JP2008018254A - カプセル型内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】体内において、カプセル型内視鏡により薬剤の散布を行う際に、ノズルを、観察視野の妨げとならない位置に設けるようにしたカプセル型内視鏡を提供する。
【解決手段】対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段と、がカプセルの内部において異なる軸上に配置されており、該撮像ユニットと該照明手段の物体側が透明となるように視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されている。 15°≦β≦75° ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
【選択図】図6
【解決手段】対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段と、がカプセルの内部において異なる軸上に配置されており、該撮像ユニットと該照明手段の物体側が透明となるように視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されている。 15°≦β≦75° ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
【選択図】図6
Description
本発明は、生体内を検査する飲み込み型のカプセル型内視鏡に関する。
従来、カプセル型内視鏡としては、例えば、錠剤状の形態のカプセルの中に、対物光学系、照明手段、撮像素子、送信装置などを配置するとともに、これらの物体側を視野範囲が透明な半球状のカバー部材(以下、透明カバーという)で密封したものが知られている。このように構成されたカプセル型内視鏡では、透明カバーと対物光学系を通して撮像素子の受光面に取り込んだ体内の画像が信号化されて、送信装置を介して体外に送信される。そして、外部の受信装置で受信された画像が表示装置に表示され、検査に用いられる。
このようなカプセル型内視鏡の従来例が、次の特許文献1と特許文献2に記載されている。
特開2003−325441号公報
特表2003−501704号公報
特許文献1には、透明カバーの内側面を球面形状に形成するとともに、対物光学系の入射瞳の中心と透明カバーの曲率中心とを一致させたカプセル型内視鏡が開示されている。特許文献1に開示されたカプセル型内視鏡のように対物光学系の入射瞳の中心と透明カバーの内側面の曲率中心とを一致させると、照明手段から発した光線が透明カバーの内側面で反射して対物光学系の入射瞳へ到達するのを阻止でき、フレアの発生を防ぐことができる。
また、特許文献2には、透明カバーの内側面を焦点曲線を持つ形状に形成するとともに、焦点曲線を含む面上に焦点曲線上に沿って複数の照明手段を配置させた光学装置が開示されている。特許文献2に開示された光学装置のように、複数の照明手段を焦点曲線上に配置させると、照明手段から発した光線が透明カバーの内側面で反射して対物光学系でのフレアの発生を防ぐことができる。
しかし、このようなカプセル型内視鏡において、消化管などの管腔臓器内を移動しながら対物光学系の視野内に捉えられた臓器の内壁面を観察し病変と疑われる部位を発見したときに、カプセル型内視鏡に搭載した薬剤、例えば染色剤のような薬液をその部位に向けて散布することができるようにするためには、観察視野の妨げとならないような位置に薬液を噴射するためのノズルを設けなければならない。
また、このようなカプセル型内視鏡において、生体組織内に薬液を注入することができるようにするためには、観察視野の妨げとならないような位置に先端に穿刺針のついた送液チューブを設けなければならない。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたものであり、体内において、カプセル型内視鏡により薬剤の散布や注入を行う際に、ノズルや穿刺針を、観察視野の妨げとならない位置に設けるようにしたカプセル型内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の第一の発明によるカプセル型内視鏡は、対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されていることを特徴としている。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
また、上記目的を達成するため、本願の第二の発明によるカプセル型内視鏡は、対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルには、穿刺針の突出口が、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該突出口から押出された前記穿刺針の先端部が穿刺対象部位に接触する前に該対物光学系の視野範囲と重なる位置に設けられていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本願の第三の発明によるカプセル型内視鏡は、対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記カプセルには、穿刺針の突出口が、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該突出口から押出された前記穿刺針の先端部が穿刺対象部位に接触する前に該対物光学系の視野範囲と重なる位置に設けられており、前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されていることを特徴とする。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
また、本願の第一又は第三のカプセル型内視鏡においては、前記ノズルが、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該対物光学系の視野範囲と該ノズルの薬液噴射範囲が重なる位置に配置されていることが好ましい。
また、本願の第一又は第三によるカプセル型内視鏡においては、前記ノズルの少なくとも一部分が、該対物光学系の視野範囲の内側の位置に配置されていることが好ましい。
また、本願の第一又は第三によるカプセル型内視鏡においては、前記ノズルが、前記透明カバーの視野範囲の外側の位置で前記薬剤貯蔵タンクと接続されていることが好ましい。
また、本願の第一又は第三によるカプセル型内視鏡においては、前記ノズルが、表面に表面反射率を下げる加工が施されていることが好ましい。
また、本願の第一又は第三によるカプセル型内視鏡においては、前記ノズルが、表面に黒色コーティングが施されていることが好ましい。
また、本願の第二又は第三の発明によるカプセル型内視鏡においては、前記穿刺針に、生体組織への挿入深さを表す目盛りが設けられていることが好ましい。
また、本願の第二又は第三の発明によるカプセル型内視鏡においては、前記目盛りが、数字であることが好ましい。
また、本願の第二又は第三の発明によるカプセル型内視鏡においては、前記目盛りが、色の異なるマーキングであることが好ましい。
また、本発明によるカプセル型内視鏡においては、前記対物光学系の光軸と前記透明カバーの内側面の頂点とを含む断面上において、該透明カバーの内側面上で視野境界部に位置する2つの物点と前記対物光学系の入射瞳の中心とを結ぶ直線で区分けされる4つの領域のうち、前記対物光学系の光軸を含まない方の領域に、該透明カバーの内側面の視野領域における曲率中心が位置することが好ましい。
本発明によれば、体内において、カプセル型内視鏡により薬剤の散布や注入を行う際に、ノズルや穿刺針を、観察視野の妨げとならない位置に設けるようにしたカプセル型内視鏡が得られる。
本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡は、対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記透明カバーの内側面のうち少なくとも視野範囲が曲面で構成され、前記透明カバーの内側面の頂点から前記照明手段の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をX、前記対物光学系の入射瞳の中心から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP、前記対物光学系の入射瞳の中心からの光が前記透明カバーの内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP’としたとき、点Pと点P’とを結ぶ線分上に点Xが存在する。また、本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡では、前記照明手段の光射出面が、前記平面Qmにおいて、前記対物光学系の入射瞳の前記透明カバーの内側面で反射した反射像と重ならない位置に配置されている。
図1は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の実施形態1の要部概念図を示したものであり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
なお、このような構成を有するカプセル型内視鏡において、透明カバー8の内側面10の頂点Stとは、透明カバーの内側面10上の任意の1点Sn(不図示)から対物光学系3の光軸に垂直で、かつ対物光学系の最も物体側の面と接する平面Qn(不図示)に対して引いた垂線と平面Qnの交点をTnとした場合において、点Snから交点Tnまでの距離が最も長くなる透明カバー8の内側面10上の位置である。
実施形態1のカプセル型内視鏡は、透明カバーの内側面10の形状を球面形状に形成した場合の構成例を示している。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡では、従来のカプセル型内視鏡における光学配置と比較するために、透明カバー8の内側面10の曲率中心11を通り光軸4に対して垂直な直線17上に対物光学系3の入射瞳の中心Pcを配置してある。また、図1では、入射瞳の中心Pcを通る光線がつくる対物光学系3の視野を実線7と点線7’で示してある。点線7’で示された視野は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の曲率中心11を一致させた従来のカプセル型内視鏡の視野である。一方、実線7で示された視野は、平面Qmにおける上記交点X,P,P’が上述した位置関係を満たすように対物光学系3の入射瞳の中心Pcを配置した場合の対物光学系3の視野である。なお、符号12は透明カバー8の外側面9の曲率中心である。実施形態1のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と外側面9の曲率中心12は同じ位置にある。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡では、従来のカプセル型内視鏡における光学配置と比較するために、透明カバー8の内側面10の曲率中心11を通り光軸4に対して垂直な直線17上に対物光学系3の入射瞳の中心Pcを配置してある。また、図1では、入射瞳の中心Pcを通る光線がつくる対物光学系3の視野を実線7と点線7’で示してある。点線7’で示された視野は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の曲率中心11を一致させた従来のカプセル型内視鏡の視野である。一方、実線7で示された視野は、平面Qmにおける上記交点X,P,P’が上述した位置関係を満たすように対物光学系3の入射瞳の中心Pcを配置した場合の対物光学系3の視野である。なお、符号12は透明カバー8の外側面9の曲率中心である。実施形態1のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と外側面9の曲率中心12は同じ位置にある。
透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから、それぞれ平面Qmに対して引いた垂線と平面Qmとの交点X,P,P’は、一つの直線17上に存在し、交点Xは交点Pと交点P’とを結ぶ線分上に存在する。
なお、透明カバー8の内側面10が平面Qm上に投影される対物光学系3の入射瞳の反射像15の中心16とP’は、必ずしも同じ位置には存在しない。
なお、透明カバー8の内側面10が平面Qm上に投影される対物光学系3の入射瞳の反射像15の中心16とP’は、必ずしも同じ位置には存在しない。
実施形態1のカプセル型内視鏡のように、平面Qm上の交点X,P,P’が、上述した、一つの直線17上に存在し、かつ、交点Xが交点Pと交点P’とを結ぶ線分上に存在する、という位置関係を満足すれば、従来のカプセル型内視鏡の視野を確保しつつ、図1(a),(b)に斜線で示したように、カプセルを小型化することが可能となる。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡のように、平面Qm上で照明手段13の光射出面が対物光学系3の入射瞳の反射像15と重ならないように配置すれば、照明手段13から発して透明カバー8の内側面10で反射した照明光が対物光学系3の入射瞳へ到達せずフレアの発生を防ぐことができる。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡においては、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と対物光学系3の入射瞳の中心Pcの位置が次の条件式を満足するように構成すると、更に好ましい。
0.01<L1/Rtanθ<0.5
但し、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡のように、平面Qm上で照明手段13の光射出面が対物光学系3の入射瞳の反射像15と重ならないように配置すれば、照明手段13から発して透明カバー8の内側面10で反射した照明光が対物光学系3の入射瞳へ到達せずフレアの発生を防ぐことができる。
また、実施形態1のカプセル型内視鏡においては、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と対物光学系3の入射瞳の中心Pcの位置が次の条件式を満足するように構成すると、更に好ましい。
0.01<L1/Rtanθ<0.5
但し、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
また、このような構成を有するカプセル型内視鏡は、前記対物光学系の光軸が前記透明カバーの内側面に対して直交しないように前記対物光学系が配置され、かつ、前記撮像ユニットの構成要素の少なくとも一つが、該撮像ユニットの他の構成要素に対して偏芯しているのが望ましい。
図2は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の実施形態2の概念図を示したものであり、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の外側面9上の物点に対する対物光学系3の視野境界部での結像関係を示す説明図である。
カプセル型内視鏡は、一般的な内視鏡とは異なり、観察・診断時に臓器内に空気を送気する機構を有していない。このため、カプセルの進路となる消化管内部は収縮してカプセルの視野を塞いでいると考えられる。また、カプセル型内視鏡の体内での移動がこの管腔臓器の蠕動運動で行われるとすると、カプセルは管腔臓器の内壁から均等に圧力を受けていると想定される。このとき、管腔臓器の内壁は最も安定的に透明カバーを含むカプセルの外側面に密着、追従しているため、透明カバーの外側面付近に管腔臓器の内壁面が位置する。
このような理由から、カプセル型内視鏡に適した観察状態にするには、透明カバー8の外側面9上の物点に対してピントが合うように撮像ユニットを構成するのが望ましい。
撮像ユニット1は、レンズ5と、絞り(図示省略)と、レンズ枠(図示省略)と、間隔環(図示省略)を有する対物光学系3と、撮像素子2と、撮像素子枠(図示省略)を有して構成されている。
撮像ユニット1は、レンズ5と、絞り(図示省略)と、レンズ枠(図示省略)と、間隔環(図示省略)を有する対物光学系3と、撮像素子2と、撮像素子枠(図示省略)を有して構成されている。
図2に示すように、対物光学系3の光軸が透明カバー8の内側面に対して直交しないように、対物光学系3の射出瞳の中心をカプセルの中心軸からずらして対物光学系3を配置した場合、視野方向によって、対物光学系3の最も物体側の面から透明カバー8の外側面9までの距離に差が出てくるため、それぞれの物点に対する結像位置がずれる。
このため、従来の一般的なカプセル型内視鏡のように、撮像素子2の撮像面を光軸に対して垂直に配置したのでは、対物光学系3の視野境界部において、透明カバー8の外側面9に接した管腔臓器等の被写体の内壁が部分的にボケてしまい、観察が困難になる。
このため、従来の一般的なカプセル型内視鏡のように、撮像素子2の撮像面を光軸に対して垂直に配置したのでは、対物光学系3の視野境界部において、透明カバー8の外側面9に接した管腔臓器等の被写体の内壁が部分的にボケてしまい、観察が困難になる。
そこで、実施形態2のカプセル型内視鏡では、図2に示すように、対物光学系3の視野境界部における、対物光学系3の最も物体側の面から透明カバー8の外側面9までの距離XN1、XN2に対応する像位置であるXN1’、XN2’に撮像面が位置するように、撮像素子2を対物光学系3に対して偏芯させている。このようにすると、視野方向に生じる透明カバー8の外側面9までの物点距離の差による像のボケを補正することができ、透明カバー8の外側面9に接した管腔臓器の内壁等の被写体を鮮明に観察することが可能な小型のカプセル型内視鏡が得られる。
また、撮像素子2以外の撮像ユニット1の少なくとも一つの構成要素を他の構成要素に対して偏芯させてもよい。このようにしても、同様に、視野方向に生じる透明カバー8の外側面9までの物点距離の差による像のボケを補正することができ、鮮明な画像が得られる。
図3は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例1の概念図を示したものであり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
参考例1のカプセル型内視鏡は、カプセル内の異なる光路上に対物光学系3と、照明手段13としてのチップ型LEDが配置され、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバー8で密封して構成されている。
対物光学系3の入射瞳は、対物光学系3を構成するレンズ5の最も物体側の面(先端面)と一致している。また、対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
対物光学系3の後方(像側)には、電力供給のため電池や、別体の受信手段に画像などの情報を送信するための送信アンテナが設けられている(図示省略)。
対物光学系3の入射瞳は、対物光学系3を構成するレンズ5の最も物体側の面(先端面)と一致している。また、対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
対物光学系3の後方(像側)には、電力供給のため電池や、別体の受信手段に画像などの情報を送信するための送信アンテナが設けられている(図示省略)。
透明カバー8の内側面10は、球面形状に形成されている。透明カバー8の内側面10の曲率中心11は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcを通り対物光学系3の光軸4に対して垂直な直線17上に配置されている。
そして、参考例1のカプセル型内視鏡では、例えば、図3中に点線で示した、透明カバー8の外径が5.6mmである従来のカプセル型内視鏡に対して、本発明の参考例1の構成を適用する場合、照明手段13の光射出面を含む平面Qm上で、透明カバー8の内側面の頂点Stから照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に存在し、かつ交点Xと交点Pとを結んだ線分の長さが0.76mmとなっている。
そして、参考例1のカプセル型内視鏡では、例えば、図3中に点線で示した、透明カバー8の外径が5.6mmである従来のカプセル型内視鏡に対して、本発明の参考例1の構成を適用する場合、照明手段13の光射出面を含む平面Qm上で、透明カバー8の内側面の頂点Stから照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に存在し、かつ交点Xと交点Pとを結んだ線分の長さが0.76mmとなっている。
このようにすると、図3(b)中において斜線で示した部分に応じたカプセル内部の体積を削減し、カプセルの最小外径を5.0mmとすることができる。このとき、照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、透明カバー8の内側面10上で最も視野の周辺に位置する仮想物点から対物光学系3の入射瞳の中心Pcに入射する光線を対物光学系3の入射瞳の中心Pcから逆追跡することにより求まる。即ち、図3(a)において、対物光学系3の最大視野角を形成する主光線7が透明カバー8の内側面10の仮想物点SmおよびSnで折り返し反射して照明手段13の光射出面を含む平面Qmに到達することにより、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15が形成される。
また、参考例1のカプセル型内視鏡では、照明手段13であるLEDは、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15からはずれた位置に4個配置されており、各LEDの光軸は、いずれも透明カバー8の内側面10に直交しない配置関係になっている。なお、ここでの照明手段13の光軸とは、光射出面の中心を通り、かつ、光射出面に垂直な線をいう。
なお、各照明手段13の光射出面が同一の平面Qm上に位置しない場合において参考例1のカプセル型内視鏡を構成する場合には、それぞれの照明手段13の光射出面を含む面上において、上述した配置関係を満足するように対物光学系3と照明手段13を配置すればよい。
なお、各照明手段13の光射出面が同一の平面Qm上に位置しない場合において参考例1のカプセル型内視鏡を構成する場合には、それぞれの照明手段13の光射出面を含む面上において、上述した配置関係を満足するように対物光学系3と照明手段13を配置すればよい。
このように構成された参考例1のカプセル型内視鏡によれば、視野を確実に確保しつつ小型化が実現でき、かつ照明手段13から射出され、透明カバー8の内側面で反射された光線の対物光学系3の入射瞳内への到達を阻止してフレアの発生を防止することができ、鮮明な画像が観察できるカプセル型内視鏡が得られる。
図4は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例2の概念図を示したものであり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
図4に示す参考例2のカプセル型内視鏡では、照明手段13の一つ(照明手段13a)は、その光軸が透明カバー8の内側面10と直交するように配置されている。
そして、例えば、図4中に点線で示した、透明カバー8の外径が8.3mmである従来のカプセル型内視鏡に対して、参考例2のカプセル型内視鏡を適用した場合には、照明手段13の光射出面を含む平面Qm上で、透明カバー8の内側面の頂点Stから照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に存在し、かつ交点Xと交点Pとを結んだ線分の長さが1.7mmとなっている。
このようにすると、図4(b)中において斜線で示した部分に応じたカプセル内部の体積を削減し、カプセルの最小外径を7.4mmとすることができる。
そして、例えば、図4中に点線で示した、透明カバー8の外径が8.3mmである従来のカプセル型内視鏡に対して、参考例2のカプセル型内視鏡を適用した場合には、照明手段13の光射出面を含む平面Qm上で、透明カバー8の内側面の頂点Stから照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に存在し、かつ交点Xと交点Pとを結んだ線分の長さが1.7mmとなっている。
このようにすると、図4(b)中において斜線で示した部分に応じたカプセル内部の体積を削減し、カプセルの最小外径を7.4mmとすることができる。
図5は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例3の要部概念図を示したものであり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳中心Pcと、この入射瞳Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
図5の参考例3のカプセル型内視鏡によれば、従来のカプセル型内視鏡と比較してカプセルを大型化することなく、他の部材を搭載するための配置スペースを得ることができ、得られた配置スペースに薬剤を搭載するためのタンク18を搭載し、かつ透明カバー8の内側面で反射された光線の対物光学系3の入射瞳内への到達を阻止してフレアの発生を防止することができ、鮮明な画像が観察できるカプセル型内視鏡が得られる。また、薬剤搭載用のタンクの他にも、多くの体積を必要とするバッテリー、無線手段、コンデンサー等を配置して効率的にスペースを活用することができる。このため、図5に示したようなカプセル型内視鏡によれば、小型なカプセル型内視鏡において、長時間駆動、無線通信の信頼性向上、外部給電システム化等を実現することができる。
以下、本発明のカプセル型内視鏡の実施例について、図面を用いて説明する。
薬剤を搭載したタイプのカプセル型内視鏡は、カプセルの外表部に薬液を噴射するためのノズルを有し、消化管などの管腔臓器内を移動しながら対物光学系の視野内に捉えられた臓器の内壁面を観察し病変と疑われる部位を発見したときには、ノズルを通して例えば染色剤のような薬液をその部位に向けて散布することができるように構成される。従って、ノズルの噴射口は視野方向を向いており、かつ対物光学系の視野範囲とノズルの薬液噴射範囲が重なるように配置される必要がある。また、ノズルは、視野内の注目部位を観察するにあたって妨げとならない位置に配置するのが望ましい。
図6に、図5を用いて説明した参考例3のカプセル型内視鏡が、本願の第一の発明の構成を備えた場合における対物光学系3の視野7とノズル30と観察対象部位32の位置関係を示す。
図6に示すような構成を備えたカプセル型内視鏡40の進路となる小腸などの管腔臓器の内部は、収縮してカプセル型内視鏡40の視野を塞いでいると考えられ、カプセル型内視鏡40は、管腔臓器内壁の蠕動運動により管腔臓器の内壁33を押しのけるようにして進んでいく。従って、透明カバー8の外側面9のうち視野の周辺境界部近傍は、管腔臓器の内壁33と密着した状態となる。
図6に示すような構成を備えたカプセル型内視鏡40の進路となる小腸などの管腔臓器の内部は、収縮してカプセル型内視鏡40の視野を塞いでいると考えられ、カプセル型内視鏡40は、管腔臓器内壁の蠕動運動により管腔臓器の内壁33を押しのけるようにして進んでいく。従って、透明カバー8の外側面9のうち視野の周辺境界部近傍は、管腔臓器の内壁33と密着した状態となる。
図6のカプセル型内視鏡では、ノズル30は、管腔臓器の内壁33を押しあげて噴射路を確保することができるように形成されている。対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上において、ノズル30の噴射口31は、対物光学系3の視野から外れた位置に設けられ、かつ対物光学系3の光軸に対する噴射口31の中心軸のなす角度βが15°〜75°の範囲で設定されている。
図6のカプセル型内視鏡によれば、ノズル30および噴射口31を対物光学系3の視野7から外れた位置に設けたので、ノズル30が管腔臓器の内壁33を押しあげて噴射路が確保できる。なお、対物光学系3の光軸に対する噴射口31の中心軸のなす角度βが上記15°〜75°の範囲を満たせば、例えば図6中に点線で示したノズル30’および噴射口31’のように、対物光学系3の光軸に近づけて設置することも可能である。噴射口31から噴射された薬液は、対物光学系3の被写界深度の中間から遠点に位置する観察対象部位32に散布される。
図6のカプセル型内視鏡によれば、ノズル30および噴射口31を対物光学系3の視野7から外れた位置に設けたので、ノズル30が管腔臓器の内壁33を押しあげて噴射路が確保できる。なお、対物光学系3の光軸に対する噴射口31の中心軸のなす角度βが上記15°〜75°の範囲を満たせば、例えば図6中に点線で示したノズル30’および噴射口31’のように、対物光学系3の光軸に近づけて設置することも可能である。噴射口31から噴射された薬液は、対物光学系3の被写界深度の中間から遠点に位置する観察対象部位32に散布される。
一方、対物光学系3の光軸に対する噴射口31の中心軸のなす角度βが15°を下回る場合は、ターゲットとなる部位と噴射口31との間の距離が離れすぎてしまい、薬液を噴射したときに薬液が広がりすぎて、ターゲットとなる部位に対する十分な散布ができない。また、対物光学系3の光軸4に対する噴射口31の中心軸のなす角度βが75°を上回る場合は、ターゲットとなる部位と噴射口31との間の距離が近づきすぎて、薬液の噴射路が透明カバー8の外側面9に干渉してしまい、ターゲットとなる部位に対する十分な薬液の散布ができない。
なお、図6では、ノズルを視野の外に配置したが、視野内の注目部位の観察を妨げない位置であれば、ノズルの少なくとも一部が視野内に入るように配置することもできる。このようにすることにより、観察画像を通して視野内のどの位置から薬剤が噴出されるかを確実に確認できるので好ましい。その場合は、ノズルで反射した照明光が視野内フレアとならないように、ノズルの表面反射率を下げるようにノズル表面に加工を施したり、ノズル表面に黒色コートなどの光を吸収するコーティングを施したりすることが望ましい。図7には、ノズルの薬液噴射口が視野内に入るように配置した実施例1の変形例のカプセル型内視鏡の構成例を示した。図7に示したカプセル型内視鏡は、図6に示されるカプセル型内視鏡のノズル30の薬液噴射口31を、対物光学系3の視野内で、かつ視野内の注目部位を観察するにあたって妨げとならない位置に配置したものである。
また、生体組織内に薬液を注入する必要がある場合には、先端に穿刺針のついた送液チューブを備えたカプセル型内視鏡を用いればよい。この場合、観察視野内に捉えた生体組織に対して穿刺針を挿入し、カプセル内の薬液タンクより送液チューブを通して薬液を注入する。そのため、穿刺針の先端部が生体組織に挿入される前に、対物視野内に前記穿刺針の先端部が捉えられる位置に穿刺針の突出口を配置して、穿刺針の先端部が意図しない部位に刺さったり、穿刺針の先端部が生体組織を突き抜けてしまったりすることを防止する必要がある。
図8に、図5を用いて説明した参考例3のカプセル型内視鏡が、本願の第二の発明の構成を備えた場合における先端に穿刺針のついた送液チューブを備えたカプセル型内視鏡の構成例を示す図である。
図8のカプセル型内視鏡によれば、穿刺針の突出口34を対物光学系3の視野7から外れていて、かつ穿刺針35の先端部が生体組織に挿入される前に、対物視野内に前記穿刺針の先端部が捉えられる位置に設けている。穿刺針の突出口34は、管腔臓器の内壁33を押しあげるように構成されているので、対物視野内において穿刺針の突出口34と生体組織32の間に空間を確保することができる。
図8のカプセル型内視鏡によれば、穿刺針の突出口34を対物光学系3の視野7から外れていて、かつ穿刺針35の先端部が生体組織に挿入される前に、対物視野内に前記穿刺針の先端部が捉えられる位置に設けている。穿刺針の突出口34は、管腔臓器の内壁33を押しあげるように構成されているので、対物視野内において穿刺針の突出口34と生体組織32の間に空間を確保することができる。
このような構成にすることによって、穿刺針35の先端部が生体組織32に挿入される前に、穿刺針35と生体組織32との位置関係を確認することができるので、穿刺針の先端部が意図しない部位に刺さったり、穿刺針の先端部が生体組織を突き抜けてしまったりすることを防止することができる。穿刺針35は、カプセル内部に格納されており、カプセル型内視鏡が生体組織32に接近したときに、図示しない穿刺針押出し機構により穿刺針の突出口34から押し出されて対物光学系3の視野7に捉えられる。穿刺針35には、その先端部から一定の間隔で目盛りがつけられており、モニタに映し出される画像を通して目盛りを確認することで、穿刺針35の先端部が生体組織32に対してどの程度挿入されたかがわかるように構成されている。目盛りとしては、数字や、色の異なるマーキングなどであってもよい。
図9には、ノズル30及び穿刺針の突出口34に関する実施例1の変形例のカプセル型内視鏡の構成例を示した。この構成例では、透明カバー8を通してノズル30及び穿刺針の突出口34を配置している。ノズル30は、対物光学系3の視野7の外側で透明カバー8を通して薬液タンク18と接続されており、薬液噴射口31が対物光学系3の視野7の内側に配置されている。また、穿刺針の突出口34は、透明カバー8のうち、対物光学系3の視野7の外側にあたる部分に設けられている。なお、穿刺針35につながれている送液チューブ36は、図示しない別の薬液タンクに接続されていてもかまわない。この構成例では、透明カバー8の形状を工夫することにより、穿刺針の突出口34と生体組織32の間に空間を確保しているので、穿刺針35と生体組織32の位置関係を確認することができる。
これらの構成例においては、撮像ユニット1と透明カバー8の内面の位置関係が上述した、又は後述する参考例の構成のいずれかを満たすことが望ましいが、その形態に限定されるものではない。
図10は消化管内壁を観察するカプセル型内視鏡システムの一例を示す説明図である。図10中、点線で囲まれた機器類は、患者の体外に設置される画像表示システムである。また、便宜上図示を省略したが、患者41は、消化管21を移動するカプセル型内視鏡40の姿勢を体外から電磁誘導などの方法により制御するために工夫された着衣を身に着けている。カプセル型内視鏡40に内蔵された送信ユニットから無線送信された画像信号は、患者の体外に設けられた受信装置22により受信される。受信装置22は、画像信号の処理を行うことのできるパーソナルコンピュータ24に接続されており、パーソナルコンピュータ24で処理された画像がモニタ23を介して表示されるようになっている。
例えば、対物光学系3の視野に捉えられた病変と疑われる部位32(以下「着目部位」と呼ぶ)に対して確実に薬剤散布が行えるように、噴射口31の中心軸が被写体(ここでは消化管21の内壁)と交わる点にターゲットシンボル26(図中では×印)を表示することができる。
カプセル型内視鏡40を消化管21の内部を進ませながら観察を行う場合、対物光学系3の被写界深度の遠点位置から中間位置までの間で着目部位32を捉え、ターゲットシンボル26と重なるようにカプセル型内視鏡40の姿勢を制御する。なお、ターゲットシンボル26の表示、カプセル型内視鏡40の姿勢制御、薬剤の噴射などの一連の操作は、パーソナルコンピュータ24に接続されるキーボード、マウス、ジョイスティック等を利用して行うことができる。
また、着目部位32を自動追尾して薬剤散布までの一連の動作を自動的に行う機能を、パーソナルコンピュータ24に内蔵されるカプセル型内視鏡の制御回路に持たせることもできる。このような機能を備えたカプセル型内視鏡システムの場合、観察者がモニタ23に表示される観察画像を見ながら、同じ画面上に表示されたカーソルを観察画像上の着目部位32に重ねる等の動作により、自動追尾目標を指定することで、薬剤の自動散布機能がスタートするようにする。そして、自動追尾中にモニタ23上で着目部位32とターゲットシンボル26が重なったときに、噴射口31から薬剤を散布するようにする。
また、先端に穿刺針のついた送液チューブを備えたカプセル型内視鏡を使用する場合には、穿刺針35の先端部が生体組織32の表面に接触してからどの程度挿入されたかを画像から解析し、モニタ上に表示する回路をパーソナルコンピュータ24に設置しても良い。
また、先端に穿刺針のついた送液チューブを備えたカプセル型内視鏡を使用する場合には、穿刺針35の先端部が生体組織32の表面に接触してからどの程度挿入されたかを画像から解析し、モニタ上に表示する回路をパーソナルコンピュータ24に設置しても良い。
薬剤が散布された着目部位32は、対物光学系3に対して徐々に近づいていき、対物光学系3の被写界深度の近点付近では、図6に点線で示す領域32’のように透明カバー8の外側面9に密着した状態になる。従って、領域32’を詳細に観察して診断を行うためには、対物光学系3と撮像素子2からなる撮像ユニット1の解像力が透明カバー8の外側面9付近で最も高くなるように設定するのが望ましい。
即ち、図6の構成において、対物光学系3の最も物体側の面から領域32’に接触する透明カバー8の外側面9までの光軸方向の物体距離A1での解像力が5本/mm以上であり、また、対物光学系3の被写界深度の遠点付近での物体距離B1では、解像力が1本/mm以上であるのが望ましい。
即ち、図6の構成において、対物光学系3の最も物体側の面から領域32’に接触する透明カバー8の外側面9までの光軸方向の物体距離A1での解像力が5本/mm以上であり、また、対物光学系3の被写界深度の遠点付近での物体距離B1では、解像力が1本/mm以上であるのが望ましい。
ここで、一般の撮像ユニットにおける解像力は、次のように定義される。
対物光学系の前に置いた白黒のラインペアを、固体撮像素子の撮像面上の水平方向に白黒が並ぶように撮像ユニットで撮像し、固体撮像素子から送られてくる画像信号を処理する回路系を通してモニタに表示する。このとき、モニタ上の水平方向で得られる白黒の強度分布の最大値をImax、最小値をIminとしたとき、白黒ラインペアのモニタ上でのコントラストIは、
I = (Imax−Imin)/(Imax+Imin)
として求められる。解像力は、上述のコントラストIが10%となるときの、白黒ラインペアの幅の逆数として定義される。
対物光学系の前に置いた白黒のラインペアを、固体撮像素子の撮像面上の水平方向に白黒が並ぶように撮像ユニットで撮像し、固体撮像素子から送られてくる画像信号を処理する回路系を通してモニタに表示する。このとき、モニタ上の水平方向で得られる白黒の強度分布の最大値をImax、最小値をIminとしたとき、白黒ラインペアのモニタ上でのコントラストIは、
I = (Imax−Imin)/(Imax+Imin)
として求められる。解像力は、上述のコントラストIが10%となるときの、白黒ラインペアの幅の逆数として定義される。
従って、上記説明における「解像力5本/mm以上」、「解像力1本/mm以上」とは、それぞれ、幅0.2mm以下、幅0.5mm以下の白黒ラインペアのコントラストが、モニタ上で10%以上であることを指している。
物点距離A1において、撮像ユニット1の解像力を5本/mm以上とすれば、透明カバーの外面付近に位置する生体組織をモニタ23上で拡大して観察することができる。特にカプセル内視鏡においては近接時に絨毛が観察できる事が重要であり、絨毛は0.2〜0.5mm程度であるので、それ以上の解像力が必要となる。また、物点距離B1において、撮像ユニット1の解像力を1本/mm以上とすれば、モニタ23上に映し出された視野の遠点位置で着目部位32を発見し易くなる。
物点距離A1において、撮像ユニット1の解像力を5本/mm以上とすれば、透明カバーの外面付近に位置する生体組織をモニタ23上で拡大して観察することができる。特にカプセル内視鏡においては近接時に絨毛が観察できる事が重要であり、絨毛は0.2〜0.5mm程度であるので、それ以上の解像力が必要となる。また、物点距離B1において、撮像ユニット1の解像力を1本/mm以上とすれば、モニタ23上に映し出された視野の遠点位置で着目部位32を発見し易くなる。
このとき、撮像ユニット1には、次の条件式を満足する撮像素子2と対物光学系3を用いるのが望ましい。
80 < IH/P < 500
80 < FL/P < 500
400 < Fno/P < 3000
ただし、IHは撮像素子の受光面の有効表示エリアの中心から有効表示エリアの最も遠い位置までの距離[mm]、Pは撮像素子の水平方向の画素ピッチ[mm]、FLは対物光学系の焦点距離[mm]、Fnoは対物光学系の有効Fナンバーである。
80 < IH/P < 500
80 < FL/P < 500
400 < Fno/P < 3000
ただし、IHは撮像素子の受光面の有効表示エリアの中心から有効表示エリアの最も遠い位置までの距離[mm]、Pは撮像素子の水平方向の画素ピッチ[mm]、FLは対物光学系の焦点距離[mm]、Fnoは対物光学系の有効Fナンバーである。
IH/Pの値が条件式の上限値を上回ると、対物光学系と組合せたときに広い被写界深度が得られなくなる。一方、IH/Pの値が条件式の下限値を下回ると、被写界深度の近点付近で必要な分解能が得られない。
また、FL/Pの値が条件式の上限値を上回ると、被写界深度が狭くなってしまい、物点距離A1で所望の解像力を確保すると、物点距離B1ではピントがボケてしまう。一方、FL/Pの値が条件式の下限値を下回ると、物点距離A1で所望の解像力を確保することが困難となる。
さらに、Fno/Pの値が条件式の上限値を上回ると、光学的な回折限界を越えてしまい、ピントを合わせてもボケたような画像しか得られない。一方、Fno/Pの値が条件式の下限値を下回ると、被写界深度が狭くなってしまい、物点距離A1で所望の解像力を確保すると、物点距離B1ではピントがぼけてしまう。
また、FL/Pの値が条件式の上限値を上回ると、被写界深度が狭くなってしまい、物点距離A1で所望の解像力を確保すると、物点距離B1ではピントがボケてしまう。一方、FL/Pの値が条件式の下限値を下回ると、物点距離A1で所望の解像力を確保することが困難となる。
さらに、Fno/Pの値が条件式の上限値を上回ると、光学的な回折限界を越えてしまい、ピントを合わせてもボケたような画像しか得られない。一方、Fno/Pの値が条件式の下限値を下回ると、被写界深度が狭くなってしまい、物点距離A1で所望の解像力を確保すると、物点距離B1ではピントがぼけてしまう。
例えば、外径が10mm程度のカプセル型内視鏡の場合、物点距離A1は3mm、物点距離B1は50mmとするのが好ましい。
なお、本発明のカプセル型内視鏡では対物光学系3として正レンズ2枚で構成したものを用いているが、本発明のカプセル型内視鏡における対物光学系は、このようなレンズ構成に限定されるものではない。
なお、本発明のカプセル型内視鏡では対物光学系3として正レンズ2枚で構成したものを用いているが、本発明のカプセル型内視鏡における対物光学系は、このようなレンズ構成に限定されるものではない。
図11〜図14は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例4,参考例5,参考例6及び参考例7を示す要部概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
図11に示した参考例4のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10は、球面形状に形成されている。また、透明カバー8の内側面10の曲率中心11は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcを通り対物光学系3の光軸4に対して垂直な直線17よりも物体側に配置されている。
対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
また、図11に示した参考例4のカプセル型内視鏡では、平面Qm上において、透明カバー8の内側面10の頂点Stから照明手段13の光射出面14を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面14で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に位置するように対物光学系3が配置され、かつ透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を外れた位置に3個の照明手段13が配置されている。
対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
また、図11に示した参考例4のカプセル型内視鏡では、平面Qm上において、透明カバー8の内側面10の頂点Stから照明手段13の光射出面14を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面14で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に位置するように対物光学系3が配置され、かつ透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を外れた位置に3個の照明手段13が配置されている。
図12に示した参考例5のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10は、球面形状に形成されている。また、透明カバー8の内側面10の曲率中心11は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcを通り対物光学系3の光軸4に対して垂直な直線17よりも像側に配置されている。
対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
また、図12に示した参考例5のカプセル型内視鏡では、平面Qm上において、透明カバー8の内側面10の頂点Stから照明手段13の光射出面14を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に位置するように対物光学系3が配置され、かつ透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を外れた位置に3個の照明手段13が配置されている。
対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
また、図12に示した参考例5のカプセル型内視鏡では、平面Qm上において、透明カバー8の内側面10の頂点Stから照明手段13の光射出面14を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に位置するように対物光学系3が配置され、かつ透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を外れた位置に3個の照明手段13が配置されている。
ここで、上記各実施例及び参考例で説明した本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡では、例えば図12に示すように、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上において、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snと対物光学系3の入射瞳の中心Pcとを結ぶ直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含まない領域内に、透明カバー8の内側面10の視野と重なる領域における曲率中心11が配置されている。なお、上記各実施例及び参考例のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10の曲率中心11は、透明カバー8の内側面10の視野と重なる領域における曲率中心位置に一致している。
透明カバー8の内側面10の曲率中心11を直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含む領域内に配置する構成にすると、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15の占める割合が大きくなりすぎて、照明手段13を配置するスペースを確保することができなくなる。
透明カバー8の内側面10の曲率中心11を直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含む領域内に配置する構成にすると、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15の占める割合が大きくなりすぎて、照明手段13を配置するスペースを確保することができなくなる。
この点に関し、図15及び図16を用いて説明する。
図15は本発明の比較例にかかるカプセル型内視鏡として、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上において、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snと対物光学系3の入射瞳の中心Pcとを結ぶ直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含み、かつ対物光学系3の入射瞳の中心Pcよりも物体側の領域に、透明カバー8の内側面10の視野と重なる領域における曲率中心11を配置したカプセル型内視鏡を示す概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を示す説明図である。
図15は本発明の比較例にかかるカプセル型内視鏡として、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上において、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snと対物光学系3の入射瞳の中心Pcとを結ぶ直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含み、かつ対物光学系3の入射瞳の中心Pcよりも物体側の領域に、透明カバー8の内側面10の視野と重なる領域における曲率中心11を配置したカプセル型内視鏡を示す概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を示す説明図である。
図15に示した比較例のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10の曲率中心11を、直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含む領域内に配置したので、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、直線7mは像側(図15(a)では右側)に位置することになるとともに、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、直線7nは像側(図15(a)では右側)に位置することになる。
従って、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線を考慮した場合、仮想物点Smで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、物体側(図15(a)では左側)に向かうことになるとともに、仮想物点Snで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、物体側(図15(a)では左側)に向かうことになる。対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線がこのような方向へ向かうと、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、図15(b)に示すように、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で大きくなりすぎてしまい対物光学系3と重なってしまう。
従って、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線を考慮した場合、仮想物点Smで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、物体側(図15(a)では左側)に向かうことになるとともに、仮想物点Snで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、物体側(図15(a)では左側)に向かうことになる。対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線がこのような方向へ向かうと、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、図15(b)に示すように、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で大きくなりすぎてしまい対物光学系3と重なってしまう。
また、図16は本発明の比較例にかかるカプセル型内視鏡として、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上において、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snと対物光学系3の入射瞳の中心Pcとを結ぶ直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含み、かつ対物光学系3の入射瞳の中心Pcよりも像側の領域に、透明カバー8の内側面10の視野と重なる領域における曲率中心11を配置したカプセル型内視鏡を示す概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を示す説明図である。
図16に示した比較例のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10の曲率中心11を直線7m,7nで区分けされる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含む領域内に配置したので、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、直線7mは物体側(図16(a)では左側)に位置することになるとともに、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、直線7nは物体側(図16(a)では左側)に位置することになる。
従って、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線を考慮した場合、仮想物点Smで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、物体側(図16(a)では右側)に向かうことになるとともに、仮想物点Snで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、物体側(図16(a)では右側)に向かうことになる。対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線がこのような方向へ向かうと、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、図16(b)に示すように、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で大きくなりすぎてしまい対物光学系3と重なってしまう。
従って、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線を考慮した場合、仮想物点Smで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Smとを結ぶ線分19mに対して、物体側(図16(a)では右側)に向かうことになるとともに、仮想物点Snで反射される光線は、曲率中心11と仮想物点Snとを結ぶ線分19nに対して、物体側(図16(a)では右側)に向かうことになる。対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が仮想物点Sm,Snでそれぞれ反射される光線がこのような方向へ向かうと、対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、図16(b)に示すように、照明手段13の光射出面14を含む平面Qm上で大きくなりすぎてしまい対物光学系3と重なってしまう。
以上のように、透明カバーの内面10が球面形状で形成されるカプセル型内視鏡においては、透明カバー8の内側面10の曲率中心11を直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含まない領域内に配置するのが好ましい。
また、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と対物光学系3の入射瞳の中心Pcの位置が次の条件式を満足するように構成すると、更に好ましい。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
図13に示した参考例6のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10は、透明カバー8の内側面10の頂点Stから離れるほど曲率が大きくなる非球面形状に形成されている。
また、図14に示した参考例7のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10は、透明カバー8の内側面10の頂点Stから離れるほど曲率が小さくなる非球面形状に形成されている。
なお、透明カバー8の内側面10を非球面で構成する場合、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snでの非球面の近似曲率1/Rを求め、仮想物点Sm,Snをそれぞれ通り、曲率1/Rをもつ球面の曲率中心OA,OBが、それぞれ上述した領域(直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含まない領域)内に配置される位置関係となるように、透明カバー8と対物光学系3を構成すればよい。
なお、透明カバー8の内側面10を非球面で構成する場合、透明カバー8の内側面10上で視野境界部に位置する仮想物点Sm,Snでの非球面の近似曲率1/Rを求め、仮想物点Sm,Snをそれぞれ通り、曲率1/Rをもつ球面の曲率中心OA,OBが、それぞれ上述した領域(直線7mと7nがつくる4つの領域のうち、対物光学系の光軸を含まない領域)内に配置される位置関係となるように、透明カバー8と対物光学系3を構成すればよい。
図13及び図14に示した参考例6及び参考例7のカプセル型内視鏡では、平面Qm上において、透明カバー8の内側面10の頂点Stから照明手段13の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Xが、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点Pと対物光学系3の入射瞳の中心からの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点P’とを結ぶ線分上に位置するように対物光学系3が配置され、かつ透明カバー8の内側面10を介して投影される対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15を外れた位置に複数個の照明手段13が配置されている。
図13及び図14に示した参考例6及び参考例7によれば、透明カバー8の内側面10を非球面で構成しても、撮像ユニットと複数個の照明手段13を配置するのに十分なスペースを確保することができ、更に透明カバー8の内側面10で反射した照明光が対物光学系3でのフレアの原因になるのを防ぐことができる小型のカプセル型内視鏡が得られる。
また、透明カバー8の内側面10の曲率中心11と対物光学系3の入射瞳の中心Pcの位置が次の条件式を満足するように構成すると、更に好ましい。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバー8の内側面10の曲率中心11から対物光学系3の光軸4までの距離、Rは透明カバー8の内側面10の半径、θは対物光学系3の視野角の1/2である。
L1/Rtanθの値が上記条件式の上限値を上回ると、透明カバー8の内側面10の頂点Stに対して対物光学系3が近づきすぎてしまい、照明手段13を配置するスペースを確保することができない。
また、L1/Rtanθの値が条件式の下限値を下回ると、透明カバー8の内面10の頂点Stに対して対物光学系3が離れすぎて、カプセルの全長が長くなってしまい好ましくない。
図17は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例8を示す要部概念図であり、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の外側面9上の物点に対する対物光学系3の視野境界部での結像関係を示す説明図である。
参考例8のカプセル型内視鏡では、撮像ユニット1は、レンズ5と、絞り(図示省略)と、レンズ枠(図示省略)と、間隔環(図示省略)を有する対物光学系3と、撮像素子2と、撮像素子枠(図示省略)を有して構成されている。
参考例8のカプセル型内視鏡では、撮像ユニット1は、レンズ5と、絞り(図示省略)と、レンズ枠(図示省略)と、間隔環(図示省略)を有する対物光学系3と、撮像素子2と、撮像素子枠(図示省略)を有して構成されている。
図17に示すように、対物光学系3の視野中心をカプセルの中心軸からずらして配置すると、視野方向によって対物光学系3の最も物体側の面から透明カバー8の外側面9までの距離に差が出てくるため、それぞれの物点に対する結像位置もずれてしまう。このため、従来の一般的なカプセル型内視鏡のように、撮像素子2の撮像面を光軸に対して垂直に配置したのでは、対物光学系3の視野境界部において、透明カバー8の外側面9に接した被写体が部分的にボケてしまい、観察が困難になる。
そこで、参考例8のカプセル型内視鏡では、図17に示すように、対物光学系3の視野境界部における、対物光学系3の最も物体側の面から透明カバー8の外側面9までの距離ObA、ObBに対応する像位置であるObA’、ObB’に撮像面が位置するように、撮像素子2を対物光学系3に対して偏芯させている。
このように構成した参考例8のカプセル型内視鏡によれば、視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正することができ、透明カバー8の外面9に接した被写体を鮮明に観察することが可能な小型のカプセル型内視鏡が実現できる。
このように構成した参考例8のカプセル型内視鏡によれば、視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正することができ、透明カバー8の外面9に接した被写体を鮮明に観察することが可能な小型のカプセル型内視鏡が実現できる。
また、像位置ObA’、ObB’の結像点と撮像面が完全に一致するように撮像素子2を偏芯させるのが困難な場合には、それぞれの視野方向の撮像面上での光束径が撮像素子2の画素に換算して4画素程度に広がるように撮像素子2の傾きを調整しても実使用上はピントのあった画像を得ることができる。
図18は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例9を示す要部概念図であり、対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の外側面9上の物点に対する対物光学系3の視野境界部での結像関係を示す説明図である。
参考例8のカプセル型内視鏡では、対物光学系3の視野中心をカプセルの中心軸からずらして配置した場合において視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正するための参考例8のカプセル型内視鏡とは別の解決手段を示す構成例である。
即ち、参考例9のカプセル型内視鏡は、透明カバー8の外側面9と透明カバー8の内側面10とを偏芯させ、かつ透明カバー8の外側面9が対物光学系3の光軸4に対して略回転対称となるように構成されている。
透明カバー8の外側面9は、球面形状に形成されており、透明カバー8の外面9の曲率中心12と対物光学系3の光軸4との距離が0.4mm程度離れている。このように構成すると、視野方向による透明カバー8の外側面9までの距離の差により生じる像のボケを補正することができる。
参考例8のカプセル型内視鏡では、対物光学系3の視野中心をカプセルの中心軸からずらして配置した場合において視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正するための参考例8のカプセル型内視鏡とは別の解決手段を示す構成例である。
即ち、参考例9のカプセル型内視鏡は、透明カバー8の外側面9と透明カバー8の内側面10とを偏芯させ、かつ透明カバー8の外側面9が対物光学系3の光軸4に対して略回転対称となるように構成されている。
透明カバー8の外側面9は、球面形状に形成されており、透明カバー8の外面9の曲率中心12と対物光学系3の光軸4との距離が0.4mm程度離れている。このように構成すると、視野方向による透明カバー8の外側面9までの距離の差により生じる像のボケを補正することができる。
図19は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例10を示す要部概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の外側面9上の物点に対する対物光学系3の視野境界部での結像関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の曲率中心11、外側面9の曲率中心12、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
参考例10のカプセル型内視鏡は、透明カバー8の外側面9と透明カバー8の内側面10とを偏芯させ、かつ対物光学系3を構成する光学部材の1つを偏芯させることで、対物光学系3の視野中心をカプセルの中心軸からずらして配置した場合において視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正した構成例である。
参考例10のカプセル型内視鏡は、透明カバー8の外側面9と透明カバー8の内側面10とを偏芯させ、かつ対物光学系3を構成する光学部材の1つを偏芯させることで、対物光学系3の視野中心をカプセルの中心軸からずらして配置した場合において視野方向に生じる透明カバー8の外面9までの物点距離の差による像のボケを補正した構成例である。
図20は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例11を示す要部概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
参考例11のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10は、球面形状に形成されている。また、透明カバー8の内側面10の曲率中心11は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcを通り対物光学系3の光軸4に対して垂直な直線17上に配置されている。
対物光学系3の入射瞳は、対物光学系3を構成するレンズ5の最も物体側の面(先端面)と一致する。また、対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
対物光学系3の入射瞳は、対物光学系3を構成するレンズ5の最も物体側の面(先端面)と一致する。また、対物光学系3は、入射瞳の面が照明手段13の光射出面14を含む平面Qmと同一平面上に位置するように配置されている。
本発明において、対物光学系3の視野内を均一に照明するためには、照明手段13を対物光学系の周囲に均等に配置することが望ましい。そのためには、照明手段13の光射出面14を含む平面Qmにおいて、交点Pと交点Xとの間の距離PXが次の条件式を満たすのが望ましい。
PX > (φL/2)+(ΔD)
ただし、φLは、対物光学系の最も物体側に配置されるレンズの外径、ΔDは、照明手段の中心から外周までの最短距離である。
PX > (φL/2)+(ΔD)
ただし、φLは、対物光学系の最も物体側に配置されるレンズの外径、ΔDは、照明手段の中心から外周までの最短距離である。
参考例11のカプセル型内視鏡では、φL=0.75mm、ΔD=0.55mmとしており、交点Pと交点Xとの間の距離を1.65mmとした。
このように構成した参考例11のカプセル型内視鏡によれば、複数の照明手段13を設け、明るさを確保した際にも、小型化を実現し、透明カバー8の内側面10で反射された光線が対物光学系3の入射瞳内へ到達するのを阻止してフレアを防止することができる。
このように構成した参考例11のカプセル型内視鏡によれば、複数の照明手段13を設け、明るさを確保した際にも、小型化を実現し、透明カバー8の内側面10で反射された光線が対物光学系3の入射瞳内へ到達するのを阻止してフレアを防止することができる。
図21は本発明の構成を採用し得るカプセル型内視鏡の参考例12を示す要部概念図であり、(a)は対物光学系3の光軸4と透明カバー8の内側面10の頂点Stとを含む断面上における、透明カバー8の内側面10の頂点Stと、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと、この入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像)P’cとの位置関係を示す説明図、(b)は照明手段13の光射出面を含む平面Qm上での、透明カバー8の内側面10の頂点Stから平面Qmに対して引いた垂線との交点X、対物光学系3の入射瞳の中心Pcから平面Qmに対して引いた垂線との交点P、対物光学系3の入射瞳の中心Pcからの光が透明カバー8の内側面10で反射したときの光線の交点(写像位置)P’cから平面Qmに対して引いた垂線との交点P’、および透明カバー8の内側面10を介して投影される入射瞳の反射像の範囲15の位置関係を示す説明図である。
参考例12のカプセル型内視鏡では、透明カバー8の内側面10と外側面9は、共に楕円形状に形成されており、内側面9の形状は、次の式により定義される。
x2/4.962+y2/5.552 = 1
このような楕円形状に形成された透明カバー8の焦点の座標位置は、内側面10の中心11を原点としたとき、(0、±2.48)となる。なお、ここでの内側面10の中心11は、楕円の中心であり、楕円における長軸と短軸の交点を指している。
x2/4.962+y2/5.552 = 1
このような楕円形状に形成された透明カバー8の焦点の座標位置は、内側面10の中心11を原点としたとき、(0、±2.48)となる。なお、ここでの内側面10の中心11は、楕円の中心であり、楕円における長軸と短軸の交点を指している。
このように構成したときの透明カバー8の内側面10による対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15は、図21(b)に示すような形状になる。照明手段13であるLEDは、この反射像の範囲15から外れた位置において対物光学系3の周辺に3個配置されている。
なお、反射像の範囲15がこのような形状をしている場合の透明カバー8の内側面10による対物光学系3の入射瞳の反射像の範囲15の中心16は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の中心11とを結ぶ直線17と、直線17に対し垂直な方向で像範囲15が最大になる直線20の交点とする。
このように、対物光学系3と照明手段13を配置した参考例12のカプセル型内視鏡によれば、従来のカプセル型内視鏡においてφ12mmあった外径を、10.85mmと小型化することができた。
このように、対物光学系3と照明手段13を配置した参考例12のカプセル型内視鏡によれば、従来のカプセル型内視鏡においてφ12mmあった外径を、10.85mmと小型化することができた。
このように、本発明のカプセル型内視鏡は、参考例12のカプセル型内視鏡から明らかなように、透明カバー8の内側面10の形状を楕円形状に形成した場合においても、カプセルの小型化を実現しながら透明カバー8の内側面10で反射された光線が対物光学系3の入射瞳内へ到達するのを阻止してフレアを防止することができ、小型で鮮明な画像のカプセル型内視鏡が得られる。
また、透明カバー8の内側面10が楕円形状の場合は、対物光学系3の入射瞳の中心Pcを原点とし、この入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の中心11とを結ぶ線をY軸とし、対物光学系3の入射瞳を含む断面上で入射瞳の中心Pcを通りY軸に対して垂直な線をX軸とする座標系を設定する。このとき、Y軸方向では、原点に対して透明カバー8の内側面10の中心11側を正とする。
いま、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の長軸と短軸との交点11との距離D1が次の条件式を満足する場合には、視野最周辺の主光線7が、透明カバー8の内側面10で反射され、XY平面に到達したときのY座標は正になる。
D1 ≧ |透明カバー内面の焦点距離|/2
このため、照明手段13の光射出面を中心座標がXY平面上のY≦0となるように配置すれば、照明手段13から射出され透明カバー8の内側面10で反射された光は対物光学系3の入射瞳内に到達することはなく、フレアを防止することができる。
いま、対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の長軸と短軸との交点11との距離D1が次の条件式を満足する場合には、視野最周辺の主光線7が、透明カバー8の内側面10で反射され、XY平面に到達したときのY座標は正になる。
D1 ≧ |透明カバー内面の焦点距離|/2
このため、照明手段13の光射出面を中心座標がXY平面上のY≦0となるように配置すれば、照明手段13から射出され透明カバー8の内側面10で反射された光は対物光学系3の入射瞳内に到達することはなく、フレアを防止することができる。
このように、本発明のカプセル型内視鏡は、特許請求の範囲に記載した発明の他に以下に示すような特徴を有している。
(1)対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記透明カバーの内側面のうち、少なくとも視野範囲が球面で構成され、前記透明カバーの内側面の頂点から前記照明手段の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をX、前記対物光学系の入射瞳の中心から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP、前記対物光学系の入射瞳の中心からの光が前記透明カバーの内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP’としたとき、点Pと点P’とを結ぶ線分上に点Xが存在し、前記照明手段の光射出面が、前記平面Qmにおいて、前記対物光学系の入射瞳の前記透明カバーの内側面で反射した反射像と重ならない位置に配置されていることを特徴とするカプセル型内視鏡。
(2)対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、前記透明カバーの内側面のうち少なくとも視野範囲が球面で構成され、前記透明カバーの内側面の頂点から前記照明手段の光射出面を含む平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をX、前記対物光学系の入射瞳の中心から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP、前記対物光学系の入射瞳の中心からの光が前記透明カバーの内側面で反射したときの光線の交点(写像位置)から前記平面Qmに対して引いた垂線と該平面Qmとの交点をP’としたとき、点Pと点P’とを結ぶ線分上に点Xが存在し、さらに次の条件式を満たすことを特徴とするカプセル型内視鏡。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバーの内側面の曲率中心から対物光学系の光軸までの距離、Rは透明カバーの内側面の半径、θは対物光学系の視野角の1/2である。
0.01 < L1/Rtanθ < 0.5
ただし、L1は透明カバーの内側面の曲率中心から対物光学系の光軸までの距離、Rは透明カバーの内側面の半径、θは対物光学系の視野角の1/2である。
(3)前記照明手段の光射出面が、前記平面Qmにおいて、前記対物光学系の入射瞳の前記透明カバーの内側面で反射した反射像と重ならない位置に配置されていることを特徴とする上記(2)に記載のカプセル型内視鏡。
(4)視野範囲が透明な透明カバーと、対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、少なくとも一つの照明手段を有するカプセル型内視鏡であって、前記対物光学系の光軸が前記透明カバーの内側面に対して直交しないように、該対物光学系が配置され、前記撮像ユニットの構成要素の少なくとも一つが、該撮像ユニットの他の構成要素に対して偏芯していることを特徴とするカプセル型内視鏡。
(5)前記撮像ユニットの構成要素の少なくとも一つが、該撮像ユニットの他の構成要素に対して偏芯していることを特徴とする請求項11,上記(1)又は(3)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(6)前記透明カバーの外側面が、前記対物光学系の光軸に対して対称な面形状に形成されていることを特徴とする請求項11,上記(1)又は(3)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(7)前記カプセルの内部には更に薬剤貯蔵タンクが内蔵され、前記カプセルの外部には薬剤を散布するためのノズルが配置され、前記ノズルが、前記対物光学系の視野範囲を外れた位置であって、且つ、該対物光学系の視野範囲と該ノズルの薬液噴射範囲が重なる位置に配置されていることを特徴とする上記(2)又は(4)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(8)少なくとも一つの前記照明手段の光軸が、前記透明カバーの内側面に対して直交しないことを特徴とする請求項11,上記(1)又は(3)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(9)前記透明カバーと、前記対物光学系と、少なくとも一つの前記照明手段を有するカプセル型内視鏡であって、前記対物光学系の光軸が前記透明カバーの内側面に対して直交しないように、該対物光学系が配置され、前記対物光学系内の少なくとも一つの光学部材、又は前記撮像素子が、該対物光学系の光軸に対して偏芯していることを特徴とする上記(8)に記載のカプセル型内視鏡。
(10)前記透明カバーの外側面が、前記対物光学系の光軸に対して略対称形状に形成されていることを特徴とする上記(9)に記載のカプセル型内視鏡。
(11)前記透明カバーの外側面が、前記対物光学系の光軸に対して略対称形状に形成されていることを特徴とする上記(4)に記載のカプセル型内視鏡。
(12)前記照明手段の射出面を含む平面における前記透明カバーの内側面による入射瞳の像の入射範囲と、該照明手段の射出面とが重ならないことを特徴とする上記(11)に記載のカプセル型内視鏡。
(13)前記透明カバーの内側面の非球面形状が、周辺に行くほど曲率が大きくなっていることを特徴とする請求項11に記載のカプセル型内視鏡。
(14)前記透明カバーの内側面の非球面形状が、周辺に行くほど曲率が小さくなっていることを特徴とする請求項11に記載のカプセル型内視鏡。
(15)前記透明カバーの内側面の非球面の形状が、楕円形状であることを特徴とする請求項11に記載のカプセル型内視鏡。
(16)前記透明カバーは次の条件式を満たす形状であって、物体側から見て、前記対物光学系の入射瞳の中心を原点とし、前記対物光学系の入射瞳の中心と前記透明カバーの内側面の曲率中心とを結ぶ直線をY軸とし、前記透明カバーの内側面の曲率中心のY座標をY≧0とし、前記対物光学系の入射瞳の中心を通りY軸と垂直な直線をX軸としたとき、前記照明手段の光射出面の中心のY座標がY≦0となるように該照明手段を配置したことを特徴とする上記(15)に記載のカプセル型内視鏡。
D1 ≧ |透明カバー内面の焦点距離|/2
ただし、D1は対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の長軸と短軸との交点11との距離である。
D1 ≧ |透明カバー内面の焦点距離|/2
ただし、D1は対物光学系3の入射瞳の中心Pcと透明カバー8の内側面10の長軸と短軸との交点11との距離である。
(17)前記カプセルの内部には更に薬剤貯蔵タンクが内蔵され、前記カプセルには穿刺針の突出口が配置され、前記穿刺針の突出口が、前記対物光学系の視野範囲を外れた位置であって、且つ、該穿刺針の突出口から押出された穿刺針の先端部が穿刺対象部位に接触する前に、該対物光学系の視野範囲と重なる位置に配置されていることを特徴とする上記(1),(2)又は(4)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(18)前記カプセルの内部には更に薬剤貯蔵タンクが内蔵され、前記カプセルの外部には薬剤を散布するためのノズルが配置され、前記ノズルの少なくとも一部分が該対物光学系の視野範囲の中に位置するように配置されていることを特徴とする上記(2)又は(4)に記載のカプセル型内視鏡。
(19)前記ノズルが、次の条件式を満たす位置に配置されていることを特徴とする上記(18)に記載のカプセル型内視鏡。
15° ≦ β ≦ 75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
15° ≦ β ≦ 75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。
(20)前記ノズルは、透明カバーのうち視野範囲の外側にあたる部分を通して前記薬液タンクと接続されていることを特徴とする請求項1,請求項3,請求項4,請求項5,上記(7),(19)のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
(21)前記穿刺針の突出口は、透明カバーのうち視野範囲の外側にあたる部分に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のカプセル型内視鏡。
1 撮像ユニット
2 撮像素子
3 対物光学系
4 対物光学系の光軸
5 レンズ
7 視野最周辺の主光線
7m,7n 直線
8 透明カバー
9 透明カバー8の内側面
10 透明カバー8の外側面
11 透明カバー8の内側面の曲率中心
12 透明カバー8の外側面の曲率中心
13 照明手段
14 照明手段13の射出面
15 透明カバー8の内側面10による入射瞳の像範囲
16 透明カバー8の内側面10による入射瞳の像の中心位置
17,20 直線
18 薬剤タンク
19m,19n 線分
21 消化管
22 受信装置
23 モニタ
24 パーソナルコンピュータ
26 ターゲットシンボル
30,30’ ノズル
31,31’ 噴射口
32 観察対象部位
32’ 領域
33 管腔臓器の内壁
40 カプセル型内視鏡
41 患者
Pc 対物光学系3の入射瞳の中心
P 入射瞳の中心Pcから引いた平面Qmに対して垂直な線との交点
P’c 写像位置
P’ 写像位置P’cから引いた平面Qmに対して垂直な線との交点
Sm,Sn 仮想物点
St 透明カバー8の内側面10の頂点
Qm 平面
2 撮像素子
3 対物光学系
4 対物光学系の光軸
5 レンズ
7 視野最周辺の主光線
7m,7n 直線
8 透明カバー
9 透明カバー8の内側面
10 透明カバー8の外側面
11 透明カバー8の内側面の曲率中心
12 透明カバー8の外側面の曲率中心
13 照明手段
14 照明手段13の射出面
15 透明カバー8の内側面10による入射瞳の像範囲
16 透明カバー8の内側面10による入射瞳の像の中心位置
17,20 直線
18 薬剤タンク
19m,19n 線分
21 消化管
22 受信装置
23 モニタ
24 パーソナルコンピュータ
26 ターゲットシンボル
30,30’ ノズル
31,31’ 噴射口
32 観察対象部位
32’ 領域
33 管腔臓器の内壁
40 カプセル型内視鏡
41 患者
Pc 対物光学系3の入射瞳の中心
P 入射瞳の中心Pcから引いた平面Qmに対して垂直な線との交点
P’c 写像位置
P’ 写像位置P’cから引いた平面Qmに対して垂直な線との交点
Sm,Sn 仮想物点
St 透明カバー8の内側面10の頂点
Qm 平面
Claims (12)
- 対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、
前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されていることを特徴とするカプセル型内視鏡。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。 - 対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、
前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、
前記カプセルには、穿刺針の突出口が、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該突出口から押出された前記穿刺針の先端部が穿刺対象部位に接触する前に該対物光学系の視野範囲と重なる位置に設けられていることを特徴とするカプセル型内視鏡。 - 対物光学系と撮像素子を備えた撮像ユニットと、照明手段とをカプセルの内部の異なる光路上に配置し、これらの物体側を視野範囲が透明な透明カバーで密封したカプセル型内視鏡であって、
前記カプセルには、穿刺針の突出口が、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該突出口から押出された前記穿刺針の先端部が穿刺対象部位に接触する前に該対物光学系の視野範囲と重なる位置に設けられており、
前記カプセルの内部に薬剤貯蔵タンクが配置され、前記カプセルの外部に薬剤を散布するためのノズルが次の条件式を満たす位置に配置されていることを特徴とするカプセル型内視鏡。
15°≦β≦75°
ただし、βは対物光学系の光軸とノズルの噴射口の中心軸とのなす角度である。 - 前記ノズルが、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置であって、且つ、該対物光学系の視野範囲と該ノズルの薬液噴射範囲が重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は3に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記ノズルの少なくとも一部分が、該対物光学系の視野範囲の内側の位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は3に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記ノズルが、前記対物光学系の視野範囲の外側の位置で前記薬剤貯蔵タンクと接続されていることを特徴とする請求項1,3乃至5のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
- 前記ノズルが、表面に表面反射率を下げる加工が施されていることを特徴とする請求項5に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記ノズルが、表面に黒色コーティングが施されていることを特徴とする請求項5に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記穿刺針に、生体組織への挿入深さを表す目盛りが設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記目盛りが、数字であることを特徴とする請求項9に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記目盛りが、色の異なるマーキングであることを特徴とする請求項9に記載のカプセル型内視鏡。
- 前記対物光学系の光軸と前記透明カバーの内側面の頂点とを含む断面上において、該透明カバーの内側面上で視野境界部に位置する2つの物点と前記対物光学系の入射瞳の中心とを結ぶ直線で区分けされる4つの領域のうち、前記対物光学系の光軸を含まない方の領域に、該透明カバーの内側面の視野領域における曲率中心が位置することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007214871A JP2008018254A (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | カプセル型内視鏡 |
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JP2004228170A Division JP4589048B2 (ja) | 2004-08-04 | 2004-08-04 | カプセル型内視鏡 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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2007
- 2007-08-21 JP JP2007214871A patent/JP2008018254A/ja active Pending
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