JP2008018859A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部が複数の部位に区画されたエアバッグを有するサイドエアバッグ装置であって、各部位の内圧を的確に維持するとともに、エアバッグの膨張時における異物との接触に伴う各部位の内圧の急激な上昇を抑制する。
【解決手段】テザー41とエアバッグ31の後端との間に位置して各区画室42,43間を連通する連通部44と、テザー41と連通部44との間の対向する基布間31a,31bに、周囲を接合された状態で形成された開口部35a,35bと、一端が一対の第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されるとともに、連通部44を囲繞するように延び交差した状態で開口部35a,35bに挿通されてその他端が第2基布31bに固定され、同エアバッグ31の膨張に伴って連通部44を締め付けてこれを閉鎖する締付部50を備えることとした。
【選択図】図1
【解決手段】テザー41とエアバッグ31の後端との間に位置して各区画室42,43間を連通する連通部44と、テザー41と連通部44との間の対向する基布間31a,31bに、周囲を接合された状態で形成された開口部35a,35bと、一端が一対の第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されるとともに、連通部44を囲繞するように延び交差した状態で開口部35a,35bに挿通されてその他端が第2基布31bに固定され、同エアバッグ31の膨張に伴って連通部44を締め付けてこれを閉鎖する締付部50を備えることとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、エアバッグを車両の側部と乗員との間で膨張展開させるサイドエアバッグ装置に関し、特に内部が複数の部位に区画されたエアバッグを有するサイドエアバッグ装置に関する。
従来、この種のサイドエアバッグ装置としては、例えば特許文献1に記載されている装置がある。この装置においては、エアバッグがその上下方向中央位置に車両の前後方向に延びる形態で設けられたシームによって上下の部位に区画されている。このシームはエアバッグの前端からエアバッグが取り付けられたシートの背もたれ部側、すなわちエアバッグの後端側寄りの部位に形成された開口部まで形成されている。また、エアバッグには、この開口部とエアバッグ後端との間に内部にインフレータを有する筒状のガス分流部が設けられている。そして、開口部には環状の締付部材が挿通されており、この締付部材によってエアバッグがガス分流部に対して締め付けられることによってエアバッグとガス分流部との間に隙間が形成されないようにしている。このようにエアバッグを構成することで、エアバッグの上下の部位を常時気密に隔絶して各部位の内圧が好適に維持されている。
特開2004−210048号公報
ところで、エアバッグの膨張展開の態様によっては、車室内に置かれた荷物等の異物と区画されたエアバッグの部位とが接触し、この接触した部位の膨張が阻害されるおそれがある。このとき、エアバッグの区画された各部位が上述のように完全に隔絶されていると、各部位に充填されるガスが増加するにも関わらず、膨張が阻害されたエアバッグの部位の体積が制限されているために、同部位の内圧の急激な上昇が懸念される。このような内圧の急激な上昇は、エアバッグの適切な膨張展開を妨げるとともに、場合によってはエアバッグの損傷の原因にもなるため極力避けることが望ましい。また、上述したように区画された各部位の内圧を的確に維持したいという要求も依然として存在する。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部が複数の部位に区画されたエアバッグを有するサイドエアバッグ装置であって、各部位の内圧を的確に維持するとともに、エアバッグの膨張時における異物との接触に伴う各部位の内圧の急激な上昇を抑制することのできるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、一端が前記一対の基布の一方の前記開口部よりも前方側の部位に固定されるとともに、前記連通部を囲繞するように延び交差した状態で前記開口部に挿通されてその他端が前記一対の基布の他方に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備えることを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置において、前記締付部は、その他端が前記一対の基布の他方の前記開口部よりも前方側の部位に固定されることを要旨とする。
これら請求項1および請求項2に記載の構成よれば、エアバッグには連通部が形成されているためこの連通部を通じて各区画室内に充填されたガスが他の区画室に流入することができる。したがって、エアバッグが膨張を開始した際に上記異物等との接触によってエアバッグのいずれかの区画室の膨張が阻害されたとしても、この区画室に充填されているガスは異物によって同区画室が押圧されることで他の区画室に移動する。これにより、この区画室の体積が制限されても同区画室内に充填されたガスの量の増加が抑制されるため、エアバッグの膨張時における異物との接触に伴う各区画室の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。
また、エアバッグが更に膨張すると締付部の両端が引っ張られて連通部の外周を囲繞した部分の径が縮小し、連通部が徐々に閉鎖される。したがって、連通部は外周の全方向から締め付けられ、各区画室間でのガスの移動は規制されるため各区画室の内圧を的確に維持することができるようになる。ちなみに、この締付部による連通部の締付の態様は要求されるエアバッグの内圧に応じて適宜変更可能であり、各区画室の内圧を高い状態で維持するためには、膨張の早い時点で同連通部が完全に隙間が無くなるよう締め付けられるようにすればよい。
上記課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、スリットが形成されるとともに、前記連通部を囲繞するように延びて前記開口部および同スリットに挿通され、同スリットに挿通された側の端部が前記一対の基布の一方の前記開口部よりも前方側の部位に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備えることを要旨とする。
上記課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、一端が前記一対の基布の一方の前記開口部より前方側の部位に固定されるとともに、前記開口部に挿通された状態で他端が前記一対の基布の他方の前記開口部より後方側の部位に固定された第1の締付部と、一端が前記一対の基布の他方の前記開口部より前方側の部位に固定されるとともに、前記第1の締付部と交差するように前記開口部に挿通された状態で他端が前記一対の基布の一方の前記開口部より後方側の部位に固定された第2の締付部とを備え、これら一対の締付部によりエアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けることを要旨とする。
これら請求項3および4の場合であっても、請求項1の場合と同様にエアバッグの膨張中の異物との接触に伴う各区画室の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。
また、請求項3に記載の締付部の構成では、エアバッグの膨張に伴ってスリットに挿通された締付部の部分が長くなり、連通部を囲繞している部分の径が徐々に縮小されるため、これにより連通部を締め付けて閉鎖することができる。一方、請求項4に記載の締付部の構成では、エアバッグの膨張に伴って、一対の締付部が一対の基布を交差した状態で引っ張るため、連通部の径がこの引っ張りを通じて縮小され連通部を閉鎖することができる。そして、このような連通部の閉鎖を通じて、各区画室間でのガスの移動は規制されるため各区画室の内圧を的確に維持することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置において、前記締付部は、織布により帯状に形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、締付部はエアバッグの基布と同様に布により形成されているため、締付部をエアバッグに対し縫着することで容易に固定することができるようになる。また、締付部は帯状であるため開口部に容易に挿通させることができるようになる。そして、このように柔軟性のある素材によって締付部を構成することで、エアバッグの膨張に伴って締付部も連通部を迅速に締め付けることができ、簡単な構成で高い機能を有する締付部を実現することができる。
同構成によれば、締付部はエアバッグの基布と同様に布により形成されているため、締付部をエアバッグに対し縫着することで容易に固定することができるようになる。また、締付部は帯状であるため開口部に容易に挿通させることができるようになる。そして、このように柔軟性のある素材によって締付部を構成することで、エアバッグの膨張に伴って締付部も連通部を迅速に締め付けることができ、簡単な構成で高い機能を有する締付部を実現することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置において、前記連通部には、前記インフレータが挿通されることを要旨とする。
同構成では、連通部に金属等によって形成されたインフレータが挿通されているため、エアバッグが膨張すると連通部は外部から締付部によって締め付けられるとともに、内部からもインフレータの外周によって押圧される。したがって、連通部は外部および内部の双方からの閉鎖されることによって、インフレータとエアバッグとの間の隙間の形成が一層抑制されるようになる。
同構成では、連通部に金属等によって形成されたインフレータが挿通されているため、エアバッグが膨張すると連通部は外部から締付部によって締め付けられるとともに、内部からもインフレータの外周によって押圧される。したがって、連通部は外部および内部の双方からの閉鎖されることによって、インフレータとエアバッグとの間の隙間の形成が一層抑制されるようになる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のサイドエアバッグ装置において、前記インフレータは、そのガス噴出口から噴出されるガスが前記複数の区画室のいずれかに指向する態様で設けられていることを要旨とする。
同構成によれば、エアバッグの膨張展開時初期においてガス噴出口から噴出されるガスの大部分はガス噴出口が指向する区画室に流入される。また、この区画室に流入したガスは、インフレータと連通部を形成するエアバッグの内周面との間の隙間を通じて他の区画室にも流入される。そして、エアバッグの膨張が進むと、このエアバッグの内周面とインフレータとの間に形成される隙間が締付部によるエアバッグの締め付けによって小さくなり、インフレータからガスが直接指向する区画室以外の区画室にはガスが流入されにくくなる。したがって、各区画室の間に内圧差を的確に維持した状態でエアバッグを膨張展開させることができるようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のサイドエアバッグ装置において、前記インフレータは前記ガス噴出口から噴出されるガスが前記区画部によって隔絶された下方の区画部に指向する態様で設けられることを要旨とする。
サイドエアバッグ装置においては、乗員の適切な保護のための膨張展開の一態様として、シートに着座した乗員の腰部に対応するエアバッグの部位を早い段階で膨張させるとともに、乗員の胸部に対応するエアバッグの部位の膨張を遅延させるものがある。同構成によれば、このようなエアバッグの膨張態様を容易に実現することができるようになる。
本発明のサイドエアバッグ装置においては、各部位の内圧を的確に維持するとともに、エアバッグの膨張時における異物との接触に伴う各部位の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方(車両前方)として説明し、車両の後進方向を後方(車両後方)として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向、左右方向は車両の車幅方向であって前進時の左右方向と一致するものとする。
図1の(a)は、車室内においてサイドエアバッグ装置のエアバッグが膨張展開した状態をシートおよびシートに着座している乗員とともに示す側面図である。また、図1の(b)は、図1(a)におけるA−A線に沿ったエアバッグの断面構造を示す断面図である。また、図2は、サイドエアバッグ装置を構成する各部材を示す分解斜視図である。
これらの図に示されるように、車室内にはシート10が設けられており、このシート10側部にサイドエアバッグ装置20が収納装備されている。このサイドエアバッグ装置20は、車両の側部(図示略)への衝撃の印加に伴いインフレータ21からエアバッグ31内にガスを噴出させて、シート10に着座している乗員Pと側壁部(図示略)との間でエアバッグ31が膨張展開するように構成されている。このような態様でエアバッグ31が膨張展開されることで、乗員Pと側壁部との接触が抑制され、乗員Pに対する衝撃も緩和されるようになる。以下このシート10との関係も含めて、サイドエアバッグ装置20の取付状態等、具体的な構成について説明する。
サイドエアバッグ装置20は上述のように、シート10の側部に上記エアバッグ31を有して収納されている。このエアバッグ31は、膨張する前は折り畳まれてシート10内に収容され、膨張することによって、同図1(a)に示される態様でシート10から車両の前方に向かって飛び出し、車室内に展開する。
図2に示されるように、エアバッグ31は、同大同形状に形成された左右一対の第1基布31a及び第2基布31bの周縁同士をシーム32にて縫着することにより、袋状に形成されている。このシーム32は、エアバッグ31の後端に位置する開口部33を除いて両基布31a,31bの外周縁全体に沿って形成されている。また、この開口部33は、左右の基布31a,31b同士をシーム32にて接合した後、両基布31a,31bの表裏をひっくり返す際に利用されるとともに、エアバッグ31内にインフレータ21を装着する際の挿入口として利用される。なお、展開状態のエアバッグ31において、第1基布31aはシート10側に配置され、第2基布31bは車外側に配置されている。
第1基布31aの開口部33付近には、エアバッグ31内に設けられたインフレータ21の固定ボルト24を挿通し、該固定ボルト24をエアバッグ31の外部に突出させるために、上下一対のボルト孔34が開口されている。この第1基布31aにおいて、両ボルト孔34よりもエアバッグ31の前端側には、両ボルト孔34を繋ぐ直線とほぼ平行に延びる長孔状の第1開口部35aが設けられている。また、第2基布31bにおいて、第1開口部35aと対応する位置には、第1開口部35aと同形状をなす第2開口部35bが設けられている。
また、両開口部35a,35bの周囲には、両基布31a,31b間をそれぞれ楕円環状に縫着した環状シーム部36が設けられている。この環状シーム部36は、両開口部35a,35bを通じたガスの流出を防止するために展開状態のエアバッグ31の内外を封止している。
また、エアバッグ31には区画部としてのテザー41が内装されている。テザー41は、エアバッグ31の前端から後端に延びる形態で設けられており、エアバッグ31は該テザー41を境界にして上部区画室42と下部区画室43と(図1(a)参照)に区画されている。この上部区画室42は、膨張展開された状態においてシート10に着座する乗員Pの胸部と対応する部位であるとともに、下部区画室43は膨張展開された状態においてシート10に着座する乗員Pの腰部と対応する部位である。
テザー41は、基布31a,31bと同じ材料により長方形状(帯状)に形成されており、展開状態のエアバッグ31において、長手方向の各端部を前後に位置するとともに、短手方向の各端部を左右に位置するようにして配置されている。また、テザー41の長手方向の両側部には、長方形状をなす接合部41aがそれぞれ設けられており、各接合部41aは対応する基布31a,31bの内側面にそれぞれ縫着されている。このテザー41によって両基布31a,31b間が車幅方向において繋がれて、該方向におけるエアバッグ31の膨張の幅が規制されるようになる。また、各接合部41aは、両区画室42,43間におけるガスの流通を防止するように、各基布31a,31bに接合されている。
また、このテザー41の前端部41bは、展開状態のエアバッグ31の前端において、左右に対向する両接合部41aの端部を含めて、いずれもシーム32によって両基布31a,31bに縫着されている。また、テザー41の後端部41cは、エアバッグ31の環状シーム部36が形成された部位の前方に位置しており、左右に対向する両接合部41aの端部を含めて、いずれも両基布31a,31bに環状シーム部36によって縫着されている。このようにテザー41が縫着されることによってテザー41を通じた各区画室42,43間におけるガスの移動は規制されている。一方、エアバッグ31において、その後端と環状シーム部36との間にはテザー41が設けられていないため、この領域において各区画室42,43は互いに連通している。以下、この互いに連通したエアバッグ31の領域を連通部44と称する。
また、エアバッグ31の連通部44であって、かつ上部区画室42と下部区画室43と(図1(a)参照)の境界に位置する部位には、その後端に沿う態様でインフレータ21が設けられている。
このインフレータ21は、略円筒状に形成されており、その長手方向をシート10に沿ってほぼ車両の上下方向に延びるように配設されている。インフレータ21の上部及び下部には、該インフレータ21から発生するガスを噴出するための上部ガス噴出口22a及び下部ガス噴出口22bがそれぞれ形成されている。また、インフレータ21において、上部ガス噴出口22a及び下部ガス噴出口22bの間には、エアバッグ31をインフレータ21に固定するためのインフレータ固定部23と、インフレータ21をケースに固定するための一対の固定ボルト24とがそれぞれ設けられている。そして、このインフレータ21は、第1及び第2基布31a,31b間に挟持された状態で、上下一対の固定ボルト24をそれぞれ対応するボルト孔34内に挿通させることにより、エアバッグ31の後端部に固定されている。
また、図1(a)に示されるように、エアバッグ31に形成された両開口部35a,35bには締付部50が連通部44を囲繞した状態で挿通されている。この締付部50は、エアバッグ31と同じ材料である織布によって帯状に形成されており、この締付部50のエアバッグ31への具体的な取り付け態様を含めて、図3を併せ参照して説明する。図3(a)は、展開したエアバッグ31の図1(a)におけるB−B線に沿った断面構造を示す断面図であり、図3(b)は膨張展開したエアバッグ31の図1(a)におけるB−B線に沿った断面構造を示す断面図である。
同図3(a)に示されるように、締付部50の一端50aは、第1基布31aの第1開口部35aより前方側の部位に対し縫着されることで固定されるとともに、締付部50の他端50bは、第2基布31bの第2開口部35bより前方側の部位に対し縫着されることで固定されている。また、締付部50は、このように固定された状態において両開口部35a,35bにおいて交差した状態でこれら開口部35a,35bに挿通されている。また、この締付部50の内周面と両基布31a,31bの外周面との間には隙間が形成されている。したがって、展開された状態のエアバッグ31においては、連通部44は塞がれておらず、この連通部44を通じて各区画室42,43間においては互いにガスが移動可能となっている。ちなみに、締付部50はエアバッグ31の膨張に伴って各基布31a,31bを締付けることにより連通部44を閉塞するための部材であり、これを的確に行うために次のような点が考慮されている。すなわち、エアバッグ31の膨張時にインフレータ21と連通部44との間に隙間が形成されないようにするためには、締付部50において連通部44を囲繞する部分の長さが同膨張時においてインフレータ21の周長とほぼ等しくなることが要求される。一方、エアバッグ31が膨張する前の状態においては、締付部50の連通部44を囲繞する部分の長さはインフレータ21の周長よりも長くなっているため、膨張に伴ってこの長さの差分の締付部50が開口部35a,35bを通って同開口部35a,35bより車両前方側に変位する必要がある。そして、この締付部50の変位量は、同締付部50の基布31a,31bに対する固定部位である50a、50bにおけるエアバッグ31の膨張厚と相関関係にあるため、このエアバッグ31はこの該当部位が所望の膨張厚を得られるように構成されている。また、締付部50はこのエアバッグ31の膨張によって好適に引っ張られるように設けられている。
一方、図3(b)に示されるように、膨張展開されたエアバッグ31においては、エアバッグ31の膨張に伴いこのエアバッグ31に対し固定された締付部50の両端50a,50bが引っ張られることによって、連通部44が閉鎖されるように締付部50は取り付けられている。
以下、この締付部50の作動態様について説明する。
図示しない衝突検出センサが衝突を検出したとすると、図示しない制御手段がインフレータ21を作動させる。これによりインフレータ21からはそのガス噴出口22a,22bを通じて高圧ガスがエアバッグ31内に噴出される。このとき、エアバッグ31の膨張展開の態様によっては、例えば上部区画室42と車室内に置かれた荷物等の異物とが接触し、この接触した上部区画室42の膨張が阻害されるおそれがある。ここで、このエアバッグ31においては、図3(a)に示されるように、連通部44を通じて上部区画室42(図1(a)参照)内に充填されたガスが下部区画室43(図1(a)参照)に流入することができるようになっている。そのため、上記異物等との接触によってエアバッグ31の上部区画室42の膨張が阻害されたとしても、この上部区画室42に充填されているガスは異物によって上部区画室42が押圧されることで下部区画室43に移動する。つまり、上部区画室42の体積が制限されても上部区画室42内に充填されたガスの量の増加が抑制されるため、エアバッグ31の膨張時における異物との接触に伴う上部区画室42の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。また、下部区画室43の膨張が阻害された場合も同様である。
図示しない衝突検出センサが衝突を検出したとすると、図示しない制御手段がインフレータ21を作動させる。これによりインフレータ21からはそのガス噴出口22a,22bを通じて高圧ガスがエアバッグ31内に噴出される。このとき、エアバッグ31の膨張展開の態様によっては、例えば上部区画室42と車室内に置かれた荷物等の異物とが接触し、この接触した上部区画室42の膨張が阻害されるおそれがある。ここで、このエアバッグ31においては、図3(a)に示されるように、連通部44を通じて上部区画室42(図1(a)参照)内に充填されたガスが下部区画室43(図1(a)参照)に流入することができるようになっている。そのため、上記異物等との接触によってエアバッグ31の上部区画室42の膨張が阻害されたとしても、この上部区画室42に充填されているガスは異物によって上部区画室42が押圧されることで下部区画室43に移動する。つまり、上部区画室42の体積が制限されても上部区画室42内に充填されたガスの量の増加が抑制されるため、エアバッグ31の膨張時における異物との接触に伴う上部区画室42の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。また、下部区画室43の膨張が阻害された場合も同様である。
また、エアバッグ31が更に膨張すると図3(b)に示されるように、締付部50の両端50a,50bが引っ張られて連通部44の外周を囲繞した部分の径が縮小していき、連通部44が徐々に閉鎖される。このとき、エアバッグ31の膨張厚が上述したように設定されているため、エアバッグ31の膨張により締付部50が的確に引っ張られるようになっている。したがって、連通部44は外周の全方向から締め付けられて略密閉され、各区画室42,43間でのガスの移動は規制されるため各区画室42,43の内圧を的確に維持することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかるサイドエアバッグ装置によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)締付部50は、その一端50aが第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されるとともに、連通部44を囲繞するように延び交差した状態で開口部35a,35bに挿通されてその他端50bが第2基布31bの第2開口部35bよりも前方側の部位に固定されることとした。こうした締付部50を設けることで、連通部44を通じて各区画室42,43内に充填されたガスが他の区画室に流入することができるようになっている。したがって、エアバッグ31が膨張を開始した際に異物等との接触によってエアバッグ31のいずれかの区画室42,43の膨張が阻害されたとしても、この区画室に充填されているガスは異物によって同区画室が押圧されることで他の区画室に移動する。つまり、この区画室42,43の体積が制限されても同区画室内に充填されたガスの量の増加が抑制されるため、エアバッグ31の膨張時における異物との接触に伴う各区画室42,43の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。
(1)締付部50は、その一端50aが第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されるとともに、連通部44を囲繞するように延び交差した状態で開口部35a,35bに挿通されてその他端50bが第2基布31bの第2開口部35bよりも前方側の部位に固定されることとした。こうした締付部50を設けることで、連通部44を通じて各区画室42,43内に充填されたガスが他の区画室に流入することができるようになっている。したがって、エアバッグ31が膨張を開始した際に異物等との接触によってエアバッグ31のいずれかの区画室42,43の膨張が阻害されたとしても、この区画室に充填されているガスは異物によって同区画室が押圧されることで他の区画室に移動する。つまり、この区画室42,43の体積が制限されても同区画室内に充填されたガスの量の増加が抑制されるため、エアバッグ31の膨張時における異物との接触に伴う各区画室42,43の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。
また、エアバッグ31が更に膨張すると締付部50の両端50a,50bが引っ張られて連通部44の外周を囲繞した部分の径が縮小していき、連通部44が徐々に閉鎖される。したがって、連通部44は外周の全方向から締め付けられ、各区画室42,43間でのガスの移動は規制されるため各区画室42,43の内圧を的確に維持することができるようになる。
(2)締付部50を織布により帯状に形成することとした。このように締付部50を構成することにより、締付部50はエアバッグ31の基布31a,31bと同様に布により形成されているため、締付部50をエアバッグ31に対し縫着することで容易に固定することができるようになる。また、締付部50は帯状であるため両開口部35a,35bに容易に挿通させることができるようになる。そして、このように柔軟性のある素材によって締付部50を構成することで、エアバッグ31の膨張に伴って締付部50も連通部44を迅速に締め付けることができ、簡単な構成で高い機能を有する締付部50を実現することができる。
(3)また、連通部44に金属等によって形成されたインフレータ21が挿通されているため、エアバッグ31が膨張すると連通部44は外部から締付部50によって締め付けられるとともに、内部からもインフレータ21の外周によって押圧される。したがって、連通部44は外部および内部の双方からの閉鎖されることによって、インフレータ21とエアバッグ31との間の隙間の形成が一層抑制されるようになる。
なお、本実施形態はこれを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・本実施形態ではガス噴出口をインフレータ21の上下両方に形成したが、ガス噴出口を上部区画室42または下部区画室43のみに指向する態様で設ける構成を採用してもよい。この場合、エアバッグ31の膨張展開時初期においてガス噴出口から噴出されるガスの大部分はガス噴出口が指向する区画室に流入される。また、この区画室に流入したガスは、インフレータ21と連通部44を形成するエアバッグ31の内周面との間の隙間を通じて他の区画室にも流入される。そして、エアバッグ31の膨張が進むと、このエアバッグ31の内周面とインフレータ21との間に形成される隙間が締付部50によるエアバッグ31の締め付けによって小さくなり、インフレータ21からガスが直接指向する区画室以外の区画室にはガスが流入されにくくなる。したがって、各区画室の間に内圧差を的確に維持した状態でエアバッグを膨張展開させることができるようになる。
・本実施形態ではガス噴出口をインフレータ21の上下両方に形成したが、ガス噴出口を上部区画室42または下部区画室43のみに指向する態様で設ける構成を採用してもよい。この場合、エアバッグ31の膨張展開時初期においてガス噴出口から噴出されるガスの大部分はガス噴出口が指向する区画室に流入される。また、この区画室に流入したガスは、インフレータ21と連通部44を形成するエアバッグ31の内周面との間の隙間を通じて他の区画室にも流入される。そして、エアバッグ31の膨張が進むと、このエアバッグ31の内周面とインフレータ21との間に形成される隙間が締付部50によるエアバッグ31の締め付けによって小さくなり、インフレータ21からガスが直接指向する区画室以外の区画室にはガスが流入されにくくなる。したがって、各区画室の間に内圧差を的確に維持した状態でエアバッグを膨張展開させることができるようになる。
・インフレータ21のエアバッグ31内における配設位置は連通部44でなくともよく、各区画室42,43のいずれかに偏る位置に設けられてもよい。この場合であっても、締付部50が的確に連通部44を締め付けることによって、各区画室42,43の内圧を的確に維持することができるようになる。
・締付部は、織布以外でもある程度柔軟性を有する素材で形成すればよく、その形状も紐状などエアバッグ31の膨張に伴って変形しやすいものであればよい。
・テザー41によってエアバッグ31を複数の区画室に隔絶する構成に代えて、シームによって対向する基布間を縫着することによってエアバッグ31内を隔絶する構成を採用してもよい。
・テザー41によってエアバッグ31を複数の区画室に隔絶する構成に代えて、シームによって対向する基布間を縫着することによってエアバッグ31内を隔絶する構成を採用してもよい。
・各部材をエアバッグに固定する際にシームによって縫着する構成を示したが、これは溶着や接着等の方法によって固定してもよい。
・上下の区画室に隔絶されたエアバッグだけでなく、3つ以上の複数の区画室を有するエアバッグに上記実施形態の構成を採用してもよい。
・上下の区画室に隔絶されたエアバッグだけでなく、3つ以上の複数の区画室を有するエアバッグに上記実施形態の構成を採用してもよい。
また、締付部50のエアバッグ31への取り付け構造としては以下に示すような構成を採用してもよい。
・例えば、図4(a),(b)に示されるように、締付部100には、その一端100a付近にスリット101が形成され、他端100bが開口部35a,35bとこのスリット101に挿通された状態で、第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されている。ちなみに、締付部100はエアバッグ31の膨張に伴って各基布31a,31bを締付けることにより連通部44を閉塞するための部材であり、これを的確に行うために次のような点が考慮されている。すなわち、エアバッグ31の膨張時にインフレータ21と連通部44との間に隙間が形成されないようにするためには、締付部100において連通部44を囲繞する部分の長さが同膨張時においてインフレータ21の周長とほぼ等しくなることが要求される。一方、エアバッグ31が膨張する前の状態においては、締付部100の連通部44を囲繞する部分の長さはインフレータ21の周長よりも長くなっているため、膨張に伴ってこの長さの差分の締付部100がスリット101を通って同スリット101より車両前方側に変位する必要がある。そして、この締付部100の変位量は、同締付部100の基布31aに対する固定部位である100bにおけるエアバッグ31の膨張厚と相関関係にあるため、このエアバッグ31はこの該当部位が所望の膨張厚を得られるように構成されている。また、締付部100は、エアバッグ31の膨張の際に、スリット101から好適に引っ張られるように設けられている。このような締付部100を用いることでも、上記実施形態のサイドエアバッグ装置20と同様に、エアバッグ31の膨張中の異物との接触に伴う各区画室42,43の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。また、エアバッグ31の膨張に伴ってスリット101に挿通された締付部100の部分が長くなり、連通部44を囲繞している部分の径が徐々に縮小されるため、これにより連通部44を締め付けて閉鎖することができる。
・例えば、図4(a),(b)に示されるように、締付部100には、その一端100a付近にスリット101が形成され、他端100bが開口部35a,35bとこのスリット101に挿通された状態で、第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されている。ちなみに、締付部100はエアバッグ31の膨張に伴って各基布31a,31bを締付けることにより連通部44を閉塞するための部材であり、これを的確に行うために次のような点が考慮されている。すなわち、エアバッグ31の膨張時にインフレータ21と連通部44との間に隙間が形成されないようにするためには、締付部100において連通部44を囲繞する部分の長さが同膨張時においてインフレータ21の周長とほぼ等しくなることが要求される。一方、エアバッグ31が膨張する前の状態においては、締付部100の連通部44を囲繞する部分の長さはインフレータ21の周長よりも長くなっているため、膨張に伴ってこの長さの差分の締付部100がスリット101を通って同スリット101より車両前方側に変位する必要がある。そして、この締付部100の変位量は、同締付部100の基布31aに対する固定部位である100bにおけるエアバッグ31の膨張厚と相関関係にあるため、このエアバッグ31はこの該当部位が所望の膨張厚を得られるように構成されている。また、締付部100は、エアバッグ31の膨張の際に、スリット101から好適に引っ張られるように設けられている。このような締付部100を用いることでも、上記実施形態のサイドエアバッグ装置20と同様に、エアバッグ31の膨張中の異物との接触に伴う各区画室42,43の内圧の急激な上昇を抑制することができるようになる。また、エアバッグ31の膨張に伴ってスリット101に挿通された締付部100の部分が長くなり、連通部44を囲繞している部分の径が徐々に縮小されるため、これにより連通部44を締め付けて閉鎖することができる。
・また、図5に示されるように、締付部110は、その一端110aが第1基布31aの第1開口部35aより前方側に固定されるとともに、開口部35a,35bに挿通されて他端110bが第2基布31bの第2開口部35bより後方側に固定されている。また、締付部120は、その一端120aが第2基布31bの第2開口部35bより前方側に固定されるとともに、開口部35a,35bに挿通されて他端120bが第1基布31aの第1開口部35aより後方側に固定されている。そして、これら一対の締付部110,120は開口部35a,35bにおいて互いに交差している。ちなみに、各締付部110,120の開口部35a,35bより後方側における基布31a,31bに対する固定部位である110b,120bは、それらの間の距離Lが小さくなるほど同締付部110,120による連通部44の締付けは好適に行われるようになり、同距離Lが「0」となる場合は図3に示した構成と同様のものとなる。したがって、この場合においてもエアバッグ31の膨張厚等は上記実施形態で示したものと同様に設定することが望ましい。このように一対の締付部110,120を設けることで、エアバッグ31の膨張に伴って、一対の締付部110,120が一対の基布31a,31bを交差した状態で引っ張るため、連通部44の径がこの引っ張りを通じて縮小され連通部44を閉鎖することができるようになる。
・また、図6に示されるように締付部130は、その一端130aが第1基布31aの第1開口部35aよりも前方側の部位に固定されるとともに、連通部44を囲繞するように延び交差した状態で開口部35a,35bに挿通されてその他端130bが第2基布31bの第2開口部35bよりも後方側の部位に固定されている。この場合、上述したように固定部位である130aが引っ張られてより多くの締付部130の部分が開口部35a,35bから車両前方側に変位することにより、連通部44がより好適に閉塞されるようになっている。また、この締付部130の変位量は、同締付部130の基布31aに対する固定部位である130aにおけるエアバッグ31の膨張厚と相関関係にあるため、このエアバッグ31はこの該当部位が所望の膨張厚を得られるように構成されている。また、締付部130は、エアバッグ31の膨張の際に、開口部35a,35bから好適に引っ張られるように設けられている。そして、このような場合も上記(1)に準ずる作用効果を奏することができる。
・あるいは、図7(a),(b)に示されるようにエアバッグ31の表面のテザー41の後端部41cと連通部44との間の位置には、環状のリング部60が両面に設けられている。この一対のリング部60は、その両端において固定シーム61によって基布31a,31bに対し縫着されている。この固定シーム61は、このリング部60が設けられたエアバッグ31の車幅方向における膨張を規制すべく基布31a,31b同士を縫着するとともに、連通部44の広がりを制限すべく連通部44の前方側の部位に沿って上下方向に設けられている。また、締付部140は、この両側に設けられたリング部60に挿通され連通部44を囲繞した状態で、その両端140a,140bが基布31a,31bのリング部60より前方側の部位に対し固定されている。そして、リング部60と基布31a,31bとの間に形成される隙間は、この締付部140が挿通可能な範囲で極力小さく設定されている。このように締付部140を設けることで、締付部140の両端が引っ張られて連通部44の外周を囲繞した部分の径が縮小していき、連通部44が徐々に閉鎖される。
上記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(ィ)1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、前記区画部と前記連通部との間の位置に対応する前記基布の表面側の部位に設けられた環状のリング部と、一端が前記一対の基布の一方の前記リング部よりも前方側の部位に固定されるとともに、前記連通部を囲繞するように延び、前記リング部に挿通されてその他端が前記一対の基布の他方の前記リング部より前方側の部位に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備えることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
(ィ)1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、前記区画部と前記連通部との間の位置に対応する前記基布の表面側の部位に設けられた環状のリング部と、一端が前記一対の基布の一方の前記リング部よりも前方側の部位に固定されるとともに、前記連通部を囲繞するように延び、前記リング部に挿通されてその他端が前記一対の基布の他方の前記リング部より前方側の部位に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備えることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
P…乗員、10…シート、20…サイドエアバッグ装置、21…インフレータ、22a,22b…ガス噴出口、31…エアバッグ、31a,31b…基布、35a,35b…開口部、42,43…区画室、44…連通部、50,100,110,120,130,140…締付部、101…スリット。
Claims (8)
- 1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、
該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、
前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、
一端が前記一対の基布の一方の前記開口部よりも前方側の部位に固定されるとともに、前記連通部を囲繞するように延び交差した状態で前記開口部に挿通されてその他端が前記一対の基布の他方に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備える
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 請求項1に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記締付部は、その他端が前記一対の基布の他方の前記開口部よりも前方側の部位に固定される
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、
該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、
前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、
スリットが形成されるとともに、前記連通部を囲繞するように延びて前記開口部および同スリットに挿通され、同スリットに挿通された側の端部が前記一対の基布の一方の前記開口部よりも前方側の部位に固定され、エアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付けてこれを閉鎖する締付部とを備える
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 1対の基布をその周縁部で互いに縫着することにより形成されたエアバッグをインフレータから噴出されるガスによって車両シートに着座した乗員と車室内の側壁との間で膨張させるサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグの車両前後方向における前端から後方に延びて前記一対の基布の対向する部位を接合することにより前記エアバッグを複数の区画室に隔絶する区画部と、
該区画部と前記エアバッグの後端との間に位置して前記各区画室間を連通する連通部と、
前記区画部と前記連通部との間の対向する基布間に、周囲を接合された状態で形成された開口部と、
一端が前記一対の基布の一方の前記開口部より前方側の部位に固定されるとともに、前記開口部に挿通された状態で他端が前記一対の基布の他方の前記開口部より後方側の部位に固定された第1の締付部と、
一端が前記一対の基布の他方の前記開口部より前方側の部位に固定されるとともに、前記第1の締付部と交差するように前記開口部に挿通された状態で他端が前記一対の基布の一方の前記開口部より後方側の部位に固定された第2の締付部とを備え、これら一対の締付部によりエアバッグの膨張に伴って前記連通部を締め付ける
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記締付部は、織布により帯状に形成されてなる
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記連通部には、前記インフレータが挿通される
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 請求項6に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記インフレータは、そのガス噴出口から噴出されるガスが前記複数の区画室のいずれかに指向する態様で設けられている
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 請求項7に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記インフレータは前記ガス噴出口から噴出されるガスが前記区画部によって隔絶された下方の区画部に指向する態様で設けられる
ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。
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