JP2008019008A - 乗客コンベアの表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス中等のように乗客の侵入を阻止したい場合には、乗客の誤侵入を確実に防止できる乗客コンベアの表示装置を提供する。
【解決手段】乗客コンベアの乗降口の床10内に設けられた収容室11と、収容室11の上面を塞ぐように床面に配置される透光性の保護ガラス体12と、保護ガラス体12で塞がれた収容室11内に収容される収容状態と、床面上に立設される立設状態とに姿勢を可変でき、映像信号に基づいた表示内容を画面に表示する表示部13とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、昇降口の床面に設置される乗客コンベアの表示装置に関する。
乗客コンベアの乗降口の床面に表示部を設置したものが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。この表示部は、映像信号に基づいた表示内容を画面に表示するものであり、その表示内容を自由に可変できる。例えば、階床文字や昇降方向を示す内容を表示することによって乗客コンベアの利便性を向上させることができる。
また、乗客コンベアがメンテナンス中の場合には、表示部にその旨を表示し、これによって乗客の誤侵入を未然に防止できる。
特開平2−209387号 実開昭62−132091号
しかしながら、乗降口の床面自体はフラットな面であるため、その床面に表示されたメンテナンス中の表示を見落とす可能性があり、乗客の誤侵入を確実に防止することができない。
そこで、本発明は、メンテナンス中等のように乗客の侵入を阻止したい場合には、乗客の誤侵入を確実に防止できる乗客コンベアの表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、乗客コンベアの表示装置であって、乗客コンベアの乗降口の床内に設けられた収容室と、この収容室の上面を塞ぐように前記床面に配置される透光性の保護体と、この保護体で塞がれた前記収容室内に収容される収容状態と、前記床面上に立設される立設状態とに姿勢を変位でき、映像信号に基づいた表示内容を画面に表示する表示部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、昇降口の床面に表示部を立設し、表示部に侵入できない理由等を表示すれば、表示内容が見やすく、且つ、仮に表示内容を見落とした場合でも表示部が床面より突出しているため、乗客が乗客コンベアに乗り込むことはない。メンテナンス中等のように乗客の乗り込みを阻止したい場合には、乗客の誤侵入を確実に防止できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図8は本発明の第1の実施の形態を示し、図1はエスカレータの概略構成図、図2(a)は表示部の収容状態を示す平面図、図2(b)は表示部の収容状態を示す断面図、図3(a)は表示部の立設状態を示す平面図、図3(b)は表示部の立設状態を示す断面図、図4(a)、(b)〜図7(a)、(b)はそれぞれ収容状態にある場合の表示部の表示例を示す図、図8は立設状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。
図1において、乗客コンベアとしてのエスカレータ1は、上階床(図示せず)と下階床(図示せず)の間に亘って配置されたトラス構造体2と、このトラス構造体2内で、且つ、上階床と下階床の各近傍位置に配置された一対の踏段チェーン歯車3,4と、この一対の踏段チェーン歯車3,4の間に掛け渡された無限端の踏段チェーン(図示せず)と、この踏段チェーンに連鎖状に支持された複数の踏段6と、トラス構造体2の上面の左右位置に立設された一対の欄干7と、この一対の欄干7の外周を移動軌跡とする一対の移動手摺8とを備えている。
トラス構造体2には、上階床(図示せず)と下階床(図示せず)の同一高さに、昇降口の床10がそれぞれ形成されている。乗客は、昇降口の一方の床10を通ってエスカレータ1に進入し、他方の床10を通ってエスカレータ1から退出する。
各昇降口の床10内には、収容室11がそれぞれ形成されている。各収容室11の上面を塞ぐように保護体としての保護ガラス体12が配置され、この保護ガラス体12で塞がれた収容室11内に表示部13が収容されている。
保護ガラス体12は、透光性の強化ガラス材にて形成され、表示部13の表示面を保護している。保護ガラス体12は、表示部13に一体に固定されている。保護ガラス体12は、表示部13と共に収容室11から取り出される。
表示部13は、図2に示すように、収容室11内に収容される収容状態と、図3に示すように、床面上に立設される立設状態とに姿勢を可変できる。表示部13が立設状態とされた場合に、収容室11の開放された箇所は閉塞プレート14によって塞がれる。
表示部13は、映像信号に基づいた表示内容を画面に表示できる装置であり、例えば液晶モニタやLED表示器にて形成される。又、表示部13は、表示内容を無線LANやブルーツース等の無線情報伝達手段(図示せず)を用いて変更できるよう構成されている。
次に、表示部13の表示内容について説明する。表示部13が収容状態では、図4(a)、(b)に示すように、設置施設に関する情報である床階情報を表示する。又、図5(a)、(b)や図6(a)、(b)に示すように、エスカレータ1に関する情報であるエレベータ1の稼働状況やその移動方向を表示する。更に、図7(a)、(b)に示すように、設置施設に関する情報とエスカレータ1に関する情報の双方を表示する。これら以外の表示例としては、デパートの商品コマーシャル、アミューズメントパークのキャラクター案内・注意事項説明等がある。このように多目的な情報を表示しても良い。
また、エスカレータ1のメンテナンス時には保守員が表示部13を立設状態とする。この表示部13の立設状態では、図8に示すように、エスカレータ1がメンテナンス中であることを認識させる内容を表示する。
以上、本実施の形態では、昇降口の床10内に収容した表示部13を床10に立設できるように構成したので、昇降口の床10に表示部13を立設し、表示部13に侵入できない理由等を表示すれば、表示内容が見やすく、且つ、仮に表示内容を見落とした場合でも表示部13が床面より突出しているため、乗降がエスカレータ1に誤って乗り込むことを阻止することができる。以上より、メンテナンス中等のように乗客の乗り込みを阻止したい場合には、乗客の誤侵入を確実に防止できる。
又、表示部13の表示面は保護ガラス体12で保護されているため、表示部13の損傷を防止できる。
この第1の実施の形態では、表示部13が立設状態とされた場合に、収容室11の開放された箇所を塞ぐ閉塞プレート14を設けたので、保守員等が収容室11に落下等する事故を予防できる。これにより、エスカレータの安全性の向上を図ることができる。
この第1の実施の形態では、表示部13の表示内容を無線LANやブルーツース等の無線情報伝達手段(図示せず)を用いて変更できるので、表示部13を収容室11から取り出すことなく、ニーズに合わせた情報表示を迅速に行うことができる。
この実施の形態では、表示部13に保護ガラス体12が一体に固定されているため、姿勢変更作業時に表示部13と保護ガラス体12を一体に取り扱うことができ、取扱い性が良い。
(第2の実施の形態)
図9及び図10は本発明の第2の実施の形態を示し、図9は表示部の収容状態を示す断面図、図10は表示部の立設状態を示す断面図である。なお、図9及び図10において、第1の実施の形態と同一構成箇所には同一符号を付している。
図9及び図10に示すように、この第2の実施の形態では、表示部13の背面に閉塞プレート15の先端が回転自在で、且つ、背面の上下方向に沿ってスライド自在に支持されている。図9に示すように、表示部13の背面に閉塞プレート15を密着させた状態として表示部13を収容室11内に収容する。そして、図10に示すように、表示部13を床10上に立設させる場合には、閉塞プレート15を表示部13の背面の下方にスライドさせ、閉塞プレート15の下端を収容室11の端面に係止させる。これによって、収容室11の開放された箇所が閉塞プレート15で塞がれる。
この第2の実施の形態によれば、閉塞プレート15の収容と設置が簡単にできる。しかも、閉塞プレート15が表示部13の立設状態を確実に保持する。
(第3の実施の形態)
図11及び図12は本発明の第3の実施の形態を示し、図11は表示部の収容状態を示す断面図、図12は表示部の立設状態を示す断面図である。なお、図11及び図12において、第1の実施の形態と同一構成箇所には同一符号を付している。
図11及び図12に示すように、この第3の実施の形態では、表示部13の背面には係止フック13aが固定されている。又、収容室11の端面には閉塞プレート16が回転自在に支持されている。図11に示すように、閉塞プレート16を収容室11の奥深くに収容して表示部13を収容室内11に収容する。そして、図12に示すように、表示部13を床10上に立設させる場合には、表示部13を立設状態とし、閉塞プレート16を収容室11内で回転し、閉塞プレート16の先端を表示部13の係止フック13aに係止させる。これによって、収容室11の開放された箇所が閉塞プレート16で塞がれる。
この第2の実施の形態によれば、閉塞プレート16の収容と設置が簡単にできる。しかも、閉塞プレート16が表示部13の立設状態を確実に保持する。
(保護ガラス体の変形例)
図13(a)、(b)〜図16(a)、(b)は保護ガラス体の第1変形例〜第4変形例をそれぞれ示し、図13〜図16の各(a)は各変形例の保護ガラス体の平面図、図13〜図16の各(b)は各保護ガラス体の正面図である。各変形例では、保護ガラス体12A〜12Dの上面に各種形態の凹凸がそれぞれ形成されている。具体的に説明すると、図13(a)、(b)では、保護ガラス体12Aの上面に格子状に配索された凸部20が形成されている。図14(a)、(b)では、保護ガラス体12Bの上面に正方形の凹面21aと凸面21bが格子状に交互に形成されている。図15(a)、(b)では、保護ガラス体12Cの上面に格子状の配索された凹部22が形成されている。図16(a)、(b)では、保護ガラス体12Dの上面に、円形の凹部23が等間隔に形成されている。尚、円形の凹部23ではなく凸部を形成しても良い。
この第1〜第4変形例の保護ガラス体12A〜12Dでは、その上面に凹凸があるため、雨の日等で保護ガラス体12A〜12Dの上面が水に濡れたとしても乗客が足を滑らすことを極力防止できる。
これら各実施の形態では、表示部13は床10に何ら支持されていないが、表示部13を床10に回転自在に支持し、表示部13を回転操作することによって収容状態と立設状態に変更できるにしても良い。このようにすれば、表示部13の姿勢変更作業性が向上する。
また、これら各実施の形態では、乗客コンベアがエスカレータ1の場合を説明したが、エスカレータ以外の乗客コンベア(例えば動く歩道)にも同様に適用できることはもちろんである。又、乗客コンベアは、屋内と屋外のいずれに設定されたものであっても良い。更に、トラス構造体2の外装部材や欄干7,(図示せず)は、透光性部材と不透光性部材のいずれの部材で形成されたものであっても良い。
さらに、これら各実施の形態では、保護体がガラスでなるが、合成樹脂などの他の材料で構成されていても勿論良い。
本発明の第1の実施の形態に係るエスカレータの概略構成図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る表示部の収容状態を示す平面図、(b)はその断面図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る表示部の立設状態を示す平面図、(b)は表示部の立設状態を示す断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ収容状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ収容状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ収容状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ収容状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。 立設状態にある場合の表示部の表示例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る表示部の収容状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る表示部の立設状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る表示部の収容状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る表示部の立設状態を示す断面図である。 (a)は第1変形例に係る保護ガラス体の平面図、(b)はその正面図である。 (a)は第2変形例に係る保護ガラス体の平面図、(b)はその正面図である。 (a)は第3変形例に係る保護ガラス体の平面図、(b)はその正面図である。 (a)は第4変形例に係る保護ガラス体の平面図、(b)はその正面図である。
符号の説明
1 エスカレータ(乗客コンベア)
10 昇降口の床
11 収容室
12,12A〜12D 保護ガラス体
13 表示部
14,15,16 閉塞プレート

Claims (6)

  1. 乗客コンベアの乗降口の床内に設けられた収容室と、
    前記収容室の上面を塞ぐように床面に配置される透光性の保護体と、
    前記保護体で塞がれた前記収容室内に収容される収容状態と、前記床面上に立設される立設状態とに姿勢を変位でき、映像信号に基づいた表示内容を画面に表示する表示部と、
    を備えたことを特徴とする乗客コンベアの表示装置。
  2. 前記表示部が立設状態の場合に、前記収容室の開放された箇所を塞ぐ閉塞プレートを設けたことを特徴とする請求項1に記載された乗客コンベアの表示装置。
  3. 前記表示部は、表示内容を無線情報伝達手段を用いて変更できることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された乗客コンベアの表示装置。
  4. 立設状態の前記表示部には、乗客コンベアがメンテナンス中であることを認識させる内容を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された乗客コンベアの表示装置。
  5. 収容状態の前記表示部には、乗客コンベアに関する情報、もしくは設置施設に関する情報を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された乗客コンベアの表示装置。
  6. 前記保護体の上面には、凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された乗客コンベアの表示装置。
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