JP2008019704A - 柱脚接合仕口 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 建物構造体10の相並ぶ複数の柱11の各柱脚11Aには構造材としての横架材13が接合され、各柱脚11Aを基礎14に接合する柱脚接合仕口20であって、複数の柱11のうちの少なくとも1つの柱11の柱脚11Aにベース部材21を引張接合し、基礎14とベース部材21の間に少なくとも2本のロッド22A、22Bの組合せからなるロッド対22を設け、それらのロッド22A、22Bはそれらの下端を基礎14に接合するとともに、それらの上端をベース部材21に接合し、それらのロッド22A、22Bの上端間隔を下端間隔より狭くして、それらのロッド22A、22Bのうちで少なくとも一方のロッド22Bの上端をベース部材21の一端に剛接合し、ベース部材21は前記柱脚11Aに引張接合され、ベース部材21と柱脚11Aの間に導入張力がかけられてなるもの。
【選択図】 図2
Description
(a)柱脚にベース部材を引張接合し、下部構造体とベース部材の間に2本のロッドの組合せからなるロッド対を設け、2本のロッドはそれらの下端を下部構造体に接合するとともに、それらの上端をベース部材に接合し、2本のロッドの上端間隔を下端間隔より狭くしてなることにより、2本のロッドの軸力がベース部材に曲げモーメントを及ぼし、この曲げモーメントが柱の変形(柱と基礎の交差角度の変位)を少なくし、建物全体の変形を極小にするように作用する。
(e)弾性突張り材の両端部をベース部材又はロッドに支持し、弾性突張り材の中間部をベース部材から浮かし、弾性突張り材の中間部とベース部材に挿通したボルトを柱の柱脚に引張接合することにより、簡易な構造により、柱脚にベース部材を引張接合できる。
(f)ベース部材が引張接合される柱脚が床梁用ジョイントピースを含み、弾性突張り材とベース部材と床梁用ジョイントピースと該ジョイントピース内の床梁に挿通されたボルトが、床梁に添設した座金を介して上記柱脚に引張接合されるものとした。従って、柱脚にベース部材を引張接合する張力が柱脚とベース部材の間に確実に導入される。
(g)座金が床梁の長手方向に沿う方向でボルトの挿通位置から両側に離隔する床梁上の2位置にスペーサを介して着座され、座金は両スペーサに挟まれる範囲で床梁との間にギャップを設けるものとした。従って、柱脚にベース部材を引張接合する張力が柱脚とベース部材の間に一層確実に導入される。
(h)床梁が切除梁であるときには、床梁の突出端が自由端となって開放されているから、床梁の剛性が期待できず、ボルトに締結力をかけても、柱脚とベース部材の間に有効な張力、ひいては耐引き剥がし力を確保することに困難がある。本発明では、床梁が切除梁であっても、上述(g)による導入張力により柱脚(床梁)とベース部材の間に有効な耐引き剥がし力を確保できる。
(i)建物構造体を上述(d)のベース部材(横材)とロッド(斜材及び/又は鉛直材)との剛接合部の上に載置するときには、建物構造体の柱脚に接合する構造材としての横架材(梁、桁、胴差し、土台等)の固定度を強化できる。2本のロッドの軸力がベース部材に及ぼす前述(a)の曲げモーメントMrを建物構造体の柱脚(床梁)に伝えるとき、建物構造体の柱と、建物構造体のベース部材への支圧支点(載置点)の距離が大きくなり、支点反力が軽減する(但し、曲げモーメントMrが建物構造体の支圧でなく、引き抜き力を当該支点に及ぼすときには、支点反力軽減の効果はなく、別途の梁固定ボルトに反力がかかる。)
(j)建物構造体の柱に剪断力が作用し、2本のロッドに軸力が発生するとき、2本のロッドの軸力に起因して柱脚に生ずる曲げモーメントMrが、柱に作用する剪断力に起因して柱脚に生ずる曲げモーメントMcと逆方向になる。従って、曲げモーメントMcによる柱の変形と、曲げモーメントMrによる柱の変形が互いに相殺し、柱の変形を少なくし、建物全体の変形を極小にする。
(l)曲げモーメントMrと曲げモーメントMcを、Mr=Mcとすることにより、柱脚は下部構造体に対し剛接合状態(柱脚は回転せず、柱と基礎の交差角度は変位しない)になり、柱の変形を少なくすることができる。ベース部材の移動はない。
(m)曲げモーメントMrと曲げモーメントMcを、Mr>Mcとすることにより、柱脚はMcよる変形をMrによって逆方向に戻され、超剛接合状態になり、柱の変形を上述(l)より少なくすることができる。ベース部材は剪断方向に移動する。
(n)ベース部材に、柱に作用する剪断力Q1と同方向の剪断力Q2が作用するようにすることにより、下部構造体が2本のロッドに及ぼす支点反力Q=Q1+Q2を大きくし、ひいては2本のロッドの軸力を大きく、曲げモーメントMrを大きくし、2本のロッドを設けたことの効果を一層向上できる。
(o)下部構造体を基礎とし、建物構造体の柱を基礎に接合する接合仕口において、上述(a)〜(n)を実現できる。
(p)下部構造体を下階建物構造体とし、上階建物構造体の柱を下階建物構造体の柱頭又は梁に接合する接合仕口において、上述(a)〜(n)を実現できる。梁勝ち工法において高い剛性を得ることができる。
建物構造体(建物ユニット)10は、図1〜図3に示す如く、四角箱形骨組構造のラーメン構造をなし、平面視で相直交する桁面と妻面のそれぞれにおいて、相並ぶ柱11、11の上端部に剛接合されるジョイントピース12Aに天井梁12を剛接合することにより、それら柱11、11の上端部を連結するとともに、相並ぶ柱11、11の下端部(柱脚11A)に剛接合されるジョイントピース13Aに床梁13(横架材)を剛接合することにより、それら柱11、11の下端部を連結する。
柱脚接合架台20Aは、図2〜図4に示す如く、建物構造体10の桁面と妻面が直交するコーナー部に設けられる柱11の柱脚11Aの直下に配置される1本のロッド22Aと、桁面と妻面のそれぞれの床梁13の直下に配置される各1本のロッド22Bと、桁面と妻面のそれぞれにおいて両ロッド22A、22Bの上端部に接合されてそれらを連結するベース部材21とを有する。2本のロッド22Aとロッド22Bは桁面と妻面のそれぞれにおいてロッド対22を構成し、それらの上端間隔を下端間隔より狭くする。
(1)柱11に水平剪断力Q1が作用する。本実施例では更に、ベース部材21に、柱11に作用する剪断力Q1と同方向の水平剪断力Q2(柱11の下半分に対応する壁荷重、風圧力等)が作用する。尚、剪断力Q1、Q2は仮想的に1つの柱に作用する剪断力とする。
Va+Vb=0 … (2)
Mr=Ta×a+Tb+b … (3)
Mr=(Ha/cosθa)×a+(Hb/cosθb)×b … (4)
a=f・sinθa、 b=f・sinθb … (5)
(a)柱脚11Aにベース部材21を引張接合し、基礎14とベース部材21の間に2本のロッド22A、22Bの組合せからなるロッド対22を設け、2本のロッド22A、22Bはそれらの下端を基礎14に接合するとともに、それらの上端をベース部材21に接合し、2本のロッド22A、22Bの上端間隔を下端間隔より狭くしてなることにより、2本のロッド22A、22Bの軸力Ta、Tbがベース部材21に曲げモーメントMrを及ぼし、この曲げモーメントMrが柱11の変形(柱11と基礎の交差角度の変位)を少なくし、建物全体の変形を極小にするように作用する。
建物構造体60は、図7に示す如く、四角箱形骨組構造のラーメン構造をなし、平面視で相直交する桁面と妻面のそれぞれにおいて、相並ぶ柱61、61の上端部に剛接合されるジョイントピース62Aに天井梁62を剛接合することにより、それら柱61、61の上端部を連結するとともに、相並ぶ柱61、61の下端部(柱脚61A)に剛接合されるジョイントピース63Aに床梁63(横架材)を剛接合することにより、それら柱61、61の下端部を連結する。
建物構造体(建物ユニット)110は、図8に示す如く、四角箱形骨組構造のラーメン構造をなし、平面視で相直交する長辺と短辺のそれぞれにおいて、相並ぶ柱111、111の上端部に剛接合されるジョイントピース112Aに天井梁112を剛接合することにより、それら柱111、111の上端部を連結するとともに、相並ぶ柱111、111の下端部(柱脚111A)に剛接合されるジョイントピース113Aに床梁113(横架材)を剛接合することにより、それら柱111、111の下端部を連結する。
(a)柱脚111Aに連結部材121を引張接合し、基礎114と連結部材121の間に2本のロッド122A、122Bの組合せからなるロッド対122を設け、2本のロッド122A、122Bはそれらの下端を基礎114に接合するとともに、それらの上端を連結部材121に接合し、2本のロッド122A、122Bの上端間隔を下端間隔より狭くしてなることにより、2本のロッド122A、122Bの軸力Ta、Tbが連結部材121に曲げモーメントMrを及ぼし、この曲げモーメントMrが柱111の変形(柱111と基礎の交差角度の変位)を少なくし、建物全体の変形を極小にするように作用する。
(f)座金152が床梁113の長手方向に沿う方向でボルト151の挿通位置から両側に離隔する床梁113上の2位置にスペーサ153を介して着座され、座金152は両スペーサ153に挟まれる範囲で床梁113との間にギャップHを設けるものとした。従って、柱脚111Aにベース部材121を引張接合する張力が柱脚111Aとベース部材121の間に一層確実に導入される。
11 柱
11A 柱脚
13、63 床梁(横架材)
14 基礎(下部構造体)
20 柱脚接合仕口
21 ベース部材
22 ロッド対
22A、22B ロッド
50 弾性突張り材
51 ボルト
110 建物構造体
111 柱
111A 柱脚
113 床梁(横架材)
114 基礎(下部構造体)
120 柱脚接合仕口
121 ベース部材
122 ロッド対
122A、122B ロッド
150 弾性突張り材
151 ボルト
151A、152 座金
153 スペーサ
Claims (12)
- 建物構造体の相並ぶ複数の柱の各柱脚には構造材としての横架材が接合され、各柱脚を下部構造体に接合する柱脚接合仕口であって、
複数の柱のうちの少なくとも1つの柱の柱脚にベース部材を接合し、
下部構造体とベース部材の間に少なくとも2本のロッドの組合せからなるロッド対を設け、それらのロッドはそれらの下端を下部構造体に接合するとともに、それらの上端をベース部材に接合し、それらのロッドの上端間隔を下端間隔より狭くし、それらのロッドのうちで少なくとも一方のロッドの上端をベース部材の一端に剛接合し、
ベース部材は前記柱脚に引張接合され、ベース部材と柱脚の間に導入張力がかけられてなる柱脚接合仕口。 - 前記柱の柱脚に引張接合される前記ベース部材における該柱脚に対する反対側に弾性突張り材を設け、弾性突張り材の両端部をベース部材又は前記ロッドに支持し、弾性突張り材の中間部をベース部材から浮かし、弾性突張り材の中間部とベース部材に挿通したボルトを柱の柱脚に引張接合してなる請求項1に記載の柱脚接合仕口。
- 前記ベース部材が引張接合される柱脚が床梁用ジョイントピースを含み、弾性突張り材とベース部材と床梁用ジョイントピースと該ジョイントピース内の床梁に挿通されたボルトが、床梁に添設した座金を介して上記柱脚に引張接合される請求項2に記載の柱脚接合仕口。
- 前記座金が床梁の長手方向に沿う方向でボルトの挿通位置から両側に離隔する床梁上の2位置にスペーサを介して着座され、座金は両スペーサに挟まれる範囲で床梁との間にギャップを設けてなる請求項3に記載の柱脚接合仕口。
- 前記床梁が床梁用ジョイントピースからの突出端を自由端とする切除梁である請求項4に記載の柱脚接合仕口。
- 前記建物構造体を前記ベース部材と前記ロッドとの剛接合部の上に載置してなる請求項1〜5のいずれかに記載の柱脚接合仕口。
- 前記建物構造体の柱に剪断力が作用し、ロッド対の構成ロッドに軸力が発生するとき、それらのロッドの軸力に起因して柱脚に生ずる曲げモーメントMrが、柱に作用する剪断力に起因して柱脚に生ずる曲げモーメントMcと逆方向になる請求項1〜6のいずれかに記載の柱脚接合仕口。
- Mr=Mcである請求項7に記載の柱脚接合仕口。
- Mr>Mcである請求項7に記載の柱脚接合仕口。
- 前記ベース部材に、前記柱に作用する剪断力と同方向の剪断力が作用するようにする請求項9に記載の柱脚接合仕口。
- 前記下部構造体が基礎である請求項1〜10のいずれかに記載の柱脚接合仕口。
- 前記下部構造体が下階建物構造体である請求項1〜10のいずれかに記載の柱脚接合仕口。
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CN104727443A (zh) * | 2015-04-10 | 2015-06-24 | 中亿丰建设集团股份有限公司 | 一种隔震支座及其安装方法 |
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