JP2011090123A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質を損なうことのないように駆動回路によるパネルへの印加電圧値の制御を行うことのできるプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、駆動電圧を発生して前記プラズマディスプレイパネルの各電極に印加する駆動回路とを有するプラズマディスプレイ装置において、維持放電を発生させるときに前記走査電極と前記維持電極に印加する維持パルス電圧を、プラズマディスプレイパネルを駆動している時間の累積に相当する累積駆動時間に応じて調整する電力調整処理を行い、前記維持パルス電圧の調整量は、プラズマディスプレイ装置の起動時に設定されるとともに停止するまで一定である。
【選択図】図8

Description

本発明は、薄型のテレビとして用いられるプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下「パネル」と略記)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層が形成され、誘電体層上に保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。
そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には放電ガスが封入されている。ここで、表示電極対とデータ電極との対向する部分に放電セルが形成される。このような構造のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色及び青色の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組合せによって階調表示を行う、いわゆるサブフィールド法が一般的である。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間及び維持期間を有している。初期化期間では初期化放電を発生させ、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、表示を行う放電セルにおいて選択的に書込み放電を発生して壁電荷を形成する。維持期間では、走査電極と維持電極との間に維持電圧を印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、その放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
ところで、維持放電を起こすために必要な最低の維持電圧(最低維持電圧とする)は放電の累積経過時間に伴い低下する。このような放電の累積経過時間による最低維持電圧の低下に伴う誤放電を防ぐため、駆動回路によるパネルへの印加電圧値(走査電極と維持電極との間に印加する電圧値)を、パネル駆動累積経過時間に対する維持電圧経時変化低減曲線に対応させて設定した維持電圧軽減曲線に合致するように、マイクロコンピュータ等の演算制御手段を用いて制御する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−366088号公報
しかし、映像を表示している間に前述した駆動回路によるパネルへの印加電圧値を変化させると、その印加電圧値の変化前と変化後との間で映像の輝度が変化して映像の違和感が発生し、画質を損なうことになるという課題があった。本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、画質を損なうことのないように駆動回路によるパネルへの印加電圧値の制御を行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、駆動電圧を発生して前記プラズマディスプレイパネルの各電極に印加する駆動回路とを有するプラズマディスプレイ装置において、維持放電を発生させるときに前記走査電極と前記維持電極に印加する維持パルス電圧を、プラズマディスプレイパネルを駆動している時間の累積に相当する累積駆動時間に応じて調整する電力調整処理を行い、前記維持パルス電圧の調整量は、プラズマディスプレイ装置の起動時に設定されるとともに停止するまで一定であることを特徴とする。
本発明によれば、映像の表示中に輝度が変化することによって画質が損なわれることがないように、パネルへの印加電圧値の制御を行うことができ、消費電力の上昇やパネルの焼き付きの発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 同パネルを駆動するための駆動回路の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の電力制御部の構成図 同プラズマディスプレイ装置の電源起動時のフローチャート 同プラズマディスプレイ装置の通電中のフローチャート 本発明の実施の形態における維持電力の抑制を説明する図
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板11上には、走査電極12と維持電極13とからなる表示電極対14が複数形成されている。そして走査電極12と維持電極13とを覆うように誘電体層15が形成され、その誘電体層15上に保護層16が形成されている。背面板21上にはデータ電極22が複数形成され、データ電極22を覆うように誘電体層23が形成され、更にその上に井桁状の隔壁24が形成されている。隔壁24の側面及び誘電体層23上には赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各色に発光する蛍光体層25が設けられている。
これら前面板11と背面板21とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対14とデータ電極22とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリットなどの封着材によって封着している。そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は隔壁24によって複数の区画に仕切られており、表示電極対14とデータ電極22とが交差する部分に放電セルが形成されている。そして、これらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
図2はパネル10の電極配列図である。パネル10には、水平方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極12)及びn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極13)が配列され、垂直方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極22)が配列されている。1対の走査電極SCi及び維持電極SUi(i=1〜n)と1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電空間内に(m×n)個の放電セルが形成される。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。パネル10はサブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う方法を用いて駆動する。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間及び維持期間を有している。例えば、1フィールド期間を10個のサブフィールド(第1SF〜第10SF)に分割し、各サブフィールドの輝度重みを(1,2,3,6,11,18,30,44,60,80)とする。
初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する初期化動作を行う。初期化動作には、全ての放電セルで初期化放電を発生させる全セル初期化動作と、直前のサブフィールドにおいて維持放電を行った放電セルのみで初期化放電を発生させる選択初期化動作とがある。書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対14に印加し、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させることで発光させる。
図3は、本発明の実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には、全セル初期化動作を行うサブフィールド(第1SF)と選択初期化動作を行うサブフィールド(第2SF)とが示されている。
第1SFの初期化期間の前半部では、データ電極D1〜Dm、維持電極SU1〜SUnに対してそれぞれ0Vを印加し、走査電極SC1〜SCnに対し、0Vから電圧Vi1に上昇した後、電圧Vi1から電圧Vi2まで緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。電圧Vi2は、直前の状態にかかわらず全ての放電セルにおいて放電を生じさせることができる電圧に設定されており、全ての放電セルで微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部に負の壁電圧が蓄積されると共に、データ電極D1〜Dm上部及び維持電極SU1〜SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは、電極上に形成された保護層16上や蛍光体層25上などに蓄積された壁電荷により生じる電圧である。
このときの初期化放電では、続く初期化期間の後半部において壁電圧の最適化を図ることを見越して、過剰に壁電圧を蓄えておく。こうして蓄えられる過剰な壁電圧は電圧(初期化電圧という)Vi2によって制御することができる。そして、初期化電圧Vi2の値は定常ではなく、必要に応じて変化させてもよい。
初期化期間の後半部では、維持電極SU1〜SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。この間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部の負の壁電圧及び維持電極SU1〜SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
そしてこのときの放電は、初期化期間の前半部において蓄えられた過剰な壁電圧に依存するため、初期化電圧Vi2が低く初期化期間前半部の初期化放電が弱い場合、初期化期間後半部の初期化放電も弱くなる。逆に初期化電圧Vi2が高い場合、初期化期間前半部及び初期化期間後半部の初期化放電が強くなる。
続く書込み期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。次に、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加すると共に、データ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このとき、1行目の放電セルのうち書込みパルス電圧Vdが印加された放電セルでは書込み放電が発生し、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上に負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こし、その放電セルにおいて各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部との電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上のような書込み動作を、走査電極SCnを有するn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、まず走査電極SC1〜SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加すると共に維持電極SU1〜SUnに0Vを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層25が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積され、書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnには0Vを印加し、維持電極SU1〜SUnには維持パルス電圧Vsを印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるため再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が発生し、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極対14の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間の最後には走査電極SC1〜SCnに電圧Vsを印加してから所定時間後に維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を印加することで、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間にいわゆる細幅パルス状の電圧差を与えて、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCi及び維持電極SUi上の壁電圧の一部又は全てを消去している。
次に選択初期化動作を行うサブフィールド(第2SF)の動作について説明する。選択初期化動作を行う初期化期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜Dmに0Vを印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi5から電圧Vi4まで緩やかに下降するランプ電圧を印加する。このとき、直前のサブフィールド(ここでは第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上及び維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。またデータ電極Dkに対しては、直前のサブフィールドでの維持放電によってデータ電極Dk上に十分な正の壁電圧が蓄積されているので、この壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。
一方、直前のサブフィールドで維持放電を発生しなかった放電セルでは、選択初期化動作を行う初期化期間において放電が発生することはなく、直前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように選択初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルのみにおいて初期化放電を行う動作であり、書込み動作を行う前の放電セルの状態を、全セル初期化動作を行った後の放電セルと同様の状態にする動作となっている。なお、第2SFの書込み期間及び維持期間における動作は、それぞれ第1SFの書込み期間及び維持期間における動作と同様である。また、第3SF〜第10SFの各期間での動作は第2SFの各期間での動作と同様である。
図4は本発明の実施の形態におけるパネル10を駆動するための駆動回路の回路ブロック図であり、プラズマディスプレイ装置の構成を示している。プラズマディスプレイ装置30は、パネル10、画像信号処理回路31、データ電極駆動回路32、走査電極駆動回路33、維持電極駆動回路34、タイミング発生回路35、電力制御部36、および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路31は、入力された画像信号をサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路32は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する信号に変換し、各データ電極D1〜Dmを駆動する。タイミング発生回路35は、水平同期信号H、垂直同期信号Vを基にして、各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、各回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路33は、タイミング信号に基づいて各走査電極SC1〜SCnを駆動する。維持電極駆動回路34は、タイミング信号に基づいて各維持電極SU1〜SUnを駆動する。
次に、電力制御部36について説明する。図5に示すように、電力制御部36は不揮発性メモリ37とマイクロコンピュータにより構成される演算処理部38とから構成されている。不揮発性メモリ37には、プラズマディスプレイパネルを駆動している時間の累積に相当する累積駆動時間、電力制御状態の切り換えの判定を行うための駆動時間閾値、維持パルス電圧に対する抑制パラメータである電力抑制値が保存されている。演算処理部38は、累積駆動時間をカウントし加算する累積駆動時間加算部39、及び電力調整処理部40から構成されている。電力調整処理部40は、累積駆動時間が駆動時間閾値以上であるか否かを判定する駆動時間判定部41と、駆動時間閾値以上である場合に電力調整を行うための抑制値設定部42とを備えている。累積駆動時間は、プラズマディスプレイ装置の使用を開始してから、プラズマディスプレイ装置の電源を入れていた時間(通電時間)の合計の時間に相当する。
次に、電力制御部36の動作について説明する。演算処理部38内の累積駆動時間加算部39は、不揮発性メモリ37から累積駆動時間を読み込み、プラズマディスプレイ装置30の電源を起動した時点から一定の時間経過毎に1ずつ前記累積駆動時間を加算し、加算後の累積駆動時間を不揮発性メモリ37に書込むという処理を行う。電力調整処理部40の駆動時間判定部41は、プラズマディスプレイ装置30の電源を起動した時点で不揮発性メモリ37から取得した累積駆動時間と駆動時間閾値とを比較する。そして、累積駆動時間が駆動時間閾値よりも小さい場合には抑制値設定部42を動作させない。一方、累積駆動時間が駆動時間閾値以上であれば抑制値設定部42を動作させ、抑制値設定部42はプラズマディスプレイ装置30の電源が切れるまで動作し続け、電源の起動時に不揮発性メモリ37から読み込んだ電力抑制値を用いて、走査電極および維持電極に印加する維持パルス電圧Vsの値を補正することにより電力調整処理を行う。すなわち、電力抑制値を用いて維持パルス電圧Vsの値を低下させる。なお、駆動時間閾値が2つ以上存在する場合には、累積駆動時間が最小の駆動時間閾値よりも小さい場合には抑制値設定部42を動作させない。そして累積駆動時間が最小の駆動時間閾値以上の場合には、累積駆動時間に応じて設定される電力抑制値を用いて電力調整処理が行われる。
このように本実施の形態では、累積駆動時間に応じて維持パルス電圧Vsの値を制御しているが、維持パルス電圧Vsの値を制御する電力抑制値はプラズマディスプレイ装置の起動時において設定され、映像を表示している間は電力抑制値を変化させないようにしている。すなわち、映像を表示している途中で維持パルス電圧Vsの値が変化しないようにしており、維持パルス電圧Vsの調整量はプラズマディスプレイ装置の起動時に設定されるとともに停止するまで一定である。ここで、映像の表示中においても累積駆動時間と駆動時間閾値との比較を行い、駆動時間閾値以上になったと判断した瞬間に維持パルス電圧Vsをそれまでの値よりも低い値に変化させると、映像の表示中に突然輝度が低下したように表示されてしまい、映像の違和感が発生することになる。このような現象の発生を抑制するために本実施の形態では、プラズマディスプレイ装置30の電源起動時に図6のフローチャートに従って処理を行い、その後のプラズマディスプレイ装置30の通電中には図7のフローチャートに従って処理を行う。
図6に示すように、プラズマディスプレイ装置30の電源を入れると、演算処理部38は不揮発性メモリ37から累積駆動時間(t)、駆動時間閾値(T)及び電力抑制値を取得する。その後、電力調整処理部40内の駆動時間判定部41にて電源起動時における累積駆動時間が駆動時間閾値を超えているか否かを判別する。累積駆動時間が駆動時間閾値よりも小さい場合(T>t)、通電中の動作へ移る。累積駆動時間が駆動時間閾値以上の場合(T≦t)、不揮発性メモリ37から読み込んだ電力抑制値を用いて、電力調整処理部40内にある抑制値設定部42にて、電力値に対して抑制処理を行う。
図7に示すように、プラズマディスプレイ装置30を起動して図6に示す処理が終わってから電源を停止するまでの間、すなわちプラズマディスプレイ装置30の通電中では、演算処理部38は駆動時間のカウントを行う。駆動時間は、時間分解能の高い、比較的短い周期の間隔でカウントする必要は無く、例えば30分毎といった所定の時間間隔(単位駆動時間)毎にカウンタのクリアと累積駆動時間の加算を行う。累積駆動時間の更新は、次回の電源投入時に設定を反映するため、不揮発性メモリ37への記録により行われる。すなわち、プラズマディスプレイ装置30の電源を入れた後、単位駆動時間が経過したか否かを判定し、単位駆動時間が経過したときには累積駆動時間に1を加えてその値を更新し、更新した累積駆動時間を不揮発性メモリ37へ書込む。そして、累積駆動時間を更新した時点から単位駆動時間が経過したか否かを判定し、単位駆動時間が経過したときには累積駆動時間を更新して不揮発性メモリ37へ書込む動作を繰り返す。このように、単位駆動時間毎に累積駆動時間の更新が行われる。前述している通り、映像の表示中に累積駆動時間が駆動時間閾値以上となった場合でも、維持パルス電圧Vsの値を変化させることはない。
図8は、本実施の形態による維持電力の抑制を説明する図である。図8の上側の図は累積駆動時間に対する維持電力の変化を示しており、図8の下側の図は累積駆動時間に対する電力抑制値の変化を示している。ここで維持電力は、維持期間において走査電極と維持電極に維持パルス電圧を印加して維持放電を発生させるときに必要な電力であり、初期電力はプラズマディスプレイ装置を使い始める時点での維持電力である。なお、駆動時間閾値が2つ存在する場合を示している。実線aは本実施の形態による電力調整処理を行ったときの維持電力の変化を示しており、実線bは電力調整処理を行わなかったときの維持電力の変化を示している。電力調整処理を行わない場合、累積駆動時間が経過するにつれて或る時点までは維持電力が増加しているが、これは維持放電が発生するために必要な維持電圧が徐々に低下するためである。その後、維持電力は累積駆動時間が経過するにつれて次第に低下しているが、前述した或る時点では維持電力がかなり大きくなり、消費電力の上昇やパネルの焼き付き(初期の色バランスが変化し、あたかも画面が焼き付いたように特定の色残像が表示されたままになる現象)が発生する可能性がある。
本実施の形態では、実線cに示すように、累積駆動時間が時間t1(第1の駆動時間閾値以後の時間のうち最初にプラズマディスプレイ装置の電源を入れる時)のときに電力抑制値W1を設定することで、電力抑制値W1によって維持パルス電圧Vsが低下して設定されるため、実線aに示すように維持電力を低下させることができる。その後、再び維持電力が上昇するが、累積駆動時間が時間t2(第2の駆動時間閾値以後の時間のうち最初にプラズマディスプレイ装置の電源を入れる時)のときに、それまでの電力抑制値W1に電力抑制値W2を加算することで、維持パルス電圧Vsがそれまでの値よりも低下して設定されるため、維持電力を低下させることができる。このように電力調整処理を行うことにより、消費電力の上昇やパネルの焼き付きの発生を抑制することができる。さらに、本実施の形態では電力抑制値の変更をプラズマディスプレイ装置30の電源起動時に行い映像の表示中に行うことはないため、映像の表示中では維持パルス電圧Vsが変化することがなく、映像の表示中に突然輝度が低下するような現象の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態では駆動時間閾値として第1の駆動時間閾値、第2の駆動時間閾値を設定した場合について説明したが、設定する駆動時間閾値の個数や大きさ、電力抑制値の大きさは、プラズマディスプレイ装置の維持電力の累積駆動時間に対する変化の特性に応じて設定すればよい。
本発明は、映像の表示中に輝度が変化することによって画質が損なわれることがないように、パネルへの印加電圧値の制御を行うことができ、プラズマディスプレイ装置に対して有用である。
10 パネル
11 前面板
12 走査電極
13 維持電極
14 表示電極対
21 背面板
22 データ電極
30 プラズマディスプレイ装置
31 画像信号処理回路
32 データ電極駆動回路
33 走査電極駆動回路
34 維持電極駆動回路
35 タイミング発生回路
36 電力制御部
37 不揮発性メモリ
38 演算処理部
39 累積駆動時間加算部
40 電力調整処理部
41 駆動時間判定部
42 抑制値設定部

Claims (3)

  1. 走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、駆動電圧を発生して前記プラズマディスプレイパネルの各電極に印加する駆動回路とを有するプラズマディスプレイ装置において、維持放電を発生させるときに前記走査電極と前記維持電極に印加する維持パルス電圧を、プラズマディスプレイパネルを駆動している時間の累積に相当する累積駆動時間に応じて調整する電力調整処理を行い、前記維持パルス電圧の調整量は、プラズマディスプレイ装置の起動時に設定されるとともに停止するまで一定であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. プラズマディスプレイ装置の起動時に累積駆動時間と駆動時間閾値と比較し、前記累積駆動時間が前記駆動時間閾値以上の場合には、維持パルス電圧を低下させることにより電力調整処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 累積駆動時間を所定の時間間隔毎に更新する累積駆動時間加算部と、累積駆動時間と駆動時間閾値とを比較する駆動時間判定部と、累積駆動時間に応じて電力抑制値を設定し、前記電力抑制値を用いて維持パルス電圧を低下させる抑制値設定部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
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