JP2008027647A - 燃料電池用燃料極およびそれを備えた燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】アノード触媒層の劣化を抑制しつつ水電解を行うことができる燃料電池用燃料極およびそれを備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池は、水素のプロトン化を促進するためのアノード触媒層23と、アノード触媒層に燃料ガスを供給するためのガス拡散層21と、アノード触媒層とガス拡散層との間に設けられ水電解触媒を含有する第1水電解触媒層22aと、アノード触媒層の第1水電解触媒層と反対側に設けられ水電解触媒層を含有する第2水電解触媒層22bとを備える。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池は、水素のプロトン化を促進するためのアノード触媒層23と、アノード触媒層に燃料ガスを供給するためのガス拡散層21と、アノード触媒層とガス拡散層との間に設けられ水電解触媒を含有する第1水電解触媒層22aと、アノード触媒層の第1水電解触媒層と反対側に設けられ水電解触媒層を含有する第2水電解触媒層22bとを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池用燃料極およびそれを備えた燃料電池に関する。
燃料電池は、一般的には水素及び酸素を燃料として電気エネルギーを得る装置である。この燃料電池は、環境面において優れかつ高いエネルギー効率を実現できることから、今後のエネルギー供給システムとして広く開発が進められてきている。
例えば、固体高分子型燃料電池は、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質層の両面に触媒層およびガス拡散層が順に積層された構造を有する。このような固体高分子型燃料電池においては、燃料欠乏時にはアノード側においてプロトン生成のために発電生成水の電気分解反応が起こる。この電気分解反応によって電解質層にプロトンを供給することができる。しかしながら、水の電気分解反応が進行しなくなると燃料極が酸化によって劣化するおそれがある。そこで、燃料極に水電解触媒層を配置する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、電解質層から逆拡散してくる水の電気分解反応を促進することができる。
しかしながら、電解質層側から逆拡散してくる水が水電解触媒層に到達する前に、アノード触媒層において水電解反応が起こる可能性がある。したがって、水電解の過電圧によってアノード触媒層が劣化するおそれがある。
本発明は、アノード触媒層の劣化を抑制しつつ水電解を行うことができる燃料電池用燃料極およびそれを備えた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池用燃料極は、水素のプロトン化を促進するためのアノード触媒層と、アノード触媒層に燃料ガスを供給するためのガス拡散層と、アノード触媒層とガス拡散層との間に設けられ水電解触媒を含有する第1水電解触媒層と、アノード触媒層の第1水電解触媒層と反対側に設けられ水電解触媒層を含有する第2水電解触媒層とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池用燃料極においては、水の電気分解が促進される。それにより、本発明に係る燃料電池用燃料極を備える燃料電池は、燃料欠乏時においても発電を継続することができる。ここで、電解質層側から逆拡散してきた水は、アノード触媒層を移動する際に電気分解する可能性がある。しかしながら、本発明においてはアノード触媒層の第1水電解触媒層と反対側に第2水電解触媒層が設けられていることから、第1水電解触媒層側から逆拡散してくる水のアノード触媒層における水電解反応を抑制することができる。それにより、アノード触媒層に含まれるカーボンの不可逆な劣化を抑制することができる。
特に、低温時等の水の拡散速度が小さい条件下においては、アノード触媒層を移動する水がアノード触媒層において電気分解されやすい。水がアノード触媒層に滞在する時間が長くなるからである。しかしながら、第2水電解触媒層において水電解反応が優先して行われることから、アノード触媒層における水電解反応を抑制することができる。したがって、第2水電解触媒層を設ける効果は、低温時に特に顕著になる。
さらに、アノード触媒層よりもガス拡散層側に第1水電解触媒層が設けられていることから、第1水電解触媒層における水電解反応によって生じた酸素がガス拡散層を介して効率よく外部に排出される。それにより、本発明に係る燃料電池燃料極を備える燃料電池は、発電を継続することができる。その結果、カーボンの酸化に伴うアノード触媒層の不可逆な劣化を抑制することができる。第1水電解触媒層を設ける効果は、大きい発電電流が要求される場合に特に顕著になる。
第2水電解触媒層の層厚は、第1水電解触媒層の層厚よりも小さくてもよい。また、第2水電解触媒層の層厚は、アノード触媒層の層厚よりも小さくてもよい。また、第2水電解触媒層の層厚は、第1水電解触媒層の層厚の10分の1以下であってもよい。また、第2水電解触媒層の層厚は、0.01μm以上1.0μm以下であってもよい。この場合、第2水電解触媒層の層厚が小さいことから、アノード触媒層において解離したプロトンの伝導に対する影響が小さくなる。その結果、本発明に係る燃料電池用燃料極を備える燃料電池の発電効率低下を抑制することができる。また、第2水電解触媒層に含まれる水電解触媒は、RuまたはIrであってもよい。
本発明に係る燃料電池は、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用燃料極と、燃料電池用燃料極上に形成されプロトン伝導性を有する電解質層と、電解質層上に形成された酸素極とを備えることを特徴とするものである。本発明に係る燃料電池においては、水の電気分解が促進される。それにより、本発明に係る燃料電池は、燃料欠乏時においても発電を継続することができる。
ここで、電解質層側から逆拡散してきた水は、アノード触媒層を移動する際に電気分解する可能性がある。しかしながら、本発明においてはアノード触媒層の第1水電解触媒層と反対側に第2水電解触媒層が設けられていることから、電解質層から逆拡散してくる水のアノード触媒層における水電解反応を抑制することができる。それにより、アノード触媒層に含まれるカーボンの不可逆な劣化を抑制することができる。
特に、低温時等の水の拡散速度が小さい条件下においては、アノード触媒層を移動する水がアノード触媒層において電気分解されやすい。水がアノード触媒層に滞在する時間が長くなるからである。しかしながら、第2水電解触媒層において水電解反応が優先して行われることから、アノード触媒層における水電解反応を抑制することができる。したがって、第2水電解触媒層を設ける効果は、低温時に特に顕著になる。
さらに、アノード触媒層よりもガス拡散層側に第1水電解触媒層が設けられていることから、第1水電解触媒層における水電解反応によって生じた酸素がガス拡散層を介して効率よく外部に排出される。それにより、本発明に係る燃料電池は、発電を継続することができる。その結果、カーボンの酸化に伴うアノード触媒層の不可逆な劣化を抑制することができる。第1水電解触媒層を設ける効果は、大きい発電電流が要求される場合に特に顕著になる。
本発明によれば、アノード触媒層の劣化を抑制しつつ水電解を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る燃料電池100の模式的断面図である。図1に示すように、燃料電池100は、セパレータ1、燃料極2、電解質層3、酸素極4およびセパレータ5が順に積層された構造を有する。図1においては説明の簡略化のために単セルが記載されているが、実際の燃料電池においてはこの単セルが複数積層されている。
図1は、本発明の一実施の形態に係る燃料電池100の模式的断面図である。図1に示すように、燃料電池100は、セパレータ1、燃料極2、電解質層3、酸素極4およびセパレータ5が順に積層された構造を有する。図1においては説明の簡略化のために単セルが記載されているが、実際の燃料電池においてはこの単セルが複数積層されている。
セパレータ1,5は、ステンレス等の導電性材料から構成される。セパレータ1の燃料極2側の面には、燃料ガスが流動するためのガス流路が形成されている。セパレータ5の酸素極4側の面には、酸化剤ガスが流動するためのガス流路が形成されている。
酸素極4は、触媒を担持する導電性材料等から構成される触媒層と酸化剤ガスを拡散させるためのガス拡散層とを備える。触媒層は電解質層3側に形成され、ガス拡散層はセパレータ5側に形成されている。酸素極4の触媒層における触媒は、プロトンと酸素との反応を促進するための触媒である。本実施の形態においては、酸素極4の触媒層は例えば白金担持カーボンからなり、酸素極4のガス拡散層は例えばカーボンペーパ等の導電性材料からなる。
燃料極2も、触媒を担持する導電性材料等から構成される。燃料極2の詳細は、後述する。燃料極2および酸素極4の厚さは、例えば、10μm〜30μm程度である。電解質層3は、プロトン伝導性を有するパーフルオロスルフォン酸型ポリマーであるnafion(登録商標)等の固体高分子電解質からなる。電解質層3の層厚は、例えば、30μm〜50μm程度である。
続いて、燃料電池100の動作の概要について説明する。まず、水素ガス等の水素を含有する燃料ガスは、セパレータ1のガス流路を流動しつつ燃料極2に到達する。燃料極2に到達した燃料ガス中の水素は、プロトンと電子とに解離する。この場合の反応式としては、下記の式(1)等が考えられる。プロトンは、電解質層3を伝導し、酸素極4に到達する。
H2 → 2H+ + 2e− (1)
H2 → 2H+ + 2e− (1)
一方、酸素を含有する酸化剤ガスは、セパレータ5のガス流路を流動しつつ酸素極4に到達する。酸素極4に到達した酸化剤ガス中の酸素とプロトンとから水が発生するとともに電力が発生する。発生した電力は、セパレータ1,5によって回収される。以上の動作によって、燃料電池100は発電を行う。
次に、燃料極2の詳細について説明する。図2は、燃料極2の模式的断面図である。図2に示すように、燃料極2は、セパレータ1側から電解質層3側にかけて、ガス拡散層21、第1水電解触媒層22a、アノード触媒層23および第2水電解触媒層22bが順に形成された構造を有する。
ガス拡散層21は、多孔性を有する導電性材料からなる。ガス拡散層21は、例えば、カーボンペーパ等からなる。アノード触媒層23は、触媒を担持する導電性材料、電解質等から構成される。アノード触媒層23は、例えば、触媒を担持する導電性材料として白金担持カーボン、電解質としてnafion(登録商標)を含む。アノード触媒層23の層厚は、例えば、10μm程度である。
第1水電解触媒層22aおよび第2水電解触媒層22bは、水電解触媒等を含有する。この水電解触媒は、C(カーボン)、Ag(銀)等の担体に担持されていてもよい。水電解触媒としては、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)、Ir(イリジウム)、Au(金)、Ag等の金属、Pt−Ru、Pt−Ir等の合金、RuO2,IrO2等の金属酸化物等を用いることができる。第1水電解触媒層22aの層厚は、例えば、10μm程度である。第2水電解触媒層22bの層厚は、例えば、0.01μm〜10μm程度である。
続いて、配流不良時、起動時等の燃料欠乏時における燃料電池100の作用について説明する。燃料が欠乏すると、燃料極2においてプロトンに解離する水素が欠乏することになる。したがって、燃料電池100において発電を継続するために水素以外の材料からプロトンが解離することになる。この場合、主として、酸素極4および電解質層3から逆拡散してきた水が解離する。反応式としては、下記式(2)、(3)が考えられる。
2H2O → 4H+ + 4e− + O2 (2)
2H2O + C → 4H+ + 4e− + CO2 (3)
2H2O → 4H+ + 4e− + O2 (2)
2H2O + C → 4H+ + 4e− + CO2 (3)
本実施の形態においては、燃料極2に第1水電解触媒層22aおよび第2水電解触媒層22bが設けられていることから、燃料極2における水の電気分解(水電解反応)が促進される。したがって、式(3)の反応に比較して式(2)の反応が優先してなされる。その結果、燃料電池100は、発電を継続することができる。
ここで、電解質層3側から逆拡散してきた水は、アノード触媒層23を移動する際に電気分解する可能性がある。しかしながら、本実施の形態においてはアノード触媒層23よりも電解質層3側に第2水電解触媒層22bが設けられていることから、アノード触媒層23における水電解反応を抑制することができる。それにより、アノード触媒層23に含まれるカーボンの不可逆な劣化を抑制することができる。
特に、低温時等の水の拡散速度が小さい条件下においては、アノード触媒層23を移動する水がアノード触媒層23において電気分解されやすい。水がアノード触媒層23に滞在する時間が長くなるからである。しかしながら、第2水電解触媒層22bにおいて水電解反応が優先して行われることから、アノード触媒層23における水電解反応を抑制することができる。したがって、第2水電解触媒層22bを設ける効果は、低温時に特に顕著になる。
さらに、アノード触媒層23よりもガス拡散層21側に第1水電解触媒層22aが設けられていることから、第1水電解触媒層22aにおける式(2)の反応によって生じた酸素がガス拡散層21を介して効率よく外部に排出される。それにより、式(2)の反応が継続的に行われる。その結果、カーボンの酸化に伴うアノード触媒層23の不可逆な劣化を抑制することができる。第1水電解触媒層22aを設ける効果は、大きい発電電流が要求される場合に特に顕著になる。式(2)の反応を促進する必要性が高くなるからである。
なお、第2水電解触媒層22bの層厚は、第1水電解触媒層22aの層厚以下であってもよい。この場合、第2水電解触媒層22bの層厚が小さくなる。それにより、アノード触媒層23において解離したプロトンの電解質層3への伝導に対する影響が小さくなる。その結果、燃料電池100の発電効率低下を抑制することができる。第2水電解触媒層22bの層厚は、さらに、電解質層3の層厚よりも小さくかつアノード触媒層23の層厚よりも小さいことが好ましい。
第2水電解触媒層22bは、例えば、以下の方法により作製することができる。まず、メタルブラック状の水電解触媒と水とを、重量比で1:1〜1:10の割合で混合し、超音波ホモジナイザーにて3分程度攪拌する。次に、アルドリッチ社製の「ナフィオンソリューション」からなる電解質樹脂を水電解触媒の重量に対して0%〜50%程度(好ましくは5%〜15%)になるように混合する。次いで、超音波ホモジナイザーを用いて水電解触媒および電解質樹脂を5分〜15分程度攪拌する。それにより、水電解触媒の粒度分布におけるD90値を1μm以下にする。次に、電解質層3上に攪拌後の水電解触媒および電解質樹脂を塗布する。水電解触媒の目付け量は0.1mg/cm2〜1.0mg/cm2にすることが好ましい。以上の工程により、第2水電解触媒層22bを作製することができる。
なお、本実施の形態においては、燃料極2が燃料電池用燃料極に相当する。
以下、上記の実施の形態に係る燃料電池を作製し、その特性を調べた。
(実施例1)
実施例1においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。酸素極4の触媒層に含まれる触媒としては、Pt担持カーボンを用いた。この場合のPtの重量濃度は、カーボンに対して50wt%とした。この触媒担持カーボンのカーボンと電解質樹脂との重量比が1:1になるように触媒担持カーボンと電解質樹脂とを配合し、これをPt目付けが0.4g/cm2、層厚が15μmとなるように塗布して触媒層とした。電解質層3には、nafion(登録商標)を用いた。電解質層3の層厚は、50μmとした。
実施例1においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。酸素極4の触媒層に含まれる触媒としては、Pt担持カーボンを用いた。この場合のPtの重量濃度は、カーボンに対して50wt%とした。この触媒担持カーボンのカーボンと電解質樹脂との重量比が1:1になるように触媒担持カーボンと電解質樹脂とを配合し、これをPt目付けが0.4g/cm2、層厚が15μmとなるように塗布して触媒層とした。電解質層3には、nafion(登録商標)を用いた。電解質層3の層厚は、50μmとした。
アノード触媒層23に含まれる触媒としては、Pt担持カーボンを用いた。この場合のPtの重量濃度は、カーボンに対して20wt%とした。この触媒担持カーボンのカーボンと電解質樹脂との重量比が1:1になるように触媒担持カーボンと電解質樹脂とを配合し、これをPt目付けが0.2g/cm2、層厚が15μmとなるように塗布してアノード触媒層23とした。
第1水電解触媒層22aに含まれる水電解触媒としては、IrO2担持カーボンを用いた。この場合のIrO2の重量濃度は、カーボンに対して50wt%とした。この触媒担持カーボンのカーボンと電解質樹脂との重量比が1:1になるように触媒担持カーボンと電解質樹脂とを配合し、これをIrO2目付けが0.2g/cm2、層厚が10μmとなるように塗布して第1水電解触媒層22aとした。第2水電解触媒層22bの水電解触媒としては、メタルブラック状で平均粒径D90が1μmのRuO2を用いた。また、第2水電解触媒層22bの電解質樹脂濃度は、10wt%とした。実施例1においては、第2水電解触媒層22bの層厚は、1.0μmとした。
(実施例2)
実施例2においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例2に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が3.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
実施例2においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例2に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が3.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
(実施例3)
実施例3においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例3に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が6.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
実施例3においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例3に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が6.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
(実施例4)
実施例4においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例4に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が10.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
実施例4においては、上記実施の形態に係る燃料電池100を作製した。実施例4に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bの層厚が10.0μmである他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
(比較例)
比較例においては、第2水電解触媒層22bが設けられていない燃料電池を作製した。比較例に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bが設けられていない他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
比較例においては、第2水電解触媒層22bが設けられていない燃料電池を作製した。比較例に係る燃料電池は、第2水電解触媒層22bが設けられていない他は、実施例1に係る燃料電池と同様の構成を有する。
(分析)
実施例1〜4および比較例に係る燃料電池の逆電位試験前後におけるセル電圧を調べた。逆電位試験時に用いたガスは、窒素ガスおよびエアである。セパレータ1のガス流路には、背圧0.10MPaで窒素ガスを0.500L/min流した。セパレータ5のガス流路には、背圧0.10MPaでエアを0.866L/min流した。窒素ガスおよびエアの加湿温度は、いずれも80℃に設定した。セル温度は、80℃に設定した。これらの条件下で、実施例1〜4および比較例に係る燃料電池に対して0.2A/cm2の電流を1時間流した。その逆電位試験前後のセル電圧を図3に示す。図3の縦軸は通常運転時(1.0A/cm2)におけるセル電圧を示し、図3の横軸は第2水電解触媒層22bの層厚を示す。
実施例1〜4および比較例に係る燃料電池の逆電位試験前後におけるセル電圧を調べた。逆電位試験時に用いたガスは、窒素ガスおよびエアである。セパレータ1のガス流路には、背圧0.10MPaで窒素ガスを0.500L/min流した。セパレータ5のガス流路には、背圧0.10MPaでエアを0.866L/min流した。窒素ガスおよびエアの加湿温度は、いずれも80℃に設定した。セル温度は、80℃に設定した。これらの条件下で、実施例1〜4および比較例に係る燃料電池に対して0.2A/cm2の電流を1時間流した。その逆電位試験前後のセル電圧を図3に示す。図3の縦軸は通常運転時(1.0A/cm2)におけるセル電圧を示し、図3の横軸は第2水電解触媒層22bの層厚を示す。
図3に示すように、比較例に係る燃料電池においては、逆電位試験前に比較して逆電位試験後にはセル電圧が大幅に低下した。これは、燃料の欠乏に起因して燃料極2に含まれるカーボンが不可逆に劣化したからであると考えられる。これに比較して、実施例1〜4に係る燃料電池においては、逆電位試験の前後においてセル電圧にほとんど変化が見られなかった。これは、第2水電解触媒層22bを設けることによって、アノード触媒層23におけるカーボンの不可逆な劣化を抑制できたからであると考えられる。
なお、第2水電解触媒層22bの層厚を大きくすると、逆電位試験前のセル電圧が徐々に低下することがわかった。したがって、第2水電解触媒層22bの層厚は、小さいことが好ましい。図3に示すように、第2水電解触媒層22bの層厚を第1水電解触媒層22aの層厚の10分の1である1.0μmに設定することによって、第2水電解触媒層22bを設けない場合の逆電位試験前のセル電圧と等しい値とすることができた。したがって、第2水電解触媒層22bの層厚は、第1水電解触媒層22aの10分の1である1.0μm以下であることが好ましい。なお、製造上の観点から、第2水電解触媒層22bの層厚は、0.01μm以上であることが好ましい。
2 燃料極
3 電解質層
4 酸素極
21 ガス拡散層
23 アノード触媒層
22a 第1水電解触媒層
22b 第2水電解触媒層
100 燃料電池
3 電解質層
4 酸素極
21 ガス拡散層
23 アノード触媒層
22a 第1水電解触媒層
22b 第2水電解触媒層
100 燃料電池
Claims (7)
- 水素のプロトン化を促進するためのアノード触媒層と、
前記アノード触媒層に燃料ガスを供給するためのガス拡散層と、
前記アノード触媒層と前記ガス拡散層との間に設けられ、水電解触媒を含有する第1水電解触媒層と、
前記アノード触媒層の前記第1水電解触媒層と反対側に設けられ、水電解触媒層を含有する第2水電解触媒層とを備えることを特徴とする燃料電池用燃料極。 - 前記第2水電解触媒層の層厚は、前記第1水電解触媒層の層厚よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用燃料極。
- 前記第2水電解触媒層の層厚は、前記アノード触媒層の層厚よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用燃料極。
- 前記第2水電解触媒層の層厚は、前記第1水電解触媒層の層厚の10分の1以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用燃料極。
- 前記第2水電解触媒層の層厚は、0.01μm以上1.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用燃料極。
- 前記第2水電解触媒層に含まれる水電解触媒は、RuまたはIrであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用燃料極。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池用燃料極と、
前記燃料電池用燃料極上に形成され、プロトン伝導性を有する電解質層と、
前記電解質層上に形成された酸素極とを備えることを特徴とする燃料電池。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011040177A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-24 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池用アノード触媒層 |
KR101851939B1 (ko) | 2015-12-09 | 2018-04-26 | 건국대학교 산학협력단 | Pt-C와 Pt-TiO2 이중층 구조의 고분자 연료전지용 촉매 및 이를 포함하는 막-전극 접합체 |
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WO2022236911A1 (zh) * | 2021-05-10 | 2022-11-17 | 鸿基创能科技(广州)有限公司 | 高抗反极能力阳极催化层及其制备与膜电极、燃料电池应用 |
-
2006
- 2006-07-19 JP JP2006196571A patent/JP2008027647A/ja active Pending
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