JP2008031775A - 建物の吸音構造 - Google Patents

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Hideo Nagamatsu
英夫 永松
Satoshi Noguchi
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Abstract

【課題】建物の部屋内へ吸音構造体を効率良く収めることができ、しかも部屋内に伝搬する床衝撃音を効果的に低減したり、音響特性を効果的に高めることができる建物の吸音構造を提供する。
【解決手段】この吸音構造は、建物の部屋1における略矩形状の床面3に沿って床パネルとして利用した吸音構造体2を設けている。この吸音構造体2は、一端側に音波入射口20が形成され、他端側に音波反射面21が形成され、それら一端側から他端側までの長さを床面3の長辺や短辺の略半分とした複数の有底略筒状の空洞部5、7・・を備えており、部屋1内において定在波を発生させる低い周波数の音すなわち部屋の固有モードに対応する低い周波数の音を効率良く吸音して、床衝撃音の低減効果を高め、また部屋の音響特性を高める。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば戸建て住宅やマンション等の建物に適用される吸音構造に関する。
従来より、戸建て住宅やマンション等の建物において、上層階から下層階の部屋へ伝搬した床衝撃音(特に、低い周波数の音)を低減するために、下層階の部屋内に吸音構造体を設けるといった対策が採られている。
この種の吸音構造体として、グラスウール等の多孔質材、ヘルムホルツ共鳴器、音響管等が知られている。これらの中で、多孔質材は安価であって多用されているが、特に低い周波数の音に対する吸音性能を高めるためには、背後空気層を大きく確保する必要があり、上記のような床衝撃音の低減対策として部屋内へ組み込む場合、かなり大きな収容スペースを確保しなければならず、その分だけ室内空間が狭められるといった不具合があった。
また、ヘルムホルツ共鳴器を使用する場合においても、特に低い周波数の音に対する吸音性能を高めるためには、バネを構成する気室を大きく確保する必要があり、多孔質材を使用する場合と同様に収容スペースの問題が生じていた。
一方、音響管を使用する場合には、吸音対象となる低い周波数の音の約1/4波長の長さの音響管が必要となるが、厚みに対する制約が少なく、多孔質材やヘルムホルツ共鳴器を使用する場合と比べて収容スペースの確保が容易で、部屋へ組み込み易いといった利点がある。例えば、特許文献1や特許文献2には、部屋の壁体等に沿って音響管を配置した構造が開示されている。
特開平7−302087号公報 特開2001−3482号公報
しかしながら、音響管を使用する場合には、1つの音響管によって吸音可能な音の周波数帯域が非常に狭く、床衝撃音の低減効果を高めるために、低い周波数の音を比較的幅広い帯域で吸音しようとすると、長さの異なる何種類もの長尺な音響管を用意する必要があり、構造が複雑になって施工費の高騰を招くとともに、これら音響管の部屋内への収まりが悪くなるといった不具合があった。
そこで、この発明は、上記不具合を解決するため、建物の部屋内へ吸音構造体を効率良く収めることができ、しかも部屋内に伝搬する床衝撃音を効果的に低減したり、部屋内の音響特性を効果的に高めることができる建物の吸音構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、この発明の吸音構造は、建物の部屋1における略矩形状の床面3に沿って例えば床パネルとして利用した吸音構造体2を設け、この吸音構造体2は、一端側に音波入射口20が形成され、他端側に音波反射面21が形成され、それら一端側から他端側までの長さを前記床面3の長辺又は短辺の略半分とした複数の有底略筒状の空洞部5、7・・を備え、これら空洞部5、7・・を前記床面3の略全面に亘って並設してなることを特徴とする。
具体的に、前記吸音構造体2は、一端側から他端側までの長さを前記床面3の長辺の略半分とした複数の第1空洞部5・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第1空洞部群6、6と、一端側から他端側までの長さを前記床面3の短辺の略半分とした複数の第2空洞部7・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第2空洞部群8、8とを備え、これら合計4組の第1空洞部群6、6及び第2空洞部群8、8を前記床面3の寸法形状に対応するように略田字状に組み合わせてなる。
また、前記2組の第1空洞部群6、6を、それらの第1空洞部5・・が前記床面3の長辺方向に沿うようにして対角位置に配置するとともに、前記2組の第2空洞部群8、8を、それらの第2空洞部7・・が前記床面3の短辺方向に沿うようにして対角位置に配置している。
さらに、前記各空洞部群6、8における空洞部5、7・・の音波入射口20・・を、前記床面3の周端部において前記部屋1内に臨ませている。
さらにまた、前記各空洞部群6、8は、互いに略平行な複数の帯板状若しくは棒状のスペーサ部材10・・と、隣接するスペーサ部材10、10間に跨って配された前記音波反射面21を有する端材11・・と、これらスペーサ部材10・・及び端材11・・を挟み込む上下一対の面材12、12とを備え、前記面材12、12、スペーサ部材10・・及び端材11・・によって囲まれた部分を前記第1空洞部5・・又は第2空洞部7・・としている。
別の発明の吸音構造においては、上記のような吸音構造体2を、例えば天井パネルとして利用して、建物の部屋1における略矩形状の天井面40に沿って設けるようにしている。
この発明の吸音構造においては、音響管として機能する複数の空洞部を備えた吸音構造体によって吸音するようになっているので、厚みに対する制約が少なくなり、建物の部屋内への組み込みを容易にすることができる。
しかも、各空洞部は、音波入射口が形成された一端側から音波反射面が形成された他端側までの長さが、部屋における略矩形状の床面や天井面の長辺又は短辺の略半分となっていることから、部屋内において定在波を発生させる低い周波数の音すなわち部屋の固有モードに対応する低い周波数の音を効率良く吸音して、部屋内に伝搬する床衝撃音の増大を抑制したり、低次モードを低減した音響特性の優れた部屋としながらも、従来のような長さの異なる何種類もの音響管を使用する構造のものと比べて、各空洞部を床面や天井面の略全面に亘って効率良く敷き並べることができ、部屋内への吸音構造体の収まりを良好にすることができる。
また、一端側から他端側までの長さを床面や天井面の長辺の略半分とした第1空洞部と、一端側から他端側までの長さを床面や天井面の短辺の略半分とした第2空洞部とを備えることで、部屋の長辺側を基準とした固有モードに対応する低い周波数の音、及び、部屋の短辺側を基準とした固有モードに対応する低い周波数の音の双方を吸音することができ、部屋内における定在波の発生をより一層抑えて、床衝撃音の低減効果や部屋の音響特性をさらに高めることができる。
さらに、2組の第1空洞部群を、それらの第1空洞部が床面や天井面の長辺方向に沿うようにして対角位置に配置するとともに、2組の第2空洞部群を、それらの第2空洞部が床面や天井面の短辺方向に沿うようにして対角位置に配置して、これら合計4組の空洞部群を床面や天井面の寸法形状に対応するように略田字状に組み合わせることで、床面や天井面を4分割した領域に2種類の空洞部を分散させて、部屋の固有モードに対応する低い周波数の音をより効率良く吸音することができる。
さらにまた、空洞部の音波入射口を、床面や天井面の周端部において部屋内に臨ませることで、定在波の音圧レベルが高くなる部屋の端部において音波入射口が開口することになり、部屋の固有モードに対応する低い周波数の音をより効率良く吸音することができる。
また、複数のスペーサ部材、音波反射面を有する端材及び一対の面材を適宜組み付けて各空洞部群を構成することで、必要部材点数を最少化して、吸音構造体を簡単に製造することができる。
さらに、吸音構造体を床パネルや天井パネルとして利用して床面や天井面に沿って設けることで、部材の共通化を図って施工費を安価に抑えることができるとともに、部屋内の空間を狭めることなく、吸音構造体を部屋内により一層収まり良く組み込むことができる。
一般に、戸建て住宅やマンション等の上層階で発生した床衝撃音が下層階の部屋において増大する要因として、下層階の部屋の寸法から求められる固有モードが影響を及ぼしていることが明らかとなっている。すなわち、一般的な戸建て住宅の部屋は、平面視略矩形状となっていて、内壁面同士或いは床面と天井面とが互いに略平行に対向している。このような部屋内に伝搬した床衝撃音は、互いに対向する内壁面間或いは互いに対向する床面と天井面との間において反射を繰り返し、このうち内壁面間の距離或いは床面と天井面との間の距離を半波長とする低い周波数の音によって定在波が発生し、この定在波が原因となって床衝撃音が増大することになる。従って、下層階の部屋において、定在波を発生させる低い周波数の音すなわち部屋の固有モードに対応する低い周波数の音を吸音する吸音構造体を設けることで、床衝撃音を効果的に低減することができる。
そこで、この発明の一実施形態に係る吸音構造においては、床衝撃音の低減対策として、図1及び図2に示すように、戸建て住宅の下層階における平面視略矩形状の部屋1内に、その部屋1の固有モードに対応する低い周波数の音を吸音するための吸音構造体2を組み込むようにしている。具体的に、吸音構造体2は、全体的にパネル状に形成されていて、床パネルとしても利用されるようになっており、図2に示すように、土間コンクリート30上に複数の支持脚31・・によって防振支持された状態で、部屋1の略矩形状の床面3に沿って設けられている。この床パネルとしての吸音構造体2の上面には、フローリング材32が敷設されている。このように、吸音構造体2を防振支持することで、上層階からの床衝撃音による固体振動の影響を受け難くしている。なお、図2において、33は基礎立ち上がり部、34は外壁、35は間仕切り壁である。
吸音構造体2は、図3乃至図5に示すように、複数の有底略筒状の第1空洞部5・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるようにして互いに平行に並設してなる2組の第1空洞部群6、6と、複数の有底略筒状の第2空洞部7・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるようにして互いに平行に並設してなる2組の第2空洞部群8、8とを備えている。
そして、これら合計4組の第1空洞部群6、6及び第2空洞部群8、8が、部屋1の床面3の寸法形状(例えば、長辺の長さ4m、短辺の長さ3.5m)にほぼ一致するように略田字状に組み合わされている。具体的には、2組の第1空洞部群6、6が、それらの第1空洞部5・・が床面3の長辺方向に沿うようにして対角位置に配置され、2組の第2空洞部群8、8が、それらの第2空洞部7・・が床面3の短辺方向に沿うようにして対角位置に配置されている。従って、各空洞部群6、8が、床面3を4分割した各領域に夫々配置されて、それらの空洞部5、7・・が互いに直交するようにして床面3の略全面に亘って並設された状態となっている。
各第1空洞部群6及び各第2空洞部群8は、互いに略平行な複数の帯板状の木製スペーサ部材10・・と、隣接するスペーサ部材10、10間に跨って配された木製の端材11・・と、これらスペーサ部材10・・及び端材11・・を挟み込む上下一対の合板からなる面材12、12とを備え、前記面材12、12、スペーサ部材10・・及び端材11・・によって囲まれた部分が第1空洞部5・・、第2空洞部7・・となっている。なお、スペーサ部材10・・としては、帯板状のものに限らず、棒状のものであっても良く、木製のものに限らず、例えば合成樹脂製や金属製のものを使用しても良い。また、端材11・・としては、木製のものに限らず、例えば合成樹脂製や金属製のものを使用しても良い。さらに、面材12、12としては、合板に限らず、例えば石膏ボード等を使用しても良い。
実際の製造に際しては、図5に示すように、すべての空洞部群6、8・・におけるスペーサ部材10・・及び端材11・・を予め組み合わせて、これら組品13を各空洞部群共通とした面材12、12によって挟み込むようにしている。
そして、第1空洞部群6、6の各第1空洞部5は、その一端側に音波入射口20が形成され、他端側に音波反射面21が形成されていて、それら一端側から他端側までの長さが床面3の長辺の略半分L1(例えば、約2m)すなわち部屋1の長手方向に対向する内壁面間の距離の略半分とされて、音響管として機能するようになっている。また、第2空洞部群8、8の各第2空洞部7は、その一端側に音波入射口20が形成され、他端側に音波反射面21が形成されていて、それら一端側から他端側までの長さが床面3の短辺の略半分L2(例えば、約1.75m)すなわち部屋1の短手方向に対向する内壁面間の距離の略半分とされて、音響管として機能するようになっている。
なお、各空洞部群6、8における空洞部5、7・・の長さについては微調整可能であり、例えば第1空洞部群6、6の第1空洞部5・・の長さを若干長くする場合には、図6(a)に示すように、第2空洞部群8、8における第2空洞部7・・の本数を減らして、その空いたスペースを利用して第1空洞部5・・を延長すれば良い。また、例えば第2空洞部群8、8の第2空洞部7・・の長さを若干長くする場合には、図6(b)に示すように、第1空洞部群6、6における第1空洞部5・・の本数を減らして、その空いたスペースを利用して第2空洞部7・・を延長すれば良い。さらに、第1空洞部群6、6の第1空洞部5・・及び第2空洞部群8、8の第2空洞部7・・の双方の長さを若干長く場合には、図6(c)に示すように、第1空洞部群6、6における第1空洞部5・・及び第2空洞部群8、8における第2空洞部7・・の本数を減らして、その空いたスペースを利用して第1空洞部5・・及び第2空洞部7・・を延長すれば良い。さらにまた、第1空洞部群6、6の第1空洞部5・・、第2空洞部群8、8の第2空洞部7・・の長さを若干短くする場合には、長くする場合とは逆に、短くした分だけ第1空洞部群6、6における第1空洞部5・・、第2空洞部群8、8における第2空洞部7・・の本数を増やすようにすれば良い。
第1空洞部5・・及び第2空洞部7・・における音波入射口20・・は、図3に示すように、上側の面材12の周端部4箇所に形成した切欠25・・によって、床面3の周端部において部屋1内に臨んでいる。これにより、定在波の音圧レベルが高くなる部屋1の端部において音波入射口20・・が開口することになり、吸音力を高めることができる。なお、音波入射口20・・は、単に部屋1内に開放させるだけでなく、例えば音波を通す薄膜によって覆うことで、空洞部5、7・・内へのゴミや埃の侵入を防止しても良い。また、空洞部5、7・・内には、グラスウール等の吸音材を適宜充填しても良い。
第1空洞部5・・及び第2空洞部7・・における音波反射面21・・は、端材11・・における音波入射口20・・と対向する面に形成されており、音波入射口20・・からの長さを徐々に異ならせるように傾斜した傾斜面とされている。なお、音波反射面21・・としては、例えば図7に示すように、音波入射口20・・からの長さを徐々に異ならせるように傾斜した複数の傾斜面部26、26と、これら傾斜面部26、26を繋ぐようにして、空洞部5、7・・の長手方向に沿って延びる1又は複数の段差面部27とを備えたものであって良い。
上記構成において、上層階において発生した床衝撃音が下層階の部屋1内へ伝搬すると、互いに対向する内壁面間或いは互いに対向する床面と天井面との間において反射を繰り返し、このうち長手方向に対向する内壁面間の距離を半波長とする低い周波数の音(部屋1の長辺側を基準とした固有モードに対応する例えば45Hz前後の低い周波数の音)、及び、短手方向に対向する内壁面間の距離を半波長とする低い周波数の音(部屋1の短辺側を基準とした固有モードに対応する例えば50Hz前後の低い周波数の音)が、吸音構造体2において吸音される。
すなわち、45Hz前後の音が、第1空洞部5・・の音波入射口20・・から空洞部5・・へ入射すると、音波反射面21・・で反射して音波入射口20・・から出射するときには、略1/4波長分を一往復することにより略半波長だけずれる。従って、出射波は入射波に対してその位相が180度だけずれることになり、両者は打ち消しあって45Hz前後の音が吸音される。
また、50Hz前後の音が、第2空洞部7・・の音波入射口20・・から空洞部7・・へ入射すると、音波反射面21・・で反射して音波入射口20・・から出射するときには、略1/4波長分を一往復することにより略半波長だけずれる。従って、出射波は入射波に対してその位相が180度だけずれることになり、両者は打ち消しあって50Hz前後の音が吸音される。
このとき、空洞部5、7・・の音波反射面21・・が傾斜面となっているので、一般的な音響管のような長さが一定のものと比べて、幅広い帯域で部屋1の固有モードに対応した低い周波数の音を吸音することができる。また、空洞部5、7・・の音波反射面21・・が傾斜面部26、26と段差面部27によって構成されている場合には、傾斜面部26、26によって吸音対象となる音の帯域を夫々広げることができ、これら傾斜面部26、26によって広げた複数の帯域の間隔を1又は複数の段差面部27によって調整することができ、複数の比較的幅広い帯域で部屋1の固有モードに対応した低い周波数の音を吸音することができる。
このように、部屋1内に組み込んだ吸音構造体2によって、部屋1の固有モードに対応する低い周波数の音すなわち定在波を発生させる低い周波数の音を効率良く吸音することができ、部屋1の固有モードに起因する床衝撃音の増大を抑えることができる。また、床衝撃音だけでなく、部屋1の固有モードに対応した低い周波数の音全般について吸音可能であるから、例えば吸音構造体2を音楽室に組み込むことで、音楽室の低次モードを低減してブーイングを防止することができ、フラットな周波数特性を持つ音響特性に優れた音楽室とすることができる。
図8は、この発明の別の実施形態に係る吸音構造を示している。この吸音構造においては、部屋1の略矩形状の天井面40に沿って吸音構造体2が設けられている。すなわち、吸音構造体2を天井パネルとして利用して、上層階の床梁41に吊り下げ支持された複数の野縁42・・に跨って取り付けている。図8において、43は上層階の床パネル、44は野縁受け、45は天井下地材である。
なお、第1空洞部5・・及び第2空洞部7・・における音波入射口20・・を下層階の部屋1内に臨ませるために、下側の面材12の周端部を切り欠いてあることを除けば、床面が天井面となっただけであって、その他の構成及び作用効果は、上記実施形態と同様である。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、この発明の吸音構造体としては、必ずしも第1空洞部群と第2空洞部群とを備えたものである必要はなく、例えば第1空洞部群のみ、或いは、第2空洞部群のみを備えたものであっても良い。また、必ずしも合計4組の空洞部群を略田字状に組み合わせたものである必要はなく、例えば複数の空洞部を床面又は天井面の略全面に亘って並設さえしていれば、どのような組み合わせであっても良い。
この発明の一実施形態に係る建物の吸音構造を示す平面断面図である。 同じくその縦断面図である。 吸音構造体の斜視図である。 吸音構造体の横断面図である。 吸音構造体の分解斜視図である。 第1又は第2空洞部の長さを微調整した吸音構造体の横断面図である。 音波反射面の変形例を示す吸音構造体の横断面図である。 別の実施形態に係る吸音構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・部屋、2・・吸音構造体、3・・床面、5・・第1空洞部、6・・第1空洞部群、7・・第2空洞部、8・・第2空洞部群、10・・スペーサ部材、11・・端材、12・・面材、20・・音波入射口、21・・音波反射面、40・・天井面

Claims (12)

  1. 建物の部屋(1)における略矩形状の床面(3)に沿って吸音構造体(2)を設け、この吸音構造体(2)は、一端側に音波入射口(20)が形成され、他端側に音波反射面(21)が形成され、それら一端側から他端側までの長さを前記床面(3)の長辺又は短辺の略半分とした複数の有底略筒状の空洞部(5)(7)・・を備え、これら空洞部(5)(7)・・を前記床面(3)の略全面に亘って並設してなることを特徴とする建物の吸音構造。
  2. 前記吸音構造体(2)は、一端側から他端側までの長さを前記床面(3)の長辺の略半分とした複数の第1空洞部(5)・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第1空洞部群(6)(6)と、一端側から他端側までの長さを前記床面(3)の短辺の略半分とした複数の第2空洞部(7)・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第2空洞部群(8)(8)とを備え、これら合計4組の第1空洞部群(6)(6)及び第2空洞部群(8)(8)を前記床面(3)の寸法形状に対応するように略田字状に組み合わせてなる請求項1記載の建物の吸音構造。
  3. 前記2組の第1空洞部群(6)(6)を、それらの第1空洞部(5)・・が前記床面(3)の長辺方向に沿うようにして対角位置に配置するとともに、前記2組の第2空洞部群(8)(8)を、それらの第2空洞部(7)・・が前記床面(3)の短辺方向に沿うようにして対角位置に配置した請求項2記載の建物の吸音構造。
  4. 前記各空洞部群(6)(8)における空洞部(5)(7)・・の音波入射口(20)・・を、前記床面(3)の周端部において前記部屋(1)内に臨ませた請求項2又は3記載の建物の吸音構造。
  5. 前記吸音構造体(2)を、床パネルとして利用した請求項1乃至4のいずれかに記載の建物の吸音構造。
  6. 前記各空洞部群(6)(8)は、互いに略平行な複数の帯板状若しくは棒状のスペーサ部材(10)・・と、隣接するスペーサ部材(10)(10)間に跨って配された前記音波反射面(21)を有する端材(11)・・と、これらスペーサ部材(10)・・及び端材(11)・・を挟み込む上下一対の面材(12)(12)とを備え、前記面材(12)(12)、スペーサ部材(10)・・及び端材(11)・・によって囲まれた部分を前記第1空洞部(5)・・又は第2空洞部(7)・・とした請求項2乃至5のいずれかに記載の建物の吸音構造。
  7. 建物の部屋(1)における略矩形状の天井面(40)に沿って吸音構造体(2)を設け、この吸音構造体(2)は、一端側に音波入射口(20)が形成され、他端側に音波反射面(21)が形成され、それら一端側から他端側までの長さを前記天井面(40)の長辺又は短辺の略半分とした複数の有底略筒状の空洞部(5)(7)・・を備え、これら空洞部(5)(7)・・を前記天井面(40)の略全面に亘って並設してなることを特徴とする建物の吸音構造。
  8. 前記吸音構造体(2)は、一端側から他端側までの長さを前記天井面(40)の長辺の略半分とした複数の第1空洞部(5)・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第1空洞部群(6)(6)と、一端側から他端側までの長さを前記天井面(40)の短辺の略半分とした複数の第2空洞部(7)・・を、それら一端側同士及び他端側同士を横一列に揃えるように並設してなる2組の第2空洞部群(8)(8)とを備え、これら合計4組の第1空洞部群(6)(6)及び第2空洞部群(8)(8)を前記天井面(40)の寸法形状に対応するように略田字状に組み合わせてなる請求項7記載の建物の吸音構造。
  9. 前記2組の第1空洞部群(6)(6)を、それらの第1空洞部(5)・・が前記天井面(40)の長辺方向に沿うようにして対角位置に配置するとともに、前記2組の第2空洞部群(8)(8)を、それらの第2空洞部(7)・・が前記天井面(40)の短辺方向に沿うようにして対角位置に配置した請求項8記載の建物の吸音構造。
  10. 前記各空洞部群(6)(8)における空洞部(5)(7)・・の音波入射口(20)・・を、前記天井面(40)の周端部において前記部屋(1)内に臨ませた請求項8又は9記載の建物の吸音構造。
  11. 前記吸音構造体(2)を、天井パネルとして利用した請求項7乃至10のいずれかに記載の建物の吸音構造。
  12. 前記各空洞部群(6)(8)は、互いに略平行な複数の帯板状若しくは棒状のスペーサ部材(10)・・と、隣接するスペーサ部材(10)(10)間に跨って配された前記音波反射面(21)を有する端材(11)・・と、これらスペーサ部材(10)・・及び端材(11)・・を挟み込む上下一対の面材(12)(12)とを備え、前記面材(12)(12)、スペーサ部材(10)・・及び端材(11)・・によって囲まれた部分を前記第1空洞部(5)・・又は第2空洞部(7)・・とした請求項8乃至11のいずれかに記載の建物の吸音構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106968357A (zh) * 2017-04-06 2017-07-21 上海声望声学科技股份有限公司 空间延展高效平面吸声体
CN107165297A (zh) * 2017-04-06 2017-09-15 上海声望声学科技股份有限公司 空间延展高效复合隔声结构

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