JP2008017617A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】共振周波数を変更し、安定した駆動を行うことができるアクチュエータを提供すること。
【解決手段】本発明にかかるアクチュエータ1は、板状をなす質量部21と、質量部21を支持するための1対の支持部22、23と、質量部21を支持部22、23に対し回動可能に連結する弾性変形可能な1対の弾性部24、25と、質量部21を回動駆動する駆動手段とを有し、前記駆動手段を作動することにより、弾性部24、25を捩れ変形させながら、支持部22、23に対して質量部21を回動させるように構成されたアクチュエータであって、1対の支持部22、23同士の位置関係を変更する変更手段4を有し、変更手段4により1対の支持部22、23同士の位置関係を変更することにより、1対の弾性部24、25に生じる張力を変更して、各弾性部24、25のバネ定数を変更するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータに関するものである。
例えば、レーザープリンタ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、1自由度振動系の捩り振動子を備えるアクチュエータが開示されている。このようなアクチュエータは、1自由度振動系の捩り振動子として、質量部をその両側で捩りバネにより支持した構造を有している。そして、質量部上には光反射性を有する光反射部が設けられており、捩りバネを捩れ変形させながら質量部を回動駆動させて、光反射部で光を反射し走査する。これにより、光走査により描画を行うことができる。
このような捩り振動子で構成されたアクチュエータにあっては、その共振周波数で駆動すると、安定的に駆動することができる。そのため、アクチュエータを設置する機器の種類などの使用目的に応じた周波数で共振するようにアクチュエータを設計する必要がある。
しかしながら、特許文献1にかかるアクチュエータにあっては、使用目的ごとに設計を行っていたため、一旦製造した後は一定の共振周波数でしか駆動させることができない。したがって、使用目的ごとに製造ラインを設けなければならず、アクチュエータの高コスト化を招いていた。
特許文献2には、製造後に共振周波数を変更させることのできるアクチュエータが開示されている。特許文献2にかかるアクチュエータは、振動子と捩りバネとを備える基板と、この基板を下方から支持する支持基板とを有している。このようなアクチュエータには、支持基板の面上であって、振動子に対応する部分に1対の導電層が設けられている。そして、この伝導層と振動子の間に静電引力を付与して、振動子を支持基板側(すなわち、振動子の面に対して垂直な方向)に変位させることで、振動子の共振周波数を変更するように構成されている。
しかし、特許文献2のような共振周波数を変更する手段を光走査により描画を行うためのアクチュエータに応用した場合には、レーザーなどの光を照射する光源とその光を反射させる振動子との距離が変化してしまう。これにより、光源から照射された光を振動子の回動により、走査対象の所望の走査位置に照射させることが困難となる。その結果、アクチュエータが所望の回動特性(振動特性)を発揮することができないという問題が生じる。
特開平7−92409号公報 特開2001−82964号公報
本発明の目的は、共振周波数を変更し、安定した駆動を行うことができるアクチュエータを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、板状をなす質量部と、
前記質量部を支持するための1対の支持部と、
前記支持部に対し前記質量部の姿勢および/または位置を変化可能に連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
前記質量部の姿勢および/または位置を変化させる駆動手段とを有し、
前記駆動手段を作動することにより、前記弾性部を変形させながら、前記支持部に対して前記質量部の姿勢および/または位置を変化させるように構成されたアクチュエータであって、
前記1対の支持部同士の位置関係を変更する変更手段を有し、
前記変更手段により前記1対の支持部同士の位置関係を変更することにより、前記1対の弾性部に生じる張力を変更して、各前記弾性部のバネ定数を変更するように構成されていることを特徴とする。
これにより、アクチュエータの製造後においても各前記弾性部のバネ定数を変化させ、前記質量部の共振周波数を所望の値に変更することができる。したがって、アクチュエータの製造時に、アクチュエータを設置する機器の種類などの使用目的ごとに製造ラインを設ける必要がなくなる。その結果、アクチュエータの低コスト化を図ることができる。
また、アクチュエータの製造時にて、前記質量部の質量や、前記各弾性部のばね定数が設計値からずれてしまっても、前記変更手段により、前記各弾性部のばね定数を変更することにより、アクチュエータを所望の共振周波数で駆動させることができる。そのため、高精度な加工技術を要することなく安価な加工方法にてアクチュエータを製造することができる。この点からも、アクチュエータの低コスト化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部の面に平行な面を有する基板を有し、
前記1対の支持部は、前記基板上に設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの強度(剛性など)を高めることができ、前記質量部を前記1対の支持部に対して安定的に回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の支持部は、前記基板に対して、それぞれ前記質量部の面に垂直な方向での移動が規制され、かつ、前記1対の支持部のうちの少なくとも一方の支持部が前記質量部の面と平行な方向へ移動するように設けられていることが好ましい。
これにより、各前記支持部の前記質量部の面に垂直な方向での移動を規制しつつ、前記1対の支持部の位置関係を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記基板に対して移動可能に設けられている前記支持部の移動方向は、前記質量部の回動中心軸とほぼ平行な方向であることが好ましい。
これにより、前記質量部の回動中心軸を一定に保ちつつ、前記変更手段によって前記1対の支持部の位置関係を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の支持部のうちの一方の支持部が前記基板に対して移動するように設けられ、
前記1対の支持部のうちの他方の支持部が前記基板に対して固定的に設けられ、
前記変更手段は、雄ネジを有するスクリュ軸と、
前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記一方の支持部を移動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に前記1対の支持部の位置関係を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記スクリュ軸は、前記他方の支持部に回転可能に支持されていることが好ましい。
これにより、前記スクリュ軸をより安定的に回転させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記変更手段は、前記1対の支持部を互いに離隔する方向または接近する方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、前記基板に対して、前記質量部の位置を一定に保ちつつ、各前記弾性部のばね定数を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記支持部は、前記基板に対して移動するように設けられ、
前記変更手段は、逆ネジが形成されたスクリュ軸と、
前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記1対の支持部をそれぞれ離隔する方向または接近する方向へ移動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に前記1対の支持部を互いに離隔する方向または接近する方向へ、かつ、等しい距離移動させることができる。
本発明のアクチュエータは、板状をなす質量部と、
前記質量部を支持するための1対の支持部と、
前記支持部に対し前記質量部の姿勢および/または位置を変化可能に連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
前記質量部の姿勢および/または位置を変化させる駆動手段とを有し、
前記駆動手段を作動することにより、前記弾性部を変形させながら、前記支持部に対して前記質量部の姿勢および/または位置を変化させるように構成されたアクチュエータであって、
各前記弾性部は、
前記質量部の回動中心軸を介して互いに対向する1対の連結部材を有し、
各前記支持部は、
前記1対の連結部材のうちの一方の連結部材を介して前記質量部を支持する第1の支持部材と、
前記1対の連結部材のうちの他方の連結部材を介して前記質量部を支持する第2の支持部材とを有し、
前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更する変更手段を有し、
前記変更手段により、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更することにより、前記1対の弾性部に生じる張力を変更して、各前記弾性部のバネ定数を変更するように構成されていることを特徴とする。
これにより、アクチュエータの製造後においても各前記弾性部のバネ定数を変化させ、前記質量部の共振周波数を所望の値に変更することができる。したがって、アクチュエータの製造時に、アクチュエータを設置する機器の種類などの使用目的ごとに製造ラインを設ける必要がなくなる。その結果、アクチュエータの低コスト化を図ることができる。
また、アクチュエータの製造時にて、前記質量部の質量や、各前記弾性部のばね定数が設計値からずれてしまっても、前記変更手段により、各前記弾性部のばね定数を変更することにより、アクチュエータを所望の共振周波数で駆動させることができる。そのため、高精度な加工技術を要することなく安価な加工方法にてアクチュエータを製造することができる。この点からも、アクチュエータの低コスト化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部の面に平行な面を有する基板を有し、
前記1対の支持部は、前記基板上に設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの強度(剛性など)を高めることができ、前記質量部を前記1対の支持部に対して安定的に回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記質量部の面に直角な方向での移動を規制するように設けられ、かつ、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの少なくとも一方が前記質量部の面と平行な方向へ移動するように設けられていることが好ましい。
これにより、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材の前記質量部の面に垂直な方向での移動を規制しつつ、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの一方が前記基板に対して移動するように設けられ、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの他方が、前記基板に対して固定的に設けられ、
前記変更手段は、雄ネジを有するスクリュ軸と、
前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材の一方が前記スクリュ軸方向へ移動するように構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に前記第1の支持部材または前記第2の支持部材の一方を移動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記スクリュ軸は、前記他方の第1の支持部材または前記第2の支持部材に回転可能に支持されていることが好ましい。
これにより、前記スクリュ軸をより安定的に回転させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記基板に対して移動するように設けられ、
前記変更手段は、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材を互いに前記質量部の回動中心軸に対称な方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させることが好ましい。
これにより、前記質量部の回動中心軸を一定に保ちつつ、前記変更手段によって前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記支持部において、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が前記基板に対して移動するように設けられ、
前記変更手段は、逆ネジが形成されたスクリュ軸と、
前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材を互いに離隔する方向または接近する方向へ移動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とを反対方向へ、かつ、等しい距離移動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材の移動方向は、前記質量部の面上にて、前記質量部の回動中心軸に対して直角な方向であることが好ましい。
これにより、より高精度に各前記弾性部のばね定数を変更することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記弾性部は、板状の第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する第1の弾性部と、前記第1の質量部に対して前記質量部を回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する第2の弾性部とを有し、
前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記質量部を回動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、前記弾性部にかかる応力を少なくしつつ、質量部の回動角を大きくすることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、優れた走査性を発揮するアクチュエータを提供することができる。
以下、本発明のアクチュエータの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図1に示すアクチュエータの電極の配置を示す平面図、図5は、図1に示すアクチュエータの駆動電圧の電圧波形の一例を示す図、図6は、図1に示すアクチュエータの駆動電圧として交流電圧を用いた場合における交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部のそれぞれの振幅との関係を示すグラフである。
なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2中および図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
アクチュエータ1は、図1または図2に示すような2自由度振動系を有する基体2と、この基体2を支持する対向基板3とを有している。
基体2は、質量部(可動部)21と、1対の支持部22、23と、1対の弾性部24、25とを備えている。
弾性部24は、第1の質量部(以下「駆動部」という)241と、第1の弾性部242と、第2の弾性部243とを備え、これと同様に、弾性部25は、第1の質量部(以下「駆動部」という)251と、第1の弾性部252と、第2の弾性部253とを備えている。すなわち、基体2は、質量部21と、1対の支持部22、23と、1対の駆動部241、251と、1対の第1の弾性部242、252と、1対の第2の弾性部243、253とを備えている。
このようなアクチュエータ1にあっては、後述する1対の電極32、33に電圧を印加することにより、1対の第1の弾性部242、252を捩れ変形させながら、1対の駆動部241、251を回動させ、これに伴って、1対の第2の弾性部243、253を捩れ変形させながら質量部21を回動させる。このとき、1対の駆動部241、251および質量部21は、それぞれ、図1に示す回動中心軸Xを中心にして回動する。
また、このようなアクチュエータ1にあっては、後述する変更手段4により、1対の支持部22、23の互いの位置関係を変更することにより、各弾性部24、25に生じる張力を変更し、各弾性部24、25のバネ定数を変更することができる。
1対の駆動部241、251は、それぞれ、板状をなし、互いにほぼ同一寸法でほぼ同一形状をなしている。
また、1対の駆動部241、251の間には、質量部21が設けられており、1対の駆動部241、251は、質量部21における平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。同様に、1対の第1の弾性部242、252は、質量部21における平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられており、1対の第2の弾性部243、253は、質量部21における平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。また、1対の支持部22、23は、質量部21における平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。すなわち、本実施形態にかかるアクチュエータ1は、質量部21における平面視にて、質量部21を中心として、ほぼ左右対称となるように形成されている。
質量部21は、板状をなし、その板面に光反射部211が設けられている。これにより、アクチュエータ1を光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチなどの光デバイスに適用することができる。
このような駆動部241、251および質量部21にあっては、駆動部241が第1の弾性部242を介して支持部22に接続され、質量部21が第2の弾性部243を介して駆動部241に接続されている。これと同様に、駆動部251が第1の弾性部252を介して支持部23に接続され、質量部21が第2の弾性部253を介して駆動部251に接続されている。
また、弾性部24のうち、第1の弾性部242および第2の弾性部243は、弾性変形(主として捩れ変形)可能な棒状部材である。これと同様に、弾性部25のうち、第1の弾性部252および第2の弾性部253は、弾性変形可能な棒状部材である。
第1の弾性部242は、駆動部241を支持部22に対して回動可能とするように、駆動部241と支持部22とを連結している。これと同様に、第1の弾性部252は、駆動部251を支持部23に対して回動可能とするように、駆動部251と支持部23とを連結している。
第2の弾性部243は、質量部21を駆動部241に対して回動可能とするように、質量部21と駆動部241とを連結している。これと同様に、第2の弾性部253は、質量部21を駆動部251に対して回動可能とするように、質量部21と駆動部251とを連結している。
このような第1の弾性部242、252および第2の弾性部243、253は、同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、駆動部241が支持部22に対して回動可能となっており、また、駆動部251が支持部23に対して回動可能となっている。さらに、質量部21が駆動部241、251に対して回動可能となっている。
このように、基体2は、駆動部241、251と第1の弾性部242、252とで構成された第1の振動系と、質量部21と第2の弾性部243、253とで構成された第2の振動系とを有する。すなわち、基体2は、第1の振動系および第2の振動系からなる2自由度振動系を有する。
このような2自由度振動系は、基体2の全体の厚さよりも薄く形成されているとともに、図2にて上下方向で基体2の上部に位置している。言い換えすれば、基体2には、基体2の全体の厚さよりも薄い部分が形成されており、この薄い部分に異形孔が形成されることにより、質量部21と駆動部241、251と第1の弾性部242、252と第2の弾性部243、253とが形成されている。
本実施形態では、前記薄肉部の上面が支持部22、23の上面と同一面上に位置することにより、前記薄い部分の下方には、質量部21および駆動部241、251の回動のための空間(凹部)28が形成されている。
このような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、質量部21と、駆動部241、251と、支持部22、23と、第1の弾性部242、252と、第2の弾性部243、253とが一体的に形成されている。
なお、基体2は、SOI基板等の積層構造を有する基板から、質量部21と、駆動部241、251と、支持部22、23と、第1の弾性部242、252と、第2の弾性部243、253と、電極32、33とを形成したものであってもよい。その際、質量部21と、駆動部241、251と、支持部22、23の一部と、第1の弾性部242、252と、第2の弾性部243、253とが一体的となるように、これらを積層構造基板の1つの層で構成するのが好ましい(例えば、SOI基板の一方のSi層)。
このような基体2に対して、スクリュ軸41が、図1に示すように、支持部22および支持部23に係合するように設けられている。
具体的には、棒状のスクリュ軸41は、図2に示すように、雄ネジ部411と、雄ネジ部411と逆ネジの関係にある雄ネジ部412とを有する。一方、支持部22には、雄ネジ部411の回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)42が形成され、同様に、支持部22には、雄ネジ部412の回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)43が形成されている。そして、雄ネジ部411と雌ネジ42とが螺合し、かつ、雄ネジ部412と雌ネジ43とが螺合するようにスクリュ軸41が回転可能に設けられている。
また、スクリュ軸41は、回動中心軸Xと平行な方向へ延在するよう設けられているため、支持部22および支持部23は、回動中心軸Xと平行な方向(図1中の矢印方向)へ移動する。
また、スクリュ軸41は、回動中心軸X(すなわち、弾性部24、25)の直下に設けられているため、質量部21および駆動部241、251の振動角を大きくすることができる。
本実施形態のアクチュエータでは、従属部42および従属部43は、雌ネジで構成されている。これにより、スクリュ軸41の回転に対する追従性を向上させることができる。なお、スクリュ軸41の回転に追従することができれば従属部42、43の構成は、本実施形態に限定させず、例えば、単なる突起のようなものであってもよい。この場合には、アクチュエータ1の製造の簡易化を図ることができる。
なお、本実施形態では、雌ネジ(従属部)42、43を支持部22、23に設けているが、スクリュ軸41の回転による従属部42、43の移動に伴って、支持部22、23の位置を変更することができれば、これに限定されず、例えば、支持部22、23と固定的に設けられた図示しない部材に従属部42、43が設けられていてもよい。
このような基体2は、図1に示すように、支持基板3上に設けられている。
支持基板3は、質量部21の面に平行な面を有しており、支持部22、23が支持基板3上に設けられている。このように、基体2を支持基板3上に設けることにより、アクチュエータ1(特に支持部22、23)の強度(剛性など)を高めることができ、質量部21を1対の支持部22、23に対して安定的に回動させることができる。その結果、アクチュエータ1は、優れた回動特性を発揮することができる。
具体的には、支持基板3には、開口部31とガイド溝35、36が形成されている。
開口部31は、質量部21に対応する部分に形成されており、質量部21が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、アクチュエータ1全体の大型化を防止しつつ、質量部21の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
なお、前述したような開口部(逃げ部)31は、前記効果を十分に発揮し得る構成であれば、必ずしも支持基板3の下面(質量部21と反対側の面)で開放(開口)していなくてもよい。すなわち、逃げ部は、支持基板3の上面に形成された凹部で構成することもできる。また、空間28の深さが質量部21の振れ角(振幅)に対し大きい場合などには、逃げ部を設けなくともよい。
次にガイド溝35、36について説明するが、ガイド溝35とガイド溝36とは同様の構成であるため、ガイド溝35を代表して説明し、ガイド溝36は、その説明を省略する。
ガイド溝35は、図1に示すように、回動中心軸Xと平行な方向へ延在するように設けられている。また、ガイド溝35の横断面は、図3に示すように、支持基板3の下面(基体2と反対側の面)から上面(基体2側の面)に向けてガイド溝35の幅が漸減している。
このようなガイド溝35には、ガイド溝35の形状に対応した部分を有する支持部22が、ガイド溝35の延在方向へ移動できるように設けられている。すなわち、支持部22は、支持基板3に対して、質量部21の面に垂直な方向での移動が規制され、かつ、支持部22が、質量部21の面と平行な方向へ移動するように設けられている。これにより、支持部22をガイド溝35Bに沿って移動させることができ、支持部22を所望の方向へ、正確に移動させることができる。また、支持部22の質量部21の面に垂直な方向での移動を規制しつつ、支持部22と支持部23との位置関係を変更することができる。例えば、光スキャナにアクチュエータ1を組み込んだ場合などには、光源と光反射部211との行路長をほぼ一定に保ちつつ、支持部22と支持部23との位置関係を変更し、弾性部24、25のバネ定数を変更することができる。その結果、アクチュエータ1の設置位置を変更せずに、走査対象の所望の走査位置に光を照射させることができ、かつ、アクチュエータ1を所望の共振周波数で駆動することができる。
また、ガイド溝35は、回動中心軸Xと平行な方向へ延在している。そのため、支持部22の移動方向は、回動中心軸Xとほぼ平行な方向となっている。これにより、回動中心軸Xを一定に保ちつつ、変更手段4によって支持部22と支持部23との位置関係を変更することができる。言い換えすれば、支持部22と支持部23との位置関係を変更し、各弾性部24、25のばね定数を変化させても、質量部21の回動中心軸Xがずれない。
なお、本実施形態では、支持基板3に凹状の溝(ガイド溝35)を形成して、支持部22の移動をガイドするよう構成されているが、支持部22の移動をガイドすることができれば、これに限定されず、例えば、支持基板3に凸状の突起を形成し、その突起に対応するような溝を支持部22の下面に形成するようなものであってもよい。また、ガイド溝35は、省略してもよい。
支持基板3の上面(図2にて、基体2側の面)には、図3に示すように、駆動部241に対応する部分に、1対の電極32が回動中心軸Xを中心にほぼ対称となるように設けられている。これと同様に、駆動部251に対応する部分に、1対の電極33が回動中心軸Xを中心にほぼ対象となるように設けられている。すなわち、本実施形態では、1対の電極が2組、計4個設けられている。
駆動部241と電極32とは、図示しない電源に接続さており、駆動部241と電極32との間に交流電圧(駆動電圧)を印加できるように構成されている。これと同様に、駆動部251と電極33とは、図示しない電源に接続されており、駆動部251と電極33との間には交流電圧(駆動電圧)を印加できるように構成されている。
なお、駆動部241の電極32に対抗する面には、図示しない絶縁膜が設けられており、これと同様に、駆動部251の電極33に対向する面には、図示しない絶縁膜が設けられている。これにより、駆動部241と電極32の間および/または駆動部251と電極33の間で短絡が発生することを好適に防止することができる。
また、本実施形態では、電極32および電極33は、それぞれ、絶縁膜34を介して、支持基板3に設けられている。これにより、電極32および電極33と支持基板3との間で絶縁性を確保することができる。また、このような絶縁膜34は、電極32と駆動部241とのギャップ(距離)、電極33と駆動部251とのギャップを調整する役割も有している。
以上のような構成のアクチュエータ1は、次のようにして駆動する。
すなわち、電極32と駆動部241との間および電極33と駆動部251との間に、例えば、正弦波(交流電圧)等を印加する。具体的には、例えば、まず、1対の駆動部241、251をアースしておく。この状態にて、1対の電極32、33のうち、図3中上側の電極に図4(a)に示すような波形の電圧を印加し、図3中下側の電極に図4(b)に示すような波形の電圧を印加する。すると、電極32と駆動部241との間および電極33と駆動部251との間に静電気力(クーロン力)が生じ、1対の駆動部241、251が、それぞれ電極32、33の方へ引き付けられる。
このような静電気力(すなわち、1対の駆動部241、251が、それぞれ電極32、33の方へ引き付けられる力)は、正弦波の位相により変化し、回動中心軸Xを軸に基体2の板面に対して傾斜するように振動(回動)する。
そして、この1対の駆動部241、251の回動に伴って、第2の弾性部243、253を介して連結されている質量部21も、回動中心軸Xを軸に、基体2の板面に傾斜するように振動(回動)する。
次に、駆動部241、251と、質量部21との関係について詳述する。
駆動部241の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さをLとし、駆動部251の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さをLとし、質量部21の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向での長さをLとしたとき、本実施形態では、駆動部241、251が、それぞれ独立して設けられているため、質量部21の大きさ(長さL)にかかわらず、駆動部241、251と質量部21とが干渉せず、LおよびLを小さくすることができる。これにより、駆動部241、251の回転角度(振れ角)を大きくすることができ、その結果、質量部21の回転角度を大きくすることができる。
また、駆動部241、251および質量部21の寸法は、それぞれ、L<LかつL<Lなる関係を満足するよう設定されるのが好ましい。
前記関係を満たすことにより、LおよびLをより小さくすることができ、駆動部241、251の回転角度をより大きくすることができ、質量部21の回転角度をさらに大きくすることができる。
この場合、質量部21の最大回転角度が、20°以上となるように構成されるのが好ましい。
これらによって、駆動部241、251の低電圧駆動と、質量部21の大回転角度での振動(回動)とを実現することができる。
このため、このようなアクチュエータ1を、例えばレーザープリンタや、走査型共焦点レーザー顕微鏡等の装置に用いられる光スキャナに適用した場合には、より容易に装置を小型化することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、LとLとはほぼ等しく設定されているが、LとLとが異なっていてもよいことは言うまでもない。
ところで、このような質量部21および駆動部241、251の振動系(2自由度振動系)では、駆動部241、251および質量部21の振幅(振れ角)と、印加する交流電圧の周波数との間に、図6に示すような周波数特性が存在している。
すなわち、かかる振動系は、駆動部241、251の振幅と、質量部21の振幅とが大きくなる2つの共振周波数fm[kHz]、fm[kHz](ただし、fm<fm)と、駆動部241、251の振幅がほぼ0となる、1つの反共振周波数fm[kHz]とを有している。
この振動系では、電極32、33に印加する交流電圧の周波数Fが、2つの共振周波数のうち低いもの、すなわち、fmとほぼ等しくなるように設定するのが好ましい。これにより、駆動部241、251の振幅を抑制しつつ、質量部21の振れ角(回転角度)を大きくすることができる。
なお、本明細書中では、F[kHz]とfm[kHz]とがほぼ等しいとは、(fm−1)≦F≦(fm+1)の条件を満足することを意味する。
駆動部241、251の平均厚さは、それぞれ、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
質量部21の平均厚さは、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第1の弾性部242、252のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、質量部21の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
一方、第2の弾性部243、253のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、駆動部241、251の振れ角を抑制しつつ、質量部21の振れ角をより大きくすることができる。
また、第1の弾性部242、252のばね定数kと第2の弾性部243、253のばね定数kとは、k>kなる関係を満足するのが好ましい。これにより、駆動部241、251の振れ角を抑制しつつ、質量部21の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
さらに、駆動部241、251の慣性モーメントをJとし、質量部21の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとは、J≦Jなる関係を満足することが好ましく、J<Jなる関係を満足することがより好ましい。これにより、駆動部241、251の振れ角を抑制しつつ、質量部21の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
ところで、駆動部241、251と第1の弾性部242、252とからなる第1の振動系の固有振動数ωは、駆動部241、251の慣性モーメントJと、第1の弾性部242、252のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。一方、質量部21と第2の弾性部243、253とからなる第2の振動系の固有振動数ωは、質量部21の慣性モーメントJと、第2の弾性部243、253のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。
このようにして求められる第1の振動系の固有振動数ωと第2の振動系の固有振動数ωとは、ω>ωなる関係を満足するのが好ましい。これにより、駆動部241、251の振れ角を抑制しつつ、質量部21の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
以上のようなアクチュエータ1は、前述したように、支持部22と支持部23との位置関係を変更する変更手段4を有する。以下、変更手段4について詳述する。
変更手段4は、支持部22と支持部23との位置関係を変更することにより、1対の弾性部24、25に生じる張力を変更して、各弾性部24、25のバネ定数を変更するように構成されている。これにより、アクチュエータ1の製造後においても各弾性部24、25のバネ定数を変化させ、質量部21および駆動部241、251の共振周波数を所望の値に変更することができる。したがって、アクチュエータ1の製造時に、アクチュエータ1を設置する機器の種類などの使用目的ごとに製造ラインを設ける必要がなくなる。その結果、アクチュエータ1の低コスト化を図ることができる。
また、アクチュエータ1の製造時にて、質量部21および/または駆動部241、251の質量や、第1の弾性部242、252および/または第2の弾性部243、253のばね定数が設計値からずれてしまっても、変更手段4により、第1の弾性部242、252および/または第2の弾性部243、253のばね定数を変更することにより、アクチュエータ1を所望の共振周波数で駆動させることができる。そのため、高精度な加工技術を要することなく安価な加工方法にてアクチュエータ1を製造することができる。この点からも、アクチュエータ1の低コスト化を図ることができる。
また、変更手段4は、支持部22と支持部23とを互いに離隔する方向または接近する方向(以下、単に「反対方向」ともいう)へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させるように構成されている。これにより、支持基板3に対して、質量部21の位置を一定に保ちつつ、各弾性部24、25のばね定数を変更することができる。言い換えすれば、支持部22と支持部23との位置関係を変更し、各弾性部24、25のばね定数を変化させても、支持基板3に対する質量部21の位置が変化しない。
このような変更手段4は、スクリュ軸41と、雌ネジ(従属部)42と、雌ネジ(従属部)43とを有し、スクリュ軸41を回転することにより、雌ネジ42、43を移動させ、それに伴い、支持部22と支持部23とを互いに離隔する方向または接近する方向へ移動させるように構成されている。このような構成とすることにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に支持部22と支持部23とを反対方向へ、かつ、等しい距離移動させることができる。
また、スクリュ軸41と雌ネジ(従属部)42、43とを有する変更手段4を用いることにより、各弾性部24、25のばね定数が設定値となるような支持部22と支持部23との位置関係を容易に保つことができる。具体的には、変更手段4は、前述したように、スクリュ軸41を回転させることにより、支持部22と支持部23とを互いに反対方向へ移動させ、支持部22と支持部23との位置関係を変更するよう構成されている。したがって、スクリュ軸41を回転させ、所望のばね定数となったところでスクリュ軸41の回転を停止させれば、支持部22と支持部23との位置関係は維持される。この状態では、支持部22および支持部23には、質量部21側へ向け引っ張られる力が加わることとなる。これにより、雄ネジ部411と雌ネジ(従属部)42との螺合部および雄ネジ部412と雌ネジ(従属部)43との螺合部にフリクションが生じることとなる。このようなフリクションが生じることにより、スクリュ軸41の回転を規制(阻止)し、その結果、支持部22と支持部23との位置関係を長期間維持することができる。すなわち、各弾性部24、25のばね定数を所望の値に長期間保つことができる。
また、スクリュ軸41を用いることで、支持部22と支持部23の位置関係の微細な調整が可能となる。
なお、これとは別途、支持部22と支持部23との位置関係を維持する維持手段を設けてもよい。これにより、各弾性部24、25のばね定数が所望の値となる支持部22と支持部23との位置関係をより確実に長期間維持することができる。このような維持手段としては、支持部22と支持部23との位置関係を維持することができれば、特に限定されないが、例えば、支持部22と支持部23との位置関係を定めた後、対向基板の下面から、くいなどのストッパを打ち込み、支持部22、23と対向基板3とを固定するものであってもよく、接着剤などにより支持部22、23と対向基板3とを固定するものであってもよい。
また、アクチュエータ1の製造に関して、各弾性部24、25のばね定数が所望の値よりも若干小さくなるように設定するのが好ましい。これにより、アクチュエータ1の製造後において、各弾性部24、25のばね定数を設定値とすることが容易となる。このような観点からすれば、変更手段4は、支持部22と支持部23の離間距離を遠ざける方向へ支持部22と支持部23とを移動させることで、各弾性部24、25に加わる張力を大きくし、各弾性部24、25のバネ定数を上昇させるように構成されているともいえる。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す斜視図、図8は、図7中のA−A断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図9の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図10の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
以下、第2実施形態のアクチュエータについて、前述した第1実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のアクチュエータ1Aは、支持部22Aが、支持基板3Aに対して固定的に設けられている以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。
すなわち、支持部22Aは、支持基板3Aに対して固定的に設けられており、一方、支持部23Aは、支持基板3Aに対して移動するように設けられている。具体的には、支持部22Aと対向基板3Aとは、例えば、陽極接合などにより接合されている。一方、支持部23Aは、対向基板3Aに設けられたガイド溝36Aに沿って(図7中の矢印方向へ)移動できるように支持されている。
このような支持部22Aおよび支持部23Aには、棒状のスクリュ軸41Aが係合されている。具体的には、スクリュ軸41Aは、図8に示すように、雄ネジ部412Aを有する。一方、支持部23Aには、雄ネジ部412Aの回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)43Aが形成されている。そして、雄ネジ部412Aと雌ネジ43Aとが螺合するようにスクリュ軸41Aが設けられている。ここで、支持部22Aは、スクリュ軸41Aを回転可能に支持している。
変更手段4Aは、スクリュ軸41Aと、雌ネジ(従属部)43Aとを有し、スクリュ軸41Aを回転することにより、雌ネジ(従属部)43Aの移動に伴い、支持部23Aがスクリュ軸41Aの延在方向へ移動するように構成されている。このような構成とすることにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に支持部23Aを移動させることができる。すなわち、支持部22Aと支持部23Aとの位置関係を簡単に、かつ、高精度に変更することがでる。
また、前述したように、スクリュ軸41Aは、支持部22Aに回転可能に支持されているため、スクリュ軸41Aをより安定的に回転させることができる。
なお、本実施形態では、支持部22Aを支持基板3Aに対して固定的に設けているが、これに限定されず、支持部23Aを支持基板3Aに固定的に設け、支持部22Aを支持基板3に対して移動可能に設けてもよい。
なお、本実施形態では、スクリュ軸41Aは、支持部22Aに回転可能に支持されているが、スクリュ軸41Aを安定的に回転させることができれば、これに限定されず、例えば、支持基板3Aと固定的に設けられた部材に支持されていてもよい。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第3実施形態について説明する。
図9は、本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す斜視図、図10は、図9中のA−A断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図9の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図10の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
以下、第3実施形態のアクチュエータ1Bについて、前述した第1実施形態のアクチュエータ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態のアクチュエータ1Bは、1対の支持部22B、23Bの構成および1対の第1の弾性部242B、252Bの構成が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。
本実施形態にかかるアクチュエータ1Bは、図9に示すような2自由度振動系を有する基体2Bと、この基体2Bを支持する支持基板3Bとを有している。
第1の弾性部242Bは、回動中心軸Xを介して互いに対向する1対の連結部材244B、245Bを有し、これと同様に、第1の弾性部252Bは、回動中心軸Xを介して互いに対向する1対の連結部材254B、255Bを有している。本実施形態では、第1の弾性部242Bが、1対の連結部材244B、245Bで構成されており、これと同様に、第1の弾性部252Bが、1対の連結部材254B、255Bで構成されている。
また、支持部22Bは、第1の支持部材221Bと第2の支持部材222Bとで構成され、これと同様に、支持部23Bは、第1の支持部材231Bと第2の支持部材232Bとで構成されている。
具体的には、支持部22Bは、連結部材244Bを介して駆動部241Bを支持する第1の支持部材221Bと、連結部材245Bを介して駆動部241Bを支持する第2の支持部材222Bとで構成されている。これと同様に、支持部23Bは、連結部材254Bを介して駆動部251Bを支持する第1の支持部材231Bと、連結部材255Bを介して駆動部251Bを支持する第2の支持部材232Bとで構成されている。
なお、以下、説明の便宜上、第1の支持部材221Bを単に「支持部材221B」といい、第1の支持部材231Bを単に「支持部材231B」といい、第2の支持部材222Bを単に「支持部材222B」といい、第2の支持部材232Bを単に「支持部材232B」という。
このようなアクチュエータ1Bは、1対の駆動部241B、251Bの間に質量部21Bが設けられており、1対の駆動部241B、251Bは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。
また、1対の第1の弾性部242B、252Bは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。さらに、1対の連結部材244B、245Bは、質量部21Bにおける平面視にて、回動中心軸Xに対して、ほぼ対称となるように設けられており、これと同様に、1対の連結部材254B、255Bは、質量部21における平面視にて、回動中心軸Xに対して、ほぼ対称となるように設けられている。
また、1対の第2の弾性部243B、253Bは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。
また、1対の支持部22B、23Bは、質量部21における平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。すなわち、支持部材221Bと支持部材231Bとは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられており、これと同様に、支持部材222Bと支持部材232Bとは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。さらに、支持部材221Bと支持部材222Bとは、質量部21Bにおける平面視にて、回動中心軸Xに対して、ほぼ対称となるように設けられており、これと同様に、支持部材231Bと支持部材232Bとは、質量部21Bにおける平面視にて、回動中心軸Xに対して、ほぼ対称となるように設けられている。
すなわち、本実施形態にかかるアクチュエータ1Bは、質量部21Bにおける平面視にて、質量部21Bを中心として、ほぼ左右対称となるように形成されている。
このような基体2Bに対して、スクリュ軸41Bが、図10に示すように、支持部材221Bおよび支持部材222Bに係合するように設けられている。これと同様に、スクリュ軸41Bが、支持部材231Bおよび支持部材232Bに係合するように設けられている。すなわち、1対のスクリュ軸41Bが支持部22B、23Bに係合している。
なお、支持部22Bと支持部23Bとは、同様の構成であるため、支持部22Bについて代表して説明し、支持部23Bについては、その説明を省略する。
具体的には、棒状のスクリュ軸41Bは、図10に示すように、雄ネジ部411Bと、雄ネジ部411Bと逆ネジの関係にある雄ネジ部412Bとを有する。一方、支持部材221Bには、雄ネジ部411Bの回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)42Bが形成され、同様に、支持部材222Bには、雄ネジ部412Bの回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)43Bが形成されている。そして、雄ネジ部411Bと雌ネジ42Bとが螺合し、かつ、雄ネジ部412Bと雌ネジ43Bとが螺合するようにスクリュ軸41Bが設けられている。
また、スクリュ軸41Bは、質量部21Bの面上にて回動中心軸Xと直角な方向へ延在するよう設けられているため、支持部材221Bおよび支持部材222Bは、回動中心軸Xと平行な方向(図9中の矢印方向)へ移動する。
このような基体2Bは、図9および図10に示すように、支持基板3B上に設けられている。
支持基板3Bは、質量部21Bの面に平行な面を有しており、1対の支持部22B、23Bが支持基板3B上に設けられている。すなわち、支持部材221B、222B、231B、232Bが支持基板3B上に設けられている。このように、基体2Bを支持基板3B上に設けることにより、アクチュエータ1B(特に支持部22B、23B)の強度(剛性など)を高めることができ、質量部21Bを1対の支持部22B、23Bに対して安定的に回動させることができる。その結果、アクチュエータ1Bは、優れた回動特性を発揮することができる。
支持基板3Bには、ガイド溝35B、36Bが形成されている。ここで、ガイド溝35Bおよびガイド溝36Bは、同様の構成であるため、ガイド溝35Bについて代表して説明し、ガイド溝36Bについては、その説明を省略する。
ガイド溝35Bは、図10に示すように、平面視にて、回動中心軸Xと直角な方向へ延在するように設けられている。また、ガイド溝35Bの横断面形状は、支持基板3Bの下面から上面に向けてガイド溝35Bの幅が漸減する形状をなしている。
このようなガイド溝35Bには、ガイド溝35Bの形状に対応した部分を有する支持部材221Bおよび支持部材222Bが、ガイド溝35Bの延在方向へ移動するように支持されている。すなわち、支持部材221Bおよび支持部材222Bは、支持基板3Bに対して、質量部21Bの面に垂直な方向での移動が規制され、かつ、支持部材221Bおよび支持部材222Bが、質量部21の面と平行な方向へ移動するように設けられている。これにより、支持部材221Bおよび支持部材222Bをガイド溝35Bに沿って移動させることができ、支持部材221Bおよび支持部材222Bを所望の方向へ、正確に移動させることができる。また、支持部材221Bおよび支持部材222Bの質量部21Bの面に垂直な方向での移動を規制しつつ、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係を変更することができる。例えば、光スキャナにアクチュエータ1Bを組み込んだ場合などには、レーザーなどの光源と光反射部211との行路長をほぼ一定に保ちつつ、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係を変更し、弾性部24B、25Bのバネ定数を変更することができる。その結果、アクチュエータ1Bの設置位置を変更せずに、走査対象の所望の走査位置に光を照射させることができ、かつ、アクチュエータ1Bを所望の共振周波数で駆動することができる。
次に、変更手段4Bについて詳述する。
変更手段4Bは、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係および/または支持部材231Bと支持部材232Bとの位置関係を変更することにより、1対の弾性部24B、25Bに生じる張力を変更して、各弾性部24B、25Bのバネ定数を変更するように構成されている。これにより、アクチュエータ1Bの製造後においても各弾性部24B、25Bのバネ定数を変化させ、質量部21Bおよび駆動部241B、251Bの共振周波数を所望の値に変更することができる。したがって、アクチュエータ1Bの製造時に、アクチュエータ1Bを設置する機器の種類などの使用目的ごとに製造ラインを設ける必要がなくなる。その結果、アクチュエータ1Bの低コスト化を図ることができる。
また、アクチュエータ1Bの製造時にて、質量部21Bおよび/または駆動部241B、251Bの質量や、第1の弾性部242B、252Bおよび/または第2の弾性部243B、253Bのばね定数が設計値からずれてしまっても、変更手段4Bにより、第1の弾性部242B、252Bおよび/または第2の弾性部243B、253Bのばね定数を変更することにより、アクチュエータ1Bを所望の共振周波数で駆動させることができる。そのため、高精度な加工技術を要することなく安価な加工方法にてアクチュエータ1Bを製造することができる。この点からも、アクチュエータ1Bの低コスト化を図ることができる。
さらに、支持部材221Bと支持部材222Bとを互いに質量部21Bの回動中心軸Xに対称な方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させるように変更手段4Bが構成されている。これにより、回動中心軸Xを一定に保ちつつ、変更手段4Bによって支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係との位置関係を変更することができる。言い換えすれば、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係を変更し、各弾性部24B、25Bのばね定数を変化させても、回動中心軸Xがずれない。
これと同様に、支持部材231Bと支持部材232Bとを互いに質量部21Bの回動中心軸Xに対称な方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させるように変更手段4Bが構成されている。
次に変更手段4Bの具体的構成について説明するが、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係を変更する手段と、支持部材231Bと支持部材232Bとの位置関係を変更する手段とが、同様の構成であるため、支持部材221Bと支持部材222Bとの位置関係を変更する手段を代表して説明し、支持部材231Bと支持部材232Bとの位置関係を変更する手段については、その説明を省略する。
変更手段4Bは、スクリュ軸41Bと、雌ネジ(従属部)42Bと、雌ネジ(従属部)43Bとを有し、スクリュ軸41Bを回転することにより、支持部材221Bおよび支持部材222Bを反対方向へ移動させるように構成されている。このような構成とすることにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に支持部材221Bと支持部材222Bとを反対方向へ、かつ、等しい距離移動させることができる。
また、前述したように、支持部材221Bおよび支持部材222Bの移動方向は、質量部21Bの面上にて、質量部21Bの回動中心軸Xに対して直角な方向である。これにより、より高精度に各弾性部24B、25Bのばね定数を変更することができる。具体的には、弾性部24B(ここでは特に、1対の連結部244B、245B)は、回動中心軸Xと平行な方向へ延在しているのに対し、支持部材221Bおよび支持部材222Bは、質量部21Bの面上にて、質量部21Bの回動中心軸Xに対して直角な方向へ移動する。そのため、支持部材221Bおよび支持部材222Bの移動量(すなわち、支持部材221Bと支持部材222Bの離間距離の変化)に対する、弾性部24Bに加わる張力の変化量が、例えば、第1実施形態で説明したアクチュエータ1などに比べて小さい。したがって、各弾性部24B、25Bのばね定数をより細かく(微細に)、かつ、正確に設定することができる。
また、支持部材221Bおよび支持部材222Bの移動距離の変化量と、支持部材231Bおよび支持部材232Bの移動距離の変化量とが等しいことが好ましい。言い換えすれば、支持部材221Bと支持部材231Bが、質量部21Bの面上にて回動中心軸Xに対して直角な方向の線に対して対称に移動し、かつ、支持部材222Bと支持部材232Bとが、質量部21Bの面上にて回動中心軸Xに対して直角な方向の線に対して対称に移動することが好ましい。これにより、支持基板3Bに対して、質量部21Bの位置を一定に保ちつつ、各弾性部24B、25Bのばね定数を変更することができる。言い換えすれば、支持部材221Bと支持部材221Bとの位置関係および支持部材231Bと支持部材231Bとの位置関係を変更し、各弾性部24B、25Bのばね定数を変化させても、支持基板3Bに対する質量部21Bの位置が変化しない。この場合には、例えば、支持部材221Bと支持部材231Bとを一体的に形成し、同様に、支持部材222Bと支持部材232Bとを一体的に形成してもよい。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第4実施形態について説明する。
図11は、本発明のアクチュエータの第4実施形態を示す斜視図、図12は、図11中のA−A線断面図である。
以下、第4実施形態のアクチュエータ1Cについて、前述した第1実施形態のアクチュエータ1ないし第3実施形態のアクチュエータ1Bとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態のアクチュエータ1Cは、支持部材221Cおよび支持部材231Cが、支持基板3Cに対して固定的に設けられている以外は、第3実施形態のアクチュエータ1Cとほぼ同様である。
次に、1対の支持部22C、23Cについて説明するが、本実施形態にかかるアクチュエータ1Cは、質量部21に対して左右対称であり、支持部22Cと支持部23Cとは、同様の構成であるため、支持部22Cについて代表して説明し、支持部23Cについては、その説明を省略する。
支持部22Cは、支持部材221Cと支持部材222Cとで成されている。このうち、支持部材221Cは、例えば陽極接合などにより支持基板3Cに接合されている。一方、支持部材222Cは、支持基板3Cに形成されたガイド溝35Cに沿って移動するように支持基板3Cに支持されている。
このような支持部材221Cおよび支持部材222Cには、棒状のスクリュ軸41Cが係合されている。具体的には、スクリュ軸41Aは、図11に示すように、雄ネジ部412Cを有する。一方、支持部材221Cには、雄ネジ部412Cの回転に追従して移動する雌ネジ(従属部)42Cが形成されている。そして、雄ネジ部412Cと雌ネジ42Cとが螺合するようにスクリュ軸41Cが回転可能に設けられている。ここで、支持部材221Cは、スクリュ軸41Cを回転可能に支持している。
次に変更手段4Cの具体的構成について説明するが、支持部材221Cと支持部材222Cとの位置関係を変更する手段と、支持部材231Cと支持部材232Cとの位置関係を変更する手段とは、同様の構成であるため、支持部材221Cと支持部材222Cとの位置関係を変更する手段を代表して説明し、支持部材231Cと支持部材232Cとの位置関係を変更する手段については、その説明を省略する。
変更手段4Cは、スクリュ軸41Cと、雌ネジ(従属部)43Cとを有し、スクリュ軸41Cを回転することにより、雌ネジ(従属部)43Cの移動に伴って、支持部材222Cがスクリュ軸41Cの延在方向へ移動するように構成されている。このような構成とすることにより、比較的簡単な構成で、かつ、高精度に支持部材222Cを移動させることができる。すなわち、支持部材221Cと支持部材222Cとの位置関係を簡単に、かつ、高精度に変更することがでる。
また、前述したように、スクリュ軸41Cは、支持部材221Cに回転可能に支持されているため、スクリュ軸41Cをより安定的に回転させることができる。
このような第4実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明のアクチュエータについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータでは、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、第2の弾性部が棒状(直線状)をなしていたが、駆動部の回動に伴って捩れ変形し、質量部を回動駆動させることができるものであれば、第2の弾性部の形状は任意である。例えば、第2の弾性部は湾曲していてもよい。
また、前述した実施形態では、アクチュエータの中心を通り質量部や駆動部の回動中心軸に直角な面に対しほぼ対称(左右対称)な形状をなしている構造を説明したが、非対称であってもよい。
また、前述した実施形態では、光反射部が質量部の上面(支持基板とは逆側の面)に設けられている構成について説明したが、例えば、その逆の面に設けられている構成であってもよいし、両方の面に設けられている構成であってもよい。
また、前述した実施形態では、2自由度振動系について説明したが、例えば1自由度振動系のアクチュエータに用いてもよい。この場合には、例えば、1対の弾性部のそれぞれは、弾性変形可能な棒状部材で構成されているものであってもよい。
また、前述した実施形態では、1対の弾性部を捩り変形させて、支持部に対して質量部が回動中心軸を中心に回動するアクチュエータについて説明したが、支持部に対して質量部の位置および/または姿勢が変化するように構成されているアクチュエータであれば、特に限定されない。例えば、質量部が面と平行な方向へ往復移動するように構成されたアクチュエータでもよく、また、弾性部が捩れ変形しなくてもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1に示すアクチュエータの制御系の概略構成を示す図である。 印加する交流電圧の一例を示す図である。 印加した交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部の共振曲線を示すグラフある。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す斜視図である。 図7中のA−A線断面図である。 本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す斜視図である。 図9中のA−A線断面図である。 本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す斜視図である。 図11中のA−A線断面図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C‥‥‥アクチュエータ 2、2A、2B‥‥‥基体 21、21B‥‥‥質量部 211‥‥‥光反射部 22、22A、22B、22C、23、23A、23B、23C‥‥‥支持部 221B、221C、231B、231C‥‥‥第1の支持部材(支持部材) 222B、222C、232B、232C‥‥‥第2の支持部材(支持部材) 24、25‥‥‥弾性部 241、241B、251、251B‥‥‥第1の質量部(駆動部) 242、252‥‥‥第1の弾性部 243、253‥‥‥第2の弾性部 244B、245B、254B、255B‥‥‥連結部材 28‥‥‥空間 3、3A、3B、3C‥‥‥支持基板 31‥‥‥開口部 32、33‥‥‥電極 34‥‥‥絶縁膜 35、35B、35C、36、36A、36B、36C‥‥‥ガイド溝 4、4A、4B‥‥‥変更手段 41、41A、41B、41C‥‥‥スクリュ軸 411、411B、412、412A、412B、412C‥‥‥雄ネジ部 42、42B、42C、43、43A、43B‥‥‥雌ネジ(従属部) X‥‥‥回動中心軸

Claims (18)

  1. 板状をなす質量部と、
    前記質量部を支持するための1対の支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部の姿勢および/または位置を変化可能に連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    前記質量部の姿勢および/または位置を変化させる駆動手段とを有し、
    前記駆動手段を作動することにより、前記弾性部を変形させながら、前記支持部に対して前記質量部の姿勢および/または位置を変化させるように構成されたアクチュエータであって、
    前記1対の支持部同士の位置関係を変更する変更手段を有し、
    前記変更手段により前記1対の支持部同士の位置関係を変更することにより、前記1対の弾性部に生じる張力を変更して、各前記弾性部のバネ定数を変更するように構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記質量部の面に平行な面を有する基板を有し、
    前記1対の支持部は、前記基板上に設けられている請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記1対の支持部は、前記基板に対して、それぞれ前記質量部の面に垂直な方向での移動が規制され、かつ、前記1対の支持部のうちの少なくとも一方の支持部が前記質量部の面と平行な方向へ移動するように設けられている請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記基板に対して移動可能に設けられている前記支持部の移動方向は、前記質量部の回動中心軸とほぼ平行な方向である請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記1対の支持部のうちの一方の支持部が前記基板に対して移動するように設けられ、
    前記1対の支持部のうちの他方の支持部が前記基板に対して固定的に設けられ、
    前記変更手段は、雄ネジを有するスクリュ軸と、
    前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
    前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記一方の支持部を移動させるように構成されている請求項2ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記スクリュ軸は、前記他方の支持部に回転可能に支持されている請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記変更手段は、前記1対の支持部を互いに離隔する方向または接近する方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させるように構成されている請求項4に記載のアクチュエータ。
  8. 各前記支持部は、前記基板に対して移動するように設けられ、
    前記変更手段は、逆ネジが形成されたスクリュ軸と、
    前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
    前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記1対の支持部をそれぞれ離隔する方向または接近する方向へ移動させるように構成されている請求項7に記載のアクチュエータ。
  9. 板状をなす質量部と、
    前記質量部を支持するための1対の支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部の姿勢および/または位置を変化可能に連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    前記質量部の姿勢および/または位置を変化させる駆動手段とを有し、
    前記駆動手段を作動することにより、前記弾性部を変形させながら、前記支持部に対して前記質量部の姿勢および/または位置を変化させるように構成されたアクチュエータであって、
    各前記弾性部は、
    前記質量部の回動中心軸を介して互いに対向する1対の連結部材を有し、
    各前記支持部は、
    前記1対の連結部材のうちの一方の連結部材を介して前記質量部を支持する第1の支持部材と、
    前記1対の連結部材のうちの他方の連結部材を介して前記質量部を支持する第2の支持部材とを有し、
    前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更する変更手段を有し、
    前記変更手段により、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との位置関係を変更することにより、前記1対の弾性部に生じる張力を変更して、各前記弾性部のバネ定数を変更するように構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  10. 前記質量部の面に平行な面を有する基板を有し、
    前記1対の支持部は、前記基板上に設けられている請求項9に記載のアクチュエータ。
  11. 前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記質量部の面に直角な方向での移動を規制するように設けられ、かつ、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの少なくとも一方が前記質量部の面と平行な方向へ移動するように設けられている請求項10に記載のアクチュエータ。
  12. 前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの一方が前記基板に対して移動するように設けられ、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材のうちの他方が、前記基板に対して固定的に設けられ、
    前記変更手段は、雄ネジを有するスクリュ軸と、
    前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
    前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材の一方が前記スクリュ軸方向へ移動するように構成されている請求項10または11に記載のアクチュエータ。
  13. 前記スクリュ軸は、前記他方の第1の支持部材または前記第2の支持部材に回転可能に支持されている請求項12に記載のアクチュエータ。
  14. 前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記基板に対して移動するように設けられ、
    前記変更手段は、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材を互いに前記質量部の回動中心軸に対称な方向へ、かつ、ほぼ等しい距離移動させる請求項11に記載のアクチュエータ。
  15. 各前記支持部において、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が前記基板に対して移動するように設けられ、
    前記変更手段は、逆ネジが形成されたスクリュ軸と、
    前記スクリュ軸の回転に追従して移動する従属部とを有し、
    前記スクリュ軸を回転することにより、前記従属部の移動に伴って、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材を互いに離隔する方向または接近する方向へ移動させるように構成されている請求項14に記載のアクチュエータ。
  16. 前記第1の支持部材および前記第2の支持部材の移動方向は、前記質量部の面上にて、前記質量部の回動中心軸に対して直角な方向である請求項15に記載のアクチュエータ。
  17. 各前記弾性部は、板状の第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する第1の弾性部と、前記第1の質量部に対して前記質量部を回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する第2の弾性部とを有し、
    前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記質量部を回動させるように構成されている請求項1ないし16のいずれかに記載のアクチュエータ。
  18. 前記質量部には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項1ないし17のいずれかに記載のアクチュエータ。
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