JP2005063586A - 光情報記録方法及び光情報記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 DVDの6〜8倍速相当以上の高速記録時に低ジッタで良好なる繰返し記録を行えるようにする。
【解決手段】 2T周期の記録ストラテジのような高速仕様の条件下に、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワーPe光よりも低いパワーPb光に変調させる記録ストラテジを用いることにより、高速記録時においてスペース長、特に最短3Tスペース長により温度のばらつきがあったとしても一旦消去パワーPe光よりも低いパワーPb光の照射により温度が一律に低下するため、その差が低減されることとなり、その直後にピークパワーPp光が照射される時の温度条件が同じとなり、マーク先端の位置のばらつきが生じにくくなり、低ジッタとなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録可能な光情報記録媒体、特にCD−RW,DVD−RAM,DVD−RW,DVD+RW等の相変化型の光情報記録媒体であって高速記録に適した光情報記録方法及び光情報記録装置に関する。
近年、光情報記録媒体の高速記録の需要が高まっている。特に、ディスク状の光情報記録媒体の場合、回転速度を高くすることで記録・再生速度を上げることが可能なため、高速化が進んでいる。光ディスクの中でも記録時に照射する光の強度変調のみで記録が可能である光情報記録媒体は、その記録機構の単純さから、媒体と記録装置の低価格化が可能であると同時に、再生も強度変調された光を用いているため、再生専用装置との高い互換性が確保できることから普及が進み、近年の電子情報の大容量化により、さらに高密度化・高速記録化の需要が高くなっている。
このような光ディスクのうち、多数回の書換えが可能であることから、相変化材料を用いたものが主流となってきている。相変化材料を用いた光ディスクの場合、照射する光ビームの強度変調により、記録層材料を急冷状態と徐冷状態を作ることによって記録を行う。急冷状態になると、記録層材料は非晶質(アモルファス)となり、徐冷状態になると結晶となる。非晶質と結晶では光学的な物性が異なるため、光情報を記録することができる。
即ち、相変化型の光情報記録媒体は基板上の記録層薄膜にレーザ光を照射して記録層を加熱し、記録層構造を結晶と非晶質間で相変化させることによりディスク反射率を変えて情報を記録・消去するものである。通常は未記録状態を高反射率の結晶相とし、これに低反射率の非晶質相からなるマークと高反射率の結晶相からなるスペースを形成することによりする。
記録原理が、このような記録層材料の「急冷」と「徐冷」という複雑な機構を用いているため、高速での記録には周知のようにパルス分割され、3値に強度変調された記録光を媒体に照射することで行う。
マークとスペースとからなるデータを繰返し記録するための波形発光パターン(記録ストラテジ)としては、図7に示すような、DVD+RW等で使用されているものがある。非晶質からなるマークはピークパワー(Pw=Pp)光とバイアスパワー(Pb)光との交互繰返しによるパルス照射によって形成され、結晶からなるスペースはこれらの中間レベルのイレースパワー(Pe)光を連続的に照射することにより形成される。もっとも、スペースはイレースパワー光を2値化し、パルス状に照射しても良い。
ピークパワー光とバイアスパワー光とからなるパルス列が照射されると、記録層は溶融と急冷を繰返し非晶質マークが形成される。消去パワー光が照射されると記録層は溶融後徐冷、或いは、固相状態のままアニールされて結晶化し、スペースが形成される。ピークパワー光とバイアスパワー光とからなるパルス列は通常、先頭パルス、中間パルス、最終パルスとに分けられ、最短の3Tマークは先頭パルスと最終パルスのみで記録され、4T以上のマークを形成するときは中間パルスも使用される。中間パルスはマルチパルスとも呼ばれ、1T周期で設けられ、マーク長が1T長くなる毎にパルスの数を1つずつ増やす。即ち、パルス列の数は長さnTに対して(n−1)個となる。
ところで、DVDの4倍速を超えるような高速記録時は、基本クロック周期Tの時間が短くなるために、光源駆動部への負荷が大きくなる。また、図7に示すような1T周期のパルス列を照射すると、加熱時間、冷却時間ともに短くなってしまい、十分な大きさの非晶質マークが形成できないという問題を生じる。これを回避するために、非晶質マークを形成するパルスの数を減らす(パルスの周期を1Tより長くする)ことにより、加熱、冷却ともに充分な時間を確保できる、充分な大きさの非晶質マークを形成できるようにした提案が各種なされている(例えば、特許文献1〜3参照、他多数)。
また、この種の記録ストラテジに関しては、以下のような提案例もある。まず、特許文献4によれば、1つのマークを形成するための信号パルスを複数の短パルスからなるパルス列状に変調し、そのパルス列の少なくとも始端のパルス幅を、当該始端のパルスの後に続く中間部のパルスよりも広めて最適化することで、記録マークが涙滴状に歪むのを防止できるようにした発明が提案されている。この場合、消去は中間レベルのパワーを連続的に或いはパルス的に照射するが、消去レベルから記録レベルへ移るときに、一旦消去レベルよりも低いレベルを経てもよいとされている。
また、特許文献4のように、マークを形成するパルス列の先頭パルスの高パワー照射時間を後続パルスよりも長くすることによってマーク先頭部分を強調して記録する場合、記録特性は優れているが、部分的に熱ストレスが大きくなるために繰返し記録耐久性が劣化してしまうことから、特許文献5によれば、先頭パルスにかけられるべきエネルギーを分散させる、即ち、各チャネル・ビット毎の合計エネルギーが同程度になるようにした提案がなされている。
即ち、図8に示すように、マークを形成するパルス列は、各チャネル・ビットで各パルスのハイパワーPw(=Pp)光で照射する期間とバイアスパワーPb光に保持する期間の割合を一定とする。さらにマークを形成するパルス列の直前に位置するスペースを形成するためにハイパワーPw光とバイアスパワーPb光との中間レベルの消去パワーPe光を連続的に照射する際にマーク形成部分に相当するチャネル・ビットの直前の1〜2チャネル・ビットは消去パワーPeよりも高めのパワーPaにすることによって、パルス先頭部の不足エネルギー分を補っている。また、当該文献5の実施例中では、さらにパルスPwとPbとの照射する期間の割合は一定であるが、先頭部のパルスのみ先にバイアスパワーPbのレベルに保持した後、ハイパワーPwに設定し、後続パルスは、先にハイパワーPwのレベルに設定した後、バイアスパワーPeのレベルに保持している。
特許文献5の方法によれば、熱ストレスを低減でき、繰返し記録耐久性を向上させることができる。
また、特許文献6に示される記録ストラテジによれば、4T以上のマークにおいて、マークを形成するパルス列の先頭パルスの前にもバイアスパワー程度の低パワーレベルに保持する期間が設けられている。具体的には、先頭パルスの高パワーで照射する期間の低パワーレベルに保持する期間を各々yT、xTとしたとき、0.95≦x+0.7*y≦2.5の関係を満たし、さらに後続パルスの周期は0.5T以上1.5T以下となるように設定されている。
これにより、記録層を2層以上設けた多層構成とした場合等で、反射層が薄い、或いは反射層を設けず、冷却速度を大きくできない場合でも、非晶質マークを記録する際に、特にマーク前端部に起こりやすい再結晶化を防止できるというものである。
特開2002−237051公報 特開2002−288837公報 特開2001−331936公報 特許第2707774号公報 特開2002−288830公報 特開2001−273638公報
ところが、特許文献1〜3等に示されるような非晶質マークを形成するパルス数を減らすようにした記録ストラテジを用いる記録方法の場合、直前のスペース長が短いと、次のマーク形成のためのピークパワーが照射されるまでの間に温度が定常状態にならない場合がある。特に、記録線速が高速になってくると、照射時間が短くなるため、定常状態にはなりにくい。そうすると、次のマーク形成のためのピークパワーが照射されるとき、マーク先端部の位置にばらつきを生じ、ジッタが上昇してしまうという不具合を生じる。
具体的に、本発明者らは、DVDの6〜8倍速相当以上の高速記録を検討し、4倍速相当程度の記録に比較してジッタを低くできないという問題に遭遇した。ジッタが上昇してしまう原因を詳しく解析してみたところ、図9に示すように、3Tスペース後に形成されるマークの先頭位置のジッタが突出して悪いことが判った。図9は、EFM+変調方式で3Tから14Tまでのマークとスペースとをランダムパターンで8倍速で10回繰返し記録したときの、各スペース長後に形成されるマークの先頭位置のジッタを示している。全体のマークエッジのクロックに対するジッタは10.8%であった。このように、3Tスペース後に形成されるマークの先頭位置のジッタが突出して悪くなってしまうのは、スペース長が最も短いために温度が定常状態にならず、マークの先頭位置にばらつきが生じるためと考えられる。特に、DVDの6〜8倍速相当以上の高速記録時には、スペースの形成も短時間で行われるため、温度は定常状態になりにくい。
また、高速記録時には、光情報記録媒体の冷却速度が不十分なため、[マーク1]−[スペース1]−[マーク2]のようなパターンを記録する場合に、特に[スペース1]が3Tのように短い場合には、[マーク2]の形成のための最初のピークパワーの照射によって[マーク1]の後端部も加熱されて再結晶化してジッタが上昇してしまう現象も起こり得る。
また、マーク長が2T増える毎にパルスの数を1つ増やすような2T周期の記録ストラテジを用いる場合、偶数長のマーク4T,6T,8T,…を記録する場合のパルスの数は、各々2,3,4,…の場合と、1,2,3,…とする場合との2通りのパターンが考えられる。例えば、8倍速程度の高速記録では、使用される光情報記録媒体の結晶化速度も速いため、4Tマークを2つのパルスで記録しようとした場合には、マーク前端部が、2番目のピークパワーの照射によって加熱されて、再結晶化してしまい、ジッタが悪くなってしまうという問題が生じる場合がある。このときのマークの再生信号を図3(c)に示す。この再生信号の形から、マーク形状は図3(e)のようにマークの前端部が再結晶化により収縮してしまっているものと予想される。これを回避するために4Tマークを1パルスで形成しようとしても、全体のバランスをとるのが難しく、ランダムパターンで良好な記録ができない場合もある。
本発明の目的は、高速記録時に低ジッタで良好なる繰返し記録を行えるようにすることである。
請求項1記載の発明は、記録マークの時間的長さが基本クロック周期Tのn倍(nは自然数)なるnTで表されるマーク長記録方式により情報を光情報記録媒体に対して記録する光情報記録方法において、相対的に高いパワー値のピークパワー光と相対的に低いパワー値のバイアスパワー光との繰返しによるn/2以下なる整数個のパルス照射により長さnTの非晶質マークを形成し、中間レベルの消去パワー光の照射により非晶質マーク間の長さnTの結晶スペースを形成する際、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いるようにした。
従って、例えば2T周期の記録ストラテジのように、nTマークの形成にn/2以下なる整数個のパルス照射を利用する高速仕様の条件下に、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いることにより、高速記録時においてスペース長、特に最短スペース長により温度のばらつきがあったとしても一旦消去パワー光よりも低いパワー光の照射により温度が一律に低下するため、その差が低減されることとなり、その直後にピークパワー光が照射される時の温度条件が同じとなり、マーク先端の位置のばらつきが生じにくくなり、低ジッタとなる。また、一旦消去パワー光よりも低いパワー光を照射して冷却することにより、その直後のピークパワー光の照射時に短いスペースを介して直前のマークの後端に熱が伝わりにくくなり、その再結晶化を防止でき、直前のマークの後端のジッタ特性の劣化が防止される。さらには、マークを複数のピークパワー光の照射により形成する上で、最初のピークパワー光の照射直前に一旦消去パワー光よりも低いパワー光を照射することによりマークの先端の温度が下がっているため、2番目のピークパワー光の照射によって当該マークの先端が加熱されても温度が上がりにくく、再結晶化が抑制され、当該マークの先端のジッタ特性の劣化が防止される。このようにして、高速仕様の記録ストラテジを利用する高速記録時のジッタ特性の劣化が全体的に抑制される。
ちなみに、記録ストラテジ的には、特許文献4〜6に示されるように、マーク形成のための先頭のピークパワー光の照射前に消去パワーよりも低いレベルのパワー光を照射する技術があるものの、これらの特許文献4〜6に示される技術は、比較的低速な1T周期の記録ストラテジをベースとして各々光ディスク特性、熱ストレス等の課題を考慮してなされた発明であり、本発明のように高速仕様の記録ストラテジを利用する条件下で、高速記録時の短いスペースのジッタへの影響、1番目のピークパワー光照射による短いスペースを介した直前マークの後端部への熱的影響、1番目のピークパワー光照射により形成されたマーク先端部への2番目のピークパワー光照射による熱的影響等に関する課題を何ら示唆するものではない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光情報記録方法において、前記最短の結晶スペースが、長さ3Tの結晶スペースである記録ストラテジとした。
従って、CD−RWで採用されているEFM変調方式やDVD±RWで採用されているEFM+変調方式等に好適に適用される。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光情報記録方法において、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジとした。
従って、最短の結晶スペースのみを対象としてもよいが、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースを対象とすることで、記録ストラテジを全てのマーク長について全体的に共通化しやすくなる。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の光情報記録方法において、消去パワー光よりも低いパワー光がバイアスパワー光である記録ストラテジとした。
従って、消去パワー光よりも低いパワー光としてはオフパワー光としてもよいが、マーク形成時に使用するバイアスパワー光とすることにより当該低いパワー光からピークパワー光への立上げが容易となり、制御的に有利となる。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の光情報記録方法において、一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる時間を基本クロック周期T以下とする記録ストラテジとした。
従って、基本クロック周期T以下に制限することにより、オーバライトに際してマークの消し残り等の不具合が生ずることもない。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の光情報記録方法において、前記最短の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値が、これより長い他の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値よりも低い記録ストラテジとした。
従って、高速記録時において最短の結晶スペースで温度が定常状態になりにくい要因は、光情報記録媒体の冷却速度が不足しているためと考えられるので、当該最短の結晶スペースを形成するときの消去パワーのパワー値をこれよりも長い他の結晶スペースを形成する場合よりも低くすることにより、効果的となる。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載の光情報記録方法において、前記最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間を、これより長い他の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間とは異ならせた記録ストラテジとした。
従って、最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成する場合のみ、先頭パルスのピークパワー光の照射時間を他の場合とは異ならせることもジッタ改善に効果的に作用する。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一記載の光情報記録方法において、前記光情報記録媒体として相変化型光情報記録媒体を対象とする。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の光情報記録方法において、前記相変化型光記録媒体は、基板上に少なくとも、第1保護層、記録層、第2保護層及び反射層が積層形成され、前記記録層は、少なくともSbとGe,Ga,In,Zn,Mn,Sn,Ag,Mg,Ca,Ag,Bi,Se,Teの中から選ばれる一種以上の元素を含む。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の光情報記録方法において、前記記録層のSbの含有量が50〜90原子%である。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10記載の光情報記録方法において、前記反射層は、Ag又はAg合金である。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項12記載の発明は、請求項9ないし11の何れか一記載の光情報記録方法において、前記第1保護層及び第2保護層はZnSとSiOの混合物である。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項13記載の発明は、請求項9ないし12の何れか一記載の光情報記録方法において、前記第2保護層と前記反射層との間に硫化防止層を有する相変化型光情報記録媒体である。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の光情報記録方法において、前記硫化防止層は、Si又はSiCを主成分とする。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項15記載の発明は、記録マークの時間的長さが基本クロック周期Tのn倍(nは自然数)なるnTで表されるマーク長記録方式により情報を光情報記録媒体に対して記録する情報記録装置において、前記光情報記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記光情報記録媒体に対して照射するレーザ光を発するレーザ光源と、このレーザ光源を発光させる光源駆動手段と、前記レーザ光源が発する光ビームの発光波形に関する記録ストラテジが設定されて前記光源駆動手段を制御する発光波形制御手段と、を備え、前記発光波形制御手段は、相対的に高いパワー値のピークパワー光と相対的に低いパワー値のバイアスパワー光との繰返しによるn/2以下なる整数個のパルス照射により長さnTの非晶質マークを形成し、中間レベルの消去パワー光の照射により非晶質マーク間の長さnTの結晶スペースを形成する際、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いるようにした。
従って、例えば2T周期の記録ストラテジのように、nTマークの形成にn/2以下なる整数個のパルス照射を利用する高速仕様の条件下に、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いることにより、高速記録時においてスペース長、特に最短スペース長により温度のばらつきがあったとしても一旦消去パワー光よりも低いパワー光の照射により温度が一律に低下するため、その差が低減されることとなり、その直後にピークパワー光が照射される時の温度条件が同じとなり、マーク先端の位置のばらつきが生じにくくなり、低ジッタとなる。また、一旦消去パワー光よりも低いパワー光を照射して冷却することにより、その直後のピークパワー光の照射時に短いスペースを介して直前のマークの後端に熱が伝わりにくくなり、その再結晶化を防止でき、直前のマークの後端のジッタ特性の劣化が防止される。さらには、マークを複数のピークパワー光の照射により形成する上で、最初のピークパワー光の照射直前に一旦消去パワー光よりも低いパワー光を照射することによりマークの先端の温度が下がっているため、2番目のピークパワー光の照射によって当該マークの先端が加熱されても温度が上がりにくく、再結晶化が抑制され、当該マークの先端のジッタ特性の劣化が防止される。このようにして、高速仕様の記録ストラテジを利用する高速記録時のジッタ特性の劣化が全体的に抑制される。
請求項16記載の発明は、請求項15記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースが、長さ3Tの結晶スペースである記録ストラテジとした。
従って、CD−RWで採用されているEFM変調方式やDVD±RWで採用されているEFM+変調方式等に好適に適用される。
請求項17記載の発明は、請求項15又は16記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジとした。
従って、最短の結晶スペースのみを対象としてもよいが、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースを対象とすることで、記録ストラテジを全てのマーク長について全体的に共通化しやすくなる。
請求項18記載の発明は、請求項15ないし17の何れか一記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、消去パワー光よりも低いパワー光がバイアスパワー光である記録ストラテジとした。
従って、消去パワー光よりも低いパワー光としてはオフパワー光としてもよいが、マーク形成時に使用するバイアスパワー光とすることにより当該低いパワー光からピークパワー光への立上げが容易となり、制御的に有利となる。
請求項19記載の発明は、請求項15ないし18の何れか一記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる時間を基本クロック周期T以下とする記録ストラテジとした。
従って、基本クロック周期T以下に制限することにより、オーバライトに際してマークの消し残り等の不具合が生ずることもない。
請求項20記載の発明は、請求項15ないし19の何れか一記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値が、これより長い他の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値よりも低い記録ストラテジとした。
従って、高速記録時において最短の結晶スペースで温度が定常状態になりにくい要因は、光情報記録媒体の冷却速度が不足しているためと考えられるので、当該最短の結晶スペースを形成するときの消去パワーのパワー値をこれよりも長い他の結晶スペースを形成する場合よりも低くすることにより、効果的となる。
請求項21記載の発明は、請求項15ないし20の何れか一記載の光情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間を、これより長い他の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間とは異ならせた記録ストラテジとした。
従って、最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成する場合のみ、先頭パルスのピークパワー光の照射時間を他の場合とは異ならせることもジッタ改善に効果的に作用する。
請求項22記載の発明は、請求項15ないし21の何れか一記載の光情報記録装置において、前記光情報記録媒体として相変化型光情報記録媒体を対象とする。
従って、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用できる。
請求項1,15記載の発明によれば、例えば2T周期の記録ストラテジのように、nTマークの形成にn/2以下なる整数個のパルス照射を利用する高速仕様の条件下での高速記録時のジッタ特性の劣化を全体的に抑制することができ、良好なる繰返し記録を可能にすることができる。
請求項2,16記載の発明によれば、CD−RWで採用されているEFM変調方式やDVD±RWで採用されているEFM+変調方式等に好適に適用することができる。
請求項3,17記載の発明によれば、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースを対象とするので、記録ストラテジを全てのマーク長について共通化しやすくすることができる。
請求項4,18記載の発明によれば、マーク形成時に使用するバイアスパワー光とすることにより当該低いパワー光からピークパワー光への立上げが容易となり、制御的に有利なものとすることができる。
請求項5,19記載の発明によれば、基本クロック周期T以下に制限することにより、オーバライトに際してマークの消し残り等の不具合を回避することができる。
請求項6,20記載の発明によれば、高速記録時において最短の結晶スペースで温度が定常状態になりにくい要因は、光情報記録媒体の冷却速度が不足しているためと考えられるので、当該最短の結晶スペースを形成するときの消去パワーのパワー値をこれよりも長い他の結晶スペースを形成する場合よりも低くすることにより、ジッタ低減に効果的に作用させることができる。
請求項7,21記載の発明によれば、最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成する場合のみ、先頭パルスのピークパワー光の照射時間を他の場合とは異ならせることもジッタ改善に効果的に作用させることができる。
請求項8ないし14,22記載の発明によれば、高速仕様の相変化型光情報記録媒体について好適に適用することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して以下に説明する。
本発明の実施の形態は、照射光の強度変調によって記録、消去或いは書換えが可能な光情報記録媒体、特に相変化型の光情報記録媒体に対して例えばDVDの6〜8倍速相当以上の高速にて記録を行う光情報記録方法及び光情報記録装置(光情報再生装置を含む)に適用される。
[光情報記録媒体]
まず、本実施の形態の光情報記録方法に適したDVD仕様かつ高速仕様の相変化型の光情報記録媒体の一例について図1を参照して説明する。
本実施の形態では、案内溝を有する透明基板1上に、少なくとも第1保護層2、記録層3、第2保護層4、反射層5が積層形成された相変化型の光情報記録媒体6を対象とする。
透明基板1は、耐熱性、耐衝撃性、低吸水性などの点から、ポリカーボネートが良い。屈折率は1.5〜1.65が良く、これより高い場合はディスク全体の反射率低下が起こり、低い場合には反射率の増加により変調度が不足してしまう。厚さに関しては、0.59〜0.62mmが良く、この範囲を超えるとピックアップのフォーカス性能に問題を生じる。また、薄すぎると記録再生装置のクランプの甘さから回転数が不安定になる問題も生じる。さらには、円周方向の厚さムラがこの範囲を超える場合には、信号強度が周内で変動してしまう問題も生じる。
記録層3は、少なくともSbとGe,Ga,In,Zn,Mn,Sn,Ag,Mg,Ca,Ag,Bi,Se,Teの中から選ばれる一種以上の元素を含む材料を用いる。Sbをベースとし、Sbとの2元系で融点が約600℃以下の共晶点、或いは、固溶体を有するような元素と組合せると、アモルファスと結晶の繰返し記録を行うのに適した記録層3を形成することができる。組合せる元素の種類や量によって、結晶化速度、記録特性、保存安定性、初期化の容易性等の特性を調整する。Sbと組合せる元素は1種類以上で、必要に応じて何種類でもよい。また、上述した元素とSbとの2元以上の合金にさらに別な元素を添加してもよい。
高速で繰返し記録を行う場合、非晶質マークを高速結晶化する必要があるため、特に、本実施の形態のようにDVDの6〜8倍速相当以上の記録を行う場合には、Sbは50〜90原子%、より好ましくは60〜80原子%とする。これより少ないと、結晶化速度が遅すぎて繰返し記録の際にアモルファスマークの消し残りを生じ、ジッタやエラーの上昇を招く。これより多いと、アモルファスの形成が困難となる。
記録層3の膜厚は、8nmより薄いと変調度が小さく、また、再生光安定性も低下してしまうため8nm以上とし、22nmより厚いと繰返し記録によるジッタの上昇が大きいため、22nm以下とする。より、好ましくは11〜16nmとすると、特に繰返し記録耐久性が向上する。
反射層5としては従来Alを主成分とした合金が使用されている。Alは反射率が高く、熱伝導率も高いことに加え、ディスク化した場合の経時安定性にも優れている。しかし、記録層3材料の結晶化速度が速い場合には、反射層5として従来よく使用されているAl合金を用いたディスクでは、記録マークが細くなりやすく、十分な変調度を有する記録を行うことは困難な場合がある。この理由としては、結晶化速度が速いと記録時に溶融領域の再結晶化領域が大きくなってしまい、形成される非晶質領域が小さくなってしまうことが挙げられる。再結晶化領域を小さくするためには、第2保護層4を薄くして急冷構造とすればよいが、単純に第2保護層4を薄くしただけでは、記録層3が十分に昇温されず、溶融領域が小さくなってしまうため、再結晶化領域を小さくできたとしても、結局、形成される非晶質領域は小さくなってしまう。しかし、波長650〜670nmにおける屈折率(n+ik)のn,k共にAlより小さい金属を反射層5に用いると、記録層3の吸収率は向上し、変調度も大きくすることができる。n,k共にAlより小さい金属としてはAu,Ag,Cu、及びそれらを主成分とした合金が挙げられる。ここで、主成分とするとは、90原子%以上含有することを意味し、好ましくは95原子%以上である。
Au,Ag,Cuは同時に何れもAlより熱伝導率が高く、これらを反射層5として用いると、記録層3の光吸収率を向上させて、記録層3の温度を上昇させて溶融領域を大きくする効果があるのと同時に、冷却速度も向上させるため冷却時の再結晶化領域が小さくなり、Al合金を用いた場合よりも大きな非晶質領域を形成することが可能になる。記録マークの変調度は光学的な変調度とマークの大きさによって決まり、光学的な変調度が大きく、マークが大きい程大きくなる。従って、記録層3として、結晶化速度が速い材料を用いて、高線速記録を行う場合でもこのような反射層5を用いれば、吸収率が大きく冷却速度が速いことから大きな記録マークが形成でき、また、結晶と非晶質の反射率差も大きいことから変調度の大きい記録が可能になる。
Au,Ag,Cu、及びそれらを主成分とする合金の中でも、特に、Ag、及び、Ag合金は比較的安価であり、また、同様に安価なCu、及び、Cu合金に比べて酸化しにくいため、経時安定性に優れた媒体を形成することができ、反射層として好ましい。
反射層5の膜厚は90nm以上であれば透過光がほとんどなくなり、光を効率的に利用できるので、90nm以上とする。膜厚は厚い程冷却速度が速くなり、結晶化速度の速い記録層3を使用する場合には有利であるが、200nm以下で冷却速度は飽和し、200nmより厚くしても記録特性に変化がなく、成膜に時間がかかるだけなので、200nm以下とすることが好ましい。
反射層5としてAg又はAg合金を用いた場合には、第2保護層4にSを含むような材料を用いる場合には、硫化防止層7が必要となる。硫化防止層7に要求される性質としては、Sを含まないこと、Sを透過しないこと等が挙げられる。本発明者らは、種々の酸化膜や窒化膜等を硫化防止層7として形成し、記録特性や保存信頼性の評価を行ったところ、SiC,Si、又はそれらの何れかを主成分とする材料が優れた機能を持つことが判った。ここで、主成分とするとは、材料中にSiC又はSiを90mol%以上含有することを意味し、好ましくは95mol%以上である。
硫化防止層7の膜厚は3〜22nmとすることが好ましい。3nm以上あれば、スパッタにより形成された膜がほぼ均一になるので硫化防止機能を発揮するが、これよりも薄いと、部分的に欠陥を生じる確率が急に高くなってしまう。また、22nmを超えると膜厚の増加と共に反射率が低下してしまうし、成膜速度は大きく見積もっても記録層3と同程度であるため、記録層3よりも膜厚が厚いと生産効率が落ちてしまうことから、最大でも記録層3の膜厚を超えないようにすることが望ましく、結局好ましい上限は22nmとなる。
第1保護層2及び第2保護層4としては耐熱性等の保護膜としての機能の他、屈折率が高いこと、断熱性が高いことから、膜厚の調整により入射光を効率的に利用できるモル比が8:2近傍のZnSとSiOの混合物を用いる。
第1保護層2の膜厚は40〜220nm、より好ましくは40〜80nmとする。これは、主として反射率から決められる値である。この範囲内で、十分な反射率と記録感度を両立できる膜厚を選ぶ。これより薄い場合には耐熱性が悪く、基板1へ与えるダメージが大きくなってしまい、繰返し記録によるジッタ上昇が大きくなってしまう。厚いと反射率が高くなり過ぎて記録感度が低下してしまう。
第2保護層4の膜厚は2〜20nm、より好ましくは6〜14nmとする。これは主として熱伝導から決められる値である。第2保護層4の上にさらに反射層5が設けられているため、記録層3で吸収された熱は第2保護層4を通じて反射層5へ拡散して冷却される。従って、薄すぎると熱拡散が速過ぎて記録層3は充分昇温されず、記録感度が低下してしまう。厚すぎると冷却速度が不足するため非晶質マークが形成されにくくなる。
上述のような膜を基板1上に第1保護層2、記録層3、第2保護層4、硫化防止層7、反射層5の順にスパッタにより形成した後、反射層5上に有機保護膜8をスピンコートにより形成する。この状態で、或いはさらに貼合せ工程を経た後、初期化工程を経て光情報記録媒体6として使用される。貼合せは、有機保護膜8を介して基板と同じ大きさで通常は材質も同じである板を接着する工程である。
初期化は1×(数10〜数100)μm程度に成形された1〜2W程度のレーザ光を照射して、成膜直後は非晶質状態である記録層3を結晶化する工程である。
[光情報記録方法]
次に、上述したような高速仕様の光情報記録媒体6に対する本実施の形態による光情報記録方法、特にその記録ストラテジについて図2を参照して説明する。
ここでは、PWM(Pulse Width Modulation)を光情報記録媒体6に応用した記録マーク長、マーク間長変調方式で情報を記録するものとする。この記録方式では記録マークの長さとマーク間の長さとを基本クロック周期Tを単位として制御することにより情報を記録することができる。光情報記録媒体の記録方法の一つであるマーク位置変調方式よりも記録密度を高くすることが可能なため、高密度化できることが特徴であり、CD,DD(Double Density)CDで採用されるEFM,DVDで採用されるEFM+などの光ディスクに採用されている変調方式である。記録マーク長、マーク間長変調方式は記録マーク長とマーク間長(以下、スペース長)とを正確に制御することが重要である。これらの変調方式では記録マーク長、スペース長ともに基本クロック周期Tに対してnT(nは3以上の自然数)の時間的長さとする。
ここに、本実施の形態では、ピークパワーPp、消去パワーPe、バイアスパワーPbの3値を用いる記録ストラテジに関しても、高速仕様として、充分な加熱と冷却を行えるようにパルス数を減らす方式、即ち、ピークパワーPp光とバイアスパワーPb光との繰返しによるn/2以下なる整数個のパルス照射により長さnTの非晶質マークを形成し、消去パワーPe光の照射により非晶質マーク間の長さnTの結晶スペースを形成する方式を前提とする。従って、EFM+変調方式に従って形成される最小マークである3Tは1パルスで形成する。最短の3Tマークを2パルス以上で形成すると、パルス間に充分な冷却時間をとれないため、後続のパルスによってマーク先端部が再結晶化し、所定の大きさのマークを形成できなくなってしまう。4T以上のマークは3Tと同様に1パルスで形成しても、2つ以上のパルスで形成しても良い。パルスの数は主に記録線速によって決まり、記録線速が速い程パルスの数を減らしたほうがよい。例えば図2に示す例では、3Tマーク:1パルス、4Tマーク&5Tマーク:2パルス、6Tマーク&7Tマーク:3パルス、…とする2T周期の記録ストラテジの例の一部を示している。
このような高速仕様条件下に、本実施の形態の光情報記録方法としては、結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には、一旦、消去パワーPe光よりも低いパワー、例えば、バイアスパワーPb光に変調させて照射させるプロセスを含む記録ストラテジを用いるようにしたものである。即ち、最初のピークパワーPp光の照射前に、消去パワーPeよりも低いバイアスパワーPbにより変調する。これにより、温度が低下するため、スペース長により温度のばらつきがあったとしても、その差は低減されるため、ピークパワーPp光が照射されるときの温度条件が同じになり、マーク先端の位置のばらつきが生じにくくなり、ジッタ劣化が抑制される。特に、高速記録において最短スペースである3Tスペースでは温度が定常状態になりにくいため、3Tスペース後にマークを形成する場合に、一旦消去パワーPeよりも低いパワーPbに変調して温度を揃えることは効果的である。このときの消去パワーPeは連続的に照射してもよいし、ピークパワーPpとバイアスパワーPbとの間の範囲内で、消去パワーPeをさらに2値化してパルス的に照射してもよい。また、低いパワーとしてはオフパワーレベルであってもよいが、本実施の形態のようにマーク形成時に使用するバイアスパワーPb光のレベルとすることにより当該低いパワー光からピークパワーPp光への立上げが容易となり、制御的に有利となる。
また、高速記録時には、本実施の形態のように、マーク形成のための最初のピークパワーPp光が照射される前に、消去パワーPeよりも低いパワーに変調すると、当該マークの先端部はもちろんのこと、直前のマークの後端部のジッタもよくなることも判明したものである。これは、基本的に光情報記録媒体6の冷却速度が不十分なため、高速記録時に[マーク1]−[スペース1]−[マーク2]のようなパターンを記録する場合に、特に[スペース1]が3Tスペースのように短い場合には、[マーク2]の形成のための最初のピークパワーPp光の照射によって短いスペース分を経て直前の[マーク1]の後端部も加熱されて再結晶化してジッタが上昇してしまうが、マーク形成の最初のピークパワーPp光を照射する前に低いパワーに変調すると一旦冷却されるため、直前のマークの後端部に熱が伝わりにくくなり、再結晶化が防止されたためと考えられる。
さらに、マーク長が2T増える毎にパルスの数を1つ増やすような2T周期の記録ストラテジを用いて高速記録する場合、偶数長のマーク4T,6T,8T,…を記録するパルスの数は、各々2,3,4,…の場合と、1,2,3,…とする場合、さらには、4T,6Tは2パルスとし、8T,10T,14Tは各々3,4,6パルスとするなど、様々なパターンが考えられる。例えば、8倍速程度の高速記録では、使用される光情報記録媒体6の結晶化速度も速いため、4Tマークを2つのパルスで記録しようとした場合には、マーク前端部が、2番目のピークパワーPp光の照射によって加熱されて、再結晶化してしまい、ジッタが悪くなってしまうという問題が生じる場合がある。このときのマークの再生信号を図3(c)に示す。この再生信号の形から、マーク形状は図3(e)のようにマークの先端部が再結晶化により収縮してしまっているものと予想される。これを回避するために4Tマークを1パルスで形成しようとしても、全体のバランスをとるのが難しく、ランダムパターンで良好な記録ができない場合もある。そのような場合に、本実施の形態のように最初のピークパワーが照射される前に、消去パワーよりも低いパワーに変調してから4Tマークを2つのパルスで記録した場合には(図3(b))、再生信号は、図3(d)のようになり、及び、ジッタも改善された。再生信号の形から、マーク形状は図3(f)のようになり、マークの先端部の再結晶化が抑制されたものと推定される。これは、冷却を入れない場合(図3(a))より、一旦冷却した場合(図3(b))の方が、最初のピークパワーPpのパルスによって形成されたマークの先端部の温度が下がっているため、2番目のピークパワーPp光によって加熱されても温度が上がりにくいため、再結晶化が抑制されるためと考えられる。
この際、最短の3T結晶スペースのみを対象としてもよいが、最短の3T結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースを対象とし、その直後にバイアスパワーPbへの変調を含むようにすることで、記録ストラテジを全てのマーク長について共通化しやすくなる。
また、スペースの形成からマークの形成へ移る際に消去パワーPeのレベルよりも低いパワー、例えばバイアスパワーPbに保持される時間は1T以下であることが望ましい。これより長くなるとオーバライトする際、マークの消し残り等の不具合を生じる場合がある。
また、4T以上のマークを複数のパルスで形成する場合、特に先頭パルスの照射条件はマーク先端部のエッジを正確に形成するためには重要であり、DVDの8倍速相当の記録を行うには、ピークパワーPpの照射時間は0.5T〜2.0Tの範囲内で設定する。より好ましくは、0.7T〜1.6Tの範囲内で設定する。これより短いとレーザの応答速の遅れ等の影響もありパワー不足となり、十分な溶融領域を確保できない。また、これより長いとマークの先端部が再結晶化しやすくなるため、充分な大きさの非晶質マークを形成できない。バイアスパワーPbの照射時間は0.7T〜2.5T、より好ましくは、1.0T〜2.0Tの範囲とする。これより短いと、一旦形成されたマークの先端部が、次のピークパワーPp光の照射によって再結晶化しやすくなってしまい、これより長いと、マークが不連続となってしまうことがある。
さらに、最短の3Tスペースで温度が定常状態になりにくい原因は、光情報記録媒体6の冷却速度が不足しているためと考えられるので、最短の3Tスペースを形成するときの消去パワーのみ、4T以上のスペースを形成するときの消去パワーPeより低い値Pe′(図2中破線参照)に設定することも効果的である。
さらに、3Tスペース形成後にマークを形成する場合のみ、先頭パルスのピークパワーPpの照射時間を異ならせることも効果的である。本発明者らの後述するような検討結果によれば、3Tスペース形成後にマークを形成する場合の先頭パルスのピークパワーPpの照射時間について、4Tスペース後にマーク形成する場合の先頭パルスのピークパワーPpの照射時間よりも、3TマークのピークパワーPp光の照射時間については長くし、4T以上のマークの先頭のピークパワーPp光の照射時間については変化させないか、或いは、短くした場合によりジッタ特性が改善されたものである。
[光情報記録装置]
次に、前述した記録ストラテジによる光情報記録方法を実現するための光情報記録装置の構成例ついて、図4を参照して説明する。
まず、DVD+RWなる光情報記録媒体6に対して、この光情報記録媒体6を回転駆動させるスピンドルモータ21を含む回転制御機構22が設けられているとともに、光情報記録媒体6に対してレーザ光を集光照射させる対物レンズや半導体レーザLD23等のレーザ光源を備えた光ヘッド24がディスク半径方向にシーク移動自在に設けられている。光ヘッド24の対物レンズ駆動装置や出力系に対してはアクチュエータ制御機構25が接続されている。このアクチュエータ制御機構25にはプログラマブルBPF26を含むウォブル検出部27が接続されている。ウォブル検出部27には検出されたウォブル信号からアドレスを復調するアドレス復調回路28が接続されている。このアドレス復調回路28にはPLLシンセサイザ回路29を含む記録クロック生成部30が接続されている。PLLシンセサイザ回路29にはドライブコントローラ31が接続されている。
システムコントローラ32に接続されたこのドライブコントローラ31には、回転制御機構22、アクチュエータ制御機構25、ウォブル検出部27及びアドレス復調回路28も接続されている。
また、システムコントローラ32はCPU等を備えた、いわゆるマイコン構成のものである。また、このシステムコントローラ17には、EFMエンコーダ34、マーク長カウンタ35、パルス数制御部36が接続されている。これらのEFMエンコーダ34、マーク長カウンタ35、パルス数制御部36及びシステムコントローラ17には、発光波形制御手段となる記録パルス列制御部37が接続されている。この記録パルス列制御部37は、記録ストラテジにより規定されるマルチパルス(ピークパワーPp用のオンパルス、バイアスパワーPb用のオフパルス)を生成するマルチパルス生成部38と、エッジセレクタ39と、パルスエッジ生成部40とが含まれている。
この記録パルス列制御部37の出力側には、記録パワーPw(ピークパワーPp),消去パワーPe、バイアスパワーPbの各々の駆動電流源41をスイッチングすることで光ヘッド24中の半導体レーザLD23を駆動させる光源駆動手段としてのLDドライバ部42が接続されている。
このような構成において、光情報記録媒体6に記録するためには、目的の記録速度に対応する記録線速度となるようにスピンドルモータ21の回転数をドライブコントローラ31による制御の下、回転制御機構22により制御した後に、光ヘッド24から得られるプッシュプル信号からプログラマブルBPF26によって分離検出されたウォブル信号からアドレス復調するとともに、PLLシンセサイザ回路29によって記録チャネルクロックを生成する。次に、半導体レーザLD23による記録パルス列を発生させるため、記録パルス列制御部37には記録チャネルクロックと記録情報であるEFM+データが入力され、記録パルス列制御部37中のマルチパルス生成部38により図2に示したような記録ストラテジに従うマルチパルスを生成し、LDドライバ部42で前述のPw,Pe,Pbなる各々の照射パワーとなるように設定された駆動電流源41をスイッチングすることで、記録パルス列に従うLD発光波形を得ることができる。
また、本実施の形態のような構成の記録パルス列制御部37では、EFMエンコーダ34から得られるEFM+信号のマーク長を計数するためのマーク長カウンタ35が配置されており、そのマークカウント値が2T増加する毎に1組のパルス(記録パワーPw(ピークパワーPp)によるオンパルスとバイアスパワーPbによるオフパルス)とが生成されるようにパルス数制御部36を介してマルチパルスを生成するようにしている。
別のマルチパルス生成部の構成としては、記録チャネルクロックを2分周した記録分周クロックを生成し、これを多段遅延回路を用いてエッジパルスを生成し、エッジセレクタで前後のエッジを選択することで記録チャネルクロックが2T増加する毎に1組のパルス(記録パワーPw(ピークパワーPp)によるオンパルスとバイアスパワーPbによるオフパルス)を生成することもできる。この構成の場合、マルチパルス生成部の実質的な動作周波数は1/2となり、さらに高速記録動作が可能となる。
以下、上述の実施の形態に準ずる実施例を説明する。
図2に本実施例の波形発光パターン(記録ストラテジ)の例を示す。スペースを形成するための消去パワーPeから、マーク形成に移る前に一旦、ボトムパワーPbまでパワーを下げ.記録ストラテジとした。
このとき用いた相変化型の光情報記録媒体6は、直径12cm、厚さ0.6mm、トラックピッチ0.74μmの案内溝付きポリカーボネートディスク基板上に第1保護層2としてZnS-SiOを厚さ60nm、記録層3としてIn-Sb-Ge厚さ15nm、第2保護層4としてZnS-SiOを厚さ12nm、硫化防止層7としてSiCを厚さ4nm、反射層5としてAgを厚さ140nmに順次スパッタにより形成し、有機保護膜8でオーバーコートし、厚さ0.6mmのポリカーボネートディスクを貼り合わせ、大口径LDにより初期結晶化したものである。
これに、波長660nm、開口数NA0.65の光ヘッド24を用いてEFM+変調方式で記録ビット長0.267μm/bitのランダムパターンをDVD8倍速に相当する28m/sで繰返し記録した。このときの各マーク長毎の記録ストラテジの例を表1に示す。
Figure 2005063586
表1(及び以下の表)では、マークの開始位置を起点として、各パワーに保持する時間を基準クロック周期Tで規格化した値で示してある。即ち、直前のスペースの長さに関係なく、全てのマークの先頭部分に0.5Tで示すバイアスパワーPbによる照射部分を含ませている。このときの各パワーの設定値は、Pw(=Pp)=26mW、Pb=0.1mW、Pe=9mWである。
繰返し記録10回後の全体のマークエッジのクロックに対するジッタは9.2%であった。このときの各スペース長後に形成されるマークの先頭位置のジッタを詳しく調べた結果を図5に示した。図5に示す特性によれば、最短3Tスペース後のジッタが最も悪いという傾向はあるものの、その程度は、図9の場合に比べて抑制されていることが判る。
実施例1と同じ光情報記録媒体6に、最短の3Tスペース後にマークが形成される場合のみ、表1と同じ記録ストラテジを用い、4T以上のスペース後にマークが形成される場合には表2に示すように、スペースを形成するための消去パワーPeから、マーク形成に移る前にボトムパワーPbまで下げない記録ストラテジを用いるようにした。パワーの設定値は実施例1と同じである。
Figure 2005063586
繰返し記録10回後の全体のマークエッジのクロックに対するジッタは9.6%であった。このときの各スペース長後に形成されるマークの先頭位置のジッタを詳しく調べたところ、図5と類似の結果であり、3Tスペース後のジッタが最も悪いという傾向はあるものの、その程度は、図9の場合に比べて抑制されていたものである。
実施例1と同じ光情報記録媒体6に、表1に示したような記録ストラテジを用いて記録した。パワーの設定値は3Tスペースを形成する場合のみ、Pe′=8mWと低めに設定し、それ以外は実施例1と同じ値を用いた。
繰返し記録10回後の全体のマークエッジのクロックに対するジッタは9.0%であった。このときの各スペース長後に形成されるマークの先頭位置のジッタを詳しく調べたところ、図5と類似の結果であり、3Tスペース後のジッタが最も悪いという傾向はあるものの、その程度は、図9の場合に比べて抑制されていたものである。
実施例1と同じ光情報記録媒体6に、最短3Tスペース後にマークが形成される場合のみ、表3の記録ストラテジを用い、4T以上のスペース後にマークが形成される場合は表1と同じ記録ストラテジを用いることで、3Tスペース後のみ、先頭のピークパワーPpの照射時間を3Tマークでは長くし(1.10→1.20)、4T,5Tマークでは短く(0.85→0.80、1.05→1.00)なるようにした。パワーの設定値は実施例1と同じである。
Figure 2005063586
繰返し記録10回後の全体のマークエッジのクロックに対するジッタは8.8%であった。このときの各スペース長後に形成されるマークの先頭位置のジッタを詳しく調べた結果を図6に示した。図6に示す特性によれば、最短3Tスペース後のジッタが最も悪いという傾向はあるものの、その程度は、図9の場合に比べて抑制されていることが判る。
本発明の一実施の形態の光情報記録媒体の層構成例を示す原理的断面図である。 本発明の一実施の形態の記録ストラテジを示す波形図である。 記録信号、再生信号及びマーク形状の改善前後の例を示す説明図である。 光情報記録装置の制御系構成例を示す概略ブロック図である。 実施例1の前スペース依存性を示す測定結果の特性図である。 実施例4の前スペース依存性を示す測定結果の特性図である。 1T周期の記録ストラテジ例を示す波形図である。 特許文献5に示される記録ストラテジ例を示す波形図である。 従来の前スペース依存性を示す測定結果の特性図である。
符号の説明
1 透明基板
2 第1保護層
3 記録層
4 第2保護層
5 反射層
6 光情報記録媒体
22 回転駆動機構
23 レーザ光源
37 発光波形制御手段
42 光源駆動手段

Claims (22)

  1. 記録マークの時間的長さが基本クロック周期Tのn倍(nは自然数)なるnTで表されるマーク長記録方式により情報を光情報記録媒体に対して記録する光情報記録方法において、
    相対的に高いパワー値のピークパワー光と相対的に低いパワー値のバイアスパワー光との繰返しによるn/2以下なる整数個のパルス照射により長さnTの非晶質マークを形成し、中間レベルの消去パワー光の照射により非晶質マーク間の長さnTの結晶スペースを形成する際、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする光情報記録方法。
  2. 前記最短の結晶スペースが、長さ3Tの結晶スペースである記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1記載の光情報記録方法。
  3. 最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録方法。
  4. 消去パワー光よりも低いパワー光がバイアスパワー光である記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載の光情報記録方法。
  5. 一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる時間を基本クロック周期T以下とする記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載の光情報記録方法。
  6. 前記最短の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値が、これより長い他の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値よりも低い記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の光情報記録方法。
  7. 前記最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間を、これより長い他の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間とは異ならせた記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一記載の光情報記録方法。
  8. 前記光情報記録媒体として相変化型光情報記録媒体を対象とすることを特徴とする請求項1ないし7の何れか一記載の光情報記録方法。
  9. 前記相変化型光記録媒体は、基板上に少なくとも、第1保護層、記録層、第2保護層及び反射層が積層形成され、前記記録層は、少なくともSbとGe,Ga,In,Zn,Mn,Sn,Ag,Mg,Ca,Ag,Bi,Se,Teの中から選ばれる一種以上の元素を含むことを特徴とする請求項8記載の光情報記録方法。
  10. 前記記録層のSbの含有量が50〜90原子%であることを特徴とする請求項9記載の光情報記録方法。
  11. 前記反射層は、Ag又はAg合金であることを特徴とする請求項9又は10記載の光情報記録方法。
  12. 前記第1保護層及び第2保護層はZnSとSiOの混合物であることを特徴とする請求項9ないし11の何れか一記載の光情報記録方法。
  13. 前記第2保護層と前記反射層との間に硫化防止層を有する相変化型光情報記録媒体であることを特徴とする請求項9ないし12の何れか一記載の光情報記録方法。
  14. 前記硫化防止層は、Si又はSiCを主成分とすることを特徴とする請求項13記載の光情報記録方法。
  15. 記録マークの時間的長さが基本クロック周期Tのn倍(nは自然数)なるnTで表されるマーク長記録方式により情報を光情報記録媒体に対して記録する情報記録装置において、
    前記光情報記録媒体を回転させる回転駆動機構と、
    前記光情報記録媒体に対して照射するレーザ光を発するレーザ光源と、
    このレーザ光源を発光させる光源駆動手段と、
    前記レーザ光源が発する光ビームの発光波形に関する記録ストラテジが設定されて前記光源駆動手段を制御する発光波形制御手段と、
    を備え、
    前記発光波形制御手段は、相対的に高いパワー値のピークパワー光と相対的に低いパワー値のバイアスパワー光との繰返しによるn/2以下なる整数個のパルス照射により長さnTの非晶質マークを形成し、中間レベルの消去パワー光の照射により非晶質マーク間の長さnTの結晶スペースを形成する際、少なくとも最短の結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする光情報記録装置。
  16. 前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースが、長さ3Tの結晶スペースである記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15記載の光情報記録装置。
  17. 前記発光波形制御手段は、最短の結晶スペースを含む全ての長さの結晶スペースの形成から非晶質マークの形成への移行時には一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15又は16記載の光情報記録装置。
  18. 前記発光波形制御手段は、消去パワー光よりも低いパワー光がバイアスパワー光である記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15ないし17の何れか一記載の光情報記録装置。
  19. 前記発光波形制御手段は、一旦消去パワー光よりも低いパワー光に変調させる時間を基本クロック周期T以下とする記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15ないし18の何れか一記載の光情報記録装置。
  20. 前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値が、これより長い他の結晶スペースを形成するための消去パワー光のパワー値よりも低い記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15ないし19の何れか一記載の光情報記録装置。
  21. 前記発光波形制御手段は、前記最短の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間を、これより長い他の結晶スペースの後に非晶質マークを形成するために照射する先頭パルスのピークパワー光の照射時間とは異ならせた記録ストラテジとしたことを特徴とする請求項15ないし20の何れか一記載の光情報記録装置。
  22. 前記光情報記録媒体として相変化型光情報記録媒体を対象とすることを特徴とする請求項15ないし21の何れか一記載の光情報記録装置。
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