JP2008019764A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Tomihisa Oda
富久 小田
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【課題】本発明は、途中で複数の分岐通路に分岐する排気通路と、各分岐通路にそれぞれ設けられた排気浄化触媒と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、一部の排気浄化触媒を効率よく昇温させつつ一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することを抑制し、それによって、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることを目的とする。
【解決手段】昇温手段によって一部の排気浄化触媒を昇温させるときに、該一部の排気浄化触媒が設けられた一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させると共に該一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を該一部の分岐通路における排気の流量の減少分増加させる(S106)。このとき、一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒の温度と排気の温度との差に基づいて決定する(S104、S105)。
【選択図】図2

Description

本発明は、途中で複数の分岐通路に分岐する排気通路と、各分岐通路にそれぞれ設けられた排気浄化触媒と、を備えた内燃機関の排気浄化システムに関する。
特許文献1には、内燃機関の排気通路が途中で二つの分岐通路に分岐しており、さらに、粒子状物質を捕集するフィルタおよび各分岐通路を流れる排気の流量を制御するバタフライ弁、該フィルタを昇温させるヒータが各分岐通路に設けられている場合おいて、一方の分岐通路に設けられたフィルタに捕集された粒子状物質を除去するときに、該一方の分岐通路に設けられたバタフライ弁を閉弁すると共に該一方の分岐通路に設けられたヒータを通電させる技術が開示されている。
これによれば、一方の分岐通路に設けられたフィルタに捕集された粒子状物質を除去すべく該フィルタを昇温させるときに、該フィルタに流入する排気の流量が減少するため排気による持ち去り熱量を減少させることが出来る。そのため、昇温の対象となるフィルタの温度を効率よく上昇させることが出来る。
また、特許文献1には、排気の流量に係る係数の時間積分値が第一の所定値以上となったときにフィルタの昇温段階終了と判断し、粒子状物質の燃焼伝播段階における係数の時間積分値が第二の所定値以上となったときに燃焼伝播段階が終了したと判断して、ヒータへの通電を停止する技術も開示されている。
特開平7−34858号公報 特開2003−120269号公報
内燃機関の排気浄化システムにおいて、途中で複数の分岐通路に分岐する排気通路と、各分岐通路にそれぞれ設けられた排気浄化触媒と、が備えられている場合、一部の排気浄化触媒を昇温させるときに該一部の排気浄化触媒が設けられた一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させる場合がある。これによれば、一部の排気浄化触媒から排気によって持ち去られる持ち去り熱量が減少するため該一部の排気浄化触媒を効率よく昇温することが出来る。
しかしながら、一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させた場合、一部の分岐通路以外の分岐通路における排気の流量が一部の分岐通路における排気の流量の減少分増加する。この場合、一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒(即ち、一部の排気浄化触媒以外の触媒)から排気によって持ち去られる持ち去り熱量が増加することになる。従って、一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させた過剰に増加させると、一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量が過剰に増加するために一部の排気浄化触媒以外の触媒の温度が過剰に低下する虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、一部の排気浄化触媒を効率よく昇温させつつ一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することを抑制し、それによって、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることを目的とする。
本発明は、一部の排気浄化触媒を昇温させるべく一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときに、その減少量を、一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒の温度と排気の温度との差に基づいて決定するものである。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、
途中で複数の分岐通路に分岐する排気通路と、
各分岐通路にそれぞれ設けられた排気浄化触媒と、
各排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、
各排気浄化触媒を昇温させる昇温手段と、
各分岐通路を流れる排気の流量を制御する排気流量制御手段と、を備え、
各排気浄化触媒の温度が排気の温度以上のときであって前記昇温手段によって一部の排気浄化触媒を昇温させるときに、前記排気流量制御手段によって、該一部の排気浄化触媒が設けられた一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させると共に一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を一部の分岐通路における排気の流量の減少分増加させる内燃機関の排気浄化システムであって、
前記排気流量制御手段によって前記一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、前記一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒の温度と排気の温度との差に基づいて決定することを特徴とする。
これによれば、一部の排気浄化触媒を昇温させるときに一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量が過剰に増加するのを抑制することが出来る。従って、一部の排気浄化触媒を効率よく昇温させつつ一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することを抑制することが可能となる。その結果、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることが出来る。
本発明においては、排気流量制御手段によって一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が大きいほど少なくしてもよい。
排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が大きいほど排気による持ち去り熱量が多くなる。上記によれば、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が大きいほど一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量の増加量が少なくなる。これにより、排気による一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒からの持ち去り熱量を抑制することが出来る。従って、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することを抑制することが出来る。
本発明によれば、一部の排気浄化触媒を目標温度まで昇温させた後、昇温手段による該一部の排気浄化触媒の昇温を停止させると共に、昇温手段によって前記一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒を昇温させてもよい。この場合、昇温手段による一部の排気浄化触媒の昇温を停止させてから所定時間が経過するまでの間は排気流量制御手段によって一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を減少させることを禁止してもよい。
ここで、目標温度とは、排気浄化触媒の昇温の目的に応じて予め定められた温度である。一部の排気浄化触媒を目標温度まで昇温させた後、昇温手段による該一部の排気浄化触媒の昇温を停止させると、該一部の排気浄化触媒の温度は徐々に低下する。ここで、所定時間とは、一部の排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が所定値以下となるまで一部の排気浄化触媒の温度が低下したと判断できる時間である。また、ここでの所定値とは、一部の排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が該所定値以下であれば、一部の分岐通路を流れる排気の流量が増加しても一部の排気浄化触媒から持ち去られる持ち去り熱量が急激には増加し難いい、即ち、一部の排気浄化触媒の温度が急激には低下し難いと判断できる
値である。
上記によれば、一部の排気浄化触媒を目標温度まで昇温させた後、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒を昇温させる場合であっても、昇温手段による一部の排気浄化触媒の昇温を停止させてから所定時間が経過するまでの間は一部の分岐通路を流れる排気の流量が増加しない。これにより、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒を昇温させつつ一部の排気浄化触媒の温度が急激に低下するのを抑制することが出来る。従って、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることが出来る。
本発明においては、排気浄化触媒を吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒と称する)とすると共に各NOx触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段をさらに備えてもよい。この場合、NOx触媒に吸蔵された酸化物を還元するときに、還元剤供給手段によって還元剤を供給すると共にNOx触媒に流入する排気の流量を減少させる。排気の流量を減少させつつ還元剤を供給することで、還元剤供給手段から供給された還元剤が酸化物の還元反応に供されることなくNOx触媒をすり抜けることを抑制することが出来る。従って、NOx触媒に吸蔵された酸化物をより効率よく還元することが可能となる。
上記の場合、各NOx触媒の温度が排気の温度以上のときであって昇温手段によって一部のNOx触媒を昇温させるときに、該一部のNOx触媒以外のNOx触媒に吸蔵された酸化物を還元すべく一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を減少させている場合がある。このような場合、排気流量制御手段によって一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた吸蔵還元型NOx触媒の温度と排気の温度との差のみならず該一部の分岐通路以外の分岐通路における排気の流量の減少量にも基づいて決定してもよい。
これによれば、一部のNOx触媒以外のNOx触媒に吸蔵された酸化物の還元を促進させつつ一部のNOx触媒を昇温させることが出来る。
本発明において、各排気浄化触媒の温度が排気の温度以上のときであって、昇温手段によって一部の排気浄化触媒および一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の両方を同時に昇温させるときは、排気流量制御手段によって、より温度が高い排気浄化触媒が設けられている方の分岐通路を流れる排気の流量をより温度が低い排気浄化触媒が設けられている方の分岐通路を流れる排気の流量よりも少なくしてもよい。
これによれば、排気による一部の排気浄化触媒からの持ち去り熱量と一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒からの持ち去り熱量との総量を抑制することが出来る。従って、一部の排気浄化触媒および一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の両方を全体としてはより効率的に昇温することが出来る。
本発明においては、昇温手段を、各分岐通路における排気浄化触媒より上流側に設けられたヒータ付触媒としてもよい。この場合、ヒータ付触媒に通電することで排気浄化触媒を昇温することが出来る。
本発明によれば、一部の排気浄化触媒を効率よく昇温させることが出来、且つ、一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することを抑制することが出来る。これにより、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることが出来る
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの具体的な実施形態について図面に基
づいて説明する。
<内燃機関の吸排気系の概略構成>
ここでは、本発明を車両駆動用のディーゼルエンジンに適用した場合を例に挙げて説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。
内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。この内燃機関1には、吸気通路3および排気通路2が接続されている。排気通路2は、途中で二つの分岐通路2a、2bに分岐しており、さらに、これらの分岐通路2a、2bがその下流側で集合する構成となっている。二つの分岐通路2a、2bのうち、一方を第一分岐通路2aとし、他方を第二分岐通路2bとする。排気通路2における二つの分岐通路2a、2bへの分岐部よりも上流側には排気の温度を検出する機関排気温度センサ13が設けられている。
第一分岐通路2aには、第一ヒータ付触媒(以下、第一EHCと称する)4aが設けられている。また、第一分岐通路2aにおける第一EHC4aより下流側には第一吸蔵還元型NOx触媒(以下、第一NOx触媒と称する)5aが設けられている。さらに、第一分岐通路2aにおいて、第一NOx触媒5aより下流側には該第一分岐通路2aを流れる排気の流量を制御する第一排気流量制御弁6aが設けられており、第一EHC4aより上流側には第一燃料添加弁9aが設けられている。第一NOx触媒5aより下流側且つ第一排気流量制御弁6aより上流側の第一分岐通路2aには第一排気温度センサ11aが設けられている。
また、第二分岐通路2bには、第一分岐通路2aと同様の配置で、第二ヒータ付触媒(以下、第二EHCと称する)4bおよび第二吸蔵還元型NOx触媒(以下、第二NOx触媒と称する)5b、第二排気流量制御弁6b、第二燃料添加弁9b、第二排気温度センサ11bが設けられている。
第一EHC4aおよび第二EHC4bは、通電によって発熱する電気式ヒータが設けられた酸化触媒である。また、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bは、周囲雰囲気が酸化雰囲気のときは排気中のNOxを吸蔵し周囲雰囲気が還元雰囲気のときは吸蔵しているNOxを還元する触媒である。
尚、本実施例においては、第一および第二NOx触媒5a、5bが本発明に係る排気浄化触媒に相当する。各NOx触媒5a、5bを酸化触媒や三元触媒、選択還元型NOx触媒等の触媒としてもよい。また、本実施例においては、第一および第二EHC4a、4bが本発明に係る昇温手段に相当し、第一および第二排気流量制御弁6a、6bが本発明に係る排気流量制御弁に相当する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。ECU10には、各排気温度センサ13、11a、11bおよびアクセル開度センサ12が電気的に接続されている。アクセル開度センサ12は、内燃機関1を搭載した車両のアクセル開度を検出するセンサである。ECU10には各センサの出力信号が入力される。そして、ECU10は、第一排気温度センサ11aの出力値に基づいて第一NOx触媒5aの温度を推定し、第二排気温度センサ11bの出力値に基づいて第二NOx触媒5bの温度を推定する。
また、ECU10には各EHC4a、4bおよび各排気流量制御弁6a、6b、各燃料添加弁9a、9bが電気的に接続されている。ECU10によってこれらが制御される。
<NOx触媒昇温制御1>
次に、本実施例において、第一NOx触媒5aを活性温度に昇温させる場合のNOx触媒昇温制御のルーチンについて図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行されるルーチンである。尚、ここでは、内燃機関1の通常運転時、即ち、第一および第二NOx触媒5a、5bの昇温を行わないときは、第一および第二排気流量制御弁6a、6bを全開状態とすることを前提とした場合について説明する。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS101において、第一NOx触媒5aの温度Tc1が活性温度Tcaより低いか否かを判別する。このS101において、肯定判定された場合、ECU10はS102に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S102において、ECU10は、第一NOx触媒5aの温度Tc1が、機関排気温度センサ13によって検出される排気の温度(以下、機関排気温度と称する)Tg以上であるか否かを判別する。このS102において、肯定判定された場合、ECU10はS103に進み、否定判定された場合、ECU10はS107に進む。
S103において、ECU10は、第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tg以上であるか否かを判別する。このS103において、肯定判定された場合、ECU10はS104に進み、否定判定された場合、ECU10はS110に進む。
S110に進んだECU10は、第一排気流量制御弁6aを全閉状態に制御する。
S104において、ECU10は、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2を算出する。
次に、ECU10は、S105に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2に基づいて第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv1を算出する。第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2および第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv1の関係はマップとしてECU10に予め記憶されている。このマップにおいては、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2が大きいほど第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv1は小さい値となっている。
次に、ECU10は、S106に進み、第一排気流量制御弁6aを閉弁量ΔDv1分閉弁する。これにより、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が減少すると共に、第二分岐通路2bを流れる排気の流量が第一分岐通路2aにおける排気の流量の減少分増加する。次にECU10はS107に進む。
S107に進んだECU10は第一EHC4aに通電する。つまり、第一NOx触媒5aの昇温を実行する。
次に、ECU10は、S108に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS108において、肯定判定された場合、ECU10はS109に進み、否定判定された場合、ECU10はS107に戻る。
S109に進んだECU10は、第一排気流量制御弁6aを全開に制御すると共に第一EHC4aへの通電を停止する。即ち、第一NOx触媒5aの昇温を停止させる。その後、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、第一NOx触媒5aを活性温度Tcaまで昇温させるときに、第一NOx触媒5aの温度Tc1が機関排気温度Tgよりも低い場合、第一排気流量制御弁6aが全開の状態で第一EHC4aへの通電が行われる。これにより、排気および第一EHC4aから発せられる熱量によって第一NOx触媒5aが昇温される。
また、第一NOx触媒5aを活性温度Tcaまで昇温させるときに、第一NOx触媒5aの温度Tc1が機関排気温度Tg以上であり且つ第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tgよりも低い場合、第一排気流量制御弁6aが全閉の状態で第一EHC4aの通電が行われる。第一排気流量制御弁6aを全閉状態とした場合、排気のほとんどが第二分岐通路2bを流れることになる。そのため、排気による第一NOx触媒5aからの持ち去り熱量を抑制しつつ第一NOx触媒5aを昇温することが出来る。また、第二NOx触媒5bの温度Tc2は機関排気温度Tgよりも低いため、排気のほとんどが第二分岐通路2bを流れても第二NOx触媒5bの温度低下は抑制される。
一方、第一NOx触媒5aを活性温度Tcaまで昇温させるときに、第一NOx触媒5aの温度Tc1と第二NOx触媒5bの温度Tc2とが共に機関排気温度Tg以上である場合、第一排気流量制御弁6aを全閉状態とすると、排気による第二NOx触媒5bからの持ち去り熱量が多いために該第二NOx触媒5bの温度Tc2が過剰に低下する虞がある。そこで、上記ルーチンによれば、このような場合は、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差に基づいて第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv1を算出する。そして、第一排気流量制御弁6aを全閉とはせずに該閉弁量ΔDv1だけ閉弁する。これにより、第一分岐通路2aを流れる排気の流量を減少させつつ、第一排気流量制御弁6aを全閉したときよりも第二分岐通路2bを流れる排気の流量の増加量を少なくすることが出来る。これにより、排気による第二NOx触媒5bからの持ち去り熱量を抑制することが出来る。
また、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差が大きいほど排気による第二NOx触媒5bからの持ち去り熱量が多くなる。上記ルーチンによれば、第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv1が、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差が大きいほど小さくされる。即ち、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差が大きいほど第二分岐通路2bを流れる排気の流量の減少量が少なくなる。これにより、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2が大きいほど、第二分岐通路2bを流れる排気の流量の増加量が少なくなる。そのため、排気による第二NOx触媒5bからの持ち去り熱量を抑制することが出来る。
従って、本実施例によれば、第一NOx触媒5aを活性温度まで昇温させるときに、第一NOx触媒5aの温度Tc1と第二NOx触媒5bの温度Tc2とが共に機関排気温度Tg以上である場合であっても、第一NOx触媒5aを効率よく昇温させつつ第二NOx触媒5bの温度Tc2が過剰に低下することを抑制することが出来る。その結果、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることが出来る。
尚、上記ルーチンにおいては、第一NOx触媒5aを昇温する場合を例に挙げて説明したが、該ルーチンを実行することで第一NOx触媒5aを活性温度Tcaまで昇温させた後、第二NOx触媒5bを昇温の対象として同様のルーチンを実行することで第二NOx触媒5bを活性温度Tcaまで昇温させてもよい。
本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成は実施例1と同様であるためその説明を省略する。
<NOx触媒昇温制御2>
本実施例においても、実施例1に係るNOx触媒昇温制御を実行することで第一NOx触媒5aが活性温度Tcaにまで昇温される。以下、本実施例において、第一NOx触媒5aを活性温度Tcaにまで昇温させた後、第二NOx触媒5bを活性温度にまで昇温させる場合のNOx触媒昇温制御のルーチンについて図3に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS201において、第一EHC4aへの通電を停止したか否か、即ち、第一NOx触媒5aの昇温が停止されたか否かを判別する。このS201において、肯定判定された場合、ECU10はS202に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S202において、ECU10は、第二NOx触媒5bの温度Tc2が活性温度Tcaより低いか否かを判別する。このS202において、肯定判定された場合、ECU10はS203に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S203において、ECU10は、第二EHC4bに通電する。つまり、第二NOx触媒5bの昇温を実行する。
次に、ECU10は、S204に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tg以上であるか否かを判別する。このS204において、肯定判定された場合、ECU10はS205に進み、否定判定された場合、ECU10はS209に進む。
S205において、ECU10は、第一EHC4aへの通電を停止してから所定時間t1が経過したか否かを判別する。第一EHC4aへの通電を停止すると、一旦活性温度以上にまで上昇した第一NOx触媒5aの温度Tc1が徐々に低下し始める。ここで、所定時間t1とは、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気の温度Tgとの差ΔT1が所定値以下となるまで第一NOx触媒5aの温度Tc1が低下したと判断できる時間である。また、ここでの所定値とは、0近傍の値であって、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気の温度Tgとの差ΔT1が該所定値以下であれば、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気の温度Tgとがほぼ同等であると判断出来る閾値である。第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気の温度Tgとがほぼ同等となると、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が増加しても第一NOx触媒5aから持ち去られる持ち去り熱量が急激には増加し難く、そのため、第一NOx触媒5aの温度は急激には低下し難い。
尚、所定時間t1を、第一EHC4aへの通電を停止した時点における第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気の温度Tgとの差ΔT1および排気の流量等に基づいて算出してもよい。
S205において、肯定判定された場合、ECU10はS206に進み、否定判定された場合、ECU10はS205を繰り返す。
S206において、ECU10は、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1を算出する。
次に、ECU10は、S207に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1に基づいて第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv2を算出する。第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1および第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv2の関係はマップとしてECU10に予め記憶されている。このマ
ップにおいては、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1が大きいほど第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv2は小さい値となっている。
次に、ECU10は、S208に進み、第二排気流量制御弁6bを閉弁量ΔDv2分閉弁する。これにより、第二分岐通路2bを流れる排気の流量が減少すると共に、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が第二分岐通路2bにおける排気の流量の減少分増加する。
次に、ECU10は、S209に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS209において、肯定判定された場合、ECU10はS210に進み、否定判定された場合、ECU10はS209を繰り返す。
S210に進んだECU10は、第二排気流量制御弁6bを全開に制御すると共に第二EHC4bへの通電を停止する。即ち、第二NOx触媒5bの昇温を停止させる。その後、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、第一NOx触媒5aの昇温を停止させた後、第二NOx触媒5bを昇温させるときに、第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tgよりも低い場合、第二排気流量制御弁6bが全開の状態で第二EHC4bへの通電が行われる。これにより、排気および第二EHC4bから発せられる熱量によって第二NOx触媒5bが昇温される。
一方、第一NOx触媒5aの昇温を停止させた後、第二NOx触媒5bを昇温させるときに、第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tg以上である場合、第二EHC4bへの通電を行うと共に第一EHC4aへの通電を停止させてから所定時間t1経過後に第二排気流量制御弁6bを閉弁量ΔDv2だけ閉弁する。これによれば、第一EHC4aへの通電を停止させてから所定時間t1が経過するまでの間は第一分岐通路2aを流れる排気の流量が増加しない。そのため、第二NOx触媒5bの昇温の実行に伴って第一NOx触媒5aの温度Tc1が急激に低下するのを抑制することが出来る。
また、第二排気流量制御弁6bを閉弁するときの閉弁量ΔDv2は、第一NOx触媒5aを昇温させるときに第一排気流量制御弁6aを閉弁するときの閉弁量ΔDv1と同様、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1が大きいほど小さくされる。つまり、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1が大きいほど第一分岐通路2aを流れる排気の流量の増加量が少なくされる。
従って、本実施例によれば、第一NOx触媒5aの昇温を停止させた後、第二NOx触媒5bを昇温させるときに、第二NOx触媒5bの温度Tc2が機関排気温度Tg以上である場合であっても、第二NOx触媒5bを効率よく昇温させることが出来、且つ、第一NOx触媒5aの温度の急激な低下や過剰な低下を抑制することが出来る。その結果、排気浄化システム全体としての排気浄化能力を向上させることが出来る。
本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成は実施例1と同様であるためその説明を省略する。
<NOx還元制御>
ここで、本実施例において、第一および第二NOx触媒5a、5bに吸蔵されたNOxを還元するために行われるNOx還元制御について説明する。ここでは、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元する場合を例に挙げて説明する。
本実施例に係るNOx還元制御では、第一NOx触媒5aが活性状態にあるときに、第一燃料添加弁9aから還元剤として燃料を添加することで第一NOx触媒5aに流入する排気の空燃比をリッチ空燃比にまで低下させ、それによって第一NOx触媒5aの周囲雰囲気を還元雰囲気とする。
さらに、本実施例においては、第一燃料添加弁9aから燃料を添加するときに、第一排気流量制御弁6aを閉弁方向に制御する。これにより、第一NOx触媒5aを流れる排気の流量が減少し、該排気の流速が遅くなる。そのため、第一燃料添加弁9aから添加された燃料がNOxの還元反応に供されることなく第一NOx触媒5aをすり抜けることが抑制される。従って、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxをより効率よく還元することが可能となる。
このようなNOx還元制御は、第一NOx触媒5aにおけるNOx吸蔵量の推定値が所定吸蔵量以上となったときに実行される。第一NOx触媒5aにおけるNOx吸蔵量は内燃機関1での燃料噴射量の積算値等に基づいて推定される。また、第一排気流量制御弁6aを閉弁方向に制御するときの閉弁量は、NOx還元制御実行時における内燃機関1での燃料噴射量、排気の流量、第一NOx触媒5aの温度等に基づいて決定される。
<NOx触媒昇温制御3>
本実施例においても、実施例1に係るNOx触媒昇温制御を実行することで第一NOx触媒5aが活性温度Tcaにまで昇温される。これにより、第一NOx触媒5aが活性温度Tcaにまで昇温された後、該第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元すべく上述したNOx還元制御が実行される場合がある。
以下、本実施例において、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元すべくNOx還元制御が実行されているときに、第二NOx触媒5bを活性温度にまで昇温させる場合のNOx触媒昇温制御のルーチンについて図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行されるルーチンである。尚、本ルーチンは、実施例2に係るNOx触媒昇温制御のルーチンのS201および205、S207、S208をそれぞれS301およびS305、S307、S308に置き換えたものである。そのため、実施例2に係るNOx触媒昇温制御のルーチンと同様のステップには同様の参照番号を付しその説明を省略する。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS301において、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元すべくNOx還元制御が実行されているか否かを判別する。このS301において、肯定判定された場合、ECU10はS202に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S204において、肯定判定された場合、ECU10はS305に進む。S305において、ECU10は、現時点での第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv3を読み込む。
S206の後、ECU10はS307に進む。S307において、ECU10は、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1および第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv3に基づいて第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv4を算出する。第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1および第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv3と、第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv4との関係はマップとしてECU10に予め記憶されている。このマップにおいては、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1が大きいほど第二排気流量制御弁6bの閉
弁量ΔDv4は小さい値となっている。また、第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv3が大きいほど(即ち、第一排気流量制御弁6aの開度が小さいほど)第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv4は小さい値となっている。
次に、ECU10は、S308に進み、第二排気流量制御弁6bを閉弁量ΔDv4分閉弁する。これにより、第二分岐通路2bを流れる排気の流量が減少すると共に、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が第二分岐通路2bにおける排気の流量の減少分増加する。
上述したよう、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元すべくNOx還元制御が実行されている第一排気流量制御弁6aが閉弁方向に制御されている。このとき、第二分岐通路2bにおける排気の流量を減少させるべく第二排気流量制御弁6bを閉弁方向に制御しようとした場合、第一排気流量制御弁6aが全開状態にあるときに比べて第二排気流量制御弁6bの閉弁量が制限されることになる。
以上説明したルーチンによれば、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxを還元すべくNOx還元制御が実行されているときに第二NOx触媒5bを昇温させる場合、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1のみならず、第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv3にも基づいて第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv4を算出する。そして、第二排気流量制御弁6bを該閉弁量ΔDv4だけ閉弁する。これにより、第一分岐通路2aを流れる排気の流量の増加を制限しつつ第二分岐通路2bを流れる排気の流量を減少させることが出来る。これによれば、第一NOx触媒5aに吸蔵されたNOxの還元を促進させつつ第二NOx触媒5bを昇温させることが出来る。
尚、第一NOx触媒5aに吸蔵されたSOxを還元するために行われる所謂SOx被毒回復制御においても、第一燃料添加弁9aから燃料を添加するときに、第一排気流量制御弁6aを閉弁方向に制御する場合がある。このようなSOx被毒回復制御の実行中に第二NOx触媒5bを昇温させる場合においても、上記のようなNOx触媒昇温制御を適用してもよい。この場合、第一NOx触媒5aに吸蔵されたSOxの還元を促進させつつ第二NOx触媒5bを昇温させることが出来る。
本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムの概略構成は実施例1と同様であるためその説明を省略する。
<NOx触媒昇温制御4>
本実施例においては、第一NOx触媒5aの温度Tc1および第二NOx触媒5bの温度Tc2の両方が活性温度Tcaより低い場合、第一EHC4aおよび第二EHC4bの両方を通電させることで、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの両方を同時に昇温させる。以下、本実施例に係るNOx触媒昇温制御のルーチンについて図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、所定の間隔で繰り返し実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS401において、第一NOx触媒5aの温度Tc1が活性温度Tcaより低く且つ第二NOx触媒5bの温度Tc2が活性温度Tcaよりも低いか否かを判別する。このS401において、肯定判定された場合、ECU10はS402に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S402において、ECU10は、第一EHC4aおよび第二EHC4bに通電する。つまり、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの両方の昇温を実行する。
次に、ECU10は、S403に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1が第二NOx触媒5bの温度Tc2以上であるか否かを判別する。このS403において、肯定判定された場合、ECU10はS404に進み、否定判定された場合、ECU10はS411に進む。
S404に進んだECU10は、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2を算出する。
次に、ECU10は、S405に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2に基づいて第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv5を算出する。第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2および第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv5の関係はマップとしてECU10に予め記憶されている。このマップにおいては、第二NOx触媒5bの温度Tc2と機関排気温度Tgとの差ΔT2が大きいほど第一排気流量制御弁6aの閉弁量ΔDv5は小さい値となっている。
次に、ECU10は、S406に進み、第一排気流量制御弁6aを閉弁量ΔDv5分閉弁する。これにより、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が減少すると共に、第二分岐通路2bを流れる排気の流量が第一分岐通路2aにおける排気の流量の減少分増加する。
次に、ECU10は、S407に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS407において、肯定判定された場合、ECU10はS408に進み、否定判定された場合、ECU10はS407を繰り返す。
S408において、ECU10は、第一排気流量制御弁6aを全開に制御すると共に第一EHC4aへの通電を停止する。即ち、第一NOx触媒5aの昇温を停止させる。
次に、ECU10は、S409に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS409において、肯定判定された場合、ECU10はS410に進み、否定判定された場合、ECU10はS409を繰り返す。
S410において、ECU10は第二EHC4bへの通電を停止する。即ち、第二NOx触媒5bの昇温を停止させる。その後、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、S411に進んだECU10は、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1を算出する。
次に、ECU10は、S412に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1に基づいて第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv6を算出する。第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1および第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv6の関係はマップとしてECU10に予め記憶されている。このマップにおいては、第一NOx触媒5aの温度Tc1と機関排気温度Tgとの差ΔT1が大きいほど第二排気流量制御弁6bの閉弁量ΔDv6は小さい値となっている。
次に、ECU10は、S413に進み、第二排気流量制御弁6bを閉弁量ΔDv6分閉弁する。これにより、第二分岐通路2bを流れる排気の流量が減少すると共に、第一分岐通路2aを流れる排気の流量が第二分岐通路2bにおける排気の流量の減少分増加する。
次に、ECU10は、S414に進み、第二NOx触媒5bの温度Tc2が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS414において、肯定判定された場合、ECU10はS415に進み、否定判定された場合、ECU10はS414を繰り返す。
S415において、ECU10は、第二排気流量制御弁6bを全開に制御すると共に第二EHC4bへの通電を停止する。即ち、第二NOx触媒5bの昇温を停止させる。
次に、ECU10は、S416に進み、第一NOx触媒5aの温度Tc1が活性温度Tca以上にまで上昇したか否かを判別する。このS416において、肯定判定された場合、ECU10はS417に進み、否定判定された場合、ECU10はS416を繰り返す。
S417において、ECU10は第一EHC4aへの通電を停止する。即ち、第一NOx触媒5aの昇温を停止させる。その後、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
以上説明したルーチンによれば、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの両方を同時に昇温させる場合、より温度が高いNOx触媒が設けられている方の分岐通路を流れる排気の流量が減少される。つまり、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの内、排気の持ち去り熱量がより多くなり易い方の二NOx触媒が設けられている分岐通路における排気の流量を優先的に少なくする。
これにより、第一NOx触媒5aから排気によって持ち去られる持ち去り熱量と第二NOx触媒5bから排気によって持ち去られる持ち去り熱量の総量を抑制しつつ両方のNOx触媒5a、5bを昇温することが出来る。従って、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの両方を全体としてはより効率的に昇温することが可能となる。
尚、上記ルーチンでは、第一NOx触媒5aおよび第二NOx触媒5bの両方を同時に昇温させる場合、より温度の高いNOx触媒が設けられた分岐通路において流量制御弁を閉弁方向に制御し、他方の流量制御弁を全開状態とした。しかしながら、他方の流量制御弁は必ずしも全開状態である必要はなく、例えば、第一NOx触媒5aの温度Tc1が第二NOx触媒5bの温度Tc2以上である場合、第一排気流量制御弁6aの開度を第二排気流量制御弁6bの開度よりも小さくすればよい。また、第二NOx触媒5bの温度Tc2が第一NOx触媒5aの温度Tc1以上である場合、第二排気流量制御弁6bの開度を第一排気流量制御弁6aの開度よりも小さくすればよい。
このように各排気流量制御弁6a、6bの開度を制御することで、排気の持ち去り熱量がより多くなり易い方のNOx触媒が設けられている分岐通路における排気の流量がより少ない量となる。従って、第一NOx触媒5aから排気によって持ち去られる持ち去り熱量と第二NOx触媒5bから排気によって持ち去られる持ち去り熱量の総量を抑制しつつ両方のNOx触媒5a、5bを昇温することが出来る。
上記各実施例においては、各NOx触媒5a、5bを活性温度に昇温する場合について説明した。しかしながら、例えば、SOx被毒回復制御時に各NOx触媒5a、5bの温度をSOxの還元が可能な温度にまで昇温させる場合等に各実施例に係るNOx触媒昇温制御を適用してもよい。
また、各実施例においては、各EHC4a、4bに通電することで各NOx触媒5a、5bを昇温する場合について説明した。しかしながら、EHC4a、4bを設けずに、各
燃料添加弁9a、9bによる燃料添加や内燃機関1において主燃料噴射よりも遅い時期に副燃料噴射を実行することで各NOx触媒5a、5bを昇温する場合に、各実施例に係るNOx触媒昇温制御における各排気流量制御弁6a、6bの制御を適用してもよい。
実施例1に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図。 実施例1に係るNOx触媒昇温制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例2に係るNOx触媒昇温制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例3に係るNOx触媒昇温制御のルーチンを示すフローチャート。 実施例4に係るNOx触媒昇温制御のルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・排気通路
2a・・第一分岐通路
2b・・第二分岐通路
3・・・吸気通路
4a・・第一ヒータ付触媒(第一EHC)
4b・・第二ヒータ付触媒(第二EHC)
5a・・第一吸蔵還元型NOx触媒(第一NOx触媒)
5b・・第二吸蔵還元型NOx触媒(第二NOx触媒)
6a・・第一排気流量制御弁
6b・・第二排気流量制御弁
10・・ECU
11a・・第一排気温度センサ
11b・・第二排気温度センサ
12・・アクセル開度センサ
13・・機関排気温度センサ

Claims (6)

  1. 途中で複数の分岐通路に分岐する排気通路と、
    各分岐通路にそれぞれ設けられた排気浄化触媒と、
    各排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、
    各排気浄化触媒を昇温させる昇温手段と、
    各分岐通路を流れる排気の流量を制御する排気流量制御手段と、を備え、
    各排気浄化触媒の温度が排気の温度以上のときであって前記昇温手段によって一部の排気浄化触媒を昇温させるときに、前記排気流量制御手段によって、該一部の排気浄化触媒が設けられた一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させると共に一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を一部の分岐通路における排気の流量の減少分増加させる内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記排気流量制御手段によって前記一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、前記一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒の温度と排気の温度との差に基づいて決定することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記排気流量制御手段によって前記一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、前記一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒の温度と排気の温度との差が大きいほど少なくすることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記一部の排気浄化触媒を目標温度まで昇温させた後、前記昇温手段による前記一部の排気浄化触媒の昇温を停止させ、さらに、前記昇温手段によって前記一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた排気浄化触媒を昇温させる場合、前記昇温手段による前記一部の排気浄化触媒の昇温を停止させてから所定時間が経過するまでの間は前記排気流量制御手段によって前記一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を減少させることを禁止することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記排気浄化触媒が吸蔵還元型NOx触媒であって、
    各吸蔵還元型NOx触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段をさらに備え、
    各吸蔵還元型NOx触媒の温度が排気の温度以上のときであって前記昇温手段によって一部の吸蔵還元型NOx触媒を昇温させるときに、該一部の吸蔵還元型NOx触媒以外の吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵された酸化物を還元すべく前記還元剤供給手段によって還元剤を供給すると共に前記一部の分岐通路以外の分岐通路を流れる排気の流量を減少させている場合、前記排気流量制御手段によって前記一部の分岐通路を流れる排気の流量を減少させるときの減少量を、前記一部の分岐通路以外の分岐通路に設けられた吸蔵還元型NOx触媒の温度と排気の温度との差および前記一部の分岐通路以外の分岐通路における排気の流量の減少量に基づいて決定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 各排気浄化触媒の温度が排気の温度以上のときであって前記昇温手段によって前記一部の排気浄化触媒および一部の排気浄化触媒以外の排気浄化触媒の両方を同時に昇温させるときは、前記排気流量制御手段によって、より温度が高い排気浄化触媒が設けられている方の分岐通路を流れる排気の流量をより温度が低い排気浄化触媒が設けられている方の分岐通路を流れる排気の流量よりも少なくすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記昇温手段が、各分岐通路における前記排気浄化触媒より上流側に設けられたヒータ付触媒であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
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