JP2008019871A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トルク変動を抑制できることによって運転性を向上させることができ、リッチスパイク制御の実行頻度を少なくできることによって、燃費を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関3の制御装置1のECU2は、NOx吸蔵触媒14に吸蔵したNOxを放出させるために、リーンバーン運転中の空燃比A/Fをリッチ量R1だけリッチ化させるように燃料を増量させ(図2のステップ11)、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト6の位相CAINを空燃比A/Fのリッチ量R1に応じて進角側に変更させる制御(図2のステップ8)を、燃料の増量開始タイミングよりも所定時間(先行タイムTma)前に行うように、カム位相可変機構8の駆動を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、吸気カムシャフトおよび/または排気カムシャフトの位相を油圧駆動式のカム位相可変機構によってクランクシャフトに対して変更可能であり、リーンバーン運転中のNOxをNOx吸蔵触媒によって吸蔵する内燃機関の制御装置に関し、特に、NOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxを放出させるためにリーンバーン運転中の空燃比を一時的にリッチ側に制御する、いわゆるリッチスパイク制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
従来、この種の内燃機関の制御装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関は、触媒装置と、燃料噴射装置と、吸気カムシャフトの位相をクランクシャフトに対して進角側および遅角側に変更可能なカム位相可変機構と、を備えている。制御装置は、所定領域でリーンバーン運転を行うように内燃機関を制御するとともに、運転状態に応じて吸気弁の開閉タイミングを進角または遅角させるようにカム位相可変機構の作動を制御している。触媒装置は、リーンバーン運転中の排気ガスのNOxを吸蔵可能なNOx吸蔵触媒と、リーンバーン運転以外の運転中の排気ガスのNOxの還元などを行う通常の3元触媒とを組み合わせたものである。
一般的に、NOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力には限界があるので、内燃機関のリーンバーン運転時間が長くなると、その吸蔵能力が低下してしまう。このため、上記制御装置では、リーンバーン運転時間が30秒を超える毎に、0.3秒間だけ空燃比をリッチ側に制御し、排気ガス中の酸素濃度を低くするリッチスパイク制御が実行される。このような定期的なリッチスパイク制御の実行により、NOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxを放出させることで、その吸蔵能力を回復させるようにしている。一方、NOx吸蔵触媒から放出されたNOxは、3元触媒によって還元される。さらに、この制御装置では、リッチスパイク制御の実行時に、カム位相可変機構の作動が禁止されることにより、吸気カムシャフトの位相が固定されている。これは、カム位相可変機構は、油圧により作動するように構成されているので、リッチスパイク制御に応じて吸気カムシャフトの位相を変更する場合、カム位相可変機構の応答性が低く実際に位相の変更を開始するまでに応答遅れを生じることから、この応答遅れによる排気ガスの悪化や運転性の悪化などを防止するためである。
特開平10−82333号公報
上記従来の内燃機関の制御装置によれば、吸気カムシャフトの位相を固定した状態でリーンバーン運転中のリッチスパイク制御を実行しているので、図6に実線で示すように、リッチスパイク制御中の空燃比(A/F)のリッチ化に伴って、トルクが一時的に増大するようなトルク変動を招くことにより、運転性が悪化してしまう。また、同図に示すように、空燃比のリッチ化に伴い、排気ガス中のNOx量が一時的に増大してしまうので、触媒装置の3元触媒の負荷が大きくなることにより、3元触媒で浄化できずに排出されるNOx量が多くなる。これを避けるために、上記リッチスパイク制御の実行周期を短くすると、全体として空燃比のリッチ運転頻度が高くなり、その結果、燃費の悪化を招いてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、トルク変動を抑制できることによって運転性を向上させることができ、リッチスパイク制御の実行頻度を少なくできることによって、燃費を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、吸気弁4および排気弁5をそれぞれ開閉するための吸気カムシャフト6および排気カムシャフト7の少なくとも一方の位相CAINを油圧駆動式のカム位相可変機構8によってクランクシャフト9に対して変更可能であり、リーンバーン運転中のNOxをNOx吸蔵触媒(例えば実施形態における(以下、この項において同じ)触媒装置14)によって吸蔵する内燃機関(エンジン3)の制御装置1であって、NOx吸蔵触媒(触媒装置14)に吸蔵したNOxを放出させるために、リーンバーン運転中の空燃比A/Fを所定のリッチ度合(リッチ量R1)だけリッチ化させるように燃料を増量させる増量手段(ECU2、図2のステップ11)と、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト4の位相CAINを空燃比A/Fの所定のリッチ度合(リッチ量R1)に応じて進角側に変更させる制御(図2のステップ8)、および排気カムシャフトの位相を空燃比の所定のリッチ度合に応じて遅角側に変更させる制御の少なくとも一方を、燃料の増量開始タイミング(図4の時刻t2)よりも所定時間(先行タイムTma)前(図4の時刻t1)に行うように、カム位相可変機構8の駆動を制御する制御手段(ECU2)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、増量手段は、リーンバーン運転中の空燃比を所定のリッチ度合だけリッチ化させるように燃料を増量することによって、NOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxを放出させるとともに、制御手段は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの位相をリーンバーン運転中の空燃比の所定のリッチ度合に応じて進角側に変更する制御および/または排気カムシャフトの位相をリーンバーン運転中の空燃比の所定のリッチ度合に応じて遅角側に変更する制御を、燃料の増量開始タイミングよりも所定時間前に行うように、油圧駆動式のカム位相可変機構の駆動を制御する。
一般的に、リーンバーン運転中に燃料を一時的に増量させるリッチスパイク制御を実行することにより空燃比をリッチ化すると、NOx量の増大やトルクの増大によるトルク変動が発生する。一方、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの位相を進角させることにより、および/または排気カムシャフトの位相を遅角させることにより、バルブオーバーラップ(図5の吸気弁および排気弁がともに開いている期間)を長くすると、内部EGR量が増加し、燃焼温度が下がることによって、NOx量を抑制できるとともに、トルク変動を抑制できる(図6の点線で示す状態)。したがって、上記のように制御することにより、空燃比のリッチ化によるトルク変動を抑制でき、その結果、運転性を向上させることができる。また、NOx量を抑制できることで、リッチスパイク制御の実行時間を長くできることにより、その実行頻度を少なくすることができ、その結果、燃費を向上させることができる。
また、吸気カムシャフトおよび/または排気カムシャフトの位相を、油圧駆動式のカム位相可変機構によって変更した場合、その応答性が低いことにより、カム位相可変機構が起動してから吸気カムシャフトおよび/または排気カムシャフトの位相が実際に変化するまでに応答遅れを生じる。この場合、制御手段は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの位相を進角側に変更する制御および/または排気カムシャフトの位相を遅角側に変更する制御を、燃料の増量開始タイミングよりも所定時間前に行うように、カム位相可変機構の駆動を制御するので、この所定時間を上記応答遅れに合わせて適切に設定することにより、応答遅れを補償して、燃料の増量開始タイミングと吸気カムシャフトの位相の進角および/または排気カムシャフトの位相の遅角の開始タイミングとを同期させることができる。これによって、燃料噴射量の増量に伴うNOx量およびトルクの変動を、応答遅れを生じることなく適切なタイミングで抑制でき、その結果、運転性をさらに向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。図1は、本実施形態の内燃機関の制御装置1の概略構成を示している。同図に示すように、この制御装置1は、ECU(増量手段、制御手段)2を備えており、このECU2は、内燃機関(以下「エンジン」という)3の運転状態に応じて、後述するようなカム位相制御やリッチスパイク制御を実行する。
エンジン3は、4サイクルDOHC型ガソリンエンジンであり、運転時に、吸気弁4および排気弁5をそれぞれ開閉駆動する、吸気カム(図示せず)を有する吸気カムシャフト6および排気カム(図示せず)を有する排気カムシャフト7を備えている。これらの吸気および排気カムシャフト6,7は、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト9に連結されており、クランクシャフト9の回転に従って回転する。吸気カムシャフト6および排気カムシャフト7の先端部にはそれぞれ、カム位相可変機構8が設けられている。以下、吸気カムシャフト6側を代表として説明する。
カム位相可変機構8は、油圧を供給されることによって作動し、その作動時に、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト6の位相CAIN(以下、単に「カム位相CAIN」という)を無段階に進角または遅角させることによって、吸気弁4の開閉時期を進角または遅角させるものである。図5に点線で示すように、吸気弁4の開閉時期を進角させると、吸気弁4と排気弁5のバルブオーバーラップが長くなることにより、内部EGR量が増加し、エンジン3の燃料温度が下がる。また、カム位相可変機構8には、電磁制御弁10が接続されている。この電磁制御弁10は、ECU2からの駆動信号によって駆動され、その駆動信号のデューティ比DOUTに応じて、エンジン3の潤滑系の油圧ポンプ(図示せず)からの油圧をカム位相可変機構8に供給する。このように、ECU2は、電磁制御弁10を介して吸気弁4のカム位相CAINを、進角または遅角させるようにカム位相可変機構8を制御する。
また、吸気カムシャフト6および排気カムシャフト7のカム位相可変機構8と反対側の先端部にはそれぞれ、カム位相センサ20が設けられている。これらのカム位相センサ20は、例えばマグネットロータおよびMREピックアップで構成されており、吸気カムシャフト6および排気カムシャフト7のカム位相CAINを検出するとともに、それらの検出信号をECU2に出力する。また、カム位相センサ20は、パルス信号であるTDC信号をECU2に出力する。TDC信号は、ピストンが吸入行程の上死点近くにあることを示す信号であり、所定のカム角(例えば45゜)ごとに1パルスが出力される。
エンジン3の吸気管11の途中には、インジェクタ12と、半導体圧力センサなどで構成された吸気圧センサ21とが取り付けられている。インジェクタ12は、運転時に、ECU2からの駆動信号によって駆動され、その駆動信号の燃料噴射時間TOUTだけ燃料を吸気管11内に噴射するように制御される。吸気圧センサ21は、吸気管11内の絶対圧PBAを検出し、その検出信号をECU2に送る。
また、エンジン3の排気管13の途中には、排気ガスを浄化する触媒装置14が設けられている。この触媒装置14は、リーンバーン運転中の排気ガスのNOxを吸蔵するNOx吸蔵触媒(図示せず)と、それ以外の運転中の排気ガスのNOxの還元などを行う3元触媒(図示せず)とを組み合わせたものである。触媒装置14の上流側には、ジルコニアおよび白金電極などで構成されたLAFセンサ22が設けられている。このLAFセンサ22は、リッチ領域からリーン領域までの空燃比A/Fの広範囲な領域において排気ガス中の酸素濃度を検出可能なものであり、その酸素濃度に比例する検出信号をECU2に送る。
さらに、エンジン3の本体には、ともにサーミスタなどで構成された水温センサ23および油温センサ24が取り付けられている。水温センサ23は、エンジン3のシリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを、油温センサ24は、エンジン3の潤滑油(作動油も兼ねる)の温度である油温TOILをそれぞれ検出して、それらの検出信号をECU2に送る。
また、エンジン3には、クランク角センサ25およびノックセンサ26が設けられている。クランク角センサ25は、マグネットロータおよびMREピックアップを組み合わせて構成されており、クランクシャフト9の回転に伴い、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。CRK信号は、クランクシャフト9の回転角度を示す信号であり、所定のクランク角(例えば1゜)ごとに1パルスが出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3のエンジン回転数NEを求める。さらに、ノックセンサ26は、ピエゾ圧電素子および振動板などを組み合わせて構成されており、エンジン3のシリンダブロック(図示せず)に固定されるとともに、ノッキング振動に応じた電圧値を示すノック信号NKをECU2に送る。
ECU2は、I/Oインターフェース2a、CPU2b、RAM2cおよびROM2dなどからなるマイクロコンピュータで構成されており、このRAM2cは、バックアップ電源により、記憶したデータをエンジン3の停止時にも保持するようになっている。前述したセンサ20〜26の検出信号はそれぞれ、I/Oインターフェース2aでA/D変換や整形がなされた後、CPU2bに入力される。CPU2bは、これらの入力信号に応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、後述するように、ROM2dに予め記憶された制御プログラムやRAM2cに記憶されたデータなどに従って、電磁制御弁10のデューティ比DOUTやインジェクタ12の燃料噴射時間TOUTを決定する。さらに、これらのデューティ比DOUTや燃料噴射時間TOUTに応じた駆動信号を出力することによって、カム位相可変機構8によるカム位相制御や、リーンバーン運転中に空燃比A/Fを一時的にリッチ化するリッチスパイク制御を実行する。
以下、エンジン3の運転時にECU2が実行するカム位相制御処理およびリッチスパイク制御処理について説明する。図2および図3は、カム位相制御処理およびリッチスパイク制御処理のフローチャートを示しており、この処理は、タイマ設定により所定周期(例えば10msecごと)で実行される。
図2に示すように、本処理では、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同様)において、リーンバーン運転中か否かを判別する。ステップ2の判別がNOのときすなわちリーンバーン運転中でないと判別したときは、本処理を終了し、ステップ1の判別がYESのときすなわちリーンバーン運転中であると判別したときは、ステップ2に進み、RAM2c内に後述するステップ3で求める各データが記憶されているか否かを判別する。
ステップ2において、RAM2c内にデータが記憶されていると判別したときは、ステップ6に進み、データが記憶されていないと判別したときは、ステップ3に進み、リッチ移行開始時間T1(燃料の増量開始タイミング)、総リッチ期間TR、リーン移行開始時間T3、リッチ量R1およびカム進角量CAINADを算出する。これらの値は、カム進角量CAINADを除いて、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAに基づき、ROM2dに格納した図示しないマップを参照することによって算出される。カム進角量CAINADは、ROM2dに格納した図示しないテーブルを参照することにより、算出したリッチ量R1に応じ、リッチ量R1が大きいほど大きくなるように算出される。算出した各値は、RAM2c内に記憶される。
次に、ステップ4において、エンジン回転数NEおよび油温TOILに基づき、ROM2dに格納した図示しないマップを参照することによって、先行タイムTma(所定時間)を算出する。さらに、ステップ5において、上記リッチ移行開始時間T1およびリーン移行開始時間T3から先行タイムTmaをそれぞれ減算することにより、カム位相CAINの進角制御開始時間T2および遅角制御開始時間T4を算出し(T2=T1−Tma,T4=T3−Tma)、これらの値T2,T4を、RAM2c内に記憶する。これと同時に、アップカウント式のタイマtmをスタートさせる。
上記のような先行タイムTmaを算出する理由は以下による。すなわち、カム位相可変機構8によるカム位相CAINの進角動作と、インジェクタ12の燃料噴射による空燃比A/Fのリッチ化動作とを電気的に同期させるようにしても、油圧で駆動されるカム位相可変機構8の応答性が低いことによって、カム位相CAINの進角開始は、空燃比A/Fのリッチ化動作開始に対して応答遅れを生じる。さらに、カム位相可変機構8は油圧で駆動されるので、この応答遅れの度合がエンジン回転数NEや油温TOILに従って変化し、具体的には、エンジン回転数NEが高いほどまたは油温TOILが高いほど、応答遅れの度合は小さくなる。それゆえ、上記先行タイムTmaは、このような応答遅れを補償してカム位相可変機構8によるカム位相CAINの進角動作の開始と、インジェクタ12の燃料噴射による空燃比A/Fのリッチ化動作の開始とを実際に同期させる(図4に点線で示す状態)ために算出される。
さらに、ステップ6に進み、上記タイマtmのカウント値が進角制御開始時間T2になったか否かを判別する。ステップ6において、タイマtmのカウント値が進角制御開始時間T2になっていないと判別したときは本処理を終了し、進角制御開始時間T2になった(図4の時刻t2)と判別したときは、ステップ7に進み、カム位相CAINの進角制御が終了しているか否かを判別する。この場合、カム位相センサ20が検出したカム位相CAINが、後述するカム位相CAINRまで進角されていれば、カム位相CAINの進角制御が終了していると判別し、カム位相CAINRまで進角されていなければ終了していないと判別する。
ステップ7において、カム位相CAINの進角制御が終了していると判別したときは、ステップ9に進み、これが終了していないと判別したときは、ステップ8において、カム位相CAINの進角制御を実行する。カム位相CAINの進角制御は、リーンバーン運転時のカム位相CAINLから、本ステップ8が1回実行されるごとに、所定量ΔCAINADだけ進角させることによって行う。この場合、所定量ΔCAINADは、上記ステップ3で求めたカム進角量CAINADを所定数N1で分割した値であり、この所定数N1は、上記ステップ3の各時間T1,TR,T3などから決定される。具体的には、所定量ΔCAINADに応じたデューティ比DOUTの駆動信号を電磁制御弁10に供給することによって、カム位相可変機構8を駆動し、カム位相CAINを所定量ΔCAINADだけ進角させる。以上のような進角制御によって、図4に示すように、カム位相CAINは徐々に進角され、最終的にカム位相CAINR(=CAINL+CAINAD)まで進角される。
この後、ステップ9において、タイマtmのカウント値がリッチ移行開始時間T1になったか否かを判別する。この場合も、リッチ移行開始時間T1になっていないと判別したときは、本処理を終了し、リッチ移行開始時間T1になった(図4の時刻t1)と判別したときは、ステップ10に進み、A/Fリッチ制御が終了しているか否かを判別する。この場合、空燃比A/Fが後述する値AFRになっていれば、A/Fリッチ制御が終了していると判別され、そうでなければA/Fリッチ制御が終了していないと判別される。
ステップ10において、A/Fリッチ制御が終了しているときは、図3のステップ12に進み、これが終了していないときは、ステップ11に進み、A/Fリッチ制御を実行する。このA/Fリッチ制御は、本ステップ11が1回実行されるごとに、インジェクタ12の燃料噴射時間TOUTを所定時間ΔTOUTずつ、長くしてゆくことによって空燃比A/Fをリッチ化させる。この場合、所定時間ΔTOUTは、空燃比A/Fを前記ステップ3のリッチ量R1だけリッチ化させるのに必要な燃料噴射時間の増加分を、カム位相CAINの進角制御と同じ所定数N1で分割した値に設定される。以上のA/Fリッチ制御により、図4に示すように、空燃比A/Fはリーンバーン運転中の値AFLから、上記ステップ3で求めたリッチ量R1だけリッチ化した値AFRまで徐々にリッチ化される。
次いで、図3のステップ12において、タイマtmのカウント値が遅角制御開始時間T4になったか否かを判別する。ステップ12において、遅角制御開始時間T4になっていないと判別したときは本処理を終了し、遅角制御開始時間T4になった(図4の時刻t4)と判別したときはステップ13に進み、カム位相CAINの遅角制御が終了しているか否かを判別する。この場合、カム位相CAINが、リーンバーン運転のカム位相CAINLまで遅角されていれば、カム位相CAINの遅角制御が終了していると判別し、遅角されていなければ終了していないと判別する。
ステップ13において、カム位相CAINの遅角制御が終了していると判別したときは、ステップ15に進み、これが終了していないと判別したときは、ステップ14において、カム位相CAINの遅角制御を実行する。カム位相CAINの遅角制御は、前記ステップ8とは逆に、本ステップ14が1回実行されるごとに、カム位相CAINを前記ステップ8の所定量ΔCAINADだけ遅角させることによって行う。以上のような遅角制御によって、図4に示すように、カム位相CAINは前記カム位相CAINRからリーンバーン運転時のカム位相CAINLまで徐々に遅角される。
この後、ステップ15において、タイマtmのカウント値がリーン移行開始時間T3になったか否かを判別する。リーン移行開始時間T3になっていないと判別したときは、本処理を終了し、リーン移行開始時間T3になったと判別したときは、ステップ16に進み、A/Fリーン制御が終了しているか否かを判別する。この場合、空燃比A/Fがリーンバーン運転時の値AFLになっていれば、A/Fリーン制御が終了していると判別され、そうでなければA/Fリーン制御が終了していないと判別される。
ステップ16において、A/Fリーン制御が終了しているときは、ステップ18に進み、RAM2c内に格納されている前記ステップ3〜ステップ5で算出した各値やタイマtmのカウント値をリセットし、本処理を終了する。一方、ステップ16でA/Fリーン制御が終了してないときは、ステップ17に進み、A/Fリーン制御を実行する。このA/Fリーン制御は、本ステップ17が1回実行されるごとに、インジェクタ12の燃料噴射時間TOUTを上記所定時間ΔTOUTずつ、短くしてゆくことによって空燃比A/Fをリーン化させるものである。以上のA/Fリーン制御により、図4に示すように、空燃比A/Fはリッチ量R1だけリッチ化した値AFRから、リーンバーン運転時の値AFLまで徐々にリーン化される。以上のように、カム位相制御処理およびリッチスパイク制御処理はそれぞれ実行され、その実行タイミング(または実行周期)および実行期間は、ステップ3〜ステップ5で設定される各時間によってそれぞれ決定される。
次に、以上のようなカム位相制御処理およびリッチスパイク制御処理を実行したときの空燃比A/Fおよびカム位相CAINの変化について、図4を参照しながら説明する。同図に示すように、空燃比A/Fは、リッチ移行開始時刻t1(前記タイマtmのカウント値がT1になる時刻)おいて、リーンバーン運転時の値AFLからリッチ側に変化を開始する。この後、空燃比A/Fは、リーンバーン運転時の値AFLからリッチ量R1だけリッチ化した値AFRまでほぼ線形に変化し、最終的に値AFRになるとともに、この状態がリーン移行開始時刻t3(タイマtmのカウント値がT3になる時刻)まで維持される。さらに、時刻t3において、リーン側に変化を開始し、リーンバーン運転時の値AFLまでほぼ線形に変化する。そして、総リッチ期間TRを経過すると、リッチスパイク制御が終了する。以上のように空燃比A/Fを変化させるリッチスパイク制御を行うことにより、触媒装置14のNOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxが放出され、そのNOx吸蔵能力が回復するとともに、放出したNOxは、3元触媒によって還元される。
一方、カム位相制御の駆動信号は、図中に実線で示すように出力される。すなわち、時刻t1よりも先行タイムTmaだけ先行した進角制御の開始時刻t2(タイマtmのカウント値がT2なる時刻)において、カム位相CAINの進角を開始させ、リーンバーン運転時のカム位相CAINLからカム位相CAINRにほぼ線形に変化させる。この後、カム位相CAINを、最終的にカム位相CAINRさせるとともに、この状態を遅角制御開始時刻t4(タイマtmのカウント値がT4になる時刻)まで維持させる。そして、遅角制御開始時刻t4において、遅角側に変化を開始させ、リーンバーン運転時のカム位相CAINLまでほぼ線形に変化させる。しかし、実際のカム位相CAINは、前述したカム位相可変機構8の作動時の応答遅れによって図中に点線で示すように変化する。すなわち、リッチ移行開始時刻t1において、空燃比A/Fのリッチ化の開始タイミングに同期して進角を開始し、さらに、リーン移行開始時刻t3において、空燃比A/Fのリーン化の開始タイミングに同期して遅角を開始する。
以上詳述したように、本実施形態に係る内燃機関の制御装置1によれば、前述したようなリッチスパイク制御を行うことにより、すなわちリーンバーン運転中の空燃比A/Fをリッチ量R1だけリッチ化させるように燃料を増量することによって、触媒装置14のNOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxを放出させ、これにより、そのNOx吸蔵能力を回復させることができる。
また、リーンバーン運転中に空燃比A/Fをリッチ化するときに、カム位相CAINを進角させるとともに、そのカム進角量CAINADを空燃比A/Fのリッチ量R1に応じて求めているので、空燃比A/Fのリッチ化に伴うNOx増大量やトルク変動量に応じて、バルブオーバーラップを長くして内部EGR量を適切に増加させ、燃焼温度を適切に下げることができる。その結果、空燃比A/Fのリッチ化によるNOx量やトルク変動を適切に抑制できる(図6に点線で示す状態)ことにより、運転性を向上させることができる。また、不活性ガスであるEGR量が増加することで、リッチ量R1だけ空燃比A/Fをリッチ化させるときに必要な燃料量は、EGR量が少ない場合と比べて少ない燃料量で済むことにより、燃費をさらに向上させることができる。
さらに、エンジン回転数NEおよび油温TOILに応じて求めた先行タイムTmaの分だけ、カム位相可変機構8によるカム位相CAINの進角開始を先行させることによって、カム位相可変機構8の作動時の応答遅れを補償して、カム位相CAINの進角開始タイミングと、空燃比A/Fのリッチ化開始タイミングとを同期させているので、エンジン回転数NEおよび油温TOILの変化の影響を受けることなく、NOx量やトルク変動を適切なタイミングで抑制できる。
また、上記のようにNOx量を抑制できることで、リッチスパイク制御の実行時間を長くできることにより、その実行頻度を少なくすることができ、その結果、燃費を向上させることができる。
なお、前述した実施形態においては、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト6の位相を変更するカム位相可変機構として、油圧で駆動されるカム位相可変機構8を用いたが、これに限らず、電動式のカム位相可変機構や空気圧で駆動されるカム位相可変機構など、吸気カムシャフト6の位相を変更可能な構成であればよい。
また、前述した実施形態においては、空燃比A/Fをリッチ化するときに、吸気カムシャフト6の位相を進角させるカム位相制御を代表として説明したが、排気側のカム位相可変機構8によって、空燃比A/Fをリッチ化するときに、排気カムシャフト7の位相を遅角させるようなカム位相制御も実行可能である。この場合には、前記図2のステップ3において、進角量CAINADに代えて遅角量を求め、ステップ7およびステップ8において、進角制御に代えて、遅角制御の終了判別と、ステップ3で求めた遅角量に基づく遅角制御とをそれぞれ実行する。また、図3のステップ13およびステップ14において、遅角制御に代えて、進角制御の終了判別と進角制御とをそれぞれ実行する。
以上のようなカム位相制御を実行すると、排気カムシャフト7のカム位相を遅角させたときに、図5に点線で示すように、排気弁5の開閉タイミングが遅角されることによって、吸気弁4と排気弁5のバルブオーバーラップが長くなり、前述した吸気カムシャフト6のカム位相の進角と同様に内部EGR量の増加などの効果が得られる。また、この場合、排気カムシャフト7のカム位相は、図4におけるカム位相の進角方向を排気カムシャフト7のカム位相の遅角方向とすると、同図のカム位相と同様に変化する。
さらに、空燃比A/Fをリッチ化するときに、上記のような排気カムシャフト7の位相を遅角させるカム位相制御と吸気カムシャフト6の位相を進角させるカム位相制御とを併用してもよい。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成を示す図である。 制御装置によるカム位相制御処理およびリッチスパイク制御処理を示すフローチャートである。 図2の続きを示すフローチャートである。 カム位相制御およびリッチスパイク制御を行ったときのカム位相および空燃比の変化を示すタイムチャートである。 吸気弁と排気弁の開閉動作を示すタイムチャートである。 リッチスパイク制御を実行したときの空燃比、トルクおよびNOxの変動を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 制御装置
2 ECU(増量手段、制御手段)
3 エンジン(内燃機関)
4 吸気弁
5 排気弁
6 吸気カムシャフト
7 排気カムシャフト
8 カム位相可変機構
9 クランクシャフト
14 触媒装置(NOx吸蔵触媒)
20 カム位相センサ
CAIN 吸気カムシャフトの位相
CAINAD カム進角量(リッチ量に応じた吸気カムシャフトの位相の進角量)
R1 リッチ量(所定のリッチ度合)
t1 リッチ移行開始時刻(燃料の増量開始タイミング)
t2 進角制御開始時刻(燃料の増量開始タイミングの所定時間前)
Tma 先行タイム(所定時間)

Claims (1)

  1. 吸気弁および排気弁をそれぞれ開閉するための吸気カムシャフトおよび排気カムシャフトの少なくとも一方の位相を油圧駆動式のカム位相可変機構によってクランクシャフトに対して変更可能であり、リーンバーン運転中のNOxをNOx吸蔵触媒によって吸蔵する内燃機関の制御装置であって、
    前記NOx吸蔵触媒に吸蔵したNOxを放出させるために、前記リーンバーン運転中の空燃比を所定のリッチ度合だけリッチ化させるように燃料を増量させる増量手段と、
    前記クランクシャフトに対する前記吸気カムシャフトの位相を前記空燃比の前記所定のリッチ度合に応じて進角側に変更させる制御、および前記排気カムシャフトの位相を前記空燃比の前記所定のリッチ度合に応じて遅角側に変更させる制御の少なくとも一方を、前記増量手段による前記燃料の増量開始タイミングよりも所定時間前に行うように、前記カム位相可変機構の駆動を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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