JP2008032209A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008032209A
JP2008032209A JP2006314242A JP2006314242A JP2008032209A JP 2008032209 A JP2008032209 A JP 2008032209A JP 2006314242 A JP2006314242 A JP 2006314242A JP 2006314242 A JP2006314242 A JP 2006314242A JP 2008032209 A JP2008032209 A JP 2008032209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
shaft
outer ring
shaft portion
eccentric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006314242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4938421B2 (ja
Inventor
Takashi Nozaki
孝志 野▲崎▼
Hitohiro Ozawa
仁博 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006314242A priority Critical patent/JP4938421B2/ja
Publication of JP2008032209A publication Critical patent/JP2008032209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4938421B2 publication Critical patent/JP4938421B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Abstract

【課題】歯車の噛み合いのみで効率よく回転力を伝達でき、かつ、簡単な構成で安価な動力伝達装置を提供することである。
【解決手段】第1軸2の偏心軸部2aと、第1軸2と同軸上の第2軸5とに内外に噛み合う内歯車1と外歯車4を設け、内歯車1の側面と、この側面が対向する外輪7の端板6の内面とに取り付けたリング状のプレート9a、9bに対向させて設けた複数の円環状の軌道溝11a、11b間にボール10を介在させて、これらの軌道溝11a、11bとボール10との転動係合によって、第2軸5側の外歯車4に振れ回りする第1軸2側の内歯車1の自転運動を止め、その公転運動を第2軸5側の外歯車4の自転運動として伝達することにより、歯車の噛み合いのみで効率よく回転力を伝達でき、かつ、簡単な構成で安価なものとした。
【選択図】図1

Description

この発明は、動力伝達装置に関するものである。
第1軸と第2軸とを同一軸上に配置し、その第1軸の回転を第2軸に大きな減速比をもって伝達するようにした動力伝達装置として、特許文献1あるいは特許文献2に記載されたものが従来から知られている。
特許文献1に記載された動力伝達装置においては、入力軸の偏心軸部に第1外歯車と第2外歯車を設け、第1外歯車を同軸上に固定した第1内歯車に振れ回りするように噛み合わせ、入力軸と同軸上に配置された出力軸に第2内歯車を設け、その第2内歯車に第2外歯車を振れ回りするように噛み合わせて、第1および第2外歯車の公転運動を第2内歯車の自転運動として伝達し、この第2内歯車の自転運動を出力軸に取り出すようにしている。
また、特許文献2に記載された動力伝達装置においては、入力軸の偏心軸部に設けた外歯車を同軸上に固定した内歯車に振れ回りするように噛み合わせ、この入力軸側の外歯車の端面部と出力軸の端面部とに複数の円形の凹部を設け、これらの凹部間に鋼球を配置して、内歯車の自転運動を出力軸に伝達するようにしている。なお、内歯車の振れ回りを許容するために、一方の円形の凹部は鋼球が移動できるように大径に形成され、他方の凹部は鋼球が固定されるように鋼球とほぼ等径に形成されている。
特開平5−10401号公報 特開平6−33995号公報
ところで、特許文献1に記載された動力伝達装置は、摺動部分を有するオルダム継手等を用いずに、歯車の噛み合いのみで入力軸の回転力を出力軸に効率よく伝達できるが、入力軸の偏心軸部に2つの外歯車を設け、これらの外歯車と噛み合う2つの内歯車を固定部と出力軸に設ける必要があるので、構成が複雑で高価なものとなる問題がある。
また、特許文献2に記載された動力伝達装置においては、互いに噛み合う内歯車と外歯車とからなる比較的簡単な構成であるが、鋼球を凹部に係止する継手を用い、鋼球とほぼ等径の一方の凹部で固定される鋼球が摺動するので、摩擦による回転抵抗が大きく、動力伝達効率が低いという問題がある。
この発明の課題は、一つの入力部材に入力される動力を二つの出力部材の少なくとも一方に変速して効率よく伝達できる部品点数の少ない簡単な構成の動力伝達効率の高い動力伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、外輪と、その外輪の一端部内に挿入されて相対的に回転自在に支持され、外輪内部に位置する端部に偏心軸部が設けられた第1軸と、前記外輪の他端部内に挿入されて相対的に回転自在に支持された第2軸と、前記偏心軸部に回転自在に支持されて前記第2軸の端部に設けられた歯数差のある第2歯車と内外で噛合する第1歯車と、その第1歯車と前記外輪の相互間に設けられ、偏心軸部の偏心回転によって第1軸を中心とする第1歯車の公転時に、その第1歯車が偏心軸部を中心にして外輪に対し相対回転するのを防止する回り止め手段とからなる構成を採用したのである。
ここで、第1歯車と第2歯車は、内歯車と、その内歯車より歯数の少ない外歯車との組合せとし、第1歯車を内歯車とする場合は第2歯車を外歯車とし、また、第1歯車を外歯車とする場合は第2歯車を内歯車とする。
上記の構成からなる動力伝達装置において、外輪を固定した状態において、第1軸に動力を入力して偏心軸部を偏心回転させると、その偏心軸部に支持された第1歯車が第1軸を中心として偏心回転する。このとき、第1歯車は回り止め手段により偏心軸部を中心にして外輪に対し相対回転するのが防止されているため、第1歯車は第2歯車の歯と一つずつ噛み合いながら第1軸を中心に公転する。また、第1歯車と第2歯車は歯数が相違するため、第2歯車は第1歯車の1公転当たり、第1歯車との歯数差分だけ自転し、その自転運動が第2軸に伝達されることになり、第1軸に入力される動力は第2軸に減速して伝達されることになる。このとき、第1歯車の歯数が第2歯車の歯数より多い場合は、第2歯車は第1歯車の公転方向に対して逆方向に自転し、また、第1歯車の歯数が第2歯車の歯数より少ない場合は、第2歯車は第1歯車の公転方向に対して同方向に自転する。
上記のように、外輪を固定する状態で第1軸を回転させると、第2軸が減速回転するため、上記と逆に第2軸に動力を入力して、その第2軸を回転させると、その回転は増速して第1軸に伝達されることになる。
また、第2軸を固定した状態において、第1軸に動力を入力して偏心軸部を偏心回転させると、第1歯車は固定状態の第2歯車の歯と一つずつ噛み合いながらその第2歯車の周囲を公転する。このとき、第1歯車と第2歯車は歯数が相違するため、第1歯車は第1軸の1回転あたり第2歯車との歯数差分だけ偏心軸部を中心にして自転し、その自転運動が回り止め手段を介して外輪に伝達されることになり、第1軸に入力される動力は外輪に減速して伝達されることになる。
さらに、第2軸および外輪を回転自在とし、その第2軸および外輪に略同じ大きさの負荷が作用される状態において、第1軸に動力を入力して偏心軸部を偏心回転させると、第1歯車は第2歯車の歯と一つずつ噛み合いながら公転するとともに、偏心軸部を中心に自転する。このとき、第1歯車と第2歯車は歯数差があるため、第1歯車の公転運動により第2歯車は自転して、第2歯車と一体の第2軸が減速回転すると共に、第1歯車の自転運動は回り止め手段を介して外輪に伝達され、第1軸に入力される動力は第2軸および外輪の双方に伝達されることになる。
また、第1軸を固定して第2軸に動力を入力する場合と、第1軸を固定して外輪に動力を入力する場合について説明する。これらの場合、外輪または第2軸が出力部材となり、その出力部材は、第1歯車と第2歯車の歯数差によって変速回転する。すなわち、第2軸に動力を入力すると、その回転は第2歯車からこれに噛み合う第1歯車に伝達され、第1歯車が偏心軸部を中心に第2歯車と同方向に回転する。ここで、第1歯車の歯数をZとし、第2歯車の歯数をZとすると、第1歯車は第2歯車に対してZ/Zのギヤ比をもって回転し、その回転は回り止め手段を介して外輪に伝達される。このとき、第1歯車の歯数Zが第2歯車の歯数Zより多い場合(Z>Z)、外輪は減速回転し、また、Z<Zの場合、外輪は増速回転する。
そして、外輪に動力を入力すると、その外輪の回転は回り止め手段から第1歯車に伝達されて、第1歯車が偏心軸部を中心に回転し、その回転はこれに噛み合う第2歯車に伝達されて第1歯車と同方向に回転する。このとき、第2歯車は第1歯車に対してZ/Zのギヤ比をもって回転し、その回転が第2軸に伝達される。このとき、第1歯車の歯数Zが第2歯車の歯数Zより多い場合(Z>Z)、第2軸は増速回転し、また、Z<Zの場合、第2軸は減速回転する。
ここで、回り止め手段として、外輪と第1歯車の軸方向で対向する対向面のそれぞれに溝幅中心円の直径が偏心軸部の偏心量に等しくされた円環状の軌道溝を、第1歯車側の軌道溝が外輪側の軌道溝に対して、偏心軸部の偏心量に相当する寸法だけ偏心軸部の偏心方向に位置をずらして周方向に複数設け、その外輪側の軌道溝と、その軌道溝に一部が対向する第1歯車側の軌道溝の対向部間に、前記第1軸を中心とする第1歯車の公転時にそれぞれの軌道溝に沿って転動する転動体を組込んだ構成から成るものを採用することができる。
この場合、2枚の軸方向で対向するリング状プレートの対向面のそれぞれに前記複数の軌道溝を同一半径円上において等間隔に形成し、一方のリング状プレートを、その中心が第1軸の中心と一致するようにして外輪に固定し、他方のリング状プレートを、その中心が偏心軸部と一致するようにして第1歯車に固定することにより、外輪と第1歯車の軸方向で対向する面に軌道溝を簡単に設けることができる。
この発明係る動力伝達装置においては、外輪に対して相対的に回転自在に支持された第1軸の偏心軸部に第1歯車を回転自在に設け、外輪に対して相対的に回転自在に支持された第2軸に、上記第1歯車と歯数差があって、その第1歯車と内外で噛合する第2歯車を設け、上記第1歯車と外輪との間に第1軸を中心とする第1歯車の公転時に、その第1歯車が偏心軸部を中心にして外輪に対し相対するのを阻止する回り止め手段を設けたことにより、第1軸と第2軸の一方を入力部材とし、他方の部材および外輪を出力部材とすることによって、入力部材に入力される動力を2つの出力部材の少なくとも一方に変速して伝達することができると共に、第2軸と外輪の一方を入力部材とし、他方を出力部材とすることによって入力部材の回転を出力部材に変速して伝達することができる。
また、第1歯車と外輪との間に回り止め手段を設けたことにより、第1歯車と第2歯車の噛み合いのみで入力部材に入力される動力を変速して出力部材に効率よく伝達することができ、部品点数の少ない簡単な構成の動力伝達装置を得ることができる。
ここで、回り止め手段として、2つの円環状の軌道溝と、その軌道溝間に組込まれた転動体から成るものを採用することにより、第1歯車の公転時、転動体は2つの円環状の軌道溝に沿って転がり運動するため、摩擦損失が少なく、動力伝達効率の高い動力伝達装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1および図2に示すように、第1歯車としての内歯車1が第1軸2の偏心軸部2aに針状ころ軸受3で回転自在に支持され、この内歯車1と噛み合う内歯車1よりも歯数の少ない第2歯車としての外歯車4が第1軸2と同軸上に配設された第2軸5に設けられており、第1軸2側の内歯車1が第2軸5側の外歯車4に振れ回りするようになっている。なお、第1軸2と第2軸5は、それぞれ端板6を有する外輪7に玉軸受8a、8bで回転自在に支持されている。
前記内歯車1は外歯車4側で開口する断面コの字形とされており、その内歯車1の側面と、この側面が対向する外輪7の端板6の内面とにリング状プレート9a、9bが取り付けられている。各プレート9a、9bの互いの対向面には、図3(a)、(b)、(c)に示すように、それぞれ同一半径円上に複数の円環状の軌道溝11a、11bが設けられ、軸方向で対向する各軌道溝11a、11b間に転動体としてのボール10が組込まれている。
ここで、円環状軌道溝11a、11bは、その溝幅中心円(軌道溝11a、11bに沿って転動するボール10の軌道円)の直径Rが、図1に示す偏心軸部2aの偏心量δに等しく(R=δ)されている。また、図1に示すように、2枚のリング状プレート9a、9bのうち、一方のリング状プレート9aは、その中心が偏心軸部2aの中心(軸心O)と一致するようにして内歯車1の側面に固定され、他方のリング状プレート9bは、その中心が第1軸2の中心(軸心O)と一致するようにして端板6の内面に固定されている。
2枚のリング状プレート9a、9bを上記のような取付けとすることにより、図1に示すように、内歯車側リング状プレート9aの軌道溝11aは外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bに対して偏心軸部2aの偏心量δに相当する寸法だけ偏心軸部2aの偏心方向に位置がずれる相対的な位置関係とされ、その径方向で位置ずれして軸方向で対向する軌道溝11a、11bの重なり部にボール10が組込まれて、各軌道溝11a、11bに沿って転動自在とされている。
上記2枚のリング状プレート9a、9bのそれぞれに形成された軌道溝11a、11bとボール10は、回り止め手段を構成し、内歯車1の公転時に、その内歯車1が偏心軸部2aを中心にして外輪7に対し相対回転するのを阻止するようになっている。
即ち、内歯車側リング状プレート9aの軌道溝11aが外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bに対して偏心軸部2aの偏心量δに相当する寸法だけ偏心軸部2aの偏心方向に位置がずれているため、偏心軸部2aが偏心回転すれば、図3(c)に示すように、両軌道溝11a、11bの交差部に組込まれたボール10が外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bに沿って転動すると共に、内歯車側リング状プレート9aの軌道溝11aが外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bの中心を回転中心に偏心量δを半径として回転することになり、内歯車1は第1軸2を中心に公転する。また、内歯車側リング状プレート9aが外輪7に対して相対回転、つまり自転しようとしても、ボール10が所定の軌道から外れないよう両軌道溝11a、11bによって保持され、出力軸5からの反力を受けるため、内歯車1は偏心軸部2bを中心にして外輪7に対し相対回転するのが防止される。
なお、回り止め手段はこれに限定されず、内歯車1の側面と端板6の側面に偏心軸部2aの偏心量に相当するずれをもった軌道溝11a、11bを直接形成して、その軌道溝11a、11bの交差部間にボール10を組込むようにしてもよい。
実施の形態で示す動力伝達装置は上記の構造からなり、外輪7を固定した状態において、第1軸2に動力を入力してその第1軸2を回転させると、偏心軸部2aが偏心回転し、これに伴って偏心軸部2aに支持された内歯車1も同様に、図6(a)〜(c)に示すように、第1軸2の軸心Oを中心にして偏心回転する。
内歯車1の偏心回転により、内歯車側リング状プレート9aの軌道溝11aと外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bの交差部に組込まれたボール10は外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bに沿って転動し、内歯車側リング状プレート9aの軌道溝11aは偏心軸部2aの偏心量δを半径として外輪側リング状プレート9bの軌道溝11bの中心を回転中心として回転することになる。このとき、このとき、両軌道溝11a、11bによってボール10が所定の軌道から外れないよう押さえられるため、内歯車1は偏心軸部2aを中心にして外輪7に対し相対回転するのが阻止され、第1軸2を中心として公転することになる。
上記内歯車1の公転運動により、その内歯車1は外歯車4の歯と一つずつ噛み合って、その外歯車4に動力を伝達する。このとき、外歯車4は、内歯車1の1公転当たり、内歯車1との歯数差分だけ内歯車1の公転方向と逆方向に回転することになり、その内歯車1と共に第2軸5が減速回転する。
ここで、内歯車1の歯数をZ、外歯車4の歯数をZとすると、第2軸5の減速比は (Z−Z)/Zで表すことができる。
外輪7を固定する上記のような使用においては、その外輪7が静止部材となるため、第1軸2に入力される動力を第2軸5にのみ減速して伝達することができる。
上記のように、外輪7を固定する状態で第1軸2を回転させると、第2軸5が減速回転するため、上記と逆に第2軸5に動力を入力して、その第2軸5を回転させると、その回転は増速して第1軸2に伝達されることになる。
また、第2軸5を固定して第1軸2を回転し、偏心軸部2aを偏心回転させると、内歯車1は固定の状態とされた外歯車4の歯と一つずつ噛み合いつつ、その外歯車4の周囲を自転しながら公転する。このとき、内歯車1と外歯車4は歯数差があるため、内歯車1は1公転あたり、外歯車4との歯数差分だけ偏心軸部2aを中心にして第1軸2の回転方向と同方向に自転し、その自転運動が軌道溝11a、11b間に組込まれたボール10を介して外輪7に伝達されることになり、外輪7が減速回転する。
さらに、第2軸5および外輪7を回転自在とし、その第2軸5および外輪7に略同じ大きさの負荷が作用される状態において、第1軸2に動力を入力して偏心軸部2aを偏心回転させると、内歯車1は外歯車4の歯と一つずつ噛み合いながら公転するとともに、偏心軸部2aを中心に自転する。このとき、内歯車1と外歯車4は歯数差があるため、内歯車1の公転運動により外歯車4は自転して、外歯車4と一体の第2軸5が減速回転すると共に、内歯車1の自転運動は軌道溝11a、11b間に組込まれたボール10を介して外輪7に伝達され、外輪7が減速回転する。
また、第1軸2を固定する状態において、第2軸5に動力を入力すると、その回転は外歯車4からこれに噛み合う内歯車1に伝達され、内歯車1が偏心軸部2aを中心に第2歯車と同方向に回転する。ここで、前述のように、内歯車の歯数をZとし、外歯車4の歯数をZとすると、内歯車はZ/Z回転し、その回転は回り止め手段としてのボール10を介して外輪7に伝達される。このとき、第1歯車の歯数Zは第2歯車の歯数Zより多いため(Z>Z)、外輪7は減速回転する。
さらに、第1軸2を固定する状態において外輪7に動力を入力すると、その外輪7の回転は回り止め手段としてのボール10から内歯車に伝達されて、内歯車1が偏心軸部2aを中心に回転し、その回転はこれに噛み合う外歯車4に伝達されて内歯車1と同方向に回転する。このとき、外歯車4はZ/Z回転し、その回転が第2軸5に伝達される。このとき、内歯車1の歯数Zが外歯車4の歯数Zより多いため(Z>Z)、第2軸5は増速回転する。
このように、実施の形態で示す動力伝達装置においては、第1軸2と第2軸5と外輪7のいずれか一つを入力部材とし、残りの一つ又は二つを出力部材とすることによって、第1軸2と第2軸5と外輪7の間で動力を変速し、分配または統合して伝達することができる。
また、内歯車1と外輪7との間に軌道溝11a、11bとボール10からなる回り止め手段を設けたことにより、内歯車1と外歯車4の噛み合いのみで入力部材に入力される動力を変速して2つの出力部材の少なくとも一方に効率よく伝達することができ、部品点数の少ない簡単な構成の動力伝達装置を得ることができるとともに、ボール10は2つの環状の軌道溝11a、11bに沿って転がり運動するため、摩擦損失が少なく、動力伝達効率の高い動力伝達装置を得ることができる。
実施の形態では、第1軸2の偏心軸部2aに内歯車1を回転自在に設け、第2軸5に外歯車4を設けたが、第1軸2の偏心軸部2aに外歯車を回転自在に設け、第2軸5に内歯車を設けるようにしてもよい。この場合、外歯車と外輪の端板間に軌道溝11a、11bとボール10からなる回り止め手段を設けるようにする。
上記のように、第1軸の偏心軸部に外歯車を設け、第2軸に内歯車を設けた動力伝達装置においては、外輪7を固定して第1軸2を回転すると、第2軸5は、第1軸の1回転当たり(外歯車の1公転当たり)に外歯車と内歯車の歯数差分だけ入力軸と同方向に回転することになり、第1軸に入力される動力を第2軸に減速して伝達することができる。
なお、実施の形態では、各プレートの複数の円環状の軌道溝を同一円周上に設け、各軌道溝間に1つずつの転動体としてのボールを介在させたが、これらの軌道溝は必ずしも同一円周上に設ける必要はない。
この発明に係る動力伝達装置の実施の形態を示す縦断正面図 図1のX−X線に沿った断面図 (a)は図1のリング状プレートを示す正面図、(b)は(a)のX−X線に沿った断面図、(c)は(b)のX−X線に沿った断面図 図1の要部を拡大して示す縦断面図 (a)、(b)は、それぞれ図4のX−X線とX−X線に沿った方向の矢視図 同実施形態の作用図
符号の説明
1 内歯車(第1歯車)
2 第1軸
2a 偏心軸部
3 針状ころ軸受
4 外歯車(第2歯車)
5 第2軸
6 端板
7 外輪(静止部材)
8a 玉軸受
8b 玉軸受
9a プレート
9b プレート
10 ボール(転動体)
11a 軌道溝
11b 軌道溝

Claims (5)

  1. 外輪と、
    前記外輪の一端部内に挿入されて相対的に回転自在に支持され、外輪内部に位置する端部に偏心軸部が設けられた第1軸と、
    前記外輪の他端部内に挿入されて相対的に回転自在に支持された第2軸と、
    前記偏心軸部に回転自在に支持されて前記第2軸の端部に設けられた歯数差のある第2歯車と内外で噛合する第1歯車と、
    前記第1歯車と外輪の相互間に設けられ、偏心軸部の偏心回転によって第1軸を中心とする第1歯車の公転時に、その第1歯車が偏心軸部を中心にして外輪に対し相対回転するのを阻止する回り止め手段と、
    からなる動力伝達装置。
  2. 前記回り止め手段が、外輪と第1歯車の軸方向で対向する対向面のそれぞれに溝幅中心円の直径が偏心軸部の偏心量に等しくされた円環状の軌道溝を、第1歯車側の軌道溝が外輪側の軌道溝に対して、偏心軸部の偏心量に相当する寸法だけ偏心軸部の偏心方向に位置をずらして周方向に複数設け、その外輪側の軌道溝と、その軌道溝に一部が対向する第1歯車側の軌道溝の対向部間に、前記第1軸を中心とする第1歯車の公転時にそれぞれの軌道溝に沿って転動する転動体を組込んだ構成から成る請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 2枚の軸方向で対向するリング状プレートの対向面のそれぞれに前記複数の軌道溝を同一半径円上において等間隔に形成し、一方のリング状プレートを、その中心が第1軸の中心と一致するようにして外輪に固定し、他方のリング状プレートを、その中心が偏心軸部の中心と一致するようにして第1歯車に固定した請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第1歯車が内歯車とされ、前記第2歯車が、その内歯車より歯数の少ない外歯車からなる請求項1乃至3のいずれかに記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1歯車が外歯車からなり、前記第2歯車が、その外歯車より歯数の多い内歯車からなる請求項1乃至3のいずれかに記載の動力伝達装置。
JP2006314242A 2006-06-28 2006-11-21 動力伝達装置 Expired - Fee Related JP4938421B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006314242A JP4938421B2 (ja) 2006-06-28 2006-11-21 動力伝達装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006178515 2006-06-28
JP2006178515 2006-06-28
JP2006183182 2006-07-03
JP2006183182 2006-07-03
JP2006314242A JP4938421B2 (ja) 2006-06-28 2006-11-21 動力伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008032209A true JP2008032209A (ja) 2008-02-14
JP4938421B2 JP4938421B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=39121844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006314242A Expired - Fee Related JP4938421B2 (ja) 2006-06-28 2006-11-21 動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4938421B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199938A (ja) * 2008-09-10 2013-10-03 Ntn Corp 電動モータ付き減速機構
CN113339462A (zh) * 2021-05-28 2021-09-03 燕山大学 一种多齿差大重合度的弦线固定齿减速器

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51149456A (en) * 1975-06-13 1976-12-22 Sakae Sangyo Kk Deceleration device
JPS61145150A (ja) * 1984-12-18 1986-07-02 レ・プロデユイ・オルガニツク・デユ・サンテエール・オルサン 結晶状態のグルタミン酸の製法
JP2003097548A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Koyo Seiko Co Ltd スラスト玉軸受の設計方法
JP2005321071A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Advics:Kk 内接噛合式遊星歯車機構

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51149456A (en) * 1975-06-13 1976-12-22 Sakae Sangyo Kk Deceleration device
JPS61145150A (ja) * 1984-12-18 1986-07-02 レ・プロデユイ・オルガニツク・デユ・サンテエール・オルサン 結晶状態のグルタミン酸の製法
JP2003097548A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Koyo Seiko Co Ltd スラスト玉軸受の設計方法
JP2005321071A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Advics:Kk 内接噛合式遊星歯車機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199938A (ja) * 2008-09-10 2013-10-03 Ntn Corp 電動モータ付き減速機構
CN113339462A (zh) * 2021-05-28 2021-09-03 燕山大学 一种多齿差大重合度的弦线固定齿减速器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4938421B2 (ja) 2012-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4590299B2 (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
JP5356462B2 (ja) 偏心揺動型減速機を用いた産業用ロボットの旋回部構造
KR101186125B1 (ko) 요동내접맞물림 유성기어장치
AU2012370697B2 (en) Continuously variable transmission
US20100056316A1 (en) Gear transmission
JP2009166168A (ja) ロボットの関節駆動装置
JP5828321B2 (ja) 変速歯車装置
JP2006307909A (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
JP4265748B2 (ja) 針状ころ軸受を用いた減速機
JP5264761B2 (ja) 減速装置
JP4938421B2 (ja) 動力伝達装置
JP2009041625A (ja) 揺動内接遊星歯車構造
JP2009250402A (ja) 差動装置
JP2006300338A (ja) 減速機
JP2013199999A (ja) 減速機
JP2017002954A (ja) 伝動装置
JP2007107717A (ja) 動力伝達装置および動力出力装置
JP2007010047A (ja) ハイポサイクロイド歯車減速装置
JP2014062590A (ja) 減速機
JP2006258270A (ja) 遊星歯車減速機における回動部材の支持構造
JP2007051667A (ja) ハイポサイクロイド歯車減速装置
JP4947770B2 (ja) 減速機
JP2006329434A (ja) 減速機
JP2007056986A (ja) ハイポサイクロイド歯車減速装置
JP2007075913A (ja) 産業用ロボットの旋回部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120223

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4938421

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees