JP2008020596A - 面発光体、及び表示装置 - Google Patents

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彰 佐藤
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Abstract

【課題】面発光素子を備えた面発光体、及びこの面発光体を用いた表示装置において、この面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させること、更には高温環境下での保存においても十分な接着強度を有し、且つ高い光取り出し効率を維持できる面発光体を提供すること。
【解決手段】面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、前記凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、且つ前記調光シートと前記面発光素子とが前記接着層以外の1つ以上の接着部を有することを特徴とする面発光体。
【選択図】図3

Description

本発明は、面発光体、及び該面発光体をバックライトとして用いる表示装置に関する。
近年、情報機器の多様化等に伴って、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の1つとしてエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子と略す。)が注目されている。そして、このようなEL素子は使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別される。
ここで、無機EL素子は一般に発光部に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させ、これにより発光中心を励起させて発光させるようになっている。一方、有機EL素子は電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光層内に注入し、このように注入された電子とホールとを発光層内で結合させて、有機材料を励起状態にし、この有機材料が励起状態から基底状態に戻るときに発光するようになっており、無機EL素子に比べて低い電圧で駆動できるという利点がある。
また、有機EL素子の場合には、発光材料を選択することによって適当な色彩に発光する発光素子を得ることができ、また発光材料を適当に組み合わせることによって白色光を得ることもでき、液晶表示素子等のバックライトとして利用することも期待されている。
ここで、液晶表示素子等のバックライトとして利用する場合、一般に2000〜4000cd/m2程度の正面輝度が必要になるが、上記のようなEL素子等の面発光素子を発光させた場合、発光された光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在し、十分な正面輝度を得ることが困難であり、特に有機EL素子の場合においては、十分な発光寿命が得られるようにするためには、1000〜1500cd/m2程度の正面輝度しか得られないという問題があった。
従来においては、有機EL素子等の面発光素子を発光させた場合において、その内部に閉じ込められる光を取り出して、その正面輝度を向上させるために面発光素子の出射面に拡散構造を設けるようにしたもの(例えば、特許文献1参照。)や、面発光素子の出射面にプリズムやレンズ状のシートを表面に凹凸が現れるようにして取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上記のように面発光素子の出射面に微小な凹凸を設けるようにしたり、面発光素子の出射面に凹凸が設けられた平面部材を表面に凹凸が現れるようにして取り付けるようにした場合、表面における凹凸によって光が散乱され、依然として正面輝度を十分に向上させることができないという問題があった。
有機EL発光デバイスなどの面発光素子の正面輝度を向上する別の手段として、光が射出する側の面に、表面に凹凸の設けられたプリズムアレイシートをプリズム側が射出面に向くような構成が考案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。プリズムアレイシートと基板との接着方法としては、UV硬化樹脂で接着する手法が提案されている。しかしながら、基板にUV硬化樹脂を均一塗布することが難しいという問題を抱えていた。また、UV照射で硬化させるには、プリズムアレイシートが紫外線を透過させる材料に限定されるという問題を抱えていた。また、有機EL発光デバイス用に使用する際には、硬化時のUV照射が有機材料を劣化させるという問題を抱えていた。
プリズムアレイシートと基盤との接着方法としては、これらの接着面において接着剤と粘着剤とを使用する方法(例えば、特許文献5参照。)や、プリズムアレイシートと面発光素子の出射面との間に中間フィルムを介してその両面に接着剤を使用し両者を接着する方法(例えば、特許文献6参照。)が報告されているが、昨今の面発光体に必要とされる剥離強度を得るにはまだ不十分であった。また、依然高温あるいは高湿における保存性が十分ではなく、プリズムアレイシートや面発光素子を構成する素材の膨張率の違い等に起因した接着面の剥がれや、プリズムアレイシートの接着面からの浮き上がり等に起因する光取り出し効率や正面輝度の変化が生じやすく、実用化の際の課題となっていた。
特開2000−323272号公報 特開平6−265888号公報 特開2000−148032号公報 特開2006−59543号公報 特開2001−357709号公報 特開2001−356704号広報
本発明は、面発光素子を備えた面発光体、及びこの面発光体を用いた表示装置において、この面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させることを課題とするものである。更に、高温環境下での保存においても十分な接着強度を有し、且つ高い光取り出し効率を維持する面発光体提供することを課題とするものである。
本発明の上記課題は、下記構成により達成される。
1.面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、前記凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、且つ前記調光シートと前記面発光素子とが前記接着層以外の1つ以上の接着部を有することを特徴とする面発光体。
2.前記調光シートと前記面発光素子とにおける接着層以外の1つ以上の接着部が該調光シートと該面発光素子との該接着層に対する側面外周部を含むことを特徴とする前記1に記載の面発光体。
3.前記凸部が円錐台形であることを特徴とする前記1または2に記載の面発光体。
4.前記1〜3のいずれか1項に記載の面発光体をバックライトとして用いることを特徴とする表示装置。
本発明により、この面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させ、更に高温環境下での保存においても十分な接着強度を有し、且つ高い光取り出し効率を維持する面発光体を提供することができた。
また、粘着剤に埋まった凸部の部分における光学的な作用が小さくなるために、粘着剤に埋まる凸部の形状が光学的な性能に影響を及ぼさなくなる。一般にプリズムアレイシートの製造においては、凸部の頂点付近の形状を精度良く作成することが困難なため、本発明のように凸部の形状が面発光体の性能に及ぼす影響が軽微であることは、製造上の作りやすさを向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において、調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であるが、該接着層において粘着剤及び接着剤から選ばれる1種以上を用いることができるが、粘着剤であることが好ましい。粘着剤を塗布した粘着シートを用いて、上記の調光シートの凸部を面発光素子の出射面に接着させるときに、凸部が粘着シートに埋まるように構成することが好ましい。その際、凸部の屈折率と粘着シートの屈折率との差が0.2以下となることが好ましい。
また、本発明の面発光体において、面発光素子の出射面に調光シートの凸部を接着させるにあたっては、面発光素子の出射面から出射される光が調光シートの凸部に適切に導かれるようにするため、透光性の高い粘着剤あるいは接着剤で接着することが望ましい。
本発明の面発光体において、前記調光シートと前記面発光素子との前記接着層以外の1つ以上の接着部においては、1種以上の接着剤が好ましく用いられる。該接着部は側面外周部を含むことが好ましく、面発光素子の出射面の法線方向からみて、前記調光シートの外形を構成する辺及び角を含む側面外周部全体であることが好ましく、素子の発光に実用上の支障がない範囲で出射面上を覆っていてもよく、側面部から前記接着層と前記調光シートとの間隙に浸透していてもよい。
本発明において、側面外周部とは面発光素子の出射面の法線方向からみて前記調光シートの外形を構成する辺を含み、角部を含まない領域をいう。該角部とは面発光素子の出射面の法線方向からみて、前記調光シートの外形を構成する角を中心として、前記辺の1/10に相当する半径で円を描いたときに該円の内側の領域をいう。前記調光シートの外形における角部が丸みを帯びた形状の場合には、角部を挟む2つの辺の延長線上の交点を角として扱う。
前記調光シートと前記接着層、及び前記接着部における熱膨張係数及び吸湿膨張係数の差は小さいことが好ましく、該熱膨張係数及び吸湿膨張係数の比が1/10〜10であることが好ましい。
本発明における粘着剤とは、加圧により接着しその際に接着部の硬化を伴わないものを意味し、接着剤とは硬化を伴い接着作用が生じるものを意味する。
最初に本発明の実施形態に係る面発光体を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明の面発光体は下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施形態1)
実施形態1においては、調光シートとして、図1(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した四角錘台状の凸部12が縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用いるようにした。なお、本明細書において、凸部12の先端側が収縮するとは、プリズムアレイシート10Aから遠ざかるにつれて徐々に小さくなるように凸部12が形成されていることを意味し、図1(b)及び後述する図2(a)〜6の例では下すぼみの形状になっていることを意味する。
そして、この実施形態1の面発光体においては、図2(a)示すように、透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用い、この面発光素子20において発光された光を出射させる透明基板21の出射面21aに、上記のプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを粘着剤で接着させるようにした。更に、接着したプリズムアレイシート10A及び透明基板21の側面外周部の接着部200を接着剤で接着させるようにした。図2(b)は、実施形態1の面発光体をプリズムアレイシート10Aの出射面14の法線方向から見た図である。
このように面発光素子20の出射面21aに、プリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを粘着剤で接着させると、プリズムアレイシート10Aの凸部12が面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した形状になると共に、このプリズムアレイシート10Aの凸部12と面発光素子20の出射面21aとの間の空間部13は空気層となる。
そして、このように面発光素子20の出射面21aにプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを接着させて、上記の面発光素子20を発光させると、調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、図3に示すようにプリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着された部分においては、全反射されずにこのプリズムアレイシート10A内に導かれるようになる。
そして、このようにプリズムアレイシート10A内に導かれた光の多くは、面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した凸部12と空間部13との界面である凸部12の傾斜面12bにおいて反射され、この反射された光がプリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれて出射されるようになる。また、図3に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着されていない出射面21aの部分から出射される光であっても、出射面21aから垂直方向に出射される光は、凸部12の傾斜面12bで進行方向が若干変更されるがプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになり、また出射面21aからプリズムアレイシート10Aにおける凸部12の傾斜面12bと直交するような方向に出射された光は、この傾斜面12bから凸部12内に導かれ、この凸部12の反対側の傾斜面12bで反射されてプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになる。
ここで、上記のように調光シートを設けない場合には、面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、本発明の面発光体に係わる上記の凸部12の先端面12aからこのプリズムアレイシート10Aの内部に適切に導かれるようにするためには、このプリズムアレイシート10Aの屈折率と上記の面発光素子20の出射面21aにおける屈折率との差を0.2以内にすることが好ましい。
また、上記のようにプリズムアレイシート10Aに四角錘台状になった凸部12を設けるにあたり、この凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが大きくなって、上記の面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが小さくなりすぎると、調光シートを設けない場合に面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
一方、凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが小さくなって、面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが大きくなりすぎると、上記のようにプリズムアレイシート10Aの内部に導かれた光が、この凸部12の傾斜面12bにおいて反射されずに、この凸部12を通過して空間部13に導かれ、更にこの空間部13を通過して再度プリズムアレイシート10Aの内部に導かれるようになり、この光が上記のようにプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
このため、上記の凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θは、このプリズムアレイシート10Aにおける波長550nmの光に対する屈折率をnとした場合に、(1/n−0.35)<sinθ<(1/n+0.3)の条件を満たすことが好ましく、更に1/n<sinθ<(1/n+0.25)の条件を満たすようにすることがより好ましい。
また、上記の凸部12の光学的な高さhのとり得る範囲については、凸部12における上記の頂角θや凸部12のピッチpによっても変化するが、一般にこの凸部12の光学的な高さhが低すぎると、面発光素子20の出射面21aにおいて調光シートを設けない場合に全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになる。一方、この凸部12の光学的な高さhが高くなりすぎると、この凸部12の傾斜面12bにおいて光の反射に利用されない部分が生じると共に、凸部12のピッチpが同じ場合、面発光素子20の出射面21aに接着される凸部12の先端面12aの面積が小さくなって、このプリズムアレイシート10Aの内部に導かれる光の量が少なくなる。このため、この凸部12の光学的な高さhは、凸部12のピッチpに対して、0.28p≦h≦1.1pの条件を満たすことが好ましい。
実施形態1のプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面に接着する部分を詳細に説明する。図4に示すように、面発光素子20の出射面21aに透明な接着層100、プリズムアレイシート10Aの順に積層して、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aと接着層100と面発光素子20の出射面21aとが互いに光学的に密着するように構成する。更に面発光素子20、透明な接着層100、及び該接着層以外の1つ以上の接着部として、本実施形態においてはプリズムアレイシート10Aの側面外周部を接着部200で接着する。ここで、接着層の厚みはミクロン以上であることが望ましい。5ミクロン未満では十分な接着強度が得られない。
粘着剤及び接着剤の種類は特に限定されないが、接着剤においては塗布し、貼り合わせた後に、種々の化学反応により高分子量体または架橋構造を形成する硬化型接着剤が好適に用いられる。本発明で用いることのできる粘着剤及び接着剤の具体例としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系、水性高分子−イソシアネート系、アクリル系等の硬化型接着剤及び粘着剤、湿気硬化ウレタン接着剤、ポリエーテルメタクリレート型、エステル系メタクリレート型、酸化型ポリエーテルメタクリレート等の嫌気性粘着剤、シアノアクリレート系の瞬間接着剤、アクリレートとペルオキシド系の2液型瞬間接着剤等が挙げられる。また、公知の方法を用いて粘着剤中に帯電防止剤や各種のフィラーを混ぜてもよい。
上記接着層及び該接着層以外の1つ以上の接着部の形成方法としては特に限定されず、一般的方法、例えば、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、スプレー塗布、インクジェット法等の方法が挙げられる。
図5に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aの近傍が接着層100に埋まった形で接着され、プリズムアレイシート10A、接着層100、及び面発光素子20の側面外周部が接着部200により接着される。接着層100とプリズムシートの凸部12とはほぼ同じ屈折率となるように選ばれるため、プリズムアレイシート10Aが面発光素子の出射面21aに光学的に密着されている幅は、図5ではXに相当する幅となる。また、凸部12の高さはプリズムアレイシート10Aの凸部の高さZから図5に示される埋没深さYを差し引いた値が、光学的なプリズムアレイシートの凸部の光学的な高さに相当する。
プリズムアレイシート10Aの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは、0.1〜0.5であることが好ましく、0.2〜0.4であることがより好ましく、0.25〜0.35であることが最も好ましい。
以上の説明では、プリズムアレイシート10Aの形状として、図1に示す四角推台を例に説明したが、調光シートとして、図6(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した円錘台状の凸部12の周辺部が切断されて正方形状になったものが縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Eを用いてもよい。
ここで、プリズムアレイシート10Eに円錘台状になった凸部12を設けるようにすると、このプリズムアレイシート10Eを通して出射される光の正面輝度が更に大きく向上されるようになる。この詳細な理由については不明であるが、本発明者等の検討によれば、例えば、図1に示すように凸部12が四角錘台状である場合、稜線方向の断面における稜線のなす頂角が、四角錘台状になった凸部12の並び方向の断面における頂角に比べて小さくなるため、正面輝度の向上に十分に寄与することができない出射光が生じるようになるが、円錘台状になった凸部12の場合、どの方向の断面においても頂角が一定であるため、四角錘台状になった凸部12の場合に生じていた正面輝度の向上に十分に寄与することができない出射光が生じなくなるためであると考えられる。
以上述べた実施形態1の面発光体により、光取り出し効率や正面輝度が高く、且つモアレ縞の視認性の十分低い面発光体ができる。
(実施形態2)
図7(a)及び図7(b)には、実施形態1に対して、前記接着層に対する側面外周部全体を接着する代わりに前記調光シートの外形を構成する角部四箇所のみを接着すること以外は同様にした本発明に係わる実施形態2を示した。図7(a)は面発光体の側面を角方向から観察した図であり、図7(b)は面発光素子の出射面の法線方向から観察した図である。
なお、実施形態1及び2の面発光体においては、プリズムアレイシートの凸部12の形状が四角推台と円錐台の場合について説明したが、光取り出し効率や正面輝度を高めてモアレ縞の視認性を低くする形状としては、それらに限られるものではなく、三角錘台や六角錘台等の形状でもよい。
なお、この実施形態1及び2の面発光体においては、面発光素子20として有機EL素子を用いるようにしたが、面発光素子20は面状に発光するものであればよく、無機EL素子等を用いることができるが、輝度の向上にまだ大きな改善が期待される有機EL素子を用いることが特に効果的である。
本発明の面発光体は種々な表示装置にバックライトとして適用可能であるが、反射型、透過型、半透過型LCDあるいはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDを有する液晶表示装置のバックライトとして好ましく用いられる。特に画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、正面輝度が高くコントラストの高い画像が得られるという効果があった。
本発明の実施例に係る面発光体と比較例の面発光体とを比較し、この発明の実施例に係る面発光体においては、面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度が大きく向上すると共に、信頼性の良好な面発光体を得られることを説明する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
実施例1においては、上記の実施形態1の面発光体と同様に、面発光素子20にプリズムアレイシート10Aを粘着剤を用いて接着し、且つ該接着層に対する側面外周部を接着して形成した。
この面発光素子20としては、前記のように透明電極22が設けられた透明基板21の面に、有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用いるようにした。
ここで、この面発光素子20においては、上記の透明基板21として、厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの無アルカリガラスを用い、この透明基板21の片面に透明電極22として、ITOを150nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさにしたものを用いた。なお、この透明電極22の抵抗を、ロレスタ(三菱化学社製)を用いて測定したところ20Ω/□であった。
そして、この透明電極22の上に正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が20nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に正孔輸送材料としてα−NPDを用い、真空蒸着法で膜厚が20nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上にCBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)3をドーパント材料として6質量%含むように、緑色発光する発光材料を真空蒸着法により蒸着させて膜厚が30nmになった発光層を形成した。
この発光層の上に、BAlqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上にAlq3を真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上にスパッタ法によって膜厚が100nmになったアルミニウムからなる対向電極24を形成した。
Figure 2008020596
Figure 2008020596
なお、この面発光素子20の出射面21a側における透明基板21は、波長550nmの光に対する屈折率が1.517であった。
次に、透光性基板11の片面に四角錐状になった凸部12が連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用い、図2に示すように、このプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状の凸部12を、上記の面発光素子20の出射面21aに対向するようにして、このプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させた。
接着層には、厚み25μmのアクリル系粘着剤(日東電工(株)製CS9621)を用いた。なお、このプリズムアレイシート10Aは波長550nmの光に対する屈折率が1.495、四角錘台状の凸部12の頂角θが50°であり、四角錐台状の凸部12の高さは32.9μm、この凸部12のピッチは35μmであった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Aを貼り付けた後に、該接着層に対する側面外周部全体をエポキシ系接着剤(株式会社ウエーブ製瞬間エポキシ接着剤)で接着し、埋没深さを測定したところ7μmであった。
プリズムアレイシートの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは0.213であり、プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、面発光体の正面輝度は1.71、光取り出し効率は1.55であった。
実施例2
実施例2においては、実施例1と同じ面発光素子20を用いた。そして、透光性基板11の片面に円錐台状になった凸部12が連続して形成されたプリズムアレイシート10Eを用い、このプリズムアレイシート10Eにおける円錘台状の凸部12を、上記の面発光素子20の出射面21aに対向するようにして、このプリズムアレイシート10Eを面発光素子20の出射面21aに接着させた。接着には厚み10μmの前記粘着剤を用い、該接着層に対する側面外周部全体を前記接着剤で接着した。なお、このプリズムアレイシート10Eは波長550nmの光に対する屈折率が1.495、円錘台状の凸部12の頂角θが50°であり、円錐台状の凸部12の高さは26.6μm、この凸部12のピッチは35μmであった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Aを貼り付けた後に、埋没深さを測定したところ7μmであった。
プリズムアレイシートの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは0.263であり、プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、面発光体の正面輝度は2.09、光取り出し効率は1.65であった。
実施例3
実施例1において、前記接着層に対する側面外周部全体を接着する代わりに、面発光素子の出射面の法線方向からみて、前記調光シートの外形を構成する角部四箇所のみを接着すること以外は同様にして、本発明の実施形態2に係わる面発光体を形成した。
プリズムアレイシートの埋没深さを測定したところ7μmであり、プリズムアレイシートの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは0.213であり、プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、面発光体の正面輝度は1.71、光取り出し効率は1.55であった。
比較例1
実施例1において、前記接着層に対する側面外周部全体を接着しないこと以外は同様にして、面発光体を形成し、比較例1とした。
プリズムアレイシートの埋没深さを測定したところ7μmであり、プリズムアレイシートの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは0.213であり、プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、面発光体の正面輝度は1.71、光取り出し効率は1.55であった。
〔保存安定性の評価〕
上記実施例1〜3、及び比較例1の面発光体を85℃で100時間保存後において、それぞれ外形の変化、及び光取り出し効率の変化を測定し、保存安定性評価前と比較した。
実施例1及び実施例2に係わる面発光体サンプルは外形の変化はほとんどなく、光取り出し効率にもほとんど変化はみられなかった。実施例3に係わる面発光体サンプルは、面発光上のプリズムアレイシートの辺部分に数箇所の浮き上がりが観察され、これらの部分におけるプリズムの埋没深さは約5μmと推定された。なお、光取り出し効率は約4%劣化した。比較例1に係わる面発光体サンプルにおいては、プリズムアレイシートの辺部分及び角部分に各々数箇所ずつ浮き上がりが観察され、これらの部分におけるプリズムの埋没深さは約3〜4μmと推定され、更に角部分の一部に剥離が観察された。なお、光取り出し効率は約13%劣化していた。
このように、本発明の面発光体は高温耐性に優れ、保存性試験後において高い光取り出し効率を維持していた。
次いで、本発明の実施例1、2、3の面発光体を、VA型液晶表示装置である富士通製15型ディスプレイVL−150SDの予め内蔵されていたバックライトの代わりに用いたところ、優れた輝度を有する液晶表示装置が得られることが分かった。
本発明に係るプリズムアレイシートの一例である。 本発明の面発光体の実施形態の一例である。 本発明の面発光体による光の出射を示す模式図である。 本発明に係るプリズムアレイシート、接着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 プリズムアレイシートの凸部の先端面の近傍が接着層に埋まった形で接着されている模式図である。 先端側が収縮した円錘台状の凸部を有するプリズムアレイシートの模式図である。 本発明の面発光体の実施形態の一例である。
符号の説明
10A、10E プリズムアレイシート
11 透光性基板
12 凸部
13 空間部
14 出射面
20 面発光素子
21 透明基板
22 透明電極
23 有機EL層
24 対向電極
100 接着層
200 接着部

Claims (4)

  1. 面発光素子と調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは少なくとも片面に複数の凸部を有し、前記凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、且つ前記調光シートと前記面発光素子とが前記接着層以外の1つ以上の接着部を有することを特徴とする面発光体。
  2. 前記調光シートと前記面発光素子とにおける接着層以外の1つ以上の接着部が該調光シートと該面発光素子との該接着層に対する側面外周部を含むことを特徴とする請求項1に記載の面発光体。
  3. 前記凸部が円錐台形であることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の面発光体をバックライトとして用いることを特徴とする表示装置。
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JP2009244482A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Furukawa Electric Co Ltd:The 光学機能部材
JP2009272067A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Toppan Printing Co Ltd El素子、el素子を用いた液晶ディスプレイ用パックライト装置、el素子を用いた照明装置、el素子を用いた電子看板装置、el素子を用いたディスプレイ装置、及び光学シート

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