JP2008023823A - プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マガジンに収容されたプリント媒体を含め、プリント媒体に適正な加湿を行うことによって、プリント媒体に良好な画質のプリントを行うプリント装置を構成する。
【解決手段】マガジンMからのペーパーをプリント部Bに供給し、インクジェット型のプリントヘッドHでプリントを行う系を筐体10の内部に備えている。マガジンMにはロール状のペーパーと加湿器Xとを収容し、筐体10の内部に湿度センサShを備え、筐体10の側部壁体10Cには排気ファン14を備えている。湿度センサShで計測される湿度に基づいて加湿器Xと排気ファン14とを制御することによりマガジンMの内部と筐体10の内部の湿度を維持する。
【選択図】図3
【解決手段】マガジンMからのペーパーをプリント部Bに供給し、インクジェット型のプリントヘッドHでプリントを行う系を筐体10の内部に備えている。マガジンMにはロール状のペーパーと加湿器Xとを収容し、筐体10の内部に湿度センサShを備え、筐体10の側部壁体10Cには排気ファン14を備えている。湿度センサShで計測される湿度に基づいて加湿器Xと排気ファン14とを制御することによりマガジンMの内部と筐体10の内部の湿度を維持する。
【選択図】図3
Description
本発明は、マガジンに収容されたロール状のプリント媒体を引き出してプリント部に供給する供給ユニットと、前記プリント部に供給された前記プリント媒体にインクを吹き付けて画像をプリントするインクジェット型のプリントヘッドとを筐体の内部に備えているプリント装置に関し、詳しくは、湿度の管理によってプリント品質を向上させる技術に関する。
湿度の管理によってプリント品質を向上させるプリント装置として、特許文献1、及び、特許文献2に記載されるものが存在する。
特許文献1では、感光体ドラムを用いた転写型のプリント装置(文献では複写機)において、感光体ドラム、帯電チャージャ、クリーニングユニット等、画像形成に必要な機器や、レジストローラ、給紙装置等を収容した本体部の背面に湿度調節ユニットを備えている。本体部には空気排出口と空気流入口とが形成され、この空気排出口と空気流入口とに湿度調節ユニットの両端部分が接続し、この接続部分にファンを備えている。
湿度調節ユニットの中央部分の上部空間に空気流路を形成し、下部に精製水を貯留する貯水タンクを形成し、空気流路には除湿用ヒータを備え、貯水タンクの底部には加湿用ヒータを備え、この湿度調節ユニットの内部には湿度センサを備えている。
そして、湿度センサで検出した湿度と予め決められた機内最適湿度とを比較し、この機内最適湿度との差が大きい場合には、ファンの回転数を増大させ、除湿を行う場合には除湿用ヒータをONし、加湿を行う場合には加湿用ヒータをONするように制御形態が設定されている。この制御を行うことにより、装置が設置された外部の環境からの影響を最低限に抑え、部分的な異常画像の発生を防いで良好な画像形成を維持している。
特許文献2では、プリント装置(文献では、カラー感熱プリンタ)において、長尺の感熱紙をロール状に収容するマガジンの内部に、調湿材料としての調湿紙を備えている。この調湿紙は、高湿度の場合には湿気を吸収し、低湿度の場合には湿気を放出する機能を有するものであり、マガジン内の湿気を標準湿度に維持する。これにより、濃度及びカラーバランスが良好な画像の記録を実現している。
インクジェット型のプリントヘッドを備えたプリント装置に使用されるプリント媒体には、膨潤タイプと多孔タイプとが存在する。デジタルカメラで撮影された画像をプリントするためのプリント装置では感光紙を用いたプリントと同様の光沢得るために、多孔タイプのペーパーを使用することも多い。この種のペーパーは光沢面を作り出すために樹脂層等を表面に形成するものの、この樹脂層等はプリントヘッドから吹き付けられたインクを表面から吸収するための微細な孔を多数形成した構造を有するものであるため表面は多少硬質である。
前述したように表面に光沢を有するペーパーは、表面が硬質であるために、低湿度の環境では表面に微細な割れを生ずることもある。このように割れを生じさせる現象は、ペーパーの面に張力を作用させる方向に湾曲させた場合に生ずることが多い。このような理由から、この種のペーパーでインクが吹き付けられる表面を外側にしてロール状に巻いたものでは、ロールにおける湾曲方向を更に湾曲させる方向にペーパーを湾曲させた場合には、表面に割れを生じさせ易いものとなる。このように表面に割れを生じさせた場合には、表面の光沢が損なわれるばかりでなく、吹き付けられたインクの吸収が不均一となることで滲みを生じ、画質を低下させる弊害に繋がる。
また、ロール状のプリント用紙(プリント媒体)はローラに巻き掛ける形態でプリントヘッドの部位に搬送させることから、搬送時に表面に割れを発生させることもあり、この割れを生じさせないためにも、乾燥した環境でプリントを行う場合にもプリント用紙の湿度を適正に維持することが望まれている。
特に、ロール状のプリント用紙を収容したマガジンを用いるプリント装置では、マガジンからプリント用紙を連続的に引き出してプリント部に供給してプリントを行う形態となるため、プリントを開始する以前にマガジンの内部に収容されているプリント用紙の湿度が低下しないように湿度の管理を行う必要があった。
しかしながら、特許文献1に記載されるもののように、プリントを行う部位において加湿を行うものでは、マガジンの内部に収容されたプリント用紙の加湿まで行えないものであり、また、特許文献2に記載されるもののように、調湿材を用いるものでは、マガジンの内部の加湿が可能であるものの、空気が乾燥する季節には加湿が充分に行えないことも考えられ、改善の余地がある。
本発明の目的は、マガジンに収容されたプリント媒体を含め、プリント媒体に適正な加湿を行うことによって、プリント媒体に良好な画質のプリントを行うプリント装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、マガジンに収容されたロール状のプリント媒体を引き出してプリント部に供給する供給ユニットと、前記プリント部に供給された前記プリント媒体にインクを吹き付けて画像をプリントするインクジェット型のプリントヘッドとを筐体の内部に備えているプリント装置において、
前記マガジンが、このマガジンの内部空間とマガジン外部との間で空気の流通を許す開口が形成され、この内部空間に加湿器を備えており、前記筐体が、この筐体の内部の空気を排出する排気ファンを備え、前記筐体の内部の湿度を計測する湿度センサを備えており、この湿度センサの計測結果に基づいて前記加湿器と前記排気ファンとを制御する湿度制御手段を備えている点にある。
前記マガジンが、このマガジンの内部空間とマガジン外部との間で空気の流通を許す開口が形成され、この内部空間に加湿器を備えており、前記筐体が、この筐体の内部の空気を排出する排気ファンを備え、前記筐体の内部の湿度を計測する湿度センサを備えており、この湿度センサの計測結果に基づいて前記加湿器と前記排気ファンとを制御する湿度制御手段を備えている点にある。
この構成により、加湿を行う場合には、マガジンの内部の加湿器を作動させ、排気ファンを作動させることにより、この加湿器で生成された加湿空気がマガジンの内部に充満すると同時に、このマガジンに形成された開口から外部に流出する。また、排気ファンによって筐体の内部の空気が排出されるので、筐体の内部に空気の流れを生ずるものとなり、マガジンの開口から流出した加湿空気を筐体の内部で流動させ、筐体内部において平均的な加湿を実現する。つまり、マガジンの内部の加湿が早期に行われるので、このマガジンの内部に収容されたプリント媒体の湿度を高めることが可能になり、筐体の内部のプリント媒体の加湿も可能となる。その結果、マガジンに収容されたプリント媒体を含め、プリント媒体に適正な加湿を行うことで良好な画質のプリントを行うプリント装置が合理的に構成された。
本発明は、前記加湿器が、水タンクと、この水タンクに貯留した水を蒸散させて加湿空気を作り出す蒸散機構と、この蒸散機構で作り出した加湿空気を送り出すファンとをユニット化した構造を有すると共に、この加湿器を前記マガジンに対して着脱自在に構成しても良い。
この構成により、マガジンから加湿器を分離することにより、水タンクに対する水の補給や、メンテナンスを容易に行える。
本発明は、前記マガジンが、前記筐体の下部位置に配置され、前記筐体の上部に前記プリント部が配置されると共に、前記マガジンが、前記プリント媒体を収容するケースの上端位置に前記開口を形成し、この開口から前記プリント媒体を上方に送り出す構造を有しており、前記排気ファンが前記筐体の側面に配置されても良い。
この構成により、筐体の下部にマガジンが配置され、このマガジンの上端位置に開口が形成されているので、マガジンの内部において加湿器が生成した加湿空気はマガジンの内部に充満した後に開口から上方に送り出され、このマガジンの上方に配置されているプリント部を加湿することが可能となる。更に、筐体の側面に排気ファンを備えているので、オペレータがプリント装置の正面に位置する場合でも、排気ファンから送り出された空気がオペレータに吹き付ける不都合を回避できる。
本発明は、前記湿度センサで計測される湿度が、目標とする湿度を基準にして設定された目標湿度域に達していない場合には、前記加湿器を作動させ、前記湿度センサで計測される湿度が、前記目標湿度域を超えている場合には前記加湿器を停止させると共に、前記排気ファンを作動させるように、前記湿度制御手段の処理形態を設定しても良い。
この構成により、湿度センサで計測される湿度が目標湿度域に達していない低湿度である場合には、マガジン内の湿度と筐体の内部の湿度とを行え、また、加湿によって筐体の内部の湿度が目標湿度域を超えた場合には、加湿器を停止させた状態で排気ファンを作動させることにより、筐体の内部の加湿空気を排出して湿度を低減することも可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1〜図3に示すように、筐体10の下部に2つのマガジン収容部A、Aを配置し、筐体10の上部にインクの吹き付けによってプリントを行うインクジェット型のプリント部Bを配置し、筐体10の側部にインク貯留部Cを配置し、更に、筐体10の上面部に比較的小さいサイズのペーパーP(プリント媒体の一例)を横送りベルト11で送り出す仕分け部12と、大きいサイズのペーパーPを受け止めるラック板13とを配置し、更に、マガジン収容部Aに収容されたマガジンMの内部に加湿器Xを備えてインクジェット型のプリント装置が構成されている。
〔全体構成〕
図1〜図3に示すように、筐体10の下部に2つのマガジン収容部A、Aを配置し、筐体10の上部にインクの吹き付けによってプリントを行うインクジェット型のプリント部Bを配置し、筐体10の側部にインク貯留部Cを配置し、更に、筐体10の上面部に比較的小さいサイズのペーパーP(プリント媒体の一例)を横送りベルト11で送り出す仕分け部12と、大きいサイズのペーパーPを受け止めるラック板13とを配置し、更に、マガジン収容部Aに収容されたマガジンMの内部に加湿器Xを備えてインクジェット型のプリント装置が構成されている。
このプリント装置では、前記ペーパーP(プリント媒体の一例)として、表裏にレジンコート膜を形成したベースの表面側に、微細な孔を多数形成した多孔質インク受容層を形成することにより、表面に光沢を持たせた多孔タイプのものを使用している。このペーパーPは、多孔質インク受容層の乾燥した状態において、この多孔質インク受容層を引っ張る方向に力が作用した場合に、表面に小さい割れを生ずることもあり、適正な湿度の環境において使用することが望まれている。このような理由から、空気が乾燥した環境で使用する場合にペーパーPを適正な湿度に維持するための前記加湿器Xを備えている(加湿器Xの制御形態については後述する)。
前記2つのマガジン収容部A、Aは、上下に位置する関係に配置され、何れのマガジン収容部Aとも、前壁体10Aと一体的なスライド作動によって開閉自在なドロワー15を備え、夫々のドロワー15に対してマガジンMをセットできるように構成されている。このマガジンMは図4に示すように、プリント媒体としてのロール状のペーパーPを収容する空間を形成したケース1と、このケース内でペーパーPを支持する一対の支持ローラ2と、ペーパーPを圧着して搬送する圧着型のフィードローラ3を備えることにより、ケース1の上端に形成したスリット状の開口1AからペーパーPの排出と巻き戻しとを行えるように構成されている。
前記開口1Aは、マガジンMの内部空間とマガジンMの外部との間で空気の流通を許す機能を有するものであり、また、このマガジンMの内部には前記加湿器Xを備えている。
前記プリント部Bは、マガジン収容部Aから供給されるペーパーPに対してプリントヘッドH(図4、図5を参照)でのインクの吹き付けによって画像をプリントし、このプリント部Bの前面部には透明な樹脂板製の窓部Wを形成した上部壁体10Bを開閉自在に備えている。前記筐体10の側部壁体10C(側面の一例)に形成した開口部10Dから筐体10の内部の空気を排出する排気ファン14を備えている。尚、この開口部10Dには排気ファン14から送り出される空気を下方に案内する複数のガイド体をルーバ状に備えている。
前記インク貯留部Cは、縦向き姿勢の軸芯周りで揺動開閉自在な側部壁体10Cの内部に異なる色相の複数のインクカートリッジ16を交換自在に配置している。尚、夫々のインクカートリッジ16は、ブラック(BK)、ライトブラック(LK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)のインクを封入した7色のものが使用される。図面には示していないが、このインクジェット型のプリント装置は、前記インクカートリッジ16に封入されたインクを空気圧によって送り出し、サブタンク(図示せず)に一時的に貯留した後、前記プリントヘッドHに供給するインクの供給系を備えている。
〔搬送系の構成〕
図4、図5に示すように、このプリント装置は、前記マガジンMからのペーパーPを、供給ユニットU1でプリント部Bに供給し、このプリント部Bではプリント搬送ユニットU2で搬送を行いながらプリント処理を実行し、このプリントの後には、ペーパーPをカッターユニットU3でプリントサイズに切断し、この後、スイッチバックユニットU4から排出ユニットU5で搬送して送り出す作動を行う。
図4、図5に示すように、このプリント装置は、前記マガジンMからのペーパーPを、供給ユニットU1でプリント部Bに供給し、このプリント部Bではプリント搬送ユニットU2で搬送を行いながらプリント処理を実行し、このプリントの後には、ペーパーPをカッターユニットU3でプリントサイズに切断し、この後、スイッチバックユニットU4から排出ユニットU5で搬送して送り出す作動を行う。
前記供給ユニットU1は、下側のマガジンMから送り出されたペーパーPを上方にガイドするように、上側のマガジン収容部Aに備えられたガイド体18と、上側のマガジンMから送り出されたペーパーPを上方にガイドするガイド体19とを備えている。この供給ユニットU1では、前記支持ローラ2とフィードローラ3とを駆動してマガジンMからのペーパーPの送り出しと、マガジンMへの巻き戻しとを行う第1モータD1を備えている。
前記プリント搬送ユニットU2は、前記プリントヘッドHの上流側に配置された圧着型の第1搬送ローラ21と、プリントヘッドHの下流側に配置された圧着型の第2搬送ローラ22とを備えると共に、この第1、第2搬送ローラ21、22の中間位置においてペーパーPの裏面側を案内する案内プレート23を備えている。この案内プレート23の下方位置には、この案内プレート23に形成された多数の貫通孔を介してペーパーPに負圧を作用させる負圧ケース24と、負圧ケース24の内部の空気を排出して負圧を発生させる吸引ファン25とを備えている。
前記第1搬送ローラ21は、ペーパーPを圧着搬送するための従動ローラ21Aを備え、前記第2搬送ローラ22は、ペーパーPを圧着搬送するための従動ローラ22Aを備え、第1搬送ローラ21と第2搬送ローラ22とを同期駆動するベルト駆動連動26を備えている。そして、このプリント搬送ユニットU2には、第1搬送ローラ21と第2搬送ローラ22とを同期して駆動する第2モータD2を備えている。
図5に示すように、主走査方向(ペーパーPの幅方向)に沿う姿勢で配置されたガイドレール27でガイドされるスライダー28にキャリッジ29を支持し、このキャリッジ29の下面側に前記プリントヘッドHを支持している。
前記ガイドレール27の両端部の近傍位置に配置した一対のプーリ30にタイミングベルト型の駆動ベルト31を巻回し、一方のプーリ30を駆動する主走査用の走査モータDSを備え、駆動ベルト31にキャリッジ29を固定することにより、走査モータDSの駆動力でプーリ30を駆動回転してキャリッジ29と一体的にプリントヘッドHを往復作動させるように構成している。
このような構成から、ペーパーPに画像をプリントする際には、第1、第2搬送ローラ21、22によってペーパーPをプリント位置に供給し、案内プレート23から負圧を作用させることにより、案内プレート23にペーパーPを吸着させてペーパーPの平面精度を高めた状態でキャリッジ29を主走査方向に沿う一方の方向に作動させ乍ら(主走査方向への作動に伴い)、この作動と連係してプリントヘッドHからペーパーPにインクを吹き付けることにより設定されたプリント幅で画像のプリントが行われる。
このようにプリントを開始することによって、キャリッジ29が作動端に達した際には、第2モータD2で前記第1、第2搬送ローラ21、22を駆動することにより前記プリント幅に対応した単位搬送量だけペーパーPを搬送し、この後、キャリッジ29を主走査方向に沿う他方(逆方向)に作動させ乍ら、この作動と連係してプリント幅でのプリントを行う。このようにキャリッジ29を往復させる毎にペーパーPに画像のプリントが行われるのである。
前記カッターユニットU3は、フレーム(図示せず)に固定された固定刃35と、作動自在に支持された可動刃36と、この可動刃36を駆動するカッターモータDCと、このカッターモータDCからの回転駆動力を往復作動力に変換するクランク式の駆動機構37とを備えると共に、このカッターユニットU3の切断位置を通過したペーパーPを搬送する圧着型の排出ローラ38を備え、この排出ローラ38を駆動する第3モータD3を備えている。
前記スイッチバックユニットU4は、駆動ローラ40と、これに圧着する位置に配置された遊転型の反転ローラ41と、図面には示していないが、駆動ローラ40を回転駆動する駆動モータと、反転ローラ41を駆動ローラ40の軸芯周りで正逆両方向に90度作動させる反転機構とを備えている。このスイッチバックユニットU4では、前記排出ローラ38で搬送されることにより、先端側から送り込まれるペーパーPを駆動ローラ40と反転ローラ41とで圧着した状態で更に搬送した後、図4に矢印で示すように、反転ローラ41を前記駆動ローラ40の軸芯周りで90度回転させた後、駆動ローラ40を逆転させることにより、ペーパーPを後端側から排出ユニットU5に送り出し、結果としてペーパーPの表裏が反転するよう構成されている。
このスイッチバックユニットU4では、前記駆動ローラ40を駆動する第4モータD4と、反転ローラ41を反転作動させる反転モータDRを備えている。
前記排出ユニットU5は、ペーパーPを搬送する複数の圧着ローラ45を備えると共に、この圧着ローラ45で搬送されるペーパーPを筐体上部の横送りベルト11とラック板13との何れかに送り出す経路切り換え機構(図示せず)を備えている。この排出ユニットU5では、圧着ローラ45を駆動する第5モータD5を備えている。
〔マガジン〕
図6、図7に示すように、前記マガジンMのケース1は、上部ケース1Tと、下部ケース1Bとをヒンジ1Hによって連結することにより、ヒンジ1Hの部位において揺動開閉できる構造を有している。閉じ姿勢における上部ケース1Tの上端位置には上下方向に開放する前記開口1Aが形成されている。このマガジンMは、図6に示す如く、上部ケース1Tを開放することによって内部を露出でき、下部ケース1Bに一体的に形成されたフレーム1Fには、加湿器Xを嵌め込む形態で保持する保持空間Sが形成されている。
図6、図7に示すように、前記マガジンMのケース1は、上部ケース1Tと、下部ケース1Bとをヒンジ1Hによって連結することにより、ヒンジ1Hの部位において揺動開閉できる構造を有している。閉じ姿勢における上部ケース1Tの上端位置には上下方向に開放する前記開口1Aが形成されている。このマガジンMは、図6に示す如く、上部ケース1Tを開放することによって内部を露出でき、下部ケース1Bに一体的に形成されたフレーム1Fには、加湿器Xを嵌め込む形態で保持する保持空間Sが形成されている。
この保持空間Sには加湿器Xの加湿ケース5の下面に形成した加湿器電極61と導通するコネクタ部62が形成され、この保持空間Sに加湿器Xを適正にセットすることで加湿器電極61とコネクタ部62とが嵌合して導通状態に達する。
また、マガジンMの下部ケース1Bの下面側には前記コネクタ部62と電気的に導通するマガジン電極63が形成され、前記ドロワー15のうち、このマガジン電極63と対応する位置には、マガジンMを適正にセットすることで前記マガジン電極63とコネクタ部64とが嵌合して導通状態に達する。
前記加湿器Xは、加湿ケース5と、水を貯留する水タンク6と、蒸散機構7と、この蒸散機構7からの加湿空気を送り出す排出ファン8とをユニット化した構造を有しており、蒸散機構7で発生させた加湿空気を排出ファン8から気流とともに蒸散機構7のノズル7Aから上方に送り、開口1Aから筐体10の内部に送り出し、更に、筐体10の側部壁体10Cの開口部10Dに備えた排気ファン14によって筐体10の外部に送り出される。
前記蒸散機構7は、水タンク6に貯留した水をヒータに接触させることで水蒸気としてノズル7Aから送り出す構造、あるいは、水タンク6に貯留した水をマット等に吸い上げファン等からの空気を接触させることで気化させてノズル7Aから送り出す構造、あるいは、水タンク6に貯留した水を超音波振動子に接触させることによりミスト状にしてノズル7Aから送り出す構造等を備えている。
この加湿器Xは電力を供給することによって加湿空気を生成して送り出す作動を行い、電力の供給を停止することによって加湿空気を生成する作動を停止するよう構成され、前述したように、マガジン電極63とコネクタ部64とが嵌合し、加湿器電極61とコネクタ部62とが嵌合している状態において制御装置50(図8を参照)から電力の供給と、供給の停止とを行える。図面には示していないが、ドロワー15の引き操作を許すように、制御装置50とコネクタ部64の間にはスパイラル状に成形した柔軟なケーブル等が備えられている。
尚、本発明は、前記加湿器XをマガジンMに固定しても良い。このようにマガジンMに対して加湿器Xを固定した構造のものであっても、水タンク6に対する水の補給を容易にするために、水タンク6を着脱自在に構成しても良い。更に、本発明は、この加湿器Xを着脱するために、マガジンMの上部ケース1Tを開放せずに側部等から挿入できる構造を採用しても良い。
〔制御系の構成〕
前記筐体10の内部には前記ペーパーPの搬送と、このペーパーPに対する画像のプリントと、加湿器Xの制御を行うように前記制御装置50を備えており、更に、図3、図4に示すように、この筐体の内部には湿度センサShを備えている。
前記筐体10の内部には前記ペーパーPの搬送と、このペーパーPに対する画像のプリントと、加湿器Xの制御を行うように前記制御装置50を備えており、更に、図3、図4に示すように、この筐体の内部には湿度センサShを備えている。
図8に示すように、前記制御装置50は、前記マガジンMに収容したペーパーPを供給ユニットU1で引き出してプリント部Bに供給し、プリント搬送ユニットU2での搬送でプリント処理を行い、このようにプリントされたペーパーPをカッターユニットU3で切断し、この切断の後にスイッチバックユニットU4から排出ユニットU5に送って排出する制御を実現する搬送制御手段51と、前記走査モータDSとプリントヘッドHとを制御することでペーパーPに画像をプリントするプリント制御手段52と、前記加湿器Xを制御することにより、マガジンMの内部と筐体10の内部の湿度を維持する制御を実現する湿度制御手段53とを備えている。
尚、前記搬送制御手段51と、プリント制御手段52と、湿度制御手段53とはソフトウエアで構成されているが、これらをハードウエアで構成して良く、ハードウエアと組み合わせて構成しても良い。
前記搬送制御手段51による搬送制御の概要を図9のフローチャートのように示すことが可能である。つまり、プリント処理を行う際には、このプリント処理に先立ってマガジンMに収容されたペーパーPを引き出して前記供給ユニットU1からプリント搬送ユニットU2に供給してプリント処理を実現する(#101〜#103ステップ)。
このプリント処理では、プリントヘッドHが主走査方向に作動する毎に、このプリントヘッドHによるプリント幅に対応した量だけペーパーPの搬送を行い、次に、プリント処理後のペーパーPをカッターユニットU3において必要とするサイズに切断し、このように切断されたペーパーPをスイッチバックユニットU4において表裏を入れ換えた状態で排出ユニットU5に送り、この排出ユニットU5から前記横送りベルト11あるいはラック板13に排出する(#104、#105ステップ)。
このようにプリント処理が行われた後には、設定時間以上経過するまでに、次のプリント処理を行う場合には、前述と同様に、プリント搬送ユニットU2にペーパーPを供給すると共に、プリント処理後のペーパーPをカッターユニットU3において必要とするサイズに切断し、このように切断されたペーパーPをスイッチバックユニットU4において表裏を入れ換えた状態で排出ユニットU5に送り、この排出ユニットU5から前記横送りベルト11あるいはラック板13に排出する制御を行う。更に、先に行われたプリント処理から設定時間以上経過した場合、又は、作業を終了する際には、マガジンMに対してペーパーPを巻き戻す処理が行われる(#106〜#109ステップ)。
このような処理を行うことにより、マガジンMからペーパーPが引き出された状態が長時間継続しないようにしており、継続してプリントを行わない場合にはペーパーPをマガジンMに巻き取り、マガジンM内においてペーパーPの湿度を適正に維持できるようにしている。
前記プリント制御手段52は、フローチャートには示していないが、前記走査モータDSを作動させ、この作動と同期して前記プリントヘッドHからインクを吹き付けることによりペーパーPに画像をプリントする処理を実現する。
〔加湿制御〕
湿度制御手段53による加湿制御を図10のフローチャートの示すことが可能である。つまり、制御装置50は、目標湿度(例えば、50%)が設定され、この目標湿度を基準にして低湿度側と高湿度側とに設定湿度の幅を持つ目標湿度域が設定されている。そして、前記湿度センサShで計測される湿度の値が目標湿度域未満である場合には、加湿器Xを作動させると同時に、排気ファン14を作動させる(#201〜#203ステップ)。この制御では既に加湿器Xと排気ファン14とを作動させている場合には作動を継続する。
湿度制御手段53による加湿制御を図10のフローチャートの示すことが可能である。つまり、制御装置50は、目標湿度(例えば、50%)が設定され、この目標湿度を基準にして低湿度側と高湿度側とに設定湿度の幅を持つ目標湿度域が設定されている。そして、前記湿度センサShで計測される湿度の値が目標湿度域未満である場合には、加湿器Xを作動させると同時に、排気ファン14を作動させる(#201〜#203ステップ)。この制御では既に加湿器Xと排気ファン14とを作動させている場合には作動を継続する。
このステップでの制御では、前記2つのマガジンM、M夫々の内部に備えられた加湿器Xを作動させることにより、夫々のマガジンM、Mの内部に充満した加湿空気がマガジンMの開口1Aから上方に送り出され、このように上方に送り出された加湿空気が、マガジンMの上方に配置されたプリント部Bに達し、このプリント部BにペーパーPが存在する場合には、そのペーパーPを加湿することになる。また、このように加湿器Xを作動させると同時に排気ファン14を作動させることにより、筐体10の内部に空気の流れを作り出し、加湿空気を筐体10の内部に流動させ、筐体内部において偏りのない平均的な加湿を実現する。
次に、湿度センサShで計測される湿度が目標湿度域内にある場合には、加湿を行う必要がないため、加湿器Xと排気ファン14とを停止させる(#204、#205ステップ)。
また、湿度センサShで計測される湿度が目標湿度域内にない場合、つまり、湿度センサShで計測される湿度が目標湿度域を超えている場合には、加湿器Xを停止し、排気ファン14を作動させる(#206ステップ)。尚、この制御において既に排気ファン14が作動している場合には作動を継続する。
このステップでの制御では、加湿器Xを継続的に作動させ続けた場合のように、筐体10の内部の湿度が目標湿度域に超えてしまった状況でも、加湿器Xを停止させ、排気ファン14を作動させることによって、筐体10の内部の加湿空気を筐体10の外部に送り出し、筐体10の内部の湿度を低下させる作動を実現している。
このような制御をリセットされるまで反復して行うことにより(#207ステップ)、乾燥した環境でプリントを行う場合でも、マガジンMの内部に収容されたペーパーPと、筐体10の内部に存在するペーパーPとに加湿空気を接触させて、適度の湿度を持たせることを可能にして、円滑なプリント作動を実現し、良好な画質のプリントを実現するのである。
このように、本発明のプリント装置では、マガジンMの内部に加湿器Xを備え、筐体10の内部の空気を排出する排気ファン14を備え、筐体10の内部の湿度を計測する湿度センサShを備え、この湿度センサShで計測される湿度に基づいて加湿器Xと排気ファン14とを制御装置50の湿度制御手段53が制御することにより、加湿器Xで生成された加湿空気がマガジンMの内部に充満し、このマガジンMの開口1Aから上方に流出することになり、このマガジンMの上方に配置されているプリント部BにペーパーPが存在する場合には、そのペーパーPを加湿することが可能となる。また、筐体10の側部壁体10C(側面)に排気ファン14を備えているので、筐体10の内部に空気の流れを生ずるものとなり、マガジンMの開口から流出した加湿空気を筐体10の内部で流動させ、筐体10の内部において平均的な加湿も実現する。特に、排気ファン14からの排気が筐体10の側方に送り出される形態となるので、オペレータがプリント装置の正面に位置する場合でも、排気ファン14から送り出された空気がオペレータに吹き付ける不都合を回避できる。
前記制御装置50での制御時には、湿度センサShの計測結果に基づいて加湿器Xと排気ファン14とを制御することにより、マガジンMの内部の加湿を早期に行い、このマガジンMの内部に収容されたペーパーPの湿度を適正に維持することが可能になり、ペーパーPの表面の割れを抑制して良好な画質のプリントを行えるのである。
更に、マガジンMの内部に加湿器Xを適正にセットすることによって、加湿器電極61と、これに対応するコネクタ部62とが嵌合して導通状態に達し、マガジンMをドロワー15に対して適正にセットすることにより、マガジン電極63と、これに対応するコネクタ部64とが嵌合して導通状態に達するように制御系を形成しているので、制御装置50から加湿器Xに供給する電力を制御できるものとなり、オペレータが配線を接続する等の特別の操作を行わずに済む。
1 ケース
1A 開口
6 水タンク
7 蒸散機構
8 ファン
10 筐体
10C 側面(側部壁体)
14 排気ファン
53 湿度制御手段
B プリント部
H プリントヘッド
M マガジン
P プリント媒体(ペーパー)
Sh 湿度センサ
U1 供給ユニット
X 加湿器
1A 開口
6 水タンク
7 蒸散機構
8 ファン
10 筐体
10C 側面(側部壁体)
14 排気ファン
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B プリント部
H プリントヘッド
M マガジン
P プリント媒体(ペーパー)
Sh 湿度センサ
U1 供給ユニット
X 加湿器
Claims (4)
- マガジンに収容されたロール状のプリント媒体を引き出してプリント部に供給する供給ユニットと、前記プリント部に供給された前記プリント媒体にインクを吹き付けて画像をプリントするインクジェット型のプリントヘッドとを筐体の内部に備えているプリント装置であって、
前記マガジンが、このマガジンの内部空間とマガジン外部との間で空気の流通を許す開口が形成され、この内部空間に加湿器を備えており、前記筐体が、この筐体の内部の空気を排出する排気ファンを備え、前記筐体の内部の湿度を計測する湿度センサを備えており、この湿度センサの計測結果に基づいて前記加湿器と前記排気ファンとを制御する湿度制御手段を備えているプリント装置。 - 前記加湿器が、水タンクと、この水タンクに貯留した水を蒸散させて加湿空気を作り出す蒸散機構と、この蒸散機構で作り出した加湿空気を送り出すファンとをユニット化した構造を有すると共に、この加湿器を前記マガジンに対して着脱自在に構成している請求項1記載のプリント装置。
- 前記マガジンが、前記筐体の下部位置に配置され、前記筐体の上部に前記プリント部が配置されると共に、前記マガジンが、前記プリント媒体を収容するケースの上端位置に前記開口を形成し、この開口から前記プリント媒体を上方に送り出す構造を有しており、前記排気ファンが前記筐体の側面に配置されている請求項1又は2記載のプリント装置。
- 前記湿度センサで計測される湿度が、目標とする湿度を基準にして設定された目標湿度域に達していない場合には、前記加湿器を作動させ、前記湿度センサで計測される湿度が、前記目標湿度域を超えている場合には前記加湿器を停止させると共に、前記排気ファンを作動させるように、前記湿度制御手段の処理形態を設定している請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006198349A JP2008023823A (ja) | 2006-07-20 | 2006-07-20 | プリント装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006198349A JP2008023823A (ja) | 2006-07-20 | 2006-07-20 | プリント装置 |
Publications (1)
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JP2008023823A true JP2008023823A (ja) | 2008-02-07 |
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ID=39114958
Family Applications (1)
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JP2006198349A Pending JP2008023823A (ja) | 2006-07-20 | 2006-07-20 | プリント装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008023823A (ja) |
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-
2006
- 2006-07-20 JP JP2006198349A patent/JP2008023823A/ja active Pending
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