JP2008029912A - フィルタ用清掃装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタに付着した塵埃を好適に除去することが可能なフィルタ用清掃装置を提供する。
【解決手段】フィルタ用清掃装置18は、フィルタ15の表面と平行な左右方向に延びる軸線を中心に回転自在とされる軸部材23を有し且つ該軸部材23の表面に立設された複数の毛羽よりなる毛羽部24を有する回転ブラシ22と、該回転ブラシ22の軸部材23をフィルタ15の前面に毛羽部24の先端を接触させた状態で回転させる駆動モータと、該駆動モータにより軸部材23が回転させられている状態時に回転ブラシ22を上下方向へ移動させる移動装置21とを備える。そして、毛羽部24は、軸部材23の表面に所定ピッチの螺旋状をなすように形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば空気調和機や空気清浄機などに備えられた吸気用のフィルタに付着する塵埃を除去するためのフィルタ用清掃装置に関する。
一般に、空気調和機などの機器は、運転中、空気吸入口から室内の空気とともに該空気中に浮遊する塵埃も一緒に吸入する。そして、このような塵埃の機器内部への進入を避けるため、通常は空気吸入口の上流部分に塵埃を除去するためのメッシュ状のフィルタが設けられている。このフィルタは、塵埃による目詰まりを抑制すべく定期的な清掃が必要であるため、着脱自在になっている。
ところで、空気調和機は、通常、手の届きにくい高所に設置されているため、フィルタの清掃作業を手作業で行う場合、塵埃にまみれたフィルタを取り外し、該フィルタを掃除機による吸引や水洗いなどで清掃した後、再びフィルタを取り付けなければならない。また、この際、フィルタを水洗いした場合には、取り付け前に乾燥させなければならない。したがって、空気調和機のフィルタの清掃作業を手作業で行う場合には、極めて煩雑な作業を要していた。
このため、近年では、例えば特許文献1に記載されるような、フィルタを自動的に清掃するフィルタ用清掃装置を備えた空気調和機が数多く提案されている。特許文献1のフィルタ用清掃装置では、金網にて形成されたフィルタが、その一端側をスプリングで支持されると共に、その他端側を回転自在なロール軸に支持され、常にはスプリングの付勢力で空気吸入口と対応した位置で展開した状態となるように配設されている。
ロール軸には、該ロール軸を回転駆動させるためのモータが連結されると共に、そのロール軸の近傍には、ロール軸と平行な軸線を中心に回転自在とされた軸部材の表面に複数の毛羽を立設してなる毛ブラシが、その毛羽をフィルタの表面に常に押しつけるようにして配設されている。そして、モータを駆動させると、フィルタがスプリングの付勢力に抗してロール軸に巻き取られ、このフィルタの巻き取りに伴って毛ブラシも連れ回りすることから、この回転する毛ブラシによってフィルタに付着した塵埃が掻き落とされるようになっている。
特開2002−5504号公報
ところで、特許文献1のフィルタ用清掃装置では、毛ブラシの各毛羽が軸部材の表面全体に隈無く立設されているうえ、毛ブラシ(軸部材)自体は回転駆動されないので、フィルタの表面に付着した塵埃を掻き落とすためには、フィルタに対して毛ブラシの毛羽をかなり強く押しつけた状態にする必要がある。このため、フィルタから掻き落とした塵埃が毛ブラシの各毛羽間に絡まって目詰まりしたり、フィルタをロール軸に巻き取る際に毛ブラシの押し付け力が抵抗になったりするという問題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、フィルタに付着した塵埃を好適に除去することが可能なフィルタ用清掃装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、フィルタの表面に付着した塵埃を除去するためのフィルタ用清掃装置であって、フィルタの表面と平行な軸線を中心に回転自在とされる軸部材を有し且つ該軸部材の表面に立設された複数の毛羽よりなる毛羽部を有する清掃部材と、該清掃部材の前記軸部材を前記フィルタの表面に前記毛羽部の先端を接触させた状態で回転させる駆動手段と、該駆動手段により前記軸部材が回転させられている状態時に前記清掃部材を前記軸部材の軸線方向とは交差する方向へ移動させる移動手段とを備え、前記毛羽部は、前記軸部材の表面に所定ピッチの螺旋状をなすように形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、清掃部材は、毛羽部が軸部材の表面に所定ピッチの螺旋状をなすように形成されているため、該軸部材の表面における毛羽部間に各毛羽が立設されていない非毛羽部が形成される。このため、軸部材をその軸線を中心に回転させることで、毛羽部と非毛羽部とが、フィルタの表面上を交互に移動するので、清掃部材によりフィルタの表面に付着した塵埃を残らず除去することが可能となる。また、この際、軸部材の表面における毛羽部間に非毛羽部が形成されることで、清掃部材のフィルタの表面に対する摺動抵抗が低減されるとともに、毛羽部を構成する各毛羽間に塵埃が絡まり難くなって毛羽部が塵埃によって目詰まりし難くなる。したがって、フィルタに付着した塵埃を好適に除去することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記毛羽部は、前記軸部材の軸線を含む平面で前記清掃部材を切断した場合における毛羽部と毛羽部との軸線方向の間隔が、前記各毛羽の立設幅よりも広くなるように形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、軸部材の表面における毛羽部間に各毛羽が立設されていない非毛羽部が充分に確保形成されるため、毛羽部を構成する各毛羽間に塵埃がより一層絡まり難くなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記毛羽部は、その基端部から先端部に向かうほど末広がり状となるように、前記各毛羽が前記軸部材の表面に立設されていることを要旨とする。
上記構成によれば、毛羽部のフィルタの表面に対する摺接面積が広くなるため、フィルタの表面に付着した塵埃を隈無く効果的に除去することが可能となる。
本発明によれば、フィルタに付着した塵埃を好適に除去することが可能なフィルタ用清掃装置を提供することができる。
以下、本発明を空気調和機に搭載されるフィルタ用清掃装置に具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、室内の壁面に設置される空気調和機11は、断面視略四角形状をなす本体ケース12を備えている。本体ケース12の前面側(図1では左面側)には、室内の空気を該本体ケース12内に取り入れるための複数のスリット状の空気吸入口13が形成され、本体ケース12の下面側には、該本体ケース12内で熱交換された空気を室内に吹き出すための空気吹出口14が形成されている。
本体ケース12内の前端部には、各空気吸入口13と対向するように矩形板状のフィルタ15が配設されている。さらに、本体ケース12内において、フィルタ15の後側には熱交換器16が配設され、該熱交換器16の後側には送風機17が配設されている。そして、空気調和機11の運転が開始されると、送風機17が駆動され、該送風機17の駆動により、室内の空気が該室内に浮遊する塵埃とともに各空気吸入口13から本体ケース12内に取り込まれる。この本体ケース12内に取り込まれた塵埃を含む空気は、フィルタ15により塵埃が除去された後、熱交換器16により熱交換され、その後、再び空気吹出口14から室内に吹き出される。
この場合、塵埃を含む空気から除去された塵埃は、フィルタ15の前面(表面)に付着する。このため、本実施形態の空気調和機11は、本体ケース12内におけるフィルタ15の前面側に、該フィルタ15の前面に付着した塵埃を除去するためのフィルタ用清掃装置18が配設されている。
次に、フィルタ用清掃装置18の構成について詳述する。
図2及び図3に示すように、フィルタ用清掃装置18は、後方側が開口した左右方向に延びる長四角箱状をなすカバー部材としてのケース20を備えている。ケース20の左側には、該ケース20を上下方向に往復平行移動させることが可能な移動手段としての移動装置21が立設されている。この場合、移動装置21によるケース20の上下方向への移動可能範囲は、フィルタ15の上下方向の長さよりも広くなるように設定されている。
ケース20内には、フィルタ15の前面(表面)と平行な左右方向に延びる軸線を中心に回転する清掃部材としての回転ブラシ22が軸支されている。すなわち、回転ブラシ22は、左右方向に延びる軸部材23と、該軸部材23の表面に設けられた毛羽部24とを備え、軸部材23がケース20内に回転自在に支持されている。軸部材23は、その左端部が移動装置21内に設けられた駆動手段としての駆動モータMに連結されており、駆動モータMの駆動により正逆両方向に回転駆動可能とされている。なお、駆動モータMは、ケース20の上下方向の移動に伴って移動装置21内を上下方向に移動するようになっている。
回転ブラシ22の後面側において、フィルタ15の前面に対して対向する毛羽部24の先端は、ケース20の後端側の開口を通じてフィルタ15の前面に摺接している。また、ケース20内の下端には、収集手段としての上端が開口した四角箱状の収集トレイ25が該ケース20に対して着脱可能に設けられている。ケース20の前壁内面の上下方向における中央部には、除去手段としてのブレード26が後方に向かって延設されており、該ブレード26の先端部(後端部)は、回転ブラシ22の毛羽部24内に挿入されている。このブレード26を構成する材料としては、回転ブラシ22の毛羽部24を構成している材料よりも硬いゴムや毛羽体などが用いられる。
次に、回転ブラシ22の構成について詳述する。
図4に示すように、回転ブラシ22の毛羽部24は、帯状の基布30上の中央部に該基布30の長手方向(図4における紙面に対して直交する方向)に沿って所定の立設幅Aにて立設された複数の毛羽31により構成されている。基布30は、耐久性、柔軟性が高い材料(本実施形態ではポリプロピレン)よりなる織布を用いて形成されている。すなわち、本実施形態の基布30は、ポリプロピレン繊維よりなるヨコ糸30a及びタテ糸30bを織り上げることにより形成された織布を用いて形成されている。この場合、基布30を構成するヨコ糸30a及びタテ糸30bの材質は、耐久性、柔軟性が高いものであれば、ポリプロピレンに限らず、適宜選択可能である。
一方、毛羽部24を構成する各毛羽31は、ポリアミド繊維よりなり、基布30上にパイル織りされることにより立設されている。毛羽部24を構成する各毛羽31の太さは、フィルタ15からの塵埃の掻き取り性が高く、フィルタ15に対する摺動抵抗が低く、フィルタ15に対する摺動時に発生する摺動音が低いことを考慮して設定すればよい。具体的には、毛羽部24を構成する各毛羽31(単糸)の太さを、5〜200デシテックスに設定することが好ましく、10〜150デシテックスに設定することがより好ましい。
さらに、毛羽部24を構成する各毛羽31の基布30からの長さは、フィルタ用清掃装置18の仕様に応じて適宜設定される。この場合、フィルタ15に対する毛羽部24の当接力が過剰とならず、且つフィルタ15から掻き取った塵埃が毛羽部24に絡まって目詰まりしないようにすることを考慮すれば、毛羽部24を構成する各毛羽31の基布30からの長さを5〜15mmの範囲内に設定することが好ましい。なお、毛羽部24は、その基端部から先端部に向かうほど末広がり状となるように、各毛羽31が基布30上に立設されている。
図5に示すように、回転ブラシ22を構成する軸部材23は、左右方向に延びる断面視が円形の金属棒により構成されている。そして、この軸部材23の表面に、基布30における各毛羽31が立設された面の反対側の面が図示しない接着剤により順次接着されるように該基布30を隙間無く螺旋状に巻き付けていくことで、該軸部材23の表面に、毛羽部24が所定ピッチの螺旋状をなすように設けられた図6に示す回転ブラシ22が形成される。
また、図7に示すように、回転ブラシ22における毛羽部24は、軸部材23の軸線を含む平面で該回転ブラシ22を切断した場合における毛羽部24と毛羽部24との左右方向(軸部材23の軸線方向)の間隔Bが、該毛羽部24を構成する各毛羽31の立設幅Aよりも広くなるように形成されている。この場合、間隔Bは、フィルタ15からの塵埃の掻き取り性を高くすることと、フィルタ15に対する摺動抵抗を低くすることとのバランスを考慮すると、5〜20mmの範囲内に設定することが好ましい。なお、軸部材23の表面における間隔Bの領域は、各毛羽31が立設されていない非毛羽部とされている。
次に、フィルタ用清掃装置18の動作について図2及び図3に基づいて説明する。
空気調和機11の運転中には、ケース20は、空気の流れの妨げとならないようにフィルタ15の上下方向における一端側に位置している。そして、空気調和機11が停止されると、フィルタ15の前面に付着した塵埃を除去すべくフィルタ用清掃装置18が作動する。具体的には、まず、回転ブラシ22(軸部材23)が正方向(図3の矢印で示す方向)に回転駆動するように駆動モータMを駆動すると、毛羽部24がフィルタ15の前面上を連続的に回転しながら摺動する。この毛羽部24の摺動により、フィルタ15の前面に付着した塵埃が、毛羽部24の回転方向に沿って上側から下側に向かって掻き取られる。
フィルタ15の前面から毛羽部24によって掻き取られた塵埃は、飛散したり、落下したり、毛羽部24に付着したりする。この場合、飛散した塵埃は、ケース20により該ケース20外へ飛散することが抑制され、落下した塵埃は、収集トレイ25内に収容され、毛羽部24に付着した塵埃は、ブレード26によって掻き取られて収集トレイ25内に収集される。
そして、駆動モータMの駆動とともに移動装置21を駆動すると、ケース20がフィルタ15の上下方向における一端側から他端側に向かって平行移動する。このケース20の平行移動に伴い、回転ブラシ22の毛羽部24により、フィルタ15の前面に付着した塵埃がフィルタ15の上下方向における一端側から他端側に向かって順次掻き取られる。そして、移動装置21によりケース20がフィルタ15の上下方向における他端側に移動されると、フィルタ15の前面全体の塵埃が毛羽部24によって掻き取られ、フィルタ15の清掃が完了する。その後、フィルタ用清掃装置18の作動が停止する。また、収集トレイ25内に収集された塵埃は、ケース20から該収集トレイ25を脱着して処分すればよい。なお、フィルタ用清掃装置18の作動時において、回転ブラシ22の回転速度及びケース20の移動速度は、フィルタ15の種類や塵埃による汚れ具合に応じて適宜設定すればよい。
以上詳述した実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)回転ブラシ22は、その毛羽部24が軸部材23の表面に基布30を介して所定ピッチの螺旋状をなすように形成されているため、該軸部材23の表面における毛羽部24間(間隔Bの領域)に各毛羽31が立設されていない非毛羽部が形成される。このため、軸部材23をその軸線を中心に回転させることで、毛羽部24と非毛羽部とがフィルタ15の前面上を交互に移動するので、回転ブラシ22によりフィルタ15の前面に付着した塵埃を残らず除去することができる。また、この際、軸部材23の表面における毛羽部24間に非毛羽部が形成されることで、回転ブラシ22のフィルタ15の前面に対する接触面積が低減されるので、該回転ブラシ22のフィルタ15の前面に対する摺動抵抗を低減することができる。加えて、軸部材23の表面に非毛羽部が形成されることで、軸部材23の表面における各毛羽部24間に隙間が形成されるので、毛羽部24を構成する各毛羽31間に塵埃が絡まり難くなり、毛羽部24が塵埃によって目詰まりすることを抑制することができる。したがって、フィルタ15に付着した塵埃を好適に除去することができる。
(2)回転ブラシ22において、毛羽部24は、軸部材23の軸線を含む平面で該回転ブラシ22を切断した場合における毛羽部24と毛羽部24との軸線方向(左右方向)の間隔Bが、毛羽部24を構成する各毛羽31の立設幅Aよりも広くなるように軸部材23の表面に形成されている。このため、回転ブラシ22は、軸部材23の表面における毛羽部24間に各毛羽31が立設されていない非毛羽部が充分に確保形成されるため、毛羽部24を構成する各毛羽31間に塵埃が絡まることをより一層抑制することができる。
(3)回転ブラシ22において、毛羽部24は、その基端部から先端部に向かうほど末広がり状となるように、各毛羽31が軸部材23の表面に立設されているため、毛羽部24のフィルタ15の前面に対する摺接面積を広くすることができる。このため、フィルタ15の前面に付着した塵埃を隈無く効果的に掻き取って除去することができる。
(4)フィルタ用清掃装置18は、駆動モータMによる回転ブラシ22の回転駆動方向を変更することができるので、回転ブラシ22の回転方向を定期的または不定期に逆方向に変更することで、毛羽部24の毛倒れを抑制することができる。
(5)フィルタ用清掃装置18は、ブレード26によって回転ブラシ22の毛羽部24に付着した塵埃を掻き取ることができるので、該回転ブラシ22の毛羽部24によってフィルタ15の前面から掻き取った塵埃が、該毛羽部24から再びフィルタ15の前面に付着することを抑制することができる。
(6)フィルタ用清掃装置18は、ブレード26によって回転ブラシ22の毛羽部24に付着した塵埃を掻き取った塵埃を収集トレイ25によって収集することができるので、該塵埃によって回転ブラシ22(フィルタ用清掃装置18)の周囲が汚染されることを抑制することができる。
(7)フィルタ用清掃装置18は、ケース20を備えているため、回転ブラシ22の毛羽部24によりフィルタ15の前面に付着した塵埃を掻き取る際に、該ケース20により塵埃が回転ブラシ22(フィルタ用清掃装置18)の周囲に飛散することを抑制することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・回転ブラシ22において、毛羽部24は、必ずしもその基端部から先端部に向かうほど末広がり状となるように各毛羽31を軸部材23の表面に立設する必要はない。
・回転ブラシ22において、毛羽部24は、軸部材23の軸線を含む平面で該回転ブラシ22を切断した場合における毛羽部24と毛羽部24との軸線方向(左右方向)の間隔Bが、必ずしも毛羽部24を構成する各毛羽31の立設幅Aよりも広くなるように軸部材23の表面に形成する必要はない。すなわち、間隔Bは、0でなければ立設幅A以下に設定してもよい。
・回転ブラシ22の毛羽部24を構成する各毛羽31中の一部分に、導電性繊維よりなる毛羽を含ませるようにしてもよい。このようにすれば、毛羽部24における静電気の発生を抑えることができるので、塵埃の毛羽部24に対する静電気による付着力が低減され、該毛羽部24に付着した塵埃をブレード26によって容易に除去することができる。また、この場合、特にこのような導電性繊維として、日本蚕毛染色株式会社製のサンダーロン(登録商標)を用いることで、除電効果に加えて銅イオンによる抗菌性の効果も得ることができる。
・回転ブラシ22の毛羽部24を相対的に細い毛羽と相対的に太い毛羽とを組み合わせて構成してもよい。このようにすれば、フィルタ15の前面に付着した塵埃の掻き取り性の向上と毛羽部24のフィルタ15の前面に対する摺動音の低減とをバランスよく実現することができる。
・回転ブラシ22の毛羽部24を構成する各毛羽31の表面にフッ素加工を施してもよい。このようにすれば、各毛羽31が油汚れや湿気などによって互いに付着しあって固まることを抑制することができる。
・ケース20は、枠状に形成してもよい。
・収集トレイ25を省略し、ケース20を収集手段として機能させるようにしてもよい。この場合、ケース20内に溜まった塵埃は、定期的または不定期に掃除機等で吸引除去する必要がある。
・ブレード26は、省略してもよい。
・ブレード26の代わりに、回転ブラシ22の毛羽部24に付着した塵埃を吸引除去する吸引装置や、回転ブラシ22の毛羽部24に付着した塵埃を吹き飛ばして除去する送風装置を除去手段として採用してもよい。
・フィルタ用清掃装置18は、回転ブラシ22を、その回転軸線が上下方向に延びるように配置し、該回転ブラシ22を回転させながら、移動装置21により左右方向へ移動させるように構成してもよい。
・フィルタ用清掃装置18は、空気調和機11以外のフィルタを有する装置、例えば空気清浄機や換気扇などに搭載してもよい。
さらに、上記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記毛羽部における前記フィルタと接触していない位置において該毛羽部に付着した塵埃を除去する除去手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のフィルタ用清掃装置。
このようにすれば、除去手段によって清掃部材の毛羽部に付着した塵埃を除去することで、清掃部材の毛羽部によってフィルタの表面から掻き取った塵埃が、該毛羽部から再びフィルタの表面に付着することを抑制することが可能となる。
(ロ)前記除去手段が前記毛羽部から除去した塵埃を収集する収集手段をさらに備えたことを特徴とする上記(イ)に記載のフィルタ用清掃装置。
このようにすれば、除去手段によって清掃部材の毛羽部から除去した塵埃を収集手段によって収集することで、該塵埃によって清掃部材の周囲が汚染されることを抑制することが可能となる。
(ハ)前記毛羽部により前記フィルタに付着した塵埃が除去される際に、該塵埃の飛散を抑制するためのカバー部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3、上記(イ)及び上記(ロ)のうちいずれか一項に記載のフィルタ用清掃装置。
このようにすれば、清掃部材の毛羽部によってフィルタの表面に付着した塵埃を掻き取る際に、カバー部材により塵埃が清掃部材の周囲に飛散することを抑制することが可能となる。
実施形態における空気調和機の断面図。 実施形態におけるフィルタの清掃状態を示す正面図。 実施形態のフィルタ用清掃装置の断面図。 実施形態において、基布上に毛羽部が形成されたときの断面図。 実施形態において、軸部材の表面に毛羽部が形成された基布を巻き付けて接着するときの状態を示す正面拡大図。 実施形態における回転ブラシの正面図。 図6の要部拡大断面図。
符号の説明
15…フィルタ、18…フィルタ用清掃装置、20…カバー部材としてのケース、21…移動手段としての移動装置、22…清掃部材としての回転ブラシ、23…軸部材、24…毛羽部、25…収集手段としての収集トレイ、26…除去手段としてのブレード、31…毛羽、A…立設幅、B…間隔、M…駆動手段としての駆動モータ。

Claims (3)

  1. フィルタの表面に付着した塵埃を除去するためのフィルタ用清掃装置であって、
    フィルタの表面と平行な軸線を中心に回転自在とされる軸部材を有し且つ該軸部材の表面に立設された複数の毛羽よりなる毛羽部を有する清掃部材と、該清掃部材の前記軸部材を前記フィルタの表面に前記毛羽部の先端を接触させた状態で回転させる駆動手段と、該駆動手段により前記軸部材が回転させられている状態時に前記清掃部材を前記軸部材の軸線方向とは交差する方向へ移動させる移動手段とを備え、
    前記毛羽部は、前記軸部材の表面に所定ピッチの螺旋状をなすように形成されていることを特徴とするフィルタ用清掃装置。
  2. 前記毛羽部は、前記軸部材の軸線を含む平面で前記清掃部材を切断した場合における毛羽部と毛羽部との軸線方向の間隔が、前記各毛羽の立設幅よりも広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ用清掃装置。
  3. 前記毛羽部は、その基端部から先端部に向かうほど末広がり状となるように、前記各毛羽が前記軸部材の表面に立設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルタ用清掃装置。
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