JP2008018994A - 自立可能な包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の商品を分包する際に、意匠性良くかつ機能的な分包を可能とし、また、陳列する場所を選ぶことなく、様々な陳列状況に対応可能な、自立性を有する包装体を提供する。
【解決手段】2以上の包装体を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、もしくは前記包装体の表面、もしくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とする、自立可能な包装体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、内容物を小分けして包装してなる包装体を複数個連結してなる包装体に関し、包装体が自立して見栄えが良く、商品の前後両方を印刷の施された表面とすることが可能な、意匠性の高い自立可能な包装体に関する。
従来、菓子類や冷凍食品、生鮮食品など、必要量に応じた小分けの包装体が、多数セットで売られている場合がある。例えば、ハムやウインナーを数パックまとめてテープ等で巻いたものや、1パックの菓子を縦方向に複数連結したものを、その上端にフック等を引っ掛けたものなどである。特に、近年は少子高齢化や単身世帯の増加による「個食化」が進んでおり、食品等をこのように分包した状態で提供することができることは、消費者にとって利便性の高いものである。また、分包する内容物を異ならせることにより、様々な種類の内容物を同時に提供することが可能であるため、売り手側にも買い手側にも便利なものである(例えば特許文献1)。
しかし、このように食品等を分包販売する場合、前述のように複数の商品をテープで巻いたり、或いは、図18(a)に示すように、複数の商品が縦方向に繋がった状態のものをフックにぶら下げて販売しているため、図18(b)に示すように、陳列状態が限られる、また、一旦手に取った商品を元に戻した際に包装体の裏面が表示されてしまう場合があり、商品の見栄えが良くない等の問題がある。
また、通常、複数の商品を陳列する際には、手前から奥方へと順番に並べていくことにより、自立性のない袋体などの商品を多数陳列する方法が一般的である。しかし、商品が減っていくにつれ、図19に示すように、商品が傾く、或いは商品が倒れてしまい、陳列の見た目が良くない、商品のイメージを損ねてしまう等の問題がある。
特開2002−223号公報
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、主に、複数の商品を分包する際に、意匠性良くかつ機能的に分包可能とし、また、陳列する場所を選ぶことなく、様々な陳列状況においても対応可能な、自立性を有する包装体を提供することである。
そこで、これらの課題を解決するため、本発明の請求項1記載の発明は、2以上の包装体を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、もしくは前記包装体の表面、もしくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項2記載の発明は、前記包装体は、該包装体の少なくとも上下部分をそれぞれシールしてなるシール部を有する袋体であって、2以上の前記袋体の前記シール部を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分のシール部をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、もしくは前記包装体の表面、もしくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項3記載の発明は、前記連結部は、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の面同士を貼り合せた面結合の連結部、もしくは、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の辺同士を接合した線結合の連結部であることを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項4記載の発明は、前記連結部は、前記包装体間に挿入した面であることを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項5記載の発明は、2つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、2つの前記包装体の表面と、2つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、2つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項6記載の発明は、3つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、3つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、3つの前記包装体の表面の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項7記載の発明は、4つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、4つの前記包装体の表面の4辺からなる略四角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、自立可能な包装体である。
また、本発明の請求項8記載の発明は、複数の前記包装体に施した印刷の向きを、前記包装体によって異ならせたことを特徴とする、自立可能な包装体である。
本発明の請求項1記載の発明は、2以上の包装体を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、もしくは前記包装体の表面、もしくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とするから、縦方向にも横方向にも自立可能な包装体を提供することができる。よって、様々な陳列環境にも対応可能であり、さらには、包装体の前後上下面にそれぞれ印刷を施すことができ、意匠性の高い包装体を提供することが可能である。
また、本発明の請求項2記載の発明は、前記包装体は、該包装体の少なくとも上下部分をそれぞれシールしてなるシール部を有する袋体であって、2以上の前記袋体の前記シール部を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分のシール部をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、もしくは前記包装体の表面、もしくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とするから、軟包装体などの袋体であっても、縦方向にも横方向にも自立可能な包装体を提供することができる。よって、様々な陳列環境にも対応可能であり、さらには、意匠性の高い包装体を提供することが可能である。
また、本発明の請求項3記載の発明は、前記連結部は、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の面同士を貼り合せた面結合の連結部、もしくは、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の辺同士を接合した線結合の連結部であることを特徴とするから、様々な形状の包装体であっても、簡単な手段により連結部を形成することが可能である。
また、本発明の請求項4記載の発明は、前記連結部は、前記包装体間に挿入した面であることを特徴とするから、様々な形状の包装体であっても、簡単な手段により連結部を形成することが可能である。
また、本発明の請求項5記載の発明は、2つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、2つの前記包装体の表面と、2つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、2つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とするから、2つの包装体からなる、意匠性に優れかつ自立可能な包装体を提供することが可能である。
また、本発明の請求項6記載の発明は、3つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、3つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、3つの前記包装体の表面の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とするから、3つの包装体からなる、意匠性に優れかつ自立可能な包装体を提供することが可能である。
また、本発明の請求項7記載の発明は、4つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、4つの前記包装体の表面の4辺からなる略四角形状の環状包装体を形成したことを特徴とするから、4つの包装体から、意匠性に優れかつ自立可能な包装体を提供することが可能である。
また、本発明の請求項8記載の発明は、複数の前記包装体に施した印刷の向きを、前記包装体によって異ならせたことを特徴とするから、包装体の自立方向によらず、常に印刷の向きを任意の方向に設定することが可能である。
本発明に係る自立可能な包装体60は、例えば、図1に示すように、2つのガゼットタイプの袋体10、20を、それぞれ連結部Tにおいて連結することにより、空洞を有する1つの環状の包装体60からなる環状包装体60を形成して、該環状包装体60の前記連結部Tを含む面、若しくは、後述する、包装体10、20の表面、または前記環状包装体60の側面部分を起立面として、自立可能な包装体60を形成したものである。
特に、前記連結部Tの連結方法により、後述する、三角形状のトライアングル型(トライアングルTR)や、四角形状のキューブ型(キューブCB)などの、様々な形状の自立可能な包装体60とすることが可能であり、優れた意匠性、分包性、ディスプレイ性を奏する包装体60を提供することが可能である。
まず、本発明の包装体60を構成する個々の包装体10について説明する。図2は、包装体10の一例としての、背シールしたピロータイプの包装体10を示す。そして、図2(a)は包装体10の表面1を示し、図2(b)は包装体10の裏面2を示す。
包装体10は、表面1と裏面2にそれぞれ印刷が施されており、主に表面1は、商品の宣伝や購入意欲を増すことを目的とした印刷「A」が施され、裏面2は、商品の成分表示や賞味期限などの情報を示す印刷「a」が施されている。また、ピロータイプやガゼットタイプの装体10を作製する際に、フィルムの端部を貼り合せた背面シール4を有しており、見た目上、この背面シール4を有する面を商品の裏面2とする場合が多い。
以降の各図面において、包装体10の表面1および裏面2に表示されたアルファベットは、表面1には大文字「A」が、裏面2には表面1の大文字に対応した小文字「a」が示されている。
このような包装体10としては、包装体10の両端部分である、上端および下端をそれぞれヒートシール(熱接着)してなるシール部a、bを有するピロータイプの袋体10や、前記ガゼットタイプの袋体、さらには後述する商品をプラスチックカバーにより覆いかつ板状の紙に貼りつけた包装体100等が挙げられる。
包装体10の両端部分のシール部a、bを除く、中央部分には、内容物を収容する未シール部分からなる収容部3が形成されており、該収容部3は上下のシール部a、bと、前記背面シール部4とにより密封されている。
ここで、上下のシール部とは、表面1に施された印刷の向きに対応しており、縦方向に印刷が施される場合、印刷の上方に上シール部a、印刷の下方に下シール部bとし、横方向に印刷が施される場合、印刷の左側を上シール部a、印刷の右側を下シール部bとして、以下の説明を行なうものである。
包装体10の前記収容部3に収容するための内容物としては、菓子類や冷凍食品などの食料品、さらには、衣料品や日用品など、幅広い種類の内容物を収容可能である。そして、包装体10を開封する際には、表面をつまむとともに、裏面の背貼りシール4をつまみ、これらを引き離すことにより、シール部a若しくはシール部bが引き裂かれて開口を形成し包装体10を開封する方法、または、シール部に、図示しない、ノッチ(切り口)を形成して、該ノッチ部分からフィルムを縦(又は横)方向へとカットして開封する方法、さらには、包装体10の一部または全面に微細な貫通孔(または未貫通孔)の処理を施すことにより、任意の部分からカットする方法等、包装体10を開封する方法は適宜選択することが可能であり、包装体10の開封方法は限定されるものではない。
以上のような、包装体10としては、ピロータイプ、ガゼットタイプ、二方シール、四方シールなどの袋体のみならず、後述する、商品をプラスチックカバーで覆ったものを板形状の紙等に貼りつけた形状からなる包装体など、包装体10の形状は限定されるものではない。
次に、複数個の包装体10を一列(直列)に連結した連続包装体50について説明する。
複数個の包装体10を直列に連結する方法としては、個々の包装体10、20のそれぞれのシール部を互いに貼り合せて連続包装体50を形成する方法と、個々の包装体10、20が、予め連続して形成された連続包装体50である場合が考えられる。
前者の方法である、個々の包装体10、20を、該包装体10、20の両端のシール部a、bにおいて、互いに貼り合せることにより、複数の包装体10を連結した連続包装体50を形成する場合、図3に示すように、個々の包装体10、20の、シール部の表面と裏面を、若しくは、シール部の裏面同士または表面同士を、互いに重ね合わせて貼り合せることにより、連続包装体50を形成することが可能である。このように、包装体10と包装体20とのシール部a、bの面を、それぞれ重ねて貼り合せることにより包装体10、20を連結した連結部Tを、面結合の連結部T(a/b)という。
例えば、図3(a)に示すように、包装体10の下シール部10bの裏面と、包装体20の下シール部20bの表面とを、互いに重ね合わせて貼り合せることにより、図3(b)に示すように、包装体10と包装体20の、それぞれの下シール部10b、20bにおいて、面結合T(b/b)した連続包装体50を形成することができる。
このように、包装体の下シール部b同士を連結することにより、後述する、自立可能な包装体60を形成した際に、下シール部bを含む面を起立面として、包装体60を起立させた場合、包装体60の表面と裏面の何れの向きでも、常に印刷の向きを任意の方向に設定することが可能である。
一方、後者の方法である、個々の包装体10、20が、予め連続して形成された連続包装体50である場合は、図4(a)に示すように、包装体10の作製段階で、複数の包装体10が連結するシール部に、シール部を水平方向に横切るミシン目V等を形成することにより、該ミシン目Vを挟むそれぞれのシール部10b、20bを有する包装体10、20を、個々の包装体10、包装体20として分離可能である。このように、シール部をそれぞれ直線状に連結してなる連結部Tを、線結合の連結部T(b−b)という。
何れにせよ連続包装体50は、個々の包装体10、20の両端のシール部a、bを、線結合の連結部T(a−b)、或いは面結合の連結部T(a/b)を介して、連結したものであれば良く、連続包装体50の形成方法や連結方法は、内容物の種類、印刷の向き、作成方法や効率等を考慮して、適宜、適した方法により連続包装体50を形成すれば良い。
次に、上記連続包装体50から、本発明の自立可能な環状包装体60を形成する構成を説明する。例えば、2つの包装体からなる連続包装体50から、自立可能な環状包装体60を形成した一例を以下に示す。
まず、図4(a)に示すような、2つの包装体10、20の下シール部bが、それぞれ線結合の連結部T(b−b)により連結してなる連続包装体50を、図4(b)に示すように、連続包装体50の、各包装体10、20を、前記連結部T(b−b)を折線として各包装体10、20の表面がそれぞれ外方へと向くように各包装体10、20を折り込む。
そして、図5(a)に示すように、包装体10の上シール部10aの表面と、包装体20の上シール部20aの裏面とを、互いに貼り合せて面結合の連結部T(a/a)とすることにより、図5(b)に示すような、環状包装体60Cを形成する。
特に、包装体10のシール部10aと、包装体20のシール部20aとの、表面と裏面とを交互に貼り合せて面結合の連結部T(a/a)を形成することにより、側面視において、2つの包装体10、20の表面をそれぞれ側辺とし、かつ、線結合の連結部T(b−b)と面結合の連結部T(a/a)とを、それぞれ底辺および上辺とした、略四角形状の包装体60Cを形成することが可能である。このように、複数個の包装体10、20を連結してなる、側面視において四角形状の環状包装体60Cを、キューブ(CUBE)CBという。
他方、図6(a)に示すように、包装体10の上シール部10aと包装体20の上シール部20aとを互いに貼り合せる際に、裏面同士を貼り合せて面結合の連結部T(a/a)を形成した場合、図6(b)に示すように、側面視において、略三角形状の包装体60Tを形成することが可能である。
この場合、2つの包装体10、20のそれぞれの表面を斜辺とし、かつ前記面結合の連結部T(a/a)を頂点とし、さらには、前記線結合の連結部T(b−b)を含む面を底辺とした略三角形状の環状包装体60Tを形成することができる。このように、複数個の包装体10、20からなる、側面視で三角形状の環状包装体60Tをトライアングル(TRIANGLE)TRという。
このように、トライアングルTRおよびキューブCBの側面形状は、図7(a)(b)に示すように、各包装体10、20の表面および連結部Tを含む面が、側面視において、それぞれ一辺を形成して、三角形状や四角形状の環状包装体60T、60Cを形成するものである。
例えばトライアングルTRでは、図7(a)に示すように、包装体10、20の面結合の連結部T(a/a)を頂点Pとし、包装体10の表面と、包装体20の表面とが、それぞれ斜辺Sを形成し、さらに、線結合の連結部T(b−b)を含む面を底辺Dとする三角形を形成している。包装体10と包装体20とが略等しい形状であれば、トライアングルTRの形状が二等辺三角形となり、トライアングルTRの重心が、起立面である底辺Dの、中点鉛直線上に位置するため、底辺Dを起立面として安定した自立が可能となる。
また、キューブCBにおいても、図7(b)に示すように、側面視において、包装体10、20の表面がそれぞれ四角形の側辺sを形成するとともに、線結合の連結部T(b−b)および面結合の連結部T(a/a)が、それぞれ底辺Dおよび上辺dを形成して、全体が四角形状を形成する。そして、包装体10と、包装体20とが略等しい形状であれば、キューブCBの形状が直方体若しくは台形となり、その重心が底辺の中点から鉛直線上に位置することにより、底辺Dを起立面として安定して自立させることが可能である。
また、トライアングルTRおよびキューブCBの何れも、図8(a)(b)に示すように、底辺D部分を起立面として自立させることはもちろん、側面部分を起立面としても自立させることが可能である。通常、包装体10の高さhは、底辺Dの横幅Hより長い形状(H<h)からなる直方体である。そして、包装体10の側面部分を起立面として自立させることにより、自立時の高さHを低く(H<h)抑えることが可能である。
また、縦或いは横、何れの置き方においても、収容部3内の内容物が自然に下方へと移動し、これに伴い重心も下方へと移動するため、包装体60を安定して自立させることが可能である。さらには、トライアングルTRでは、側面部分を起立面とし、かつ頂点Pと底辺Dとを交互に配置することにより、さらなる省スペース化が図れる効果がある。
トライアングルTRの場合、側面視において、頂点Pは、底辺Dの中点の鉛直線上に位置することが好ましく、また、底辺Dの横幅wは、斜辺Sの長さの「0.3〜0.8倍」の範囲内の長さであることが好ましい。よって、角度θの値は「80〜65度」の範囲であることが好ましい。
また、キューブCBの場合、底辺Dの横幅Wは、側面部の高さhの「0.4〜0.6倍」の長さ内であることが好ましい。また、上辺dの長さを、底辺Dの横幅Wの「0.8〜0.5倍」の長さの略台形としても良く、底辺Dを起立面とした際に安定して自立させることが可能である。
以上のように、連続包装体50から環状包装体60を形成する際に、連続包装体50の両端のシール部分を連結することで、簡単に環状包装体60を形成することが可能である。そして、連結部Tの連結方法により、環状包装体60の側面形状を三角形や四角形などの種々形状とすることが可能であり、安定した自立性を有する意匠性の高い環状包装体60を形成することが可能である。
環状包装体60を安定して自立させるためには、包装体のシール部aの長さが極力長いことが望ましく、2つのシール部を連結した際に、起立面を大きく形成することが可能である。しかしながら、包装体10、20によっては、シール部aの長さが短く、2つのシール部a、bを連結しても、底辺Dの長さが上記範囲に満たないことが考えられる。この場合、後述する、個々の包装体10、20間に、別途包装体30を挿入して、該包装体30を底辺とする起立面としても良い。起立面として別途包装体30を挿入することにより、商品のおまけや、試供品(サンプル)などの小物を入れるスペースとして活用することも可能である。
また、後述する、各包装体10、20の間に、別途、連結面Rを挿入して、2つの包装体10、20を連結しても良く、これにより、底辺Dの横幅(w、W)を上記範囲内とすることが可能であり、起立面を大きく形成することが可能である。
例えば、個々の包装体10、20間に、別途包装体30を挿入して、該包装体30を底辺とする起立面とした場合、図9に示すように、異なる内容物α(飴)、β(おまけ)、γ(Aとは異なる飴)を収容した3つの包装体10、30、20を、それぞれ線結合T(a−b)とT(b−b)とにより連結して、連続包装体50を形成する。このとき、各包装体10、30、20に施された印刷の向きをそれぞれ異ならせることにより、後述する(段落0054)、環状包装体60の自立方向を変えても印刷の向きが正位置となり、様々な自立方向にも陳列対応可能である。
そして、3つの包装体10、30、20からなる連続包装体50から、トライアングルTRを形成する場合は、包装体10の上シール部aの裏面と、包装体20の上シール部aの裏面とを、互いに貼り合せて面結合の連結部T(a/a)とすることにより、図10(a)に示すような、三角形状の環状包装体60Tを形成することが可能である。そして、中央の包装体30を起立面として自立可能である。
他方、キューブCBを形成する場合は、包装体10のシール部10aの表面と、包装体20の上シール部20aの裏面とを、重ねて貼り合せて面結合の連結部T(a/a)を形成することにより、図10(b)に示すような、3つの包装体10、30、20からなる、側面視において四角形状を有する自立可能なキューブCBを形成することができる。
このように、シール部を重ねて貼り合せて面結合の連結部T(a/a)を形成する際に、裏面同士若しくは表面と裏面とすることで、簡単に三角形状のトライアングルTRや、四角形状のキューブCBを作り分けることが可能である。
さらに、本発明の自立可能な包装体として、大小さまざまな形状を有する、4つの包装体40、10、30、20を複数連結して、1つの自立可能な環状包装体60を形成してもよい。
この場合、図11に示すように、それぞれの包装体40、10、30、20を、それぞれ線結合の連結部T(b−b)、T(a−a)、T(a−b)により一列に連結した連続包装体50を形成する。特に、各包装体40、10、30、20の表面に施された印刷の方向を、縦方向、横方向とそれぞれ異ならせることにより、後述する、様々な陳列方向にも対応可能である。
そして、図12(a)に示すように、各包装体40、10、30、20を折り込んだ後、連続包装体50の両端部分である、包装体40のシール部40aと、包装体20の下シール部20bとを、線結合の連結部T(a−b)で連結することにより、図12(b)に示すように、4つの包装体40、10、30、20からなる自立可能な四角形状の環状包装体60C(キューブCB)を形成することができる。
そして、このキューブCBを横向きに置いた場合、図13(a)に示すように、包装体10の印刷「A」の向きが正方向となり、また、キューブを縦向きに置いた場合、図13(b)に示すように、包装体20の印刷「B」の向きが正方向となる。
また、包装体20の表面を起立面とした場合、図13(c)に示すように、包装体30の印刷「C」の向きが正方向となる。
また、キューブCBの側面部分を起立面として置いた場合、図13(d)に示すように、包装体40の印刷「D」の向きが正方向となる。
このように、環状包装体60を構成する各包装体40、10、30、20に施された印刷の向きを、縦方向や横方向とそれぞれ異ならせることにより、環状包装体60の自立方向を問わず常に印刷方向を任意の方向に設定することが可能である。そしてキューブCBの場合、4面それぞれに施される印刷の向きは、各面それぞれ上下左右の4方向が考えられるため、計4の4乗パターンすなわち256通りとすることが可能である。
以上のように、複数の包装体10を、縦方向若しくは横方向へと一列に連結した連続包装体50の上下端(両端部分)を、それぞれ連結して環状包装体60を形成することにより、自立可能な環状包装体60を形成することが可能である。
そして、前記連続包装体50を構成する各包装体10、20、30の表面1に施された印刷の方向を、縦方向や横方向と、異ならせることにより、縦方向に自立させても、横方向に自立させても、印刷の向きを常に正方向とすることが可能であり、さらには、使用方法、効能、バーコード、賞味期限、成分表示等の情報を、デザインに応じて多面的に表示することが可能である。
さらには、環状包装体60の一部に、フック等により包装体60を吊り下げるための吊り下げ用の孔を形成して、包装体60を吊り下げても良く、包装体60が一列に下方向へと伸びてしまうことがないため、省スペース化が図れる。
本発明の自立可能な包装体60を陳列した一例としては、図14に示すように、キューブCBを縦方向に自立させた商品「E」、横方向に自立させた商品「F」、横方向に自立させ、かつ底面を手前側に向けて陳列した商品「G」や、トライアングルTRを縦方向に自立させた商品「J」、横方向に自立させ、かつ頂点を交互に配置した商品「K」、横向きに自立させ、かつ底面を手前側に向け、かつ頂点を交互に配置した商品「L」や、さらには、2つの包装体からなるトライアングルTRの頂点に吊下げ孔を形成してフックに吊下げた商品「H」や、3つの包装体からなるトライアングルの頂点に吊下げ孔を形成してフックに吊下げた商品「I」など、縦向き、横向き、吊り下げ等の様々な陳列方法に対応可能であり、優れた意匠性と、陳列性、さらには分包性を兼ね備える、ディスプレイ効果の高い包装体60を提供することが可能である。また、商品棚の高さや、幅や、形状に合わせた陳列を行なうことも可能であり、さらなる省スペース化が図れる効果もある。
また、商品購入後、環状包装体60を冷蔵庫等の限られた空間に収納する際にも、図15に示すように、庫内の高さや幅に応じて、効率良く商品を配列することが可能であり、整理性が良く省スペース化が図れる効果がある。
上記例においては、環状包装体60を構成する各包装体10、20、30、40が軟包装の袋体である例を示したが、本発明の自立可能な包装体60は、これに限らず、例えば、図16に示すように、板形状の厚紙Zに、商品をプラスチックカバーYにより覆ったものを貼り付けた形状からなる包装体100、200であっても良い。
この場合、図16(a)に示すように、連結面Rを介して2つの包装体100、200を連結した連続包装体50を形成した後、2つの包装体100、200を連結面Rとの境界線に沿って折り込むとともに、包装体100の上シール部100aと包装体200の上シール部200aとの裏面同士を貼り合せて面結合の連結部T(a/a)とすることにより、図16(b)に示すように、側面視において、三角形状の包装体60Tを形成しても良く、さらには、包装体100の上シール部100aの裏面と、包装体200の上シール部200aの表面とを貼り合せて面結合の連結部T(a/a)とすることにより、図16(c)に示すように、側面視において、四角形状からなる自立可能な包装体60Cを形成しても良い。
さらには、図17に示すように、複数の異なる包装体100、300、200を、連結部Tによりそれぞれ連結して環状包装体60を形成することにより、見た目の美しさのみならず、実用性に優れ、かつ楽しく斬新なイメージの自立可能な包装体60を提供することが可能である。
以上のように、本発明の自立可能な包装体は、複数の包装体が一列に連結してなる連続包装体50の両端部分を、それぞれ連結してなる環状包装体60を形成して、該環状包装体60の連結部Tを含む面、若しくは包装体の表面、若しくは環状包装体の側面部分を起立面として自立可能である。
よって、個々の包装体を効率的に分包することが可能であるとともに、包装体が自立可能であるから、従来のような包装体内部にパーテーション等を設けてアソートする場合や、箱等に個々の包装体を収容するなど、余分な包装や箱等を必要とせず、簡易包装であり、省資源かつ環境に配慮した効率的な分包が可能である。また、包装体は樹脂フィルムに限らず、紙を用いて形成しても良く、より環境に配慮した自立可能な包装体を提供することが可能である。さらには、同素材の包装資材を使用して包装体60を形成することにより、消費者がゴミを分別して廃棄する手間が省ける。
前記包装体10としては、従来のピロータイプやガゼットタイプの袋体10のみならず、商品を板状の厚紙に貼りつけた包装体100など、包装体10の形状は限定されず、様々な形状の包装体10に適用可能である。また、包装体10の連結個数は、内容物や、用途によって、適宜、調整可能であり、2個以上の包装体を連結すればよく、その個数は限定されるものではない。
さらに、上記例においては、説明の都合上、環状包装体の外側の面を個々の包装体の表面とした場合の例を示したが、包装体を一列に連結する際に、個々の包装体の表面若しくは裏面の向きは適宜変更可能であり、上記例に限定されるものではない。また、連続包装体の両端部分を連結する際にも、連結するシール部の表面、裏面にかかわらず環状包装体を形成可能であれば、連結するシール部の面は限定されるものではない。
本発明の自立可能な包装体(環状包装体)の一例を示す図である。 包装体の(a)正面を示す(b)背面を示す斜視図である。 (a)(b)面結合の連結部により連続包装体を形成する一例を示す図である。 (a)(b)連続包装体から環状包装体を形成する一例を示す図である。 (a)(b)四角形状の環状包装体を形成する一例を示す図である。 (a)(b)三角形状の環状包装体を形成する一例を示す図である。 (a)トライアングルの側面図(b)キューブの側面図である。 (a)複数個のトライアングルを横向き、縦向きに自立させた例を示す説明図である。 (b)複数個のキューブを横向き、縦向きに自立させた例を示す説明図である。 3つの包装体からなる連続包装体の一例を示す説明図である。 (a)3つの包装体からなる環状包装体(トライアングル)を示す図である。 (b)3つの包装体からなる環状包装体(キューブ)を示す図である。 4つの包装体からなる連続包装体の一例を示す説明図である。 (a)(b)連続包装体から環状包装体(キューブ)を形成する一例を示す図である。 (a)キューブの側面部分を起立面として置いた例を示す図である。 (b)キューブを連結部を含む面を起立面として置いた例を示す図である。 (c)キューブの包装体の表面を起立面として置いた例を示す図である。 (d)キューブの側面部分を起立面として置いた例を示す図である。 本発明の自立可能な包装体(環状包装体)を陳列した場合の一例を示す図である。 本発明の自立可能な包装体(環状包装体)を収納した場合の一例を示す図である。 (a)連続包装体の別の例を示す図である。 (b)三角形状の環状包装体を形成した一例を示す図である。 (c)四角形状の環状包装体を形成した一例を示す図である。 本発明の自立可能な包装体(環状包装体)の一例を示す図である。 (a)(b)従来の包装体の陳列時の一例を示す図である。 従来の包装体の陳列時の一例を示す図である。
符号の説明
1 表面
2 裏面
3 収容部
4 背貼りシール
10、20、30、40 包装体(個々の包装体)
50 連続包装体
60 環状包装体(自立可能な包装体)
60T、TR 側面視で略三角形状の環状包装体(トライアングル)
60C、CB 側面視で略四角形状の環状包装体(キューブ)
100、200、300 包装体
a 上シール部(シール部)
b 下シール部(シール部)
T 連結部
T(a−b)、T(a−a)、T(b−b) 線結合の連結部(連結部)
T(a/b)、T(a/a)、T(b/b) 面結合の連結部(連結部)
V ミシン目
Z 板状の厚紙
Y プラスチックカバー

Claims (8)

  1. 2以上の包装体を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、若しくは前記包装体の表面、若しくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とする、自立可能な包装体。
  2. 前記包装体は、該包装体の少なくとも上下部分をそれぞれシールしてなるシール部を有する袋体であって、2以上の前記袋体の前記シール部を一列に連結した連結部を有する連続包装体を形成し、該連続包装体の両端部分のシール部をさらに連結してなる環状包装体であって、該環状包装体の前記連結部分を含む面、若しくは前記包装体の表面、若しくは前記環状包装体の側面部分を、起立面としたことを特徴とする、請求項1記載の自立可能な包装体。
  3. 前記連結部は、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の面同士を貼り合せた面結合の連結部、もしくは、1の前記包装体と、他の前記包装体との、両端部分の辺同士を接合した線結合の連結部であることを特徴とする、請求項1乃至2記載の自立可能な包装体。
  4. 前記連結部は、前記包装体間に挿入した面であることを特徴とする、請求項1乃至3記載の自立可能な包装体。
  5. 2つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、2つの前記包装体の表面と、2つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、2つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、請求項1乃至4記載の自立可能な包装体。
  6. 3つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、3つの前記包装体の表面と、1つの前記連結部を含む面と、の4辺からなる略四角形状の環状包装体、もしくは、3つの前記包装体の表面の3辺からなる略三角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、請求項1乃至4記載の自立可能な包装体。
  7. 4つの前記包装体を連結してなる前記環状包装体であって、側面視において、4つの前記包装体の表面の4辺からなる略四角形状の環状包装体を形成したことを特徴とする、請求項1乃至4記載の自立可能な包装体。
  8. 複数の前記包装体に施した印刷の向きを、前記包装体によって異ならせたことを特徴とする、請求項1乃至7記載の自立可能な包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013542135A (ja) * 2010-09-20 2013-11-21 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 単位用量物品を収容している可撓性バッグ

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