JP2010218708A - プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010218708A
JP2010218708A JP2009060522A JP2009060522A JP2010218708A JP 2010218708 A JP2010218708 A JP 2010218708A JP 2009060522 A JP2009060522 A JP 2009060522A JP 2009060522 A JP2009060522 A JP 2009060522A JP 2010218708 A JP2010218708 A JP 2010218708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
sustain
electrodes
scan
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009060522A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiko Origuchi
貴彦 折口
Shinichiro Hori
慎一朗 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009060522A priority Critical patent/JP2010218708A/ja
Publication of JP2010218708A publication Critical patent/JP2010218708A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

【課題】走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように各電極が配列されたプラズマディスプレイパネルにおける輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立させる。
【解決手段】前面板と、前面板上に平行に配置され複数の表示電極対を構成する複数の走査電極22および維持電極23と、放電空間を挟んで前面板に対向配置される背面板と、背面板上に走査電極22と交差する方向に配置される複数のデータ電極32とを有するプラズマディスプレイパネル11において、走査電極22および維持電極23の互いの配置関係が表示電極対24毎に入れ替わるように走査電極22および維持電極23を配列するとともに、隣り合う維持電極23間の間隙が、隣り合う走査電極22間の間隙よりも狭くなるように走査電極22および維持電極23を設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。
図1は、従来技術におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板21上には、1対の走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が互いに平行に複数形成されている。走査電極22は、透明電極22aと、その透明電極22a上に形成された金属母線22bとから構成されている。同様に、維持電極23は、透明電極23aと、その透明電極23a上に形成された金属母線23bとから構成されている。そして、隣り合う表示電極対24の間には、発光時のコントラストを高めるために黒色材料からなる光吸収層28が設けられている。そして走査電極22と維持電極23と光吸収層28とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
背面板31上には互いに平行なデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが立体交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、内部の放電空間には、例えば、分圧比で5%のキセノンを含むネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。このキセノンの分圧比を大きくすることで、発光効率を向上させることができる。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが対向して交差する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネル10において、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でR、G、Bの各色の蛍光体を励起発光させることによりカラーの画像を表示することができる。
一般的には、走査電極22と維持電極23とは、互いの配置関係が表示電極対24毎に変化しないように、具体的には、走査電極22−維持電極23−走査電極22−維持電極23−・・・となるように、走査電極22と維持電極23とを互い違いに配列する。以下、このような順番で走査電極22と維持電極23とを配列した構造を、「ABAB電極構造」と呼称する。
一方、輝度の向上を図るために、走査電極22と維持電極23との互いの配置関係が表示電極対24毎に入れ替わるように、具体的には、走査電極22−走査電極22−維持電極23−維持電極23−走査電極22−走査電極22−維持電極23−維持電極23−・・・となるように、走査電極22と維持電極23とを表示電極対24毎に交番して配列した構造を有するパネル10が提案されている(例えば、特許文献1参照)。以下、このような順番で走査電極22と維持電極23とを配列した構造を、「ABBA電極構造」と呼称する。
なお、パネル10は、この「ABBA電極構造」を有するものとする。
図2は、「ABBA電極構造」を有するパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして、m×n個の放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。
このパネル10を駆動する方法としては、サブフィールド法が一般的に用いられる。サブフィールド法では、1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールド(例えば、第1SF、第2SF、・・・、第8SF、の8つのサブフィールド)に分割し、各サブフィールドのそれぞれに輝度重み(例えば、1、2、4、8、16、32、64、128の輝度重み)を設定する。そして、各サブフィールドでは、この輝度重みに、あらかじめ設定された輝度倍率を乗じた数の維持パルスを発生させる。これにより、維持期間における発光の回数を制御して各サブフィールドの輝度を調整することができる。そして、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって多階調の画像を表示することができる。
図3は、従来技術におけるパネル10の走査電極22、維持電極23、光吸収層28およびデータ電極32の構成を概略的に示す平面図である。図3には、走査電極22と、維持電極23と、光吸収層28と、データ電極32とを実線で示す。あわせて、放電セルを破線で示す。
パネル10は「ABBA電極構造」を有するため、走査電極22と維持電極23とは、配列されている。そのため、図面における上下方向に隣接する2つの放電セル(以下、「隣接する放電セル」は、図面における上下方向に隣接する2つの放電セルを示すものとする)では、走査電極22同士が隣り合い、維持電極23同士が隣り合う。
また、放電セルにおいて、走査電極22と維持電極23との間には放電を発生させるための間隙(以下、「放電ギャップ」と呼称する)が設けてある。この放電ギャップの幅は、例えば、80μmである。
また、隣接する放電セルの走査電極22と走査電極22との間、および維持電極23と維持電極23との間には、光吸収層28を配置した間隙(Inter pixel Gap、以下、「IPG」とも記す)が設けてある。このIPGの幅は、例えば、185μmである。
図4は、パネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図4には、書込み期間において最初に書込み動作を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に書込み動作を行う走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmの駆動波形を示す。
図4に示すように、各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生させる。
なお、サブフィールド法の1つとして、1フィールドのうちの1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては直前の維持期間で維持放電を行った放電セルに対してのみ選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う駆動方法が開示されている。このように駆動することによって、階調表示に関係しない発光を全セル初期化動作における微弱発光だけとし、コントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献2参照)。
図4には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形、すなわち全セル初期化動作を行うサブフィールド(「全セル初期化サブフィールド」と呼称する)の第1サブフィールド(第1SF)と、選択初期化動作を行うサブフィールド(「選択初期化サブフィールド」と呼称する)の第2サブフィールド(第2SF)とを示す。なお、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中からサブフィールドデータ(サブフィールド毎の発光・非発光を示すデータ)にもとづき選択された電極を表す。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、0(V)から放電開始電圧以下の電圧Vi1を印加し、さらに電圧Vi1から、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧(以下、「上りランプ電圧」と呼称する)L1を印加する。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層25、33上、保護層26上、蛍光体層35上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える負の電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧(以下、「下りランプ電圧」と呼称する)L2を印加する。
この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
続く書込み期間では、走査電極SC1〜走査電極SCnに対しては順次走査パルス電圧を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmに対しては発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加して、発光させるべき放電セルに選択的に書込み放電を発生させ壁電荷を形成する(以下、これらの動作を総称して「書込み」とも記す)。
この書込み期間では、まず維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vc(Vc=Va+Vscn)を印加する。
そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。これにより、データ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなって放電開始電圧を超え、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行う。
続く維持期間では、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを、表示電極対24を構成する走査電極22と維持電極23とに交互に印加する。こうして、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層35を発光させる。
具体的には、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnに0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnには0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起きる。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを交互に印加する。こうして、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
こうして、所定の数の維持パルスを発生して、維持期間における維持動作が終了する。
第2SFの初期化期間では、第1SFにおける初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加する。すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに放電開始電圧以下となる電圧(例えば、0(V))から負の電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下りランプ電圧L3を印加する。
これにより直前のサブフィールド(図4では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。一方、前のサブフィールドで維持放電が起こらなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷の状態がそのまま保たれる。
第2SFの書込み期間および維持期間では、各電極に対して第1SFの書込み期間および維持期間と同様の駆動波形を印加する。また、第3SF以降のサブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFの駆動電圧波形とほぼ同様である。
図5は、従来技術におけるプラズマディスプレイ装置1の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45、および各回路ブロックに必要な電力を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、パネル10の画素数に応じて、入力された画像信号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を示すサブフィールドデータに変換する。
タイミング発生回路45は、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vにもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロック(画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43および維持電極駆動回路44)へ供給する。
データ電極駆動回路42は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する信号に変換し、タイミング信号にもとづいて各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。
走査電極駆動回路43は、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形を発生するための初期化波形発生回路(図示せず)、書込み期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルスを発生するための走査パルス発生回路(図示せず)、維持期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路(図示せず)を有する。そして、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路および電圧Ve1、電圧Ve2を発生するための回路(図示せず)を備え、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
上述したように、走査電極22と維持電極23とは互いに平行に対をなして形成されている。そのため、走査電極22と維持電極23との間には電極間容量Cpが存在する。維持期間において走査電極22と維持電極23とに交互に維持パルスを印加する際に、この電極間容量Cpを充電するために消費される電力が発生する。この電力は、発光に寄与することなく消費される電力(以下、「無効電力」と呼称する)である。したがって、プラズマディスプレイ装置1における消費電力を削減するためには、この無効電力をできるだけ低減することが望ましい。
また、近年では、パネルの大画面化、高精細化が進み、それにともないパネルにおける電極間容量Cpが増大する傾向にある。電極間容量Cpが増大すると、無効電力も増加する。
このとき、「ABBA電極構造」を有するパネル10は、走査電極22同士が隣り合い、維持電極23同士が隣り合う構造であるため、維持期間における維持動作の際に隣接する放電セル間で維持パルス電圧の変化を同相にすることができる。したがって、「ABBA電極構造」を有するパネル10では、走査電極22と維持電極23とが常に隣り合うように構成された「ABAB電極構造」を有するパネルと比較して、維持動作の際の無効電力を削減することができる。
特開平8−212933号公報 特開2000−242224号公報
「ABBA電極構造」を有するパネル10では、隣接する放電セル間で維持パルスが同相となるので、維持期間における隣接する放電セル間の電位差が実質的に0(V)になる。そのため、「ABAB電極構造」を有するパネルと比較して、隣接する放電セル間における電界の差が非常に小さくなり、隣接する放電セル間で電荷の移動が発生しやすい。このような、隣接する放電セル間で一方の放電セルから他方の放電セルへ電荷が移動する現象(以下、このような現象を「クロストーク」と呼称する)が発生すると、このクロストークに起因する異常な維持放電が発生することがある。そのような異常な維持放電は画像表示品質を劣化させてしまうため、できるだけ発生させないことが望ましい。
一方、クロストークとIPGの幅とには関連があり、IPGを広くすることで、クロストークの発生を低減することができる。そのため、「ABBA電極構造」を有するパネル10では、「ABAB電極構造」を有するパネルと比較してIPGを広くすることが望ましい。
しかしながら、画像表示面に形成される放電セルの数を減らすことなくIPGを広くするためには、走査電極および維持電極の双方、またはいずれか一方の電極の幅を狭くしなければならない。そうすると、放電セルの大きさが小さくなって、開口率(画像表示面において放電セルが占める面積の割合のこと)が下がり、輝度が下がる。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極が配列されたパネルにおいて、輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立して、画像表示品質を向上させることができるパネルおよびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のパネルは、前面板と、前面板上に平行に配置され複数の表示電極対を構成する複数の走査電極および維持電極と、放電空間を挟んで前面板に対向配置される背面板と、背面板上に走査電極と交差する方向に配置される複数のデータ電極とを有し、走査電極および維持電極の互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極を配列するとともに、隣り合う維持電極間の間隙が、隣り合う走査電極間の間隙よりも狭くなるように走査電極および維持電極を設けたことを特徴とする。
これにより、走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極が配列されたパネルにおいて、輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立することができる。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極を駆動する走査電極駆動回路と、維持電極を駆動する維持電極駆動回路と、データ電極を駆動するデータ電極駆動回路とを備えるとともに、上述したパネルを備えたことを特徴とする。
これにより、走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極が配列されたパネルを用いたプラズマディスプレイ装置において、輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立することができるので、プラズマディスプレイ装置の画像表示品質を向上させることができる。
本発明によれば、走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極が配列されたパネルにおいて、輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立して、画像表示品質を向上させることができるパネルおよびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるパネルについて、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図6は、本発明の一実施の形態におけるパネル11の走査電極22、維持電極23およびデータ電極32の構成を概略的に示す平面図である。図6には、走査電極22と、維持電極23と、光吸収層28と、データ電極32とを実線で示す。あわせて、放電セルを破線で示す。
本実施の形態に示すパネル11は、図3に示したパネル10と同様に「ABBA電極構造」を有するため、走査電極22と維持電極23とは、互いの配置関係が表示電極対24毎に入れ替わるように配列されている。したがって、図面における上下方向に隣接する2つの放電セルでは、走査電極22同士が隣り合い、維持電極23同士が隣り合う。
このように、本実施の形態に示すパネル11は、各構成要素はパネル10と実質的に等しく、パネル11に印加する駆動波形等も従来技術で説明したものと実質的に等しい。したがって、パネル11を備えるプラズマディスプレイ装置の構成も、パネル10を備えるプラズマディスプレイ装置1の構成と実質的に等しい。そこで、本実施の形態では、パネル10と共通の構成については説明を省略し、パネル10と異なる構成について説明する。
パネル11において、走査電極22と維持電極23との間に設けた放電ギャップの幅は、図3に示したパネル10と同様であり、例えば、80μmである。
一方、本実施の形態におけるパネル11では、隣接する放電セルにおいて、隣り合う維持電極23間の間隙(IPG)が、隣り合う走査電極22間の間隙(IPG)よりも狭くなるように走査電極22および維持電極23を設けている。
これは、次のような理由による。
「ABBA電極構造」を有するパネル11では、同種の電極が隣り合う(走査電極22同士が隣り合い、維持電極23同士が隣り合う)ので、隣接する放電セル間で維持パルスが同相となる。そのため、上述したように、「ABAB電極構造」を有するパネルと比較して、隣接する放電セル間における電界の差が小さくなってクロストークが発生しやすい。そして、一方の放電セルが発光し、他方の放電セルが非発光のときに、それらの放電セル間にクロストークが発生すると、非発光であるはずの放電セルでクロストークを原因とする異常な維持放電が発生することがある。
ここで、本発明者は、従来技術によるパネル10を用い、維持放電させる放電セルAと、放電セルAに隣接する維持放電させない放電セルBとの間で発生するクロストークに関する実験を行った。そして、走査電極22同士が隣り合って隣接する放電セルの方が、維持電極23同士が隣り合って隣接する放電セルよりも、クロストークに起因する異常な維持放電が発生する頻度が高いことを確認した。
これは、以下のような理由によるものと思われる。
放電セルAと放電セルBとが隣接し、放電セルAが維持放電し、放電セルBが維持放電しないときには、維持放電で発生した電荷が放電セルAから放電セルBに向かって移動するクロストークが発生する。この電荷は放電セルB内に完全に移動してしまうのではなく、放電セルAと放電セルBとの間に留まって蓄積される。
そして、次に放電セルAが非発光、放電セルBが発光となるサブフィールドにおいて、維持期間における最初の維持動作で、放電セルBで発生した維持放電が放電セル間に蓄積された電荷を介して放電セルAに漏れ込むことがある。
放電セルでは、書込みがなされていなくとも、一旦維持放電が発生すると、以降、維持放電が継続して発生する。したがって、放電セルAでは、書込みがなされていないにもかかわらず、放電セルBから漏れ込んできた維持放電が種火となって、維持放電が発生する。このようにして、放電セルAで異常な維持放電が発生する。
このとき、図4に示したように、走査電極22および維持電極23に印加される駆動波形は、初期化期間、書込み期間において異なる。このような駆動波形の違い等により、放電セル間に蓄積された電荷は、維持電極23間においては比較的留まりにくく、それに対し、走査電極22間においては比較的留まりやすいものと思われる。
そのため、維持電極23同士が隣り合って隣接する放電セルよりも、走査電極22同士が隣り合って隣接する放電セルの方が、クロストークに起因する異常な維持放電が発生しやすいものと思われる。
これらのことより、本実施の形態においては、図6に示すように、比較的クロストークが発生しやすい走査電極22間においては、クロストークの発生を抑えるのに十分な幅のIPGを設け、走査電極22間と比較してクロストークが発生しにくい維持電極23間においては、走査電極22間のIPGよりも幅が狭いIPGを設けてパネル11を構成するものとする。
例えば、本実施の形態における一例としては、走査電極22間のIPGの幅を185μmとし、維持電極23間のIPGの幅を140μmとする構成を挙げることができる。
これにより、パネル11においては、従来技術に示したパネル10と比較して、維持電極23間のIPGを狭くすることができ、IPGを狭くした分、走査電極22および維持電極23の双方、またはいずれか一方の幅を広くすることができる。したがって、パネル11では、パネル10と比較して、放電セルの大きさを大きくして、開口率を上げ、輝度を上げることができる。
以上示したように、本実施の形態においては、走査電極22間と比較してクロストークが発生しにくい維持電極23間のIPGを、走査電極22間のIPGよりも幅を狭くするものとする。これにより、パネル11における開口率を従来技術に示したパネル10と比較して上げることができ、パネル11における輝度の向上と、隣接する放電セル間に発生するクロストークの低減とを両立して、パネル11を用いたプラズマディスプレイ装置における画像表示品質を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態において示した具体的な各数値は、実施の形態における一例を示したものに過ぎず、本発明はこれらの数値に何ら限定されるものではない。各数値は、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等にあわせて最適に設定することが望ましい。
本発明は、走査電極と維持電極との互いの配置関係が表示電極対毎に入れ替わるように走査電極および維持電極が配列されたパネルにおいて、輝度の向上と隣接する放電セル間のクロストークの低減とを両立して、画像表示品質を向上させることができるので、パネルおよびプラズマディスプレイ装置として有用である。
従来技術におけるパネルの構造を示す分解斜視図 「ABBA電極構造」を有するパネルの電極配列図 従来技術におけるパネルの走査電極、維持電極、光吸収層およびデータ電極の構成を概略的に示す平面図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 従来技術におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 本発明の一実施の形態におけるパネルの走査電極、維持電極およびデータ電極の構成を概略的に示す平面図
1 プラズマディスプレイ装置
10,11 パネル(プラズマディスプレイパネル)
21 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
22a,23a 透明電極
22b,23b 金属母線
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
28 光吸収層
31 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路

Claims (2)

  1. 前面板と、
    前記前面板上に平行に配置され複数の表示電極対を構成する複数の走査電極および維持電極と、
    放電空間を挟んで前記前面板に対向配置される背面板と、
    前記背面板上に前記走査電極と交差する方向に配置される複数のデータ電極とを有し、
    前記走査電極および前記維持電極の互いの配置関係が前記表示電極対毎に入れ替わるように前記走査電極および前記維持電極を配列するとともに、
    隣り合う前記維持電極間の間隙が、隣り合う前記走査電極間の間隙よりも狭くなるように前記走査電極および前記維持電極を設けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記走査電極を駆動する走査電極駆動回路と、
    前記維持電極を駆動する維持電極駆動回路と、
    前記データ電極を駆動するデータ電極駆動回路とを備えるとともに、
    請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
JP2009060522A 2009-03-13 2009-03-13 プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置 Pending JP2010218708A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009060522A JP2010218708A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009060522A JP2010218708A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010218708A true JP2010218708A (ja) 2010-09-30

Family

ID=42977334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009060522A Pending JP2010218708A (ja) 2009-03-13 2009-03-13 プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010218708A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10149771A (ja) * 1996-11-18 1998-06-02 Hitachi Ltd プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP2000195431A (ja) * 1998-12-28 2000-07-14 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
JP2003151445A (ja) * 2001-11-09 2003-05-23 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネルおよびその駆動方法
JP2005135596A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネル

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10149771A (ja) * 1996-11-18 1998-06-02 Hitachi Ltd プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP2000195431A (ja) * 1998-12-28 2000-07-14 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
JP2003151445A (ja) * 2001-11-09 2003-05-23 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネルおよびその駆動方法
JP2005135596A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4613956B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2005141257A (ja) プラズマディスプレーパネルの駆動方法
JP4443998B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP4816729B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP5119613B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP5076384B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2008287244A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2010249915A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JPWO2008087805A1 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP4075878B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2008287245A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
WO2009139151A1 (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
WO2010146827A1 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2010218708A (ja) プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置
JP2006251624A (ja) プラズマディスプレイ装置
KR100884801B1 (ko) 디스플레이 패널의 구동장치 및 그 구동방법
JP2007133291A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2008015057A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP4997932B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2010175772A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
US20070236416A1 (en) Method of driving plasma display panel
WO2012049840A1 (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2011232464A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法
JP2009186807A (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2011022257A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20120313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130205