JP2008021542A - 面発光体、及び表示装置、照明装置 - Google Patents

面発光体、及び表示装置、照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明基板を有する面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体、及びこの面発光体を用いた表示装置、照明装置において、正面輝度が大きく向上し、高温環境下における保存安定性に優れた面発光体を提供すること。
【解決手段】透明基板を有する面発光素子20と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部12を有し、該凸部12の先端部が前記面発光素子20の出射面に接着層100を介して接しており、該凸部12の先端部の一部が接着層100に埋まるように接着されており、前記凸部先端部からの調光シートの総厚が0.15mm以下であることを特徴とする面発光体。
【選択図】図4

Description

本発明は、透明基板を有する面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体、及び該面発光体を用いる表示装置、照明装置に関する。
近年、情報機器の多様化等に伴って、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の一つとしてエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子と略す。)が注目されている。そして、このようなEL素子は使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別される。
ここで、無機EL素子は一般に発光部に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させ、これにより発光中心を励起させて発光させるようになっている。一方、有機EL素子は電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光層内に注入し、このように注入された電子とホールとを発光層内で結合させて、有機材料を励起状態にし、この有機材料が励起状態から基底状態に戻るときに発光するようになっており、無機EL素子に比べて、低い電圧で駆動できるという利点がある。面で発光するという利点を活かして、薄型でフレキシブルな照明用途としての展開が期待されている。
また、有機EL素子の場合には、発光材料を選択することによって適当な色彩に発光する発光素子を得ることができ、また発光材料を適当に組み合わせることによって白色光を得ることもでき、液晶表示素子等の表示装置のバックライトとして利用することも期待されている。
照明として用いられる場合には低消費電力が要求され、一般に50lm/W程度以上の明るさが望まれている。ところが、EL素子等の面発光素子を発光させた場合、高い屈折率を持つ発光層の内部で発せられた光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在する。一般に、面発光素子で発せられた光の20〜30%しか面発光素子の外部に取り出すことができず、十分な明るさを得られないという問題があった。
ここで、液晶表示素子等のバックライトとして利用する場合、一般に2000cd/m2程度以上の正面輝度が必要になるが、前述のように面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在し、十分な正面輝度を得ることが困難であり、特に有機EL素子の場合においては、正面輝度を高めると駆動寿命が劣化するという問題もある。
従来においては、有機EL素子等の面発光素子を発光させた場合において、その内部に閉じ込められる光を取り出して、その正面輝度を向上させるために、面発光素子の出射面に拡散構造を設けるようにしたもの(例えば、特許文献1参照。)や、面発光素子の出射面にプリズムやレンズ状のシートを表面に凹凸が現れるようにして取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上記のように面発光素子の出射面に微小な凹凸を設けるようにしたり、面発光素子の出射面に凹凸が設けられた平面部材を表面に凹凸が現れるようにして取り付けるようにした場合、表面における凹凸によって光が散乱され、依然として正面輝度を十分に向上させることができないという問題があった。また、有機EL発光デバイスなどの面発光素子の正面輝度を向上する別の手段として、光が射出する側の面に表面に凹凸の設けられた調光シートをプリズム側が射出面に向くような構成が考案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。
特開2000−323272号公報 特開平6−265888号公報 特開2000−148032号公報 特開2006−59543号公報
前述のように、表面に凹凸が設けられた調光シートを凹凸面側が面発光素子の射出面に向くように接着する構成において、調光シートと面発光素子との接着手段としては、粘着剤が好ましく用いられる。ところが、該パネルを高温環境下あるいは低温環境下あるいは、温度変化の著しい環境下に置いた際、一般に基板と調光シートの熱膨張係数には差異があるため、熱による膨張収縮の程度の相違に起因して接着面が剥れ、所定の輝度向上効果を得られない。
本発明の目的は、透明基板を有する面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体、及びこの面発光体を用いた表示装置、照明装置において、正面輝度が大きく向上し、高温環境下における保存安定性に優れた面発光体を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.透明基板を有する面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が接着層に埋まるように接着されており、前記凸部先端部からの調光シートの総厚が0.15mm以下であることを特徴とする面発光体。
2.前記凸部先端部からの調光シートの総厚をb、凸部の厚さをaとしたとき、a/b>0.2であることを特徴とする前記1に記載の面発光体。
3.前記面発光素子の出射面の面積に対する前記凸部と接着層との接着している総面積の比率が10%以上30%未満であることを特徴とする前記1または2に記載の面発光体。
4.前記1〜3のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
5.前記1〜3のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする照明装置。
本発明により、面発光体から出射される光の正面輝度が大きく向上し、高温環境下における保存安定性に優れた面発光体、及び該面発光体を用いた表示装置、照明装置を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
最初に本発明の実施形態に係る面発光体を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明の面発光体は下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施できるものである。
調光シートとして、図1(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した円錘台状の凸部12が縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用いるようにした。本発明において、調光シートの具体例としてプリズムアレイシートが挙げられる。なお、本明細書において、凸部12の先端側が収縮するとは、プリズムアレイシート10Aから遠ざかるにつれて徐々に小さくなるように凸部12が形成されていることを意味し、図1(b)では、下すぼみの形状になっていることを意味する。
そして、この面発光体においては、図2に示すように、透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用い、この面発光素子20において発光された光を出射させる透明基板21の出射面21aに、上記のプリズムアレイシート10Aにおける円錘台状になった凸部12の先端面12aを接着層で接着させるようにした。ここで、接着層としては、UV硬化型の接着剤、熱硬化型の接着剤等の硬化型の接着剤、もしくは粘着剤を用いることができるが、アクリル系の接着剤や粘着剤のように、透明性に優れた材料がより望ましい。
このように面発光素子20の出射面21aに、プリズムアレイシート10Aにおける円錘台状になった凸部12の先端面12aを接着層で接着させると、プリズムアレイシート10Aの凸部12が面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した形状になると共に、このプリズムアレイシート10Aの凸部12と面発光素子20の出射面21aとの間の空間部13は空気層となる。
そして、このように面発光素子20の出射面21aにプリズムアレイシート10Aにおける円錘台状になった凸部12の先端面12aを接着させて、上記の面発光素子20を発光させると、図3に示すように、調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着された部分においては、全反射されずにこのプリズムアレイシート10A内に導かれるようになる。
そして、このようにプリズムアレイシート10A内に導かれた光の多くは、面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した凸部12と空間部13との界面である凸部12の傾斜面12bにおいて反射され、この反射された光がプリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれて出射されるようになる。また、図3に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着されていない出射面21aの部分から出射される光であっても、出射面21aから垂直方向に出射される光は、凸部12の傾斜面12bで進行方向が若干変更されるが、プリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになり、また出射面21aからプリズムアレイシート10Aにおける凸部12の傾斜面12bと直交するような方向に出射された光は、この傾斜面12bから凸部12内に導かれ、この凸部12の反対側の傾斜面12bで反射されて、プリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになる。
ここで、上記のように調光シートを設けない場合には、面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、上記の凸部12の先端面12aからこのプリズムアレイシート10Aの内部に適切に導かれるようにするためには、このプリズムアレイシート10Aの屈折率と上記の面発光素子20の出射面21aにおける屈折率との差を0.2以内にすることが好ましい。また、接着層とプリズムアレイシート10Aとの屈折率の差を0.2以内にすることが望ましい。更に望ましくは、接着層の屈折率がプリズムアレイシート10Aの屈折率と面発光素子20の出射面21aにおける屈折率との平均値と、接着層との屈折率の差が0.1以内にすることが望ましい。
また、上記のようにプリズムアレイシート10Aに円錘台状になった凸部12を設けるにあたり、この凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが大きくなって、上記の面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが小さくなりすぎると、調光シートを設けない場合に面発光素子20の出射面21aにおいて、全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
一方、凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが小さくなって、面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが大きくなりすぎると、上記のようにプリズムアレイシート10Aの内部に導かれた光が、この凸部12の傾斜面12bにおいて全反射されずに、この凸部12を通過して空間部13に導かれ、更にこの空間部13を通過して、再度プリズムアレイシート10Aの内部に導かれるようになり、この光が上記のようにプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
このため、上記の凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θは、このプリズムアレイシート10Aにおける波長550nmの光に対する屈折率をnとした場合に、(1/n−0.35)<sinθ<(1/n+0.3)の条件を満たすことが好ましく、更に1/n<sinθ<(1/n+0.25)の条件を満たすようにすることがより好ましい。
また、上記の凸部12の光学的な高さhのとり得る範囲については、凸部12における上記の頂角θや凸部12のピッチpによっても変化するが、一般にこの凸部12の光学的な高さhが低すぎると、面発光素子20の出射面21aにおいて、調光シートを設けない場合に全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになる。
一方、この凸部12の光学的な高さhが高くなりすぎると、この凸部12の傾斜面12bにおいて光の反射に利用されない部分が生じると共に、凸部12のピッチpが同じ場合、面発光素子20の出射面21aに接着される凸部12の先端面12aの面積が小さくなって、このプリズムアレイシート10Aの内部に導かれる光の量が少なくなる。このため、この凸部12の光学的な高さhは、凸部12のピッチpに対して、0.28p≦h≦1.1pの条件を満たすことが好ましい。
プリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面に接着する部分を、詳細に説明する。図4に示すように、面発光素子20の出射面21aに透明な接着層100、プリズムアレイシート10Aの順に積層して、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aと接着層100と面発光素子20の出射面21aとが、互いに光学的に密着するように構成する。
本発明においては、光取り出し面上のプリズムアレイシートの投影面積に対する接着されている部分の面積比が、10%以上30%以下であることが好ましい。10%以下であると、接着強度が弱くなり剥離が起き易く好ましくない。30%以上であると、接着強度は強くなるものの輝度向上性能が低下し好ましくない。
また、接着層に用いられる接着剤としては、熱硬化型アクリル系接着剤、UV硬化型アクリル系接着剤などの透明性の高い硬化型粘着剤やアクリル系粘着剤のように透明性の高い粘着剤が好適に用いられる。また、プリズムアレイシート10Aを形成する透光性基板11がアクリル系樹脂で、透明基板20がガラス基板の時のように熱膨張係数が大きく異なる素材の場合には、応力緩和性に富む粘着剤が望ましい。
上記接着層の形成方法としては特に限定されず、一般的方法、例えば、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、スプレー塗布、インクジェット法等の方法が挙げられる。
接着剤や粘着剤を用いた接着においては、図5に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aの近傍が接着層100に埋まった形で接着される。接着層100とプリズムアレイシートの凸部12とは、ほぼ同じ屈折率となるように選ばれるため、プリズムアレイシート10Aが面発光素子の出射面21aに光学的に密着されている幅は、図5ではXに相当する幅となる。また、凸部12の高さはプリズムアレイシート10Aの凸部の高さから図5に示される埋没深さYを差し引いた値が、光学的なプリズムアレイシートの凸部の光学的な高さに相当する。光学的に密着されている幅Xは、プリズムアレイシート10Aを面発光素子20に貼り付けた状態で面発光素子を発光させ、顕微鏡で貼り付け部分にピントを合わせて観察することで、容易に測定することができる。
以上の説明では、プリズムアレイシート10Aの形状として、図1に示す円推台を例に説明したが、光取り出し効率や正面輝度を高める形状としては、四角錘台、三角錐台、六角錘台のような形状が縦横に連続して形成されたプリズムアレイシートを用いてもよい。
以上のようにして、少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートの該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接する構造を取った面発光体を、接着工程時と異なる温度環境下に長期間保存した場合、面発光素子基板と調光シートの熱膨張率の相違により、基板と調光シートの熱膨張または収縮長の差異が接着剤の保持力を超えて大きくなると、基板から調光シートが剥離するという事態が発生する場合がある。一般に、該接着工程は常温で行われることが多いが、そのため高温または低温環境化、あるいは高温と低温間で周期的に温度が変動するような環境下に長期間置かれると基板から調光シートが剥離する場合がある。
本発明に係る調光シートは、上記説明したように基板と調光シートの凸部先端が接着層を介して密着していることにより、優れた光学効果を得ることができる。従って、高温または低温環境化、あるいは高温と低温間で周期的に温度が変動するような環境下に置かれ、基板から調光シートが剥離した場合には、輝度向上効果が減退する。
本発明においては、調光シートの凸部先端部からのシート厚さは0.15mm以下であり、0.12mm以下であることが好ましい。0.15mmより厚いと、前記高温または低温環境化、あるいは高温と低温間で周期的に温度が変動するような環境下に置かれた場合の基板からの調光シートの剥離が発生しやすくなる。
特に本発明においては、光取り出し面上のプリズムアレイシートの投影面積に対する接着されている部分の面積比が30%以下であることが、優れた輝度向上性能を得る上で好ましく用いられるが、この場合のシート厚が0.15mmより厚いと保存経時での基板からのシート剥離が生じやすい。
また、本発明においては調光シートが凸部とその凸部を保持する部分からなり、凸部の厚さaと、凸部の先端から調光シートの反対側先端までの調光シートの総厚bがa/b>0.2の関係にあることが、保存経時での剥離をより少なくできることから好ましい。
次に、以上説明した調光シートと組み合わせて光取り出し効率や正面輝度を高めることができる面発光素子の実施形態について詳細に説明する。
本発明に記載された調光シートの正面輝度向上の仕組みは、前述したように面発光素子の透明基板21内で全反射して進む光線をプリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12a近傍から凸部12内に導き、凸部12の傾斜面12bで全反射して正面方向に導く働きによるものである。
ここで更にその働きを詳細にみると、図6に示すように、正面方向、即ち面発光素子の法線方向に取り出される光線は、凸部12内で全反射する直前の光線と面発光素子の法線とのなす角をθ1とすると、凸部12の頂角θに対して、θ1=θとなる。また、同じ光線が凸部12内に入射する前の透明基板21内における光線と面発光素子の法線とのなす角をθ2とし、透明基板21の屈折率をn2とすると、下記の関係が成り立つ。
n2sinθ2=nsinθ1=nsinθ
従って、面発光素子の法線方向から、θ2=arcsin(n/n2sinθ)の方向に発光した光線が、主として正面輝度に寄与することが分かる。
また、角度θ2で発した光線の一部は凸部12に入射することなく、透明基板21の射出面21aで全反射されて閉じ込められ、1回もしくは複数回、対向電極24で反射した後に凸部12に入射する光路をたどる。この時、透明基板21が平行平板の時には、凸部12に入射する光線の入射角はθ2のままで変化しない。
従って、対向電極24で反射する光路をたどる光線については、透明電極22、有機EL層23、対向電極24を通過する時の光線反射率が高いほど、ロスが少なく光を利用できることとなる。
以下、本発明の実施例に係る面発光体と比較例の面発光体とを比較し、この発明の実施例に係る面発光体においては、面発光体から出射される光の正面輝度が大きく向上すると共に、信頼性の良好な面発光体を得られることを説明する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
比較例1
(面発光体201の作製)
本発明の面発光体の作製方法に従い、面発光素子20に凸部形状が円錐台状のプリズムアレイシート10A(A)を粘着剤を用いて接着して面発光体201を形成した。
この面発光素子20としては、前記のように透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用いるようにした。
ここで、面発光素子20は上記透明基板21として厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの無アルカリガラスを用い、該透明基板21の片面に透明電極22として、ITOを110nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさにしたものを用いた。
そして、該透明電極22の上に正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が10nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に正孔輸送材料としてα−NPDを用い、真空蒸着法で膜厚が30nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上にCBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)3をドーパント材料として6質量%含むように、緑色発光する発光材料を真空蒸着法により蒸着させて膜厚が30nmになった発光層を形成した。
この発光層の上に、BAlqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上にAlq3を真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上に、真空蒸着法によって膜厚が110nmになったアルミニウムからなる対向電極24を形成した。
Figure 2008021542
Figure 2008021542
なお、この面発光素子20の出射面21a側における透明基板21は、波長550nmの光に対する屈折率が1.517であった。
次に、透光性基板11の片面に円錐台状になった凸部12が連続して形成されたプリズムアレイシート10A(A)を用い、図4に示すように、このプリズムアレイシート10A(A)の凸部12を上記の面発光素子20の出射面21aに対向するようにして、このプリズムアレイシート10A(A)を面発光素子20の出射面21aに、25℃、相対湿度55%環境下で接着させた。接着には積水化学製透明両面テープ、ダブルタックテープ#5511を用いた。基材を除いた接着剤の厚みは25μmであった。
なお、このプリズムアレイシート10Aは、波長550nmの光に対する屈折率が1.50、円錘台状の凸部12の頂角θは50°であり、凸部12の高さは25μm、凸部12のピッチは30μmであった。また、凸部先端から調光シート反対面までの厚みは0.2mmであった。
接着幅Xは10μmであった。また、粘着剤の波長550nmの光に対する屈折率は1.48であった。
実施例1
(面発光体101の作製)
比較例1で作製した面発光素子20を用いて、下記の凸部形状が円錐台上のプリズムアレイシート10A(B)を比較例1と同様に粘着剤を用いて密着して面発光体101を作製した。
プリズムアレイシート10A(B)は、波長550nmの光に対する屈折率が1.50、円錘台状の凸部12の頂角θは50°であり、凸部の高さは25μm、凸部のピッチは30μmであった。また、凸部先端からプリズムアレイシート10A(B)反対面までの厚みは0.15mmであった。
実施例2
(面発光体102の作製)
比較例1で作製した面発光素子20を用いて、下記記載の凸部形状が円錐台上の調光シートCを実施例1と同様に粘着剤を用いて密着して面発光体102を作製した。
プリズムアレイシート10A(C)は、波長550nmの光に対する屈折率が1.50、円錘台状の凸部12の頂角θは50°であり、凸部の高さは32μm、凸部のピッチは38μmであった。また、凸部先端からプリズムアレイシート10A(C)反対面までの厚みは0.15mmであった。
実施例3
(面発光体103の作製)
比較例1で作製した面発光素子20を用いて、下記記載の凸部形状が円錐台上のプリズムアレイシート10A(D)を実施例1と同様に粘着剤を用いて密着して面発光体103を作製した。
プリズムアレイシート10A(D)は、波長550nmの光に対する屈折率が1.50、円錘台状の凸部12の頂角θは50°であり、凸部の高さは25μm、凸部のピッチは30μmであった。また、凸部先端からプリズムアレイシート10A(D)反対面までの厚みは0.12mmであった。
比較例2
(面発光体202の作製)
比較例1で作製した面発光素子20を用いて、下記の凸部形状が円錐台上のプリズムアレイシート10A(E)を実施例1と同様に粘着剤を用いて密着して面発光体202を作製した。
プリズムアレイシート10A(E)は、波長550nmの光に対する屈折率が1.50、円錘台状の凸部12の頂角θは50°であり、凸部の高さは45μm、凸部のピッチは54μmであった。また、凸部先端からプリズムアレイシート10A(E)反対面までの厚みは0.2mmであった。
〔評価〕
得られた面発光体を下記の要領で評価した。
(正面輝度向上比)
プリズムアレイシートを貼り付けない状態の面発光素子の正面輝度を1としたときの、プリズムアレイシートを貼り付けた状態の正面輝度を相対値で示す。測定は分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いて、正面からの発光輝度(2°視野角正面輝度)を測定した。
(保存安定性)
85℃環境下に200時間放置した後のプリズムアレイシート接着状態を目視評価した。剥離部分の面積が貼付全部分の20%以下であるものを◎、20%より大きく50%以下であるものを○、50%以上であるものを×とした。剥離部分の面積が少ないものほど保存安定性に優れている。
以上のように、作製した面発光体について評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2008021542
プリズムアレイシート厚さが0.15mm以下の本発明の面発光体101、102、103は、正面輝度性能を損なうことなく保存安定性が良好であることがわかる。
また、面発光体202は、a/b比が0.2より大きく保存安定性は面発光体201に対し改良されているものの、正面輝度性能が著しく劣化しており、本発明の目的を満たさないものであることは明らかである。
先端側が収縮した円錘台状の凸部を有するプリズムアレイシートの模式図である。 本発明の面発光体の実施形態の一例である。 本発明の面発光体における光の出射を示す模式図である。 本発明に係るプリズムアレイシート、接着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 プリズムアレイシートの凸部の先端面の近傍が接着層に埋まった形で接着されている模式図である。 本発明の面発光体における光の出射を示す模式図である。
符号の説明
10A プリズムアレイシート
11 透光性基板
12 凸部
13 空間部
14 出射面
20 面発光素子
21 透明基板
22 透明電極
23 有機EL層
24 対向電極
100 接着層

Claims (5)

  1. 透明基板を有する面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が接着層に埋まるように接着されており、前記凸部先端部からの調光シートの総厚が0.15mm以下であることを特徴とする面発光体。
  2. 前記凸部先端部からの調光シートの総厚をb、凸部の厚さをaとしたとき、a/b>0.2であることを特徴とする請求項1に記載の面発光体。
  3. 前記面発光素子の出射面の面積に対する前記凸部と接着層との接着している総面積の比率が10%以上30%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする照明装置。
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