JP2008033986A - 光記録媒体の情報記録方法、光記録装置 - Google Patents

光記録媒体の情報記録方法、光記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高密度記録に対応した記録方法を提供する。
【解決手段】レーザービームZの記録パルスを照射することで、光記録媒体1に情報を記録する際に、記録クロックの周期をT、レーザービームZの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、レーザービームZのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、3T相当長さ以上の特定マークを、単一の記録パルスによって記録するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、光記録媒体の記録方法及び記録装置に関するものであり、特に、記録時におけるレーザービームの照射をパルス制御する方法等に関する。
従来、利用者によって情報記録可能な光記録媒体としては、CD−R/RWやDVD−R/RW等の各種規格が普及している。一方、この種の光記録媒体に要求される記録容量は年々増大してきており、その要求に対応する為に、ブルーレイ・ディスク(BD)等の新たな規格も提案されている。このブルーレイ・ディスク規格では、光ディスク装置におけるデータの記録・再生用レーザー光のビームスポット径を小さく絞り込んでいる。具体的には、レーザー光を集束する対物レンズの開口数(NA)を大きくするとともに、レーザー光の波長λを短くする。この結果、ブルーレイ・ディスクの情報記録層には25GB以上の情報が記録できる。
情報の書き換えが可能な書換型の光記録媒体の場合、通常、記録膜に相変化材料が用いられる。具体的には、レーザービームの照射によって記録膜を加熱すると共に、その冷却速度を適宜制御することで、アモルファス(非晶質)領域と結晶領域を自在に形成し、これらの反射率の違いによって情報を記録する。この際、レーザーには、最も高いエネルギーを有する記録パワー(Pw)と、中間エネルギーとなる消去パワー(Pe)、低いエネルギーとなるバイアスパワー(Pb)等の条件設定が必要となる。この3種類のパワーを切替ながら、レーザービームをパルス照射することで光記録媒体に情報を記録する。
光記録媒体にマークを形成するには、記録パワーに設定された記録パルスと、バイアスパワーに設定されたバイアスパルスを交互に照射する。記録膜は、記録パルスが照射されることによってこの照射領域が融点以上に加熱される。その後、照射領域にバイアスパルスが照射されると、この照射領域が急冷されて非晶質の記録マークとなる。従って、記録パルスとバイアスパルスの組み合わせの数を増やせば、長い記録マークを形成することが可能となる。
また、光記録媒体に記録されたマークを消去するには、消去パワーに設定されたレーザービームを照射する。記録膜は、消去パワーによるレーザービームが照射されることでこの照射領域が結晶化温度以上の温度に加熱される。その後、照射領域が自然放熱されることにより、非晶質(マーク)の領域を含む全ての照射領域が結晶化して記録マークが消去される。
従って、マークを形成する領域には、そのマーク長に対応して記録パルスとバイアスパルスを交互に連続照射し、スペースを形成する領域には、そのスペース長に対応して消去パワーによるレーザービームを照射して、情報を記録していくことになる。これらのパワーの変調方法は、記録ストラテジと呼ばれている。
記録密度を向上させながらも記録速度を高めようとすると、記録マークにエッジシフト問題が生じる。例えば、4T、6T等の長い記録マークを複数の記録パルスを用いて形成する場合、記録速度が速すぎると、記録パルス間のバイアスパルスによる冷却時間が十分に確保できない。この結果、マークの一部に冷却不良が生じて再結晶化し、記録品質の劣化要因となる。従って、記録精度を高めるためには、レーザーパルスを高精度に制御する必要があり、様々な開発が為されている。
例えば、特許文献1では、各マークを記録する際に最後に挿入されるバイアスパルスの長さを、マークの長さに応じて変化させることで、再生信号のジッタを低減するようにしている。また、各マークを記録する際に、全てのマークの先頭にバイアスパルスを挿入して、最初の記録パルスの立ち上がりを遅延させるようにしている。また、特許文献2及び特許文献3も同様に、マークの記録開始時に、消去パワーよりも低いパルスを挿入するようにして、マーク前端部の再結晶化を防止するようにしている。
特許文献4では、4T以上の長さとなるマーク形成時に、バイアスパルスを挿入するようにして、マークの再結晶化を低減するようにしており、特許文献5では、3つ以上の記録パルスによって形成するような長いマークの場合に、先頭の記録パルスの前、又は最後尾の記録パルスの後に、バイアスパルスを挿入するようにして、マークの先端又は後端のエッジを明確にするようにしている。
特開2005−71516号公報 特開2005−63586号公報 特開2002−288830号公報 特開2001−273638号公報 特許2707774号公報
しかしながら、今後更に記録容量が増大すると、情報記録層の記録密度が増大して再生信号の品質が悪化し、ゼロクロス検出によってビットを判定する事が困難になる。同時に、信号品質を判断する際にも、ジッタを利用することが困難になる。そこで、信号再生にPRML識別方式を採用することが考えられるが、PRML識別方式を採用する場合、2T相当マークや、3T相当マークに起因するエラーが増大しやすい。つまり、比較的短い長さのマークが連続するような記録パターンの場合にエラーが発生しやすくなる。上記特許文献1〜5の技術は、全てのマークや比較的長いマークを対象にして詳細にパルス制御を行うものであるため、そのまま適用したのでは、今後の高密度記録に対応できないという問題があった。
また、30GBを超えるような大容量(高密度)の媒体に対して高速記録する場合、結晶化スピードが極めて速い材料を用いて記録膜を形成する必要があるが、このような光記録媒体に対して低速記録を実行すると、記録精度が大幅に低下するという問題もあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、高密度記録に適したパルス制御を実行することで、記録精度を高めることを目的としている。
本発明者らの鋭意研究の結果、上記目的は下記の手段によって達成される。
(1)レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、3T相当長さ以上の特定マークを、単一の記録パルスによって記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
(2)前記特定マークが3T又は4T相当長さであることを特徴とする(1)記載の光記録媒体の情報記録方法。
(3)前記特定マークの直前のスペースが特定長さである場合に、前記特定マークを単一の記録パルスによって記録し、前記直前のスペースが前記特定長さ以外の場合には、前記特定マークを複数の記録パルスによって記録することを特徴とする(1)又は(2)記載の光記録媒体の情報記録方法。
(4)前記直前のスペースの特定長さが、最短長さを含むことを特徴とする(3)記載の光記録媒体の情報記録方法。
(5)レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、3T相当長さ以下のマークについては単一の記録パルス、4T相等長さのマークについては1、2又は3個の記録パルス、5T相当長さ以上のマークについてはn−1記録ストラテジによる記録パルスで記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
(6)レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、4T相当長さ以下のマークについては単一の記録パルス、5T相当長さ以上のマークについてはn/2記録ストラテジによる記録パルスで記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
(7)前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射することで、前記光記録媒体の情報を消去するようにし、更に、マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
(8)レーザービームの記録パルスを照射して光記録媒体に情報を記録すると共に、前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射して前記光記録媒体の情報を消去する光情報記録方法であって、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
(9)前記レーザービームの前記波長λが400〜410nm、前記開口数NAが0.70〜0.90に設定されることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
(10)全マークにおける最短マークの長さが125nm以下であることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
(11)レーザービームを発生するレーザー光源と、前記レーザービームを集光する対物レンズと、光記録媒体に対して前記レーザービームの記録パルスを照射して情報を記録する照射制御手段と、を備え、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定されており、前記照射制御手段が、3T相当長さ以上の特定マークを形成する際に、単一の記録パルスを前記光記録媒体に照射することを特徴とする光記録装置。
(12)レーザービームを発生するレーザー光源と、前記レーザービームを集光する対物レンズと、光記録媒体に対して前記レーザービームの記録パルスを照射して情報を記録すると共に、前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射して前記光記録媒体の情報を消去する照射制御手段と、を備え、記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定されており、前記照射制御手段が、マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする光記録装置。
本発明によれば、高密度記録の際に、記録精度を高めることができるという優れた効果を奏し得る。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態の例について詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る光記録方法を実現する記録再生装置100が示されている。この記録再生装置100は、記録・再生に利用するレーザー光Zを発生させるレーザー光源102、レーザー光源102を制御するレーザーコントローラ(照射制御手段)104、レーザー光Zを光記録媒体1に導く光学機構106、再生時におけるレーザー光Zの反射光を検出する光検出装置108、この光検出装置108の検出情報を、PRML識別方式で復号するPRML処理装置110、光記録媒体1を回転させるスピンドルモータ112、スピンドルモータ112を回転制御するスピンドルドライバ114、特に図示しないCPU(中央演算装置)との間で復号後の再生データのやり取りを行う信号処理装置116、レーザーコントローラ104の記録パルスの波形の初期設定を行う記録パルス調整手段120を備える。
レーザー光源102は半導体レーザーであり、レーザーコントローラ104によって制御されてレーザー光Zを発生させる。光学機構106は、対物レンズ106Aや偏光ビームスプリッタ106Bを備え、レーザー光Zの焦点を情報記録層に適宜合わせることが可能となっている。なお、偏光ビームスプリッタ106Bは、情報記録層の反射光を取り出して光検出装置108に導く。光検出装置108はフォトディテクタであり、レーザー光Zの反射光を受光して、この受光を電気信号に変換して再生信号としてPRML処理装置110に出力する。PRML処理装置110では、この再生信号を復号化し、復号化された2値のデジタル信号を再生データとして信号処理装置116に出力する。
更にこの記録再生装置100では、レーザー光Zの波長λが400〜410nmに設定されており、このレーザー光Zの初期再生パワーが0.35mWに設定されている。また、光学機構106における対物レンズ106Bの開口数NAは0.70〜0.90に設定されている。従って、レーザー光Zのスポット径(λ/NA)は、444nm〜585nmとなっている。
光記録媒体1の情報を再生するには、再生パワーによってレーザー光源102からレーザー光Zを発生させ、このレーザー光Zを光記録媒体1の情報記録層に照射して再生を開始する。レーザー光Zは情報記録層で反射され、光学機構106を介して取り出されて光検出装置108で電気信号となる。この電気信号はPRML処理装置110及び信号処理装置116経てデジタル信号となり、CPUに提供される。
次に、この記録再生装置100の再生に用いられる光記録媒体1について説明する。図2(A)に示されるように、この光記録媒体1は外径が約120mm、厚みが約1.2mmとなる円盤状の媒体である。図2(B)に拡大して示されるように、光記録媒体1は、基板10と、情報記録層20と、カバー層30と、ハードコート層35がこの順に積層されて構成される。
カバー層30及びハードコート層35は光透過性を有しており、外部から入射されるレーザー光Zを透過するようになっている。従って、光入射面35Aから入射されるレーザー光Zは、ハードコート層35とカバー層30をこの順に透過して情報記録層20に到達し、情報記録層20に対する情報の記録・再生を行う。
基板10は、厚さ約1.1mmのとなる円盤状の部材であり、その素材としてガラス、セラミックス、樹脂等の種々の材料を用いることができるが、ここではポリカーボネート樹脂を用いている。なお、樹脂としてはポリカーボネート樹脂以外にも、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等を採用することも出来る。中でも加工や成型の容易性から、ポリカーボネート樹脂やオレフィン樹脂が好ましい。また、基板10における情報記録層側の面には、用途に応じて、グルーブ、ランド、ピット列等が形成される。
カバー層30の材料は様々なものを用いることが出来るが、既に述べたように、レーザー光Zを透過させる為に光透過性材料を用いる必要がある。例えば、紫外線硬化性アクリル樹脂を用いることも好ましい。又この光記録媒体1では、カバー層30の厚みが98μmに設定され、ハードコート層35の厚みが2μmに設定されている。従って、光入射面35Aから情報記録層20までの距離が約100μmとなっている。光記録媒体1は、記録容量(本出願時の現状は25GB)を除いて、現状のブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc)の規格に整合していることになる。
情報記録層20はデータを保持する層であるが、利用者によるデータ書き込みが可能な記録型となっている。また、データの保持形態としては、一旦データを書き込んだエリアに再度データの書き込みが出来ない追記型と、データを書き込んだエリアに対してデータを消去し、再度書き込みが可能な書換型がある。本実施形態では、書換型を採用している。
また情報記録層20には、図3に示されるように、基板10の表面に螺旋状のグルーブ42(ランド44)が形成される。この情報記録層20には、レーザー光Zのエネルギーによって記録マーク46を形成可能な記録膜が形成される。グルーブ42は、データ記録時におけるレーザー光Zのガイドトラックとしての役割を果たし、このグルーブ42に沿ってレーザー光Zを進行させ、レーザー光Zのエネルギー強度(パワー)を変調させる事で、グルーブ42上の情報記録層20に記録マーク46を形成する。ここでは、データ保持態様が書換型であるので、記録マーク46が可逆的に形成されており、消去及び再形成可能となっている。なお、ここではグルーブ42上に記録マーク46を形成する場合を示したが、ランド44上に形成しても良く、グルーブ42とランド44の双方に形成することも可能である。
情報記録層20の記録容量は、記録領域(面積)の大きさと、記録密度の組み合わせによって決定される。記録領域には物理的な限界があるので、本実施形態では、図3に示されるように、各記録マーク46の線密度、即ち単位記録マーク46の螺旋方向長さを小さくすることによって記録密度を大きくする。ここではクロック周期をTとした場合に、最短記録マーク長(及び最短スペース長)が2T相当長さとなるように制御される。なお、2T相当長さとは、レーザー光Zのビームスポットが2Tの間に光記録媒体1上を移動する距離を意味していることになる。
従って、クロック周期Tを小さくすれば、情報記録層20に形成する記録マーク46の螺旋方向長さが短くなり、記録容量が増大する。本実施形態では、最短マーク長2Tが124.3nm〜106.5nmとなるように設定しており、具体的には111.9nmに設定している。なお、最短マーク長2Tを124.3nmにした場合には、情報記録層20に30GBの情報を保持させることが可能となり、又最短マーク長2Tを106.5nmにした場合には、情報記録層20に35GBの情報を記録することができる。既に示したように、レーザービームのスポット径は444nm〜585nm程度になることから、図4に示されるように、ビームスポットの中に、少なくとも7T相当長さが収まる状態となっている。このように、記録時のビームスポットよりも、最短マーク長2Tが大幅に小さくなると、マークと比較して照射領域が広くなってしまうので、記録精度が悪化しやすい。
次に、PRML処理装置110におけるPRML(Partial Response Maximum Likelihood)識別方式について説明する。このPRML識別方式は、光検出装置108で検出された電気的なアナログ信号に基づいて、情報記録層20に記録されている2値データを推測するものである。このPRML識別方式では、再生特性に応じたPR(Partial Response)の参照クラス特性を適宜選択する必要があるが、ここではPRの参照クラス特性として拘束長5(1,2,2,2,1)特性を選択している。拘束長5(1,2,2,2,1)の特性とは、符号ビット「1」に対する再生応答が5ビットを拘束すると共に、この再生応答波形が系列「12221」で表現できることを意味している。実際に記録されている各種符号ビットの再生応答は、この系列「12221」の畳込み演算によって形成されると推定する。例えば、符号ビット系列00100000に対する応答は00122210となる。同様に符号ビット系列00010000に対する応答は00012221となる。従って、符号ビット系列00110000の応答は、上記2つの応答の畳み込み演算となり、00134431となる。符号ビット系列001110000の応答は001356531となる。従って、畳み込み演算では、ビット毎にスライスレベルを判定するのではなく、隣接するビットの相関を考慮して、再生信号を復号化しなければならない。
なお、このPRのクラス特性によって得られる応答は理想的な状態を仮定したものである。この意味で上記応答は理想応答と呼ばれている。勿論、実際の応答には雑音が含まれているので、この理想応答に対してずれが生じる。従って、雑音を含む実際の応答と、予め想定されている理想応答を比較して、その差(距離)が最も小さくなるような理想応答を選択し、これを復号化信号とする。これをML(Maximum Likelihood)識別という。記録されている符合ビット「1」を再生すると「12221」に近似するような再生信号が得られる場合、拘束長5(1,2,2,2,1)のPRML識別処理を行えば、再生信号→理想応答「12221」→復号後信号「1」として再生できることになる。
ML識別では、理想応答と実際の応答の差を算出するものとしてユークリッド距離を用いる。例えば、実際の再生応答系列A(=A0,A1,・・・,An)と理想応答系列B(=B0,B1,・・・,Bn)間のユークリッド距離Eは、E = √{Σ(Ai − Bi)}で定義される。従って、実際の応答と、予め想定された複数種類の理想応答を、このユークリッド距離を用いて比較して順位付けし、最も小さいユークリッド距離となる理想応答(最尤理想応答)を選択して復号化を行う。
信号の品質は、PRML処理装置110におけるPRML識別方式の復号過程のデータを受け取り、このデータを利用してエラーレートやSAM(Sequenced Amplitude Margin)値を検出することで評価する。ここでSAM値とは、最尤理想応答のユークリッド距離と、その次の順位となる第2理想応答のユークリッド距離の差である。従って、エラーレートやSAM値を利用した評価結果が一定の基準を満たしているか否か、又は訂正不能エラーが発生したか否かによって再生データの品質を判定することができる。なお、ここでは基準値としてエラーレートやSAM値を例示したが、本発明はそれに限定されず、他の手法を用いて信号品質を判断しても良い。
本実施形態における情報記録層20に対する情報記録には、5Tマーク以上の長さとなるマークについてはn−1記録ストラテジが採用されている。このn−1記録ストラテジとは、nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、n−1個の記録パルスで記録する手法である。例えば、図5に示されるように、5Tマークは4つの記録パルス波形で記録を行い、6Tマークは5つの記録パルス波形によって記録を行い、7Tマークは6つの記録パルス波形によって記録を行う。これらの記録パルスのパワーは記録パワーPwに設定されるが、1つの記録マーク中の記録パルス以外の領域は、冷却目的としてバイアスパワーPbに設定されたバイアスパルスを照射する。また、マーク以外のスペース領域には、消去パワーPeに設定されたレーザービームを照射する。
更に本実施形態では、2T、3T及び4Tマーク等の5T未満のマークについては、単一の記録パルスで記録するようにしている。PRML識別方式における再生時にエラーの発生確率が高いとされるこれらのマークを、単一の記録パルスで記録することで、エラーレートを低減させることが可能となる。
既に述べたように、記録時のビームスポットの直径内には7T相当長さが少なくとも収まるようになっている。従って、2Tマーク〜4Tマークを記録する場合、ビームスポットの照射エリアに、記録対象のマークを除いて少なくとも3T〜5T相当の領域が存在していることになる。従って、2T〜4Tマークが、隣接スペースや隣り合うマークへの照射パルスの熱影響を受け易く、又2T〜4Tマークへの照射パルスが、隣接スペースや隣り合うマークに熱影響を与え易い状態となる。例えば、3TマークA、2TスペースB、2TマークCというパターンを記録する場合、図6に示されるように、最初の3TマークAの書込みが完了した状態で、2TスペースBの全部と、後続する2TマークCの約半分の領域がビームスポット内に含まれてしまうので、3TマークAの形成時の残留熱の影響によって、2TスペースBや2TマークCが予熱されてしまう。従って、3TマークAを単一の記録パルスで記録することで、後続するスペースやマークに対する過剰予熱を抑制することができるので、記録精度を向上させることが可能となる。
また、例えば図7に示されるように、3TマークA、3TスペースB、3TマークCというパターンを記録する場合、最初の3TマークAの書込みが完了した状態で、3TスペースBの全部と、後続する3TマークCの先頭側領域がビームスポット内に含まれてしまうので、3TマークAの形成時の残留熱の影響によって、3TスペースBや3TマークCが予熱されてしまう。従って、3TマークCを(複数ではなく)単一の記録パルスで記録することで、予熱を考慮した記録作業を行う事ができるので、記録精度を向上させることが可能となる。特に、3Tマークや4Tマークは、それ以上の長さのマークと比較して面積が小さいことから、予熱の影響が大きくなり、PRML識別方式でも記録精度が悪化し易い。従って、これらの3T〜4Tマークに対して、記録ストラテジを異ならせる事で、高密度記録に対応可能とする。
なお、本発明では、4Tマークを必ずしも単一の記録パルスで記録する場合に限定されないが、例えばビームスポットの直径内に8T〜9T相当長さが収まる場合は、上記3Tマークと同様に、4Tマークに対しても熱の影響が大きくなるので、単一の記録パルスを積極的に用いることが好ましい。
更に、本実施形態では、2T、3T及び4Tマークについて、直前のスペースが2T又は3Tスペースである場合に限って単一の記録パルスで記録し、直前のスペースが2T又は3Tスペースでない場合は、n−1記録ストラテジ(2Tマークは1つの記録パルス、3Tマークは2つの記録パルス、4Tマークは3つの記録パルス)で記録するようにしてもよい。図6、図7等で説明したように、ビームスポット内に7T相当長さが含まれると、スペース長が短いほどマーク間の熱影響が発生し易い。また、PRML識別方式では、ビット列が畳み込み演算されることを前提としているので、各記録マークの長さだけではなく、記録マークやスペースの組合せによって再生信号の品質が変動するので、短いスペースと短い記録マークが連続する場合に再生エラーの発生確率が高い。従って、直前スペース長を考慮しながら、単一の記録パルスによる記録を選択的に採用して、エラーレートを低減させるようにする。
例えば2TマークA、5TスペースB、3TマークC、2TスペースD、3TマークEというパターンを記録する場合、最初の2TマークAを記録している段階は、図8(A)に示されるように、5TスペースBの影響で、後続する3TマークCがビームスポット内に入らない。従って、この3TマークCは2個の記録パルスで記録する。一方、この3TマークCを記録している段階では、図8(B)に示されるように、隣接する2TスペースDの影響で、後続する3TマークEの先端領域がビームスポットの範囲内に入ってくる。従って、後続する3TマークEについては、先の3TマークCと異なり、単一の記録パルスを照射して記録を行うようにする。これにより、3TマークEの記録時に、先の3TマークCの残留熱の影響によって自らが過剰加熱となるのを防止すると共に、この3TマークEの記録熱によって、先の3TマークCの後端側を再加熱して再結晶化してしまうことも抑制できる。
以上のことからも分かるように、直前スペースが最短長(ここでは2T)となる場合は、このスペースの両側に存在するマーク間の熱影響が特に大きくなるので、単一の記録パルスを採用することが好ましい。
次に、第2実施形態の光記録方法について説明する。なお、この光記録方法で用いる記録再生装置は、第1実施形態と同様であるので、説明及び図示は省略する。第2実施形態の光記録方法では、5Tマーク以上の長さとなるマークについてはn/2記録ストラテジが採用されている。このn/2記録ストラテジとは、nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、m=n/2(mは整数:小数点以下は切り捨て)個の記録パルスで記録する手法である。例えば図9に示されるように、5Tマークは2つの記録パルス波形(始端記録パルスと後端記録パルス)で記録を行い、6Tマークと7Tマークは3つの記録パルス波形(始端記録パルスと中間記録パルスと後端記録パルス)によって記録を行い、8Tマークと9Tマークは4つの記録パルス波形によって記録される。
更に本第2実施形態では、2T、3T及び4Tマーク等の5T未満のマークについては、単一の記録パルスで記録するようにしている。特に、4Tマークは通常2つの記録パルスで記録するところを、単一の記録パルスで記録する。この結果、既に第1実施形態で説明したように、PRML識別方式における再生時にエラーの発生確率が高いとされるこれらのマークについてエラーレートを低減させることが可能となる。
次に、第3実施形態の光記録方法について説明する。なお、この光記録方法で用いる記録再生装置は、第1実施形態と同様であるので、説明及び図示は省略する。第3実施形態の光記録方法では、図10に示されるように、各マークの形成を開始する始端記録パルスKSの直前に冷却パルスRを挿入する。なお、冷却パルスRの冷却パワーPcは、消去パワーPeよりも低い値に設定されるが、ここではバイアスパワーPbと同じ値に設定している。4Tマーク以上の長さとなるマークについてはn/2記録ストラテジを採用し、2T、3Tマーク等の4T未満のマークについては単一の記録パルスを採用する。
第3実施形態の光記録方法によれば、マークの記録を開始する始端側の記録パルスKSの直前に冷却パルスRが挿入されるので、ビームスポット内に7T相当以上の領域が含まれたとしても、直前のスペースに対して照射された消去パワーPeによるレーザービームの熱が、このマーク側に影響を与える事を抑制できる。また例えば図11に示されるように、2TマークA、2TスペースB、3TマークCのパターンを記録する場合、2TマークAを記録している最中や、2TスペースBを消去している最中に、3TマークCの先端側を予熱してしまう可能性があるが、この冷却パルスRによって、その予熱領域を積極的に冷却することができるので、記録精度を高めることが可能となる。
なお、第3実施形態では、始端記録パルスKSの直前に常に冷却パルスRを挿入する場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。例えば、第3実施形態の冷却パルスを挿入した記録方法と、冷却パルスを挿入しない記録方法を選択的に用いることも可能である。具体的に、記録スピードが遅い(1X)場合に第3実施形態で示した冷却パルスを挿入した記録ストラテジを採用し、一方、記録スピードが速い(2X)の場合は、冷却パルスを挿入しない通常の記録ストラテジを採用するようにしてもよい。
記録スピードが遅い場合、情報記録層20に対する照射時間が長くなって過剰加熱になりやすいが、冷却パルスを挿入することで放熱効果を高めることが可能になる。一方、記録スピードが速い場合には、冷却パルスを挿入しないことで、十分な加熱を行うことが可能になる。つまり、第3実施形態の記録方法を選択的に採用することで、複数種類の記録スピードに対応することが可能となる。なお第3実施形態の記録方法を選択的に用いる場合以外にも、例えば、記録スピード等の変化に応じて、第1又は第2実施形態の記録方法を選択的に用いても良い。
次に、これらの第1〜第3実施形態等で示した光記録方法で記録した光記録媒体1の再生について説明する。なお、ここでは第1実施形態で示した図8の光記録媒体1を再生する場合について説明することにする。
図12に示されるように、この光記録媒体1には、2TマークA、5TスペースB、3TマークC、2TスペースD、3TマークEというパターンが記録されている。また、3TマークCは2個の記録パルスで記録されているが、3TマークEは単一の記録パルスで記録されている。
最初の2TマークAを再生する場合、再生ビームスポットS1の中心が2TマークA上を通過する。この場合、再生ビームスポットS1の直径が7T相当であるため、他のマークがビームスポットS1の中に入らないので、再生信号の品質が安定する。一方、次の3TマークCを再生する場合、再生ビームスポットS2の中心が3TマークC上を通過している途中で、この再生ビームスポットS2内に次の3TマークEが入ってしまう。従って、後続する3TマークEの存在によって、3TマークCの再生信号品質が悪化しやすい。しかし、本実施形態では、後続する3TマークEを単一パルスで記録しているため、再生ビームスポットS2の反射光に与える影響を小さくすることが可能となり、これにより、3TマークCの再生品質の悪化を低減させることが可能となる。
また、3TマークEを再生ビームスポットS3によって再生する場合も同様に、このビームスポットS3の中に先の3TマークCの後端部分が介在するので、信号品質が悪化しやすい。しかし既に述べたように、3TマークE自体が単一パルスで記録しているので、先の3TマークCの影響を受けたとしても、適切な再生信号となる。つまり、再生ビームスポットの直径が7T相当(即ち半径が3.5T相当)以上になる場合、隣接する記録マークの間に2T〜3Tスペースが存在しても、一方の記録マークの再生中に他方の記録マークが再生ビームスポット内に入ってしまう。特に記録マークが2T〜4Tのように小さい場合、再生ビームスポット内に自身の略全体が収まっている状態で、隣接する記録マークが介在してくるので、再生品質に大きな影響が生じ、再生エラーにつながってしまう。
そこで本実施形態によれば、上記のような状態で隣接する記録マーク間の再生時の影響を予め想定して、単一パルスによって記録を行っているので、再生品質を向上させることが可能となっている。
(実施例1及び比較例1)
本実施形態の記録再生装置100を利用して、2Xの記録スピード対応の光記録媒体に対して、クロック周期Tを15.15nsec、記録スピードを4.1m/sec、1T相当長さを62nmとして記録し、30GBの記録容量を達成した。この光記録媒体に対してランダムパターン列の記録を行い、記録精度を検査するために、この記録パターンの再生品質をPRSNRとSbERの双方で評価した。PRSNR(Partial Response Sigal to Noise Ratio)とは、再生信号の信号対雑音比(S/N比)及び実際の再生信号と理想応答の線形性を同時に表現できる評価手法であり、値が大きいほど優れた信号品質となる。ここではパルステック工業株式会社のPRSNR計測ボード等を用いて評価した。SbER(Simulated bit Error Rate)とは、複数の再生信号に関してこのSAM値を算出し、この複数のSAM値から得られる正規分布の平均及び標準偏差に基づいて誤認識の発生確率を評価するものであり、値が小さいほど優れた信号品質となる。ここではパルステック工業株式会社のSbER測定ユニットを利用した。
記録ストラテジとしては、2Tマークは単一記録パルス、3Tマークは冷却パルスと単一記録パルス、4Tマーク以上は通常のn−1記録ストラテジによる記録パルスにて記録を行った。なお、参考として3Tマークに対するパルス波形を図13(A)に示す。3Tマークを記録する場合には、単一の記録パルスKを採用すると共に、この記録パルスの直前に冷却パルスRを挿入する。また、後方のバイアスパルスBは、形成する3Tマークの後端よりも更に後方側に延長しており、出来る限り長く冷却するようにした。このようにすることで、冷却不足を回避することが可能になる。
また、比較例1として、全てのランダムパターンに対して通常のn−1記録ストラテジを採用して記録を行い、再生信号品質を評価した。比較例1における3Tマークに対するパルス波形は、図13(B)に示されるように、3Tマークに対して2個の記録パルスK1、K2と2個のバイアスパルスB1、B2を用いた。なお、始端側の記録パルスK1のパルス幅を様々に変化させる事で、出来る限り高精度となるように検証し、その結果を実施例1と比較するようにした。
比較例1におけるPRSNRとSbERのそれぞれに最高品質の数値と、実施例1となる品質の数値を図14に示す。図14に示されるように、SbERに関しては、比較例1の最高品質値(最低値)が3.4E−06となるのに対して、実施例1では5.5E−07と低減しており、実施例1は比較例1よりも信号品質が向上することが分かった。また、PRSNRに関しても、比較例1の最高値が15.8となるのに対して、実施例1では16.8となり、同様に信号品質が向上した。従って、SbERとPRSNRの双方で判断しても、実施例1の記録精度が高い事が明らかとなった。
(比較例2)
更に比較例2として、1T相当長さが74.5nm、スポット径が476.5nmに設定して、スポット径が7T未満となる約6.4T相当長さとなるようにし、25GBの記録容量に設定してランダムパターンの記録実験を行った。ここでは記録ストラテジとして、上記実施例1相当の記録ストラテジによる記録と、上記比較例1相当の記録ストラテジによる記録を採用した。この結果を図15に示す。SbERに関しては、比較例1相当の記録ストラテジによる記録データの最高品質(最低値)が4.6E−08であるのに対し、実施例1相当の記録ストラテジでは品質が3.9E−08となり、実施例1の信号品質の方が多少向上した。一方、PRSNRに関しては、比較例1相当の最高品質(最高値)が23.0となるのに対して、実施例1相当では品質が22.3となっており、比較例1相当の記録ストラテジの方が信号品質が向上した。以上のことから、比較例2のように、スポット径が7T未満となる場合においては、実施例1相当の記録ストラテジが必ずしも好ましいという訳ではないことが分かる。
以上、本実施形態では、光記録媒体における情報記録層が単層の場合に限って示したが、本発明はそれに限定されず、多層構造にも適用可能である。特に多層構造の場合、各情報記録層において、本発明の記録方法を選択的に採用することが好ましい。具体的には、レーザーに近い側の記録層に対しては、本発明の記録方法を採用し、レーザーから最も遠い記録層に対しては、放熱効果も高いので、他の記録方法等を採用することが望ましい。
なお、本発明の記録方法は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明によれば、光記録媒体の記録容量又は記録密度を増大させても、最適な記録条件を設定することが可能となり、記録精度を向上させる事が可能となる。
本発明の第1実施形態の例に係る光記録媒体の記録再生装置を示すブロック図 同光記録媒体の構造を示す斜視図及び拡大断面図 同光記録媒体の情報記録層におけるデータ保持形態を示す拡大斜視図 同記録再生装置によるビームスポットの状態を示す拡大図 同記録再生装置による記録ストラテジに基づくパルス波形を示すタイミングチャート 記録時のビームスポットの状態を示す拡大図 記録時のビームスポットの状態を示す拡大図 記録時のビームスポットの状態を示す拡大図 第2実施形態の記録ストラテジに基づくパルス波形を示すタイミングチャート 第3実施形態の記録ストラテジに基づくパルス波形を示すタイミングチャート 記録時のビームスポットの状態を示す拡大図 本実施形態の光記録媒体の再生時のビームスポットの状態を示す拡大図 実施例1及び比較例1のパルス波形を示すタイミングチャート 実施例1及び比較例1の記録品質の評価結果を示す表図 比較例2の記録品質の評価結果を示す表図
符号の説明
1 ・・・ 光記録媒体
10 ・・・ 基板
20 ・・・ 情報記録層
30 ・・・ カバー層
35 ・・・ ハードコート層
35A ・・・ 光入射面
100 ・・・ 再生装置
102 ・・・ レーザー光源
104 ・・・ レーザーコントローラ
106 ・・・ 光学機構
108 ・・・ 光検出装置
110 ・・・ PRML処理装置
112 ・・・ スピンドルモータ
114 ・・・ スピンドルドライバ
116 ・・・ 信号処理装置
120 ・・・ 記録パルス調整手段

Claims (12)

  1. レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、
    3T相当長さ以上の特定マークを、単一の記録パルスによって記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
  2. 前記特定マークが3T又は4T相当長さであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の情報記録方法。
  3. 前記特定マークの直前のスペースが特定長さである場合に、前記特定マークを単一の記録パルスによって記録し、前記直前のスペースが前記特定長さ以外の場合には、前記特定マークを複数の記録パルスによって記録することを特徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体の情報記録方法。
  4. 前記直前のスペースの特定長さが、最短長さを含むことを特徴とする請求項3記載の光記録媒体の情報記録方法。
  5. レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、
    nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、3T相当長さ以下のマークについては単一の記録パルス、4T相等長さのマークについては1、2又は3個の記録パルス、5T相当長さ以上のマークについてはn−1記録ストラテジによる記録パルスで記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
  6. レーザービームの記録パルスを照射することで、光記録媒体に情報を記録する光情報記録方法であって、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、
    nT相当長さ(n:自然数)のnTマークを記録する際に、4T相当長さ以下のマークについては単一の記録パルス、5T相当長さ以上のマークについてはn/2記録ストラテジによる記録パルスで記録することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
  7. 前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射することで、前記光記録媒体の情報を消去するようにし、更に、
    マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
  8. レーザービームの記録パルスを照射して光記録媒体に情報を記録すると共に、前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射して前記光記録媒体の情報を消去する光情報記録方法であって、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定し、更に、
    マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする光記録媒体の情報記録方法。
  9. 前記レーザービームの前記波長λが400〜410nm、前記開口数NAが0.70〜0.90に設定されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
  10. 全マークにおける最短マークの長さが125nm以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の光記録媒体の情報記録方法。
  11. レーザービームを発生するレーザー光源と、
    前記レーザービームを集光する対物レンズと、
    光記録媒体に対して前記レーザービームの記録パルスを照射して情報を記録する照射制御手段と、を備え、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定されており、
    前記照射制御手段が、3T相当長さ以上の特定マークを形成する際に、単一の記録パルスを前記光記録媒体に照射することを特徴とする光記録装置。
  12. レーザービームを発生するレーザー光源と、
    前記レーザービームを集光する対物レンズと、
    光記録媒体に対して前記レーザービームの記録パルスを照射して情報を記録すると共に、前記記録パルスよりも低パワーとなる消去パワーにて前記レーザービームを照射して前記光記録媒体の情報を消去する照射制御手段と、を備え、
    記録クロックの周期をT、前記レーザービームの波長をλ、開口数をNAとした場合に、7T相当長さが、前記レーザービームのスポット径λ/NA以下となるように設定されており、
    前記照射制御手段が、マークの形成を開始する記録パルスの直前に、前記消去パワーよりも低パワーとなる冷却パルスを挿入することを特徴とする光記録装置。
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