JP2004135902A - 医療用マイクロカプセル - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロカプセル本体の位置を容易に把握できるようにすると共に、体内におけるマイクロカプセル本体の動きを改善できる医療用マイクロカプセルを提供する。
【解決手段】マイクロカプセル本体1の内部に、圧電素子11および12を有する音響変換手段と、発振器10とを設け、随時音波を発生して体内におけるマイクロカプセル本体1の位置を把握できるようにする。また、マイクロカプセル本体1自身を音波で振動するように構成し、内蔵したマイクロカメラ2の前面のマイクロカプセル本体表面に着いた体液など落とすことができるようにすると共に、マイクロカプセル本対1の周囲に体液などがまとわり着くのを防ぎ、マイクロカプセル本体1が体内をスムーズに進行できるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】マイクロカプセル本体1の内部に、圧電素子11および12を有する音響変換手段と、発振器10とを設け、随時音波を発生して体内におけるマイクロカプセル本体1の位置を把握できるようにする。また、マイクロカプセル本体1自身を音波で振動するように構成し、内蔵したマイクロカメラ2の前面のマイクロカプセル本体表面に着いた体液など落とすことができるようにすると共に、マイクロカプセル本対1の周囲に体液などがまとわり着くのを防ぎ、マイクロカプセル本体1が体内をスムーズに進行できるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、体内の検査あるいは治療等に用いる接続ケーブルが不要の医療用マイクロカプセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の医療用マイクロカプセルにおいては、マイクロカメラシステムを備えたマイクロカプセル本体と、このマイクロカプセル本体に対して姿勢制御、受信制御等を行なうための制御信号を送信し、あるいはマイクロカプセル本体から送信されてくる変調された撮像信号を受信し、信号処理を施して映像信号を出力するコントローラとから構成されたものがあった。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平8−79589号公報(第2−6頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の医療用マイクロカプセルにあっては、マイクロカプセル本体を制御するための装置が高価であり、一般の人が手軽にマイクロカプセルを飲むことはできなかった。特に、専門知識を必要とするような細かな制御操作は必要とせず、自然の体内の流れに任せてマイクロカプセルを進行させ、体内の疾患等を撮影し、あるいは薬液の投与を行なわせるだけでよければ、医師等の立会いを必要とせず、自宅等で利用できることが望ましい。
【0005】
この発明は、従来の技術が有するこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、専門知識を必要とするような細かな制御操作を必要とせず、一般の人が容易に使用することができる安価な医療用マイクロカプセルを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、体内の検査あるいは治療に用いる医療用マイクロカプセルにおいて、音響変換手段を内蔵したことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、音響変換器と、信号源の発振器とで構成したことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、音響変換器に圧電素子を用いたことを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項4記載の発明は、請求項1から3のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、超音波を発生するように構成したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段からの音波の発生は、間欠的に行なうように構成したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段によりマイクロカプセル本体を振動させるように構成したことを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、マイクロカプセル本体内の内壁付近へ配置したことを特徴とする。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、請求項1から7のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段が体内で発生した音波を、体外でマイクロホンを用いて検出するように構成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は、この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置を示す平面図、図2は、図1の医療用マイクロカプセルの各構成の配置を示す側面図である。
図1および図2において、1はマイクロカプセル本体である。このマイクロカプセル本体1の内部には、マイクロカメラ2、バッテリ3、姿勢制御装置4、トランスミッタ5、アンテナ6、薬液タンク7、バルブ8、薬液投与口9により構成されている。
【0015】
さらに、このマイクロカプセル本体1には、信号源となる発振器10と、この発振器10の出力信号にもとづき音波を発生する音響変換器を構成する圧電素子11および12を備えている。この圧電素子11および12は、マイクロカプセル本体1の内壁面近くに、対称的に配置し、体内を流れるマイクロカプセル本体1から放射される音波が、マイクロカプセル本体1の姿勢に影響されることなく、体外からその音波をマイクロホン(図示しない)を通じて検出できるように構成している。
【0016】
マイクロカメラ2は、周期的に撮影を繰り返し、その画像情報は、トランスミッタ5およびアンテナ6によって体外へ送信される。また、これとは逆に、体外からのコントロール信号をアンテナ6およびトランスミッタ5により受信し、姿勢制御装置4あるいはバルブ8を遠隔操作により、姿勢制御あるいは薬液投与を随時行なうことができるように構成している。
【0017】
マイクロカプセル本体1の大きさは、例えば、直径が約10mm、長さが約25mmである。圧電素子11および12の大きさは、例えば、それぞれ約3mm×10mmの長方形形状で、厚さは、約150ミクロンである。また、この圧電素子11および12は、発振器10からの信号を受けて、周期的に、例えば、1秒オン、2秒オフの間隔で発振するように設定している。また、発振器10の発振周波数は、例えば、約30KHzの超音波で、圧電素子11および12の共振周波数に合わせて設定している。
【0018】
このような一連の動作を行なわせるために、この実施例におけるマイクロカプセル本体1は、バッテリ3を用いている。このバッテリ3は、蓄電池を用いることも可能であり、蓄電池を用いる場合には、外部からマイクロ波等を用いて電力を供給する必要がある。したがって、圧電素子11および12を動作させる電源は、上述したように内蔵電池や外部からのマイクロ波等による電源供給によって充電される内蔵蓄電器から得るが、発振周波数を圧電素子11および12の共振周波数と同じ周波数とすること、および間欠的に発振させること、さらに、音量も体の表面まで届く音量に設定し、バッテリ3にかかる負担が極力少なくて済むように構成している。
【0019】
ところで、圧電素子11および12が超音波を発生することにより、空間に音波を放出することは勿論、マイクロカプセル本体1を振動させることになる。これにより、マイクロカメラ2の前面と対向するマイクロカプセル本体1の表面へ付着した体液などを落とす効果が得られ、マイクロカメラ2の映像の鮮明度を高めることができる。さらに、マイクロカプセル本体1自体が振動することにより、マイクロカプセル本体1の周囲に体液などがまとわり着きにくくなり、マイクロカプセル本体1が体内をスムーズに進行するための一助となる。
【0020】
また、マイクロカプセル本体1から外部へ出力された音波をマイクロホンで検出し、その検出音が一番大きいところを探すことにより、その時点で、体内のどの位置にマイクロカプセル本体1があるかを把握することができる。この実施例においては、超音波の周波数を約30KHzに設定しているが、この程度の周波数であれば、安価なマイクロホンを用いても検出することが可能であり、また、超音波は、人間の耳には聞こえないため、違和感もなく、最適な周波数といえる。
【0021】
ここで、マイクロカプセル本体1の外部装置として必要と考えられるものは、マイクロカプセル本体1に設けたバッテリ(蓄電池)3へ電力を供給するための発振器からなる電力供給装置と、マイクロカメラ2からの画像情報を受信する受信機と、姿勢制御装置4へ信号を送信し、マイクロカプセル本体1の姿勢を制御するためのコントロール信号送信装置、さらには、薬液タンク7内の薬液をパイプを通じて薬液投与口9へ送るときに、その薬液を送るパイプの開閉を行なうバルブ8のコントロール信号発生装置と、超音波を検出するためのマイクロホンが挙げられる。
【0022】
上記外部装置のうち、電力供給装置は、あらかじめ蓄電したバッテリ3を使用すれば、個々に用意する必要ない。また、特に、細かにマイクロカプセル本体1の姿勢等をコントロールする必要なく、自然の体内の流れに任せたマイクロカメラ2の撮影で充分に情報が得られるような場合には、姿勢制御装置4のコントロール信号発生装置も必要がなくなる。
【0023】
したがって、このマイクロカプセル本体1を利用する各個人の家庭には、最低限、画像信号の受信機と、マイクロホンと、バルブ8の開閉をコントロールする信号発生装置が設けられた装置があればよく、安価に構成することができる。このような装置であれば、一般家庭に常時設置が可能であり、医者等が立ち会わなくとも、自分でマイクロカプセルを飲み、マイクロホンで音波を検出することができる。この場合、マイクロホンの検出信号は、簡単なレベルメータ等で強弱を判断できるようにし、マイクロカプセルの位置を確認しながら、決められた位置(例えば、食道、胃あるいは十二指腸等)に到着したら薬液タンク7のバルブ8を開いて、薬液等を投与することができる。また、マイクロカプセル本体1に、採取装置が内蔵されている場合は、体液等の採取にも任意に行なうことが可能となる。
以上により、医師等がいなくても、自宅等において、自分自身で気軽にマイクロカプセルを飲み、適宜体内の撮影をして医療機関へ送信したり、薬液投与や体液等の採取を行なうことができる。
【0024】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、音波の振動効果により、マイクロカメラの前面と対向するマイクロカプセル本体の表面に着いた体液などを落とすことができ、マイクロカメラの映像の鮮明度を高めることができると共に、マイクロカプセル本体自身を振動させることができるため、マイクロカプセル本体の周囲の体液等にまとわり着かれることが少なくなり、マイクロカプセル本体を体内においてスムーズに進行させることが可能となる。
【0025】
また、体内のマイクロカプセル本体から出力された音波を体外でマイクロホンを用いて検出し、その検出音が一番大きくなる場所を探すことにより、その時点で、マイクロカプセル本体が体内のどの位置にあるかを容易に把握でき、自分でマイクロカプセルを飲んで、位置を確認しながら、決められた位置にきた時、薬液タンクのバルブを開いて薬液の投与あるいは体内の撮影をして医療機関への送信等を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置例を示す平面図である。
【図2】この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 マイクロカプセル本体
2 マイクロカメラ
3 バッテリ
4 姿勢制御装置
5 トランスミッタ
6 アンテナ
7 薬液タンク
8 バルブ
9 薬液投与口
10 発振器
11、12 圧電素子
【発明の属する技術分野】
この発明は、体内の検査あるいは治療等に用いる接続ケーブルが不要の医療用マイクロカプセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の医療用マイクロカプセルにおいては、マイクロカメラシステムを備えたマイクロカプセル本体と、このマイクロカプセル本体に対して姿勢制御、受信制御等を行なうための制御信号を送信し、あるいはマイクロカプセル本体から送信されてくる変調された撮像信号を受信し、信号処理を施して映像信号を出力するコントローラとから構成されたものがあった。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平8−79589号公報(第2−6頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の医療用マイクロカプセルにあっては、マイクロカプセル本体を制御するための装置が高価であり、一般の人が手軽にマイクロカプセルを飲むことはできなかった。特に、専門知識を必要とするような細かな制御操作は必要とせず、自然の体内の流れに任せてマイクロカプセルを進行させ、体内の疾患等を撮影し、あるいは薬液の投与を行なわせるだけでよければ、医師等の立会いを必要とせず、自宅等で利用できることが望ましい。
【0005】
この発明は、従来の技術が有するこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、専門知識を必要とするような細かな制御操作を必要とせず、一般の人が容易に使用することができる安価な医療用マイクロカプセルを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、体内の検査あるいは治療に用いる医療用マイクロカプセルにおいて、音響変換手段を内蔵したことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、音響変換器と、信号源の発振器とで構成したことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、音響変換器に圧電素子を用いたことを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項4記載の発明は、請求項1から3のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、超音波を発生するように構成したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段からの音波の発生は、間欠的に行なうように構成したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段によりマイクロカプセル本体を振動させるように構成したことを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段は、マイクロカプセル本体内の内壁付近へ配置したことを特徴とする。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、請求項1から7のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセルにおいて、上記音響変換手段が体内で発生した音波を、体外でマイクロホンを用いて検出するように構成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は、この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置を示す平面図、図2は、図1の医療用マイクロカプセルの各構成の配置を示す側面図である。
図1および図2において、1はマイクロカプセル本体である。このマイクロカプセル本体1の内部には、マイクロカメラ2、バッテリ3、姿勢制御装置4、トランスミッタ5、アンテナ6、薬液タンク7、バルブ8、薬液投与口9により構成されている。
【0015】
さらに、このマイクロカプセル本体1には、信号源となる発振器10と、この発振器10の出力信号にもとづき音波を発生する音響変換器を構成する圧電素子11および12を備えている。この圧電素子11および12は、マイクロカプセル本体1の内壁面近くに、対称的に配置し、体内を流れるマイクロカプセル本体1から放射される音波が、マイクロカプセル本体1の姿勢に影響されることなく、体外からその音波をマイクロホン(図示しない)を通じて検出できるように構成している。
【0016】
マイクロカメラ2は、周期的に撮影を繰り返し、その画像情報は、トランスミッタ5およびアンテナ6によって体外へ送信される。また、これとは逆に、体外からのコントロール信号をアンテナ6およびトランスミッタ5により受信し、姿勢制御装置4あるいはバルブ8を遠隔操作により、姿勢制御あるいは薬液投与を随時行なうことができるように構成している。
【0017】
マイクロカプセル本体1の大きさは、例えば、直径が約10mm、長さが約25mmである。圧電素子11および12の大きさは、例えば、それぞれ約3mm×10mmの長方形形状で、厚さは、約150ミクロンである。また、この圧電素子11および12は、発振器10からの信号を受けて、周期的に、例えば、1秒オン、2秒オフの間隔で発振するように設定している。また、発振器10の発振周波数は、例えば、約30KHzの超音波で、圧電素子11および12の共振周波数に合わせて設定している。
【0018】
このような一連の動作を行なわせるために、この実施例におけるマイクロカプセル本体1は、バッテリ3を用いている。このバッテリ3は、蓄電池を用いることも可能であり、蓄電池を用いる場合には、外部からマイクロ波等を用いて電力を供給する必要がある。したがって、圧電素子11および12を動作させる電源は、上述したように内蔵電池や外部からのマイクロ波等による電源供給によって充電される内蔵蓄電器から得るが、発振周波数を圧電素子11および12の共振周波数と同じ周波数とすること、および間欠的に発振させること、さらに、音量も体の表面まで届く音量に設定し、バッテリ3にかかる負担が極力少なくて済むように構成している。
【0019】
ところで、圧電素子11および12が超音波を発生することにより、空間に音波を放出することは勿論、マイクロカプセル本体1を振動させることになる。これにより、マイクロカメラ2の前面と対向するマイクロカプセル本体1の表面へ付着した体液などを落とす効果が得られ、マイクロカメラ2の映像の鮮明度を高めることができる。さらに、マイクロカプセル本体1自体が振動することにより、マイクロカプセル本体1の周囲に体液などがまとわり着きにくくなり、マイクロカプセル本体1が体内をスムーズに進行するための一助となる。
【0020】
また、マイクロカプセル本体1から外部へ出力された音波をマイクロホンで検出し、その検出音が一番大きいところを探すことにより、その時点で、体内のどの位置にマイクロカプセル本体1があるかを把握することができる。この実施例においては、超音波の周波数を約30KHzに設定しているが、この程度の周波数であれば、安価なマイクロホンを用いても検出することが可能であり、また、超音波は、人間の耳には聞こえないため、違和感もなく、最適な周波数といえる。
【0021】
ここで、マイクロカプセル本体1の外部装置として必要と考えられるものは、マイクロカプセル本体1に設けたバッテリ(蓄電池)3へ電力を供給するための発振器からなる電力供給装置と、マイクロカメラ2からの画像情報を受信する受信機と、姿勢制御装置4へ信号を送信し、マイクロカプセル本体1の姿勢を制御するためのコントロール信号送信装置、さらには、薬液タンク7内の薬液をパイプを通じて薬液投与口9へ送るときに、その薬液を送るパイプの開閉を行なうバルブ8のコントロール信号発生装置と、超音波を検出するためのマイクロホンが挙げられる。
【0022】
上記外部装置のうち、電力供給装置は、あらかじめ蓄電したバッテリ3を使用すれば、個々に用意する必要ない。また、特に、細かにマイクロカプセル本体1の姿勢等をコントロールする必要なく、自然の体内の流れに任せたマイクロカメラ2の撮影で充分に情報が得られるような場合には、姿勢制御装置4のコントロール信号発生装置も必要がなくなる。
【0023】
したがって、このマイクロカプセル本体1を利用する各個人の家庭には、最低限、画像信号の受信機と、マイクロホンと、バルブ8の開閉をコントロールする信号発生装置が設けられた装置があればよく、安価に構成することができる。このような装置であれば、一般家庭に常時設置が可能であり、医者等が立ち会わなくとも、自分でマイクロカプセルを飲み、マイクロホンで音波を検出することができる。この場合、マイクロホンの検出信号は、簡単なレベルメータ等で強弱を判断できるようにし、マイクロカプセルの位置を確認しながら、決められた位置(例えば、食道、胃あるいは十二指腸等)に到着したら薬液タンク7のバルブ8を開いて、薬液等を投与することができる。また、マイクロカプセル本体1に、採取装置が内蔵されている場合は、体液等の採取にも任意に行なうことが可能となる。
以上により、医師等がいなくても、自宅等において、自分自身で気軽にマイクロカプセルを飲み、適宜体内の撮影をして医療機関へ送信したり、薬液投与や体液等の採取を行なうことができる。
【0024】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、音波の振動効果により、マイクロカメラの前面と対向するマイクロカプセル本体の表面に着いた体液などを落とすことができ、マイクロカメラの映像の鮮明度を高めることができると共に、マイクロカプセル本体自身を振動させることができるため、マイクロカプセル本体の周囲の体液等にまとわり着かれることが少なくなり、マイクロカプセル本体を体内においてスムーズに進行させることが可能となる。
【0025】
また、体内のマイクロカプセル本体から出力された音波を体外でマイクロホンを用いて検出し、その検出音が一番大きくなる場所を探すことにより、その時点で、マイクロカプセル本体が体内のどの位置にあるかを容易に把握でき、自分でマイクロカプセルを飲んで、位置を確認しながら、決められた位置にきた時、薬液タンクのバルブを開いて薬液の投与あるいは体内の撮影をして医療機関への送信等を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置例を示す平面図である。
【図2】この発明に係る医療用マイクロカプセルの各構成の配置例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 マイクロカプセル本体
2 マイクロカメラ
3 バッテリ
4 姿勢制御装置
5 トランスミッタ
6 アンテナ
7 薬液タンク
8 バルブ
9 薬液投与口
10 発振器
11、12 圧電素子
Claims (8)
- 体内の検査あるいは治療に用いる医療用マイクロカプセルにおいて、音響変換手段を内蔵したことを特徴とする医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段は、音響変換器と信号源の発振器とで構成したことを特徴とする請求項1記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段は、音響変換器に圧電素子を用いたことを特徴とする請求項1または2記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段は、超音波を発生するように構成したことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段からの音波の発生は、間欠的に行なうように構成したことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段によりマイクロカプセル本体を振動させるように構成したことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段は、マイクロカプセル本体内の内壁付近へ配置したことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセル。
- 前記音響変換手段が体内で発生した音波を、体外でマイクロホンを用いて検出するように構成したことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項記載の医療用マイクロカプセル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002303959A JP2004135902A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 医療用マイクロカプセル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002303959A JP2004135902A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 医療用マイクロカプセル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135902A true JP2004135902A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002303959A Pending JP2004135902A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 医療用マイクロカプセル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004135902A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008018254A (ja) * | 2007-08-21 | 2008-01-31 | Olympus Corp | カプセル型内視鏡 |
JP2009502248A (ja) * | 2005-07-22 | 2009-01-29 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 音響検出を用いた経口薬遵守監視 |
US8246537B2 (en) | 2003-08-04 | 2012-08-21 | Olympus Corporation | Capsular endoscope |
US8715533B2 (en) | 2004-12-17 | 2014-05-06 | Asahi R&D Co., Ltd. | Dielectric raw material, antenna device, portable phone and electromagnetic wave shielding body |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002303959A patent/JP2004135902A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8715533B2 (en) | 2004-12-17 | 2014-05-06 | Asahi R&D Co., Ltd. | Dielectric raw material, antenna device, portable phone and electromagnetic wave shielding body |
JP2009502248A (ja) * | 2005-07-22 | 2009-01-29 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 音響検出を用いた経口薬遵守監視 |
JP2008018254A (ja) * | 2007-08-21 | 2008-01-31 | Olympus Corp | カプセル型内視鏡 |
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