JP2008022746A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの逆回転時における反転復帰機構によるリール構成要素の破損を確実に防止できる魚釣用スピニングリールの提供を目的としている。
【解決手段】本発明の一実施形態の魚釣用スピニングリール1は、ロータ3の逆転可能状態のセットに伴って反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段としての昇降操作部材60を備え、また、この昇降操作部材60は、ロータ3の逆回転を阻止することなく(キックレバー40を復帰部材45に当接させることなく)反転復帰作用を回避する。そのため、反転復帰機構により従来において生じていた強制的なロータ3の逆回転阻止によるリール構成要素の破損を確実に防止でき、安全な釣り操作を行なうことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベール支持部材を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させるための反転復帰機構を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
一般に、魚釣用スピニングリールは、リール本体と、リール本体に回転可能に支持され且つ円筒部と一対の支持腕とにより構成されたロータと、リール本体に支持され且つ釣糸を巻回するためのスプールとを備えており、前記支持腕の先端には、スプールに釣糸を案内する釣糸案内部とベールとを保持するベール支持部材が釣糸巻取位置と釣糸放出位置との間で回動可能に支持されている。そして、リール本体に取り付けられたハンドルを回転操作すると、リール本体内に収容された駆動機構を介してロータが回転駆動され、それにより、釣糸が釣糸案内部を介してスプールに巻回されるようになっている。
このような構成の魚釣用スピニングリールは、通常、釣糸放出位置にあるベール支持部材をハンドルの回転操作により釣糸巻取位置へと自動的に反転復帰させるための反転復帰機構を備えている。この反転復帰機構は、ベール支持部材またはその回動動作に連動するキックレバーをロータの釣糸巻取方向の回転(正回転)に伴ってリール本体の前部に設けられた反転用復帰部材(以下、単に復帰部材という)に当接させることによりベール支持部材を自動的に釣糸巻取位置へと反転復帰させるようになっており、従来から、復帰部材を含むその構成要素をリール本体の外部に露出させない所謂“内蹴り”タイプのものと、当該構成要素をリール本体の外部に露出させた所謂“外蹴り”タイプのものとがある。
ところで、こうした反転復帰機構を有する魚釣用スピニングリールにあっては、実釣操作における仕掛け投出時の慣性によってハンドルおよびロータが回転し、このロータの回転によりベール支持部材あるいはそのキックレバーが不用意に復帰部材に衝接してベール支持部材が釣糸放出位置から釣糸巻取位置に誤って復帰してしまうという問題がある。そのため、この問題を解決するべく、リール本体に設けた復帰部材を、ベール支持部材が当接し得る(反転復帰できる)当接位置と、ベール支持部材が当接し得ない(反転復帰できない)非当接位置とに切り換え可能にした構成が特許文献1において提案されている。
特許2805427号公報
しかしながら、ベール支持部材(したがって、ベール)が釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと誤って復帰してしまうことを防止できても、反転復帰機構を有する魚釣用スピニングリールにはそれ固有の問題が他にもある。すなわち、反転復帰機構は、ロータが正回転(釣糸巻取方向の回転)した場合にのみ作用するものであり、ロータが逆回転(釣糸繰出方向の回転)した場合にはベール支持部材あるいはそのキックレバーが復帰部材に当接してもベール支持部材を釣糸巻取位置に復帰させることができず、しかも、その当接によりロータのそれ以上の逆回転を阻止する構成となっているため、ロータが不用意に逆回転してベール支持部材あるいはそのキックレバーが復帰部材に勢い良く衝突してしまうと、その際の衝撃で復帰部材やベール支持部材等が損傷してしまう虞がある。
具体的に特許文献1の構成を例にとって説明すると、実釣時においては、通常、ベール支持部材が当接し得る前記当接位置に復帰部材を設定した状態で、釣糸を巻き取り操作したり(ロータを正回転させたり)、あるいは、仕掛けをセットした後にベールを釣糸放出位置に反転させた状態で所定のポイントへ仕掛けを放出したりするなど、釣場の状況を充分観察しながら一連の釣り動作を適宜に継続して行なうが、そうした一連の動作の中では、例えば釣竿先端からの仕掛け糸長を調整する等の過程においてロータを逆転可能状態に切り換え、そのまま元に戻すのを忘れて、ベールを釣糸放出位置に反転させて仕掛けを放出操作してしまうといった事態も起こり得る。そうした場合、その仕掛け放出途中で、ロータが正回転してベールが釣糸巻取位置へと反転復帰し、それにより、釣糸に急激な負荷が加わって釣糸が切断されてしまえば未だ問題も少ないが、この放出操作時にロータが逆回転してしまうと、ベールが釣糸巻取位置へ反転復帰しないばかりか、その急激な逆回転や遠心力によってロータやリール本体あるいは復帰部材等が破損・変形してしまう場合があり、非常に危険である。
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ロータの逆回転時における反転復帰機構によるリール構成要素の破損を確実に防止できる魚釣用スピニングリールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体に支持されたスプールと、前記リール本体に回転可能に支持され、前記スプールに釣糸を巻き取るための正回転と、前記スプールから釣糸を放出するための逆回転とを行なうことができるロータと、前記ロータに支持され、釣糸放出位置と釣糸巻取位置との間で反転可能なベール支持部材と、前記ロータを逆回転が可能な逆転可能状態と逆回転が不可能な逆転防止状態とに切り換えるための逆転防止機構と、前記ロータの正回転により、前記ベール支持部材を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させるように作用する反転復帰機構とを備える魚釣用スピニングリールにおいて、前記ロータの逆転可能状態または逆回転に伴ってその逆回転を阻止することなく前記反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段を備えていることを特徴とする。
本発明の魚釣用スピニングリールは、ロータの逆転可能状態または逆回転に伴って反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段を備え、また、この復帰作用回避手段は、ロータの逆回転を阻止することなく反転復帰作用を回避するため、反転復帰機構により従来において生じていた強制的なロータの逆回転阻止によるリール構成要素の破損(例えば、ロータの逆回転時にベール支持部材またはこれと連動する連動部材が反転復帰機構の復帰部材に勢い良く衝突してその衝撃でこれらの部材が破損すること)を確実に防止でき、安全な釣り操作を行なうことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図9は本発明の第1の実施形態を示している。図1に示されるように、本実施形態に係る魚釣用スピニングリール1は、釣竿に装着するための竿取付け部2aを有する脚部2cが形成されたリール本体2と、リール本体2の前方に回転可能に支持されたロータ3と、ロータ3の回転運動と同期して前後動(往復動)するようにリール本体2に支持されたスプール5と、ロータ3を回転駆動すると共にスプール5を前後動させるようにリール本体2に回転可能に支持されたハンドル6とを有している。
ロータ3には一対の支持腕3aが形成されており、各支持腕3aの前端部には、ベール7の基端部を取り付けたベール支持部材9が保持されている。この場合、ベール支持部材9は、支軸42によって支持腕3aに回動可能に支持されるとともに、振り分けバネ(図示せず)によって釣糸巻取位置と釣糸放出位置との間で反転可能に振り分け保持されている。なお、ベール7の一方の基端部は、ベール支持部材9に一体的に設けられた釣糸案内部10に取り付けられている。
リール本体2内には、ハンドル6を装着したハンドル軸6aが回転可能に支持されており、このハンドル軸6aには駆動機構が係合している。この駆動機構は、ハンドル軸6aに取り付けられた駆動ギヤ12と、この駆動ギヤ12に噛合する図示しないピニオンを有するとともにハンドル軸6aと直交する方向に延びる駆動軸筒13と、前記ピニオンに係合する図示しないオシレーティング装置とを備えている。
駆動軸筒13は軸受19を介してリール本体2内に回転可能に支持されており、駆動軸筒13内には、ハンドル軸6aと直交する方向に延び且つ先端側にスプール5を装着したスプール軸15が軸方向に移動可能に挿通されている。なお、スプール軸15は、前記オシレーティング装置に結合されており、駆動軸筒13の回転に伴う前記オシレーティング装置の動作により軸方向に往復動される。
駆動軸筒13は、スプール5側に向けて延出しており、その先端部にロータ3が取り付けられている。具体的には、軸受19よりもスプール側前方に位置する駆動軸筒13の部位外周にはラチェット21が回り止め嵌合されており、更に、ラチェット21の前方の駆動軸筒13の部位外周にはロータ3の嵌合筒部3bが回り止め嵌合されてナット31により固定されている。
したがって、このような構成では、ハンドル6を釣糸巻取方向に回転させると、駆動ギヤ12および駆動軸筒13を介してロータ3が回転駆動されるとともに前記オシレーティング装置を介してスプール5が往復駆動され、それにより、釣糸が釣糸案内部10を介してスプール5に均等に巻回される。なお、リール本体2(リール本体を構成するフレーム)には、リール本体2内に収容された前記駆動機構が露出しないようにリール本体2の開口部分を閉塞するボディカバー2bが装着されている。
また、本実施形態の魚釣用スピニングリール1において、ロータ3は、スプール5に釣糸を巻き取るための正回転と、スプール5から釣糸を放出するための逆回転とを行なうことができるが、これは、ロータ3を逆回転が可能な逆転可能状態と逆回転が不可能な逆転防止状態とに切り換えるための逆転防止機構によって制御される。
前記逆転防止機構は、図2に詳しく示されるように、前述したラチェット21と、ラチェット21の外周に所定のピッチで形成された複数の歯と係脱可能に係止する(噛み合う)ことができる係止部材29と、ラチェット21の歯に対して係止部材29を係脱させるための操作杆24とを有している。
操作杆24は、その一端24aがロータ3内に突出してラチェット21と対向するとともに、その他端がリール本体の後壁から外部に突出しており、その突出端部には操作摘み27が設けられている。また、操作杆24は、ラチェット21と対向するその一端24aにL字型に切り欠かれた凹陥部25を有しており、この凹陥部25は係止爪29と当接可能な平面部37を形成している。
係止部材29は、リール本体2に対して支軸39を中心に回動可能に支持されており、ラチェット21の歯と係脱可能に係止する係止爪29aを一端に有するとともに、操作杆24の一端24aの平面部37と当接可能な当接部29bとを有している。また、係止部材29は、操作杆24により、ラチェット21の歯に係止する係止状態と、ラチェット21の歯から離脱する非係止状態とに切り換えられるようになっており、通常は、付勢バネ30によって係止状態へと常時付勢されている。なお、付勢バネ30は、その一端がリール本体2に突設された支持部35に支持されるとともに、その他端側が支軸39を経由して係止部材29の当接部29bの近傍に係止されている。
したがって、このような構成において、図2に示されるように操作摘み27が一方向に傾けられて操作杆24の平面部37が係止部材29の当接部29bと当接していない状態では、付勢バネ30の付勢力により、係止部材29の係止爪29aがラチェット21の歯に係止して、ラチェット21の一方向(図2に矢印Rで示される方向)の回転が阻止され、それにより、ラチェット21と一体を成すロータ3の逆回転(釣糸放出方向の回転)が防止される。つまり、ラチェット21の他方向(図2に矢印Fで示される方向)への回転、すなわち、ロータ3の正回転(釣糸巻取方向の回転)のみが許容される(逆転防止状態)。
また、この図2の状態から、操作摘み27を指で操作して図5に示されるように他方向に傾けて操作杆24を回動させると、操作杆24の平面部37が係止部材29の当接部29bと当接し、それにより、係止部材29が付勢バネ30の付勢力に抗して回動して係止爪29aがラチェット21の歯から離脱する。そのため、ラチェット21は両方向(F方向およびR方向)で回転が許容され、したがって、ロータ3は正回転および逆回転の両方が可能になる(逆転可能状態)。
また、本実施形態の魚釣用スピニングリール1には、ロータ3の正回転(ハンドル6の巻取り操作)によりベール支持部材9を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させるように作用する反転復帰機構が設けられている。この反転復帰機構は、ロータ3の一方の支持腕3a(本実施形態では、釣糸案内部10が設けられていない側の支持腕)内に配設され且つベール支持部材9と連動する連動部材としての棒状のキックレバー40と、ロータ3の正回転に伴ってキックレバー40と当接することによりこのキックレバー40を介してベール支持部材9を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させる復帰部材45とから成る。
図8および図9にも詳しく示されるように、キックレバー40は、支持腕3aの長手方向に沿って形成されたスライド孔44内に軸方向に移動自在に挿通されており、ベール支持部材9と連動できるように外側に屈曲して形成された一端の係合部40aがベール支持部材9の支軸42の周囲に形成された円弧状の長孔43内に移動可能に係合するとともに、リール本体2の脚部2c側に延びる他端の作用部40bがスライド孔44の開口端44aから突没可能になっている。この場合、キックレバー40の軸方向の移動は、キックレバー40の途中部分に形成された係合凸部40cがスライド孔44の係合凹部44bに係合するとともに係合凸部40cが係合凹部44bの両端に形成された壁部57,59に当接することにより規制される。また、キックレバー40の作用部40bには、ロータ3の正回転(図8および図9には正回転方向が矢印Fで示されている)に伴って復帰部材45と当接する側に円弧状の斜面部55が形成されるとともに、ロータ3の逆回転に伴って復帰部材45と当接する側に平面部54が形成されている。
また、復帰部材45は、その下端が操作杆24によりリール本体2内で支持されるとともに、後述するように、その上端の反転復帰作用部45aが、スライド孔44の開口端44aと対向してリール本体2の脚部2cの根元部分に形成された凹状溝部46に対して突没できるようになっている。また、復帰部材45の外周にはコイル状の付勢バネ47が巻装されており、この付勢バネ47により、復帰部材45は、その反転復帰作用部45aが凹状溝部46内に突出する方向に常時付勢されている。
したがって、このような構成では、ベール支持部材9を釣糸巻取位置と釣糸放出位置との間で反転させると、ベール支持部材9の長孔43に係合するキックレバー40がこれに連動してスライド孔44内で軸方向に進退する。具体的には、図9に実線で示されるようにベール支持部材9が釣糸巻取位置に位置された状態では、キックレバー40の作用部40bがスライド孔44内に完全に没してキックレバー40の係合凸部40cがスライド孔44の係合凹部44bの一方の壁部57に当接する。一方、図8および図9の二点鎖線で示されるようにベール支持部材9が釣糸放出位置に位置された状態では、キックレバー40の作用部40bが復帰部材45と当接可能な状態までスライド孔44の開口端44aから突出し、キックレバー40の係合凸部40cがスライド孔44の係合凹部44bの他方の壁部59に当接する。そして、このようにベール支持部材9を釣糸放出位置に位置させた状態でロータ3を矢印Fで示される方向に正回転させると、キックレバー40の作用部40bの斜面部55が復帰部材45の反転復帰作用部45aに衝突して、斜面部55の案内によりキックレバー40がスライド孔44内に押し戻され、それにより、図9に示されるように、ベール支持部材9が釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと自動的に反転復帰される。
更に、本実施形態の魚釣用スピニングリール1には、ロータ3の逆転可能状態のセットに伴ってその逆回転を阻止することなく前記反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段が設けられている。具体的に、この復帰作用回避手段は、操作杆24と一体に設けられて復帰部材45を昇降させる昇降操作部材60から成る。昇降操作部材60は、操作杆24と共に回動するとともに、復帰部材45の下端を支持する支持部60aを有している。また、支持部60aは、操作摘み27を操作して(操作杆24を一方向に回動させて)図2に示されるようにロータ3を逆転防止状態に設定すると、図3および図4に示される上側回動位置に位置され、復帰部材45の反転復帰作用部45aを凹状溝部46内に突出させる。一方、支持部60aは、操作摘み27を操作して(操作杆24を他方向に回動させて)図5に示されるようにロータ3を逆転可能状態に設定すると、図6および図7に示される下側回動位置に位置され、復帰部材45の反転復帰作用部45aを凹状溝部46からリール本体2内に退避させる。つまり、本実施形態において、昇降操作部材60は、復帰部材45を逆転防止機構と連動させることによりキックレバー40に当接する当接位置(図3および図4に示される位置)とキックレバー40に当接しない(反転復帰機構を作用させない)非当接位置(図6および図7に示される位置)とに切り換え、ロータ3が逆転可能状態のときに復帰部材45を前記非当接位置に設定するとともに、ロータ3が逆転防止状態のときに復帰部材45を前記当接位置に設定する。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用スピニングリール1は、ロータ3の逆転可能状態のセットに伴って反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段(昇降操作部材60)を備え、また、この復帰作用回避手段は、ロータ3の逆回転を阻止することなく(キックレバー40を復帰部材45に当接させることなく)反転復帰作用を回避するため、反転復帰機構により従来において生じていた強制的なロータ3の逆回転阻止によるリール構成要素の破損、すなわち、ロータ3の逆回転時にキックレバー40が復帰部材45に勢い良く衝突してその衝撃でこれらの部材40,45が破損することを確実に防止でき、安全な釣り操作を行なうことができる。
また、本実施形態において、復帰作用回避手段としての昇降操作部材60は、復帰部材45を逆転防止機構と連動させることによりキックレバー40に当接する当接位置とキックレバー40に当接しない非当接位置とに切り換えるため、復帰部材45を操作するための部品を別個に設ける必要がなくなり(操作摘み27が逆転防止機構の操作と反転復帰機構の操作とを兼用する)、構成が簡略化されるとともに、逆転防止機構による逆転可能状態への切り換えに伴って自動的に復帰部材45が凹状溝部46から退避されることになり、使用者の誤操作に伴うキックレバー40と復帰部材45との衝突を確実に防止することができる。
図10〜図12は本発明の第2の実施形態を示している。なお、本実施形態に係る魚釣用スピニングリール1Aは、前述した第1の実施形態の変形例であり、復帰作用回避手段が逆転防止機構と連動して作用する基本的な原理は第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と同様の構成部材については同一符号を付してその説明を省略する。また、前述した第1の実施形態は、復帰部材45を含むその構成要素がリール本体2の外部に露出された所謂“外蹴り”タイプであったが、この第2の実施形態は、復帰部材45B等がリール本体2の外部に露出されていない所謂“内蹴り”タイプを採用している。更に、この第2の実施形態では、操作摘み27が一方向に傾けられて操作杆24の平面部37が係止部材29の当接部29bと平行になった状態で、係止部材29の係止爪29aがラチェット21の歯に係止するようになっており(図11参照)、一方、操作摘み27が他方向に傾けられて操作杆24の平面部37が係止部材29の当接部29bに対して傾けられた状態で、係止部材29の係止爪29aがラチェット21の歯から離脱するようになっている(図12参照)。
図10に示されるように、本実施形態に係る魚釣用スピニングリール1Aにおいて、キックレバー40の作用部40bは、スライド孔44の開口端44a近傍からリール本体2内へと内側に折り曲げられており、ベール支持部材9が釣糸放出位置へと反転された状態では、リール本体2内に回動可能に支持された復帰部材45Bと対向し得る位置でロータ3の回転に伴ない所定の回転軌道Lを辿るようになっている。
また、図11および図12に詳しく示されるように、復帰部材45Bは、リール本体2に対して支軸70を中心に回動可能に支持されており、ロータ3の正回転(図11に矢印Fで示される方向の回転)時にキックレバー40の作用部40bが乗り上がることができる傾斜面を有する反転復帰作用部45a’を端部に備えている。本実施形態では、キックレバー40の作用部40bが反転復帰作用部45a’の傾斜面に乗り上がると、キックレバー40がスライド孔44内に没するように軸方向に移動して(図9参照)、釣糸放出位置にあるベール支持部材9が釣糸巻取位置へと反転される。
また、復帰部材45Bは、反転復帰作用部45a’がキックレバー40の作用部40bの回転軌道L内に入り込む作用位置(図11に示されるようにキックレバー40の作用部40bが反転復帰作用部45a’の傾斜面に乗り上がることができる当接位置)と、反転復帰作用部45a’が回転軌道Lから外れる(退避する)非作用位置(図12に示される非当接位置)との間で回動することができるようになっている。なお、リール本体2の支持部73と復帰部材45Bとの間には、復帰部材45Bを前記非作用位置に向けて常時付勢するコイル状の付勢バネ72が介挿されている。
また、本実施形態では、復帰部材45Bを前記作用位置と前記非作用位置との間で切り換えるための復帰作用回避手段としての切換部材60Bが操作間杆24の一端24aに一体で設けられている。この切換部材60Bは、操作摘み27を操作して(操作杆24を一方向に回動させて)図11に示されるようにロータ3を逆転防止状態に設定すると上側回動位置に位置され、付勢バネ72の付勢力に抗して復帰部材45Bの反転復帰作用部45a’をキックレバー40の作用部40bの回転軌道L内に位置させる。一方、切換部材60Bは、操作摘み27を操作して(操作杆24を他方向に回動させて)図12に示されるようにロータ3を逆転可能状態に設定すると下側回動位置に位置され、付勢バネ72の付勢力の助けを借りて復帰部材45Bの反転復帰作用部45a’を回転軌道Lから退避させることができる。つまり、本実施形態においても、切換部材60Bは、復帰部材45Bを逆転防止機構と連動させることによりキックレバー40に当接する当接位置(図11に示される位置)とキックレバー40に当接しない(反転復帰機構を作用させない)非当接位置(図12に示される位置)とに切り換え、ロータ3が逆転可能状態のときに復帰部材45Bを前記非当接位置に設定するとともに、ロータ3が逆転防止状態のときに復帰部材45Bを前記当接位置に設定する。したがって、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図13および図14は本発明の第3の実施形態を示している。なお、本実施形態において、第1および第2の実施形態と同様の構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図示のように、本実施形態において、反転復帰機構を構成するキックレバー40は、第1の実施形態と同様の構成を成して設けられており、ベール支持部材9が釣糸放出位置へと反転された状態でロータ3の回転に伴ないその作用部40bが所定の回転軌道Lを辿るようになっている。また、反転復帰機構を構成する復帰部材45Cは、逆転防止機構と連動しておらず、脚部2cの根元部分に形成された凹陥状の空間S内に支軸92を中心に回動可能に取り付けられている。また、脚部2cと復帰部材45Cと間には、空間Sと共に復帰作用回避手段を構成する付勢バネ(圧縮コイルバネ)90が介挿されている。この付勢バネ90は、ロータ3の逆回転(図14に矢印Rで示される方向の回転)に抗する方向で復帰部材45Cをキックレバー40の回転軌道L内へと突出させるように常時付勢しており、それにより、復帰部材45Cを空間Sの側壁94に当接させている。なお、ロータ3の正回転方向Fと対向する復帰部材45Cの部位には傾斜面96が形成されている。
したがって、このような構成では、ベール支持部材9を釣糸放出位置へと反転させた状態でロータ3を正回転(図14に矢印Fで示される方向の回転)させると、キックレバー40の作用部50bは、復帰部材45Cに衝突して(このとき、復帰部材45Cは付勢バネ90により側壁94に突き当てられており正回転方向Fに動くことができない)傾斜面96の案内によりスライド孔44内に没するように軸方向に移動する。そのため、第1の実施形態と同様の原理によりベール支持部材9が釣糸巻取位置へと自動的に反転復帰される。一方、ベール支持部材9を釣糸放出位置へと反転させた状態でロータ3を逆回転(図14に矢印Rで示される方向の回転)させると、キックレバー40の作用部50bは、復帰部材45Cに衝突して図14に二点鎖線で示すように復帰部材45Cを付勢バネ90の付勢力に抗して空間S内に押し込む(復帰部材45Cをキックレバー40の回転軌道Lから退避させる)。したがって、反転復帰機構は機能せず、ロータ3の逆回転は復帰部材45Cによって阻止されることなくスムーズに行なわれる。
以上のように、本実施形態では、復帰部材45Cが逆転防止機構と連動していないため、第1および第2の実施形態と同様の作用効果を簡単な構成により得ることができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、ベール支持部材9に連動するキックレバー40が復帰部材に当接しているが、ベール支持部材それ自体が直接に復帰部材に当接する構造であっても構わない。
本発明は、逆転防止機構と反転復帰機構とを有するあらゆる魚釣用スピニングリールに適用できる。
本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの一部断面を有する側面図である。 図1のA方向矢視図である。 図1の要部拡大断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 逆転可能状態における図2に対応する図である。 逆転可能状態における図3に対応する図である。 図6のC−C線に沿う断面図である。 ベール支持部材が釣糸放出位置にある状態を示す要部拡大断面図である。 ベール支持部材が釣糸巻取位置にある状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの一部断面を有する側面図である。 図10のD方向矢視図である。 逆転可能状態における図11に対応する図である。 本発明の第3の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの要部拡大図である。 図13のE−E線に沿う断面図である。
符号の説明
1,1A 魚釣用スピニングリール
2 リール本体
3 ロータ
5 スプール
9 ベール支持部材
21 ラチェット(逆転防止機構)
24 操作杆(逆転防止機構)
29 係止部材(逆転防止機構)
40 キックレバー(連動部材;反転復帰機構)
45,45B,45C 復帰部材(反転復帰機構)
60 昇降操作部材(復帰作用回避手段)
60B 切換部材(復帰作用回避手段)
90 付勢バネ(復帰作用回避手段)
S 空間(復帰作用回避手段)

Claims (4)

  1. リール本体に支持されたスプールと、
    前記リール本体に回転可能に支持され、前記スプールに釣糸を巻き取るための正回転と、前記スプールから釣糸を放出するための逆回転とを行なうことができるロータと、
    前記ロータに支持され、釣糸放出位置と釣糸巻取位置との間で反転可能なベール支持部材と、
    前記ロータを逆回転が可能な逆転可能状態と逆回転が不可能な逆転防止状態とに切り換えるための逆転防止機構と、
    前記ロータの正回転により、前記ベール支持部材を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させるように作用する反転復帰機構と、
    を備える魚釣用スピニングリールにおいて、
    前記ロータの逆転可能状態または逆回転に伴ってその逆回転を阻止することなく前記反転復帰機構を作用させないようにする復帰作用回避手段を備えていることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 前記反転復帰機構は、前記ベール支持部材またはこれと連動する連動部材と当接することにより前記ベール支持部材を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させる復帰部材を有し、
    前記復帰作用回避手段は、前記復帰部材を前記逆転防止機構と連動させることにより前記ベール支持部材または前記連動部材に当接する当接位置と前記ベール支持部材または前記連動部材に当接しない非当接位置とに切り換えることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
  3. 前記復帰作用回避手段は、前記ロータが逆転可能状態のときに前記復帰部材を前記非当接位置に設定し、前記ロータが逆転防止状態のときに前記復帰部材を前記当接位置に設定することを特徴とする請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
  4. 前記反転復帰機構は、前記ベール支持部材またはこれと連動する連動部材と当接することにより前記ベール支持部材を釣糸放出位置から釣糸巻取位置へと反転復帰させる復帰部材を有し、
    前記復帰作用回避手段は、前記ロータの逆回転に伴って前記ベール支持部材または前記連動部材と当接する復帰部材を、前記ベール支持部材または前記連動部材が反転復帰しないように退避させることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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