ配管20のそれぞれの圧力スイッチ16は、受信機33に電気的に接続されている。
この高架水槽22の内部には、弁24が途中に取り付けられた給水管23を通じて消火用水が供給される。
先ず、貯水槽1内に給水管(図示せず)を通じて所定の高さまで注水されて貯留された貯水槽1内の消火用水中の溶存酸素の脱気手順について説明する。
この脱気処理のときには、貯水槽1内は外気と遮断されている。
先ず、開閉弁7を開き、窒素配管8を通じて窒素ボンベ6からの窒素ガスを消火用水中に所定の時間混入させる。
この窒素ガスは、ノズル43を通じてバブリングされた状態で消火用水中に混入されるので、消火用水中に効率良く溶解する。この窒素ガスの溶解に伴い消火用水中に溶存した酸素は、消火用水中から消火用貯水槽1内の上部空間に追い出される。
そして、貯水槽1内への窒素ガスの供給に伴い、上部空間が所定の圧力を超える空気逃がし弁9が開弁し、消火用水中に溶存していた酸素ガスは、窒素ガスとともに外部に放出される。
この所定の圧力については、空気逃がし弁9は、外気との密閉、及び酸素ガスの外気への放出を目的とするものであり、所定の圧力が大きいと、それだけ消火用水中に溶存する酸素量も増大してしまう不都合が生じるので、外気よりもやや高い程度でよい。
なお、窒素配管8に取り付けた開閉弁7の開弁時間を、タイマー設定で設定してもよいし、また上記一連の動作を、プログラム化することで、無人化運転も可能である。
即ち、定温では、一定量の溶媒(消火用水)に溶ける気体(酸素ガス、窒素ガス)の質量は圧力に比例することから、消火用貯水槽1内に窒素ガスを供給することで消火用貯水槽1の上部空間を占める窒素ガスの割合が酸素ガスと比較して増大する、つまり圧力が増大することから、消火用水中にはより多くの窒素ガス量は溶存し、消火用水中に溶存した酸素ガスは消火用貯水槽1の上部空間に放出される。
因みに、1atmの空気が水と接触した状態では、20℃の水中に溶ける酸素の量は、8mg/lであるが、脱気処理後では、1mg/l程度まで低下する。
即ち、開閉弁27を開き、窒素ボンベ26からの窒素ガスを、窒素配管28を通じて密閉された高架水槽22内に貯留された消火用水中に所定の時間混入させる。この窒素ガスの溶解に伴い消火用水中に溶存した酸素は、消火用水中から追い出され、空気逃がし弁25を通じて、窒素ガスとともに外部に放出される。
なお、窒素配管28に取り付けた開閉弁27の開弁時間を、タイマー設定で設定してもよいし、また上記一連の動作を、プログラム化することで、無人化運転も可能である。
運転停止後は、第1のスプリンクラ配管18及び第2のスプリンクラ配管20内の消火用水は、送水管2に取り付けられた逆止弁49の働きにより消火用貯水槽1内に逆流することなく、所定の圧力下で満たされた状態が維持される。
また、高架水槽22内の消火用水も、水頭差により同時にスプリンクラヘッド19を通じて外部に放出される。
なお、消火用貯水槽1には水位計を設けることが望ましい。
そして、脱気処理され、消火用貯水槽1内に貯留された消火用水は、加圧ポンプ5の駆動により、再び送水管2、自動警報弁14を通じて第1のスプリンクラ配管18及び第2のスプリンクラ配管20内に送られ、所定の圧力下で満たされた状態で滞留する。
また、貯水槽1内に貯留されている消火用水は、窒素ガス割合がリッチな空気で占められた上部空間で覆われているので、貯留中に再び酸素ガスが消火用水中に溶存する量は大幅に低減され、それだけ脱気処理頻度も低減され、ランニングコストも低減される。
また、高架水槽22内に貯留されている消火用水は、窒素ガス割合がリッチな空気で占められた上部空間で覆われているので、貯留中に再び酸素ガスが消火用水中に溶存する量は大幅に低減され、それだけ脱気処理頻度も低減され、ランニングコストも低減される。
また、窒素ガス供給源として、搬送可能で安価な窒素ボンベ6,26を用いて説明したが、勿論このものに限定されるものではなく、要は貯水槽1、高架水槽22及び圧力タンク30に窒素ガスを供給できるものであればよい。
Claims (5)
- 消火装置に接続された送水管の内部が、加圧ポンプの駆動により消火用貯水槽からの消火用水で満たされる消火設備において、
密閉された前記消火用貯水槽に接続され、前記消火用水中に窒素ガスを混入する窒素ガス供給配管と、
前記消火用貯水槽に取り付けられ、消火用貯水槽内部の上部空間の空気圧が外気圧よりも高いときに空気を外部に排出する空気逃がし弁とを備え、
前記窒素ガスを前記消火用水中に混入させて前記消火用貯水槽内の消火用水中の溶存酸素を脱気させることを特徴とする消火設備。 - 消火装置に接続された送水管の内部が、水頭差により高架水槽からの消火用水で満たされる消火設備において、
密閉された前記高架水槽に接続され、前記消火用水中に窒素ガスを混入する窒素ガス供給配管と、
前記高架水槽に取り付けられ、高架水槽内部の上部空間の空気圧が外気圧よりも高いときに空気を外部に排出する空気逃がし弁とを備え、
前記窒素ガスを前記消火用水中に混入させて高架水槽内の消火用水中の溶存酸素を脱気させることを特徴とする消火設備。 - 消火装置及び圧力タンクにそれぞれ接続された送水管の内部が、加圧ポンプの駆動により消火用貯水槽からの消火用水で満たされ、消火用水の入った前記圧力タンクの内部圧力の低下により、前記消火装置、前記送水管からの消火用水の漏れが検知される消火設備において、
密閉された前記圧力タンクに接続され、前記消火用水中に窒素ガスを混入する窒素ガス供給配管と、
前記圧力タンクに取り付けられ、圧力タンク内部の上部空間の空気圧が外気圧よりも高いときに空気を外部に排出する空気逃がし弁とを備え、
前記窒素ガスを前記消火用水中に混入させて前記圧力タンク内の消火用水中の溶存酸素を脱気させることを特徴とする消火設備。 - 前記窒素ガス供給配管の先端部には、バブリングして窒素ガスを前記消火用水中に溶存させるノズルが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の消火設備。
- 前記窒素ガス供給配管には、開閉弁が取り付けられており、この開閉弁の開弁時間は、タイマーにより設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の消火設備。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
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