JP2008030275A - 感熱記録材料 - Google Patents

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俊明 池田
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康寛 門田
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Abstract

【課題】高感度で地肌カブリが少なく耐薬品性(特に耐可塑剤性)を有すると共に、低エネルギー印字発色部の経時退色及び光による退色がない感熱記録材料の提供。
【解決手段】支持体上の感熱発色層中に、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び、下記一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体を含有する感熱記録材料。
Figure 2008030275

【選択図】なし

Description

本発明は、高感度で耐薬品性を有すると共に、低エネルギー印字発色部の経時退色及び光による退色がない感熱記録材料に関するものである。
近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴い、情報記録分野に於いて各種の記録材料が研究・開発され実用化されているが、中でも感熱記録材料は、(1)加熱プロセスのみによる簡易な画像の記録が可能なこと、(2)必要な装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易であり記録材料が取扱い易く安価であることなどの利点を有するため、情報処理分野(卓上計算機、コンピュータ等のアウトプット)、医療計測用レコーダー分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野等、多岐にわたり用いられている。
これらの感熱記録材料は、POSシステムのラベル分野、特に弁当や惣菜といった画像の信頼性を重視する分野で急速に使われるようになっており、包装等に使用される有機高分子材料に含有されている可塑剤や油脂類に対して高い保存安定性を要求される用途や、レシート・領収書などの数年間の保存安定性を要求する用途にも使われるため、感熱記録材料への要求品質が年々高まっているのが現状である。そこで、染料・顕色剤・保存安定剤等の助剤の開発がなされているが、発色感度と画像の保存安定性とをバランス良く十分に満足できるものは未だ見出されていない。
このうち、特に可塑剤や油脂類に対して高い保存安定性を示す顕色剤として、分子量の高いものが開発されてきている。例えば、ジフェニルスルホン誘導体の高分子型顕色剤(特許文献1参照)、(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体(特許文献2参照)及び高分子量のウレアウレタン化合物(特許文献3参照)が提案されている。これらの顕色剤は可塑剤や油脂類に対して高い保存安定性を示すが、発色感度が低いことが課題である。
例えばジフェニルスルホン誘導体の高分子量の顕色剤は発色感度を補うため、低融点の顕色剤や増感剤を用いることが提案されている(特許文献4、5等参照)。しかしこれらは低融点の顕色剤や増感剤を用いて低エネルギー領域での画像発色濃度を上げることで見かけの発色感度を向上させているが、耐可塑剤性等の保存性試験に対して画像濃度の低下、即ち画像残存率の低下が顕著に見られる。これは、見かけの画像発色濃度の部分は低融点の顕色剤や増感剤による画像発色濃度の部分であり、可塑剤や油脂類に対して容易に消色するためと考えられる。端的に言うならば、本来、高分子量の顕色剤が持っている耐薬品性が、発色感度を上げるための手段によって、最大の特徴である耐薬品性を失うことを意味する。つまり高分子量の顕色剤において、発色感度の向上と耐薬品性における画像残存率の向上との両立が課題である。
また上述のように、ロイコ染料や顕色剤と共融し融点降下を起こす材料である低融点の顕色剤や増感剤を添加することが行われている。例えば、ジフェニルスルホン架橋型化合物を顕色剤として用い、これにアミノスルホニル基(−SONH)を有する芳香族化合物を増感剤として用いることにより、記録感度を向上させることが提案されている(特許文献7参照)。しかし、低融点化すると感度は向上するが発色温度が低下するため、感度向上と共に地肌かぶりが低温で発生してくるという問題点が発生し、発色感度と耐熱性の両立が課題である。
発色感度と地肌保存性のために、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを組み合わせることが提案されており(特許文献8参照)、感度、地肌保存性が両立されているが、耐薬品性及び耐光性に関しては、品質が不十分である。
上記問題点の改善(感度と地肌カブリの両立)のために、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと様々な高分子型顕色剤とを組み合わせることが提案されており(特許文献6参照)、耐熱性、感度、耐薬品性の両立が図られている。更に4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと高分子型顕色剤の組み合わせに4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンを添加することにより、耐薬品性、特に耐可塑剤性に効果を示すことが判明している(特許文献9参照)。
しかし、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、高分子型顕色剤、及び4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンの組み合わせでは、低エネルギー印字発色部の印字画像が経時的に退色し、また光によっても退色するという課題がある。
特開平08−333329号公報 国際公開第99/51444号パンフレット 特開2000−143611号公報 特開平10−297089号公報 特開平10−297090号公報 特開2001−310561号公報 特開2000−135867号公報 特開2004−209727号公報 特開2004−276593号公報
本発明は、高感度で地肌カブリが少なく耐薬品性(特に耐可塑剤性)を有すると共に、低エネルギー印字発色部の経時退色及び光による退色がない感熱記録材料の提供を目的とする。なお、ここでいう低エネルギー印字発色部とは、通常の印字画像を得る為のエネルギーに対し、60%程度のエネルギーで得られる印字発色部のことである。
上記課題は、次の1)〜14)の発明によって解決される。
1) 支持体上に熱により呈色する感熱発色層を有し、該感熱発色層中に、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び、下記一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体(下記定義に該当する化合物の混合物)を含有することを特徴とする感熱記録材料。
Figure 2008030275
[式中、R〜Rはそれぞれ、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。m、n、p、q、r、tは0〜4の整数を表し、aは0〜10の整数を表す。XとYはそれぞれ、飽和あるいは不飽和エーテル結合を有してもよい直鎖状もしくは分枝を有する炭素数1〜12の炭化水素基、下記〔化2〕の基、〔化3〕の基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。また、Rはそれぞれ、メチレン基、エチレン基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。Tは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
Figure 2008030275
Figure 2008030275
2) 4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の重量比が、3:7〜7:3であることを特徴とする1)記載の感熱記録材料。
3) 4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン100重量部に対し、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを0.5〜5重量部含有することを特徴とする1)又は2)記載の感熱記録材料。
4) 感熱発色層中に、更に、4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンを含有することを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の感熱記録材料。
5) 感熱発色層中に、更に、ベンゾトリアゾール化合物を含有することを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の感熱記録材料。
6) ベンゾトリアゾール化合物の添加量が、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン1重量部に対し、0.5〜3.0重量部であることを特徴とする5)記載の感熱記録材料。
7) 支持体と感熱発色層との間に、中空粒子を含むアンダーコート層を設けたことを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の感熱記録材料。
8) 中空粒子が、熱可塑性樹脂を殻とし、中空率30%以上、平均粒子径0.4〜10μmであることを特徴とする7)記載の感熱記録材料。
9) 感熱発色層上に結合剤樹脂と無機フィラーからなる保護層を設けたことを特徴とする1)〜8)の何れかに記載の感熱記録材料。
10) 結合剤樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする9)記載の感熱記録材料。
11) 感熱記録材料の表面にOPニス加工をすることを特徴とする1)〜10)の何れかに記載の感熱記録材料。
12) 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、アイマーク加工を施すことを特徴とする1)〜11)の何れかに記載の感熱記録材料。
13) 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、擬似接着加工を施すことを特徴とする1)〜12)の何れかに記載の感熱記録材料。
14) 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、磁気記録層を設けることを特徴とする1)〜13)の何れかに記載の感熱記録型磁気材料。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明は、感熱発色層中に、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体を顕色剤として含有することを特徴とする。
本発明で用いる一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の具体例としては、日本曹達社製D−90が挙げられるが、この製品は前述した置換基の定義に該当する種々の化合物の混合物の状態で市販されており、個々の化合物の配合比は不明である。そして本発明の効果は、上記混合物からなる製品を用いて確認しており、混合物中の個々の化合物の効果は不明である。
通常、ロイコ染料に3成分以上の化合物が混合されると、耐熱性の低下を招き、地肌かぶりが生じる。しかし、本発明においては、その理由は明確でないが、ロイコ染料、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体からなる4成分系であっても、お互いが干渉しない状況を作り出しているため、地肌かぶりが生じず、極端な耐熱性の低下がないと思われる。更に、耐薬品性、特に耐可塑剤性が大きく向上する。また、低エネルギー印字発色部も、通常はエネルギーが不十分であることから経時的に退色してしまうが、本発明においては、経時退色が大きく改善される。
4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の添加量は、好ましくはロイコ染料1重量部に対して合計で2〜7重量部、更に好ましくは3〜5重量部が適当である。
また4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の重量比は、3:7〜7:3が好ましく、より好ましくは4:6〜6:4、更に好ましくは6:4〜5:5である。4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンが顕色剤全体の3割に満たない場合は、当然のことながら発色が不十分であり、また、7割より多く使用した場合は、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の保存安定性向上の効果が十分に得られない。
更に、本発明においては、これもまた、その理由は明確ではないが、ロイコ染料、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体、及び4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンからなる5成分系においても、地肌かぶりが生じず、極端な耐熱性の低下がなく、低エネルギー印字発色部の経時退色が改善される。
4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの添加比率は、前者100重量部に対し、後者0.5〜5重量部が好ましい。0.5重量部未満では効果が少なく、5重量部を超えると、耐熱性の低下を招いてしまうので好ましくない。
更に、本発明においては、これもまた、その理由は明確ではないが、前記5成分系に、ベンゾトリアゾール化合物を添加すると、光による印字画像退色が大きく改善される。
ベンゾトリアゾール化合物の添加量は、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン1重量部に対し、0.5〜3.0重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。ベンゾトリアゾール化合物が3.0重量部を超えると、保存安定性(特に耐可塑剤性)の画像残存率が低下するので好ましくない。また、0.5重量部未満では相溶性の効果が小さくなり好ましくない。
ベンゾトリアゾール化合物としては、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3,5′−ジ−t−アミルフェニル)−5−t−アミルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3,5′−ジ−t−アミルフェニル)−5−メトキシベンゾトリアゾール、2−[5′−(1″,1″,3″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−[5′−(1″,1″,2″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−[3′,5′−ジ−(2″,2″−ジメチルプロピル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−t−ブチルベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−アミル−5′−フェノキシフェニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−n−ドデシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−sec−オクチルオキシフェニル)−5−フェニルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−アミル−5′−フェニル)フェニル−5−メトキシベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−3′,5′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−フェニル〕ベンゾトリアゾール等が挙げられるが、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールが最も好ましい。
感熱発色層のロイコ染料としては、この種の感熱記録材料において公知のものを単独で又は2種以上混合して用いることができ、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。その具体例としては、以下に示すようなものが挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−1,6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)}キサンチル安息香酸ラクタム、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロルメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノスピロピラン、6′−ブロモ−3′−メトキシベンゾインドリノスピロピラン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニル)フタリド、3−(2′−メトキシ−4′−ジメチル−アミノフェニル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジルトリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4′,5′−ベンゾフルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−メトキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−p−クロロフェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−(4′−ジメチル−アミノ−2′−ベンジルオキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−フェニル−1″,3″−ブタジエン)イル}ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス12−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル1−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−4−p−トリルスルホニルメタン等が挙げられる。
中でも、耐薬品性、特に耐可塑剤性において画像残存率に優れ、高感度で地肌カブリが少なく、耐熱保存性にも優れた感熱記録材料を得るためには、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランの何れかを用いることが好ましい。
また、感熱発色層には、前記顕色剤の他に、必要に応じて電子受容性であるが発色能力の比較的少ない種々のヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物を、補助添加剤として併用することができる。その具体例としては以下に示すようなものが挙げられる。
2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4′−チオビス(2−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−クロロフェノール)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなど。
感熱発色層を設ける際には、ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合させるため、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例としては、以下に示すようなものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン、及びスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスなど。
また、感熱発色層には、その目的に応じて(例えば感度向上剤として)種々の熱可融性物質を添加することができるが、惣菜等の用途向けに耐熱性が要求される場合には、できるだけこれらの物質を添加しないか、又は融点が100℃以上の化合物を選択して使用する必要がある。具体例としては以下に示すものが挙げられるが、これらに限られる訳ではない。
ステアリン酸、べヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、p−アセチルビフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシー2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)など。
また、感熱発色層には、必要に応じて、この種の感熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えばフィラー(填料)、滑剤、界面活性剤、圧力発色防止剤等を添加することができる。
フィラーとしては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末、及び尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の有機系の微粉末が挙げられる。
滑剤としては、モンタン酸ワックス、ステアリン酸亜鉛、パラフィンワックス等の高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、シリコーンオイル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類等が挙げられる。
支持体には、上質紙、古紙パルプからなる支持体(古紙パルプを50%以上使用)、プラスチックフィルム、合成紙、ラミネート紙等の何れも用いることができる。
また支持体と感熱発色層との間にアンダーコート層を設けたり、感熱発色層上に保護層を設けてもよい。アンダーコート層や保護層を形成する材料としては、前述した感熱発色層用の結合剤、フィラー、滑剤等が使用できる。
但し、アンダーコート層用のフィラーとしては中空粒子が特に好ましく、その高い断熱作用及びヘッドとの密着性向上作用により発色感度を向上させることができる。
好ましい中空粒子は、熱可塑性樹脂を殻として内部に空気などの気体を含有し、既に発泡状態となっている微小中空粒子であり、平均粒子径(粒子外径)が0.4〜10μm、好ましくは1.0〜5.0μm、より好ましくは2.0〜4.0μmのものである。
平均粒子径が0.4μmより小さいと、任意の中空率にすることが難しい等の生産上の問題があり、逆に10μmより大きいと、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、サーマルヘッドとの密着性が低下し、感度向上効果が低下する。従って、粒子径が前記範囲にあると同時に、バラツキが少なく粒子分布ピークの均一なものが好ましい。
微小中空粒子は、中空率30%以上のものが好ましく、70%以上のものが更に好ましく、90〜98%のものが特に好ましい。なお、ここで言う中空率とは、中空粒子の外径と中空部の径の比であり、下記式で表されるものである。
中空率=[(中空粒子の中空部の径)/(中空粒子の外径)]×100(%)
微小中空粒子の殻となる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、あるいはそれらの共重合体樹脂が挙げられる。
特に上記のような中空率を得る為には、塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
また、保護層用の結合剤としては、前述した感熱発色層用の結合剤の他に、変性ポリビニルアルコールが挙げられ、特にスティッキング抑制に対してジアセトン変性ポリビニルアルコールが好ましい。
また、保護層に含有させるフィラーとしては、前述した感熱発色層用のものも含めて、下記のような公知の無機顔料や有機顔料を用いることができる。
即ち、無機顔料としては、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、無定形シリカ等のケイ酸塩や、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられ、有機顔料としては、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子などが挙げられる。中でも、二酸化ケイ素、カオリン、炭酸カルシウム等の吸油量が大きな無機フィラーが捺印性向上のために望ましく、更にはヘッド磨耗を低減するために一次粒子の凝集体であることが好ましい。
これらの無機顔料の添加量は、保護層樹脂に対して重量比で150〜400%が好ましく、更に好ましくは200〜300%である。150%よりも少ないと捺印性が不充分となり、逆に400%よりも多くなると保護層の結着力が低下して層ハガレや顔料の剥離が発生したり、ヘッド磨耗が大きくなる。
本発明の感熱記録材料の層構成に関しては、感熱発色層、アンダーコート層、保護層の他に、必要に応じて、バック層を設けることができる。バック層は主に結着剤樹脂と填料からなり、必要に応じて種々の滑剤、帯電防止剤などを含有しても良い。バック層に用いられる結着剤樹脂、填料及び滑剤としては、前記感熱発色層用の種々の材料を使用することができ、特に支持体にプラスチックフィルム及び合成紙を用いた場合には帯電防止剤の添加は効果的である。
また、必要に応じて感熱記録材料の表面にOPニス加工を施せば、光沢性を与えることができ、更に、裏面にアイマーク加工すれば、ハンディープリンターに展開が可能となり、検針・振込み用紙としても使用可能となる。
更に、必要に応じて感熱記録材料の裏面に粘着剤層及び剥離台紙を順次積層することもできる。このような粘着剤層及び剥離台紙を順次積層させた感熱記録材料の使用用途としては、例えばPOSラベルやチケットタグ、物流配送用ラベルなどが挙げられる。
また、必要に応じて本発明の感熱記録材料の裏面に擬似接着加工を施せば、主に宅配便帳票などに使用されている物流配送用の帳票、あるいはラベル用途として使用することもできる。更に、必要に応じて感熱記録材料の裏面に磁気記録層を設ければ、乗車券、入場券等の自動券売機分野において使用することもできる。
本発明の感熱記録材料の記録方法としては、使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等の記録方法があるが特に限定されない。
なお、支持体上に感熱発色層及び保護層を形成するには従来公知の方法を用いればよく、支持体上に感熱発色層用塗布液及び保護層用塗布液を順次塗布して乾燥させればよい。
塗布方法としては、ブレード塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロールコーティング塗布法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー塗布法、エクストルージョン塗布法などの従来公知の塗布方法が利用できる。
本発明によれば、高感度で地肌カブリが少なく耐薬品性(特に耐可塑剤性)を有すると共に、低エネルギー印字発色部の経時退色及び光による退色がない感熱記録材料を提供できる。その結果、ハーフトン印字画像部の保存性が優れることになり、また、プリンターの低印字エネルギー化が可能となり省エネにつながる。
次に、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお「部」及び「%」は何れも重量基準である。
実施例1〜17及び比較例1〜4
(1)感熱発色層を構成する各成分の調製
下記組成の〔A液〕〜〔F液〕は、何れもサンドグラインダーを用いて、各液の平均粒径が1.0μmとなるように調製した。
〔A1液〕
・3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン:20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・水:60部
〔A2液〕
・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン:20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・水:60部
〔B液〕
・4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン:20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・非晶質シリカ:10部
・水:50部
〔C液〕
・4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン:20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・非晶質シリカ:10部
・水:50部
〔D液〕
・4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホン:20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・水:60部
〔E液〕
・一般式(I)のジフェニルスルホン誘導体(日本曹達社製D−90):20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・水:60部
〔F液〕
・2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール:
20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液:20部
・水:60部
(2)感熱発色層塗布液の調製
上記の〔A1液〕〔A2液〕をそれぞれ20部、〔B液〕〜〔F液〕を表1記載の割合になるように計量して、ガラスビーカーに攪拌しながら注ぎ入れ、実施例1〜17及び比較例1〜4で用いる感熱発色層塗布液を作製した。
(3)アンダーコート層形成液の調製
下記組成の[a液]及び[b液]をそれぞれ撹拌分散して、アンダーコート層形成液を調製した。
[a液]
・焼成カオリン:20部
・スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%):20部
・水:60部
[b液]
・中空樹脂粒子(中空率90%、平均粒径3.5μm、固形分40%):25部
・スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%):15部
・水:60部
(4)保護層形成液の調製
下記組成の[I液]を撹拌分散し、[II液]及び[III液]を下記組成割合になるように計量して、ガラスビーカーに攪拌しながら注ぎ入れ、保護層形成液を調製した。
[I液]
・シリカ:30部
・水:70部
[II液]
・I液:65部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコールのアルカリ金属塩10%水溶液:100部
・ポリアミドエピクロル樹脂25%水溶液:16部
・水:14部
[III液]
・I液:65部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールのアルカリ金属塩10%水溶液:100部
・アジピン酸ヒドラジド10%水溶液:40部
・水:14部
(5)感熱記録紙の作製
坪量80g/mの紙上に上記感熱発色塗布液を、染料付着量が0.50g/mになるように塗布乾燥して感熱発色層を設け、その後、スーパーキャレンダーで処理し、実施例及び比較例の感熱記録材料を得た。
また、坪量80g/mの紙上に、上記アンダーコート層形成液を乾燥塗布量が3.0g/mになるように塗布乾燥し、次いでその上に、上記感熱発色塗布液を、染料付着量が0.50g/mになるように塗布乾燥して感熱発色層を設け、その後、スーパーキャレンダーで処理し、実施例及び比較例の感熱記録材料を得た。
更に、坪量80g/mの紙上に、上記アンダーコート層形成液を乾燥塗布量が3.0g/mになるように塗布乾燥し、次いでその上に、上記感熱発色塗布液を、染料付着量が0.50g/mになるように塗布乾燥して感熱発色層を設け、次に、上記保護層形成液を乾燥塗布量が2.0g/mになるように塗布乾燥した後、スーパーキャレンダーで処理し、実施例及び比較例の感熱記録材料を得た。
Figure 2008030275
以上のようにして作製した感熱記録材料について、次の評価試験を行った。
<発色特性試験>
大倉電機(株)製感熱記録材料用印字シミュレーターにより、通常エネルギー印字として、0.36mj/dot、0.45mj/dot、低エネルギー印字として、0.27mj/dot(0.45の60%)で印字し、それぞれの発色濃度をマクベス濃度計RD−914により測定した。
<低エネルギー印字発色部の経時退色性試験>
上記シミュレーターを用いて0.27mj/dotで印字した画像部を22℃/65%RHの環境条件で2ヶ月間放置した後の画像部の濃度を測定し、印字した画像部の残存率「(試験後の濃度/試験前濃度)×100(%)」を算出した。残存率が高いことは、経時退色が少なく、低エネルギー退色性が優れることを示す。
<耐光性試験>
上記シミュレーターを用いて、0.45mj/dotで印字した試験片を、島津製作所製卓上型促進耐光性試験機SUNTESTER XF−180CPSを用いて、24時間後の画像部及び地肌部の濃度を測定し、画像部に関しては、残存率「(試験後の濃度/試験前濃度)×100(%)」を算出した。画像部の残存率が高いことは、光による退色が少なく、耐光性に優れることを示す。
<耐可塑剤性試験>
上記シミュレーターを用いて、0.45mj/dotで印字した試験片に、塩ビラップを3枚重ね、更に一般上質紙10枚を重ね、約200g/cmになるように重りを乗せたものを、40℃環境下で24時間放置した後に、画像部の濃度を測定し、印字画像部の残存率「(試験後の濃度/試験前濃度)×100(%)」を算出した。残存率が高いことは、可塑剤による消色が少なく、耐可塑剤性に優れることを示す。
<耐熱性試験>
上記シミュレーターを用いて、0.45mj/dotで印字した画像部及び地肌部を、70℃の環境条件で24時間放置した後の画像部及び地肌部の濃度を測定した。
以上の試験の結果を表2に示す。
Figure 2008030275
表2に示された試験結果について説明する。
実施例1、2を比較例1、2と対比すると、実施例1、2では、比較例1、2に比べて、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを添加することにより発色感度が向上し、低エネルギー印字発色部の経時退色性、耐光性(画像部)、耐可塑剤性(画像部)品質が向上する。
更に実施例3、4のように、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの添加量を増やすと、低エネルギー部において発色感度が向上するが、実施例4では、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの添加量が多いため、耐熱性(地肌)の品質低下を招く。
また、実施例5〜7を実施例2と対比すると、実施例5〜7では、実施例2に比べて、4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンを添加することにより発色感度が向上し、経時退色性品質が向上する。但し、実施例6と実施例7を比べると、4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンの添加量が多いため、耐熱性(地肌)の品質低下を招く。
実施例8〜10を実施例6と対比すると、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体を添加することにより、耐可塑剤性(画像部)品質が大幅に向上する。また、実施例9と実施例10を比較すると、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の添加量が多いため、耐熱性(地肌)の品質低下を招く。
実施例11〜13を実施例9と対比すると、2−(3,5−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを添加することにより、耐光性(画像部)、耐可塑剤性(画像部)品質が向上する。また、実施例12と実施例13を比較すると、2−(3,5−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールの添加量が多いため、耐熱性(地肌)の品質低下を招く。
実施例14、15を実施例12と対比すると、アンダーコート層を設けることにより発色感度が向上する。
実施例16、17を実施例15と対比すると、実施例16、17では、保護層を設けることにより、実施例15に比べて若干の発色感度低下を招くが、実施例17では、耐光性(画像部)と耐可塑剤性(画像部)品質が向上する。更に、表には示されていないが、実施例16、17共に、ヘッドマッチング性が飛躍的に向上し、各メーカーのプリンターにおいて好適な印字が可能となる。
比較例3では、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体を含まないため、実施例に比べて、耐光性(画像部)と耐可塑剤性(画像部)品質が低下する。
比較例4では、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンを含まないため、実施例に比べて、発色感度が低下する。
〔産業上の利用可能性〕
本発明の感熱記録材料は、低エネルギー印字発色部の経時退色性、耐光性、耐可塑剤性に優れ、高感度で地肌カブリが少なく、耐熱保存性に優れているので、情報処理分野(卓上計算機、コンピュータ等のアウトプット)、医療計測用レコーダー分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野等における感熱記録材料として好適である。

Claims (14)

  1. 支持体上に熱により呈色する感熱発色層を有し、該感熱発色層中に、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び、下記一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体(下記定義に該当する化合物の混合物)を含有することを特徴とする感熱記録材料。
    Figure 2008030275
    [式中、R〜Rはそれぞれ、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。m、n、p、q、r、tは0〜4の整数を表し、aは0〜10の整数を表す。XとYはそれぞれ、飽和あるいは不飽和エーテル結合を有してもよい直鎖状もしくは分枝を有する炭素数1〜12の炭化水素基、下記〔化2〕の基、〔化3〕の基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。また、Rはそれぞれ、メチレン基、エチレン基よりなる群から独立して選ばれた基を表す。Tは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
    Figure 2008030275
    Figure 2008030275
  2. 4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホンと、一般式(I)で表されるジフェニルスルホン誘導体の重量比が、3:7〜7:3であることを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン100重量部に対し、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを0.5〜5重量部含有することを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録材料。
  4. 感熱発色層中に、更に、4,4′−ジアリルオキシジフェニルスルホンを含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感熱記録材料。
  5. 感熱発色層中に、更に、ベンゾトリアゾール化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感熱記録材料。
  6. ベンゾトリアゾール化合物の添加量が、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン1重量部に対し、0.5〜3.0重量部であることを特徴とする請求項5記載の感熱記録材料。
  7. 支持体と感熱発色層との間に、中空粒子を含むアンダーコート層を設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の感熱記録材料。
  8. 中空粒子が、熱可塑性樹脂を殻とし、中空率30%以上、平均粒子径0.4〜10μmであることを特徴とする請求項7記載の感熱記録材料。
  9. 感熱発色層上に結合剤樹脂と無機フィラーからなる保護層を設けたことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の感熱記録材料。
  10. 結合剤樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項9記載の感熱記録材料。
  11. 感熱記録材料の表面にOPニス加工をすることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の感熱記録材料。
  12. 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、アイマーク加工を施すことを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の感熱記録材料。
  13. 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、擬似接着加工を施すことを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の感熱記録材料。
  14. 支持体の裏面すなわち感熱発色層側とは逆の面に、磁気記録層を設けることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の感熱記録材料。
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