JP2008123694A - 面発光体の製造方法、面発光体、及び表示装置 - Google Patents

面発光体の製造方法、面発光体、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、面発光素子を備えた面発光体及びその製造方法、及びこの面発光体を用いた表示装置において、この面発光体に調光シートを接着させる接着層の薄膜化を図るとともに、面発光体から出射される光の取り出し効率を大きく向上させることを課題とするものである。
【解決手段】面発光素子と少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態である面発光体の製造方法であって、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上低減させ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより前記接着層を形成することを特徴とする面発光体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、面発光体の製造方法、面発光体、及び該面発光体をバックライトとして用いる表示装置に関する。
近年、情報機器の多様化等に伴って、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の1つとしてエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子と略す。)が注目されている。そして、このようなEL素子は、使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別される。
ここで、無機EL素子は一般に発光部に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させ、これにより発光中心を励起させて発光させるようになっている。一方、有機EL素子は電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光層内に注入し、このように注入された電子とホールとを発光層内で結合させて、有機材料を励起状態にし、この有機材料が励起状態から基底状態に戻るときに発光するようになっており、無機EL素子に比べて低い電圧で駆動できるという利点がある。
また、有機EL素子の場合には発光材料を選択することによって適当な色彩に発光する発光素子を得ることができ、また発光材料を適当に組み合わせることによって白色光を得ることもでき、液晶表示装置等のバックライトとして利用することも期待されている。
ここで、液晶表示装置等のバックライトとして利用する場合、一般に2000〜4000cd/m2程度の正面輝度が必要になるが、上記のようなEL素子等の面発光素子を発光させた場合、発光された光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在し、十分な正面輝度を得ることが困難であり、特に有機EL素子の場合においては、十分な発光寿命が得られるようにするためには、1000〜1500cd/m2程度の正面輝度しか得られないという問題があった。
従来においては、有機EL素子等の面発光素子を発光させた場合において、その内部に閉じ込められる光を取り出して、その正面輝度を向上させるために、面発光素子の出射面にプリズムやレンズ状のシートを表面に凹凸が現れるようにして取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、有機EL発光デバイスなどの面発光素子の正面輝度を向上する別の手段として、光が射出する側の面に、表面に凹凸の設けられたプリズムアレイシートをプリズム側が射出面に向くような構成が考案されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
面発光素子にこれらの調光シートを貼り付ける手段として、粘着剤、及び熱硬化樹脂、UV硬化樹脂、その他の各種接着剤が一般的に知られている。接着剤と粘着剤とを使用する方法(例えば、特許文献4参照。)や、プリズムアレイシートと面発光素子の出射面との間に中間フィルムを介してその両面に接着剤を使用し両者を接着する方法(例えば、特許文献5参照。)も報告されている。しかし昨今の面発光体においては薄層化が図られており、前記面発光素子と調光シートとの間の接着層においてもより一層の薄膜化が要請されている。前記接着層における十分な剥離強度と薄膜化の両立には、粘着剤に対し、熱硬化樹脂、UV硬化樹脂、その他の各種の硬化型の接着剤を用いることが有利であるが、これら熱硬化樹脂、UV硬化樹脂、その他の各種の硬化型の接着剤を均一に薄膜塗布することが難しいという問題を抱えていた。
特に光が射出する側の面に、表面に凹凸の設けられたプリズムアレイシートをプリズム側が射出面に向くような構成で貼り付ける場合、プリズムと接着層との界面において、表面張力その他の要因により、接着剤のプリズムへのせり上がりが生じる場合がある。この場合、プリズムの光学的な埋没深さが当初形成した接着層の厚みに対して大きくなり、本来の適切な埋没深さの設計から外れてしまう。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを光取り出し効率や正面輝度が高く、かつ安定な領域となるよう製造するには、これら要因を考慮し、前記プリズムアレイシート貼り付け前における接着層の厚さが均一、かつより一層の薄膜であることが要請され、ハンドローラー、ロールコータ、バーコータ、ハンドガン、グラビア転写、その他の手法を用いても難易度が高く、実用化の際の課題となっていた。
特開平6−265888号公報 特開2000−148032号公報 特開2006−59543号公報 特開2001−357709号公報 特開2001−356704号公報
本発明は、面発光素子を備えた面発光体及びその製造方法、及びこの面発光体を用いた表示装置において、この面発光体に調光シートを接着させる接着層の薄膜化を図るとともに、面発光体から出射される光の取り出し効率を大きく向上させることを課題とするものである。
更に、高温、高湿環境下での保存においても十分な接着強度を有し、且つ高い光取り出し効率を維持する面発光体提供することを課題とするものである。
本発明の上記課題は、下記構成により達成される。
1.面発光素子と少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態である面発光体の製造方法であって、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上低減させ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより前記接着層を形成することを特徴とする面発光体の製造方法。
2.面発光素子と少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態である面発光体であって、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上低減させ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより前記接着層が形成されていることを特徴とする面発光体。
3.前記凸部の形状が円錐台であることを特徴とする前記2に記載の面発光体。
4.前記2または3に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
本発明により、面発光体と調光シートとの接着層の薄膜化を図るとともに、この面発光体から出射される光の取り出し効率を大きく向上させ、更に高温、高湿環境下での保存においても十分な接着強度を有し、且つ高い光取り出し効率を維持する面発光体およびその製造方法を提供することができた。
また、調光シートの凸部の先端部を面発光素子の出射面に接着層を介して接着させる場合において、前記接着層に埋まった凸部の部分における光学的な作用が小さくなるために、前記接着層に埋まる凸部の形状が光学的な性能に影響を及ぼさなくなる。一般にプリズムアレイシートの製造においては、凸部の頂点付近の形状を精度良く作成することが困難なため、本発明のように凸部の形状が面発光体の性能に及ぼす影響が軽微であることは、製造上の作りやすさを向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いられる調光シートは少なくとも片面に複数の凸部が設けられていることを特徴とする。前記凸部の断面の形状は三角形、台形、円弧状、長方形などから任意に選択でき、該凸部の形状及びサイズは規則的であってもよく、不規則であってもよいが、形状及びサイズともに規則的な四角錐台または円錐台であることが好ましく、形状及びサイズともに規則的な円錐台であることがより好ましい。
本発明においては、面発光素子と前記少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であることを特徴とする。前記接着層の厚さは2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、前記接着層が、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上低減させた後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより形成されていることを特徴とする。本発明においては、前記接着層の厚みが、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させた後にさらに低減してもよい。
本発明における接着剤とは硬化を伴い接着作用が生じるものを意味する。前記接着剤の種類は特に限定されないが、塗布し、貼り合わせた後に、種々の化学反応により高分子量体または架橋構造を形成する硬化型接着剤が好適に用いられる。本発明で用いることのできる接着剤の具体例としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系、水性高分子−イソシアネート系、アクリル系等の硬化型接着剤等が挙げられ、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂が好適に用いられる。
本発明において接着剤含有媒体層とは、前記面発光素子上または前記調光シート上に形成された前記接着剤を含有する溶液の膜である。用いられる形成方法としては特に限定されず、一般的方法、例えば、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、スプレー塗布、インクジェット法等の方法が挙げられる。
前記接着剤を含有する溶液には、前記接着剤と揮発性溶剤との混合液が好ましく用いられる。
揮発性溶剤を用い、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、溶剤を蒸発させることにより、前記接着剤含有媒体層の体積を低減させることができ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより、薄膜化した接着層を形成することができる。
前記接着剤含有媒体層の体積に対する接着層の体積は、安定した均一塗布が可能な膜厚と、所望の接着層厚さを考慮して、前記接着剤と揮発性溶剤との混合液の濃度を適宜選択できる。
前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に安定的に密着させ、硬化させるためには接着剤の粘度は高いほうがよく、300cps以上が好ましく、2000cps以上がより好ましい。通常、粘度が高い接着剤の塗布は困難であるが、接着剤と揮発性溶剤との混合液とすることで塗布に適した粘度に調節することができ、かつ前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させ、硬化させる段階では、既に揮発性溶剤が蒸発して接着剤と揮発性溶剤との混合液が濃縮されることにより、粘度が上昇し、硬化の際に前記面発光素子と前記調光シートとの光学的な密着性を高めることができる。適切な粘度の選択により、治具を用いないで、光学的に密着させた状態を維持したまま硬化させることもできる。
本発明に用いられる溶剤に制限はないが、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、MEK、アセトン、ベンゼン、トルエン、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、酢酸イソプロピル、プロピオン酸エチル、酢酸ブチル、その他各種の溶剤から蒸発速度等を考慮して、適宜選択して用いることができる。本発明において溶剤を用いる場合、接着剤含有媒体層の形成後に溶剤を蒸発させることで、接着剤含有媒体層の厚みを低減させ、薄膜の接着層を形成することが特徴であり、用いられる溶剤は接着剤との溶解性が必ずしも良好である必要はない。
最初に本発明の実施形態に係る面発光体を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明の面発光体は下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施形態1)
実施形態1においては、調光シートとして、図1(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した四角錘台状の凸部12が縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用いるようにした。なお、本明細書において、凸部12の先端側が収縮するとは、プリズムアレイシート10Aから遠ざかるにつれて徐々に小さくなるように凸部12が形成されていることを意味し、図1(b)及び後述する図2〜6の例では、下すぼみの形状になっていることを意味する。
そして、この実施形態1の面発光体においては、図2に示すように、透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用い、この面発光素子20において発光された光を出射させる透明基板21の出射面21aに、上記のプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを接着層を介して接着させるようにした。
具体的には、面発光素子20において発光された光を出射させる透明基板21の出射面21a上にUV硬化樹脂と溶剤との混合液をワイヤーバーで塗布することにより、接着剤含有媒体層を形成し、その後、溶剤を蒸発させ、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上低減させ、た後、前記プリズムアレイシート10Aの凸部12が設けられた面を前記透明基板21の出射面21a光学的に密着させ、UV硬化させることにより、プリズムアレイシート10Aを面発光素子20に接着させた。
このように面発光素子20の出射面21aに、プリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを接着させると、プリズムアレイシート10Aの凸部12が面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した形状になると共に、このプリズムアレイシート10Aの凸部12と面発光素子20の出射面21aとの間の空間部13は空気層となる。
そして、このように面発光素子20の出射面21aにプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを接着させて、上記の面発光素子20を発光させると、図3に示すように、調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着された部分においては、全反射されずにこのプリズムアレイシート10A内に導かれるようになる。
そして、このようにプリズムアレイシート10A内に導かれた光の多くは、面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した凸部12と空間部13との界面である凸部12の傾斜面12bにおいて反射され、この反射された光がプリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれて出射されるようになる。また、図3に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着されていない出射面21aの部分から出射される光であっても、出射面21aから垂直方向に出射される光は、凸部12の傾斜面12bで進行方向が若干変更されるがプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになり、また出射面21aからプリズムアレイシート10Aにおける凸部12の傾斜面12bと直交するような方向に出射された光は、この傾斜面12bから凸部12内に導かれ、この凸部12の反対側の傾斜面12bで反射されてプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになる。
ここで、上記のように調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、上記の凸部12の先端面12aからこのプリズムアレイシート10Aの内部に適切に導かれるようにするためには、このプリズムアレイシート10Aの屈折率と上記の面発光素子20の出射面21aにおける屈折率との差を0.2以内にすることが好ましい。
また、上記のようにプリズムアレイシート10Aに四角錘台状になった凸部12を設けるにあたり、この凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが大きくなって、上記の面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが小さくなりすぎると、調光シートを設けない場合に面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
一方、凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが小さくなって、面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが大きくなりすぎると、上記のようにプリズムアレイシート10Aの内部に導かれた光が、この凸部12の傾斜面12bにおいて反射されずに、この凸部12を通過して空間部13に導かれ、さらにこの空間部13を通過して再度プリズムアレイシート10Aの内部に導かれるようになり、この光が上記のようにプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
このため、上記の凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θは、このプリズムアレイシート10Aにおける波長550nmの光に対する屈折率をnとした場合に、(1/n−0.35)<sinθ<(1/n+0.3)の条件を満たすことが好ましく、さらに1/n<sinθ<(1/n+0.25)の条件を満たすようにすることがより好ましい。
また、後述する上記凸部12の光学的な高さhのとり得る範囲については、凸部12における上記の頂角θや凸部12のピッチpによっても変化するが、一般にこの凸部12の光学的な高さhが低すぎると、面発光素子20の出射面21aにおいて、調光シートを設けない場合に全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになる。一方、この凸部12の光学的な高さhが高くなりすぎると、この凸部12の傾斜面12bにおいて光の反射に利用されない部分が生じると共に、凸部12のピッチpが同じ場合、面発光素子20の出射面21aに接着される凸部12の先端面12aの面積が小さくなって、このプリズムアレイシート10Aの内部に導かれる光の量が少なくなる。このため、この凸部12の光学的な高さhは、凸部12のピッチpに対して、0.28p≦h≦1.1pの条件を満たすことが好ましい。
実施形態1のプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面に接着する部分を詳細に説明する。図4に示すように、面発光素子20の出射面21aに透明な接着層100、プリズムアレイシート10Aの順に積層して、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aと接着層100と面発光素子20の出射面21aとが互いに光学的に密着するように構成する。ここで、接着層の厚みは、2μm以下であり、1.5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
実施形態1のプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面に接着する際の凸部12の先端部分を詳細に説明する。図5に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aの近傍が接着層100に埋まった形で接着される。ここで、Wで表される接着層の厚みは、2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。プリズムアレイシート10Aの凸部12と接着層100との界面においては、接着剤がプリズムに対してせり上がった状態となり、また、接着層100とプリズムシートの凸部12とは、ほぼ同じ屈折率となるように選ばれるため、プリズムアレイシート10Aが面発光素子の出射面21aに光学的に密着されている幅は、図5ではXに相当する幅となる。また、凸部12の高さはプリズムアレイシート10Aの凸部の高さから図5に示される光学的な埋没深さYを差し引いた値が、プリズムアレイシートの凸部の光学的な高さhに相当する。
以上の説明では、調光シートとして、図1に示す四角錐台形状の凸部を有するプリズムアレイシート10Aを例に説明したが、調光シートとして、凸部の形状が三角柱状、円柱状、台形、円柱、半円、円弧状、三角錘台や四角錐台、あるいは六角錘台等の形状を用いることができるが、図6(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した円錘台状の凸部12の周辺部が切断されて正方形状になったものが縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Eを用いるのがより好ましい。
ここで、プリズムアレイシート10Eに円錘台状になった凸部12を設けるようにすると、このプリズムアレイシート10Eを通して出射される光の正面輝度が更に大きく向上されるようになる。この詳細な理由については不明であるが、本発明者等の検討によれば、例えば、図1に示すように凸部12が四角錘台状である場合、稜線方向の断面における稜線のなす頂角が、四角錘台状になった凸部12の並び方向の断面における頂角に比べて小さくなるため、正面輝度の向上に十分に寄与することができない出射光が生じるようになるが、円錘台状になった凸部12の場合、どの方向の断面においても頂角が一定であるため、四角錘台状になった凸部12の場合に生じていた正面輝度の向上に十分に寄与することができない出射光が生じなくなるためであると考えられる。
なお、この実施形態1の面発光体においては、面発光素子20として有機EL素子を用いるようにしたが、面発光素子20は面状に発光するものであればよく、無機EL素子等を用いることができるが、輝度の向上にまだ大きな改善が期待される有機EL素子を用いることが特に効果的である。
本発明の面発光体は種々な表示装置にバックライトとして適用可能であるが、反射型、透過型、半透過型LCDあるいはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDを有する液晶表示装置のバックライトとして好ましく用いられる。特に画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、正面輝度が高くコントラストの高い画像が得られるという効果があった。
本発明の実施例に係る面発光体と比較例の面発光体とを比較し、この発明の実施例に係る面発光体においては、面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度が大きく向上すると共に、信頼性の良好な面発光体を得られることを説明する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1においては、上記の実施形態1の面発光体と同様に、面発光素子20にプリズムアレイシート10Aを接着層を介して接着して形成した。
この面発光素子20としては、前記のように透明電極22が設けられた透明基板21の面に、有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用いるようにした。
ここで、この面発光素子20においては、上記の透明基板21として厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの無アルカリガラスを用い、この透明基板21の片面に透明電極22としてITO(錫をドープした酸化インジウム)を150nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさにしたものを用いた。なお、この透明電極22の抵抗を、ロレスタ(三菱化学社製)を用いて測定したところ20Ω/□であった。
そして、この透明電極22の上に正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が20nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に正孔輸送材料としてα−NPDを用い、真空蒸着法で膜厚が20nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上にCBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)3をドーパント材料として6質量パーセント含むように、緑色発光する発光材料を真空蒸着法により蒸着させて、膜厚が30nmになった発光層を形成した。
この発光層の上に、Balqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上にAlq3を真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上にスパッタ法によって膜厚が100nmになったアルミニウムからなる対向電極24を形成した。
Figure 2008123694
Figure 2008123694
なお、この面発光素子20の出射面21a側における透明基板21は、波長550nmの光に対する屈折率が1.517であった。
次に、透光性基板11の片面に四角錐状になった凸部12が連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用い、図2に示すように、このプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状の凸部12を、上記の面発光素子20の出射面21aに対向するようにして、このプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させた。
具体的には、面発光素子20の出射面21a上に、UV硬化樹脂(粘度300cps)をアセトンで濃度50%に希釈し、ワイヤーバーを用いて厚さ4μmに塗布し、アセトンを蒸発させ、プリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状の凸部12を、上記の面発光素子20の出射面21aに対向するように密着させて、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射し、UV硬化樹脂を硬化させることによりプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させた。なお、反射分光膜厚計(大塚電子(株)製、FE−3000)を用いて測定した接着層の膜厚は約2.2μmであり、塗布後から約45%低減していた。
なお、このプリズムアレイシート10Aは、波長550nmの光に対する屈折率が1.495、四角錘台状の凸部12の頂角θが50°であり、四角錐台状の凸部12の高さは32.9μm、この凸部12のピッチは35μmであった。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約12μmであった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例1の面発光体の正面輝度は1.3、光取り出し効率は1.2であった。
(実施例2)
実施例1に係わる面発光体の作製において、プリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させる際のUV硬化樹脂をアセトンで濃度35%に希釈すること以外は同様にして、実施例2に係わる面発光体を作製した。接着層の膜厚は約1.6μmであり、塗布後から約60%低減していた。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約8μmであった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例2の面発光体の正面輝度は1.5、光取り出し効率は1.35であった。
(実施例3)
実施例2に係わる面発光体の作製において、第1の調光シートとしてプリズムアレイシート10Aに代えて、図6に示したプリズムアレイシート10Eを用いること以外は同様にして、実施例3に係わる面発光体を作製した。接着層の膜厚は約1.6μmであり、塗布後から約60%低減していた。なお、このプリズムアレイシート10Eは波長550nmの光に対する屈折率が1.495、円錐台状の凸部12の頂角θが50°であり、円錐台状の凸部12の高さは26.6μm、この凸部12のピッチは35μmであった。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約8μmであった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例3の面発光体の正面輝度は1.7、光取り出し効率は1.4であった。
(実施例4)
実施例3に係わる面発光体の作製において、プリズムアレイシート10Eを面発光素子20の出射面21aに接着させる際のUV硬化樹脂をアセトンで濃度25%に希釈すること以外は同様にして 実施例4に係わる面発光体を作製した。接着層の膜厚は約1.2μmであり、塗布後から約70%低減していた。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約6μmであった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例4の面発光体の正面輝度は1.9、光取り出し効率は1.5であった。
(実施例5)
実施例3に係わる面発光体の作製において、プリズムアレイシート10Eを面発光素子20の出射面21aに接着させる際のUV硬化樹脂を粘度5000cpsのものに変更し、かつUV硬化樹脂をアセトンで濃度15%に希釈すること以外は同様にして、実施例5に係わる面発光体を作製した。接着層の膜厚は約1.0μmであり、塗布後から約75%低減していた。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約5μmであった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例5の面発光体の正面輝度は2.1、光取り出し効率は1.55であった。
(実施例6)
実施例5に係わる面発光体の作製において、プリズムアレイシート10Eを面発光素子20の出射面21aに接着させる際のUV硬化樹脂をアセトンで濃度10%に希釈すること以外は同様にして、実施例6に係わる面発光体を作製した。接着層の膜厚は約0.8μmであり、塗布後から約80%低減していた。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約4μmであった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例6の面発光体の正面輝度は2.2、光取り出し効率は1.6であった。
(比較例1)
実施例1に係わる面発光体の作製において、プリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させる際のUV硬化樹脂をアセトンで希釈せずに塗布すること以外は同様にして、面発光体を作製した。接着層の薄膜塗布を試みたが、接着層の膜厚は約4μmとなり、これ以上の薄膜塗布は困難であった。また接着層の膜厚はほとんど低減していなかった。接着層へのプリズムの光学的な埋没深さを測定したところ約20μmであり、プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、比較例1の面発光体の正面輝度は1.1、光取り出し効率は1.05であった。尚、比較例1においては、面内のプリズムの光学的な埋没深さのばらつきが大きく、また隣接するプリズムの凸部同士が、接着層を介して光学的に一体化し、本来のプリズムの機能を十分に発現できない箇所が存在していた。
〔保存安定性の評価〕
上記実施例1〜6、及び比較例1の発光素子を85℃で500時間保存、湿度90%かつ温度60℃で500時間保存の各々の試験後に、それぞれ外形の変化、及び正面輝度の変化を測定し、保存安定性評価前と比較した。いずれの面発光素子も外形の変化はほとんどなく、また正面輝度にもほとんど変化はみられず、かつ、プリズムアレイシートの接着状態はいずれも良好であった。
本発明のプリズムアレイシートの一例である。 本発明の面発光体の実施形態の一例である。 本発明に係る面発光体による光の出射を示す模式図である。 本発明に係るプリズムアレイシート、接着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 プリズムアレイシートの凸部の先端面の近傍が接着層に埋まった形で接着されている模式図である。 先端側が収縮した円錘台状の凸部を有するプリズムアレイシートの模式図である。
符号の説明
10A、10E プリズムアレイシート
11 透光性基板
12 凸部
13 空間部
14 出射面
20 面発光素子
21 透明基板
22 透明電極
23 有機EL層
24 対向電極
100 接着層

Claims (4)

  1. 面発光素子と少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態である面発光体の製造方法であって、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上低減させ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより前記接着層を形成することを特徴とする面発光体の製造方法。
  2. 面発光素子と少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートとが接着層を介して該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に光学的に密着し、かつ前記凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態である面発光体であって、前記面発光素子上または前記調光シート上に接着剤含有媒体層を形成後に、前記接着剤含有媒体層の厚みを30%以上低減させ、その後、前記面発光素子と前記調光シートとを光学的に密着させることにより前記接着層が形成されていることを特徴とする面発光体。
  3. 前記凸部の形状が円錐台であることを特徴とする請求項2に記載の面発光体。
  4. 請求項2または3に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
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