JP2008020748A - 薄肉導光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】光弾性率が小さく薄肉でフレキシブルな導光板を提供する。
【解決手段】アクリル系樹脂(a)50質量部を超え99質量部以下、脂肪族ポリエステル系樹脂(b)1質量部以上50質量部未満よりなる樹脂組成物からなる薄肉で、耐揉試験に優れ、光弾性率が小さいため、光のロスが少なく、フレキシブルな状態での利用が可能な導光板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ディスプレイのバックライトに用いられる薄肉の導光板に関する。
最近のディスプレイ市場の拡大に伴い、液晶用ディスプレイ用バックライトとして、透明樹脂材料の利用が増えている。バックライトとはある方向から入射した光線を伝播、拡散させ、液晶ユニット面側で光らせるユニットをいう。バックライトにおける方式としては導光体を光源と液晶ユニットの間にはさんだ直下型方式と光源を導光体のエッジに配置したエッジに配置したエッジライト方式がある。近年特に薄型の要望が高まり、小型ディスプレイではエッジライト方式が主流になった。エッジライト方式では、導光体中の光線透過距離が直下式と比較して長いので、導光体中の光損失を防止するため、導光体に使用される材料としては高い光線透過率を有することが必須となる。
また、最近の液晶ディスプレイに対して、薄肉化、フレキシブル化の要求が高まっている。現在、熱可塑性樹脂製の導光板としてはその優れた光学特性から、アクリル系の樹脂が使用されている。ただしアクリル系樹脂単体では、その成形性、機械特性から薄肉化は困難を伴う。例えば射出成形法で、薄肉導光板を成形する場合、その樹脂の分子量を下げなければならず、機械強度が低下してしまい、加工時あるいは実用性に問題が生じる。また溶融押出し法でシート状の導光板を作製しても、少しの折り曲げで、ひび、われ等が発生してしまい、取り扱い上困難を生じる。さらに、光弾性率が大きい導光板の場合、導光板の屈折率の分布が発生し、設計通りの光線の制御ができなくなる。
導光板の薄肉化加工方法の手法として、射出成形法における金型等の検討がなされてきた。(例えば特許文献1〜3参照)。これらの手法では厚み300μ以下の薄肉成形では離形成不良等の困難を伴い、材料からの検討が必要だった。離型性不良の改良手法が開示されているが(例えば特許文献4参照)、できた導光板の光弾性率には言及されていなかったため、導光板に応力が負荷された場合の性能への対応が不十分であった。
特開2003-103588 特開2002-292690 特開2001-062874 特開平08-253650
本発明は、薄肉でフレクキシブルな液晶ディスプレイに必要なバックライト用導光板を提供することにある。
本発明者らは薄肉、又は(かつ)フレキシブルな液晶ディスプレイ用ディスプレイ用の導光板の作製に鋭意研究を重ねてきた。その結果、所定の耐折性能と光弾性率を有する透明樹脂を用いることで
薄肉で、又は(かつ)フレキシブルな当該導光板の作製が可能となった。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)透明な熱可塑性樹脂からなり、厚さが20μm以上、300μm以内で、JIS P 8115による耐揉疲労試験による耐折試験が20回以上、光弾性係数が−7(×10−12/Pa)を超え7(×10−12/Pa)未満であることを特徴とするの液晶ディスプレイ用導光板
(2)アクリル系樹脂(a)50質量部を超え99質量部以下、脂肪族ポリエステル系樹脂
(b)1質量部以上50質量部未満よりなる樹脂組成物からなることを特徴とする上記1に記載の導光板。
本発明により、透明性に優れ、薄肉液晶ディスプレイ用の導光板を得ることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明内で述べている導光板とは特に厚みで限定されるものではなく、通常表現しているシート、フィルム等すべての厚みのものを含んでいる。その中でとくに薄肉用の液晶ディスプレイには300μm以下で20μmの厚みの導光板でJIS P 8115による耐揉疲労試験による耐折試験が20回以上のものが必要となる。この厚みの導光板を熱可塑性樹脂より得るには、溶融押出し法又は流延法により、得られたシート状サンプルを、同時2軸、逐次2軸延伸により薄肉のフィルム又はシート状の成形体となる。その場合の延伸倍率は1から3倍が好ましく、特に好ましいのは1から2倍である。
本発明で用いる耐折試験はJIS P 8115による耐揉疲労試験の試験条件を用いる。荷重は4.9N、折り曲げ角度は±135度、折り曲げ速度は175cpmで実施する。この条件で評価する場合、20回以上の耐折強度が必要で、好ましくは50回以上、更に100回以上の強度が好ましい。それ以下の強度では実用上、ディスプレイの製造工程上、ワレ等の問題が発生しやすい。
本発明における薄肉の導光板を利用するとフレキシブルな導光体としての利用が可能となる。その場合、光弾性率が大きな導光体だと変形時の光線通過経路が大きく変化し、輝度ムラにつながる。また導光体を固定して利用する場合であっても、薄肉のディスプレイの場合、外部からの応力、熱膨張等による応力変化を受けやすい環境にある。そのために光弾性率が小さな材料からなる導光板が必要である。それゆえ、光弾性係数が−7(×10−12/Pa)を超え7(×10−12/Pa)未満であることが必要である。さらには−5(×10−12/Pa)を超え5(×10−12/Pa)未満が好ましく、−2(×10−12/Pa)を超え2(×10−12/Pa)未満の値を持つ導光体が特に好ましい。
本発明の導光板に用いる透明樹脂としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、アクリロニトリル・エチレン・スチレン樹脂、スチレン・マレイミド共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹、シクロ系オレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂を単独、又は1種以上混合して用いることができる。
その中で、特にアクリル系樹脂(a)と脂肪族ポリエステル系樹脂(b)よりなる樹脂組成物が好ましい。
本発明におけるアクリル系樹脂(a)は、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2-エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、より選ばれる1種以上の単量体を重合したものである。なかでも、メタクリル酸メチルの単独重合体または他の単量体との共重合体が好ましい。メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、他のメタリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類が挙げられる。
これらメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体の中でも、特にアクリル酸アルキルエステル類は耐熱分解性に優れ、又アクリル酸エステル類を共重合させて得られるメタクリル系樹脂は成形加工時の流動性が高く好ましい。メタクリル酸メチルにアクリル酸エステル類を共重合させる場合のアクリル酸アルキルエステル類の使用量は、耐熱分解性の観点から0.1質量%以上であることが好ましく、耐熱性の観点から15質量%以下であることが好ましい。0.2質量%以上14質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以上12質量%以下であることがとりわけ好ましい。このアクリル酸エステル類の中でも、特にアクリル酸メチル及びアクリル酸エチルは、それを少量メタクリル酸メチルと共重合させても上記改良効果は著しく最も好ましい。上記メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体は一種または二種以上組み合わせて使用することもできる。
アクリル系樹脂(a)の重量平均分子量は5万〜20万のものが好ましい。重量平均分子量は成形品の強度の観点から5万以上が好ましく、成形加工性、流動性の観点から20万以下が好ましい。さらに好ましい範囲は7万〜15万である。また、本発明においてはアイソタクチックポリメタクリル酸エステルとシンジオタクチックポリメタクリル酸エステルを同時に用いることもできる。
アクリル系樹脂(a)を製造する方法として、例えばキャスト重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、アニオン重合等の一般に行われている重合方法を用いることができるが、光学用途としては微小な異物の混入は出来るだけ避けることが好ましく、この観点からは懸濁剤や乳化剤を用いない塊状重合や溶液重合が望ましい。溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調整した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
重合反応に用いられる開始剤としては、一般にラジカル重合において用いられる任意の開始剤を使用することができ、例えばアゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等の有機過酸化物が用いられ、また、特に90℃以上の高温下で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上でかつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましく、具体的には1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5-ジメ チル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)、2-(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。これらの開始剤は0.005〜5質量%の範囲で用いられる。
重合反応に必要に応じて用いられる分子量調節剤は、一般的なラジカル重合において用いる任意のものが使用され、例えばブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等のメルカプ タン化合物が特に好ましいものとして挙げられる。これらの分子量調節剤は、重合度が上記の範囲内に制御されるような濃度範囲で添加される。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂(b)としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体などが挙げられる。具体的には、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3-ヒドロキシ酪酸、ポリ4-ヒドロキシ酪酸、ポリ4-ヒドロキシ吉草酸、ポリ3-ヒドロキシヘキサン酸およびポリカプロラクトンなどが挙げられ、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体としては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートおよびポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエステルは、単独ないし2種以上を用いることができる。これらの脂肪族ポリエステルの中でも、ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体が好ましく、特にポリ乳酸系樹脂が好ましく使用される。これらの(b)成分は1種以上を用いることができる。
ポリ乳酸系樹脂としては、L-乳酸および/またはD-乳酸を主たる構成成分とする重合体であるが、本発明の目的を損なわない範囲で、乳酸以外の他の共重合成分0.1〜30重量%を含んでいてもよい。かかる他の共重合成分単位としては、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどが挙げられ、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、5-テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの多価カルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ-ル、デカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノ-ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノ-ルA、ビスフェノールにエチレンオキシドを付加反応させた芳香族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの多価アルコール類、グリコール酸、3-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ吉草酸、6-ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸類、グリコリド、ε-カプロラクトングリコリド、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、δ-ブチロラクトン、β-またはγ-ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ-バレロラクトンなどのラクトン類などを使用することができる。これらの共重合成分は、単独ないし2種以上を用いることができる。
ポリ乳酸樹脂は乳酸、すなわちL−乳酸、D−乳酸を主とする重合体である。ポリ乳酸系樹脂において、L−乳酸単位と、D−乳酸単位の構成モル比は、L−体とD−体あわせて100%に対し、L体ないしD体いずれかが85%以上が好ましく、更に好ましくは一方が90%以上であり、更に好ましくは一方が94%以上の重合体である。本発明においてはL−乳酸を主体とするポリL乳酸とD−乳酸を主体とするポリD乳酸を同時に用いることもできる。
ポリ乳酸系樹脂は、L体ないしD体以外の乳酸誘導体モノマーまたは、ラクチドと共重合可能な他成分を共重合していてもよく、このような成分としてはジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等が例示される。ポリ乳酸系樹脂は、直接脱水縮合、ラクチドの開環重合等公知の重合法で重合することが出来る。また必要に応じてポリイソシアネート等の結合剤を用いて、高分子量化することも出来る。
ポリ乳酸系樹脂の好ましい重量平均分子量範囲は、機械的性質の観点から重量平均分子量が30,000以上であることが好ましく、加工性の観点から1000,000以下であることが好ましい。更に好ましくは50,000〜500,000、最も好ましくは100,000〜280,000である。
脂肪族ポリエステル系樹脂(b)の製造方法としては、既知の重合方法を用いることができ、特にポリ乳酸系樹脂については、乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを採用することができる。
本発明においてアクリル系樹脂(a)と脂肪族ポリエステル系樹脂(b)よりなる樹脂組成物におけるアクリル系樹脂(a)の割合(質量部)の範囲は、アクリル系樹脂(a)と脂肪族ポリエステル系樹脂(b)の合計量100質量部に対して、50質量部を超え99質量部以下であり、60質量部を超え95質量部以下であることが好ましく、65質量部を超え、90質量部以下であることが光学特性の点から特に好ましい。
本発明の導光板に必要な光弾性率は−7(×10−12/Pa)を超え7(×10−12/Pa)未満はアクリル系樹脂(a)と脂肪族ポリエステル系樹脂(b)の割合と延伸倍率により、設定でき、光量の損失を低減するには−5(×10−12/Pa)を超え5(×10−12/Pa)未満が好ましく、−2(×10−12/Pa)を超え2(×10−12/Pa)未満が特に好ましい。
耐屈回数は、組成、延伸倍率、導光板厚みにより設定できるが、実用上、20回以上、好ましくは50回以上、100回以上が特に好ましい。
本発明の導光板用の樹脂組成物を製造する方法は特に限定される事なく、公知の方法を採用することができる。また配合の際に本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて紫外線吸収剤、光拡散材、染料、顔料等を添加することも可能である。
本発明の導光板は液晶ディスプレイの薄肉のバックライト用導光板として利用できる。導光板の作成は一般的には、(1)射出成形法 (2)溶融押し出し成形、プレス成形、あるいはキャスト成形された板状成形体を加工する方法が実施されている。射出成形法においては、導光板の形状として、基本的な直方体の他に、賦形金型を用いる方法、大きな面に凹凸を施した方法が実施されている。溶融押し出し成形、プレス成形、あるいはキャスト成形された板状成形体を加工する方法においては、得られたシート又はフィルム状成形体を所定の大きさに切削、及び研磨することで、導光板が得られる。両手法で得られた導光板は幾何光学的に設計された凹凸を施したり、ドットグラデーション印刷を施したり、ドットグラデーションフィルムを貼り付けることで光線を制御することができる。
本発明の導光板は上記記述のどの手法でも対応可能である。ただし、本発明の薄肉の導光板の作製には、溶融押し出し成形又は流延法により作製したフィルム状/シート状成形体を同時2軸又は逐次2軸により延伸加工を施し、所定の大きさに切削する方法が量産の観点から適している。
本発明を実施例に基づいて説明する。
<評価方法>
(1)共重合体の組成分析
共重合体のジクロロメタン溶液を白金製ボードに流延、乾燥し、窒素気流注、熱分解炉(島津製 PYR−2A)内で450℃にて熱分解し、解重合により生成する単量体成分をただちにガスクロマトグラフィー用カラムに導入、分析した。結果は塊状重合で得られた組成既知のポリマー分析結果を標準として、定量計算により実施した。
(2)還元粘度
試料0.15gをクロロホルム50mlに溶解し、25℃にてオストワルド粘度計で測定した。
(3)全光線透過率
ヘーズメーター NDH2000(日本電色工業(株)社製を用いて、JIS K7361−1にのっとり測定を実施した。これにより透明性の評価を行った。
(4)耐揉疲労試験
株式会社東洋精機製作所製MIT耐揉疲労試験機にて評価を実施した。
(5)光弾性率の測定
Polymer Engineering and Science 1999,39,2349-2357に詳細の記載のある複屈折測定装置を用いた。レーザー光(波長:633nm)の経路にフィルムの引っ張り装置を配置し、23℃で伸張応力をかけながら複屈折を測定した。伸張時の歪速度は50%/分(チャック間:10mm、チャック移動速度:5mm/分)、試験片幅は8mmで測定を行った。複屈折(Δn)と伸張応力(σ)の関係から、最小二乗近似によりその直線の傾きをもとめ光弾性係数(C)を計算した。 C=Δn/σ Δn=nx−ny
(C:光弾性係数、σ:伸張応力、Δn:複屈折、nx:伸張方向の屈折率、ny:伸張方向と垂直な屈折率)
複屈折(Δn)の絶対値(|Δn|)は、以下のように求めた。
|Δn|=|nx−ny|
<原料>
(1)アクリル系樹脂
メタクリル酸メチル68.6質量部、アクリル酸メチル1.4質量部、およびエチルベンゼン30質量部からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン 50ppmおよびn−オクチルメルカブタン 1500ppmを添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10リットルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に130℃、平均滞留時間2時間重合した後、反応器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下で揮発分を除去し、さらに押出機に移送後、ペレット状のアクリル系樹脂を得た。樹脂中の水分は熱風乾燥機にて、80℃12時間感想し調整した。このアクリル系共重合体の還元粘度は53ml/gであった。またこのアクリル系共重合体を熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、MMA/MA=98.0/2.0(質量比)の結果を得た
(2)ポリ乳酸樹脂
カーギル・ダウ(株)社製NatureWorks 4040Dを用い、ホッパードライヤーで60℃*約1時間乾燥した後、真空乾燥機で60℃*24時間乾燥し、微量不純物を除去した
[実施例1から2、比較例1]
プラスチック工学研究所製Tダイ装着押し出し機のホッパーに(a)成分、(b)成分のそれぞれのペレットの各組成のドライブレンドを投入した。押し出し機のシリンダー内樹脂温度とTダイの温度を調整し押し出し成形をすることにより実施例1〜2の未延伸フィルム状のサンプルを得た。 次に一軸延伸を市金工業社製ロール式縦延伸機を用いて行った。目標とする設定延伸倍率(1.4倍に延伸する場合40%)にするために二つのロール(低速側ロール/高速側ロール)の回転速度を変えてロール間で延伸を行なった。
次に得られた縦一軸延伸フィルムの横(TD方向)延伸を市金工業社製テンター延伸機を用いて行った。目標とする設定延伸倍率(1.4倍に延伸する場合40%)にするために流れ速度5m/分で、テンターチャック間の距離を変えて延伸を行ない、薄肉の導光板を得て、評価した。
[比較例2]
市販の三菱エンジニアリングプラスチック(株)製ユーピロンフィルム(厚み100μ)を用いて評価した。
本発明を液晶バックライト用導光版として機能させるには図1のような構成にすればよい。
さらに本発明フレキシブル性を利用すれば、図1のようにバックライト全体曲率をもった状態でも、待たない場合と比較して導光板が起因する光量変化を低く抑えることができる。
Figure 2008020748
Figure 2008020748
導光板を用いたバックライト断面図

Claims (2)

  1. 透明な熱可塑性樹脂からなり、厚さが20μm以上、300μm以内で、JIS P 8115による耐揉疲労試験による耐折試験が20回以上、光弾性係数が−7(×10−12/Pa)を超え7(×10−12/Pa)未満であることを特徴とする液晶ディスプレイ用導光板
  2. アクリル系樹脂(a)50質量部を超え99質量部以下、脂肪族ポリエステル系樹脂(b)1質量部以上50質量部未満よりなる樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
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