JP2008022247A - Agcシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】音質劣化が少なく応答速度の速いAGCシステムを提供する。
【解決手段】有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタであるデジタルLPF210aを有し、主信号から電界強度を検出し、その電界強度に応じた電界強度信号を生成する電界強度検出手段と、電界強度に応じて自動利得制御を行い、電界強度が所定の電界強度以上である場合には主信号の振幅を一定にする自動利得制御信号を生成する自動利得制御信号生成手段であるゲインコントローラ270と、自動利得制御信号による主信号に対する自動利得制御をフィードフォワード制御により行うフィードフォワード型制御手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、主信号の電界強度検出手段としてFIR(有限インパルス応答)型デジタルLPF(ローパスフィルタ)を用い、電界強度に応じたフィードフォワード型制御の機能を有するAGCシステムに関する。
図11は従来のAGC(自動利得制御)システムの構成を示すものである。以下、図11を用いて従来のAGCシステムの説明を行う。アンテナ100から入力された信号と、PLL102によって希望局にロックされたVCO104の信号とを乗算器106で掛け算することによって、希望局を一定周波数へ変換する。この変換した信号をIF信号とし、IFフィルタ108によって他局を排除し、希望局を選択する。選択された信号に対して、AGCシステム300によりある電界以上で振幅を一定にする。AGCシステム300の出力をAM検波器110で検波する。検波された信号に対してオーディオフィルタ112でフィルタリングしてオーディオ信号として出力する。ここでPLLはPhase Locked Loopを指し、入力信号や基準周波数と出力信号との周波数を一致させる電子回路である。またVCOはVoltage Controlled Oscillatorを指し、電圧によって周波数を変化させる発振器である。
AGCシステム300は、IFフィルタ108によって希望局が選択されたIF信号を後述する自動利得制御信号を用いて減衰させる乗算器302と、減衰させた信号に対してフィードバックループゲインを調整する乗算器304と、ループゲインを調整した信号に対して絶対値を取る絶対値回路306と、絶対値を取った信号に対してフィルタリングするLPF(ローパスフィルタ)308と、フィルタリングされた信号に対してフィードバックループゲインを与える乗算器310と、ループゲインを与えられた信号の符号を反転した信号と電界強度におけるAGC開始点を決めるVthとを加算する加算器312と、Vthと引き算された信号に対して−MAX〜0の範囲外に対してクランプするリミッタ314と、クランプされた信号に対して、+MAXを加算して自動利得制御信号とする加算器316と、乗算器302によって減衰されたIF信号に対してゲインをもたせる乗算器318と、LPF308の前後の信号を入力しLPF308の時定数を切り替える信号を出力するスピードアップシステム320によって構成される。
AM変調はその性質から電界強度の強弱によって変調されているオーディオ信号の振幅もまた比例して変化する。従来からAM受信機は、電界強度によるオーディオ信号の振幅への影響を最小限にする為に、AGC回路を設けていた。電界変動によるオーディオ信号の振幅の安定性を高めるには、図11における乗算器310と乗算器318によってゲインを上げる方法がある。これにより、AM1信号特性においてSignal(信号)がより電界強度の低いところからレベルが一定になるようになる(図13参照)。しかし、弊害としてAM1信号特性におけるTHD(全高調波ひずみTotal Harmonic Distortion)の立ち上がりポイントもまたレベルの低いところにシフトする。つまり、弱電界から振幅は安定するようになるが、より強電界で信号が歪むことになる。これらはAGCゲインに起因する振幅安定性と音質とのトレードオフの関係になる。ちなみにTHDが途中から立ち上がるのは、弱電界では歪成分がNoise(雑音)に比べて無視できるほどに小さかったものが、強電界においては、歪成分が雑音を越えて出てくるためである。この場合には、歪成分が周波数のスペクトル上では目立つようになる。
また、AGC量が一定の場合、LPF308の時定数により、THDは図13のように変化する。時定数が小さくなるほど、THDの折り返し地点は電界強度の低い側へ移動し、逆に時定数が大きくなるほど、THDの折り返し地点は電界強度の高い側へ移動する。ただし、時定数が小さくなるほどAGCの応答性は早くなり、時定数が大きくなるほどAGCの応答性は遅くなる。AMオーディオAGCの理想特性は、AGCの応答性が早く、かつ強電界においても音質劣化を招かないことである。
また、AGC特性補正の関連技術として、例えば、特許文献1が知られている。この特許文献1には、受信したAMラジオ放送信号の電界強度を検出し、検出した電界強度の一定期間毎の平均値を演算するとともに、平均化した電界強度に応じて音声出力を変化させるAMラジオ受信装置及びそのAGC特性補正方法が記載されている。これにより、ノイズの少ない間は希望信号のレベルが一定になるよう補正を行い、電界強度が低下したときの希望信号成分の低下を防ぎ、また一時的な電界変動には応答しないようにすることができる。
また、特許文献2には、デジタル無線受信機におけるAMIF信号処理方法において、適応型狭帯域フィルタを使用する搬送波信号を隔離することにより、AGC制御ループのオーバーシュートまたはアンダーシュートを避けるAM受信機用AGCによる制御方法が記載されている。従来AGC制御回路の前に音声情報信号を取り除くために、長い時定数でローパスフィルタがかけられ、AGC制御の応答に長い時間を要していたが、この発明により、変調側波帯の除去後に搬送波信号の受信信号強度を調べることによってAGC回路の早い応答を得ることができる。
また特許文献1に記載の発明は、電界強度の平均値算出に一定時間を要し、電界強度変動に対する素早い応答性能に欠ける。また特許文献2に記載の発明も、搬送波強度信号に応じたAGC特性を得るためにフィードバック制御を用いており、応答時間にわずかながら遅延を生じる。
特開2002−353830号公報 特開平8−84084号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するもので、音質劣化が少なく応答速度の速いAGCシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るAGCシステムは、有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタを有し、主信号から電界強度を検出し、その電界強度に応じた電界強度信号を生成する電界強度検出手段と、前記電界強度に応じて自動利得制御を行い、前記電界強度が所定の電界強度以上である場合には前記主信号の振幅を一定にする自動利得制御信号を生成する自動利得制御信号生成手段と、前記自動利得制御信号による前記主信号に対する自動利得制御をフィードフォワード制御により行うフィードフォワード型制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、音質劣化が少なく応答速度の速いAGCシステムを提供できる。
以下、本発明のAGCシステムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施例の説明の前に、LPF308の時定数を大きくした場合の問題について説明する。図11におけるLPF308の時定数を大きくした場合、図13においてAM1信号特性におけるTHDの立ち上がりポイントは比例して電界強度の大きい側にシフトする。つまり、前述の電界変動量による振幅安定性には関係なく、強電界の音質を改善することができる。しかし、時定数による改善はすべて静特性での話しであり、過渡特性で後述する2つの不具合が発生する。移動体受信機において過渡的に弱(強)電界から強(弱)電界へ、状況変化することがしばしばあり、変化する時間もまた様々である。
1つ目の問題は、LPF308の時定数を大きくした場合、AGCシステムが急激な電界変動に過渡的に追従できない。すなわちAGCの応答性が遅くなる。特に弱電界から強電界への急激な変動時にはダイナミックレンジ(以下Dレンジ)をオーバーして最大レベルで信号がクリップする為、スピーカやリスナーの耳にダメージを与える恐れがある。そこで、従来はスピードアップシステム320を設け、弱電界から強電界への急激な変動時には一定時間の間、LPF308の時定数を小さくして応答性を高め、一定時間後にまたLPF308の時定数を大きくするというシステムであった。しかしながら、やはり応答性を高めた瞬間には信号は歪んでしまうものであった。図12は、従来のAGCシステムの過渡的な制御を示すもので、弱電界から強電界へ変化したときのオーディオ出力波形の様子である。弱電界から強電界へ急変した後、スピードアップシステム320が一定時間作動する。
2つ目の問題は、時定数を大きくした場合、急激な変動以外にも追従性が悪くなり、過渡的にはオーディオの振幅が安定しない状況になることである。
さらに上述したように、LPF308の時定数が小さくなるほど、THDの折り返し地点は電界強度の低い側へ移動し、逆に時定数が大きくなるほど、THDの折り返し地点は電界強度の高い側へ移動する。時定数が低い場合には、リップルがのってしまい、歪率が高くなるためである。ただし、時定数が小さくなるほどAGCの応答性は早くなり、時定数が大きくなるほどAGCの応答性は遅くなる。AMオーディオAGCの理想特性は、AGCの応答性が早く、かつ強電界においても音質劣化を招かないことである。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施例1のブロック図、図2は図1のAGCシステムの応答特性である。なお、図1および後述の各実施の形態を示す図において、図11における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
まず、本実施の形態の構成を説明すると、本実施の形態に係るAGCシステム200aは、デジタルLPF210a、遅延器221a、遅延器223、マックスセレクター240、ゲインコントローラ270を有している。ここでデジタルLPF210aは本発明の有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタに対応し、かつ電界強度検出手段にも対応する。遅延器221aは本発明の調整用遅延器に対応し、マックスセレクター240は本発明の選択手段に対応し、ゲインコントローラ270は本発明の自動利得制御信号生成手段に対応する。また、遅延器221aとマックスセレクター240の両方全体は本発明の調整手段に対応する。
またAGCシステム200aは、遅延器215、遅延器217a、遅延器223を通る主信号の流れに平行して、デジタルLPF210a、マックスセレクター240、ゲインコントローラ270を通る自動利得制御信号を生成するための流れがあり、フィードフォワード制御を用いて自動利得制御を主信号に対して乗算器279で行っている。この構成は、本発明のフィードフォワード型制御手段に対応する。
デジタルLPF210aは、AM検波器110により検波された検波信号AMをフィルタリングする図4のようなBPF(Band−Pass Filter)の周波数特性をもち且つ全周波数の位相を90度回す特性をもつNタップのヒルベルト変換器211と、ヒルベルト変換器211の出力信号をヒルベルト変換器211と同様の特性で更にフィルタリングするNタップのヒルベルト変換器213aと、ヒルベルト変換器211と並列に接続され、主信号である検波信号AMを(N−1)/2サンプル分だけ遅延させる遅延器215と、遅延器215の出力信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させる遅延器217aと、加算器219とを有する。遅延器217aの出力信号をAMr信号とする。また加算器219は、ヒルベルト変換器211及びヒルベルト変換器213aを経てBPFの周波数特性をもち通過帯域においてAMr信号に対して180度位相が回った信号と、AMr信号とを加算しVd信号を得る。
遅延器221aは、ヒルベルト変換器211及びヒルベルト変換器213aのタップ数をNタップとした場合に、Vd信号をN−1サンプル分だけ遅延させVdr信号とする。遅延器223は、AMr信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させAMr2信号とする。
マックスセレクター240は、Vd信号とVdr信号の大小を比較する比較器241と、Vd信号とVdr信号のうち、比較器241の結果によって大きい方を選択し、Ad信号とするスイッチ243とを有する。
ゲインコントローラ270は、Ad信号に対して制御信号のゲインを調整する乗算器271と、ゲイン調整されたAd信号が0〜Vthの範囲外、すなわち電界強度におけるAGC開始点を決めるVthの範囲外の場合に、Ad信号をクランプするリミッタ273と、除算器275と、クランプされた信号のゲインを調整する乗算器277と、乗算器277でゲイン調整された信号とAMr2信号とを乗算してAMr2信号を減衰させる乗算器279と、減衰させたAMr2信号にゲインをもたせる乗算器281とを有する。
デジタルLPF210aの出力は遅延器221a、遅延器223に接続されている。また、遅延器221aは、マックスセレクター240に接続され、遅延器223は、ゲインコントローラ270に接続されている。
次に、実施例1の形態に係るAGCシステムの動作を説明する。図1において、IFフィルタ108が他局を排除し、希望局を選択するところまでは、図9における従来技術の動作と同じである。さらに選択された信号は、AM検波器110で検波され、もとの情報信号を取り出すために復調される。復調された信号AMに対してAGCシステム200aによってある電界以上で振幅を一定にし、オーディオフィルタ112でフィルタリングしてオーディオ信号として出力する。
AGCシステム200a内での動作を具体的に説明する。先に全体の流れを説明すると、主信号は遅延器215、遅延器217a、遅延器223を通り、乗算器279により自動利得制御が行われ、乗算器281によりゲインを与えられて、AGCシステム200aより出力される。その流れに平行して、デジタルLPF210aは主信号から電界強度を検出し、その電界強度に応じた電界強度信号を出力する。遅延器221aは電界強度信号を所定の時間だけ遅延させる。マックスセレクター240は遅延器221a前後の電界強度信号を比較し、値の大きな信号を選択する。ゲインコントローラ270はその選択された信号が示す電界強度に応じて自動利得制御を行う。
次に各構成について細かく動作を説明する。AM検波器110により検波された主信号である検波信号AMは、デジタルLPF210aに入力される。図4および図5は、本発明のデジタルLPF210aの動作原理図である。ヒルベルト変換器211及びヒルベルト変換器213aは、図4のようなBPF型の周波数特性をもっており互いに同様の特性である。またヒルベルト変換器211、213aは、通過域にリップルをもつBPF(場合によってはHPF(High−Pass Filter))で正の全周波数の位相を進ませ(遅らせ)、負の全周波数を遅らせる(進ませる)特性を持つNタップのFIRフィルタで(N−1)/2の群遅延をもつ。従って、同様のヒルベルト変換器を2回通過した信号は、2倍の減衰特性及びリップル特性をもち、全周波数の位相を180度回し、N−1の群遅延をもつことになる。図5のように、ヒルベルト変換器211出力と遅延器215出力は同様の(N−1)/2の群遅延を持ち、ヒルベルト変換器211出力は遅延器215出力に対して90度位相が回っている状態である。更にヒルベルト変換器213a出力と遅延器217a出力ではシステムの初段入力に対してN−1の群遅延を持ち、ヒルベルト変換器213a出力は遅延器217a出力に対して180度位相が回っている状態である。つまり、符号反転の関係にある。ここで両者を加算すると打ち消しあい図5におけるVdのようになる。これは、図4のようにBPFが反転した周波数特性をもつことを意味する。これによってAM復調信号から理想的なAGC検出信号を得ることができる。
遅延器221aは、上述したように、ヒルベルト変換器211及びヒルベルト変換器213aのタップ数をNタップとした場合に、Vd信号をN−1サンプル分だけ遅延させVdr信号とする。このVd信号及びVdr信号は、マックスセレクター240に入力される。
マックスセレクター240内での動作を具体的に説明する。図6は、時間軸における検波信号AMと自動利得制御信号との関係で、電界強度が弱→強→弱と変化している様子を表現したものである。AMr信号とVd信号は、デジタルLPF210aの出力である。AMr信号とAMr2信号はオーディオ信号であり、ある程度のリップルを含んでいるため、幅をもって記載されている。この状態で、AGCをかけた場合、主信号の変動に制御信号が追従せずに電界変動の瞬間のポップノイズが大きくなる。つまり、理想は主信号AMrが強電界時に制御信号Vdが常にHigh状態となることであるが、現実には制御信号Vdは主信号AMrの変動に追従できていない。そこで、遅延器及び選択手段により時間調整を行う必要がある。遅延器221aの前後、すなわちVd信号とVdr信号を比較し、常に最大となるように信号選択する。その結果、Ad信号が出力される。
また、主信号系の遅延補正として遅延器223を設ける。こうすることで、主信号AMr2が強電界時には、制御信号Adは常にHigh状態となる。
ゲインコントローラ270内での動作を具体的に説明する。全体の流れとして、ゲインコントローラ270は、電界強度に応じて自動利得制御を行うために自動利得制御信号を生成する。電界強度が所定の電界強度以上である場合には、内部に有するリミッタ273を用いて主信号の振幅を一定にする自動利得制御信号を生成する。
次にゲインコントローラ270内の各構成における動作を説明する。AM変調波の式より、AM検波器から出力された信号AMは式1のようになる。
Figure 2008022247
ここで、Aは電界強度、maは変調度、pは変調周波数を示す。式1は、第1項にDC成分Aを含んでいる。前述のデジタルLPF210aは、Aを検出する為のものである。また、検波出力の振幅はma×Aに比例していることから、電界強度に対して振幅が変動することがわかる。AGCシステム200aは、電界強度Aの影響が最小限になるように制御するシステムである。
また、AGCシステム200aは、フィードフォワード構成とし、システム式は式2のようになる。
Figure 2008022247
Figure 2008022247
Figure 2008022247
なお、乗算器271によりゲイン調整されたAd信号は、レベル検出のために、外部に出力される。これにより、希望局のサーチを行うこともできる。
主信号からデジタルLPF210aによって検出された電界強度AdがVthにリミットされない弱電解の場合、式1、式2より、式3のようになる。
Figure 2008022247
式3より、電界強度Aに依存した振幅が出力されることがわかる。図3における、電界強度が低く、Signal(信号)が下がっている部分を表す。
一方、電界強度検出信号AdがVthにリミットされた強電界の場合、式1、式2より、式4のようになる。
Figure 2008022247
ここで、実電界強度Aと電界強度検出信号AdのDC成分が等価と考え
A=Adとすると、式4より、式5のようになる。
Figure 2008022247
式5より、電界強度Aに依存しない結果が得られ、振幅は一定になることがわかる。これは図3において、電界強度が高い場合に、Signalが一定の部分を表す。
Gaは式3、式5より、AGCの動作しない弱電界でのみ有効であり、範囲は1以下の為、弱電界でゲインを下げるように作用する。
上述のとおり、本発明の実施例1の形態に係るAGCシステムによれば、FIR型デジタルLPFによって早い応答性能でリップルの少ない急峻なフィルタを実現することができる。
また、人間に聞こえやすい帯域のオーディオ成分を含まない純粋なDC信号を検出することができる。このため、安定したAGCをかけることができる。これは従来のAGCシステムの応答特性である図12と本発明のAGCシステムの応答特性である図2を比較することによっても確認できる。従来のAGCシステムに用いられているアナログフィルタが周波数によって遅延量が変化し、時定数を重くして高域を落とした場合には、DCを含めた低周波信号の遅延量が多くなるのに対し、FIR型デジタルローパスフィルタはタップ数によって遅延量は一定となるため、歪みも無く応答の速いフィルタとなる。このDC信号を用いて制御することによって音質劣化が少なく応答速度の速いAGCを実現できる。
またフィードフォワード制御によって時間遅延無く主信号を制御できる。それにより電界が不安定な状況でもシステムの追従性が良好(安定動作)となり移動体受信品質向上に貢献する。一方、静特性である1信号特性では応答性の早い電界検出が実現でき、かつリップルが少ないためにAGCシステムのゲインを多く取れ、図13に比べ図3のように振幅一定にする幅が増える。
また、従来はアナログフィルタを用いていたため、AGCゲインに起因する振幅安定性と音質とのトレードオフの関係は避けられないものであったが、FIR型デジタルローパスフィルタを用いることによりリップルが少なく、ゲインを増やしても歪みの悪化が少なく、トレードオフがない。したがって図3のように、電界強度が高い場合においてもTHDが立ち上がることなく音質劣化を防ぐことができる。
更にこのAGCシステムによって検出された電界強度信号は希望局のサーチにも用いられるが、従来のアナログフィルタが時定数を軽くして速度を重視した場合に信号の歪みによる誤検出の恐れがあったのに対し、本発明のAGCシステムにおけるFIR型デジタルローパスフィルタを用いることによって、速度と選択性の両立ができ、安定性に貢献する。また、従来システムのスピードアップシステム等の条件に依存する処理の分岐要素がない為、システムがシンプルに構成でき、動作不良及び誤動作の心配がない。
また、FIR型デジタルローパスフィルタにヒルベルト変換器を用いることにより、よりリップルの少ないDC信号を検出でき、AGCシステムのゲインを多く取れる。ヒルベルト変換器2個と遅延器2個を並列に配置したデジタルローパスフィルタを通過させた信号は図4のようにバンドパスフィルタの周波数特性が反転したような周波数特性を示す。このとき、ヒルベルト変換器を用いることにより、他のデジタルローパスフィルタと比較して、減衰量の大きな特性を取ることができる。従って、リップルの少ないDC信号を検出し、安定したAGCをかけることができる。またフィルタ構成をヒルベルト変換器にすることは、Remezアルゴリズム等の演算数削減手段に適応できるといった利点もある。
ここで簡単にRemez FIR及びヒルベルト変換器の概念について説明する。一般にNタップのFIRフィルタのブロック図は図14のようになる。このフィルタは、n個の遅延器とn+1個の乗算器を備え、加算を行う構成となっている。このようなフィルタに対して、Remez設計アルゴリズムは、有限長のタップ数で実現できるFIR特性を通過域リップル量、遷移帯域幅、阻止域減衰量に重みを持たせ設計するアルゴリズムである。図15はRemezフィルタの概念図を示す。
上記三つの条件は、それぞれトレードオフの条件になる。一般的に理想フィルタの条件は、通過域リップル量が0dBであり、通過帯域幅が0Hzであり、阻止域減衰量が無限大となるような矩形フィルタである。タップ数とコストは比例の関係にあり、現実的には上記三つのどれが重要なのか重み(優先度)をつけて限られたタップ数で設計する必要がある。
Figure 2008022247
Figure 2008022247
Figure 2008022247
Figure 2008022247
FIR構成(奇数タップ=偶数次)とする。このヒルベルト変換器はRemezアルゴリズムで設計され、係数は一つおきにゼロになるような特殊な特性になっている。したがって、奇数番目の係数のみを計算すればよい。
またNタップのヒルベルト変換器一つあたりの遅延量は(N−1)/2である。さらにこの遅延器はヒルベルト変換器で持っている遅延器を流用することができる。
図20はヒルベルト変換器の周波数特性を示す。周波数特性はBPF型となっている。群遅延はN−1サンプルで一定である。また取り扱える全周波数帯域で位相は一律90度回転する。
図21はヒルベルト変換器のインパルス応答である。インパルス応答の値はそのままF
Figure 2008022247
に相当する。この応答は絶対値では左右対称であるが、左右で符号は反転する。応答値は一つおきにゼロになっており、図19におけるシグナルフローの乗算器での演算量削減に寄与する。
さらに、遅延器及び選択手段を用いた、時間関係を調整する調整手段を備えることにより、電界急変時のポップノイズを最小限に抑えることができる。
またAM検波器110をAGCシステム200aの前段に設け、復調された信号をAGCシステム200aに入力している。AM検波器でAM検波を行うことにより、AM変調信号は音声信号に変換される。このため、必要な帯域が狭くなり、サンプリングレートを落とすことができる。従って、プロセッサの負担を軽くすることができる
図7は本発明の実施例2のブロック図である。なお、図7において、図1における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
まず、本実施の形態の構成で実施例1と異なるのはデジタルLPF210b及び遅延器221bのみである。その他の構成は実施例1と同一である、動作、効果も同じであるため、重複した説明を省略する。
デジタルLPF210bは、AM検波器110により検波された検波信号AMをフィルタリングするNタップのLPF212と、LPF212の出力信号を1/Mの割合にダウンサンプリング、すなわちサンプリング周波数を下げてサンプル量を間引くデシメーション214aと、LPF212と並列に接続され、検波信号AMを(N−1)/2サンプル分だけ遅延させる遅延器215とを有する。ここでデシメーション214aは本発明のデシメーション手段に対応する。デシメーション214aの出力はVd信号となり、遅延器215の出力はAMr信号となる。
遅延器221bは、LPF212のタップ数をNタップとした場合に、Vd信号を(N−1)/Mサンプル分だけ遅延させVdr信号とする。遅延器223は、AMr信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させAMr2信号とする。
次に、実施例2の形態に係るAGCシステムの動作を説明する。図7において、AM検波器110で検波し、検波された信号AMをAGCシステム200bに入力するところまでは実施例1と同じである。
AGCシステム200b内での動作を具体的に説明する。AM検波器110により検波された検波信号AMは、デジタルLPF210bに入力される。デジタルLPF210b内において、検波信号AMは、LPF212及び遅延器215に入力される。LPF212は、検波信号AMをフィルタリングし、リップルを除去して出力する。LPF212はNタップのFIRフィルタで(N−1)/2の群遅延をもつ。出力された信号はデシメーション214aに入力され1/Mの割合にダウンサンプリングする。1/Mデシメーションされた信号は、デシメーションされない信号に比べて、遅延器における遅延時間はM倍となる。
例えば1サンプルあたり1msec.として、N=101、M=2とする。N−1サンプル分だけ遅延させる遅延器において、デシメーションされない信号の遅延時間が(101−1)*1msec.=100msec.となるのに対し、1/Mデシメーションされた信号の遅延時間は(101−1)*1msec.*2=200msec.となる。これは1/2デシメーションされたことによって、デシメーションされる前に比べてサンプル間隔の時間が倍になっているためである。
このため、実時間で主信号とタイミングを合わせるためには、1/Mデシメーションされた信号の遅延要素を1/M倍する必要がある。
したがって、デシメーション214aの出力であるVd信号は(N−1)/(2*M)サンプル分の群遅延を持ち、遅延器215の出力であるAMr信号は(N−1)/2サンプル分の群遅延を持つことになるが、これは単に1サンプルの時間が異なることによるものであり、両者の実際の遅延時間は同じである。
遅延器221bは、上述したように、LPF212のタップ数をNタップとした場合に、Vd信号を(N−1)/Mサンプル分だけ遅延させVdr信号とする。
遅延器223は、AMr信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させAMr2信号とする。
したがって、サンプルではなく実時間で言うと、遅延器221bは遅延器223の2倍の遅延時間をVd信号に与えることになる。
マックスセレクター240及びゲインコントローラ270の動作は実施例1と同様である。
上述のとおり、本発明の実施例2の形態に係るAGCシステムによれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、FIR型デジタルLPFによって早い応答性能でリップルの少ない急峻なフィルタを実現することができる。
さらに実施例1には無い効果として、デシメーションによるコスト削減が挙げられる。遅延器221bの遅延サイズが1/Mになるため、遅延器(レジスタ・RAM等)の削減が図れるためである。
また、デシメーション(間引き)手段によりFIRデジタルLPF以降において、自動利得制御のサンプリングレートを落として処理することによって、DC検出精度が高くなり、タップ数の高いFIRフィルタでもプロセッサの負荷を大幅に軽減できる。演算量がサンプリングレート及びタップ数に比例するためである。また特に演算量を必要とする除算器での処理量を軽くし、ハードウェア規模の縮小にも寄与する。
図8は本発明の実施例3のブロック図である。なお、図8において、図1及び図7における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
まず、本実施の形態の構成で実施例1と異なるのはデジタルLPF210c及び遅延器221cのみである。その他の構成は実施例1と同一である、動作、効果も同じであるため、重複した説明を省略する。
デジタルLPF210cは、AM検波器110により検波された主信号である検波信号AMをフィルタリングするNタップのヒルベルト変換器211と、ヒルベルト変換器211の出力信号を1/Mの割合にダウンサンプリングするデシメーション214bと、デシメーション214bの出力信号をフィルタリングする{(N−1)/M}+1タップのヒルベルト変換器213bと、ヒルベルト変換器213bの出力信号を1/Lの割合にダウンサンプリングするデシメーション214cと、ヒルベルト変換器211と並列に接続され、主信号である検波信号AMを(N−1)/2サンプル分だけ遅延させる遅延器215と、遅延器215の出力信号を1/Mの割合にダウンサンプリングするデシメーション214dと、デシメーション214dの出力信号を(N−1)/(2*M)サンプル分だけ遅延させる遅延器217bと、遅延器217bの出力信号を1/Lの割合にダウンサンプリングするデシメーション214eと、デシメーション214cの出力信号とデシメーション214eの出力信号とを加算する加算器219と、ヒルベルト変換器211と並列に接続され、主信号である検波信号AMを(N−1)サンプル分だけ遅延させる遅延器216とを有する。ここで加算器219の出力はVd信号となり、遅延器216の出力はAMr信号となる。
遅延器221cは、Vd信号を(N−1)/(M*L)サンプル分だけ遅延させVdr信号とする。遅延器223は、AMr信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させAMr2信号とする。
次に、実施例3の形態に係るAGCシステム200cの動作を説明する。図8において、AM検波器110で検波し、検波された信号AMをAGCシステム200cに入力するところまでは実施例1と同じである。
AGCシステム200c内での動作を具体的に説明する。AM検波器110により検波された主信号である検波信号AMは、デジタルLPF210cに入力される。デジタルLPF210c内において、検波信号AMは、ヒルベルト変換器211、遅延器215及び遅延器216に入力される。ヒルベルト変換器211は実施例1におけるヒルベルト変換器と同じものであり、BPF型の周波数特性をもち且つ全周波数の位相を90度回す特性をもつNタップのFIRフィルタで(N−1)/2の群遅延をもつ。実施例2と同様、出力された信号はデシメーション214bに入力され1/Mの割合にダウンサンプリングされる。1/Mデシメーションされた信号は、デシメーションされない信号に比べて、遅延器における遅延時間はM倍となる。このため、実時間で主信号とタイミングを合わせるためには、1/Mデシメーションされた信号の遅延要素を1/M倍する必要がある。
さらにヒルベルト変換器213bは、BPF型の周波数特性をもち且つ全周波数の位相を90度回す特性をもつ{(N−1)/M}+1タップのFIRフィルタで(N−1)/(2*M)の群遅延をもつ。ヒルベルト変換器213bから出力された信号は、デシメーション214cに入力され1/Lの割合にダウンサンプリングされる。1/Lデシメーションされた信号は、デシメーションされない信号に比べて、遅延器における遅延時間はL倍となる。
遅延器215は実施例1及び実施例2における遅延器215と同じものであり、AM信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させる。遅延器215から出力された信号はデシメーション214dに入力され1/Mの割合にダウンサンプリングされる。
デシメーション214dの出力は、遅延器217bに入力される。遅延器217bは、(N−1)/(2*M)サンプル分の遅延を与える。遅延器217bから出力された信号は、デシメーション214eに入力され1/Lの割合にダウンサンプリングされる。
よって、最終的にデシメーション214cの出力信号及びデシメーション214eの出力信号は、AM信号に比べて(N−1)/(M*L)サンプル分の群遅延を持ち、遅延器216の出力であるAMr信号は、AM信号に比べて(N−1)サンプル分の群遅延を持つことになるが、これは単に1サンプルの時間が異なることによるものであり、両者の実際の遅延時間は同じである。
また実施例1と同様、ヒルベルト変換器を2回通過した信号は、2倍の減衰特性及びリップル特性をもち、全周波数の位相を180度回し、(N−1)/(M*L)の群遅延をもつことになる。デシメーション214eの出力信号も(N−1)/(M*L)サンプル分の群遅延を持ち、デシメーション214cの出力はデシメーション214eの出力に対して180度位相が回っている状態である。つまり、符号反転の関係にある。加算器219は、両者を加算して打ち消しあい、Vd信号を出力する。これによって実施例1と同様、AM復調信号から理想的なAGC検出信号を得ることができる。
遅延器221cは、上述したように、Vd信号を(N−1)/(M*L)サンプル分だけ遅延させVdr信号とする。
遅延器223は、AMr信号を(N−1)/2サンプル分だけ遅延させAMr2信号とする。
したがって、サンプルではなく実時間で言うと、遅延器221cは遅延器223の2倍の遅延時間をVd信号に与えることになる。
マックスセレクター240及びゲインコントローラ270の動作は実施例1と同様である。
上述のとおり、本発明の実施例3の形態に係るAGCシステムによれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、FIR型デジタルLPFによって早い応答性能でリップルの少ない急峻なフィルタを実現することができる。
また実施例1と同様、FIR型デジタルローパスフィルタにヒルベルト変換器を用いることにより、よりリップルの少ないDC信号を検出でき、AGCシステムのゲインを多く取れる。またフィルタ構成をヒルベルト変換器にすることは、Remezアルゴリズム等の演算数削減手段に適応できるといった利点もある。
さらに実施例2と同様、デシメーションによるコスト削減が挙げられる。ヒルベルト変換器213b及び遅延器217bの遅延サイズが1/Mとなり、遅延器221cの遅延サイズが1/(M*L)になるため、遅延器(レジスタ・RAM等)の削減が図れるためである。
また、実施例2と同様、デシメーション(間引き)手段によりFIRデジタルLPF以降において、自動利得制御のサンプリングレートを落として処理することによって、DC検出精度が高くなり、タップ数の高いFIRフィルタでもプロセッサの負荷を大幅に軽減できる。演算量がサンプリングレート及びタップ数に比例するためである。また特に演算量を必要とする除算器での処理量を軽くし、ハードウェア規模の縮小にも寄与する。
図9は本発明の実施例4のブロック図である。なお、図9において、図1及び図7における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
まず、本実施の形態の構成で実施例2と異なるのは遅延器221b、遅延器223及びマックスセレクター240が無いことである。その他の構成は実施例2と同一である、動作、効果も同じであるため、重複した説明を省略する。
デジタルLPF210bの構成は、実施例2と全く同じであり、デシメーション214aの出力はVd信号となり、遅延器215の出力はAMr信号となる。
Vd信号とAMr信号はそのままゲインコントローラ270に入力される。
次に、実施例4の形態に係るAGCシステムの動作を説明する。図9において、Vd信号とAMr信号がデジタルLPF210bにより出力されるところまでは実施例2と全く同じである。
Vd信号及びAMr信号は、そのまま遅延器やマックスセレクター240を通ることなく、ゲインコントローラ270に入力される。ゲインコントローラ270の動作は今までの実施例と同様である。
上述のとおり、本発明の実施例4の形態に係るAGCシステムによれば、実施例2と同様の効果を得ることができる。すなわち、FIR型デジタルLPFによって早い応答性能でリップルの少ない急峻なフィルタを実現することができる。
また実施例2と同様、デシメーションによるコスト削減が挙げられる。
さらに、デシメーション(間引き)手段によりFIRデジタルLPF以降において、自動利得制御のサンプリングレートを落として処理することによって、DC検出精度が高くなり、タップ数の高いFIRフィルタでもプロセッサの負荷を大幅に軽減できる。演算量がサンプリングレート及びタップ数に比例するためである。また特に演算量を必要とする除算器での処理量を軽くし、ハードウェア規模の縮小にも寄与する。
時間関係を調整する調整手段を備えていないため、電界急変時のポップノイズを実施例2と同程度に抑えることはできないが、遅延器221b、遅延器223及びマックスセレクター240が必要ないため、コスト削減に寄与する。
図10は本発明の実施例5のブロック図である。なお、図10において、図1及び図8における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
まず、本実施の形態の構成で実施例3と異なるのは遅延器221c、遅延器223及びマックスセレクター240が無いことである。その他の構成は実施例3と同一である、動作、効果も同じであるため、重複した説明を省略する。
デジタルLPF210cの構成は、実施例3と全く同じであり、加算器219の出力はVd信号となり、遅延器216の出力はAMr信号となる。
Vd信号とAMr信号はそのままゲインコントローラ270に入力される。
次に、実施例5の形態に係るAGCシステムの動作を説明する。図10において、Vd信号とAMr信号がデジタルLPF210cにより出力されるところまでは実施例3と全く同じである。
Vd信号及びAMr信号は、そのまま遅延器やマックスセレクター240を通ることなく、ゲインコントローラ270に入力される。ゲインコントローラ270の動作は今までの実施例と同様である。
上述のとおり、本発明の実施例5の形態に係るAGCシステムによれば、実施例3と同様の効果を得ることができる。すなわち、FIR型デジタルLPFによって早い応答性能でリップルの少ない急峻なフィルタを実現することができる。
また実施例3と同様、FIR型デジタルローパスフィルタにヒルベルト変換器を用いることにより、よりリップルの少ないDC信号を検出でき、AGCシステムのゲインを多く取れる。またフィルタ構成をヒルベルト変換器にすることは、Remezアルゴリズム等の演算数削減手段に適応できるといった利点もある。
また実施例3と同様、デシメーションによるコスト削減が挙げられる。
さらに、デシメーション(間引き)手段によりFIRデジタルLPF以降において、自動利得制御のサンプリングレートを落として処理することによって、DC検出精度が高くなり、タップ数の高いFIRフィルタでもプロセッサの負荷を大幅に軽減できる。演算量がサンプリングレート及びタップ数に比例するためである。また特に演算量を必要とする除算器での処理量を軽くし、ハードウェア規模の縮小にも寄与する。
時間関係を調整する調整手段を備えていないため、電界急変時のポップノイズを実施例3と同程度に抑えることはできないが、遅延器221c、遅延器223及びマックスセレクター240が必要ないため、コスト削減に寄与する。
本発明に係るAGCシステムは、アナログラジオ放送のデジタル処理受信機、特に移動体受信に利用可能である。
本発明の実施例1の形態のAGCシステムのブロック図である。 本発明の実施例1の形態のAGCシステムの応答特性を示す図である。 本発明の実施例1の形態のAGCシステムの1信号特性を示す図である。 本発明の実施例1の形態のAGCシステムのヒルベルト変換器2段の複合特性を示す図である。 本発明の実施例1の各部の信号波形を示す信号波形図である。 本発明の実施例1の形態のAGCシステムの主信号と自動利得制御信号の時間関係を示す図である。 本発明の実施例2の形態のAGCシステムのブロック図である。 本発明の実施例3の形態のAGCシステムのブロック図である。 本発明の実施例4の形態のAGCシステムのブロック図である。 本発明の実施例5の形態のAGCシステムのブロック図である。 従来のAGCシステムのブロック図である。 従来のAGCシステムの応答特性を示す図である。 従来のAGCシステムの1信号特性を示す図である。。 NタップのFIRフィルタのブロック図である。 Remezフィルタの概念図である。 Remezフィルタのインパルス応答を示す図である。 ヒルベルト変換の振幅・位相特性を示す図である。 FIRフィルタによるヒルベルト変換を示す図である。 ヒルベルト変換器のシグナルフローを示す図である。 ヒルベルト変換器の周波数特性を示す図である。 ヒルベルト変換器のインパルス応答を示す図である。
符号の説明
100 アンテナ
102 PLL
104 VCO
106 乗算器
108 IFフィルタ
110 AM検波器
112 オーディオフィルタ
200a,200b,200c,200d,200e AGCシステム
210a,210b,210c デジタルLPF
211 ヒルベルト変換器
212 LPF
213a,213b ヒルベルト変換器
214a,214b,214c,214d,214e デシメーション
215,216 遅延器
217a,217b 遅延器
219 加算器
221a,221b,221c 遅延器
223 遅延器
240 マックスセレクター
241 比較器
243 スイッチ
270 ゲインコントローラ
271 乗算器
273 リミッタ
275 除算器
277,279,281 乗算器
302,304 乗算器
306 ABS
308 LPF
310 乗算器
312 加算器
314 リミッタ
316,318 加算器
320 スピードアップシステム

Claims (5)

  1. 有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタを有し、主信号から電界強度を検出し、その電界強度に応じた電界強度信号を生成する電界強度検出手段と、
    前記電界強度に応じて自動利得制御を行い、前記電界強度が所定の電界強度以上である場合には前記主信号の振幅を一定にする自動利得制御信号を生成する自動利得制御信号生成手段と、
    前記自動利得制御信号による前記主信号に対する自動利得制御をフィードフォワード制御により行うフィードフォワード型制御手段とを備えることを特徴とするAGCシステム。
  2. 前記有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタは、
    前記主信号に対して群遅延及び位相遅れ又は位相進みを与える直列に接続された複数のバンドパスフィルタ型ヒルベルト変換器と、
    前記バンドパスフィルタ型ヒルベルト変換器に並列に接続された1以上の遅延器と、
    前記バンドパスフィルタ型ヒルベルト変換器の出力と前記遅延器の出力とを加算する加算器と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のAGCシステム。
  3. 前記主信号と前記自動利得制御信号の時間関係を調整する調整手段を備え、
    前記調整手段は、
    前記電界強度信号を所定の時間だけ遅延させる調整用遅延器と、
    前記調整用遅延器前後の前記電界強度信号を比較し、値の大きな信号を選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のAGCシステム。
  4. 前記有限インパルス応答型デジタルローパスフィルタは、サンプリング周波数を所定の周波数に下げてサンプル量を間引くデシメーション手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のAGCシステム。
  5. 前記主信号はもとの情報信号を取り出すために復調された信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のAGCシステム。
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