JP2008030277A - インクジェット式プリント装置用画像データ処理装置 - Google Patents

インクジェット式プリント装置用画像データ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持するメモリの利用効率を可及的に向上させる。
【解決手段】インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを、ラスタ画像データに基づいて生成するインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置において、前記インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持する変換バッファメモリ52と、その変換バッファメモリ52に対するデータの書込み及び読み出しを制御するメモリコントローラ54とが設けられ、メモリコントローラ54は、インクジェットヘッドにて形成される画像の画素位置に対応する位置を指定し、その位置指定情報及び実画像の存在領域か否かを示す情報に基づいて、位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域であるときに変換バッファメモリ52にアクセスするためのアドレス情報を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のインク吐出ノズルを副走査方向に並べて配置したインクジェットヘッドを主走査方向に走査するインクジェット式プリント装置へ送出する画像データを、ラスタ画像データに基づいて生成するインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置に関する。
インクジェット式プリント装置のインクジェットヘッドは、多数のインク吐出ノズルを配列し(インク吐出ノズルの並び方向が副走査方向となる)、そのインク吐出ノズルから黒色,あるいは,シアン,マゼンタ,イエロー等の各色のインクを吐出しながらインクジェットヘッドを主走査方向に移動させて、例えば、記録紙等の媒体上に画像をプリント形成する。
このようなインクジェット式プリント装置では、インクジェットヘッドに形成された複数のインク吐出ノズルの特性差を吸収してプリント画質を向上するために、例えば下記特許文献2に記載のように、画素ドットの配置とその画素ドットを形成するインク吐出ノズルとの対応関係を複雑に設定する場合があり、そのような場合に対応するためにも、ラスタ走査状態で受け取る画像データを適宜に並べ替えてインクジェット式プリント装置へ送り出す必要がある。
尚、上述のようなデータの並べ替え処理は、インクジェットヘッドのインク吐出ノズルに直接対応するものであるため、ラスタ走査状態で受け取る画像データは、いわゆるディザ処理が必要であるときは、ディザ処理が終了した後の画像データである。
従来、このようなデータの並べ替え処理は、ソフトウェア処理によって行う構成の他、下記特許文献1に記載のように、簡素なハードウェア構成で高速にこの並び替え処理を実行する構成も考えられている。
下記特許文献1では、インクジェットヘッドで形成する2次元画像の各画素(画素ドット)をメモリのワード単位にまとめて、その2次元画像とメモリの記憶エリアとを直接的に対応させるという手法をとっている。
特開2005−212313号公報 特開2001−232783号公報
従って、上記従来構成(上記特許文献1の構成)では、簡素な構成で高速にメモリアクセスできるものの、メモリの利用効率の観点からは、非効率となる場合もあった。
すなわち、インクジェット式プリント装置にてプリントさせる画像の大きさが、そのプリント装置のプリント範囲の全範囲を占めるものであれば何ら問題はないが、プリントさせる画像の大きさが、前記主走査方向において、前記プリント範囲のうちの一部分のみを占める大きさである場合は、プリント範囲とメモリ上の記憶エリアとが直接的に対応している関係上、プリントする画像が存在しない範囲についてもメモリ上で記憶エリアが確保されてしまうことになるのである。
このようなケースの典型的なものとしては、プリント処理能力の高いプリント装置において、インクジェットヘッドによる画像形成位置に記録紙を複数列で搬送して、複数列で搬送される記録紙に同時並行で画像を形成する構成のものがあり、記録紙と記録紙との間の隙間等の部分でメモリ上で使用しない領域が発生してしまうことになる。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持するメモリの利用効率を可及的に向上させる点にある。
本出願の第1の発明は、複数のインク吐出ノズルを副走査方向に並べて配置したインクジェットヘッドを主走査方向に走査するインクジェット式プリント装置へ送出する画像データを、ラスタ画像データに基づいて生成するインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置において、前記インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持する変換バッファメモリと、その変換バッファメモリに対するデータの書込み及び読み出しを制御するメモリコントローラとが設けられ、前記メモリコントローラは、前記インクジェットヘッドにて形成される画像の画素位置に対応する位置を指定する位置指定部と、その位置指定部から入力される位置指定情報及び前記位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域か否かを示す情報に基づいて、前記位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域であるときに前記変換バッファメモリにアクセスするためのアドレス情報を生成するアドレス生成部とが備えられて構成されている。
すなわち、位置指定部は、画像データの書込みや読出しのための位置の特定はインクジェットヘッドによる画像形成範囲によって把握して画像データの位置指定情報を出力し、その位置指定情報によって特定される画素位置が実画像(実際にプリントされる画像)の存在領域か否かを示す情報を得ることで、位置指定情報によって指定される位置の内の実画像の部分についてのみ、前記変換バッファメモリにアクセスするためのアドレスを指定するのである。
又、本出願の第2の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、前記変換バッファメモリは、ローアドレスとカラムアドレスとを同一信号線を併用して指定するメモリにて構成され、前記メモリコントローラは、同一の記憶容量を有する複数の基本グループに前記変換バッファメモリのアドレスを区分し、データの書込み時あるいは読み出し時の一方において、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定し、データの書込み時あるいは読み出し時の他方において、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定すると共に、単一の前記ローアドレスにて指定されるアドレス範囲内に前記基本グループが複数個含まれるように設定している。
すなわち、上記変換バッファメモリに対するデータの読み書きとしては、通常、ラスタ走査状態で入力される画像データをワード単位(変換バッファメモリのワード単位)にまとめて、連続するアドレスに順次に書き込んで行き、インクジェットヘッドで必要とされるアドレスのデータを読み出して送出する、という取扱いが考えられる。
ところが、このような取扱いでは、変換バッファメモリへのデータの書込みは高速に行えるものの、変換バッファメモリからのデータの読み出し速度が大きく低下してしてしまい、結果として、インクジェットヘッドへのデータ送出速度が低速のデータ読み出し速度に律速されてしまうことになる。
このデータ読み出し時の速度の低下について簡単に説明する。
変換バッファメモリへの読み書きのためのアドレスの指定は、同一の信号線を併用して上位アドレスであるローアドレスと下位アドレスであるカラムアドレスとを切換えて指定する。
変換バッファメモリへのデータの書込み時は、書込みアドレスを連続的に変化させるので、ローアドレスを設定した後に、カラムアドレスのみを順次に更新してアドレス指定するという形態になるのに対して、変換バッファメモリからのデータの読み出し時は、事実上、1データを読み出す毎にローアドレスとカラムアドレスとを更新するという形態になる。
これは、データがラスタ画像データであるのに対して、インクジェットヘッドのインク吐出ノズルはラスタ画像の走査の方向と直交する副走査方向に並んでいるために、同じタイミングで吐出するインク吐出ノズルのデータを変換バッファメモリから集めると、各データの記憶アドレスがカラムアドレスの境界を飛び越えてしまうからである。
このような書込み速度と読み出し速度との相違を具体例で説明すると、仮に大雑把に、ローアドレスとカラムアドレスとを指定して実際にデータにアクセスするのに2クロックを要し、カラムアドレスの指定のみでデータにアクセスするのに1クロックを要すると仮定したとき、100ワードのデータのアクセスに、書込み時は100クロック程度で済むのに対して、読み出し時は200クロック程度を要することになるのである。
そこで、変換バッファメモリとしてローアドレスとカラムアドレスとを同一信号線を併用して指定することで低コスト化を図ったメモリを使用可能としながら、処理時間を書込み時と読み出し時とに分散して全体としての処理能力を向上できるように変換バッファメモリに対するアドレス設定を行っている。
すなわち、同一の記憶容量を有する複数の基本グループに前記変換バッファメモリのアドレスを区分し、データの書込み時あるいは読み出し時の一方において、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定し、データの書込み時あるいは読み出し時の他方において、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定するのである。
このとき、単一の前記ローアドレスにて指定されるアドレス範囲内に前記基本グループが複数個含まれるように設定しておくことで、変換バッファメモリへデータを書き込むときと読み出すときの双方において、単一のローアドレスにて指定されるアドレス範囲内において連続して複数回アクセスすることが可能となり、ローアドレス書換え頻度が書込み側と読み出し側とに分散される。
これは、上述の書込みアドレスを連続的に変化させる場合に比べて書込み時にローアドレスの書換え頻度が多くなることを意味するが、それによる速度低下はわずかなものであり、それに対して読み出し時の速度を飛躍的に向上させることができるのである。
尚、上記の「ワード単位」とは、出力信号線が変換バッファメモリのワードのビット数分存在することに限定するものではなく、変換バッファメモリが複数のメモリ素子のワード構成に対応させるという意味であり、同時に2ワードあるいは3ワード出力して、複数のメモリ素子に分散して記憶させるような場合も含むものである。
又、本出願の第3の発明は、上記第2の発明の構成に加えて、前記メモリコントローラは、同一主走査で連続的に吐出される複数画素の画像データを1ワードにまとめた状態で入力されるデータを、前記主走査方向を水平軸とし且つ前記副走査方向を垂直軸とする2次元座標に画像のラスタ配置と対応させて並べた状態で、前記水平軸で1ワード分で且つ前記垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素の設定個数分の記憶容量となる前記基本グループに仮想的に区分し、前記変換バッファメモリに対するデータの読み書きのアドレスのうちのカラムアドレスを、前記水平軸において連続する前記基本グループを特定するためのビットと、前記基本グループ内における前記インク吐出ノズルの並びに対応するビットとによって指定するように構成されている。
すなわち、本出願の第3の発明は、上記第2の発明における「基本グループ」の構成態様を具体的に限定するものであり、前記水平軸で1ワード分で且つ前記垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素の設定ワード数分の記憶容量の領域を前記基本グループとする。
こうすることで、最も自然な実現形態で説明すると、ラスタ走査状態の画像データがワード単位にまとめられて入力されてきて変換バッファメモリに書込まれる際には、入力データの1ワード毎に前記基本グループが切り替わっていく。この際、単一のローアドレスで指定するアドレス範囲には複数の基本グループが存在するので、その複数の基本グループの切り替りの間は、ローアドレスが変化しない。
一方、変化バッファメモリから読出してインクジェット式プリント装置へデータを送るときは、1つの前記基本グループ内に、インク吐出の際に同時に必要となるデータが設定個数分含まれるので、その設定個数分のデータの読出しについては、ローアドレスが変化しない。
尚、ここで「略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される」とは、必ずしも吐出タイミングが完全に一致する場合のみを意味するものではなく、インク吐出のサイクルが同じサイクルに含まれるという意味であり、インク吐出ノズル間の若干の位相ずれは「略同時」に含まれるものである。
上記第1の発明によれば、前記位置指定情報によって指定される位置の内の実画像の部分についてのみ、前記変換バッファメモリにアクセスするためのアドレスを指定するので、実画像の部分のデータのみが変換バッファメモリに書込まれることとなり、インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持するメモリの利用効率を可及的に向上できるものとなった。
又、上記第2の発明によれば、変換バッファメモリへデータを書き込むときと読み出すときの双方において、単一のローアドレスにて指定されるアドレス範囲内において連続して複数回アクセスすることが可能となり、ローアドレス書換え頻度が書込み側と読み出し側とに分散されるので、インクジェット式プリント装置へのデータの送出が全体として高速化される。
又、上記第3の発明によれば、前記水平軸で1ワード分で且つ前記垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素の設定個数分の記憶容量の領域を前記基本グループとすることで、インクジェット式プリント装置へのデータの送出が全体として高速化される。
以下、本発明のインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置を、写真プリントシステムに備えた場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、図4に示すように、現像処理済みの写真フィルム1(以下、単に「フィルム1」と略称する)の駒画像を読取る写真フィルム読取装置FSと、写真フィルム読取装置FSにて読み取った駒画像を記録紙2にプリントするプリンタ部EPとから構成されている。
〔写真フィルム読取装置FSの概略構成〕
写真フィルム読取装置FSの筐体内には、図4に概略的に示すように、ハロゲンランプ10と、光ファイバー束にて構成されるライトガイド11と、フィルム1の駒画像を光電変換するCCDラインセンサユニット13と、フィルム1の画像をCCDラインセンサユニット13上に結像させるためのレンズ14と、光路を90度屈曲させるためのミラー15と、CCDラインセンサユニット13の出力信号を増幅及びA/D変換等する信号処理回路16とが設けられ、更に、ハロゲンランプ10とライトガイド11の光入射端との間には、装置調整用のセットアップフィルタ17が光路に対して出退可能に配置され、このセットアップフィルタ17を出退駆動するためにモータ18が備えられている。
写真フィルム読取装置FSの筐体外部には、ライトガイド11の光出射端の下部に位置する状態で、図示を省略するフィルム搬送機構等が備えられてフィルム1を所定の読取り位置に位置させるフィルムキャリア12が着脱自在に備えられている。
CCDラインセンサユニット13は、約5000個のCCD素子をフィルム1の幅方向に配列したCCDラインセンサを3列に並べて備えており、各CCDラインセンサの受光面には夫々赤色、緑色、青色のカラーフィルタが形成されて、フィルム1の駒画像を色分解して検出する。
写真フィルム読取装置FSでは、フィルムキャリア12にフィルム1がセットされると、フィルム搬送機構にてフィルム1の搬送が開始され、駒画像が順次読み取られて、赤色、緑色、青色毎のデジタル画像データとしてプリンタ部EPに出力される。
〔プリンタ部EPの全体構成〕
プリンタ部EPは、図4に概略的に示すように、写真フィルム読取装置FSとは別体で構成されており、筐体内部に、記録紙2に対してインクを吐出することにより記録紙2上に画像を形成するインクジェット式プリント装置20と、写真フィルム読取装置FSの信号処理回路16から入力された画像データに対して所定の画像処理を施すと共に、画像処理後の画像データをインクジェット式プリント装置20にてプリントするための画像データに変換処理する画像処理装置21と、画像処理装置21にて処理された画像データをインクジェット式プリント装置20へ送るための画像データに編成することでインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置として機能するデータ出力装置22と、記録紙ロール23から記録紙2を引き出し搬送する記録紙搬送系PTと、その記録紙搬送系PTにて搬送される記録紙2を所定のプリントサイズに切断するためのカッタ24とが設けられ、インクジェット式プリント装置20にてプリント処理された記録紙2は、筐体外部に備えられたトレー25上に排出される。
尚、図示は省略するが、本実施の形態では、インクジェット式プリント装置20における画像形成位置において記録紙2を複数列(より具体的には2列)で搬送されるように構成されており、そのために、記録紙ロール23は複数個(より具体的には2個)が横並び状態で装填されている。
画像処理装置21には、プリント画像をシミュレートして表示するためのモニタ26と、操作者がそのモニタ26に表示されたシミュレート画像を観察して画像処理の補正量を指示入力するための操作卓27と、MOドライブ装置やCD−Rドライブ装置等の外部入出力装置28とが接続されている。外部入出力装置28を備えることによって、写真フィルム読取装置FSから入力されたフィルム1の画像データ以外に、CD−Rメディアやメモリカード等の各種の記録媒体に記録された画像データによって写真プリントを作製することができると共に、写真フィルム読取装置FSにて読み取った画像データをそれらの記録媒体に記録保存することができる。
〔インクジェット式プリント装置20の概略構成〕
インクジェット式プリント装置20は、インクジェットヘッド31とインクジェットヘッド31を制御するヘッドコントローラ32とを備えて構成され、インクジェットヘッド31は、斜め下方から見た状態で示す図3のように、ガイドロッド31aに支持案内される状態で矢印Aで示す主走査方向(ガイドロッド31aの長手方向)に移動可能であり、図示を省略するパルスモータ等の駆動手段によりタイミングベルト等を介して前記主走査方向に移動駆動される。
インクジェットヘッド31の底部には、矢印Bで示す記録紙2の搬送方向(副走査方向)に多数のインク吐出ノズル41aを配列して備えたノズルユニット41が取付けられている。
インク吐出ノズル41aは使用するインクの色毎に1列備えられており、図3では、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの各色毎に、合計で4列のインク吐出ノズル41aが備えられる場合を例示している。もちろん、より高画質の画像をプリント形成するために、上記各色の淡色インク等を吐出するためのインク吐出ノズルを備えるようにしても良い。
本実施の形態では、記録紙2にプリント形成する画像の解像度を1440dpi(主走査方向)×720dpi(副走査方向)とし、又、インク吐出ノズル41aの副走査方向での並びピッチを解像度で表現して180dpiとして、インク吐出ノズル41aの並び解像度の整数倍(具体的には2倍)の解像度で画像をプリント形成する場合を例示して説明する。
又、インクジェット式プリント装置20は、インクを吐出しない状態を含めてインク吐出量を4段階に変化する場合を例示し、各インク吐出ノズル41aにて形成される各画素ドットは、2ビットの画像データで表現される。
ヘッドコントローラ32は、インク吐出ノズル単位でデータ出力装置22から受け取った画像データに基づいて、各インク吐出ノズル41a毎にインク吐出の有無及びインクの吐出量を制御する。
インクジェット式プリント装置20は、ヘッドコントローラ32の制御によってインク吐出ノズル41aからインクを吐出させながらインクジェットヘッド31を前記主走査方向に移動させるプリント動作と、記録紙2を設定長搬送する記録紙搬送動作を交互に繰り返して、記録紙2上に画像をプリント形成する。
〔画像処理装置21の処理動作〕
画像処理装置21では、写真フィルム読取装置FSや外部入出力装置28から各画素が8ビットあるいは12ビット等のデータで階調表現された画像データを受取り、インクジェット式プリント装置20のインクの色に対応した画像データに変換する処理を含む画像処理を実行した後、更に、その画像データを上記インクジェット式プリント装置20の4段階の階調表現を考慮に入れた状態でディザ処理してデータ出力装置22へ出力する。画像処理装置21には、マイクロプロセッサが備えられて、上記ディザ処理をソフトウェア処理にて実行する。
〔データ出力装置22の構成〕
画像処理装置21では、画像データをラスタ画像データとして取り扱っており、出力される画像データも各画素ドットの画像データからなるラスタ画像データとなる。
一方、インクジェットヘッド31は、物理的な特性上、好適なインク吐出周波数が存在し、又、インクジェットヘッド31の移動速度にも好適な移動速度が存在することから、両者を考慮すると、ラスタ走査方向で連続する画素ドットをそのまま連続して形成するのではなく、何個かの画素ドットをとばしてインク吐出することになり、主走査方向の1行分の画素ドットを複数回の主走査にて形成する。
本実施の形態では、1回の主走査において主走査方向のプリント解像度の1/4の解像度でインクを吐出する場合、すなわち、4画素ドット周期でインクを吐出して、4回分の主走査で1ラインの画像を完成させる場合を例示して説明する。
データ出力装置22は、画像処理装置21から受け取ったラスタ画像データを、上記ようなインクジェットヘッド31の動作に対応したデータ並びに編成する。
データ出力装置22には、上記のような画像データの並び順の編成のために、図1に示すように、画像処理装置21から受け取ったラスタ画像データを、1つのインク吐出ノズル41aにて連続して形成される画素ドットの画像データが連続するように並び替え処理するデータ並び変換回路51と、そのデータ並び変換回路51にて並び替えられた画像データをインクジェット式プリント装置20へ送出する画像データとして一時的に記憶保持する変換バッファメモリ52と、その変換バッファメモリ52から読み出された、同一主走査でインクを吐出するインク吐出ノズル41aについての画像データを記憶保持する出力バッファメモリ53と、変換バッファメモリ52への画像データの書込み及び読み出しを制御するメモリコントローラ54と、出力バッファメモリ53に記憶保持されている画像データから、インク吐出ノズル41aの並び順に対応した画素ドットの画像データを読み出して2ビット幅の画像データとしてシリアルにヘッドコントローラ32へ送出するP/S変換回路55とが備えられている。
データ並び変換回路51は、ラスタ走査状態で入力される前記ラスタ画像データを複数画素ドット数分について記憶保持する一対のレジスタが備えられて、そのレジスタに記憶保持されたデータのビット並びを並び換えて出力することによって、前記並び替えを行うように構成されている。このビット並びの並び換えは、前記一対のレジスタにおける各ビット間の対応関係を配線でつなぎ換えることによって行っている。
データ並び変換回路51は、変換バッファメモリ52の1ワードのデータ長と等しくなるように、ワード単位のデータに編成して出力する。
変換バッファメモリ52は、ローアドレスとカラムアドレスとを同一信号線を併用して指定するメモリ(具体的には、例えばSDRAM等のDRAM)にて構成され、本実施の形態では、その変換バッファメモリ52の1ワードのデータ長を32ビットとして場合を例示して説明する。
変換バッファメモリ52の1ワードのデータ長を32ビットとすることで、16個の画素ドットのデータが1ワードのデータに編成されることになる。
データ並び変換回路51でのデータの取扱いを、図5及び図6に基づいて説明する。
データ並び変換回路51に入力されるラスタ画像データを、画像の画素ドット並びと対応させて、水平軸(横軸)と垂直軸(縦軸)との2次元データ並びとして表したものを図5に示す。この図5で示すデータ並びは、実画像(実際にプリントされる画像)についてのデータ並びを示すものであり、各プリント色毎に独立に上記のようなラスタ画像データが入力される。
図5では、縦横に並ぶ各升目が画素ドットを示しており、各升目内の数値は、水平軸方向へのデータ並びの連番(始番は「0」)と、垂直軸方向へのデータ並びの連番(始番は「0」)との対をカンマ区切りで表示している。すなわち、例えば水平方向のデータ並び番号が2番目で、垂直方向のデータ並び番号が3番目の画素ドットは「1,2」となる。
図5における横幅は、入力されるラスタ画像の横幅(全幅)であり、縦幅は、変換バッファメモリに記憶できるデータ幅として説明する。
上述のように、1回の主走査でのプリント解像度をプリント画像の解像度の1/4として、4回分の主走査で1ラインの画像を完成させることとの関係を示すものとして、図5では、同一の主走査で連続的に吐出形成される画素ドットを、水平方向において「HP0」〜「HP3」の4グループに分けて、各画素ドットの属するグループを最上段に示している。
又、垂直方向において「VP0」〜「VP3」として示す4グループは、インク吐出ノズル41aの並び解像度が実際のプリント解像度の1/4であることとの関係で、同一の主走査で吐出されることになる副走査方向に4個周期の画素群を1つのグループにまとめて、「VP0」〜「VP3」の4つのグループに区分し、何れの区分に属するかを示している。
図5に示すような画素配置でラスタ走査状態で入力される画像データは、データ並び変換回路51によって、図6に示すように、出力する1ワード内に、1つのインク吐出ノズル41aについて同一の主走査で連続的に吐出される16画素ドットの画像データがまとめられる。
図6の各升目内の数字と図5と共通のものであり、図6では、厳密に画素ドット単位で見るとラスタ画像の配列ではないが、ワード単位で見るとラスタ画像と見ることができる。
図6の画素ドットの配列を、上記の「VP0」〜「VP3」の各グループでまとめると図7に示す配列となる。この図7においても、各升目を画素ドットに対応させており、各升目内の数字は図5及び図6と共通である。
変換バッファメモリ52は、少なくとも、記録紙2上で主走査方向の全幅分で且つ副走査方向で1列のインク吐出ノズル41aの存在幅分となる画素ドットの画像データを記憶可能な記憶容量を有し、好ましくは、インクジェットヘッド31を主走査方向へ移動させてプリント動作をさせている間に、次回のプリント動作に必要となる画像データを受付けるために、1回の記録紙搬送動作によって送られる行数に相当する分の画素ドットの画像データを記憶できる容量を更に追加して備えておくことが望ましい。
尚、変換バッファメモリ52の1ワードのデータ長を32ビットとするのと同等の機能を、1ワードのデータ長が16ビットであるDRAMを2個用いて、データ並び変換回路51が2ワードを同時に出力し、1ワードづつを各DRAMに書き込むことでも実現できる。この場合のアドレス指定についても、以下の説明と同様に取り扱うことができる。
上記変換バッファメモリ52へのデータの書込み及び読み出しを制御するメモリコントローラ54には、図2に示すように、インクジェットヘッド31にて形成される画像の画素位置に対応する位置を指定する位置指定部PDと、その位置指定部PDから入力される位置指定情報及びその位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域か否かを示す情報に基づいて、前記位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域であるときに前記変換バッファメモリにアクセスするためのアドレス情報を生成するアドレス生成部AGとが備えられて構成されている。
位置指定部PDは、インクジェットヘッド31による形成される画像の範囲と対応して画素ドットの位置情報を指定するために、図8に示すようなインクジェットヘッド31による形成画像(形成可能な全範囲)の画素ドットの並び配置と対応する仮想的なマップによって位置情報を管理している。
図8では、水平軸が主走査方向、垂直軸が副走査方向に対応している。
図8の1つの升目は、水平軸に沿って並ぶ1ラインの1ワード分のデータ(16画素ドット)を示しており、インクジェットヘッド31にて形成可能な画像は、水平軸の方向(主走査方向)で2048ワード(32,768画素ドット)である場合を例示している。
垂直軸は、インクジェットヘッド31の各インク吐出ノズル41aに対応するもので、1,024ライン(N#0〜N#1023のノズル番号にて示す)分を示しているが、説明の便宜上、上記の「VP0」〜「VP3」のいずれか1つのグループについてのみ示している。
図8においては、主走査方向に「画像A」と「画像B」との2つの画像を並べてプリントされることを示している。
メモリコントローラ54が、位置指定部PDにて図8の仮想的なマップで位置を指定し、それからアドレス生成部AGが変換バッファメモリ52に指定する論理アドレスを設定するために、「パケット」という仮想的なデータ領域の概念と「フレーム」という仮想的なデータ領域の概念とを導入して説明する。
図9(b)は変換バッファメモリ52の記憶エリアを概念的に示しているものであり、図8の仮想的な画素ドットのマップでは、実画像の存在しない余白の領域も存在するのに対して、実画像である「画像A」と同じく実画像である「画像B」とが、余白に相当する隙間が無い状態でぎっしりと記憶されている状態を示している。尚、「画像A」及び「画像B」を実画像であることを明示するために、「実画像A」及び「実画像B」と表記する場合がある。
図9(a)における1つの升目が上記フレームであり、同一記憶容量のフレームが並ぶ状態で各実画像の画像データが記憶されていることを示している。
このフレームを抜き出して示したものが、図9(a)である。
1つフレームは、本実施の形態では32個のパケットにて構成される場合を例示しており、図9(a)において太線枠Cで示す範囲が1つのパケットになる。
このパケットは、上述のように主走査方向を水平軸とし且つ前記副走査方向を垂直軸とする2次元座標に画像のラスタ配置と対応させて並べた状態で、水平軸で1ワード分で且つ垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素(上記の「VP0」〜「VP3」のグループ分けにおいて共通のグループに属する画素)の設定個数数分の記憶容量としており、本実施の形態では、16個のインク吐出ノズル41a分の記憶容量とした場合を例示している。
すなわち、1つのパケットは、1ワード×16個で16ワードの記憶容量となっている。
図9(a)において2次元配置で示すように、1つのフレーム内では、パケットとノズル番号(図8の垂直軸のノズル番号と対応)とで特定される位置が、2次元座標上の画素の位置とも対応している。但し、図9で示すものは実画像のみのものであり、それに対して、図8の仮想的なマップは、実画像と、実際にはメモリ上に存在しない余白とを併せたものである。
次ぎに、図8の仮想的なマップと図9の実画像のマップとを対応付けて、変換バッファメモリ52へ指定する論理アドレスを生成する過程を説明する。
位置指定部PDには、図2に示すように、書込みアドレスを制御するためのラスターイメージ走査制御部61と、読み出しアドレスを制御するためのノズル振分け制御部62と、図8の仮想的なマップ上で主走査方向(水平軸の方向)での画素ドットの位置を生成するドット・カウンタ63と、図8の仮想的なマップ上で副走査方向(垂直軸の方向)での画素ドットの位置を生成するライン・カウンタ64と、ドット・カウンタ63及びライン・カウンタ64をラスターイメージ走査制御部61及びノズル振分け制御部62のうちのいずれの制御下に置くかを切換えるための一対のマルチプレクサ66,67とが備えられている。ドット・カウンタ63及びライン・カウンタ64の構成としては、ノズル振分け制御部62での位置指定に適応できるように、最上位ビットと最下位ビットとの間を設定ビットで区切って、各区切り毎に個別にカウントするカウンタを設け、ラスターイメージ走査制御部61あるいはノズル振分け制御部62からカウント初期値の設定とカウント用クロックの入力とを行えるように構成すれば良い。
ドット・カウンタ63の出力は、図11(b)に示すようなビット配置となり、最下位側の2ビット(「HP#」)は、「HP0」〜「HP3」の4グループのうちのどのグループに属するかを示すビットであり、「WP#」で示すビットは1ワードのデータ内での画素ドットの位置を示す情報(本実施の形態では4ビット)であり、それよりも上位のビットは、図8の水平軸でのパケット並びの連続番号に相当するものである。図8では、1つの升目の幅が1ワード分であるので「W#0」〜「W#2047」と表記しているが、パケットも水平軸では1ワードとしているので、「W#0」〜「W#2047」の連続番号の部分がそのままパケットの連続番号と対応する。
尚、図9(a)でいう実画像についてのパケットの番号と区別するために、図8に基づいたパケット番号を「仮想パケット番号」と表記し、図9(a)でいうパケットの番号を「実パケット番号」と表記する。実パケット番号は、1つのフレーム内のパケットの番号であることから、「P#0」〜「P#31」の範囲となる。
又、ライン・カウンタ64の出力は、図11(a)に示すようなビット配置となり、最下位側の2ビット(「VP#」)は、「VP0」〜「VP3」の4グループのうちのどのグループに属するかを示すビットであり、それよりも上位のビットは、図8の垂直軸に沿って「N#0」〜「N#1023」で示すノズル番号を示している。
上記と同様に、図9(a)でいう実画像についてのノズルの番号と区別するために、図8に基づいたノズル番号を「仮想ノズル番号」と表記し、図9(a)でいう1つのパケット内のノズル番号を「実ノズル番号」と表記する。実ノズル番号は、1つのパケット内のノズルの番号であることから、「N#0」〜「N#15」の範囲となる。
このライン・カウンタ64の出力、及び、上記のドット・カウンタ63の出力が、前記位置指定情報としてアドレス生成部AGへ入力される。
次ぎに、上記の仮想パケット番号及び仮想ノズル番号と、実パケット番号及び実ノズル番号更にはフレーム番号(1つの実画像内の前記フレームの並び順)とを関係付けて、変換バッファメモリ52の論理アドレスを設定するアドレス生成部AGの動作を説明する。
アドレス生成部AGには、この動作のために、画像領域管理部71と、部分画像パケット番号生成部72と、部分画像フレーム番号生成部73と、オフセット加算部74とが備えられている。
画像領域管理部71には、上記の関係を特定するための基準となる信号として、図10において「実画像(A)存在信号」として示す信号、及び、「実画像(B)存在信号」として示す実画像の存在領域か否かを示す情報が、画像データの供給元から供給されている。これらの信号は、ドット・カウンタ63及びライン・カウンタ64のカウント動作と同期している。上記各信号は、信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間が、実画像の存在領域であることを意味している。
画像の供給元では、ラスターイメージ走査制御部61あるいはノズル振分け制御部62から画像の書込みあるいは読出しの開始を示す信号を受け取っており、それと同期して上記各信号を出力すると共に、上記各信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間に実画像の画像データをデータ並び変換回路51へ送出する。
尚、各処理部での遅延時間は適宜に調整されるものとする。
図10において、上記各信号の上段側に示すマップは図8に対応するものであり、上記各信号と、仮想パケット番号及び実パケット番号との関係を示している。
水平軸に沿う1ラインで見ると、実画像A及び実画像Bの夫々について、仮想パケット番号から、実画像存在信号の立ち上がり直後の仮想パケット番号を減算すると、各実画像夫々についての始端(実画像存在信号の立ち上がり端)からのパケットの連番となる。
画像領域管理部71は、何れかの実画像存在信号が立ち上がっているときに、「各実画像夫々についての始端(実画像存在信号の立ち上がり端)からのパケットの連番」を算出して、実画像Aあるいは実画像Bの何れの画像かを示す信号と共に部分画像パケット番号生成部72へ送る。
尚、何れの実画像存在信号も立ち上がっていないときには、変換バッファメモリ52にアクセスするためのアドレス生成を停止させ、読出しの場合には、その停止の間は図示を省略する別途回路によって「余白」に相当するダミーデータが出力バッファメモリ53に書込まれる。
部分画像パケット番号生成部72は、上記の「各実画像夫々についての始端(実画像存在信号の立ち上がり端)からのパケットの連番」をXとし、ライン・カウンタ64から受け取った仮想ノズル番号をYとし、更に、実画像の横幅(水平軸方向の幅)のワード数をXL(予め定められている)とすると、引数の小数点以下を切り捨てる関数を「int()」と表記して、実画像の左上端からのトータルのパケットの連番「TP」を,TP=int(Y/16)*XL+X(*は乗算を意味)として求める。この式で、「Y/16」としているのは、1つのパケットには16ノズル分のデータが含まれるからである。
更に、TP/32の剰余を求めて、その結果を前記実パケット番号とする。
部分画像パケット番号生成部72は、これに加えて、Y/16の剰余を求めて、その結果を実ノズル番号とし、各算出結果及び算出に用いた各値を、実画像Aあるいは実画像Bの何れの画像かを示す信号と共に部分画像フレーム番号生成部73へ送る。
部分画像フレーム番号生成部73は、int(TP/32)を求めて(「int()」の定義は上記と同様)、その結果をフレーム番号とし、その算出結果及び部分画像パケット番号生成部72から受け取った各値をオフセット加算部74へ送る。
以上の計算値等を受け取ったオフセット加算部74は、変換バッファメモリ52への読み書きの対象となっている実画像が実画像Bである場合には、実画像Aのためのフレーム数(予め設定されている)を加算して、実画像Bについてのフレーム番号を求める。
実画像Aである場合は、部分画像フレーム番号生成部73から送られて来たフレーム番号をそのまま使用する。
オフセット加算部74は、以上のようにして求めた、実ノズル番号(N#),実パケット番号(P#),フレーム番号(F#)及び図11(a)の「VP#」によって、図11(c)に示すように、変換バッファメモリ52に指定する論理アドレスを生成する。
この論理アドレスのうち、「P#」及び「N#」の部分がカラムアドレスとして指定される。
以上のようにして、変換バッファメモリ52にアクセスするための論理アドレスを生成することで、同一主走査で連続的に吐出される複数画素の画像データを1ワードにまとめた状態で入力されるデータを、主走査方向を水平軸とし且つ副走査方向を垂直軸とする2次元座標に画像のラスタ配置と対応させて並べた状態で、水平軸で1ワード分で且つ垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素の設定個数分の記憶容量となる基本グループ(前記パケット)に仮想的に区分し、変換バッファメモリ52に対するデータの読み書きのアドレスのうちのカラムアドレスを、水平軸において連続する前記基本グループを特定するためのビット(図11(c)での「P#」)と、前記基本グループ内における前記インク吐出ノズルの並びに対応するビット(図11cでの「N#」)とによって指定するように構成されている。
このような構成とすることで、同一の記憶容量を有する複数の前記基本グループに変換バッファメモリ52のアドレスを区分し、データの書込み時あるいは読み出し時の一方(本実施形態では、書込み時)において、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定し、データの書込み時あるいは読み出し時の他方(本実施形態では、読出し時)において、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定すると共に、単一の前記ローアドレスにて指定されるアドレス範囲内に前記基本グループが複数個含まれるように設定していることになる。
これによって、データの書込み時には、32ワードの書込みに1回の割合でローアドレスの更新が発生し、データの読み出し時には、16ワードに1回の割合でローアドレスの更新が発生することになるが、1ワードの読み出し毎にローアドレスの更新が発生する場合に比べると、書込み速度の低下は非常に小さく、読み出し速度が飛躍的に向上することになる。
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、位置指定部PDからの位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域か否かを示す情報を、画像データの供給元から受け取る場合を例示しているが、例えば、画像領域管理部71自身に実画像の存在領域か否かを示す情報を保持させておいても良い。
(2)上記実施の形態では、メモリコントローラ54は、データの書込み時においては、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定し、データの読み出し時においては、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定する場合を例示しているが、それとは逆に、データの書込み時において、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定し、データの読み出し時において、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定するように構成しても良い。
(3)上記実施の形態では、前記大区分を「VP0」〜「VP3」の4グループに区分し、「HP0」〜「HP3」の4回の主走査で1行の画素ドット列を完成させる場合を例示しているが、これらの区分の数等は適宜変更可能であり、インク吐出ノズル41aの並び解像度やプリント解像度等についても同様である。
本発明の実施の形態にかかる要部ブロック構成図 本発明の実施の形態にかかるメモリコントローラのブロック構成図 本発明の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの斜め下方側からの斜視図 本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムのブロック構成図 本発明の実施の形態にかかるラスタ画像データを座標的に表示したテーブル 本発明の実施の形態にかかるラスタ画像データを座標的に表示したテーブル 本発明の実施の形態にかかる座標化したテーブルの区分化を説明する図 本発明の実施の形態にかかる仮想的な座標配置を説明する図 本発明の実施の形態にかかるメモリ上の配置を説明する図 本発明の実施の形態にかかる仮想的な座標配置と実画像の存在信号との関係を示す図 本発明の実施の形態にかかるラスタ画像データの2次元配置とアドレスとの関係とを示す図
符号の説明
20 インクジェット式プリント装置
31 インクジェットヘッド
41a インク吐出ノズル
52 変換バッファメモリ
54 メモリコントローラ
AG アドレス生成部
PD 位置指定部

Claims (3)

  1. 複数のインク吐出ノズルを副走査方向に並べて配置したインクジェットヘッドを主走査方向に走査するインクジェット式プリント装置へ送出する画像データを、ラスタ画像データに基づいて生成するインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置であって、
    前記インクジェット式プリント装置へ送出する画像データを一時的に記憶保持する変換バッファメモリと、その変換バッファメモリに対するデータの書込み及び読み出しを制御するメモリコントローラとが設けられ、
    前記メモリコントローラは、前記インクジェットヘッドにて形成される画像の画素位置に対応する位置を指定する位置指定部と、その位置指定部から入力される位置指定情報及び前記位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域か否かを示す情報に基づいて、前記位置指定情報によって特定される画素位置が実画像の存在領域であるときに前記変換バッファメモリにアクセスするためのアドレス情報を生成するアドレス生成部とが備えられて構成されているインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置。
  2. 前記変換バッファメモリは、ローアドレスとカラムアドレスとを同一信号線を併用して指定するメモリにて構成され、
    前記メモリコントローラは、同一の記憶容量を有する複数の基本グループに前記変換バッファメモリのアドレスを区分し、データの書込み時あるいは読み出し時の一方において、前記基本グループ間に亘って順次にアドレスを指定し、データの書込み時あるいは読み出し時の他方において、連続して前記基本グループ内のアドレスを指定すると共に、単一の前記ローアドレスにて指定されるアドレス範囲内に前記基本グループが複数個含まれるように設定している請求項1記載のインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置。
  3. 前記メモリコントローラは、
    同一主走査で連続的に吐出される複数画素の画像データを1ワードにまとめた状態で入力されるデータを、前記主走査方向を水平軸とし且つ前記副走査方向を垂直軸とする2次元座標に画像のラスタ配置と対応させて並べた状態で、前記水平軸で1ワード分で且つ前記垂直軸で略同時に前記インクジェットヘッドから吐出される画素の設定個数分の記憶容量となる前記基本グループに仮想的に区分し、
    前記変換バッファメモリに対するデータの読み書きのアドレスのうちのカラムアドレスを、前記水平軸において連続する前記基本グループを特定するためのビットと、前記基本グループ内における前記インク吐出ノズルの並びに対応するビットとによって指定するように構成されている請求項2記載のインクジェット式プリント装置用画像データ処理装置。
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