次に、本発明の最良の形態によるパチスロ機1について説明する。
図1は本発明の最良の形態によるパチスロ機1の外観を示す正面図である。
パチスロ機1の本体中央部には、3個のリール2〜4が回転自在に設けられている。各リール2〜4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはパチスロ機1の正面の表示窓5〜7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。リール2〜4および表示窓5〜7は、複数のシンボルを表示する図柄表示手段を構成している。この表示窓5〜7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技媒体であるメダルが投入されるメダル投入口8が設けられている。
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインL2A,L2Bが加わって横3本の入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインL3A,L3Bが加わって5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てが有効化される。なお、以降、有効化された入賞ラインを有効化入賞ラインという。
また、表示窓5〜7の左方には、遊技動作表示器9〜12、BETランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。各表示器9〜12およびBETランプ13〜15は遊技状況に応じて点灯制御され、そのときの遊技状況が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLED(発光ダイオード)からなり、パチスロ機1の機械内部にクレジットされているメダル数(後述するクレジットカウンタによるカウント値)を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム作動時に、RBゲームの残り入賞可能回数などをデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインにボーナスの作動に対応するシンボルが揃った時などに点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示すると共に、出玉率設定値を表示する。出玉率設定値は、機械に投入されたメダルの総数に対する遊技者に払い出されたメダルの総数の割合を示す出玉率の値を設定するのに用いられ、“1”〜“6”のいずれかの値に設定される。インサートランプ21はメダル投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。液晶表示装置22の左側には十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、1貯留メダル投入ボタン26、2貯留メダル投入ボタン27、および3貯留メダル投入ボタン28が設けられている。十字キー23は、上下左右の4方向の操作を検出して、液晶表示装置22に表示される情報項目を選択する際に使用される。「○」ボタン24は十字キー23によって選択された情報項目を決定するボタンであり、「×」ボタン25は十字キー23によって選択された情報項目をキャンセルするボタンである。また、貯留メダル投入ボタン26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示され、クレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算ボタン29、スタートレバー30および停止ボタン31〜33が設けられている。貯留メダル精算ボタン29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。スタートレバー30が遊技者によって操作されることにより各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
また、パチスロ機1の正面下部にはメダル受皿37が設けられている。このメダル受皿37はメダル払出口38から払い出されるメダルを貯めるものである。また、パチスロ機1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部39が設けられており、この配当表示部39の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
また、パチスロ機1の筐体内部には、上述した出玉率設定値を設定する際に操作される図示しない設定ボタン、および、出玉率設定値を選択する際に操作される図示しないリセットボタンが設けられている。設定ボタンが操作されると、リセットボタンが1回操作される度に配当枚数表示部20に表示される出玉率設定値が1つ繰り上がり、出玉率設定値が“6”の状態でリセットボタンが操作されると出玉率設定値が“1”に戻る。
各リール2〜4は図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面にはシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらステッピングモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は図3に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。同図(a)に示すように、リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれリールバックランプ47a〜47cが取り付けられている。これらバックランプ47a〜47cは、同図(b)に示すように、異なる複数の色を発光するLED47が基板48に取り付けられて構成されており、基板48はランプケース46の背面に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各バックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路89(図6参照)によって点灯制御される。各バックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各バックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
図4は、左,中,右の各リール2〜4の各リール帯44に表された複数種類のシンボルが、21個配列されたシンボル列を示している。各シンボルには“0”〜“20”のコードナンバーが図柄番号として付されている。各リール2〜4上には、山の絵柄の中に文字「大」を表した、左リール2のコードナンバー20などに示される“山”、青色のチェリーの絵柄で表される、左リール2のコードナンバー19などに示される“青チェリー”、赤色のチェリーの絵柄で表される、左リール2のコードナンバー7などに示される“赤チェリー”、長方形の中に文字「BAR」を表した、左リール2のコードナンバー2などに示される“BAR”、楕円形の中に文字「Replay」を表した、左リール2のコードナンバー16などに示される“リプレイ(再遊技)”、スイカの絵柄で表される、左リール2のコードナンバー15などに示される“スイカ”、ベルの絵柄で表される、左リール2のコードナンバー17などに示される“ベル”、青色の文字「7」で表される、左リール2のコードナンバー14などに示される“青7”、赤色の文字「7」で表される、左リール2のコードナンバー11などに示される“赤7”、および鳥の絵柄で表される、左リール2のコードナンバー3などに示される“コンドル”のシンボルで構成されるシンボル列が表されている。各リール2〜4は、シンボル列が図の矢印方向に移動するように回転駆動される。
本実施形態によるパチスロ機1の遊技状態には、「一般遊技状態」および「RB(レギュラーボーナス)遊技状態」がある。これらの各遊技状態は、基本的に、内部当籤する可能性のある役の種類により区別される。
RBに対応するシンボル組合せ“BAR−BAR−BAR”が何れかの有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として作動する遊技状態を「RB遊技状態」という。また、BB1に対応するシンボル組合せ“赤7−赤7−赤7”が何れかの有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として作動する遊技を「BB1」という。また、BB2に対応するシンボル組合せ“青7−青7−青7”が何れかの有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として作動する遊技を「BB2」という。「BB1」および「BB2」は、それぞれ「RB遊技状態」により構成され、作動してからのメダル払出枚数が465枚に達すると終了するBB(ビッグボーナス)ゲームである。RB遊技状態は、内部抽籤処理(図24,S7)において特定役の小役(本実施形態ではベルの小役)が内部当籤役として決定される確率が高くなり、遊技可能回数である12回の単位遊技数が行われ、または、入賞可能回数である8回の入賞が成立すると、終了する。
また、本実施形態によるパチスロ機1の遊技状態には、「RT(リプレイ・タイム)遊技状態」がある。「RT遊技状態」は、RBに対応するシンボルの組合せ“BAR”−“BAR”−“BAR”が有効化入賞ラインL1上に表示されると共に、特別のシンボルの組合せ“コンドル”−“コンドル”−“コンドル”が有効化入賞ラインL2A上に同時に表示されると、作動する。「RT遊技状態」中は、内部抽籤処理(図24,S7)でリプレイが内部当籤役として決定される確率が他の遊技状態よりも高くなり、150回の単位遊技のRT遊技が行われ、または、内部抽籤処理(図24,S7)でBB1,BB2,またはRBのボーナスが内部当籤役として決定されると、終了する。
「BB1」および「BB2」並びに「RB」のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の単位遊技に持ち越され、「BB1」もしくは「BB2」または「RB」のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに停止表示されてボーナスが実際に成立すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグは、フラグが立てられた単位遊技においてのみ有効であり、その単位遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。なお、内部当籤役を持ち越すとは、内部抽籤処理(図24,S7)で決定された内部当籤役としての機能を次以降の単位遊技において発揮できるようにすれば足り、種々の態様が適宜可能である。ここで、単位遊技とは、遊技者のスタートレバー30に対する操作に応じてリール2〜4が回転してから、遊技者の停止ボタン31〜33に対する操作に応じてリール2〜4の回転が停止し、この際に有効化入賞ライン上に揃ったシンボルの組合せに応じたメダルの払い出しが行われるまでか、次回のゲームの開始が許可される(次回のゲームが始まる)前までのことである。
図5および図6は、上述したパチスロ機1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
図5に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定するサンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。
プログラムROM65は、各種テーブルやシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。また、プログラムROM65内にはシンボル組合せテーブル(図8)が格納されている。このシンボル組合せテーブルには、配当表示部39に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコード等が記憶されている。また、図示しないが、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コードなども記憶されている。ここで、リーチ目とは、ボーナスが持ち越されているときに、遊技者にボーナスの作動に係るシンボルの組合せを表示可能であることを示唆するシンボル組合せである。さらに、プログラムROM65内には、このパチスロ機1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2〜4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(遊技動作表示器9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検出する貯留メダル投入スイッチ26S〜28S、貯留メダル精算ボタン29の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ29S、設定ボタンの操作を検出する設定スイッチ34S、およびリセットボタンの操作を検出するリセットスイッチ35Sがある。スタートスイッチ30Sは、スタートレバー30の操作に対する開始操作の検出を行う開始操作検出手段を構成している。乱数発生器69、サンプリング回路70、およびマイコン63は、開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、複数の役(青チェリー,赤チェリー,ベル,およびスイカの小役,リプレイ,RB,BB1,BB2)の中から内部当籤役を決定すると共に、複数の役に含まれる第1の役(本実施形態ではRB)および第2の役(本実施形態ではベルの小役)を所定の割合で内部当籤役として同時に決定する当籤役決定手段を構成している。本実施形態では、第1の役が内部当籤役として決定されたときには第2の役が必ず内部当籤役として決定される。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2〜4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、およびマイコン63は、開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づき図柄表示手段により表示されるシンボルの変動を行う図柄変動手段を構成している。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31〜33が押された時に対応するリール2〜4を停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、各表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。リール停止信号回路78は、停止ボタン31〜33に対する停止操作の検出を行う停止操作検出手段を構成している。ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、リール停止信号回路78、およびマイコン63は、停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と当籤役決定手段により決定される内部当籤役とに基づき、図柄変動手段によるシンボルの変動の停止制御を行う停止制御手段を構成している。本実施形態では、停止制御手段は、第1の役(RB)および第2の役(ベルの小役)が当籤役決定手段により同時に内部当籤役として決定された場合に、停止操作検出手段により行われる停止操作の検出に基づいて、複数の役に対応する各シンボル組合せに含まれない特別のシンボル組合せ(コンドル−コンドル−コンドルのシンボル組合せ)および第1のシンボル組合せ(BAR−BAR−BARのシンボル組合せ)が、図柄表示手段により同時に停止表示される停止制御を行う(図14参照)。
マイコン63、ホッパー72、メダル検出部72s、ホッパー駆動回路76、および払出完了信号発生回路は、停止制御手段による停止制御の結果、図柄表示手段により停止表示されたシンボル組合せに応じた役について予め定められた利益(図8参照)をメダルとして付与する利益付与手段を構成している。マイコン63は、停止制御手段による停止制御の結果、第1の役(RB)に対応する第1のシンボル組合せ(BAR−BAR−BARのシンボル組合せ)が図柄表示手段により停止表示されると、特典遊技(本実施形態ではRB)を作動させる特典遊技作動手段を構成している。また、マイコン63は、停止制御手段による停止制御の結果、特別のシンボル組合せ(コンドル−コンドル−コンドルのシンボル組合せ)および第1のシンボル組合せ(BAR−BAR−BARのシンボル組合せ)が図柄表示手段により停止表示されると、メダルを消費することなく次の単位遊技を行えるリプレイが当籤役決定手段により内部当籤役として決定される確率が他の単位遊技に比べて高い単位遊技が行われる再遊技高確率発生状態(RT遊技状態)を作動させる再遊技高確率発生状態作動手段を構成している。再遊技高確率発生状態作動手段は、第1のシンボル組合せが(BAR−BAR−BARのシンボル組合せ)有効化入賞ライン上に停止表示されることによって特典遊技作動手段が作動させた特典遊技の終了後にも、再遊技高確率発生状態を継続させる。
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図6に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
サブ制御基板62は、メイン制御基板61からの制御信号に基づき所定の演出を行う。サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。
また、マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a〜47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。
また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25がある。
また、I/Oポート87には画像制御ワークRAM98、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)90および音源IC91が接続されている。VDP90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用バッファメモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御ワークRAM98も接続されている。VDP90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。液晶表示装置22、マイコン81、およびVDP90は、当籤役決定手段が第1の役(RB)および第2の役(ベルの小役)を内部当籤役として同時に決定したときに、特定の演出を行う演出手段を構成している。
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当籤フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
図7〜図17は、メイン制御基板61のプログラムROM65に記憶された各種テーブルを示す図である。
図7は、シンボル配置テーブルを概念的に示す図である。
シンボル配置テーブルは、左,中,右の各リール2〜4毎に、“0”〜“20”のコードナンバーとシンボルの種別との関係を記憶しており、図柄位置欄に示されるコードナンバーに基づき、内容欄に示されるシンボル種別が特定される。
同図に示すように、左リール2について、コードナンバー“20”にはシンボル“山”が対応付けられており、コードナンバーが“20”であるとシンボル“山”がシンボル種別として特定される。コードナンバー“19”にはシンボル“青チェリー”が対応付けられており、コードナンバーが“19”であるとシンボル“青チェリー”がシンボル種別として特定される。以下、“18”〜“0”の各コードナンバーについても、同図に示すようにそれぞれ1種類のシンボルが対応付けられており、コードナンバーからシンボルの種別が特定される。また、中リール3および右リール4についても、左リール2と同様に、“20”〜“0”の各コードナンバーにそれぞれ1種類のシンボルが対応付けられており、コードナンバーからシンボル種別が特定される。
図8は、シンボル組合せテーブルを概念的に示す図である。
シンボル組合せテーブルは、後述するメインフローチャート(図24参照)のS17において、表示役およびメダル払出枚数を特定する際などに用いられる。シンボル組合せテーブルは、左リール2,中リール3,右リール4について有効化入賞ライン上に表示されたシンボル組合せと、表示役と、内部当籤役格納領域の種別と、メダル払出枚数(配当)との関係を記憶している。同図において各リール2〜4の欄に表されるシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されると、対応する表示役欄、格納領域種別欄、および払出枚数欄に表される表示役、格納領域種別、および払出枚数が、表示役、内部当籤役格納領域の種別、およびメダル払出枚数として特定される。
同図に示すように、“青チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「青チェリー」の小役が表示役、内部当籤役1格納領域が格納領域種別として特定され、2枚が払出枚数として特定される。なお、「ANY」は“山”,“青チェリー”,“赤チェリー”,“BAR”,“リプレイ”,“スイカ”,“ベル”,“青7”,“赤7”,“コンドル”のどのシンボルでもよいことを表す。また、投入枚数は単位遊技に賭けられているメダル枚数のことをいう。“赤チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「赤チェリー」の小役が表示役、内部当籤役1格納領域が格納領域種別として特定され、2枚が払出枚数として特定される。“ベル−ベル−ベル”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「ベル」の小役が表示役、内部当籤役1格納領域が格納領域種別として特定され、12枚が払出枚数として特定される。また、“スイカ−スイカ−スイカ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「スイカ」の小役が表示役、内部当籤役1格納領域が格納領域種別として特定され、15枚が払出枚数として特定される。また、“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「リプレイ」が表示役、内部当籤役1格納領域が格納領域種別として特定され、払出枚数として0枚が特定されてその単位遊技で遊技に賭けられた枚数と同じ枚数のメダルが、次の単位遊技で自動投入される。また、“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「RB」が表示役、内部当籤役2格納領域が格納領域種別として特定され、払出枚数として0枚が特定されて、次の単位遊技でRB遊技が作動する。また、“赤7−赤7−赤7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「BB1」が表示役、内部当籤役2格納領域が格納領域種別として特定され、払出枚数として0枚が特定されて、次の単位遊技でBB1遊技が作動する。また、“青7−青7−青7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「BB2」が表示役、内部当籤役2格納領域が格納領域種別として特定され、払出枚数として0枚が特定されて、次の単位遊技でBB2遊技が作動する。
図9は、内部抽籤テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。この内部抽籤テーブル決定テーブルは、後述する内部抽籤処理(図24,S7)において、内部当籤役の抽籤に用いる内部抽籤テーブルの種別および抽籤回数を決定する際に用いられる。このテーブルでは、一般遊技状態およびRB遊技状態の各遊技状態毎に、抽籤回数、および抽籤に用いる内部抽籤テーブルの種別を表す数値データが割り当てられている。後述する内部抽籤処理では、各遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを用いて、数値データが表す抽籤回数だけ抽籤が行われる。一般遊技状態には、抽籤回数8回および一般遊技状態用内部抽籤テーブルを表すデータが割り当てられており、一般遊技状態中の各単位遊技では、抽籤回数として8回、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定される。RB遊技状態には、抽籤回数4回およびRB遊技状態用内部抽籤テーブルを表すデータが割り当てられており、RB遊技状態中の各単位遊技では、抽籤回数として4回、内部抽籤処理に用いられる内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定される。
図10は、内部抽籤テーブルを概念的に示す図である。
内部抽籤テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽籤処理(図24,S7)において、内部当籤役を抽籤する際に用いられる。内部抽籤テーブルは、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された0〜65535の所定範囲の乱数を、各当籤番号1〜8に区分けする数値データを下限値および上限値として記憶している。各当籤番号は各内部当籤役に対応づけられている。内部抽籤テーブルは、設定1〜設定6の各出玉率設定値毎に異なるものが用いられる。
同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、設定3の一般遊技状態で用いられる。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、青チェリーの小役に対応付けられた当籤番号1には下限値0,上限値1023の幅1024の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1024/65536である。また、赤チェリーの小役に対応付けられた当籤番号2には下限値1024,上限値2047の幅1024の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1024/65536である。また、ベルの小役に対応付けられた当籤番号3には下限値2048,上限値15547の幅13500の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は13500/65536である。また、スイカの小役に対応付けられた当籤番号4には下限値15548,上限値17083の幅1536の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1536/65536である。また、リプレイに対応付けられた当籤番号5には下限値17084,上限値26063の幅8980の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は8980/65536である。また、RBに対応付けられた当籤番号6には下限値8798,上限値8947の幅150の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は150/65536である。また、BB2に対応付けられた当籤番号7には下限値26064,上限値26223の幅160の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は160/65536である。また、BB1に対応付けられた当籤番号8には下限値26224,上限値26383の幅160の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は160/65536である。設定1,設定2,設定4〜設定6についての各一般遊技状態用内部抽籤テーブルも、設定3についての一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様に、当籤番号1〜当籤番号8の各当籤番号について、上限値および下限値で規定された数値範囲が割り当てられている。
同図(b)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、設定3のRB遊技状態で用いられる。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1および当籤番号2には、同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ数値範囲が割り当てられおり、当籤確率も同じである。また、当籤番号3には下限値2048,上限値63948の幅61901の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は61901/65536である。また、当籤番号4には下限値63949,上限値65484の幅1536の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1536/65536である。当籤番号5〜当籤番号8には数値範囲が割り当てられておらず、このRB遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられたときには、当籤番号5の対応付けられたリプレイ、当籤番号6の対応付けられたRB、当籤番号7の対応付けられたBB2、当籤番号8の対応付けられたBB1が内部当籤役として決定されることはない。設定1,設定2,設定4〜設定6についてのRB遊技状態用内部抽籤テーブルも、設定3についてのRB遊技状態用内部抽籤テーブルと同様に、当籤番号1〜当籤番号4の各当籤番号について、上限値および下限値で規定された数値範囲が割り当てられている。
同図(c)に示すRT遊技状態用内部抽籤テーブルは、設定3のRT遊技状態で用いられる。このRT遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜当籤番号4、および、当籤番号6には、同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ数値範囲が割り当てられおり、当籤確率も同じである。また、当籤番号5には下限値17084,上限値65214の幅48131の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は48131/65536である。また、当籤番号7には下限値65215,上限値65374の幅160の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は160/65536である。また、当籤番号8には下限値65375,上限値65534の幅160の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は160/65536である。設定1,設定2,設定4〜設定6についてのRT遊技状態用内部抽籤テーブルも、設定3についてのRT遊技状態用内部抽籤テーブルと同様に、当籤番号1〜当籤番号8の各当籤番号について、上限値および下限値で規定された数値範囲が割り当てられている。
同図(d)に示すRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルは、設定3のRB遊技状態中のRT遊技状態で用いられる。このRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜当籤番号5には、同図(c)に示すRT遊技状態内部抽籤テーブルと同じ数値範囲が割り当てられおり、当籤確率も同じである。当籤番号6〜当籤番号8には数値範囲が割り当てられておらず、このRB中用RT遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられたときには、当籤番号6の対応付けられたRB、当籤番号7の対応付けられたBB2、当籤番号8の対応付けられたBB1が内部当籤役として決定されることはない。設定1,設定2,設定4〜設定6についてのRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルも、設定3についてのRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルと同様に、当籤番号1〜当籤番号5の各当籤番号について、上限値および下限値で規定された数値範囲が割り当てられている。
同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、ベルの小役に対応付けられた当籤番号3には下限値2048,上限値15547の数値範囲が割り当てられている。また、RBに対応付けられた当籤番号6には下限値8798,上限値8947の数値範囲が割り当てられている。当籤番号6に割り当てられた数値範囲は、当籤番号3に割り当てられた数値範囲に含まれており、抽出された乱数が当籤番号6に割り当てられた数値範囲に属するときには当籤番号3に割り当てられた数値範囲にも必ず属する。このため、当籤番号6のRBが内部当籤役として決定されるときには当籤番号3のベルの小役も必ず内部当籤役として同時に決定される。
また、同図(b)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、ベルの小役に対応付けられた数値範囲の幅が61901と同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルの13500に比べて広いことから、内部抽籤処理(図24,S7)で抽籤の結果がベルの小役となる確率が高くなっている。このため、この抽籤テーブルが用いられる単位遊技は、図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられる単位遊技に比べ、遊技者にとって有利となっている。
また、同図(c)に示すRT遊技状態用内部抽籤テーブルおよび同図(d)に示すRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルでは、青チェリーの小役に対応する当籤番号1からスイカの小役に対応する当籤番号4に、同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ数値範囲が割り当てられているが、リプレイに対応する当籤番号5に割り当てられた数値範囲の幅が48131と同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルの8980に比べて広いことから、内部抽籤処理(図24,S7)で抽籤の結果がハズレとなる確率が低くなっている。また、抽籤の結果がリプレイとなる確率が高くなっている。このため、この抽籤テーブルが用いられる単位遊技は、図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられる単位遊技に比べ、遊技者にとって有利となっている。
図11は、内部当籤役決定テーブルを概念的に示す図である。
内部当籤役決定テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽籤処理(図24,S7)において、内部当籤役を決定する際に用いられる。内部当籤役決定テーブルは、内部抽籤テーブル(図10)を用いて決定される各当籤番号1〜8と、内部当籤役およびその格納領域の種別とを対応づけるデータを記憶している。
この内部当籤役決定テーブルでは、当籤番号1に“00000001”の「青チェリー」、当籤番号2に“00000010”の「赤チェリー」、当籤番号3に“00000100”の「ベル」、当籤番号4に“00001000”の「スイカ」、当籤番号5に“00010000”の「リプレイ」が、格納領域種別1の内部当籤役としてそれぞれ対応づけられている。また、当籤番号6に“00000001”の「RB」、当籤番号7に“00000010”の「BB1」、当籤番号8に“00000100”の「BB2」が、格納領域種別2の内部当籤役としてそれぞれ対応づけられている。
図12は、停止テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。
停止テーブル決定テーブルは、メインフローチャート(図24)のS10において、左,中,右の各リール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルを決定する際に用いられる。停止テーブル決定テーブルは、各内部当籤役とリール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルとを対応づけるデータを記憶している。
同図に示すように、内部当籤役「青チェリー」には、停止テーブルとして青チェリー用停止テーブルが対応づけられている。青チェリー用停止テーブルは、「青チェリー」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「赤チェリー」には、停止テーブルとして赤チェリー用停止テーブルが対応づけられている。赤チェリー用停止テーブルは、「赤チェリー」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「ベル」には、停止テーブルとしてベル用停止テーブルが対応づけられている。ベル用停止テーブルは、「ベル」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「ベル+RB」、つまり、「ベル」の小役およびRBが内部当籤役として同時に決定されたときには、停止テーブルとしてベル+RB用停止テーブルが対応づけられている。ベル+RB用停止テーブルは、「RB」のシンボル組合せと特別のシンボル組合せの両方、または、「ベル」の小役のシンボル組合せのみを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「スイカ」には、停止テーブルとしてスイカ用停止テーブルが対応づけられている。スイカ用停止テーブルは、「スイカ」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「リプレイ」には、停止テーブルとしてリプレイ用停止テーブルが対応づけられている。リプレイ用停止テーブルは、「リプレイ」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「RB」には、停止テーブルとしてRB用停止テーブルが対応づけられている。RB用停止テーブルは、「RB」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「BB1」には、停止テーブルとしてBB1用停止テーブルが対応づけられている。BB1用停止テーブルは、「BB1」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当籤役「BB2」には、停止テーブルとしてBB2用停止テーブルが対応づけられている。BB2用停止テーブルは、「BB2」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、何れの内部当籤役も決定されていない「その他」のハズレには、停止テーブルとしてハズレ用停止テーブルが対応づけられている。ハズレ用停止テーブルは、何れの役に対応するシンボル組合せも停止表示させることができない停止テーブルである。
図13(a),(b)および図14(c)は、ベル用停止テーブル,RB用停止テーブルおよびベル+RB用停止テーブルを概念的に示す図である。
各停止テーブルは、左,中,右の各リール2〜4の停止制御処理(図24,S16)に用いられるもので、遊技状態および内部当籤役の種類毎に選択される。各停止テーブルには、左,中,右の各リール2,3,4毎に「停止開始位置」および「滑りコマ数」が示されている。「停止開始位置」の欄の各数値は、各停止ボタン31〜33が操作された際に、有効化入賞ラインL1上に位置しているシンボルのコードナンバーを表す。「滑りコマ数」の欄の各数値は、対応する「停止開始位置」で各停止ボタン31〜33が操作されてから、内部当籤役に応じたシンボルがいずれかの有効化入賞ライン上に引き込まれてリール2〜4の回転が停止するまでの、シンボルの滑りコマ数を表す。
同図(a)に示す、一般遊技状態時で内部当籤役が「ベル」の時に選択されるベル用停止テーブルでは、停止ボタン31〜33の操作タイミングにかかわらず、シンボル「ベル」の組合せが有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する「停止開始位置」と「滑りコマ数」との関係になっている。具体的には、左リール2について「停止開始位置」がコードナンバー“20”のときの「滑りコマ数」は“2”コマとなっている。このため、コードナンバー“20”のシンボル「山」が有効化入賞ラインL1上に位置しているときに停止ボタン31が操作されると、このシンボル「山」からシンボル“2”コマ離れたコードナンバー“1”の内部当籤役に応じたシンボル「ベル」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて左リール2の回転が停止する。また、「停止開始位置」がコードナンバー“19”のときの「滑りコマ数」は“3”コマとなっている。このため、コードナンバー“19”のシンボル「青チェリー」が有効化入賞ラインL1上に位置しているときに停止ボタン31が操作されると、このシンボル「青チェリー」からシンボル“3”コマ離れたコードナンバー“1”のシンボル「ベル」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて左リール2の回転が停止する。以下、左リール2についてのコードナンバー“18”〜コードナンバー“0”、中リール3および右リール4についてのコードナンバー“20”〜コードナンバー“0”の各「停止開始位置」についても、そのコードナンバーが表すシンボルから4コマの最大滑りコマ数の範囲内に位置するシンボル「ベル」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する「滑りコマ数」が定められている。
図4に示すように、左,中,右の各リール2〜4では各シンボル「ベル」が最大4個のシンボルを間に挟んで配置されており、各リール2〜4の“0”〜“20”のコードナンバーが表す全てのシンボルから4コマの最大滑りコマ数の範囲内に何れかのシンボル「ベル」が位置している。このため、この停止テーブルは、全てのリール2〜4について、コードナンバー“20”〜“0”の何れの「停止開始位置」で停止ボタン31〜33が操作されても、4コマ以内の「滑りコマ数」でシンボル「ベル」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれる。従って、この停止テーブルが用いられたときには、「ベル」の小役に対応するシンボル組合せが必ず有効化入賞ラインL1上に停止表示される。
同図(b)に示す、「RB」のみが内部当籤役として持越されている時(フラグ間)に選択されるRB用停止テーブルでは、停止ボタン31〜33の操作タイミングによっては、シンボル「BAR」の組合せが有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する「停止開始位置」と「滑りコマ数」との関係になっている。具体的には、左リール2についてコードナンバー“0”〜“2”,“19”,“20”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン31が操作されると、コードナンバー“2”のシンボル「BAR」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する。また、中リール3について、コードナンバー“9”〜“13”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン32が操作されると、コードナンバー“13”のシンボル「BAR」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する。また、右リール4について、コードナンバー“15”〜“19”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン33が操作されると、コードナンバー“19”のシンボル「BAR」が有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する。従って、左,中,右の各リール2〜4について、滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン31〜33が操作されると、「BAR」−「BAR」−「BAR」のシンボル組合せが有効化入賞ラインL1上に停止表示する。
また、左リール2についてコードナンバー“0”〜“2”,“19”,“20”の「停止開始位置」で停止ボタン31が操作されると、表示窓5の上段にコードナンバー“3”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“2”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。また、中リール3について、コードナンバー“14”〜“16”の「停止開始位置」で停止ボタン32が操作されると、表示窓6の上段にコードナンバー“17”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“16”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。また、右リール4について、コードナンバー“0”,“1”,“20”の「停止開始位置」で停止ボタン33が操作されると、表示窓7の上段にコードナンバー“2”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“1”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。左,中,右の各リール2〜4について、上記タイミングで停止ボタン31〜33が操作されると、有効化入賞ラインL1上に「BAR」−「BAR」−「BAR」のシンボル組合せ、有効化入賞ラインL2A上に「コンドル」−「コンドル」−「コンドル」の特別のシンボル組合せが、それぞれ停止表示する。
また、左,中,右の各リール2〜4について、他のコードナンバーの「停止開始位置」で停止ボタン31〜33が操作されると、何れの役に対応するシンボル組合せも有効化入賞ラインL1上に揃わない場合がある。
図14(c)に示す、「ベル」および「RB」が内部当籤役として同時に決定された単位遊技時に選択されるベル+RB用停止テーブルでは、停止ボタン31〜33の操作タイミングによっては、シンボル「BAR」の組合せおよびシンボル「コンドル」の特別の組合せが有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止表示する「停止開始位置」と「滑りコマ数」との関係になっている。具体的には、左リール2についてコードナンバー“0”〜“2”,“19”,“20”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン31が操作されると、表示窓5の上段にコードナンバー“3”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“2”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。また、中リール3について、コードナンバー“12”〜“16”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン32が操作されると、表示窓6の上段にコードナンバー“17”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“16”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。また、右リール4について、コードナンバー“0”,“1”,“18”〜“20”の滑りコマ数欄が太枠で囲まれた「停止開始位置」で停止ボタン33が操作されると、表示窓7の上段にコードナンバー“2”のシンボル「コンドル」,中段にコードナンバー“1”のシンボル「BAR」が揃って停止表示する。
また、左,中,右の各リール2〜4について、他のコードナンバーの「停止開始位置」で停止ボタン31〜33が操作されると、シンボル「ベル」の組合せが必ず有効化入賞ラインL1上に揃って停止表示する。
図15は、優先順位テーブルを概念的に示す図である。
優先順位テーブルは、リール2〜4の停止制御(図24,S16)の際に何れの内部当籤役に対応するシンボルを有効化入賞ライン上に優先的に引き込むかを決定する際に用いられる。この優先順位テーブルは、引込優先順位と内部当籤役1,2からなる引込データで表わされる各内部当籤役の種別とを対応付けるデータを記憶している。引込優先順位とは、内部当籤役として同時に決定された複数の役に対応するシンボルが引込制御の際に最大引込数の範囲内に共に位置しているときに、有効化入賞ライン上に引き込む優先順位のことをいい、ビット0〜ビット7の8ビットの数値データから構成される優先引込ステータスで表される。引込優先順位が高い内部当籤役ほど優先的に有効化入賞ライン上に引き込まれる。
優先引込ステータス“00001000”で表される引込優先順位の1位には、内部当籤役として引込データ“00010000−00000000”で表わされる「リプレイ」が対応付けられている。優先引込ステータス“00000100”で表される引込優先順位の2位には、内部当籤役として引込データ“00000000−00000111”で表わされる「BB1」,「BB2」,および「RB」がそれぞれ対応付けられている。優先引込ステータス“00000010”で表される引込優先順位の3位には、内部当籤役として引込データ“00001100−00000000”で表わされる「ベル」および「スイカ」が対応付けられている。優先引込ステータス“00000001”で表される引込優先順位の4位には、内部当籤役として引込データ“00000011−00000000”で表わされる「青チェリー」および「赤チェリー」が対応付けられている。
従って、内部抽籤処理(図24,S7)で内部当籤役として「ベル」と「RB」が同時に決定されたときには、「ベル」に比べて優先順位の高い「RB」に対応するシンボルが有効化入賞ライン上に優先的に引き込まれ、「RB」に対応するシンボルが有効化入賞ライン上から4コマの最大引込数の範囲内にないときに限り、「ベル」に対応するシンボルが有効化入賞ライン上に引き込まれる。
図16は、検索順序テーブルを概念的に示す図である。
検索順序テーブルは、リール2〜4の停止制御の際に滑りコマ数を決定するのに用いられる。この検索順序テーブルは、停止テーブルから抽出された0コマ〜4コマの各滑りコマ数毎に、検索順序1〜検索順序5の各検索順序について0コマ〜4コマの滑りコマ数を対応付けて記憶している。この検索順序テーブルで1〜5の各検索順序に定められた滑りコマ数を用いた停止制御を行うことが可能であるか否かが、検索順序に従って検索される。一般遊技状態およびRT遊技状態で用いられる、同図に示す検索順序テーブルでは、停止テーブルから抽出された0コマの滑りコマ数については、検索順序1には0コマ、検索順序2には2コマ、検索順序3には4コマ、検索順序4には1コマ、検索順序5には3コマの滑りコマ数がそれぞれ割り当てられている。また、停止テーブルから抽出された1コマの滑りコマ数については、検索順序1には1コマ、検索順序2には3コマ、検索順序3には0コマ、検索順序4には2コマ、検索順序5には4コマの滑りコマ数がそれぞれ割り当てられている。以下、停止テーブルから抽出された2コマ〜4コマの各滑りコマ数についても、検索順序1〜検索順序5の各検索順序毎に、0コマ〜4コマの何れかの滑りコマ数が割り当てられている。
図17は、ボーナス作動時テーブルを概念的に示す図である。
このボーナス作動時テーブルは、後述するボーナス作動監視処理(図24,S3)およびボーナス作動チェック処理(図24,S25)で用いられる。このテーブルは、データの格納領域とこの格納領域に格納されるデータとをボーナス種別毎に対応付けて記憶している。同図に示すように、このテーブルでは、RB作動時には、作動中フラグ格納領域にRB中であることを表すRB作動中フラグ、遊技可能回数カウンタ格納領域にRB遊技状態中に行える単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数カウンタ格納領域にRB遊技状態中に小役の入賞を成立させることができる回数8回を表す数値が、データとしてそれぞれ対応づけられている。また、BB1作動時には、作動中フラグ格納領域にBB1遊技状態中であることを表すBB1作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域にBB1遊技状態中に獲得できるメダル枚数465枚を表す数値が、データとしてそれぞれ対応づけられている。また、BB2作動時には、作動中フラグ格納領域にBB2遊技状態中であることを表すBB2作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域にBB2遊技状態中に獲得できるメダル枚数465枚を表す数値が、データとしてそれぞれ対応づけられている。
図18〜図22に示される各格納領域はメイン制御基板61の制御RAM66に設けられる。
図18(a),(b),(c),(d),および(e)は、内部当籤役1格納領域,内部当籤役2格納領域,持越役格納領域,作動中フラグ格納領域,および遊技状態格納領域を概念的に示す図である。
同図(a),(b)に示す内部当籤役1,2格納領域には、図11に示す内部当籤役決定テーブルを参照して内部抽籤処理(図24,S7)で決定された内部当籤役1,2の種別を表すデータが格納される。同図に示すように、各内部当籤役1,2格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図(a)に示す内部当籤役1格納領域では、内部当籤役1が「青チェリー」を表す“00000001”である場合、内部当籤役1格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役1が「赤チェリー」を表す“00000010”である場合、内部当籤役1格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役1が「ベル」を表す“00000100”である場合、内部当籤役1格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役1が「スイカ」を表す“00001000”である場合、内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット2,ビット4〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット3には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役1が「リプレイ」を表す“00010000”である場合、内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。
同図(b)に示す内部当籤役2格納領域では、内部当籤役2が「BB1」を表す“00000001”である場合、内部当籤役2格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役2が「BB2」を表す“00000010”である場合、内部当籤役2格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役2が「RB」を表す“00000100”である場合、内部当籤役2格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。
また、格納領域には表示役1,2格納領域がある。表示役1格納領域には、内部当籤役1が表示役として決定されたときに表示役データが格納される。表示役2格納領域には、内部当籤役2が表示役として決定されたときに表示役データが格納される。表示役1格納領域は内部当籤役1格納領域、表示役2格納領域は内部当籤役2格納領域とそれぞれ同じ構成を有しており、表示役の種別を表すフラグの立てられるビットも同じである。
同図(c)に示す持越役格納領域には、持越役の有無を表すデータが格納される。同図に示すように、持越役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。内部当籤役「BB1」が持ち越されている場合には持越役格納領域のビット1〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット0に数値“1”がセットされる。内部当籤役「BB2」が持ち越されている場合には持越役格納領域のビット0,ビット2〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット1に数値“1”がセットされる。内部当籤役「RB」が持ち越されている場合には持越役格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット2に数値“1”がセットされる。
同図(d)に示す作動中フラグ格納領域には、作動中フラグの種別を表すデータが格納される。同図に示すように、作動中フラグ格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。RB作動中には作動中フラグ格納領域のビット1〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット0に数値“1”がRB作動中フラグとしてセットされる。BB1作動中には作動中フラグ格納領域のビット0,ビット2〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット1に数値“1”がBB1作動中フラグとしてセットされる。BB2作動中には作動中フラグ格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット2に数値“1”がBB2作動中フラグとしてセットされる。RT作動中には作動中フラグ格納領域のビット0〜ビット2,ビット4〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット3に数値“1”がRT作動中フラグとしてセットされる。
同図(e)に示す遊技状態格納領域には、遊技状態の種別を表すデータが格納される。同図に示すように、遊技状態格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。一般遊技状態時には遊技状態格納領域のビット1〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット0に数値“1”が一般遊技状態の識別子としてセットされる。RB遊技状態時には遊技状態格納領域のビット0,ビット2〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット1に数値“1”がRB遊技状態の識別子としてセットされる。RT遊技状態時には遊技状態格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット2に数値“1”がRT遊技状態の識別子としてセットされる。
図19,図20は、図柄格納領域を概念的に示す図である。
同図に示す図柄格納領域には、表示窓5〜7におけるリール2〜4の上段,中段,下段に位置するシンボルの種別が格納される。図柄格納領域は、トップライン(入賞ラインL2A),センターライン(入賞ラインL1),ボトムライン(入賞ラインL2B),クロスダウンライン(入賞ラインL3B),クロスアップライン(入賞ラインL3A)の各入賞ラインに区分けされている。各入賞ラインに区分けされた各格納領域には、左,中,右の各リール2〜4の上段,中段,または下段のうち、その入賞ラインを構成する個所に位置するシンボルの種別、または、対応するリール2〜4が回転中であることを示す数値データが格納される。例えば、トップラインに区分けされた格納領域には、その入賞ラインL2Aに位置する左リール上段,中リール上段,および右リール上段の数値データが格納される。格納される数値データはビット0〜ビット7の8ビットで構成されている。リプレイに対応するシンボル「リプレイ」は“00001000”,スイカの小役に対応するシンボル「スイカ」は“00000111”,ベルの小役に対応するシンボル「ベル」は“00000110”,赤チェリーの小役に対応するシンボル「赤チェリー」は“00000101”,青チェリーの小役に対応するシンボル「青チェリー」は“00000100”,RBに対応するシンボル「BAR」は“00000011”,BB1に対応するシンボル「赤7」は“00000010”,BB2に対応するシンボル「赤7」は“00000001”で表される。また、リール2〜4の回転中は“11111111”で表される。
図21は、表示役予想格納領域を概念的に示す図である。
同図に示す表示役予想格納領域は、左,中,右の各リール2〜4毎の優先引込ステータスが格納される表示役予想格納領域1〜3から構成されている。表示役予想格納領域1〜3には、左,中,右の各リール2〜4についての図柄位置“0”〜“20”毎に優先引込ステータスが格納される。優先引込ステータスは、「停止禁止」を表す“10000000”を除いて、その値が大きいほど優先順位が高く、各図柄位置に応じた優先引込ステータスを参照することにより、リール2〜4の周面に描かれた各シンボル間の優先順位の相対的な評価が可能となる。この結果、内部抽籤の結果を適正に停止制御に反映させることができるようになる。
図22は、リール2〜4と表示役予想格納領域との対応関係を示す対応表である。
表示役予想格納領域1〜3は、回転中のリール2〜4のうちの左側に位置するリール2〜4から、表示役予想格納領域1,表示役予想格納領域2,表示役予想格納領域3の順で優先引込ステータスが格納される。2個のリールが回転中の時には表示役予想格納領域3,1個のリールが回転中の時には表示役予想格納領域2,3には優先引込ステータスが格納されない。具体的には、左,中,右の各リール2〜4の回転中は、表示役予想格納領域1に左リール2、表示役予想格納領域2に中リール3、表示役予想格納領域3に右リール4についての優先引込ステータスがそれぞれ格納される。また、左リール2および中リール3の回転中は、表示役予想格納領域1に左リール2,表示役予想格納領域2に中リール3についての優先引込ステータスがそれぞれ格納され、表示役予想格納領域3には優先引込ステータスが格納されない。以下、左リール2および右リール4、中リール3および右リール4、左リール2単独、中リール3単独、および右リール4単独が回転中の場合にも、表示役予想格納領域1,表示役予想格納領域2,表示役予想格納領域3の順で優先引込ステータスが格納され、対応する回転中のリールがないときには、その表示役予想格納領域には優先引込ステータスが格納されない。
図23は、サブ制御基板62のプログラムROM83に記憶されているジャンプテーブルを概念的に示す図である。
ジャンプテーブルは、コマンド入力処理(図39,S302)でメイン制御基板61から受信したコマンド種別に応じた処理を実行する際に用いられる。ジャンプテーブルは、メイン制御基板61から受信したコマンド種類とジャンプ先処理の種別と01H〜0DHの識別子との関係を記憶している。01Hには、コマンド種類として初期化コマンド、ジャンプ先処理として初期化コマンド処理が対応付けられている。このため、初期化コマンドを受信すると識別子01Hがセットされ、この識別子に基づき初期化コマンド処理が実行される。初期化コマンドは、ゲーム開始時の初期化処理(図24,S1)でメイン制御基板61から送信される。初期化コマンド処理では、制御RAM84や画像制御ワークRAM98等の記憶領域のクリア処理が行われると共に、演出に必要なデータが必要な記憶領域に新たにセットされる。02Hには、コマンド種類としてデモ表示コマンド、ジャンプ先処理としてデモ表示コマンド処理が対応付けられている。このため、デモ表示コマンドを受信すると識別子02Hがセットされ、この識別子に基づきデモ表示コマンド処理が実行される。デモ表示コマンドは、デモ用タイマの値が“0”となったときにメダル投入・スタートチェック処理(図24,S4)でメイン制御基板61から送信される。デモ表示コマンド処理では、デモ画面が液晶表示装置22に表示される。以下、03H〜0DHの各識別子についても、コマンド種類およびジャンプ先処理が対応付けられており、受信したコマンド種類に応じた識別子がセットされて、その識別子に基づき対応するジャンプ先処理が実行される。なお、遊技メダル投入コマンド(ベットコマンド)は、メダル投入・スタートチェック処理(図24,S4)でメイン制御基板61から送信される。また、回胴停止コマンド(リール停止コマンド)は、停止制御処理(図24,S16)でメイン制御基板61から送信される。また、全回胴停止コマンドは、停止制御処理(図24,S16)の処理終了時にメイン制御基板61から送信される。また、表示役成立コマンド(表示役コマンド)は、図24,S19でメイン制御基板61から送信される。また、遊技状態変更コマンドは、遊技状態監視処理(図24,S6)でメイン制御基板61から送信される。また、BB終了時遊技動作コマンドは、ボーナス終了チェック処理(図24,S24)でメイン制御基板61から送信される。また、エラーコマンドは、エラーチェック処理(図24,S18)でメイン制御基板61から送信される。また、演出指示要求コマンドは、メダル投入・スタートチェック処理(図24,S4)の処理終了時にメイン制御基板61から送信される。また、特賞作動タイミングコマンド(BB開始コマンド)は、ボーナス作動チェック処理(図24,S25)でメイン制御基板61から送信される。
次に、図24に示すメインフローチャートを参照して、メイン制御基板61のメインCPU64の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU64は、ゲーム開始時の初期化処理を行う(図24,S1参照)。具体的には、制御RAM66の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、メインCPU64は、ゲーム終了時の指定RAM領域のクリア処理を行う(S2)。この処理では、前回のゲームに使用された制御RAM66における指定格納領域がクリアされる。
次に、メインCPU64は、後述するボーナス作動監視処理を行い(S3)、後述するメダル投入・スタートチェック処理を行う(S4)。次に、メインCPU64は、乱数発生器69で発生した抽籤用の乱数をサンプリング回路70によって抽出し、抽出した乱数値を制御RAM66の乱数格納領域に格納する(S5)。次に、メインCPU64は、遊技状態監視処理を行い(S6)、続いて、後述する内部抽籤処理を行う(S7)。遊技状態監視処理では、そのときに“オン”となっている作動中フラグに対応した遊技状態を示す識別子が遊技状態格納領域(図18(e))にセットされる。次に、メインCPU64は、後述するRTカウンタ更新処理を行い(S8)、遊技開始コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S9)。遊技開始コマンドは、S6で識別した遊技状態、S7の内部抽籤処理で抽籤した当籤役等の情報を含むコマンドである。次に、メインCPU64は、後述する回胴停止初期設定処理を行う(S10)。
続いて、メインCPU64は、前回のリール回転開始から4.1秒が経過したか否かを判別する(S11)。この判別が“NO”のときは、4.1秒が経過するまでウエイト処理(S12)が行われる。ウエイト処理では、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理(ここでは、リール2〜4の回転の開始を待機させる処理)が行われる。
前回のリール回転開始から4.1秒が経過すると、メインCPU64は、ゲーム監視用タイマを制御RAM66の所定領域にセットする(S13)。この処理では、ゲーム監視用タイマの他に、リール2〜4の回転を自動停止させるために用いられる自動停止タイマの値として40000がセットされる。次に、メインCPU64は、全リール2〜4の回転開始を要求し(S14)、全リール2〜4の回転を開始させる。続いて、リール停止許可コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S15)。リール停止許可コマンドは、停止ボタン31〜33の操作に基づくリール2〜4の回転の停止を許可する情報を含むコマンドである。次に、メインCPU64は、リール2〜4の回転を停止制御する後述する停止制御処理を行い(S16)、後述する表示役検索処理を行う(S17)。続いて、メインCPU64は、特定された表示役と内部当籤役とが異なって表示役に誤りがある場合には、配当枚数表示部20および液晶表示装置22にイリーガルエラーを表示するエラーチェック処理を行う(S18)。
次に、メインCPU64は、表示役コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S19)。表示役コマンドは、有効化入賞ライン上に実際に揃って表示されているシンボルの組合せの種類などを含んだコマンドである。次に、メインCPU64は、メダル払出処理を行う(S20)。この処理では、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿37へ払い出される。続いて、メインCPU64は、メダルの払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S21)。つまり、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。
次に、メインCPU64は、払出終了コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S22)。払出終了コマンドは、メダルの払出が終了したことを表す情報を含むコマンドである。次に、メインCPU64は、RB作動中フラグまたはBB1若しくはBB2作動中フラグが“オン”であるか否かを判別し(S23)、何れかのフラグが“オン”である場合には、後述するボーナス終了チェック処理を行い(S24)、何れのフラグも“オン”でない場合には、後述するボーナス作動チェック処理を行う(S25)。S24またはS25の処理の後、メインCPU64は、リプレイ作動チェック処理を行う(S26)。この処理では、RT作動中フラグをオンする等の処理が行われる。S26の処理の後、遊技処理はS2に戻って次の新たな単位遊技が開始される。
次に、図25を参照して、図24,S3で行われるボーナス作動監視処理について説明する。
このボーナス作動監視処理では、まず、メインCPU64は、BB1作動中フラグまたはBB2作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(図25,S31参照)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図17)に基づいてRB作動時処理を行う(S32)。このRB作動時処理では、作動中フラグ格納領域(図18(d))のビット0に数値1がセットされ、遊技可能回数カウンタ格納領域に単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数カウンタ格納領域に小役の入賞成立可能回数8回を表す数値がセットされる。S31の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、RB作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(S33)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図17)に基づいてRB作動時処理を行う(S34)。このRB作動時処理では、作動中フラグ格納領域(図18(d))のビット0に数値1がセットされ、遊技可能回数カウンタ格納領域に単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数カウンタ格納領域に小役の入賞成立可能回数8回を表す数値がセットされる。S33の判別が“NO”の場合、または、S32若しくはS34の処理を行った後、ボーナス作動監視処理は終了する。
次に、図26を参照して、図24,S4で行われるメダル投入・スタートチェック処理について説明する。
このメダル投入・スタートチェック処理では、まず、メインCPU64は、自動投入カウンタの値は“0”であるか否か、つまり、前回の単位遊技において表示役が「リプレイ」でなく、メダルの自動投入が行われていないか否かを判別する(図26,S41参照)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、前回の単位遊技と同じ枚数のメダルを単位遊技に賭ける自動投入処理を行う(S42)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写されると共に、自動投入カウンタの値がクリアされる。次に、メインCPU64は、メダルセンサ・ベットスイッチのチェック処理を行う(S43)。この処理では、メダル投入口8から投入されたメダルを投入メダルセンサ8Sが検知したか、また、貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが検知したか否かをチェックする。次に、メインCPU64は、S43の処理に基づきメダルが投入されたか否か、つまり、投入メダルセンサ8Sがメダルを検知し、または、貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検知したかを判別する(S44)。この判別が“NO”の場合、処理はS43に戻り、上述の処理が繰り返される。S44の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、メダル投入枚数カウンタが示す値は3であるか否かを判別し(S45)、判別が“YES”のときには、検知したメダル枚数分クレジットカウンタを更新する(S46)。
S45の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、検知したメダル枚数分だけ投入枚数カウンタの更新を行って(S47)、単位遊技に賭けられたメダル枚数をカウントする。続いて、メインCPU64は、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効化し(S48)、続いて、更新された投入枚数カウンタや有効ラインカウンタの値を含むベットコマンドを、制御RAM66の通信データ格納領域にセットする(S49)。S46またはS49の処理の後、メインCPU64は、スタートスイッチはオンである否か、つまり、スタートレバー30の操作に基づくスタートスイッチ30Sからの入力があるか否かを判別する(S50)。この判別が“YES”のとき、メインCPU64は、メダル投入枚数カウンタの示す値は3であるか否かを判別する(S51)。S50またはS51の判別が“NO”のとき、処理はS44に戻り、上述の処理が繰り返される。S51の判別が“YES”になると、メダル投入・スタートチェック処理は終了する。
次に、図27を参照して、図24,S7で行われる内部抽籤処理について説明する。
この内部抽籤処理において、まず、メインCPU64は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図9)に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(図27,S61参照)。この処理では、制御RAM66の設定値記憶領域にセットされた出玉率設定値が参照され、決定された種別の内部抽籤テーブルの中からそのときに選択されている設定値に応じた抽籤テーブルが選択される。次に、メインCPU64は、後述する内部抽籤テーブル変更処理を行い(S62)、続いて、持越役格納領域(図18(c))のデータは0であるか否か、つまり、持越役があるか否かを判別する(S63)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、全役の数から持越役の数“3”を減算した値、つまり“5”に抽籤回数を変更する(S64)。
S63の判別が“YES”の場合、またはS64の処理の後、メインCPU64は、S61またはS64でセットした抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(S65)。従って、一般遊技状態時には“8”、RB遊技状態時には“4”、RT遊技状態時には“8”、RB中のRT遊技状態時には“5”、ボーナス持越時には“5”が当籤番号としてそれぞれセットされることになる。
次に、メインCPU64は、S61またはS62で決定した内部抽籤テーブル(図10)を参照して、乱数値格納領域にセットされている乱数値Rと、S65でセットした当籤番号に応じた下限値Lおよび上限値Uとを比較する(S66)。次に、メインCPU64は、乱数値Rは下限値L以上(L≦R)且つ上限値U以下(R≦U)であるか否かを判別する(S67)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当籤役決定テーブル(図11)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役および格納領域種別を決定する(S68)。次に、メインCPU64は、S68で決定した格納領域種別に基づいて内部当籤役1,2格納領域のアドレスをセットし、その内部当籤役1,2格納領域に決定した内部当籤役を格納する(S69)。
S67の判別が“NO”のとき、または、S69の処理の後、メインCPU64は、抽籤回数を“1”減算し(S70)、続いて、抽籤回数は“0”であるか否かを判別する(S71)。この判別が“NO”のとき、処理はS65に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”のとき、メインCPU64は、内部当籤役2格納領域(図18(b))と持越役格納領域(図18(c))との論理和を持越役格納領域に格納し(S72)、持越役格納領域に内部当籤役の種類に応じた持越役のビットを立てる。続いて、メインCPU64は、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域の論理和を内部当籤役2格納領域格納し(S73)、続いて、ボーナス内部当籤であるか否か、つまり、S68で決定された内部当籤役がBB1,BB2,またはRBであるか否かを判別する(S74)。この判別が“YES”のとき、メインCPU64は、RT作動中フラグをオフし、RT遊技数をクリアして(S75)、RT遊技状態を終了する。S74の判別が“NO”の場合、または、S75の処理の後、内部抽籤処理は終了する。
次に、図28を参照して、図27,S62で行われる内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
この内部抽籤テーブル変更処理において、まず、メインCPU64は、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別し(図28,S81参照)、判別が“YES”のときは、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S82)。この判別が“YES”のとき、メインCPU64は、図27,S61で決定した内部抽籤テーブルの種別をRB中用RT遊技状態内部抽籤テーブルに変更する(S83)、と共に抽籤回数を5回に変更する。S82の判別が“NO”のとき、メインCPU64は、図27,S61で決定した内部抽籤テーブルの種別をRT遊技状態用内部抽籤テーブルに変更する(S84)、と共に抽籤回数を8回に変更する。S81の判別が“NO”のとき、または、S83若しくはS84の処理の後、内部抽籤テーブル変更処理は終了する。
次に、図29を参照して、図24,S8で行われるRTカウンタ更新処理について説明する。
このRTカウンタ更新処理において、まず、メインCPU64は、RT遊技数カウンタの示す値は“1”以上であるか否かを判別し(図29,S91参照)、判別が“YES”のときはRTカウンタの値を“1”減算する(S92)。一方、判別が“NO”の場合、メインCPU64は、RT作動中フラグをオフし、RTカウンタをクリアして(S93)、RT遊技状態を終了する。S92またはS93の処理を行った後、RTカウンタ更新処理は終了する。
次に、図30を参照して、図24,S10で行われる回胴停止初期設定処理について説明する。
この回胴停止初期設定処理では、まず、メインCPU64は、内部抽籤結果情報、つまり、内部抽籤処理(図24,S7)で決定された内部当籤役の情報を制御RAM66の所定領域にセットし(図30,S101参照)、内部抽籤結果情報がハズレまたはBB1,BB2,若しくはRBのボーナスを示しているか否かを判別する(S102)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ボーナスの持越中であるか否かを判別し(S103)、判別が“YES”のときには、内部当たりフラグに応じた内部抽籤結果情報をセットする(S104)。S102〜S104の処理によって、ボーナス持越中に内部抽籤処理(図24,S7)の結果がハズレとなった場合には、持越役が内部当籤役であることを示す内部抽籤結果情報がセットされる。S102若しくはS103の判別が“NO”のとき、または、S104の処理の後、メインCPU64は、停止テーブル決定テーブル(図12)を参照し、内部抽籤結果情報が示す内部当籤役に基づいて停止テーブルをセットする(S105)。次に、メインCPU64は、後述する表示役予想格納処理(図33)で表示役を検索する処理の実行回数として“3”をセットし(S106)、続いて、後述する表示役予想格納処理を行う(S107)。S107の処理を行った後、回胴停止初期設定処理は終了する。
次に、図31を参照して、図24,S16で行われる停止制御処理について説明する。
この停止制御処理において、まず、メインCPU64は、リール2〜4の回転が定速になっていずれかの停止ボタン31〜33が押圧操作され、有効なストップスイッチが“オン”されたか否かを判別する(図31,S111参照)。この判別が“NO”である場合、メインCPU64は、停止ボタン31〜33が操作されずに自動停止タイマの値が“0”となったか否かを判別する(S112)。この判別が“NO”である場合、処理はS111に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、自動停止タイマの値が“0”になってS112の判別が“YES”である場合には、メインCPU64は、より右側のリール2〜4を停止制御の対象とする(S113)。この処理では、遊技者によって既にリール2〜4のうちの1つについて回転が停止されている場合でも、右側のリール2〜4の回転が停止される。
次に、メインCPU64は、停止制御対象となっているリールの停止が第3停止であるか否かを判別し(S114)、この判別が“YES”のときには自動第3停止処理を行う(S115)。有効なストップスイッチが“オン”されてS111の判別が“YES”の場合、S114の判別が“NO”の場合、または、S115の処理を終えると、メインCPU64は、図柄カウンタの値とS111でオンされたと判別したストップボタンの種別に基づいて、回胴停止初期設定処理(図24,S10)で決定された停止テーブルから滑りコマ数を抽出する(S116)。図柄カウンタは、左,中,右の各リール2〜4のシンボルに割り当てられた“0”〜“20”のコードナンバーを計数するカウンタであり、リール2〜4が1回転する毎にリセットされる。次に、メインCPU64は、後述する優先引込制御処理を行い(S117)、続いて、リール停止コマンドを制御RAM66の通信データ格納領域にセットする(S118)。次に、メインCPU64は、S117で決定された滑りコマ数分、リールが回転するのを待ち(S119)、続いて、リールの回転停止を要求する(S120)。次に、メインCPU64は、押圧操作が有効なストップボタン(停止ボタン31〜33)はあるか否かを判別し(S121)、判別が“YES”のときには後述する表示役予想格納処理を行う(S122)。S122の処理が行われると、処理はS111に戻り、上述の処理が繰り返される。S121の判別が“NO”になると、停止制御処理は終了する。
次に、図32を参照して、図31,S117で行われる優先引込制御処理について説明する。
この優先引込制御処理において、まず、メインCPU64は、押圧操作されたストップボタン(停止ボタン31〜33)に応じて表示役予想格納領域を選択する(図32,S131参照)。この処理では、左,中,右の各リール2〜4の何れが回転中であるかに応じて図22の対応表で示す関係にある表示役予想格納領域1〜3が選択される。次に、メインCPU64は、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域からチェック回数分の優先引込ステータスを比較する(S132)。この処理では、図柄カウンタの値毎に割り当てられた表示役予想格納領域の図柄位置「0」〜「20」のアドレスのうち、そのときの図柄カウンタの値に対応するアドレスから、最大可能滑りコマ数である「4」コマ先のシンボル位置に対応するアドレスまでの優先引込ステータスが取得される。次に、メインCPU64は、「停止禁止」を除いて、優先順位の最も高い優先引込ステータスを検索し、表示役予想データとして決定する(S133)。この処理では、優先順位テーブル(図15)を参照し、S132で取得した優先引込ステータスのうち、最も優先順位の高い優先引込ステータスを表示役予想データとして決定する。
次に、メインCPU64は、検索順序テーブル(図16)を制御RAM66にセットし、検索順序の初期値として“1”をセットする(S134)。次に、メインCPU64は、停止テーブルから抽出された滑りコマ数に基づいて、現在の検索順序に応じた滑りコマ数を取得し(S135)、続いて、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域のアドレスを、滑りコマ数分加算し、優先引込ステータスを取得する(S136)。S135では、S134でセットされた検索順序テーブルを参照して、停止制御処理(図24,S16)で停止テーブルから抽出された滑りコマ数と、そのときの検索順序とに基づいて滑りコマ数が取得される。S136では、そのときの図柄カウンタの値に対応する表示役予想格納領域アドレスから、S135で取得した滑りコマ数分先のシンボル位置に対応するアドレスの優先引込ステータスが取得される。次に、メインCPU64は、S136で取得した優先引込ステータスが「停止禁止」を示しているか否かを判別する(S137)。この判別が“NO”のとき、メインCPU64は、S136で取得した優先引込ステータスは、S133で決定した表示役予想データと同一であるか否かを判別する(S138)。この判別が“NO”のとき、次に、メインCPU64は、後述するS140の処理によって滑りコマ数の退避が行われているか否かを判別し(S139)、判別が“NO”の場合は、滑りコマ数を制御RAM66の所定領域に退避する(S140)。S137若しくはS139の判別が“YES”場合、または、S140の処理の後、メインCPU64は、チェック回数を“1”減算し、検索順序を“1”加算する(S141)。
次に、メインCPU64は、チェック回数は“0”であるか否かを判別し(S142)、この判別が“NO”の場合には、処理はS135に戻り上述の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”の場合、メインCPU64は、S140で退避した滑りコマ数を復帰する(S143)。S135〜S142の処理が繰り返されることにより、図柄カウンタの値に対応する表示役予想格納領域のアドレスから、検索順序テーブル(図16)の検索順序1〜検索順序5までの各検索順序について定められた0コマ〜4コマの最大可能滑りコマ数の範囲内のアドレスに、表示役予想データに一致する優先引込ステータスがあるか否かが判別され、一致する優先引込ステータスが見つかると、そのときの滑りコマ数が滑りコマ数として決定される。S138の判別が“YES”の場合、または、S143の処理の後、メインCPU64は、滑りコマ数と図柄カウンタの値とに基づいて停止制御位置、つまり、リール2〜4の回転を停止する位置を決定する(S144)。S144の処理が行われると、優先引込制御処理は終了する。
次に、図33を参照して、図30,S107および図31,S122で行われる表示役予想格納処理について説明する。
この表示役予想格納処理において、まず、メインCPU64は、回胴停止初期設定処理にてセットされた処理実行回数の“3”を表示役検索回数として制御RAM66の所定領域にセットする(図33,S151参照)。なお、処理の実行回数としてセットされる値は、有効なストップボタンの作動数をカウントするストップボタン作動カウンタの値と同じ値になっており、図31,S122で本処理が呼び出されたときには、押圧操作の有効な停止ボタン31〜33の数が表示役検索回数としてセットされる。次に、メインCPU64は、表示役予想格納領域1の先頭アドレスをセットし(S152)、続いて、図柄位置初期値として“0”をセットする(S153)。次に、メインCPU64は、表示役検索回数に基づいて回転中のリールを右側から検索し、検索対象リールとして決定する(S154)。次に、メインCPU64は、S154で決定した検索対象リールと図柄位置に基づいて図柄格納領域を更新する(S155)。これにより、検索対象リールにおけるその図柄位置の前後にあるシンボルの種別を表すデータが図柄格納領域(図19,図20)に格納される。次に、メインCPU64は、後述する表示役検索処理を行い(S156)、続いて、後述する表示役予想ステータス取得処理を行う(S157)。なお、図30,S107から本処理が呼び出された場合には、全てのリール2〜4が回転中であるものとしてこれらの処理が行われる。
次に、メインCPU64は、表示役格納領域をクリアし、図柄位置を“1”加算し(S158)、続いて、図柄位置は「20」であるか否かを判別する(S159)。この判別が“NO”のときは、処理はS154に戻り、上述の処理が繰り返される。S154〜S159の処理が繰り返されることにより、図柄位置「1」〜図柄位置「20」の全てについて優先引込ステータスが決定され、表示役予想格納処理1〜3(図21)の対応する図柄位置に格納される。S159の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、表示役格納領域をクリアし、表示役検索回数を“1”減算し(S160)、続いて、表示役検索回数は“0”であるか否かを判別する(S161)。この判別が“NO”の場合、表示役予想を表示役予想格納領域に格納し、表示役予想格納領域、図柄位置を更新する(S162)。S162の処理の後、処理はS153に戻り、上述の処理が繰り返される。S161の判別が“YES”の場合は、回転中のリールに対応する全ての表示役予想格納領域1〜3に引込優先ステータスが格納されたことになり、表示役予想格納処理は終了する。
次に、図34を参照して、図24,S17および図33,S156で行われる表示役検索処理について説明する。
この表示役検索処理において、まず、メインCPU64は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタの値を取得する(S171)。有効ラインカウンタは、有効化入賞ラインの本数をカウントするカウンタであり、そのカウント値は、入賞ラインL1が有効化すると“1”,さらに入賞ラインL2A,L2Bが有効化すると“3”,さらに入賞ラインL3A,L3Bが有効化すると“5”となる。本実施形態のパチスロ機1は、単位遊技に3枚のメダルが賭けられられた状態で遊技が行われる3枚賭けのパチスロ機なので、この処理で取得される有効ラインカウンタの値は“5”となる。次に、メインCPU64は、シンボル組合せテーブルの先頭アドレスを取得し(S172)、シンボル組合せテーブルのドレスに対応する3つの図柄格納領域に格納されているシンボルの組合せと比較する(S173)。次に、メインCPU64は、シンボル組合せテーブルから取得したデータと格納領域に格納されているデータとが、回転中の識別子が格納された図柄格納領域を除いて一致したか否かを判別する(S174)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、表示役を決定し、表示役1,2格納領域との論理和を表示役1,2格納領域に格納する(S175)。次に、メインCPU64は、表示役検索回数は“0”回であるか否かを判別し(S176)、この判別が“YES”のときは、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新する(S177)。
S174若しくはS176の判別が“NO”、または、S177の処理の後、メインCPU64は、シンボル組合せテーブルのアドレスを更新し(S178)、続いて、更新されたアドレスがエンドコードであるか否か、つまり、シンボル組合せテーブルの全てのアドレスについて図柄格納領域のデータとの比較が終了したか否かを判別する(S179)。この判別が“NO”の場合、処理はS173に戻り、上述の処理が繰り返される。S173〜S179の処理が繰り返されることにより、シンボル組合せテーブルに記憶された全てのシンボル組合せと、入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの何れか1本の有効化入賞ライン上に位置するシンボルの組合せとが一致するか否かが判別される。S179の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、有効ラインカウンタは“0”であるか否か、つまり、全ての有効化入賞ラインに対応するデータとシンボル組合せテーブルに記憶されたシンボル組合せのデータとの比較が終了したか否かを判別する(S180)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、有効ラインカウンタを“1”減算し、図柄格納領域のアドレスを更新し(S181)、処理はS172に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”の場合、表示役検索処理は終了する。
次に、図35を参照して、図33,S157で行われる表示役予想ステータス取得処理について説明する。
この表示役予想ステータス取得処理において、まず、メインCPU64は、内部当籤役1〜3格納領域に格納されている内部当籤フラグ、表示役1〜3格納領域に格納されている表示役データを取得する(図35,S191)。次に、メインCPU64は、内部当籤役と表示役の排他的論理和をとり、その結果と表示役の論理積をとる(S192)。この処理では、内部当籤役のデータと表示役のデータとが一致するときには演算結果が表示役のデータと一致するので、演算結果を見ることにより表示役が内部当籤役と一致しているか否かが分かることになる。次に、メインCPU64は、表示役予想格納処理(図33)のS154で決定された検索対象リール番号をセットし(S193)、続いて、セットしたリールは左リール2で且つ表示役にチェリー(青チェリーまたは赤チェリー)が含まれるか否かを判別する(S194)。この判別が“NO”のとき、メインCPU64は、チェリーの内部当籤フラグをクリアする(S195)。
S194の判別が“YES”の場合、または、S195の処理の後、メインCPU64は、内部当籤役1〜3格納領域における、メダルの払出に係る役のビットが全て“0”であるか否かを判別する(S196)。S196の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、作動中フラグ格納領域(図18(d))におけるリプレイおよびボーナスの作動に係るビットの全てが“0”であるか否かを判別する(S197)。S196またはS197の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、押圧操作が有効なストップボタン(停止ボタン31〜33)の個数は1個であるか否かを判別する(S198)。この判別が“YES”のとき、メインCPU64は、優先引込ステータスとして停止禁止を示す“80H”を決定する(S200)。これにより、内部当籤役として決定されていない役に対応するシンボル組合せが有効化入賞ライン上に揃うのが回避される。
S197の判別が“YES”、または、S198の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、優先順位テーブルをセットし(S201)、続いて、チェック回数として“4”をセットし、優先順位の初期値として“1”をセットする(S202)。次に、メインCPU64は、現在の優先順位に応じた引込データと、内部当籤役と、表示役の論理積をとる(S203)。つまり、優先順位テーブルに記憶されているそのときの優先順位に応じた引込データと、内部当籤役1〜3格納領域に格納されているデータと、表示役1〜3格納領域に格納されているデータとの論理積を演算する。次に、メインCPU64は、S203での演算結果が“0”であるか否か、つまり、引込データが示す役、内部当籤役、および表示役の種別が一致していないか否かを判別する(S204)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、現在の優先順位に応じた優先引込ステータスを取得し、既に取得されている優先引込ステータスとの論理和をとる(S205)。なお、優先引込ステータスのデータの初期値は“00000000”である。S204の判別が“YES”の場合、または、S205の処理の後、メインCPU64は、チェック回数を“1”減算し、優先順位を“1”加算する(S206)。次に、メインCPU64は、チェック回数は“0”であるか否か、つまり、優先順位1〜優先順位5の全てについて引込データ、内部当籤役、表示役の間での比較が終了したか否かを判別し(S207)、判別が“NO”のときには、処理はS203に戻り、上述の処理が繰り返される。S207の判別が“YES”のとき、またはS200の処理の後、メインCPU64は、現在の図柄位置に対応する表示役予想格納領域1〜3に優先引込ステータスを格納し(S208)、表示役予想ステータス取得処理を終了する。
次に、図36を参照して、図24,S24で行われるボーナス終了チェック処理について説明する。
このボーナス終了チェック処理では、まず、メインCPU64は、RB作動中フラグは“オン”であるか否かを判別する(図36,S211参照)。この判別が“YES”である場合、メインCPU64は、遊技可能回数を1減算し、入賞が成立したなら入賞可能回数を1減算する(S212)。次に、メインCPU64は、遊技可能回数および入賞可能回数のうち少なくとも一方が0か否かを判別する(S213)。この判別が“YES”である場合には、遊技可能回数をカウントする遊技可能回数カウンタおよび入賞可能回数をカウントする入賞可能回数カウンタをクリア等するRB終了時処理を行い(S214)、続いて、RB作動中フラグをオフする(S215)。S211若しくはS213の判別が“NO”である場合、または、S215の処理を行った後、メインCPU64は、払出可能枚数は1以上であるか否かを判別し(S216)、この判別が“NO”のときは、BB中払出枚数カウンタをクリア等するBB、RB終了時処理を行う(S217)。次に、メインCPU64は、BB1,BB2作動中フラグおよびRB作動中フラグをオフする(S218)。S216の判別が“YES”の場合、または、S218の処理の後、ボーナス終了チェック処理は終了する。
次に、図37を参照して、図24,S25で行われるボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理では、まず、メインCPU64は、リール2〜4に実際に揃って表示されている表示役はBB1またはBB2であるか否かを判別する(図37,S221参照)。この判別が“YES”である場合には、プログラムROM65に格納されたボーナス作動時テーブルに基づいて作動中フラグ等をセットするBB1,BB2作動時処理を行い(S222)、持越役格納領域をクリアする(S223)。次に、メインCPU64は、BB開始コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S224)。
S221の判別が“NO”である場合、メインCPU64は、表示役はRBであるか否かを判別し(S225)、判別が“YES”のときには、ボーナス作動時テーブルに基づいて作動中フラグ等をセットするRB作動時処理を行う(S226)。次に、メインCPU64は、持越役格納領域をクリアし(S227)、センターラインに停止されたコンビネーションNoは左リール「2」、中リール「16」、右リール「1」であるか否か、つまり、表示窓5〜7の中段にシンボル「BAR」の組合せ、上段にシンボル「コンドル」の特別の組合せが揃ったか否かを判別する(S228)。この判別が“YES”のとき、メインCPU64は、RB開始コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットし、RB作動時処理を行うと共にRT作動中フラグをオンする(S229)。また、RT遊技回数として“150”をセットする。S228の判別が“NO”のとき、メインCPU64は、RB開始コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットし、RB作動時処理を行う(S230)。S225の判別が“NO”のとき、または、S224,S229,若しくはS230の処理の後、ボーナス作動チェック処理は終了する。
次に、図38を参照して、例えば、1.1[ms]毎にメイン制御基板61で行われる定期割込処理について説明する。
この定期割込処理において、まず、メインCPU64は、I/Oポート71への信号の入力を確認する入力ポートチェック処理を行い(図38,S241参照)、続いて、通信データ送信処理を行う(S242)。通信データ送信処理は、メイン制御基板61における制御RAM66の通信データ記憶領域にセットされたコマンド情報を、サブ制御基板62へ送信する処理である。次に、メインCPU64は、リール2〜4の回転を制御するリール制御処理を行い(S243)、7SEG駆動処理を行い(S244)、続いて、ランプ駆動処理を行う(S245)。7SEG駆動処理では、貯留枚数表示部16やボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20などを構成する各LEDを表示数値に応じて点灯または消灯する。ランプ駆動処理では、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)を、各ランプの点灯または消灯のタイミングに応じて点灯または消灯する。次に、メインCPU64は、自動停止用タイマやゲーム監視用タイマの値の更新等を行うタイマ管理処理を行い(S246)、定期割込処理を終了する。
次に、サブ制御基板62のサブCPU82によって制御される遊技処理について説明する。
図39は、サブCPU82によって行われるリセット割込処理の概略を示すフローチャートである。
このリセット割込処理では、パチスロ機1に電源が投入され、サブCPU82のリセット端子に信号が入力されると、サブCPU82は、制御RAM84や、ビデオRAM93、画像制御ワークRAM98の初期化や、割込を許可する初期化処理を実行すると共に、十字キー23や、「○」ボタン24、「×」ボタン25といった操作部からの入力を監視する入力監視処理を行う(図39,S301参照)。その後、サブCPU82は、メイン制御基板61からのコマンドを処理する後述のコマンド入力処理を行う(S302)。次に、サブCPU82は、制御RAM84に記憶されている演出データに応じて、液晶表示装置22に画像の描画を指令したり、スピーカ96,96に音声の出力を指令したりするコマンド出力処理を行う(S303)。次に、サブCPU82は、後述する画像描画処理を行い(S304)、続いて、画像制御ワークRAM98にあるVDPカウンタの値は2以上であるか否かを判別する(S305)。VDPカウンタは、前回液晶表示装置22での画像の表示に用いられたバッファ領域を切り替えてからの時間を計測するためのカウンタであり、1/60[sec]が経過する毎にカウント値が“1”ずつ繰り上がる。S305の判別が“YES”のときは、前回バッファ領域を切り替えてから、(1/60)×2=1/30[sec]が経過していることになり、サブCPU82は、VDPカウンタを0にリセットし(S306)、画像制御ICであるVDP90にバンク切替コマンドを送信し(S307)、VDP90にバンク切替を行わせて液晶表示装置22に表示する画像データのバンクを切り替えるバンク切替処理を行う。つまり、ビデオRAM93に設けられた2つのバッファ領域のうちデータ書き込み用にされていたバッファ領域に記憶されている画像データに基づいた画像を液晶表示装置22に表示させ、他方の現在液晶表示装置22に表示されている画像と一致した画像データを記憶しているバッファ領域を次回の1/30[sec]のタイミングで液晶表示装置22に表示するべきデータの書き込み用とするように切り替える。S305の判別が“NO”のとき、または、S307の処理を行うと、リセット割込処理は終了する。
図40は、図39のS302で実行されるコマンド入力処理の詳細なフローチャートである。このコマンド入力処理では、まず、サブCPU82は、未処理コマンドがあるか否かを判別し(図40,S311参照)、この判別が“NO”の場合は、そのままコマンド入力処理を終了する。一方、判別が“YES”の場合、サブCPU82は、その未処理コマンドの先頭アドレスを遊技データ格納アドレスにセットし(S312)、続いて、後述するコマンド種別に応じたジャンプ処理を行う(S313)。次に、サブCPU82は、処理したコマンドを処理済みにセットし(S314)、コマンド入力処理を終了する。
図41は、図40のS313で実行されるコマンド種別に応じたジャンプ処理の詳細なフローチャートである。このジャンプ処理では、まず、サブCPU82は、未処理コマンドがあるか否かを判別し(図41,S321参照)、この判別が“NO”の場合は、そのままコマンド種別に応じたジャンプ処理を終了する。一方、この判別が“YES”の場合、サブCPU82は、ジャンプテーブル(図23)を参照し、その未処理コマンドの識別子は04Hであるか否かを判別し(S322)、判別が“YES”のときは後述する遊技開始コマンド処理を行う(S323)。S322の判別が“NO”のとき、サブCPU82は、受信したコマンドに応じた処理を行う(S324)。S323またはS324の処理の後、コマンド種別に応じたジャンプ処理は終了する。
図42は、図41のS323で実行される遊技開始コマンド処理の詳細なフローチャートである。この遊技開始コマンド処理では、まず、サブCPU82は、内部当籤フラグにRBと所定役(本実施形態ではベルの小役)は含まれるか否かを判別し(図42,S331)、判別が“YES”の場合は、RBおよび所定役が内部当籤役として同時に決定されたことを報知する所定役報知演出処理を特定の演出として行う(S332)。S331の判別が“NO”のとき、サブCPU82は、その他の演出処理を行う(S333)。S332またはS333の処理の後、遊技開始コマンド処理は終了する。
図43は、図39のS304で実行される画像描画処理の詳細なフローチャートである。この画像描画処理では、まず、サブCPU82は、遊技開始コマンド処理にて決定された各種演出データを取得し(図43,S341)、続いて、取得した各種演出データをVDP90に送信し、遊技演出画像を表示する(S342)。S342の処理の後、画像描画処理は終了する。
内部抽籤処理(図24,S7)で内部当籤役としてRBおよびベルの小役が同時に決定されると、遊技開始コマンド処理(図42)において所定役報知演出処理が特定の演出として行われ、画像描画処理(図43)により、RBおよびベルの小役が内部当籤役として決定されたことを報知する演出、例えば、液晶表示装置22の画面の色をベルと同じ黄色にする演出が液晶表示装置22で実行される。
以下、図44〜図46を用いて、停止制御処理(図31)でのリール2〜4の回転の停止制御の動作について具体的に説明する。
図44〜図46の左側は表示役予想格納領域(図21)の格納例、右側はその格納に基づき表示窓5〜7に表示されるシンボル組合せの表示例を示す。
図44を参照して、内部当籤役がベルで内部当籤役1格納領域(図18(a))に“00000100”,内部当籤役2格納領域(図18(b))に“0”が格納されている場合に、例えば、左リール2がコードナンバー“6”,中リール3がコードナンバー“10”,右リール4がコードナンバー“1”の「停止開始位置」で、この順序で停止操作が行われたときについて説明する。
まず、回胴停止初期設定処理(図30)のS105で図13(a)に示すベル用停止テーブルが決定され、その先頭アドレスが格納される。次に、S107で呼び出された表示役予想格納処理(図33)により、リール2〜4について図柄位置「1」〜図柄位置「20」の全てのアドレスで優先引込ステータスの決定が順次行われて、表示役予想格納領域1〜3に格納される。
図柄カウンタの値が“6”のときに左リール2が停止操作されると、停止制御処理(図31)のS116でベル用停止テーブルに基づき4コマの滑りコマ数が抽出される。そして、優先引込制御処理(図32)のS131で、左リール2についての優先引込ステータスが格納された表示役予想格納領域1が選択される。続くS132では、最大可能滑りコマ数に相当する「5」がチェック回数としてセットされ、図柄カウンタ“6”に対応する図柄位置「6」のアドレスから、チェック回数分の優先引込ステータスのデータが、アドレス順に取得される。そして、S133では取得されたデータの中から「停止禁止」を除いて最も優先順位の高い優先引込ステータスが検索され、その優先引込ステータスが表示役予想データとして決定される。図44(a)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「6」〜図柄位置「10」までの各アドレスに格納された優先引込ステータスの中では、図柄位置「10」のアドレスに格納された、ベルの小役を示す優先引込ステータスが、「停止禁止」を除いて最も優先順位の高い優先引込ステータスであることから、S133ではこれらが表示役予想データとして決定される。
次に、図31,S116で停止テーブルから抽出された4コマの滑りコマ数と検索順序テーブル(図16)とに基づき、図32,S135では現在の検索順序に応じた滑りコマ数が取得される。続くS136では、表示役予想格納領域1における、図柄カウンタ“6”に対応する図柄位置「6」のアドレスから、検索順序テーブル(図16)に基づき取得された滑りコマ数分先のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。検索順序テーブル(図16)では抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマであることから、S136では図柄位置「6」のアドレスから4つ先のアドレスの図柄位置「10」に格納されている優先引込ステータスが取得される。図柄位置「10」のアドレスに格納されている優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にベルの小役を示すので、S138の判別は“YES”となり、検索順序テーブルに基づいて取得された4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、左リール2の回転が停止すると、図44(a)右側に示すように、左側の表示窓5には、上段にコードナンバー“11”のシンボル“赤7”,中段にコードナンバー“10”のシンボル“ベル”,下段にコードナンバー“9”のシンボル“リプレイ”が停止表示される。
左リール2について停止制御が行われた後にも中リール3および右リール4は回転中なので停止制御処理(図31)のS121の判別が“YES”となり、続くS122で呼び出された表示役予想格納処理(図33)によりリール3,4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1,2に格納される。図柄カウンタの値が“10”のときに中リール3が停止操作されると、停止制御処理(図31)のS116で4コマの滑りコマ数が抽出される。続いて、優先引込制御処理(図32)で表示役予想格納領域1が選択され(S131)、図柄カウンタ“10”に対応する図柄位置「10」から図柄位置「14」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図44(b)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「10」〜図柄位置「14」の中では図柄位置「14」のアドレスに格納された、ベルの小役を示す優先引込ステータスが最も優先順位が高い。このため、S132に続くS133ではこのデータが表示役予想データとして決定される。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「14」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にベルの小役を示すので、S138の判別は“YES”となって4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、中リール3の回転が停止すると、図44(b)右側に示すように、中央の表示窓6には、上段にコードナンバー“15”のシンボル“リプレイ”,中段にコードナンバー“14”のシンボル“ベル”,下段にコードナンバー“13”のシンボル“BAR”が停止表示される。
中リール3について停止制御が行われた後にも右リール4は回転中なので図31,S121の判別が“YES”となり、続くS122でリール4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1に格納される。図柄カウンタの値が“1”のときに右リール4が停止操作されると、図31,S116で4コマの滑りコマ数が抽出され、図32,S131で表示役予想格納領域1が選択され、図柄位置「1」から図柄位置「5」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図44(c)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「1」〜図柄位置「5」の中では図柄位置「5」のアドレスに格納された、ベルの小役を示す優先引込ステータスが最も優先順位が高く、このデータが表示役予想データとして決定される(S133)。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「5」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にベルの小役を示すので、4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、右リール4の回転が停止すると、図44(c)右側に示すように、右側の表示窓7には、上段にコードナンバー“6”のシンボル“赤チェリー”,中段にコードナンバー“5”のシンボル“ベル”,下段にコードナンバー“4”のシンボル“リプレイ”が停止表示される。
よって、有効化入賞ラインL1上にベル−ベル−ベルのシンボル組合せが揃い、ベルの小役が成立する。
次に、図45を参照して、内部当籤役がRBで内部当籤役1格納領域(図18(a))に“0”,内部当籤役2格納領域(図18(b))に“00000100”が格納されている場合に、例えば、左リール2がコードナンバー“19”,中リール3がコードナンバー“9”,右リール4がコードナンバー“15”の「停止開始位置」で、この順序で停止操作が行われたときについて説明する。
まず、回胴停止初期設定処理(図30)のS105で図13(b)に示すRB用停止テーブルが決定され、その先頭アドレスが格納される。次に、S107で呼び出された表示役予想格納処理(図33)によりリール2〜4について図柄位置「1」〜図柄位置「20」の全てのアドレスで優先引込ステータスが順に決定されて、表示役予想格納領域1〜3に格納される。
図柄カウンタの値が“19”のときに左リール2が停止操作されると、停止制御処理(図31)のS116で4コマの滑りコマ数が抽出される。続いて、優先引込制御処理(図32)で表示役予想格納領域1が選択され(S131)、図柄カウンタ“19”に対応する図柄位置「19」から図柄位置「2」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図45(a)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「19」〜図柄位置「2」の中では図柄位置「2」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが「停止禁止」を除いて最も優先順位が高い。このため、S132に続くS133ではこのデータが表示役予想データとして決定される。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「2」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、S138の判別は“YES”となって4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、左リール2の回転が停止すると、図45(a)右側に示すように、左側の表示窓5には、上段にコードナンバー“3”のシンボル“コンドル”,中段にコードナンバー“2”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“1”のシンボル“ベル”が停止表示される。
左リール2の停止制御後、S122でリール3,4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1,2に格納される。図柄カウンタの値が“9”のときに中リール3が停止操作されると、図31,S116で4コマの滑りコマ数が抽出され、図32,S131で表示役予想格納領域1が選択され、図柄位置「9」から図柄位置「13」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図45(b)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「9」〜図柄位置「13」の中では図柄位置「13」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが最も優先順位が高く、このデータが表示役予想データとして決定される(S133)。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「13」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、中リール3の回転が停止すると、図45(b)右側に示すように、中央の表示窓6には、上段にコードナンバー“14”のシンボル“ベル”,中段にコードナンバー“13”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“12”のシンボル“赤7”が停止表示される。
中リール3の停止制御後、S122でリール4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1に格納される。図柄カウンタの値が“15”のときに右リール4が停止操作されると、図31,S116で4コマの滑りコマ数が抽出され、図32,S131で表示役予想格納領域1が選択され、図柄位置「15」から図柄位置「19」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図45(c)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「15」〜図柄位置「19」の中では図柄位置「19」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが最も優先順位が高く、このデータが表示役予想データとして決定される(S133)。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「19」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、右リール4の回転が停止すると、図45(c)右側に示すように、右側の表示窓7には、上段にコードナンバー“20”のシンボル“リプレイ”,中段にコードナンバー“19”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“18”のシンボル“青チェリー”が停止表示される。
よって、有効化入賞ラインL1上にはBAR−BAR−BARのシンボル組合せが揃い、RBの役が成立する。
次に、図46を参照して、内部当籤役がベル+RBで内部当籤役1格納領域(図18(a))および内部当籤役2格納領域(図18(b))に“00000100”が格納されている場合に、例えば、左リール2がコードナンバー“19”,中リール3がコードナンバー“12”,右リール4がコードナンバー“18”の「停止開始位置」で、この順序で停止操作が行われたときについて説明する。
まず、回胴停止初期設定処理(図30)のS105で図14(c)に示すベル+RB用停止テーブルが決定され、その先頭アドレスが格納される。次に、S107で呼び出された表示役予想格納処理(図33)によりリール2〜4について図柄位置「1」〜図柄位置「20」の全てのアドレスで優先引込ステータスが順に決定されて、表示役予想格納領域1〜3に格納される。
図柄カウンタの値が“19”のときに左リール2が停止操作されると、停止制御処理(図31)のS116で4コマの滑りコマ数が抽出される。続いて、優先引込制御処理(図32)で表示役予想格納領域1が選択され(S131)、図柄カウンタ“19”に対応する図柄位置「19」から図柄位置「2」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図46(a)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「19」〜図柄位置「2」の中では図柄位置「2」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが「停止禁止」を除いて最も優先順位が高い。このため、S132に続くS133ではこのデータが表示役予想データとして決定される。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「2」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、S138の判別は“YES”となって4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、左リール2の回転が停止すると、図46(a)右側に示すように、左側の表示窓5には、上段にコードナンバー“3”のシンボル“コンドル”,中段にコードナンバー“2”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“1”のシンボル“ベル”が停止表示される。
左リール2の停止制御後、S122でリール3,4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1,2に格納される。図柄カウンタの値が“12”のときに中リール3が停止操作されると、図31,S116で4コマの滑りコマ数が抽出され、図32,S131で表示役予想格納領域1が選択され、図柄位置「12」から図柄位置「16」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図46(b)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「12」〜図柄位置「16」の中では図柄位置「13」,「16」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが最も優先順位が高く、このデータが表示役予想データとして決定される(S133)。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「16」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、中リール3の回転が停止すると、図46(b)右側に示すように、中央の表示窓6には、上段にコードナンバー“17”のシンボル“コンドル”,中段にコードナンバー“16”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“15”のシンボル“リプレイ”が停止表示される。
中リール3の停止制御後、S122でリール4の全ての図柄位置のアドレスで優先引込ステータスが順に決定され、表示役予想格納領域1に格納される。図柄カウンタの値が“18”のときに右リール4が停止操作されると、図31,S116で4コマの滑りコマ数が抽出され、図32,S131で表示役予想格納領域1が選択され、図柄位置「18」から図柄位置「1」までのアドレスの優先引込ステータスが順に取得される(S132)。図46(c)左側に示すように、表示役予想格納領域1の図柄位置「18」〜図柄位置「1」の中では図柄位置「1」のアドレスに格納された、RBを示す優先引込ステータスが最も優先順位が高く、このデータが表示役予想データとして決定される(S133)。検索順序テーブル(図16)では図31,S116での抽出滑りコマ数“4”,検索順序“1”のときの滑りコマ数が4コマなので、図32,S136では図柄位置「1」のアドレスに格納されている優先引込ステータスが取得される。S136で取得した優先引込ステータスとS133で決定された表示役予想データとは共にRBを示すので、4コマが滑りコマ数として決定される(S144)。この結果、右リール4の回転が停止すると、図47(c)右側に示すように、右側の表示窓7には、上段にコードナンバー“2”のシンボル“コンドル”,中段にコードナンバー“1”のシンボル“BAR”,下段にコードナンバー“0”のシンボル“ベル”が停止表示される。
よって、有効化入賞ラインL1上にBAR−BAR−BARのシンボル組合せが揃うと共に、有効化入賞ラインL2A上にコンドル−コンドル−コンドルの特別のシンボル組合せが揃い、RBおよびRTが成立する。
本実施形態によるパチスロ機1では、上述したように、一般遊技状態中に用いられる一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図10(a))において、RBに割り当てられた下限値8798,上限値8947の数値範囲は、ベルの小役に割り当てられた下限値2048,上限値15547の数値範囲に含まれており、抽出された乱数がRBに割り当てられた数値範囲に属するときにはベルの小役に割り当てられた数値範囲にも必ず属する。このため、RBが内部当籤役として決定されるときにはベルの小役も必ず内部当籤役として同時に決定される。「ベル」および「RB」が内部当籤役として決定されると、図14(c)に示すベル+RB用停止テーブルが停止テーブルとして決定される。ベル+RB用停止テーブルでは、同図(c)で「滑りコマ数」欄が太枠で囲まれた、左リール2についてのコードナンバー“0”〜“2”,“19”,“20”の「停止開始位置」、中リール3についてのコードナンバー“12”〜“16”の「停止開始位置」、右リール4についてのコードナンバー“0”,“1”,“18”〜“20”の「停止開始位置」で停止ボタン33が操作されると、表示窓5〜7の上段にシンボル「コンドル」、中段にシンボル「BAR」が揃って引き込まれ、他の「停止開始位置」で停止ボタン31が操作されるとシンボル「ベル」が有効化入賞ライン上に引き込まれ、RB遊技状態およびRT遊技状態が共に作動する。
本実施形態によるパチスロ機1によれば、このように、RBおよびベルの小役が内部抽籤処理(図24,S7)で同時に内部当籤役として決定された場合には、停止ボタン31〜33の操作に応じてRBに対応するシンボル組合せ“BAR−BAR−BAR”および特別のシンボル組合せ“コンドル−コンドル−コンドル”が同時に停止表示される停止制御が行われる。従って、停止ボタン31〜33の操作に応じてRBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せが同時に停止表示されると、RT遊技状態が作動すると共に、BB遊技が作動する。このため、遊技者は、RBおよびベルの小役が同時に内部当籤役として決定されているときには、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せが同時に停止表示される停止ボタン31〜33の操作を行うことにより、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せを同時に停止表示させて、RT遊技状態を作動させることができる。また、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せを同時に停止表示させないことにより、RT遊技状態を作動させないこともできる。従って、遊技者は、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せを同時に停止表示させる停止ボタン31〜33の操作と、RBに対応するシンボル組合せおよび特別 のシンボル組合せを同時に停止表示させない停止ボタン31〜33の操作とを選択して行うことにより、RT遊技状態を作動させるか否かを選ぶことができる。この結果、RT遊技状態の作動に遊技者の意志を反映させて、遊技の興趣を向上することのできるパチスロ機1を提供することが可能となる。また、BB遊技およびRT遊技状態が同時に作動する遊技状態を作り出すことができるので、パチスロ機1による遊技に新たな遊技性を与えて、パチスロ機1による遊技の遊技性を向上させることもできる。
また、本実施形態によるパチスロ機1によれば、465枚のメダルが獲得されてBB遊技が終了した後にも、RTカウンタが150をカウントしていない場合にはRT遊技状態を継続させることができるので、この点においても、パチスロ機1による遊技に新たな遊技性を与えて、パチスロ機1による遊技の遊技性を向上させることができる。
また、本実施形態によるパチスロ機1によれば、RBおよびベルの小役が内部当籤役として同時に決定されたときにはそのことを報知する特定の演出(図42,S332)が行われるので、この特定の演出を確認した遊技者は、特定の演出が行われてRBおよびベルの小役が内部当籤役として同時に決定されているときにのみ、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せを狙って停止ボタン31〜33の操作を行うことにより、容易にRT遊技状態を作動させることができる。
なお、上記実施形態の説明では、第1の役をRB,第2の役をベルの小役として本発明を適用した場合について説明した。しかし、第1の役の種類は、対応するシンボル組合せが有効化入賞ライン上に停止表示されると特典遊技が作動するのであれば任意であり、例えば、BB1またはBB2としてもよい。また、第1の役がBB1およびBB2の少なくとも一方とRBとを含む構成としても、BB1およびBB2のみを含む構成としてもよい。また、上記実施形態の説明では、第2の役であるベルの小役が内部当籤役として決定されるときには、第1の役であるRBが必ず内部当籤役として同時に決定されている場合について説明した。しかし、第1の役および第2の役が内部当籤役として同時に決定される確率は任意であり、必ずしも同時に第1の役および第2の役が内部当籤役として決定される必要はない。
また、上記実施形態の説明では、表示窓5〜7の上段にシンボル「コンドル」,中段にシンボル「BAR」が揃う場合について説明した。しかし、各シンボル組合せが揃う態様は任意であり、適宜変更して差し支えない。また、上記実施形態の説明では、RBおよびベルの小役が内部当籤役として決定された単位遊技では、特別のシンボル組合せを揃えることができないときには、ベルの小役に対応するシンボル組合せが必ず有効化入賞ライン上に揃う場合について説明したが、その確率は任意であり適宜変更して差し支えない。
また、上記実施形態の説明では、ベルの小役およびRBが内部当籤役として決定されたときにも特定の演出を行ったが、ベルの小役のみが内部当籤役として決定されたときにも特定の演出を行う構成としてもよい。この構成によれば、ベルの小役のみが内部当籤役として決定されたときにも特定の演出が行われるので、特定の演出が行われたときであっても、RBおよびベルの小役が当籤役として同時に決定されていないことがある。このため、ベルの小役のみが内部当籤役として決定されたときにも、RBおよびベルの小役が内部当籤役として同時に決定されていて、RBに対応するシンボル組合せおよび特別のシンボル組合せを停止表示させることができるかもしれない、という期待感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣をさらに高められる。