JP2008026527A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】全セル初期化動作が不安定となっても誤点灯を発生させることなく、画像表示品質を大きく低下させることのないパネルの駆動方法を提供する。
【解決手段】走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備え、放電セルで初期化放電を発生させる初期化期間と、放電セルで書込み動作を行う書込み期間と、書込み動作を行って書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有するサブフィールドを複数配置して1つのフィールド期間を構成し、かつフィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間の後に、走査電極に矩形波形電圧を印加する異常電荷消去期間を設け、1つ以上のフィールド期間から成る第1のフィールド群と第2のフィールド群とを設けるとともに、第1のフィールド群の異常電荷消去期間の設けた期間と、第2のフィールド群の異常電荷消去期間を設けた期間とを異ならせたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。
前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。
そして、表示電極とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、たとえば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極との対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。
各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有し、初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成する。初期化動作には、全ての放電セルで初期化放電を発生させる初期化動作(以下、「全セル初期化動作」と略記する)と、維持放電を行った放電セルで初期化放電を発生させる初期化動作(以下、「選択初期化動作」と略記する)とがある。
書込み期間では、表示を行うべき放電セルにおいて選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に維持パルスを印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
また、サブフィールド法の中でも、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させた新規な駆動方法が開示されている。
具体的には例えば、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間において全ての放電セルを放電させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルのみ初期化する選択初期化動作を行う。その結果、表示に関係のない発光は全セル初期化動作の放電に伴う発光のみとなりコントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−242224号公報
近年、パネルの大型化、高精細度化とともに、パネルに封入されている放電ガスのキセノン分圧を増加させてパネルの発光効率を向上させる検討がなされている。しかし、キセノン分圧を増加させると放電遅れが大きくなる等、放電が不安定となる傾向がある。万一、上述した全セル初期化動作が不安定となり、書込み放電を発生させなかった放電セルで維持放電が発生する誤動作(以下、「誤点灯」と略記する)が発生すると、画像表示品質を大きく低下させてしまうおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、万一、全セル初期化動作が不安定となっても誤点灯を発生させることなく、画像表示品質を大きく低下させることのない駆動方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記放電セルで初期化放電を発生させる初期化期間と、前記放電セルで書込み動作を行う書込み期間と、前記書込み動作を行って書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有するサブフィールドを複数配置して1つのフィールド期間を構成し、かつ前記フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間の後に、前記走査電極に矩形波形電圧を印加する異常電荷消去期間を設け、1つ以上の前記フィールド期間から成る第1のフィールド群と第2のフィールド群とを設けるとともに、前記第1のフィールド群の異常電荷消去期間を設けた期間と、前記第2のフィールド群の異常電荷消去期間を設けた期間とを異ならせたことを特徴とする。
また、それぞれの前記フィールド期間において少なくとも1つの前記サブフィールドの初期化期間において、画像表示を行う全ての放電セルに対して初期化動作を発生させる全セル初期化動作を行い、前記第1のフィールド群の前記異常電荷消去期間をそれぞれの前記フィールド期間の前記全セル初期化動作の後に設け、前記第2のフィールド群の前記異常電荷消去期間をそれぞれの前記シールド期間の前記サブフィールドのうちの最初から3番目に配置されたサブフィールドの初期化期間の後に設けたことを特徴とする。
さらに前記第1のフィールド群と前記第2のフィールド群を所定の回数ごとに、あるいは交互に切り替えることを特徴とする。
このような構成により、初期化放電を安定化させることによって、良質な品質で画像表示をさせることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することができる。
このような構成により、初期化放電を安定化させることによって、良質な品質で画像表示をさせることができるプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
本発明によれば、誤点灯を発生させることなく、画像表示品質を大きく低下させることのないパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態におけるパネル1の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板2上には、走査電極3と維持電極4とからなる表示電極対7が複数形成されている。そして走査電極3と維持電極4とを覆うように誘電体層5が形成され、その誘電体層5上に保護層6が形成されている。背面板8上にはデータ電極9が複数形成され、データ電極9を覆うように誘電体層10が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁11が形成されている。そして、隔壁11の側面および誘電体層10上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層12が設けられている。
これら前面板2と背面板8とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対7とデータ電極9とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。本実施の形態においては、輝度向上のためにキセノン分圧を10%とした放電ガスが用いられている。放電空間は隔壁11によって複数の区画に仕切られており、表示電極対7とデータ電極9とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネルの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本実施の形態におけるパネル1の電極配列図である。パネル1には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極3)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極4)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極9)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
図3は、本実施の形態におけるパネルを駆動する駆動回路の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置20は、パネル1、画像信号処理回路21、データ電極駆動回路22、走査電極駆動回路23、維持電極駆動回路24、タイミング発生回路25および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路21は、入力された画像信号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路22はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する信号に変換し各データ電極D1〜Dmを駆動する。
タイミング発生回路25は水平同期信号H、垂直同期信号Vをもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路23は、初期化期間において走査電極SC1〜SCnに印加する初期化電圧波形を発生するための初期化波形発生回路300を有し、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜SCnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路24は、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜SUnを駆動する。
次に、パネル1を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。プラズマディスプレイ装置20は、サブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を備える。また、本実施の形態においては、初期化期間と書込み期間との間に、必要に応じて異常電荷消去期間を備える。
初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。このときの初期化動作には、全セル初期化動作と、選択初期化動作とがある。
異常電荷消去期間では、万一、先行する全セル初期化期間における初期化動作が不安定となり、いずれかの放電セルの内部に異常電荷が蓄積された場合、その放電セルの異常電荷を消去する。
書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに比例した数の維持パルスを表示電極対7に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。
本実施の形態におけるサブフィールド構成は、1フィールドを1のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つと仮定して説明する。
図4は本実施の形態におけるサブフィールド構成を示す図であり、走査電極3に印加する駆動電圧波形の1フィールドの概略を示すものである。ここでは本発明の実施の形態1においては、第1SFは全セル初期化動作を行うサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」と略記する)であり、第2SF〜第10SFは選択初期化を行うサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」と略記する)である。複数存在するフィールドの中で、あるタイミングのフィールドAでは第1SFに異常電荷消去期間が設けられており、それ以外のサブフィールドには異常電荷消去期間は設けられていない。また、フィールドAと異なるタイミングのフィールドBでは第3SFに異常電荷消去期間が設けられており、それ以外のサブフィールドには異常電荷消去期間は設けられていない。本実施の形態では、このフィールドAとフィールドBで構成され、ある任意の回数で入れ替わるか、あるいは1フィールド毎に交互に入れ替わる。この作用効果については後述する。
ここから、フィールドA、フィールドBの電圧変化と放電現象について説明する。
まずはフィールドAについて説明する。
図5は、フィールドAの第1SFにおいてパネル1の各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図である。第1SFは全セル初期化サブフィールドで、かつ異常電荷消去期間を備えるサブフィールドを示している。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜Dm、維持電極SU1〜SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。
この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜Dm上部および維持電極SU1〜SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
以上の説明は、全セル初期化動作が正常に行われた場合であるが、放電遅れが大きくなる等、放電が不安定となると、緩やかに変化する傾斜波形電圧を印加しているにもかかわらず、走査電極SC1〜SCnとデータ電極D1〜Dmとの間、あるいは走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間で強い放電が発生することがある。このような強い放電を、以下「異常初期化放電」と略記する。
そして異常初期化放電が全セル初期化期間の後半部で発生すると、走査電極SC1〜SCn上には正の壁電圧、維持電極SU1〜SUn上には負の壁電圧、データ電極D1〜Dm上にも何らかの壁電圧が蓄積される。また、異常初期化放電が全セル初期化期間の前半部で発生した場合には、全セル初期化期間の後半部でも再び異常初期化放電が発生し、その結果、上述した壁電圧が蓄積される。これらの壁電圧は放電セルの正常な動作を阻害するので、これらの壁電圧を生じる壁電荷を、以下「異常電荷」と略記する。
この初期化期間の後の異常電荷消去期間では、全セル初期化動作が正常に行われた場合、データ電極D1〜Dmを0(V)に保ったまま、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsを印加し、維持電極に0(V)を印加する。このとき各電極に印加される電圧は、維持期間において走査電極SC1〜SCnに最初の維持パルス電圧Vsを印加したときと同じである。上述したように、書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生しないのと同様に、異常電荷消去期間は初期化期間の直後、書込み期間の前に設けられているので、正常な放電セルにおいては異常電荷消去期間では放電は発生しない。
しかし一方で、異常電荷を持つ放電セルに対しては、走査電極SC1〜SCnに維持電圧Vsが印加されているので、放電する可能性がある。また走査電極SC1〜SCnに維持電圧Vsを印加する時間を維持期間における維持パルスの持続時間より長く設定している。そのため、異常電荷を持つ放電セルが異常電荷消去期間に放電する確率は維持パルスにより放電する確率と比較してはるかに高く、異常電荷を持つ放電セルのほとんどを異常電荷消去期間において放電させることができる。
次に、データ電極および維持電極を0(V)に保ったまま、走査電極SC1〜SCnに負の電圧Vaを印加する。すると、異常電荷を持つ放電セルは再び放電を発生し異常電荷が除去される。そのため、その後維持期間において維持放電を発生させることはない。ただし、異常電荷が除去される際に書込み動作に必要な壁電荷も消去されてしまうので書込み動作を行うこともできなくなる。このような壁電荷の状態は次に全セル初期化動作を行うまで続き不灯となる。
そして、次の書込み期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。
1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧の差とが加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
なお、異常電荷を持つ放電セルでは、書込み放電に必要な壁電圧を備えていないので正常な書込み放電は発生しない。
続く維持期間では、まず走査電極SC1〜SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜SUnに0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層12が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnには0(V)を、維持電極SU1〜SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極対7の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間の最後には走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間にいわゆる細幅パルス状の電圧差を与えて、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧を消去している。
なお、異常電荷を持つ放電セルの走査電極SCp(p=1〜n)上には正の壁電圧、維持電極SUp上には負の壁電圧が蓄積されているので維持放電が発生する可能性がある。ただし、異常電荷の大きさは維持放電を確実に発生させるほど大きくないので、維持放電は偶発的に発生することになる。また最初のサブフィールドで維持放電が発生しなかった場合には、次のサブフィールドの維持期間で維持放電が発生する可能性がある。このように、異常電荷を持つ放電セルは、表示電極対7のどちらかに維持電圧Vsを印加されると常に放電する可能性を持っているが、維持期間において一旦維持放電が発生すると続く初期化期間において正常に初期化動作が行われるので、その後のサブフィールドでは正常な動作を行う。
図6は、フィールドAの第2SF以降においてパネル1の各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図である。第2SFは、選択初期化サブフィールドであって、かつ異常電荷消去期間を備えないサブフィールドを示している。
選択初期化を行う初期化期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3’から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。
すると前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。またデータ電極Dkに対しては、直前の維持放電によってデータ電極Dk上に十分な正の壁電圧が蓄積されているので、この壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。
一方、前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように選択初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行う動作である。
続く書込み期間の動作は全セル初期化サブフィールドの書込み期間の動作と同様であるため説明を省略する。続く維持期間の動作も維持パルスの数を除いて同様である。
ここから、フィールドBについて説明する。
図7は、フィールドBの第1SFにおいてパネル1の各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図である。第1SFは全セル初期化サブフィールドで、かつ異常電荷消去期間を備えないサブフィールドを示している。
初期化期間における全セル初期化動作、書込み期間における書込み動作、維持期間における維持動作については、異常電荷消去期間を備える全セル初期化サブフィールドにおけるそれぞれの動作と同様であるため、説明を省略する。
これは異常電荷消去期間を備えていないため、異常電荷が生じた際には誤点灯が発生する。
図8は、フィールドBの第3SFにおいてパネル1の各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図である。第3SFは選択初期化サブフィールドであって、かつ異常電荷消去期間を備えたサブフィールドである。
初期化期間における選択初期化動作、書込み期間における書込み動作、維持期間における維持動作については、異常電荷消去期間を備えない選択初期化サブフィールドにおけるそれぞれの動作と同様であるため、説明を省略する。
異常電荷消去期間では、データ電極D1〜Dmを0(V)に保ったまま、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsを印加し、維持電極に0(V)を印加する。このとき各電極に印加される電圧は、維持期間において走査電極SC1〜SCnに最初の維持パルス電圧Vsを印加したときと同じである。上述したように、書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生しないが、異常電荷消去期間は初期化期間の直後、書込み期間の前に設けられているので、正常な放電セルにおいては異常電荷消去期間では放電は発生しない。
しかし異常電荷を持つ放電セルに対しては、走査電極SC1〜SCnに維持電圧Vsが印加されているので、放電する可能性がある。また走査電極SC1〜SCnに維持電圧Vsを印加する時間を維持期間における維持パルスの持続時間より長く設定している。そのため、異常電荷を持つ放電セルが異常電荷消去期間に放電する確率は維持パルスにより放電する確率と比較してはるかに高く、異常電荷を持つ放電セルのほとんどを異常電荷消去期間において放電させることができる。
次に、データ電極および維持電極を0(V)に保ったまま、走査電極SC1〜SCnに負の電圧Vaを印加する。すると、異常電荷を持つ放電セルは再び放電を発生し異常電荷が除去される。そのため、その後維持期間において維持放電を発生させることはない。ただし、異常電荷が除去される際に書込み動作に必要な壁電荷も消去されてしまうので書込み動作を行うこともできなくなる。このような壁電荷の状態は次に全セル初期化動作を行うまで続く。
フィールドBの第2SFおよび第4SF〜第10SFは、選択初期化動作を行うサブフィールド選択初期化サブフィールドであって、かつ異常電荷消去期間を備えないサブフィールドであり、維持期間における維持パルス数を除いて図6に示した第2SFと同様の動作を行うので説明を省略する。
次に、本実施の形態における階調の表示方法について説明する。
図9は表示すべき階調とそのときのサブフィールドの書込み動作の有無との関係を示す図であり、「○」は書込み動作を行うことを示し、「−」は書込み動作を行わないことを示している。たとえば階調「0」すなわち黒を表示する放電セルでは、第1SF〜第10SFの全てのサブフィールドで書込み動作を行わない。すると放電セルは一度も維持放電することなく輝度も最も低くなる。階調「1」を表示する放電セルでは輝度重み「1」を持つサブフィールド、本実施の形態においては第1SFでのみ書込み動作を行い、それ以外のサブフィールドでは書込み動作を行わない。
階調「2」を表示する放電セルでは輝度重み「2」を持つ第2SFでのみ書込み動作を行う。また、階調「3」を表示する場合には第3SFでのみ書込み動作を行う方法もあるが、本実施の形態においてフィールドBの場合について説明すれば、第3SFでは書込み動作を行わず、代わりに第1SFおよび第2SFで書込み動作を行うように制御している。
その他の階調を表示する場合にも図9に示すようにそれぞれのサブフィールドで書込み動作を行うかまたは書込み動作を行わないように制御している。そして本実施の形態においては、各階調を表示する際に、第3SF〜第10SFのいずれかで書込み動作を行う場合には、少なくとも第1SFまたは第2SFで書込み動作を行うように制御している。すなわち第3SF〜第10SFは、第1SFにおいて全セル初期化動作ののち少なくとも1つのサブフィールドで書込み動作を行った場合にのみ書込み動作を行うサブフィールドである。言い換えれば、第1SFおよび第2SFで書込み動作を行わなかった場合には第3SF〜第10SFで書込み動作を行うこともない。
このように本実施の形態においては、フィールドBの第3SF以降のサブフィールドは、全セル初期化動作ののち少なくとも1つのサブフィールドで書込み動作を行った場合にのみ書込み動作を行う所定のサブフィールドである。加えて、第3SFは、全セル初期化動作ののち最初に書込み動作を行うことがないように駆動されるサブフィールドの中で、最初のサブフィールドである。
ではここから、フィールドAとフィールドBの実際の画像表示品質に対する作用効果について説明する。
上述したように、本発明で解決を目指す誤点灯という不具合は、異常初期化放電を起因として、放電セル内に異常電荷が生じ、各サブフィールドの維持期間において偶発的に維持放電を発生させるものである。そして、一旦維持放電が発生するとその維持期間の最後まで維持放電が継続する。
したがって、この維持放電による発光は輝度重みの大きいサブフィールド、本実施の形態においては後ろに配置されたサブフィールドほど明るくなる可能性が高くなる。発光すべきでない放電セルが明るく発光すると画像表示品質を大きく損なうので、異常電荷による発光輝度はできるだけ抑えなければならない。そのためには、全セル初期化動作の後、できるだけ前に配置されたサブフィールドに異常電荷消去期間を設けて異常電荷を消去することが望ましい。
フィールドAは異常電荷消去期間を第1SFの全セル初期化動作の後に設けることによって、誤点灯を解消している。
しかしながら、たとえばパネルを高温や低温等の非常に厳しい環境の下で使用した場合、全セル初期化動作が正常に行われたにもかかわらず異常電荷消去期間において放電する放電セルの発生する可能性があることが明らかとなった。そして、上述したように、いったん異常電荷消去期間において放電した放電セルは続くサブフィールドの書込み期間で書込み動作ができなくなるため(以下、「誤消去」と略記する)、画像表示品質を低下させるおそれがある。
このような現象は、維持放電を発生する機会の少ない放電セルと、それに隣接した維持放電を発生する機会の多い放電セルとの電荷の移動によって生じている。この隣接する放電セルの維持放電によって発生した電荷が漏れ出て、維持放電の機会の少ない放電セルの電極表面に蓄積することによって現出する。
そしてこの漏れ出た電荷は、蓄積した放電セルにおいて維持放電を発生させることによって除去することが可能であることも明らかとなった。
そこで、異常電荷消去期間を全セル初期化動作ののち最も早い第1SFに設けるのではなく第3SFに設け、たとえば第1SFまたは第2SFにおいて書込み動作を行った場合には第1SFまたは第2SFで維持放電が発生するので第3SFの異常電荷消去期間において放電することはなくなり、その後のサブフィールドで正常に書込み動作を行うことができる。
これは上述したように、本実施の形態での階調表現においては第1SF、第2SFで、「0」階調を除いて必ず書込み動作を行うため、第3SFの異常電荷消去期間において放電が発生し、その後のサブフィールドにおいて正常な書込み動作が行えなくなることはあり得ない。
フィールドBは異常電荷消去期間を第3SFの初期化期間の後に設けることによって、誤消去を解消している。
上記をまとめると、フィールドAにおいては全セル初期化の直後に異常電荷消去期間を設けるために誤点灯を極力低減することができる反面、誤消去が発生する可能性がある。また、フィールドBにおいては異常電荷消去期間を設けるサブフィールド以前のサブフィールドで書込み動作が行われて維持放電が発生するので異常電荷が除去され誤消去を無くすことが出来る反面、全セル初期化から異常電荷消去期間が設けられたサブフィールドまでで誤点灯が発生する可能性がある。
ここでもう一度、フィールドAが解消する誤点灯と、フィールドBが解消する誤消去について発生状況を比較してみる。
誤点灯は放電遅れが大きくなる等、放電が不安定になると、初期化期間において生じる異常初期化放電に起因している。一方で誤消去は、維持放電の機会が少ない放電セルに、隣接した放電セルの維持放電によって発生した電荷が漏れ出て蓄積することに起因している。言い換えるならば、漏れ出た電荷が蓄積されて誤消去が発生するためには、隣接セルで数多くの維持パルスを印加させる必要がある。ここで、発生頻度の観点から考えると誤放電よりも誤消去の方が発生頻度は低いということになる。よって、フィールドAとフィールドBの設定回数を同一にする必要はなく、フィールドBを設ける頻度を極力低くしても、誤消去を無くしつつ、かつ誤点灯を低減することが可能である。
次に本実施の形態でのフィールドA、フィールドBの設定形態について説明する。
図10はフィールドAとフィールドBを設けた本実施の形態を示す。
フィールドがフィールド1から順にフィールド2、フィールド3・・・フィールド9まで遷移したとする。まず、パターン1においてはフィールド1,3,5・・・の奇数番目のフィールドではフィールドAを、フィールド2,4,6・・・の偶数番目のフィールドではフィールドBを設けている。これにより、フィールドBで誤消去を無くしたうえに、フィールドAを設けることで誤点灯を低減させている。
ここではフィールドAとフィールドBを交番させた例について述べたが、異常電荷が蓄積しやすい状態、すなわち誤消去の発生頻度が高い画像表示ではパターン2の様にフィールドAに比べフィールドBの割合を増やして誤消去を低減することもでき、その一方で異常電荷が蓄積しにくい状態ではパターン3の様にフィールドAに比べフィールドBの割合を減らして誤点灯を低減することもできる。
なお、フィールドAとフィールドBの割合は上記の例のみに限らず、異常放電が蓄積する状態によって割合は上記の例と異なっていても同様の効果が得られる。また、上記の例ではフィールドAおよびフィールドBは周期的に入れ替わる実施例について述べたが、ランダムにフィールドAおよびフィールドBが入れ替わっても、同様の効果が得られる。
なお、上記の例ではフィールドAは全セル初期化サブフィールドに異常電荷消去期間が設けられているが、誤点灯が目立たなければ全セル初期化サブフィールド以降のサブフィールドに異常電荷消去期間を設けてもよい。また、フィールドBでは異常電荷消去期間が3SFに設けられているが、全セル初期化動作ののち最初に書込み動作を行うことがないように駆動されるサブフィールドで、かつ書込み誤消去が生じるまで異常電荷が蓄積されなければ、3SF以外のサブフィールドに異常電荷消去期間を設けてもよい。
また本実施の形態では、異常電荷消去期間を設けるパターンを2種類としているがこの限りではない。誤点灯、誤消去の発生頻度、あるいは画像表示パターンに応じて変化させることもできる。
次に、異常電荷消去期間における駆動電圧波形30を発生する方法について説明する。図11は本実施の形態における走査電極駆動回路23の回路図である。走査電極駆動回路23は、維持パルスを発生させる維持パルス発生回路100、初期化波形を発生させる初期化波形発生回路300、走査パルスを発生させる走査パルス発生回路400を備えている。
維持パルス発生回路100は、走査電極3を駆動するときの電力を回収して再利用するための電力回収回路110と、走査電極3を電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子SW1と、走査電極3を0(V)にクランプするためのスイッチング素子SW2とを有している。
初期化波形発生回路300は、初期化期間において緩やかに上昇する傾斜波形電圧を発生するミラー積分回路310と、緩やかに下降する傾斜波形電圧を発生するミラー積分回路320とを備えている。
走査パルス発生回路400は、書込み期間において電圧Vcを発生させるための電源VXと、電源の低電圧側を電圧Vaにクランプするためのスイッチング素子SW3と、走査電極SC1〜SCnのそれぞれに印加する走査パルスを出力するスイッチ部OUT1〜OUTnとを備えている。そしてスイッチ部OUT1〜OUTnのそれぞれは、電圧Vcを出力するためのスイッチング素子SWH1〜SWHnと電圧Vaを出力するためのスイッチング素子SWL1〜SWLnとを有している。図11では図を見やすくするために、スイッチ部OUT1のスイッチング素子SWH1とSWL1のみを示している。
タイミング発生回路25は同期信号VおよびHを入力し、この同期信号に基づいて画像信号処理回路21、データ電極駆動回路22、走査電極駆動回路23および維持電極駆動回路の動作タイミングを制御する信号を出力する。また、V信号カウンタ回路26は同期信号をカウントして、その結果をタイミング発生回路に出力して前述のフィールドAまたはフィールドBのどちらかの動作を行うように制御する。
次に、走査電極駆動回路23の動作について説明する。図12は、異常電荷消去期間における走査電極駆動回路23の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、以下の説明においてスイッチング素子を導通させる動作をオン、遮断させる動作をオフと表記する。
まず、走査電極SC1〜SCnには0(V)が印加されているものとする。したがって、維持パルス発生回路100のスイッチング素子SW2、およびスイッチ部OUT1〜OUTnのスイッチング素子SWL1〜SWLnがオンであり、それ以外のスイッチング素子はオフである。
時刻t1で、維持パルス発生回路100のスイッチング素子SW2をオフにし、スイッチング素子SW1をオンにする。するとスイッチング素子SW1、スイッチング素子SWL1〜SWLnを介して、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsが印加される。
このとき、異常電荷を持つ放電セルの走査電極SC1〜SCn上には正の壁電圧、維持電極SU1〜SUn上には負の壁電圧が蓄積されるので、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との電圧差は放電開始電圧を越え放電が発生する。そして、走査電極SC1〜SCn上には負の壁電圧、維持電極SU1〜SUn上には正の壁電圧が蓄積される。なお、異常電荷を持たない放電セルでは通常は放電は発生しないが、上述したようにパネルを非常に厳しい環境の下で使用した場合に、維持放電を発生する機会の少ない放電セルでは放電が発生することがある。
時刻t2で、維持パルス発生回路100のスイッチング素子SW1をオフにし、SW2をオンにして、一旦走査電極SC1〜SCnを0(V)にもどす。そしてその後、維持パルス発生回路100のスイッチング素子SW2をオフに、走査パルス発生回路400のスイッチング素子SW3をオンにする。するとスイッチング素子SW2、スイッチング素子SWL1〜SWLnを介して、走査電極SC1〜SCnに電圧Vaが印加される。
すると、時刻t1の後に放電を発生した放電セルでは、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との電圧差は再び放電開始電圧を越え放電が発生する。ただしこのとき維持電極SU1〜SUnに印加されている電圧は0(V)であり、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との電圧差は放電開始電圧を大きくは越えないので、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との壁電圧は消去される。
一方、異常電荷の蓄積していない正常な放電セルでは放電開始電圧以下の電圧しか印加されないので放電は発生せず、初期化期間終了後の壁電圧が保たれる。
時刻t3で、スイッチ部OUT1〜OUTnのスイッチング素子SWL1〜SWLnをオフにし、スイッチング素子SWH1〜SWHnをオンにして走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。これ以降は書込み期間である。
なお、本実施の形態においては、時刻t1から時刻t2までの時間を10μsecに設定したが、この時間は5μsec〜30μsecの間で設定することが望ましい。また本実施の形態においては、時刻t2から時刻t3までの時間を10μsecに設定したが、この時間は1μsec〜30μsecの間で設定することが望ましい。
また、本発明は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、他のサブフィールド構成においても同様に適用することができる。
さらに、本実施の形態において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、誤点灯を発生させることなく、画像表示品質を大きく低下させることのないパネルの駆動方法を提供することが可能となるので、プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
本発明の一実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルを駆動する駆動回路の回路ブロック図 本発明の一実施の形態におけるサブフィールド構成を示す図 本発明の一実施の形態におけるフィールドAの第1SFにおいてパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の一実施の形態におけるフィールドAの第2SFにおいてパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の一実施の形態におけるフィールドBの第1SFにおいてパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の一実施の形態におけるフィールドBの第3SFにおいてパネルの各電極に印加する駆動電圧波形の詳細を示す図 本発明の一実施の形態における表示すべき階調とそのときのサブフィールドの書込み動作の有無との関係を示す図 本発明の一実施の形態におけるフィールドAとフィールドBの配置の一例を示す図 本発明の一実施の形態における走査電極駆動回路の回路図 本発明の一実施の形態における異常電荷消去期間での走査電極駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャート
符号の説明
1 (プラズマディスプレイパネル)パネル
2 前面板
3 走査電極
4 維持電極
5、10 誘電体層
6 保護層
7 表示電極対
8 背面板
9 データ電極
11 隔壁
12 蛍光体層
20 プラズマディスプレイ装置
21 画像信号処理回路
22 データ電極駆動回路
23 走査電極駆動回路
24 維持電極駆動回路
25 タイミング発生回路
30 (異常電荷消去期間での)駆動電圧波形
100 維持パルス発生回路
300 初期化波形発生回路
400 走査パルス発生回路
SC1〜SCn 走査電極
SU1〜SUn 維持電極
D1〜Dm データ電極

Claims (4)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記放電セルで初期化放電を発生させる初期化期間と、前記放電セルで書込み動作を行う書込み期間と、前記書込み動作を行って書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有するサブフィールドを複数配置して1つのフィールド期間を構成し、かつ前記フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間の後に、前記走査電極に矩形波形電圧を印加する異常電荷消去期間を設け、
    1つ以上の前記フィールド期間から成る第1のフィールド群と第2のフィールド群とを設けるとともに、
    前記第1のフィールド群の異常電荷消去期間を設けた期間と、前記第2のフィールド群の異常電荷消去期間を設けた期間とを異ならせたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. それぞれの前記フィールド期間において少なくとも1つの前記サブフィールドの初期化期間において、画像表示を行う全ての放電セルに対して初期化動作を発生させる全セル初期化動作を行い、
    前記第1のフィールド群の前記異常電荷消去期間をそれぞれの前記フィールド期間の前記全セル初期化動作の後に設け、
    前記第2のフィールド群の前記異常電荷消去期間をそれぞれの前記シールド期間の前記サブフィールドのうちの最初から3番目に配置されたサブフィールドの初期化期間の後に設けたことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記第1のフィールド群と前記第2のフィールド群を所定の回数ごとに切り替えることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記第1のフィールドと前記第2のフィールドを交互に切り替えることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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