JP2008023829A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト層両端部のベルトエッジクッションの加硫度を均一化し、耐ベルトエッジセパレーション性を向上するようにした空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】タイヤ軸O方向を鉛直にセットした加硫金型11に未加硫タイヤTを挿入し、未加硫タイヤTの内側に加熱流体を圧入して加硫成形する空気入りタイヤの製造方法において、未加硫タイヤTのベルトエッジクッション7、8を、加硫金型11に挿入したときの上部側と下部側とで加硫速度の異なるゴム組成物で構成し、上部側に下部側よりも加硫速度の遅いゴム組成物を使用することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関し、さらに詳しくは、耐ベルトエッジセパレーション性に優れた空気入りタイヤの製造方法に関する。
一般に、空気入りタイヤのトレッド部のベルト層の端部には、ゴム層との間の剛性差により応力が集中し、その結果、ベルト端部がゴム層から剥離する故障が発生するという問題がある。そのため、一般に、ベルト層の端部間に、ベルト層のコートゴムと同種のゴムをベルトエッジクッションとして介在させることにより、ベルトエッジ部の剥離故障を防止する対策が採られている。
一方、空気入りタイヤの加硫は、タイヤ軸を鉛直方向にした加硫金型に未加硫タイヤをセットし、その内側からブラダーをスチームなどの加熱媒体を供給することにより膨径させて金型内面に押し付け、内外から加熱することにより行われている。しかし、未加硫タイヤの内側に注入した加熱媒体は、タイヤとの熱交換により冷却され下側へ移動するため、下部側の温度が上部側に比べ低くなる現象がある。したがって、未加硫タイヤは温度が高い加熱媒体と接する上部側の加硫が速く進むため、加硫時間は下部側の、特にゴム量の多いトレッド下部側の加硫度に合わせて設定されている。
しかし、その結果として、未加硫タイヤの上部側が過加硫になるという問題が生じ、そのためベルトエッジクッションにおいても、上部側のベルトエッジクッションが過加硫になってモジュラスや伸びが低下し、エッジセパレーションを起こしやすくなっている。そのため、タイヤの耐久性が所期の性能を得られなくなるという問題があった。
上述した問題の対策として、特許文献1は、ブラダーに供給する加熱媒体にスチームと不活性ガスとを併用するように加硫金型の構造を改造し、それぞれの吹き込みと排出のタイミングを制御するようにした加硫方法を提案している。しかし、この加硫方法は、金型等の設備変更に膨大なコストが必要となり、また必ずしも十分な効果が得られるとはいえなかった。
特開平8−80530号公報
本発明の目的は、ベルト層両端部のベルトエッジクッションの加硫度を均一化し、耐ベルトエッジセパレーション性を向上するようにした空気入りタイヤの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、タイヤ軸方向を鉛直にセットした加硫金型に未加硫タイヤを挿入し、該未加硫タイヤの内側に加熱流体を圧入して加硫成形する空気入りタイヤの製造方法において、前記未加硫タイヤのベルトエッジクッションを、前記加硫金型に挿入したときの上部側と下部側とで加硫速度の異なるゴム組成物で構成し、上部側に下部側よりも加硫速度の遅いゴム組成物を使用することを特徴とする。
上述した本発明によれば、加硫金型に挿入したときの未加硫タイヤの上部側と下部側とに配合したベルトエッジクッションを互いに加硫速度の異なるゴム組成物で構成し、上部側のゴム組成物の加硫速度を下部側よりも遅くしたので、加硫時間が加硫温度の低い下部側のゴム組成物に対する加硫時間に設定されていても上部側のゴム組成物が過加硫になるのを防止し、上部側及び下部側の加硫度をほぼ均一にすることができる。その結果、上部側のゴム組成物の過加硫に起因するベルト層の剥離故障を防止し、タイヤの耐久性を向上することができる。
図1は、本発明の空気入りタイヤの製造方法を実施する場合に用いられる加硫金型に未加硫タイヤをセットした状態を要部のみ示した断面図である。
図1において、加硫金型11は、図示の例ではセクショナル型金型であり、タイヤ軸Oが鉛直方向にセットされ、未加硫タイヤTのサイド部を成形する上型13及び下型14を上下に配置し、その径方向外周側にトレッド部1を成形するセクター12を周方向に複数に分割して配置している。更に、金型の内側にゴム袋状のブラダー15が加熱流体の供給により膨張・収縮するように配置されている。加硫金型としては、上型と下型だけの2分割型金型であってもよく、またブラダー15は必ず設けられるわけではなく、ブラダーレスであってもよい。
未加硫タイヤTは、重荷重用空気入りタイヤ用で、トレッド部1、サイドウォール部2及びビード部3を有し、その内側にカーカス5が左右一対のビードコア4,4間に装架され、カーカス5の外周側に、複数プライ(図では4プライ)ベルト層6がタイヤ1周にわたって配置されたラジアル構造になっている。ベルト層6の端部にはベルト層間及びベルト層とカーカス層間にそれぞれベルトエッジクッション7、8が介在し、ベルトエッジクッション7を覆うようにベルトエッジカバー9が配置されている。
タイヤの加硫は、上記のように、加硫金型に未加硫タイヤTを挿入し、その内側からブラダー15に加熱流体を圧入して行う。未加硫タイヤの内側に注入された加熱流体は、タイヤとの熱交換により冷却したものが下側へ移動するため、ブラダー内部の下部側では温度が低く、上部側では温度が相対的に高くなり、上部側と下部側とで加硫温度に差が生ずることになる。
本発明の製造方法では、上述のように加硫成形するときの未加硫タイヤのベルトエッジクッション7、8を加硫金型に挿入した状態において上部側と下部側とで加硫速度の異なるゴム組成物で構成し、上部側に下部側よりも加硫速度が遅いゴム組成物を使用するようにする。好ましくは、上部側のゴム組成物の加硫速度を下部側のゴム組成物に対して、加硫時間T95の対比で3〜30%、より好ましくは3〜8%遅くするとよい。
上部側のゴム組成物の加硫速度を、下部側よりも遅くすることにより、加硫温度が高温の上部側のゴム組成物と低温の下部側のゴム組成物が、加硫が完成するブローポイントに達する迄の時間をほぼ同じにして上部側のゴム組成物が過加硫になるのを防止することができる。すなわち、上部側と下部側のゴム組成物の加硫度をほぼ均一にし加硫後の物性を均等にすることができる。その結果、上部側のベルトエッジクッションの過加硫に起因して生じていたモジュラスや伸びの低下を抑制できるため、ベルト層端部の剥離故障を防止することができる。
本発明において、ベルトエッジクッションを構成するゴム組成物の加硫速度の上部側と下部側との関係は、加硫時間T95によって規定する。その理由は、ベルト層端部の剥離故障に関わるモジュラス、引張伸び等の最大物性値を発現するのが加硫時間T95付近だからである。
加硫時間T95は、JIS K6300−2に準拠し、ロータレス加硫試験機を使用し、試験温度150℃において得られるトルクと加硫時間との加硫曲線から求めた加硫特性値であり、次のようにして得られる値である。
図2において、加硫曲線の縦軸をトルクとし、その最小値をML、最大値をMHとし、MLとMHの差をMEとする。なお、MHは、加硫曲線の最大値が平たんなもの又は極大値をもつものであるときはその最大値をMHとし、加硫曲線が上昇し続けて実測できない場合は、傾きが安定した領域での加硫時間60分における値をMHとする。加硫時間T95は、トルクの値が、ML+95%MEとなるのに要した加硫開始からの時間である。
ベルトエッジクッションを構成するゴム組成物の加硫速度は、加硫促進剤や硫黄の種類のほか、その配合量によって調製することができる。例えば、加硫促進剤を下部側のゴム組成物よりも、上部側のゴム組成物への配合量を少なくすることにより、上部側のゴム組成物の加硫速度を遅くすることができる。逆に、下部側のゴム組成物への加硫促進剤の配合量を多くして加硫速度を速くすることにより、上部側のゴム組成物の加硫速度を相対的に遅くしてもよい。本発明の製造方法では、上部側のゴム組成物に配合する加硫促進剤の量を、対応する下部側のゴム組成物の配合量よりも少なくすることが好ましい。
加硫促進剤としては、従来から公知のものがいずれも使用可能であり、例えば、大内新興化学工業社製ノクセラーDZ−G、大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P、FLEXSYS社製PERKACIT DPGGRS、FLEXSYS社製SANTOCURE CZを例示することができる。
これら加硫促進剤の配合量は、それぞれのゴム組成物におけるゴム組成及び各種配合剤の種類により異なるが、ゴム成分100重量部に対し、好ましくは0.1〜4.0重量部、より好ましくは0.2〜2.0重量部程度にするとよい。上部側ゴム組成物に対する配合量を上記範囲内で下部側よりも少なくすることにより、上部側ゴム組成物の加硫速度を所定の割合で遅くし加硫度を均一にして、加硫成形後の上部側及び下部側のゴム組成物の物性を均一にすることができる。
本発明の製造方法に適用する空気入りタイヤの種類は特に限定するものではないが、特にトレッドゴムの容量が多いために上部側と下部側との間に加硫度の差を生じやすい重荷重用空気入りタイヤに適用すると、本発明の効果を最大にすることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、これにより本発明の範囲が制限を受けるものではない。
タイヤ構造が図1で、タイヤサイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤを製造するため、ベルトエッジクッションのゴム組成物を、加硫金型に挿入したときに上部側のベルトエッジクッションを表1に示す組成A、下部側のベルトエッジクッションを組成Bとする未加硫タイヤ(実施例)と上部側及び下部側とも組成Bにした未加硫タイヤ(従来例)とを成形した。表1の各組成物の原材料は下記に示したものを用いた。なお、ゴム組成物の加硫速度は、組成Aの150℃の加硫時間T95が、組成Bの加硫時間T95と比べて5%遅くなるように設計した。得られた2種類の未加硫タイヤを、それぞれ加硫金型に所定の向きに挿入し、金型温度を160℃、ブラダー内部に加圧加熱流体として、1.6MPaのスチーム(飽和)を15分、次いで25℃、2.0MPaの窒素ガスを25分圧入して加硫成形し空気入りタイヤを製造した。
・天然ゴム; RSS#3
・カーボンブラック;昭和キャボット社製ショウブラックN326
・老化防止剤; フレキシス社製SANTOFLEX 6PPD
・亜鉛華; 正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・ステアリン酸;日本油脂社製ビーズステアリン酸YR
・加硫促進剤; 大内新興化学工業社製ノクセラーDZ−G
・硫黄; アクゾノーベル社製クリステックスHSOT20
上記のようにして得られた2種類の空気入りタイヤからそれぞれ上部側と下部側のベルトエッジクッションを切り出し下記の測定方法に示す50%モジュラスと切断時伸びを測定した。また得られたタイヤの耐久性を下記の測定方法により測定した。得られた結果を表2に示す。
〔モジュラス及び伸び〕
JIS K 6251の加硫ゴムの引張試験方法に準拠して50%モジュラスと切断時伸びを測定した。測定結果を、従来例の下部側ベルトエッジクッションの値をそれぞれ100とする指数で表した。これらの数値が高いほど50%モジュラス又は切断時伸びが優れることを示す。
〔耐久性〕
空気入りタイヤの空気圧をJATMA YEAR BOOK(2006年版)に記載された正規内圧に、荷重を100%荷重に設定し、走行速度50km/h、スリップ角±2°で回転ドラム試験を行い、タイヤに剥離故障が発生するまでの走行時間を測定した。測定結果を、従来例の値を100とする指数で表した。この数値が高いほど耐久性が優れることを示す。
Figure 2008023829
Figure 2008023829
表2の結果から明らかなように、実施例の空気入りタイヤは、上部側ベルトエッジクッションの加硫速度を遅くすることにより、上部側及び下部側の物性を均一化し耐久性を向上することが認められた。
本発明の空気入りタイヤの製造方法において、未加硫タイヤを加硫金型にセットした一例を示すタイヤ子午線方向の断面図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法における加硫曲線の解析方法を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 トレッド部
7、8 ベルトエッジクッション
11 加硫金型
O タイヤ軸
T 未加硫タイヤ

Claims (4)

  1. タイヤ軸方向を鉛直にセットした加硫金型に未加硫タイヤを挿入し、該未加硫タイヤの内側に加熱流体を圧入して加硫成形する空気入りタイヤの製造方法において、
    前記未加硫タイヤのベルトエッジクッションを、前記加硫金型に挿入したときの上部側と下部側とで加硫速度の異なるゴム組成物で構成し、上部側に下部側よりも加硫速度の遅いゴム組成物を使用する空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記上部側のゴム組成物の加硫速度を下部側のゴム組成物の加硫速度に対して、JIS K6300−2に準拠して求めた最大トルクの95%迄の加硫時間T95で3〜30%遅くした請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記上部側のゴム組成物に配合する加硫促進剤の量を、前記下部側のゴム組成物に対する配合量よりも少なくした請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記空気入りタイヤが、重荷重用空気入りタイヤである請求項1、2又は3に記載の空気入りタイヤの製造方法。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012131031A (ja) * 2010-11-24 2012-07-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤおよびその製造方法

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