JP2008022234A - 在圏情報管理サーバ装置、sipサーバ装置、在圏情報管理方法 - Google Patents

在圏情報管理サーバ装置、sipサーバ装置、在圏情報管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ内から消去された場合においても、正常にサービスを提供するためにSIPサーバの在圏情報を復旧させる。
【解決手段】ユーザ端末の在圏しているSIPサーバの在圏情報及び在圏保証フラグを、在圏情報管理テーブルに保持しておく。在圏情報管理サーバ102の障害により、登録されているSIPサーバの情報が消滅してしまった場合には、在圏保証フラグを「保証なし」に設定した後、障害復旧後に全SIPサーバ101−1〜101−3に在圏状態問合せを行う。その応答としてSIPサーバ101−1〜101−3からリスト化されたユーザ在圏情報を取得し、在圏保証フラグを「保証あり」に変更する。それとともに、リスト化されたユーザ在圏情報を応答したSIPサーバの情報を、在圏情報として在圏情報管理テーブルに登録する。
【選択図】 図5

Description

本発明は在圏情報管理サーバ装置、SIPサーバ装置、在圏情報管理方法に関し、特に在圏情報消滅後にそれを復旧させるための機能を有する在圏情報管理サーバ装置、SIPサーバ装置、在圏情報管理方法に関する。
(ネットワークの構成例)
SIP(Session Initiation Protocol)を使用した通信を実現するためのネットワークの一構成例について図12を参照して説明する。同図に示されているネットワークは、複数のSIPサーバ101−1、101−2…それぞれに対応するエリアによって形成される無線LAN(Local Area Network)の圏内に存在しているユーザaの移動端末A、ユーザbの移動端末Bをはじめとする移動端末同士の通信を実現するものである。
また、このネットワークには、複数の在圏情報管理サーバ102と、複数の加入者情報管理システム103とが設けられている。同図では、作図の都合上、在圏情報管理サーバ102と加入者情報管理システム103とが一対一に接続されているが、在圏情報管理サーバ102は全ての加入者情報管理システム103に接続され、かつ、加入者情報管理システム103は全ての在圏情報管理サーバ102に接続され、すなわちフルメッシュに接続されている。なお、在圏情報管理サーバ102と加入者情報管理システム103とが同数である必要はない。
SIPサーバ101−1、101−2…は、IP電話サービスをIPネットワーク上で稼働させる呼制御サーバであり、ネットワークに接続されている移動端末の位置登録処理を行うことができる。
移動端末が無線LAN使用可能エリアに在圏時に在圏情報登録処理として移動端末が使用するSIPサーバが、いずれかの在圏情報管理サーバ102に登録さえる。この登録は、必ずSIPサーバを経由して移動端末が在圏情報管理サーバにアクセスすることで行われる。各SIPサーバ101−1、101−2…と各在圏情報管理サーバ102とはフルメッシュにて接続されているので、SIPサーバ101−1、101−2…は移動端末のアクセスを受けて全ての在圏情報管理サーバ102にアクセスすることができる。
在圏情報管理サーバ102は、ユーザの移動端末が使用するSIPサーバ101−1、101−2…の情報を在圏情報として登録する。
加入者情報管理システム103は、ユーザのサービス契約情報やサービス提供状態を保持するシステムであり、移動端末が無線LAN圏内にて使用できるサービスの情報についても管理する。そのため、加入者情報管理システム103は、在圏情報管理サーバ102が移動端末の在圏情報登録処理を実施したタイミングにてSIPサーバに対して移動端末に関連するサービス情報を通知する。この場合、在圏情報管理サーバ102から加入者情報管理システム103に対して加入者情報の問い合わせが行われ、取得された加入者情報がSIPサーバに送信される。
加入者情報を取得したSIPサーバ101−1、101−2…では移動端末の在圏情報の他に在圏情報管理サーバ102から取得した移動端末に関連するサービス情報を格納する。在圏情報管理サーバ102は、全ての加入者情報管理システム103とフルメッシュにて接続されているので、どのSIPサーバ101−1、101−2…に対してもユーザ情報を提供することができる。
(在圏情報登録処理)
SIPを使用した通信において、移動端末は無線LAN使用可能エリアに在圏時に在圏情報登録処理を実施する。この在圏情報登録処理は、例えば、30分〜60分の間隔で行われる。この在圏情報登録処理について、図13を参照して説明する。
同図において、無線LAN圏内のユーザaの移動端末Aは在圏情報登録要求S11を周期的に送信し、SIPサーバを経由して在圏情報管理サーバに対して移動端末が使用するSIPサーバの登録を行う。また、移動端末からアクセスされたSIPサーバにおいても移動端末の在圏情報の格納を実施する。この在圏情報登録処理は、通常30〜60分間隔で実施される。在圏情報登録処理が行われると、SIPサーバでは、移動端末の在圏情報の他に在圏情報管理サーバから取得した移動端末を使用する加入者のサービス情報を格納する。
在圏情報登録処理は、以下のように行われる。SIPサーバ101−1から在圏情報登録要求S12を受信した在圏情報管理サーバ102は、加入者情報管理システム103に対して移動端末のユーザに関する加入者情報取得要求S13を送信する。そして、加入者情報管理システム103からの加入者情報通知S14を受信した在圏情報管理サーバ102は、在圏情報管理テーブルへの在圏情報登録処理S15を行う。
さらに、在圏情報管理サーバ102は、ユーザ情報通知S16を送信し、加入者情報通知S14によって取得した加入者情報をSIPサーバ101−1に通知する。SIPサーバ101−1では、ユーザ情報テーブルへのユーザ情報登録S17を行う。ユーザ情報の登録が完了すると、SIPサーバ101−1は、要求応答S18をユーザaの移動端末Aに送信する。
SIPサーバ101−1は、取得した情報を元にして移動端末からのサービス実施要求に対してサービス提供可/不可を判断して、移動端末毎に適した呼制御を実施する。そのため、加入者情報管理システム103にてユーザ情報の変更やサービス提供条件の変更が発生した際には、在圏情報管理サーバ102を介して、移動端末の在圏情報を保持するSIPサーバに対して、すみやかにユーザ情報やサービス条件の変更を通知する。こうすることで、加入者情報管理システム103にて管理するユーザ情報・サービス条件に従ってサービスを提供することが可能となる。
(発着信処理)
次に、発着信処理について図14を参照して説明する。
同図において、移動端末Aからの発信による接続要求S21を受けたSIPサーバ101−1は、在圏情報管理サーバ102に在圏情報確認要求S22を送信し、着信先ユーザの移動端末(以下、着信先移動端末と呼ぶ)の在圏情報を取得するための問い合わせを行う。着信先移動端末Bがこの時既に在圏情報登録処理を実施していた場合、在圏情報管理サーバ102は、着信先移動端末が使用するSIPサーバを把握している。このため、在圏情報管理サーバ102は、着ユーザ情報読み出し処理S23を行い、在圏情報通知S24を返信する。これにより、問い合わせ元である発信元移動端末を管理するSIPサーバ101−1に対して着信先SIPサーバ101−2の情報を通知する。
その後、発信元移動端末を管理するSIPサーバ101−1は、着信先SIPサーバ101−2に対して接続要求S25の転送処理を実施する。これにより、着信先SIPサーバ101−2から着信先の移動端末Bに接続要求S26が送信されることになる。
なお、以上の処理については非特許文献1に記載されている。
(在圏情報管理サーバ障害時の処理)
上述した在圏情報管理サーバが故障する等、障害が発生した場合の処理について図15を参照して説明する。
同図において、移動端末Aの使用しているSIPサーバ101−1をユーザ毎に管理する在圏情報管理サーバ102に障害が発生すると、登録されているSIPサーバの在圏情報が消滅する。すると、在圏情報管理テーブルの内容はデフォルト値S30に戻ってしまう。
その後、移動端末Aからの発信による接続要求S31を受けたSIPサーバ101−1は、在圏情報管理サーバ102に在圏情報確認要求S32を送信し、着信先移動端末の在圏情報を取得するための問い合わせを行う。この問い合わせに対し、在圏情報管理サーバ102は着ユーザ情報読み出し処理S33を行う。しかしながら、在圏情報管理テーブルの内容はデフォルト値S30であるため、SIPサーバ101−2では移動端末Bの使用を許可している状態にもかかわらず、在圏情報通知S34が返信される。したがって、SIPサーバ101−1は、ユーザbの移動端末Bについての在圏情報(すなわちSIPサーバ101−2)を取得できない。このため、移動端末Aから移動端末Bへの接続は行うことができないことになる。
なお、位置情報をバックアップしておき、HLR(Home Location Register)障害後のシステム再開後に、バックアップしておいたものを取得する技術も知られている(特許文献1参照)。
特開2004−80451号公報 3GPP TS29.228 V6.7.0(2005−06) IP Multimedia(IM) Subsystem Cx and Dx interfaces; Signalling flows and message contents(Release 6)
上述したように、移動端末の使用しているSIPサーバをユーザ毎に管理する在圏情報管理サーバにて障害が発生し、登録されている端末の在圏情報すなわちSIPサーバ情報が消滅してしまった場合、在圏情報管理サーバとSIPサーバとの間に、移動端末の在圏情報の有無でアンマッチが生じることとなる。そのため、以下の問題が発生する。
(1)加入者情報管理システムにて加入者情報の変更やサービス提供条件の変更が発生した場合に、加入者情報管理システムは在圏情報管理サーバに対して、ユーザが在圏するSIPサーバへの加入者情報更新を通知する必要があるが、該当ユーザが使用するSIPサーバの在圏情報が消去されてしまっているため、移動端末の情報を保持するSIPサーバに対してユーザ情報やサービス条件の変更を通知することができず、加入者情報管理システムにて管理するユーザ情報に従ったサービス条件にてサービスを提供することが不可能となる。
(2)SIPサーバからの着信ユーザ状態問い合わせに対して、着信先移動端末の使用するSIPサーバを特定することができず、着信接続が不可能となる。
なお、特許文献1では、HLR障害があった場合に、再開中フラグの設定によって、復旧状況を管理しているが、上記(1)、(2)の問題を解決することはできない。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ内から消去された場合においても、正常にサービスを提供するためにSIPサーバの在圏情報を復旧させることのできる在圏情報管理サーバ装置、SIPサーバ装置、在圏情報管理方法を提供することである。
本発明の請求項1による在圏情報管理サーバ装置は、通信網を構成すると共に前記通信網においてユーザの移動端末が在圏しているエリアに対応するSIPサーバ装置を管理する在圏情報管理サーバ装置であって、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバ装置に対応するエリアに存在しているかを示す在圏情報と前記在圏情報の信頼性を示す在圏保証フラグとを対応付けて管理するための在圏情報管理テーブル(例えば、図1中の在圏情報管理テーブル111aに対応)と、自装置の障害を検出した場合に、前記在圏保証フラグを保証なしに設定するフラグ更新手段(例えば、図1中の障害検出部113に対応)と、自装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバ装置に送出する在圏問い合わせ手段(例えば、図1中の在圏情報登録制御部110に対応)と、前記在圏問い合わせに対してSIPサーバ装置から取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて前記在圏情報管理テーブルの在圏情報を復旧させると共に前記在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御手段(例えば、図1中の在圏情報登録制御部110に対応)とを含むことを特徴とする。こうすることにより、移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ装置において消去された場合においても、障害復旧後に即座に全ユーザの移動端末の在圏情報についての一致化を行うことができる。また、ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
移動端末単位での在圏問合せを行うならば、在圏情報処理サーバで収容する移動端末の数に比例した信号数の増加、処理負荷が生じる。これに対し、リスト形式でのユーザ情報授受をルール化しておけば、SIPサーバ単位に在圏問合せを実施し、その問合せに対する応答にSIPサーバで保持するユーザの情報をリスト形式で設定することにより、受信した装置では、ルール化された情報を加入者分だけ読み出す処理を行えば良いので、信号数削減及び処理負荷軽減を実現できる。
本発明の請求項2による在圏情報管理サーバ装置は、請求項1において、障害復旧時から、位置登録済みの移動端末が次の周期的な在圏位置登録を行う期間を含めた時間(例えば、図6中のステップS151から図7中のステップS163までの間)を経過した後は、前記在圏情報登録制御手段による在圏情報の復旧処理を停止させることを特徴とする。こうすることにより、全SIPサーバに対して在圏問い合わせ応答を受信するまで再送を繰り返すことなく、移動端末からの周期的な在圏位置登録処理が行われる期間のみ前記在圏情報登録制御手段を起動させることができ、在圏情報管理サーバ装置の負荷を軽減できる。
本発明の請求項3による在圏情報管理サーバ装置は、請求項1又は2において、前記全てのSIPサーバ装置から前記在圏ユーザ情報リストを取得した契機で、前記在圏情報登録制御手段が前記在圏保証フラグを保証ありに設定することを特徴とする。全てのSIPサーバから在圏ユーザ情報リストを取得したタイミングで在圏保証フラグを保証ありに設定することにより、処理をまとめて行うことができ、在圏情報管理サーバ装置の負荷を軽減できる。
本発明の請求項4による在圏情報管理サーバ装置は、請求項1又2において、位置登録が行われていない新規の移動端末についての在圏情報を前記在圏情報管理テーブルに保持する契機で、前記在圏情報登録制御手段が前記在圏保証フラグを保証ありに設定することを特徴とする。こうすることにより、前記在圏情報保管理テーブルに在圏情報「非在圏」を保持するタイミングで移動端末の在圏状態を保証することが在圏保証フラグに反映され、在圏情報管理サーバでの障害後に新規ユーザ登録がされた場合、在圏情報管理サーバの障害前に位置登録済みの移動端末が次の周期的な在圏位置登録を行う期間を含めた時間として障害復旧時から周期時間+α(αはマージン、以下同じ)の時間を計時する間にSIPサーバからの在圏情報確認要求や、加入者情報管理システムからの加入者情報更新通知に対して障害復旧後に再度通知してほしい旨を伝えてリトライを促す機能を動作させることがないようにすることができる。
本発明の請求項5による在圏情報管理サーバ装置は、請求項1又は2において、SIPサーバ装置からの前記在圏ユーザ情報リストの取得を待つ間に、移動端末がSIPサーバ装置を経由して自装置に対して移動端末が使用するSIPサーバ装置の登録を実施した場合、前記在圏情報登録制御手段は、前記在圏保証フラグを保証ありに設定し、その後に取得した在圏ユーザ情報リストに該当移動端末の情報がリストに含まれていたとしても、在圏保証フラグが保証ありに設定されているならば、前記在圏情報管理テーブルの情報更新処理を行わないことを特徴とする。在圏保証フラグを参照して制御判断する機能を動作させないことにより、処理軽減をはかることができる。
本発明の請求項6によるSIPサーバ装置は、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバに対応するエリアに存在しているかを示す在圏在圏情報を管理する在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、前記在圏情報管理サーバ装置からの問合せに応答して、自装置が保持するユーザ情報を基に、前記在圏情報管理サーバ情報のユーザ情報に関する在圏ユーザ情報リストを作成する在圏ユーザ情報リスト作成手段と、前記在圏ユーザ情報リスト作成手段によって作成した在圏ユーザ情報リストを前記在圏情報管理サーバ装置に通知する通知手段とを含むことを特徴とする。ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
本発明の請求項7による在圏情報管理方法は、通信網を構成すると共に前記通信網においてユーザの移動端末が在圏しているエリアに対応するSIPサーバ装置を管理する在圏情報管理方法であって、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバ装置に対応するエリアに存在しているかを示す在圏情報と前記在圏情報の信頼性を示す在圏保証フラグとを対応付けて在圏情報管理テーブルによって管理する在圏情報管理ステップと、在圏情報管理サーバ装置の障害を検出した場合に、前記在圏保証フラグを保証なしに設定するフラグ更新ステップ(例えば、図6中のステップS150に対応)と、前記在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバ装置に送出する在圏問い合わせステップ(例えば、図6中のステップS152に対応)と、前記在圏問い合わせに対してSIPサーバ装置から取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて前記在圏情報管理テーブルの在圏情報を復旧させると共に前記在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御ステップ(例えば、図6中のステップS156に対応)とを含むことを特徴とする。こうすることにより、移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ装置において消去された場合においても、障害復旧後に即座に全ユーザの移動端末の在圏情報についての一致化を行うことができる。また、ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
本発明によれば、障害からの復旧後に在圏状態問合せを行い、その応答としてSIPサーバからリスト化されたユーザ在圏情報を取得し、在圏保証フラグを保証ありに変更するとともにリスト化されたユーザ在圏情報を応答したSIPサーバ装置の情報を在圏情報としてテーブルに登録することにより、移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ装置において消去された場合においても、障害復旧後に即座に全ユーザの移動端末の在圏情報についての一致化を行うことができる。
また、ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(ネットワークの全体構成)
本発明の実施形態にかかる在圏管理サーバを用いたネットワークの全体構成は、図12を参照して先述した構成と同様である。
すなわち、SIPサーバ−1、101−2…は、IP電話サービスをIPネットワーク上で稼働させる呼制御サーバであり、ネットワークに接続されている移動端末の位置登録処理を行うことができる。
移動端末が無線LAN使用可能エリアに在圏時に在圏情報登録処理として移動端末が使用するSIPサーバを在圏情報管理サーバ102に登録するが、必ずSIPサーバを経由して在圏管理サーバにアクセスされる。各SIPサーバと各在圏情報管理サーバとがフルメッシュにて接続されることで、各SIPサーバは移動端末のアクセスを受けて全ての在圏情報管理サーバにアクセスすることができる。
在圏情報管理サーバ102は、SIPサーバからの位置登録要求を受けてユーザの移動端末が使用するSIPサーバの登録を実施することで各ユーザの在圏状態を管理する。
加入者情報管理システム103は、ユーザのサービス契約情報やサービス提供状態を保持するシステムで、移動端末が無線LAN圏内にて使用できるサービスの情報についても管理する。そのため、在圏情報管理サーバが移動端末の在圏情報登録処理を実施したタイミングにてSIPサーバに対して移動端末に関連するサービス情報を通知するため、在圏情報管理サーバから加入者情報管理システムに対して加入者情報の問い合わせを行い、取得した加入者情報をSIPサーバに送信する。
加入者情報を取得したSIPサーバでは移動端末の在圏情報の他に在圏情報管理サーバ102から取得した移動端末に関連するサービス情報を格納する。在圏情報管理サーバ102は、全ての加入者情報管理システム103とフルメッシュにて接続されているので、どのSIPサーバに対してもユーザ情報を提供することができる。
(在圏情報管理サーバの構成)
本発明の実施形態にかかる在圏情報管理サーバの構成例について図1を参照して説明する。この在圏情報管理サーバは、CPU、メモリ、入出力部等を有する一般的なコンピュータ装置を利用して、構成することができる。
同図に示されているように、在圏情報管理サーバ102は、在圏情報登録制御部110と、在圏情報管理テーブル111aが格納されている格納部111と、加入者情報取得制御部112と、在圏情報管理サーバ(つまり自装置)の異常を検出すると、在圏情報管理テーブル111aに保持される全ユーザの在圏保証フラグを“保証なし”に設定する障害検出部113とから構成されている。
在圏情報登録制御部110は、SIPサーバとのインタフェースを保持し、SIPサーバから在圏情報登録要求を受信して在圏情報登録結果および加入者のサービス情報をSIPサーバに通知する機能をもつ。また加入者情報取得制御部112から通知のあった加入者情報をSIPサーバに通知する機能をもつ。この在圏情報登録制御部110は、自装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバに送出する在圏問い合わせ手段と、この在圏問い合わせに対してSIPサーバから取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて在圏情報管理テーブル111aの在圏情報を復旧させると共に在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御手段として機能する。
格納部111には、在圏情報管理テーブル111aが格納されている。在圏情報登録制御部110並びに障害検出部113からのアクセスを受け、在圏情報管理テーブル111aの更新が行われる。
(在圏情報管理テーブル)
図2は、在圏情報管理テーブル111aの構成例を示す図である。同図に示されているように、在圏情報管理テーブル111aには、ユーザ毎の在圏情報と、在圏保証フラグとが含まれている。ユーザ毎の在圏情報は、在圏状態(すなわち、在圏か、非在圏か)と、在圏の場合は使用するSIPサーバの情報と、から構成されている。なお、各項目のデフォルト状態は、在圏情報:非在圏、在圏保証フラグ:保証なしとする。
加入者情報取得制御部112は、加入者情報管理システムとのインタフェースを保持し、在圏情報登録制御部110からの加入者情報の取得要求を受信した加入者情報取得制御部112は、加入者情報管理システムに対してユーザ情報の取得を行う。また、加入者情報取得制御部112は加入者情報管理システムからのユーザ情報の更新を通知されると、在圏情報登録制御部110に対してユーザ情報の通知も実現する。
障害検出部113は在圏情報管理サーバの異常を検出すると、在圏情報管理テーブル111aに保持される全ユーザの在圏情報並びに在圏保証フラグをデフォルト状態(在圏情報:非在圏、在圏保証フラグ:保証なし)に設定する。
(在圏情報登録処理)
図3は、本発明による在圏情報管理サーバを採用したネットワークにおける在圏情報登録処理イメージを示す図である。
同図において、無線LAN圏内のユーザaの移動端末Aは在圏情報登録要求S41を周期的に送信する。移動端末Aは、例えば、30分〜60分周期でそれを送信する。移動端末Aから在圏情報登録要求を受けたSIPサーバ101−1はユーザaの情報を管理する在圏情報管理サーバ102に対して在圏情報登録要求S42を送信する。在圏情報登録要求S42を受信した在圏情報管理サーバ102は、ユーザaの加入者情報を取得するために、加入者情報管理システム103に対して加入者情報取得要求S43を送信する。加入者情報管理システム103では、ユーザaの情報を加入者情報通知S44にて在圏情報管理サーバ102に通知する。
そして、加入者情報管理システム103からの加入者情報通知S44を受信した在圏情報管理サーバ102は、在圏情報管理テーブルへの在圏情報登録処理S45を行う。この場合、在圏情報管理サーバ102は、在圏情報管理テーブルのユーザaの情報を参照し、在圏情報にSIPサーバ101−1の情報を更新するとともに、在圏保証フラグを「保証あり」に更新する。その後、在圏情報管理サーバ102は、ユーザ情報通知S46を送信し、加入者情報管理システムより取得したユーザaの加入者情報をSIPサーバ101−1に通知する。SIPサーバ101−1では、ユーザ情報テーブルへのユーザ情報登録S47を行う。このとき、加入者情報を通知した在圏情報管理サーバの情報についても、ユーザ情報テーブルに格納される。ユーザ情報の登録が完了すると、SIPサーバ101−1は、要求応答S48をユーザaの移動端末Aに送信する。
(在圏情報管理サーバ障害時の処理)
図4は、本発明による在圏情報管理サーバ障害時の処理イメージを示す図である。
同図において、在圏情報管理サーバ102にて障害が発生した場合は、在圏情報管理テーブルの在圏情報の内容がクリアされ、デフォルト状態S50(すなわち、在圏情報:非在圏)に遷移する。そのため、SIPサーバ101−1、101−2にて無線LAN在圏の移動端末情報を保持している場合は、その情報の内容と在圏情報管理サーバ102の在圏情報管理テーブルの情報の内容とがアンマッチとなる。
例えば、同図を参照すると、SIPサーバ101−1には、加入者情報を通知した在圏情報管理サーバとして「在圏情報管理サーバ102」が保持されているのに対し、在圏情報管理サーバ102の在圏情報管理テーブルには在圏情報が「非在圏」として登録されているにすぎず、両者は一致しない。同様に、SIPサーバ101−2には、加入者情報を通知した在圏情報管理サーバとして「在圏情報管理サーバ102」が保持されているのに対し、在圏情報管理サーバ102の在圏情報管理テーブルには在圏情報が「非在圏」として登録されているにすぎず、両者は一致しない。このように破線矢印で示されている、情報のアンマッチの状態においては、在圏情報管理テーブルの在圏保証フラグは「保証なし」に設定される。
(在圏情報管理サーバの動作)
図5を参照して本発明の実施形態にかかる在圏情報管理サーバの動作例について説明する。同図には、データ消滅後のデータ復旧処理例が示されている。
同図において、在圏情報管理サーバ102は障害からの復旧S61の後、接続された全てのSIPサーバに対して在圏問い合わせ要求S62を送信する。この在圏問い合わせ要求S62を受信したSIPサーバ101−1、101−2、101−3は、自装置が保持するユーザ情報から、在圏情報管理サーバ情報のユーザ情報を抽出して、在圏ユーザ情報のリストの作成S63を行う。本例では、「在圏情報管理サーバ102」のユーザ情報が抽出され、在圏ユーザ情報のリストが作成される。その後、SIPサーバ101−1、101−2、101−3は、在圏問い合わせ元の在圏情報管理サーバ102に対して、在圏問い合わせ応答S64を返す。この在圏問い合わせ応答S64には、リスト化された在圏ユーザ情報が設定されている。
在圏情報管理サーバ102は、在圏問い合わせ応答S64を受信すると、在圏情報管理テーブルの更新S65を行う。本例では、リスト化された在圏情報を在圏情報管理テーブルに反映させ、またSIPサーバ情報として在圏問い合わせ応答送信元のSIPサーバの情報を格納し、在圏情報が保証されることを表す在圏保証フラグを「保証あり」に設定する。
在圏情報管理サーバ102にて在圏状態問い合わせ対象のSIPサーバを管理し、全てのSIPサーバから在圏状態問い合わせ応答を受信した場合は、その契機にて在圏情報管理サーバ102の在圏情報管理テーブルに在圏保証フラグ「保証なし」のユーザのフラグを「保証あり」に変更する処理S66を行う。全てのSIPサーバから在圏ユーザ情報リストを取得したタイミングで在圏保証フラグを保証ありに設定することにより、処理をまとめて行うことができ、在圏情報管理サーバ装置の負荷を軽減できる。
(在圏情報復旧手順シーケンス)
図6及び図7を参照して本発明の実施形態にかかる在圏情報復旧手順について説明する。図6及び図7は、本発明の実施形態にかかる在圏情報復旧手順のフローチャートである。
図6において、在圏情報管理サーバ102にて障害が発生すると、障害にて在圏情報管理テーブルの内容がクリアされてしまうため、保持していた在圏情報及びSIPサーバ情報がデフォルト値になってしまう(ステップS150)。
また、障害によって在圏情報管理サーバで保持するユーザの在圏情報を保証できなくなってしまう状態になるため、在圏保証フラグは「保証なし」が設定される(ステップS150)。
その後、在圏情報管理サーバ102が障害から復旧すると、障害経過タイマを起動させる(ステップS151)。ここでは、在圏情報管理サーバの障害前に位置登録済みの移動端末が次の周期的な在圏位置登録を行う期間を含めた時間として障害復旧時から周期時間+αの時間を障害経過タイマとして計時する。これは、障害前に位置登録済みの移動端末に対して、障害復旧中にSIPサーバ問い合わせ要求やユーザ情報の変更が発生した場合に、障害から復旧中として応答できる有効的な期間となる。具体的には、該当ユーザの移動端末の在圏情報フラグが「保証なし」ならば、SIPサーバ問い合わせ要求やユーザ情報の変更の要求元に対して障害復旧後に再度通知してほしい旨を伝えてリトライを促す機能を動作させる時間となる。周期的な在圏位置登録が行われた後には、在圏情報の復旧処理や在圏保証フラグ設定処理を省略することができ、在圏情報管理サーバ装置の負荷を軽減できる。
在圏情報管理サーバ102は、接続された全てのSIPサーバに対して在圏状態問い合わせを送信する(ステップS152)。この在圏状態問い合わせに在圏情報管理サーバ情報を設定することで、この信号を受信したSIPサーバ101−1、101−2にて自身が保持するユーザ情報から、該当の在圏情報管理サーバ情報を保持するユーザ情報を抽出し、在圏ユーザ情報リストを作成する(ステップS153)。
在圏ユーザ情報リストを作成したSIPサーバ101−1、101−2は、在圏状態問い合わせ送信元の在圏情報管理サーバ102に対して在圏ユーザ情報リストを設定した在圏状態問い合わせ応答を返す(ステップS154)。
在圏情報管理サーバ102は、この在圏問い合わせ応答を受信すると、リスト化された在圏情報を在圏情報管理テーブルに反映させるために、在圏保証フラグが「保証なし」であるか確認する(ステップS155)。
確認の結果、在圏保証フラグが「保証なし」の場合は、リスト化された在圏情報を在圏情報管理テーブルに反映させ、またSIPサーバ情報として在圏問い合わせ応答送信元のSIPサーバ101−2の情報を格納し、在圏情報が保証されることを表す在圏保証フラグを「保証あり」に設定する(ステップS156)。
一方、ステップS155の確認の結果、在圏保証フラグが「保証あり」の場合は、在圏情報問い合わせ応答にて該当移動端末の情報がリストに含まれていたとしても、SIPサーバでリストの編集と移動端末の登録の競合が発生した場合に移動端末の登録内容がリストに反映されない可能性があることを考慮して、ユーザ情報の更新処理を行わない(ステップS157)。
なお、在圏ユーザ情報リストに含まれるユーザ分、上記ステップS155〜ステップS157の動作を繰り返す(ステップS158)。したがって、図7に移行し、SIPサーバ101−1からの在圏状態問い合わせ応答(ステップS154’)についても同様の処理が行われる。
在圏状態問い合わせを送信した在圏情報管理サーバ102では、全SIPサーバから在圏状態問い合わせ応答を受信したかを確認する(ステップS159)。確認の結果、全SIPサーバから在圏状態問い合わせ応答を受信していない場合は、障害経過タイマが動作中か判断する(ステップS160)。障害経過タイマが動作中である場合は、在圏問い合わせ応答未受信のSIPサーバに在圏問い合わせを再送する(ステップS160→S161)。これに対し、障害経過タイマが満了していた場合はSIPサーバへの在圏問い合わせの再送は行わない。
一方、確認の結果、全SIPサーバから在圏状態問い合わせ応答を受信した場合は、SIPサーバにて保持する在圏情報を全て確認したとして、在圏情報管理テーブルの在圏サーバ情報「なし」のユーザの在圏保証フラグに「保証あり」を設定する(ステップS162)。また、計時中の障害経過タイマを停止させ(ステップS163)、その後、SIPサーバ問い合わせ要求やユーザ情報の変更が発生した場合は、在圏情報のみ確認して制御する。障害経過タイマ起動中のみ在圏保証フラグを参照して制御判断させ、障害経過タイマ満了後は、在圏情報を保証できているとして在圏保証フラグを参照しないことで、一律在圏情報に従った処理を行うことができる。
(SIPサーバ問い合わせ処理)
図8は、本発明の実施形態にかかるSIPサーバ問い合わせ処理(つまり着信処理)を示すフローチャートである。
同図において、発信者の移動端末から接続要求信号が送信されると(ステップS101)、SIPサーバ101−2は、着ユーザbの移動端末Bの在圏SIPサーバを問い合わせるため、在圏情報確認要求を在圏情報管理サーバ102に向けて送信する(ステップS102)。この在圏情報確認要求を受けた在圏情報管理サーバ102は、障害経過タイマ起動中か確認する(ステップS103)。
確認の結果、障害経過タイマ起動中の場合は、在圏情報管理テーブルの移動端末Bの在圏保証フラグを参照する処理を行う(ステップS104)。そして、在圏保証フラグが「保証なし」の場合は、障害復旧中と判断して在圏情報確認要求の送信元であるSIPサーバ101−2に、障害複旧中の情報を含む在圏情報確認応答を返信する(ステップS105)。これに対し、在圏保証フラグが「保証あり」の場合または障害経過タイマ起動中でない場合は、障害が発生していない状態もしくは障害発生後に一定の時間が経過しているため、在圏情報管理テーブルの移動端末Bの在圏状態を確認する(ステップS106)。
確認の結果、在圏状態が「在圏」の場合は、在圏情報確認要求の送信元であるSIPサーバ101−2にSIPサーバ情報を含む在圏情報確認応答を応答する(ステップS107)。これは、同図中のパターン(1)である。
一方、在圏状態が「非在圏」の場合は、移動端末Bが在圏していないとして在圏情報確認要求の送信元であるSIPサーバ101−2にユーザbが非在圏である情報を設定した在圏情報確認応答を応答する(ステップS108)。これは、同図中のパターン(2)である。
(加入者情報更新処理)
図9は、本発明の実施形態にかかる加入者情報更新処理を示すフローチャートである。
同図において、加入者情報管理システム103から移動端末Bのユーザbの加入者情報更新通知が送出されると、それを在圏情報管理サーバ102が受信する。(ステップS201)。この加入者情報更新通知を受信した在圏情報管理サーバ102は、障害経過タイマ起動中か確認する(ステップS202)。
確認の結果、障害経過タイマ起動中の場合は、在圏情報管理テーブルの移動端末Bの在圏保証フラグを参照する処理を行う(ステップS203)。参照した結果、在圏保証フラグが「保証なし」の場合は、障害復旧中と判断して加入者情報更新通知の送信元である加入者情報管理システムに、障害復旧中の情報を含む加入者情報更新通知応答を返信する(ステップS204)。一方、在圏保証フラグが「保証あり」の場合または障害経過タイマ起動中でない場合は、障害が発生していない状態もしくは障害発生後に一定の時間が経過しているため、在圏情報管理テーブルの移動端末Bの在圏状態を確認する(ステップS205)。
確認の結果、在圏状態が「在圏」の場合は、移動端末Bの在圏するSIPサーバ101−1に対して加入者情報更新処理を実施する。その後、加入者情報更新通知の送信元である加入者情報管理システムに加入者情報更新通知を行った結果を含む在圏情報確認応答を送信する(ステップS206)。これは、同図中のパターン(3)である。一方、在圏状態が「非在圏」の場合は、移動端末Bが在圏していないとして加入者情報更新通知の送信元である加入者情報管理システムにユーザbが非在圏である情報を設定した加入者情報更新通知応答を送信する(ステップS207)。これは、同図中のパターン(4)である。
(新規ユーザ登録手順シーケンス)
図10は、本発明の実施形態にかかる新規ユーザの移動端末についての登録手順を示すシーケンス図である。
同図を参照すると、位置登録が行われていない新規ユーザの移動端末についての登録情報は、加入者情報管理システム103、在圏情報管理サーバ102に向けて、オペレータ端末から送信される(ステップS141、S142)。
オペレータ端末から新規ユーザの登録情報が送信された場合、在圏情報管理サーバ102の在圏情報管理テーブル上の該当ユーザの在圏情報及び在圏保証フラグのデフォルト状態は、在圏情報が「非在圏」、在圏保証フラグが「保証なし」となる。
ここで、在圏情報管理テーブル上の該当ユーザの在圏情報が「非在圏」で在圏保証フラグが「保証なし」の場合に、SIPサーバからの在圏情報確認要求受信時もしくは、加入者情報管理システムからの加入者情報更新通知を受信したタイミングで在圏保証フラグを「保証あり」に更新する(S143)。これにより、在圏情報管理テーブル上の該当ユーザの在圏情報は、「非在圏」、在圏保証フラグは「保証あり」となる(ステップS144)。こうすることにより、前記在圏情報保管理テーブルに在圏情報「非在圏」を保持するタイミングで移動端末の在圏状態を保証することが在圏保証フラグに反映され、在圏情報管理サーバでの障害後に新規ユーザ登録がされた場合、在圏情報管理サーバの障害前に位置登録済みの移動端末が次の周期的な在圏位置登録を行う期間を含めた時間として障害復旧時から周期時間+αの時間を計時する間にSIPサーバからの在圏情報確認要求や、加入者情報管理システムからの加入者情報更新通知に対して障害復旧後に再度通知してほしい旨を伝えてリトライを促す機能を動作させることがないようにすることができる。
なお、その後、加入者情報管理システム103、在圏情報管理サーバ102からオペレータ端末に向けて、新規ユーザ登録応答が送信される(ステップS145、S146)。
(SIPサーバ装置)
ところで、上述した各SIPサーバ装置は、CPU、記憶部、入出力部等を有する一般的なコンピュータを用いて実現することができる。このSIPサーバ装置は、以下の機能を有している。すなわち、SIPサーバ装置は、図11に示されているように、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバに対応するエリアに存在しているかを示す在圏在圏情報を管理する在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、上記在圏情報管理サーバ装置からの問合せに応答して、自装置が保持するユーザ情報を基に、上記在圏情報管理サーバ情報のユーザ情報に関する在圏ユーザ情報リストを作成する在圏ユーザ情報リスト作成手段101aと、上記在圏ユーザ情報リスト作成手段によって作成した在圏ユーザ情報リストを上記在圏情報管理サーバ装置に通知する通知手段101bとを有している。ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
(在圏情報管理方法)
上述した在圏情報管理サーバ装置を用いて構成したネットワークにおいては、以下のような在圏情報管理方法が実現されている。すなわち、通信網を構成すると共に上記通信網においてユーザの移動端末が在圏しているエリアに対応するSIPサーバ装置を管理する在圏情報管理方法であって、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバ装置に対応するエリアに存在しているかを示す在圏情報と前記在圏情報の信頼性を示す在圏保証フラグとを対応付けて在圏情報管理テーブルによって管理する在圏情報管理ステップと、在圏情報管理サーバ装置の障害を検出した場合に、前記在圏保証フラグを保証なしに設定するフラグ更新ステップ(例えば、図6中のステップS150に対応)と、前記在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバ装置に送出する在圏問い合わせステップ(例えば、図6中のステップS152に対応)と、前記在圏問い合わせに対してSIPサーバ装置から取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて前記在圏情報管理テーブルの在圏情報を復旧させると共に前記在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御ステップ(例えば、図6中のステップS156に対応)とを含む在圏情報管理方法が実現されている。こうすることにより、移動端末が在圏するSIPサーバ情報が在圏情報管理サーバ装置において消去された場合においても、障害復旧後に即座に全ユーザの移動端末の在圏情報についての一致化を行うことができる。また、ユーザ情報をリスト形式で送信することにより、信号数の削減を行うことができ、在圏情報管理サーバ装置並びにSIPサーバ装置の処理負荷を軽減することができる。
本発明は、在圏情報管理サーバに保持されている在圏情報が消滅した後にそれを復旧させる場合に利用できる。
在圏情報管理サーバの構成例を示すブロック図である。 在圏情報管理テーブルの構成例を示す図である。 本発明による在圏情報管理サーバを採用したネットワークにおける在圏情報登録処理イメージを示す図である。 本発明による在圏情報管理サーバ障害時の処理イメージを示す図である。 本発明の実施形態にかかる在圏情報管理サーバの動作例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる在圏情報復旧手順シーケンスを示す図である。 本発明の実施形態にかかる在圏情報復旧手順シーケンスを示す図である。 本発明の実施形態にかかるSIPサーバ問い合わせ処理シーケンスを示す図である。 本発明の実施形態にかかる加入者情報更新処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態にかかる新規ユーザの移動端末についての登録手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態にかかるSIPサーバの構成例を示すブロック図である。 SIPを使用した通信を実現するためのネットワークの一構成例を示す図である。 標準仕様に準拠した在圏情報登録処理を示す図である。 標準仕様に準拠した発着信処理を示す図である。 従来の在圏情報管理サーバ障害時の処理を示す図である。
符号の説明
101−1、101−2、101−3 SIPサーバ
101a 在圏ユーザ情報リスト作成手段
101b 通知手段
102 在圏情報管理サーバ
103 加入者情報管理システム
110 在圏情報登録制御部
111 格納部
111a 在圏情報管理テーブル
112 加入者情報取得制御部
113 障害検出部
A、B 移動端末

Claims (7)

  1. 通信網を構成すると共に前記通信網においてユーザの移動端末が在圏しているエリアに対応するSIPサーバ装置を管理する在圏情報管理サーバ装置であって、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバ装置に対応するエリアに存在しているかを示す在圏情報と前記在圏情報の信頼性を示す在圏保証フラグとを対応付けて管理するための在圏情報管理テーブルと、自装置の障害を検出した場合に、前記在圏保証フラグを保証なしに設定するフラグ更新手段と、自装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバ装置に送出する在圏問い合わせ手段と、前記在圏問い合わせに対してSIPサーバ装置から取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて前記在圏情報管理テーブルの在圏情報を復旧させると共に前記在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御手段とを含むことを特徴とする在圏情報管理サーバ装置。
  2. 障害復旧時から、位置登録済みの移動端末が次の周期的な在圏位置登録を行う期間を含めた時間を経過した後は、前記在圏情報登録制御手段による在圏情報の復旧処理を停止させることを特徴とする請求項1記載の在圏情報管理サーバ装置。
  3. 前記全てのSIPサーバ装置から前記在圏ユーザ情報リストを取得した契機で、前記在圏情報登録制御手段が前記在圏保証フラグを保証ありに設定することを特徴とする請求項1又は2記載の在圏情報管理サーバ装置。
  4. 位置登録が行われていない新規の移動端末についての在圏情報を前記在圏情報管理テーブルに保持する契機で、前記在圏情報登録制御手段が前記在圏保証フラグを保証ありに設定することを特徴とする請求項1又は2記載の在圏情報管理サーバ装置。
  5. SIPサーバ装置からの前記在圏ユーザ情報リストの取得を待つ間に、移動端末がSIPサーバ装置を経由して自装置に対して移動端末が使用するSIPサーバ装置の登録を実施した場合、前記在圏情報登録制御手段は、前記在圏保証フラグを保証ありに設定し、その後に取得した在圏ユーザ情報リストに該当移動端末の情報がリストに含まれていたとしても、在圏保証フラグが保証ありに設定されているならば、前記在圏情報管理テーブルの情報更新処理を行わないことを特徴とする請求項1又は2記載の在圏情報管理サーバ装置。
  6. ユーザの移動端末が、どのSIPサーバに対応するエリアに存在しているかを示す在圏在圏情報を管理する在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、前記在圏情報管理サーバ装置からの問合せに応答して、自装置が保持するユーザ情報を基に、前記在圏情報管理サーバ情報のユーザ情報に関する在圏ユーザ情報リストを作成する在圏ユーザ情報リスト作成手段と、前記在圏ユーザ情報リスト作成手段によって作成した在圏ユーザ情報リストを前記在圏情報管理サーバ装置に通知する通知手段とを含むことを特徴とするSIPサーバ装置。
  7. 通信網を構成すると共に前記通信網においてユーザの移動端末が在圏しているエリアに対応するSIPサーバ装置を管理する在圏情報管理方法であって、ユーザの移動端末が、どのSIPサーバ装置に対応するエリアに存在しているかを示す在圏情報と前記在圏情報の信頼性を示す在圏保証フラグとを対応付けて在圏情報管理テーブルによって管理する在圏情報管理ステップと、在圏情報管理サーバ装置の障害を検出した場合に、前記在圏保証フラグを保証なしに設定するフラグ更新ステップと、前記在圏情報管理サーバ装置が障害から復旧した後、ユーザの移動端末についての在圏問い合わせを、全てのSIPサーバ装置に送出する在圏問い合わせステップと、前記在圏問い合わせに対してSIPサーバ装置から取得した在圏ユーザ情報リストに基づいて前記在圏情報管理テーブルの在圏情報を復旧させると共に前記在圏保証フラグを保証ありに設定する在圏情報登録制御ステップとを含むことを特徴とする在圏情報管理方法。
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