JP2008014467A - 作業機械における油圧制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】作業部の下降時に油圧シリンダから排出される油をアキュムレータに蓄圧する一方、作業部の上昇時に前記アキュムレータに蓄圧された油を油圧シリンダに供給するように構成するにあたり、作業部の上昇速度がアキュムレータの蓄圧量に左右されてしまう不具合を回避する。
【解決手段】アキュムレータに蓄圧された圧油を吸込んでブームシリンダ8に供給する専用ポンプ32と、油タンク11から油を吸込んでブームシリンダ8に供給する第一メインポンプ9と、アキュムレータの蓄圧量を検出するアキュムレータ用圧力センサとを設ける一方、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、ブームの上昇時における専用ポンプ32および第一メインポンプ9からブームシリンダ8への圧油供給を制御するように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、昇降する作業部を備えた作業機械において、作業部の有する位置エネルギーを回収、再利用することができる作業機械における油圧制御システムの技術分野に属するものである。
一般に、油圧ショベルやクレーン等の作業機械は、昇降自在な作業部を備えると共に、該作業部の昇降は、油圧ポンプから圧油供給される油圧シリンダの伸縮作動に基づいて行うように構成されているが、このものにおいて、従来、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から油タンクに排出される油は、作業部の自重による急激な落下を防止するため、油圧シリンダの油供給排出制御を行うコントロールバルブに設けられた絞りによってメータアウト制御されるように構成されている。つまり、地面より上方に位置している作業部は位置エネルギーを有しているが、該位置エネルギーは、前記コントロールバルブの絞りを通過するときに熱エネルギーに変換され、さらに該熱エネルギーはオイルクーラーによって大気中に放出されることになって、無駄なエネルギー損失となる。
そこで、作業部の有する位置エネルギーを回収、再利用するために、通常の油圧シリンダに加えて補助油圧シリンダ(アシストシリンダ)を設け、作業部の下降時に、補助油圧シリンダの重量保持側油室から排出される油をアキュムレータに蓄圧すると共に、作業部の上昇時に、アキュムレータに蓄圧された圧油を補助シリンダの重量保持側に供給するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2582310号公報
ところで、前記特許文献1のものは、作業部の上昇時にアキュムレータに充分に蓄圧されていない場合、油圧ポンプからコントロールバルブを介して通常の油圧シリンダに供給される圧油の一部が、補助油圧シリンダに供給されると共にアキュムレータ蓄圧用に用いられるように構成されている。このため、作業部の上昇途中でアキュムレータの蓄圧量が不足すると、補助油圧シリンダによるアシスト力を受けることができなくなる許りか、通常の油圧シリンダへの供給流量が補助油圧シリンダおよびアキュムレータ蓄圧用に分配されてしまうことになって、作業部の上昇速度が急に遅くなる。つまり、作業部の上昇速度がアキュムレータの蓄圧量によって左右されてしまうことになって、作業効率が低下するうえ、操作性に劣るという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、作業部を昇降せしめる油圧シリンダと、作業部の下降時に油圧シリンダから排出される油を蓄圧するアキュムレータと、アキュムレータに蓄圧された圧油を吸込んで油圧シリンダに供給する専用ポンプと、油タンクから油を吸込んで油圧シリンダに供給する油圧ポンプと、前記アキュムレータの蓄圧量を検出するための蓄圧量検出手段とを備える一方、該蓄圧量検出手段により検出されるアキュムレータの蓄圧量に基づいて、作業部の上昇時における専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給および油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を制御する制御装置を設けたことを特徴とする作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、昇降動する作業部の有する位置エネルギーをアキュムレータを用いて有効に回収、再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できることになるが、さらにこのものにおいて、アキュムレータの蓄圧量が充分でなく専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給が不足してしまうような場合であっても、油圧ポンプから油圧シリンダに圧油供給することができると共に、アキュムレータの蓄圧量の変動に応じて、専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給および油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を制御できることになり、而して、作業部の作動速度がアキュムレータの蓄圧量に左右されてしまうような不具合を回避し得て、操作性に優れると共に、作業効率の向上に寄与できる。
請求項2の発明は、制御装置は、作業部の上昇時に、アキュムレータの蓄圧量が予め設定される高蓄圧量以上の場合は、専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を行う一方、油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を停止し、アキュムレータの蓄圧量が予め設定される低蓄圧量以下の場合は、油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を行う一方、専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を停止し、また、アキュムレータの蓄圧量が前記高蓄圧量と低蓄圧量とのあいだの場合は、アキュムレータの蓄圧量が減少するにつれて専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量を減少せしめる一方、油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量を増加せしめるように制御すると共に、アキュムレータの蓄圧量が前記何れの場合であっても、専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量と油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量との和が、油圧シリンダ用操作具の操作量に応じて要求される流量となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、アキュムレータの蓄圧量が充分な場合には、該アキュムレータの蓄圧油を最大限に利用することができると共に、アキュムレータの蓄圧量が減少しても、常に油圧シリンダ用操作具の操作量に応じた流量を油圧シリンダに供給できることになって、油圧シリンダ用操作具の操作量に対応した所望の速度で作業部を上昇せしめることができる。しかもこの場合、アキュムレータの蓄圧量が減少するにつれて専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量が減少する一方、油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量が増加する構成となっているから、専用ポンプから供給流量と油圧ポンプからの供給流量とを、アキュムレータの蓄圧量に応じて常にバランス良く油圧シリンダに供給できると共に、例えば、作業部の上昇時にアキュムレータが空になるまでは専用ポンプからのみ圧油供給し、空になった時点で油圧ポンプからの圧油供給に切換えるように構成したもののように、専用ポンプからの圧油供給と油圧ポンプからの圧油供給との切換時に作業部の円滑な動作が損なわれてしまうような不具合がなく、操作性に優れる。
請求項3の発明は、油圧制御システムは、油圧ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブと、専用ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブとを備える一方、制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、上記各コントロールバルブをそれぞれ制御するコントロールバルブ制御部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、専用ポンプおよび油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量を、アキュムレータの蓄圧量に対応させるべく精度良くコントロールすることができる。
請求項4の発明は、制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、専用ポンプの吐出流量を制御する専用ポンプ制御部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、専用ポンプの吐出流量を無駄にすることなく、且つ不足することなく油圧シリンダに供給することができると共に、アキュムレータに蓄圧されていない状態、つまりアキュムレータから専用ポンプの吸入側に油供給されない状態で、専用ポンプが圧油を吐出するべく駆動して無理な負荷が加わってしまうような不具合を、確実に回避することができる。
請求項5の発明は、制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、作業部の上昇時における油圧シリンダへの供給流量に対する専用ポンプの分担割合および油圧ポンプの分担割合を演算する分担割合演算部を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、分担割合演算部で演算された専用ポンプの分担割合および油圧ポンプの分担割合を用いて、アキュムレータの蓄圧量に対応した専用ポンプおよび油圧ポンプの供給流量制御や専用ポンプの吐出量制御を、簡単且つ正確に行うことができる。
請求項6の発明は、油圧ポンプは、作業機械に設けられる各種油圧アクチュエータの油圧供給源となるメインポンプであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、各種油圧アクチュエータの油圧供給源となるべく作業機械に一般的に装備されているメインポンプをそのまま利用できると共に、該メインポンプから油圧シリンダへの供給回路も利用できることになって、部材装置の増加や回路の複雑化の抑制に貢献できる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は作業機械の一例である油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2、該下部走行体2の上方に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3のフロントに装着される作業部4等の各部から構成され、さらに該作業部4は、基端部が上部旋回体3に上下揺動自在に支持されるブーム5、該ブーム5の先端部に前後揺動自在に支持されるアーム6、該アーム6の先端部に取付けられるバケット7等から構成されている。
8は前記ブーム5を上下揺動せしめるべく伸縮作動する左右一対のブームシリンダ(本発明の油圧シリンダに相当する)であって、該ブームシリンダ8は、ヘッド側油室8aの圧力によって作業部4の重量を保持すると共に、該ヘッド側油室8aへの圧油供給およびロッド側油室8bからの油排出により伸長してブーム5を上昇せしめ、また、ロッド側油室8bへの圧油供給およびヘッド側油室8aからの油排出により縮小してブーム5を下降せしめるように構成されている。そして、該ブーム5の昇降によって作業部4全体が昇降すると共に、ブーム5の上昇に伴い作業部4の有する位置エネルギーが増加するが、該位置エネルギーは、後述する油圧制御システムによってブーム5の下降時に回収される一方、該回収されたエネルギーは、ブーム5の上昇時に利用されるようになっている。
次いで、前記油圧制御システムについて、図2、図3の回路図に基づいて説明するが、これらの図面において、9、10は油圧ショベル1に搭載のエンジンEにポンプドライブギア部Gを介して連結される第一、第二メインポンプであって、これら第一、第二メインポンプ9、10は、油タンク11から作動油を吸込んで第一、第二ポンプ油路12、13に吐出するように構成されている。
ここで、第一、第二メインポンプ9、10は、前記ブームシリンダ8だけでなく、油圧ショベル1に設けられる各種油圧アクチュエータ(図示しないが、走行モータ、旋回モータ、アームシリンダ、バケットシリンダ等)の油圧供給源となる可変容量型の油圧ポンプであるが、これら第一、第二メインポンプ9、10のうち、第一メインポンプ9が本発明の油圧ポンプに相当する。尚、図2、図3中、丸付きの数字は結合子記号であって、対応する丸付き数字同士が接続される。
14、15は前記第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量制御を行う第一、第二レギュレータであって、該第一、第二レギュレータ14、15は、後述する制御装置16によって制御されるメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17からの制御信号圧を受けて、エンジン回転数と作業負荷に対応したポンプ出力にするべく作動すると共に、第一、第二メインポンプ9、10の吐出圧力を受けて定馬力制御を行う。さらに第一、第二レギュレータ14、15は、後述するように第一、第二コントロールバルブ18、19のセンタバイパス弁路18f、19bの開口量に対応してポンプ流量を増減せしめるネガティブコントロール流量制御も行うように構成されている。
一方、前記第一、第二コントロールバルブ18、19は、第一、第二ポンプ油路12、13にそれぞれ接続される方向切換弁であって、これら第一、第二コントロールバルブ18、19は、第一、第二メインポンプ9、10の吐出油をブームシリンダ8に供給するべく作動する。尚、第一、第二メインポンプ9、10は、前述したように、油圧ショベル1に設けられる各種油圧アクチュエータの圧油供給源となるため、第一、第二ポンプ油路12、13には他の油圧アクチュエータ用のコントロールバルブも接続されるが、これらについては省略する。
前記第一コントロールバルブ18( 本発明の油圧ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブに相当する)は、上昇側、下降側パイロットポート18a、18bを備えたスプール弁で構成されており、そして、両パイロットポート18a、18bにパイロット圧が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート18aにパイロット圧が入力されることによりスプールが移動して、第一メインポンプ9の圧油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する一方、ロッド側油室8bからシリンダロッド側油路21に排出された油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、下降側パイロットポート18bにパイロット圧が入力されることにより、前記上昇側位置Xとは反対側にスプールが移動して、ヘッド側油室8aからシリンダヘッド側油路20に排出された油を、再生用弁路18cを経由してシリンダロッド側油路21からロッド側油室8bに供給する下降側位置Yに切換るように構成されている。尚、前記シリンダヘッド側油路20は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに油を給排するべくヘッド側油室8aに接続される油路であり、シリンダロッド側油路21は、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに油を給排するべくロッド側油室8bに接続される油路である。
ここで、前記下降側位置Yの第一コントロールバルブ18に設けられる再生用弁路18cは、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aとロッド側油室8bとを連通する弁路であって、該再生用弁路18cには、ヘッド側油室8aからロッド側油室8bへの油の流れは許容するが逆方向の流れは阻止するチェック弁18dと、絞り18eとが配されている。而して、前述したように、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのとき、ヘッド側油室8aから排出された油は、再生用弁路18cを介してロッド側油室8bに供給されるが、その流量は、再生用弁路18cに配された絞り18eの開口特性(該絞り18eの開口特性は、第一コントロールバルブ18のスプール移動ストロークに応じて設定される)と、ヘッド側油室8aとロッド側油室8bの差圧とによって変化するようになっている。
一方、第二コントロールバルブ19は、上昇側パイロットポート19aを備えたスプール弁で構成されており、そして、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されることによりスプールが移動して、第二メインポンプ10の圧油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する上昇側位置Xに切換るように構成されている。
また、23、24、25は第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁であって、これら各電磁比例減圧弁23、24、25は、制御装置16からの制御信号に基づいて、前記第一コントロールバルブ18の上昇側パイロットポート18a、下降側パイロットポート18a、第二コントロールバルブ19の上昇側パイロットポート19aにそれぞれパイロット圧を出力するべく作動するが、該パイロット圧は、制御装置16から出力される制御信号値の増減に対応して増減するように設定されている。そして、これら第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁23、24、25から出力されるパイロット圧の圧力の増減に対応して第一、第二コントロールバルブ18、19のスプールの移動ストロークが増減するようになっており、これによって、第一、第二コントロールバルブ18、19からブームシリンダ8への給排流量の増減制御がなされるように構成されている。尚、図2、図3中、26はパイロット油圧源となるパイロットポンプである。
さらに、第一、第二コントロールバルブ18、19には、第一、第二メインポンプ9、10の圧油を第一、第二ネガティブコントロールバルブ27、28を介して油タンク11に流すセンタバイパス弁路18f、19bが形成されている。該センタバイパス弁路18f、19bの開口量は、第一、第二コントロールバルブ18、19が中立位置Nのときに最も大きく、上昇側位置Xに切換わったスプールの移動ストロークが大きくなるほど小さくなるように制御されるが、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fは、スプールの移動ストロークに拠らず大きな開口を維持する特性を有しており、これにより、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、中立位置Nのときの通過流量から変化しないように設定されている。そして、上記センタバイパス弁路18f、19bの通過流量は、ネガティブコントロール制御信号として前記第一、第二レギュレータ14、15に入力されて、センタバイパス弁路18f、19bの通過流量が少なくなるほど第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量が増加する、所謂ネガティブコントロール流量制御が行われるようになっている。ここで、前述したように、第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、下降側位置Yに切換わっても中立位置Nのときと変化せず、而して、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのときの第一メインポンプ9の吐出流量は、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御されるようになっている。
また、29は前記シリンダヘッド側油路20に配されるドリフト低減弁、30は制御装置16からのON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるドリフト低減弁用電磁切換弁であって、上記ドリフト低減弁29は、前記第一、第二コントロールバルブ18、19および後述する第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8のヘッド側油室8aへの油の流れは常時許容するが、逆方向の流れは、ドリフト低減弁用電磁切換弁30がOFF位置Nのときには阻止し、ON位置Xのときのみ許容するように構成されている。尚、31はシリンダヘッド側油路20に接続されるリリーフ弁であって、該リリーフ弁31によって、シリンダヘッド側油路20の最高圧力が制限されている。
一方、32は専用ポンプであって、このものもポンプドライブギア部Gを介してエンジンEに連結される可変容量型ポンプであるが、該専用ポンプ32は、サクション油路33から供給される油を吸込んで専用ポンプ油路34に吐出すると共に、専用ポンプ32の吐出流量制御は、制御装置16から出力される制御信号に基づいて作動する専用ポンプ用レギュレータ35によって行われるように構成されている。
ここで、前記サクション油路33には、後述するように、アキュムレータ36の蓄圧油あるいはブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油が供給されるようになっており、而して、専用ポンプ32は、アキュムレータ36の蓄圧油あるいはブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油を吸込んで、専用ポンプ油路34に吐出するようになっている。
37は前記専用ポンプ油路34に接続される第三コントロールバルブ(本発明の専用ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブに相当する)であって、該第三コントロールバルブ37は、制御装置16からの制御信号に基づいて、専用ポンプ32から吐出される圧油を、ブームシリンダ8に供給するべく作動する。
前記第三コントロールバルブ37について詳細に説明すると、該第三コントロールバルブ37は、制御装置16からの制御信号が入力される第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39の作動に基づいてスプールが移動する方向切換弁であって、両電油変換弁38、39に制御信号が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、第三上昇側電油変換弁38に制御信号が入力されることによりスプールが移動して、専用ポンプ32の吐出油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する一方、ロッド側油室8bからシリンダロッド側油路21に排出された油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、第三下降側電油変換弁39に制御信号が入力されることにより、前記上昇側位置Xとは反対側にスプールが移動して、専用ポンプ32の吐出油をシリンダロッド側油路21を経由してブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給する下降側位置Yに切換るように構成されている。
前記第三コントロールバルブ37のスプールの移動ストロークは、制御装置16から第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39に入力される制御信号値によって増減制御されるようになっており、そして該スプールの移動ストロークの増減制御によって、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への給排流量の増減制御がなされるように構成されている。
さらに、40は前記シリンダヘッド側油路20から分岐形成される回収油路であって、該回収油路40には、回収用バルブ41が配されていると共に、該回収用バルブ41の下流側で、アキュムレータ油路42と前記サクション油路33とに接続されている。さらに、回収油路40には、シリンダヘッド側油路20からアキュムレータ油路42およびサクション油路33への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するチェック弁43が配されている。而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからシリンダヘッド側油路20に排出された油を、回収油路40を経由して、アキュムレータ油路42およびサクション油路33に供給することができるようになっている。
前記回収用バルブ41は、制御装置16からの制御信号が入力される回収用電油変換弁44の作動に基づいてスプールが移動する開閉弁であって、回収用電油変換弁44に制御信号が入力されていない状態では、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置しているが、回収用電油変換弁44に制御信号が入力されることによりスプールが移動して、回収油路40を開く開位置Xに切換わるように構成されている。
前記回収用バルブ41のスプールの移動ストロークは、制御装置16から回収用電油変換弁44に入力される制御信号値によって増減制御されるようになっており、そして、該スプールの移動ストロークの増減制御によって、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れる流量の増減制御がなされるように構成されている。
一方、アキュムレータ油路42は、前記回収油路40からアキュムレータチェックバルブ45を経由してアキュムレータ36に至る油路であって、該アキュムレータ油路42の最高圧力は、アキュムレータ油路42に接続されるリリーフ弁46によって制限されている。尚、本実施の形態において、アキュムレータ36は、油圧エネルギー蓄積用として最適なブラダ型のものが用いられているが、これに限定されることなく、例えばピストン型のものであっても良い。
前記アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ36に対する油の給排制御を行うバルブであって、ポペット弁47と、制御装置16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48とを用いて構成されている。そして、上記ポペット弁47は、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容するが、アキュムレータ36からサクション油路33への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置Nに位置しているときには阻止し、ON位置Xに位置しているときのみ許容するように構成されている。尚、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、前述したようにアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容されるが、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がON位置Xに位置している状態では、アキュムレータ油路42の圧力がポペット弁47のバネ室47aに導入されないため、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ油路42に油を流すことができる。
さらに、49は前記サクション油路33から分岐形成されて油タンク11に至る排出油路であって、該排出油路49には、タンクチェックバルブ50が配されている。
前記タンクチェックバルブ50は、ポペット弁51と、制御装置16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるタンクチェックバルブ用電磁切換弁52とを用いて構成されている。上記ポペット弁51は、サクション油路33から油タンク11への油の流れを、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52がON位置Xに位置しているときのみ許容し、OFF位置Nに位置しているときには阻止するようになっている。そして、例えば、油圧ショベル1の作業終了時やメンテナンス時等に、前記アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52を共にON位置Xに切換えることにより、アキュムレータ36に蓄圧された圧油を油タンク11に放出することができるようになっている。
一方、前記制御装置16は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであって、図4のブロック図に示すごとく、図示しないブーム用操作レバー(本発明の油圧シリンダ用操作具に相当する)の操作方向および操作量を検出するブーム操作検出手段53、第一メインポンプ9の吐出圧を検出するべく第一ポンプ油路12に接続される第一吐出側圧力センサ54、第二メインポンプ10の吐出圧を検出するべく第二吐出側ポンプ油路13に接続される第二吐出側圧力センサ55、専用ポンプ32の吐出圧を検出するべく専用ポンプ油路34に接続される第三吐出側圧力センサ56、専用ポンプ32の吸入側の圧力を検出するべくサクション油路33に接続される吸入側圧力センサ57、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aの圧力を検出するべくシリンダヘッド側油路20に接続されるシリンダヘッド側圧力センサ58、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの圧力を検出するべくシリンダロッド側油路21に接続されるシリンダロッド側圧力センサ59、アキュムレータ36の圧力を検出するべくアキュムレータ油路42に接続されるアキュムレータ用圧力センサ60、アキュムレータ36の封入ガス温度を検出するアキュムレータ用温度センサ61等からの信号を入力し、これら入力信号に基づいて、前述のメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17、第一上昇側電磁比例減圧弁23、第一下降側電磁比例減圧弁24、第二上昇側電磁比例減圧弁25、ドリフト低減弁用電磁切換弁30、専用ポンプ用レギュレータ35、第三上昇側電油変換弁38、第三下降側電油変換弁39、回収用電油変換弁44、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52等に制御信号を出力する。
ここで、62は制御装置16に設けられる蓄圧量演算部であって、該蓄圧量演算部62は、アキュムレータ用圧力センサ(本発明の蓄圧量検出手段に相当する)60から入力される検出信号に基づいて、現在のアキュムレータ36の蓄圧量を演算する。該演算されるアキュムレータ36の蓄圧量は、本実施の形態では、蓄圧開始設定圧を越えてアキュムレータ36に蓄圧された蓄圧圧力ΔPであって、該蓄圧圧力ΔPは、アキュムレータ36の現時点での圧力(Pa、アキュムレータ用圧力センサ60により検出される)からアキュムレータ36の現時点での蓄圧開始設定圧(Po、摂氏20度におけるプレチャージ圧を現時点での温度に換算した圧力)を減じることにより演算される(ΔP=Pa−Po)。
また、63は要求ポンプ容量演算部であって、該要求ポンプ容量演算部63は、図5のブロック図に示す如く、ブーム操作検出手段53から出力されるブーム用操作レバーの操作信号を入力し、ゲインコントロール64によって要求ポンプ容量DRを演算する。該要求ポンプ容量DRは、ブーム用操作レバーの操作量によって要求されるポンプ容量であって、ブーム用操作レバーの操作量の増加に伴い増加するように設定されると共に、ブーム上昇側に操作された場合は「正」の値で、また、ブーム下降側に操作された場合は「負」の値で出力されるように設定されている。
また、65は分担割合演算部であって、該分担割合演算部65は、図6に示す如く、前記蓄圧量演算部62によって演算される蓄圧圧力ΔPと、ブーム5の上昇時における第一メインポンプ9のアシスト割合α(α=「0」〜「1」、該アシスト割合αは、本発明の油圧ポンプの分担割合に相当する)との関係を設定したアシストテーブル66を有している。そして、分担割合演算部65は、上記アシストテーブル66に基づいてアシスト割合αを求めるが、該アシスト割合αは、本実施の形態では、蓄圧圧力ΔPが、アキュムレータ36の蓄圧量が充分であるときの圧力として予め設定される高設定圧PHに達しているとき(該蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHに達しているときのアキュムレータの蓄圧量が、本発明の高蓄圧量に相当する)には「0」、アキュムレータの蓄圧量が殆どないときの圧力として予め設定される低設定圧PL以下の場合(該蓄圧圧力ΔPが低設定圧PL以下のときのアキュムレータの蓄圧量が、本発明の低蓄圧量に相当する)には「1」、上記高設定圧PHと低設定圧PLとの間のときは、蓄圧圧力ΔPが減少するにつれてアシスト割合αが高くなるように設定されている。さらに分担割合演算部65は、「1」から前記アシスト割合αを減ずることで、ブーム5の上昇時における専用ポンプ32の供給割合β(β=1−α、該供給割合βは、本発明の専用ポンプの分担割合に相当する)を演算する。そして、これらアシストテーブル66に基づいて求められたアシスト割合αおよび供給割合βは、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合に分担割合演算部65から出力されて、後述するように、第一コントロールバルブ18、第三コントロールバルブ37の流量制御、および専用ポンプ32の吐出流量制御に用いられる。尚、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合、分担割合演算部65から出力されるアシスト割合αおよび供給割合βは、アキュムレータ36の蓄圧圧力ΔPに関わらず常に「1」となるように設定されている。
一方、67は第一コントロールバルブ制御部であって、該第一コントロールバルブ制御部67は、図7のブロック図に示す如く、前記分担割合演算部65から出力されるアシスト割合αと要求ポンプ容量演算部63から出力される要求ポンプ容量DRとを入力し、これらアシスト割合αと要求ポンプ容量DRとを乗算器68で乗じて、アシスト用要求ポンプ容量DRαを求める。さらに、第一コントロールバルブ制御部67は、上記アシスト用要求ポンプ容量DRαを、第一上昇側、第一下降側電磁比例減圧弁23、24に対する制御信号値に変換するための第一バルブテーブル69を有しており、該第一バルブテーブル69に基づいて、第一上昇側、第一下降側電磁比例減圧弁23、24に対する制御信号値を求める。そして、第一コントロールバルブ制御部67は、上記制御信号値を、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合は第一上昇側電磁比例減圧弁23に出力し、またブーム下降側に操作された場合は第一下降側電磁比例減圧弁24に出力するように設定されているが、該制御信号値によって第一上昇側電磁比例減圧弁23は、ブーム上昇時における第一コントロールバルブ18からブームシリンダ8への供給流量を、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量にアシスト割合αを乗じた流量にするためのパイロット圧を出力するように制御される。
さらに、70は第三コントロールバルブ制御部であって、該第一コントロールバルブ制御部70は、図8のブロック図に示す如く、前記分担割合演算部65から出力される供給割合βと要求ポンプ容量演算部63から出力される要求ポンプ容量DRとを入力し、これら供給割合βと要求ポンプ容量DRとを乗算器71で乗じて、供給用要求ポンプ容量DRβを求める。さらに、第三コントロールバルブ制御部70は、上記供給用要求ポンプ容量DRβを、第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39に対する制御信号値に変換するための第三バルブテーブル72を有しており、該第三バルブテーブル72に基づいて、第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39に対する制御信号値を求める。そして、第三コントロールバルブ制御部70は、上記制御信号値を、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合は第三上昇側電油変換弁38に出力し、またブーム下降側に操作された場合は第三下降側電油変換39に出力するように設定されているが、該制御信号値によって、第三上昇側電油変換弁38は、ブーム上昇時における第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への供給流量を、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量に供給割合βを乗じた流量にするように制御される。
また、73は専用ポンプ制御部であって、該専用ポンプ制御部73は、前記分担割合演算部65から出力される供給割合βと要求ポンプ容量演算部63から出力される要求ポンプ容量DRとを入力し、これら供給割合βと要求ポンプ容量DRとを乗じて、供給用要求ポンプ容量DRβ(DRβ=DR×β)を求める。そして、専用ポンプ制御部73は、専用ポンプ32の容量を上記供給用要求ポンプ容量DRβにするべく、専用ポンプ用レギュレータ35に対して制御信号を出力するが、該制御信号によって専用ポンプ32の吐出流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量に供給割合βを乗じた吐出流量となるように制御される。
尚、制御装置16には、第二コントロールバルブ19や回収バルブ41、ドリフト低減弁29、アキュムレータチェックバルブ45、タンクチェックバルブ50等を制御するための各種制御部(図示せず)を有しているが、これら制御部における制御については、個別に説明することなく、制御装置16の制御として説明する。
次いで、ブーム用操作レバーの上昇側、下降側の操作に基づく制御装置16の制御について説明する。
まず、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合について説明すると、制御装置16は、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17に対し、第一、第二メインポンプ9、10のポンプ出力をエンジン回転数と作業負荷に対応させるべく制御信号を出力する。
さらに、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16は、第二上昇側電磁比例減圧弁25に対し、ブーム用操作レバーの操作量に応じて設定される制御信号値を出力する。これにより、第二上昇側電磁比例減圧弁25からパイロット圧が出力されて、第二コントロールバルブ19が上昇側位置Xに切換り、而して、第二メインポンプ10の吐出油が、上昇側位置Xの第二コントロールバルブ19を経由してシリンダヘッド側油路20に流れて、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるが、該第二コントロールバルブ19からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。
さらに、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16は、前記第一コントロールバルブ制御部67において実行される制御に基づいて、第一上昇側電磁比例減圧弁23に対して制御信号を出力する。そして、該第一上昇側電磁比例減圧弁23に出力される制御信号値によって、第一コントロールバルブ18からブームシリンダ8への供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量にアシスト割合αを乗じた流量になるように制御される。
つまり、アシスト割合αが「1」の場合は、制御装置16から出力される制御信号によって第一上昇側電磁比例減圧弁23からパイロット圧が出力され、これにより第一コントロールバルブ18が上昇側位置Xに切換り、而して、第一メインポンプ9の吐出油が、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18を経由してシリンダヘッド側油路20に流れて、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるが、該第一コントロールバルブ18からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。
また、アシスト割合αが「1」〜「0」のあいだ(但し、「1」および「0」は含まず)の場合は、前述したアシスト割合αが「1」の場合と同様に、制御装置16から出力される制御信号によって第一上昇側電磁比例減圧弁23からパイロット圧が出力され、これにより第一コントロールバルブ18が上昇側位置Xに切換って、第一メインポンプ9の吐出油がブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるが、該第一コントロールバルブ18からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量にアシスト割合αを乗じた流量、つまりアシスト割合αが低くなるほどブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量よりも少ない流量となるように制御される。
さらに、アシスト割合αが「0」の場合は、制御装置16から第一上昇側電磁比例減圧弁23に対して、第一コントロールバルブ18からブームシリンダ8への供給流量をゼロにするための制御信号が出力される。これにより、第一コントロールバルブ37は中立位置Nに保持され、而して、第一メインポンプ9からブームシリンダ8のヘッド側油室8aに圧油供給されないと共に、ネガティブコントロール流量制御によって、第一メインポンプ9の吐出流量は最小となるように制御されるようになっている。
さらに、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16は、前記専用ポンプ制御部73において実行される制御に基づいて、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の容量が供給用要求ポンプ容量DRβになるように制御信号を出力する。これにより専用ポンプ32は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量に供給割合βを乗じた吐出流量となるように制御される。而して、専用ポンプ32は、供給割合βが「1」の場合は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量となり、また、供給割合βが「1」〜「0」のあいだ(但し、「1」および「0」は含まず)の場合は、供給割合βが低くなるほどブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量よりも少ない吐出流量となり、さらに、供給割合βが「0」の場合は吐出流量がゼロになる。
さらに、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16は、前記第三コントロールバルブ制御部70において実行される制御に基づいて、第三上昇側電油変換弁38に対して制御信号を出力する。そして、該第三上昇側電油変換弁38に出力される制御信号値によって、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量に供給割合βを乗じた流量になるように制御される。
つまり、供給割合βが「1」の場合は、制御装置16から第三上昇側電油変換弁38に対して出力される制御信号によって第三コントロールバルブ37が上昇側位置Xに切換り、而して、専用ポンプ32の吐出油が、上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダヘッド側油路20に流れて、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるが、該第三コントロールバルブ37からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。
また、供給割合βが「1」〜「0」のあいだ(但し、「1」および「0」は含まず)の場合は、前述した供給割合βが「1」の場合と同様に、制御装置16から第三上昇側電油変換弁38に対して出力される制御信号によって第三コントロールバルブ37が上昇側位置Xに切換り、専用ポンプ32の吐出油がブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるが、該第三コントロールバルブ19からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量に供給割合βを乗じた流量、つまり供給割合βが低くなるほどブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量よりも少ない流量となるように制御される。
さらに、供給割合βが「0」の場合は、制御装置16から第三上昇側電油変換弁38に対して、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への供給流量をゼロにするための制御信号が出力される。これにより、第三コントロールバルブ37は中立位置Nに保持され、而して、専用ポンプ32からブームシリンダ8のヘッド側油室8aに圧油供給されないようになっている。
さらに、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ油路42からサクション油路33への油の流れを許容する状態になる。而して、アキュムレータ36に蓄圧された圧油がサクション油路33を経由して、専用ポンプ32の吸入側に供給される。
また、ブーム用操作レバーが上昇側に操作された場合、制御装置16から回収用電油変換弁44に制御信号は出力されず、回収用バルブ41は、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置している。これにより、前述した第一、第二、第三コントロールバルブ18、19、37からの供給圧油がアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れてしまうことなく、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるようになっている。
次いで、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合に、前述した制御装置16の制御に基づいて実行されるブームシリンダ8への圧油供給について、アキュムレータ36の蓄圧量別に説明する。
まず、アキュムレータ36の蓄圧量が充分であって蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHに達している場合、供給割合βは「1」、アシスト割合αは「0」となるが、この場合は、前述したように、専用ポンプ32の吐出流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量になるように制御されると共に、第三コントロールバルブ37は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量をヘッド側油室8aに供給するように制御され、而して、専用ポンプ32から最大で(ブーム用操作レバーの操作量が最大のとき)一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
一方、第一コントロールバルブ18は中立位置Nに保持されており、而して、第一メインポンプ9からヘッド側油室8aへの圧油供給はなされない。
また、第二コントロールバルブ19は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量をヘッド側油室8aに供給するように制御され、而して、第二メインポンプ10から最大で(ブーム用操作レバーの操作量が最大のとき)一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
尚、ブームシリンダ8のロッド側油室8bから排出された油は、上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由して油タンク11に流れる。
而して、アキュムレータ36の蓄圧量が充分の状態でブーム上昇側に操作された場合、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aには、第二メインポンプ10から供給される最大一ポンプ分の流量と専用ポンプ32から供給される最大一ポンプ分の流量とが合流して供給されることになって、作業部4の重量負荷に抗するブーム5の上昇であっても、ブーム用操作レバーの操作量に対応した所望の速度でブーム5を上昇せしめることができるが、この場合、専用ポンプ32は、アキュムレータ36に蓄圧された高圧の圧油を吸い込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、少ない所要動力で圧油供給を行えるようになっている。
これに対し、アキュムレータ36の蓄圧量が殆どなく蓄圧圧力ΔPが低設定圧PL以下の場合、供給割合βは「0」、アシスト割合αは「1」となるが、この場合は、前述したように、第一コントロールバルブ18は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量をヘッド側油室8aに供給するように制御され、而して、第一メインポンプ9から最大で(ブーム用操作レバーの操作量が最大のとき)一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
一方、専用ポンプ32は吐出流量がゼロとなるように制御されると共に、第三コントロールバルブ37は中立位置Nに保持されており、而して、専用ポンプ32からヘッド側油室8aへの圧油供給はなされない。
また、第二コントロールバルブ19は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量をヘッド側油室8aに供給するように制御され、而して、第二メインポンプ10から最大で一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
尚、ブームシリンダ8のロッド側油室8bから排出された油は、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18を経由して油タンク11に流れる。
而して、アキュムレータ36の蓄圧量が殆どない状態でブーム上昇側に操作された場合、専用ポンプ32から圧油供給されない代わりに第一メインポンプ9から圧油供給され、これによりブームシリンダ8のヘッド側油室8aには、第二メインポンプ10から供給される最大一ポンプ分の流量と第一メインポンプ9から供給される最大一ポンプ分の流量とが合流して供給されることになり、よって、アキュムレータ36に蓄圧されていない状態であっても、アキュムレータ36に充分蓄圧されている場合と同様に、ブーム用操作レバーの操作量に対応した所望の速度でブーム5を上昇せしめることができる。
また、アキュムレータ36の蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHと低設定圧PLの間のとき、供給割合βおよびアシスト割合αは「1」〜「0」の間の値(但し、β=α−1)となるが、この場合は、前述したように、専用ポンプ32の吐出流量は、供給割合βが低くなるほど(つまり、蓄圧圧力ΔPが減少するほど)ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量よりも少なくなるように制御されると共に、第三コントロールバルブ37は、該三コントロールバルブ37からヘッド側油室8aへの供給流量が、供給割合βが低くなるほどブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量よりも少なくなるように制御される。
一方、第一コントロールバルブ18は、該三コントロールバルブ18からヘッド側油室8aへの供給流量が、アシスト割合αが低くなるほど(つまり、蓄圧圧力ΔPが増加するほど)ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量よりも少なくなるように制御される。
ここで、前記第三コントロールバルブ37からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量に供給割合βを乗じた流量であり、また、第一コントロールバルブ18からヘッド側油室8aへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量にアシスト割合αを乗じた流量であり、しかもアシスト割合αと供給割合βとを足すと「1」となる(α+β=1)ように設定されているから、第三コントロールバルブ37からの供給流量が減少するにつれて第一コントロールバルブ18からの供給流量が増加すると共に、第三コントロールバルブ37からの供給流量と第一コントロールバルブ18からの供給流量とを足すと、ブーム用操作レバーに応じて要求される流量になる。而して、専用ポンプ32および第一メインポンプ9から足して最大で(ブーム用操作レバーの操作量が最大のとき)一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
また、第二コントロールバルブ19は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量をヘッド側油室8aに供給するように制御され、而して、第二メインポンプ10から最大で一ポンプ分の流量がヘッド側油室8aに供給される。
尚、ブームシリンダ8のロッド側油室8bから排出された油は、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18および上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由して油タンク11に流れる。
而して、アキュムレータ36の蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHと低設定圧PLの間のときにブーム上昇側に操作された場合、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aには、第二メインポンプ10から供給される最大一ポンプ分の流量と、専用ポンプ32および第一メインポンプ9から供給される足して最大一ポンプ分の流量とが合流して供給されることになり、よって、アキュムレータ36の蓄圧量が変動しても、アキュムレータ36に充分蓄圧されている場合と同様に、ブーム用操作レバーの操作量に対応した所望の速度でブーム5を上昇せしめることができる。
次に、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合の制御装置16の制御について説明するが、まず、前述したように、ブーム下降側に操作された場合に分担割合演算部65から出力されるアシスト割合αおよび供給割合βは、アキュムレータ36の蓄圧圧力ΔPに関わらず常に「1」となるように設定されている。これにより、ブーム下降側に操作された場合、専用ポンプ制御部73は、専用ポンプ32の吐出流量が、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量となるように制御する。また、第三コントロール制御部70は、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への供給流量が、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御する。
扨、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合、制御装置16は、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17に対し、第一、第二メインポンプ9、10のポンプ出力を低減せしめるよう制御信号を出力する。
さらに、ブーム用操作レバーが下降側に操作された場合、制御装置16は、前記第一コントロールバルブ制御部67において実行される制御に基づいて、第一下降側電磁比例減圧弁24に対して制御信号を出力する。これにより、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yに切換り、而して、ブームシリンダ8aのヘッド側油室8aからの排出油が、下降側位置Yの再生用弁路18dを経由してロッド側油室8bに供給されるが、その流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。また、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのときの第一メインポンプ9の吐出流量は、前述したように、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御される。
尚、第二コントロールバルブ19は、ブーム5の下降時には中立位置Nに保持され、而して、ブームシリンダ8に対する油給排を行わないと共に、第二メインポンプ9の吐出流量も、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御される。
さらに、ブーム用操作レバーが下降側に操作された場合、制御装置16は、前記専用ポンプ制御部73において実行される制御に基づいて、専用ポンプ用レギュレータ35に対して制御信号を出力する。これにより専用ポンプ32は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される吐出流量を吐出するように制御される。
さらに、ブーム用操作レバーが下降側に操作された場合、制御装置16は、前記第三コントロールバルブ制御部70において実行される制御に基づいて、第三下降側電油変換弁39に対して制御信号を出力する。これにより、第三コントロールバルブ37が下降側位置Yに切換り、而して、専用ポンプ32の吐出油が、下降側位置Yの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダロッド側油路21に流れて、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給されるが、該第三コントロールバルブ37からロッド側油室8bへの供給流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。
さらに、ブーム用操作レバーが下降側に操作された場合、制御装置16は、ドリフト低減弁用電磁比例減圧弁30に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、ドリフト低減弁29は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの油排出を許容する状態になる。
さらに、ブーム用操作レバーが下降側に操作された場合、制御装置16は、回収用電油変換弁44に対し、回収用バルブ41を開位置Xに切換えるよう制御信号を出力する。これにより、回収用バルブ41が回収油路40を開く開位置Xに切換り、而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出された油が、回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れて、アキュムレータ36に蓄圧されると共に、専用ポンプ32の吸入側に供給されるようになっているが、該回収油路40の流量は、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御される。さらにこのとき、制御装置16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換るようON信号を出力する。これにより、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ油路42に油を流すことができるようになっている。
而して、ブーム5の下降時には、第三コントロールバルブ37を経由する専用ポンプ32からの圧油がブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給されることになるが、この場合、上記専用ポンプ32は、ヘッド側油室8aから排出された高圧の圧油を吸い込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、第一メインポンプ9と比して大幅に少ない所要動力で圧油供給を行うことができる。
一方、ブーム5の下降時に、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出される油は、作業部4の有する位置エネルギーにより高圧となっていると共に、ピストン8cに作用する受圧面積の関係からロッド側油室8bへの供給量に対して略2倍の排出量となるが、該ヘッド側油室8aからの排出油は、回収油路40を経由してサクション油路33およびアキュムレータ油路42に流れる。そして、サクション油路33に流れた油は、専用ポンプ32の吸入側に供給され、該専用ポンプ32からロッド側油室8bに供給される一方、アキュムレータ油路42に供給された圧油はアキュムレータ36に蓄圧されて、前述したように、ブーム5の上昇時に専用ポンプ32からヘッド側油室8aに供給されることになる。而して、作業部4の有する位置エネルギーを、無駄にすることなく回収、再利用できるようになっている。
尚、ブーム5の下降時に、ヘッド側油室8aからの排出油のうち一部は、第一コントロールバルブ18の再生用弁路18dを経由してロッド側油室8bに供給される。
叙述の如く構成された本形態において、油圧ショベル1の油圧制御システムには、ブーム5の下降時にブームシリンダ8から排出された油を蓄圧するアキュムレータ36と、該アキュムレータ36に蓄圧された圧油を吸込んでブームシリンダ8に供給する専用ポンプ32とが設けられており、而して、作業部4の有する位置エネルギーをアキュムレータ36を用いて有効に回収、再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できることになるが、さらにこのものには、油タンク11から油を吸込んでブームシリンダ8に供給する第一メインポンプ9と、アキュムレータ36の蓄圧量を検出するためのアキュムレータ用圧力センサ60とが設けられていると共に、ブーム5の上昇時における専用ポンプ32からブームシリンダ8への圧油供給および第一メインポンプ9からブームシリンダ8への圧油供給を、アキュムレータ36の蓄圧量(本実施の形態においては、前述した蓄圧圧力ΔP)に基づいて制御する制御装置16が設けられている。
この結果、アキュムレータ36の蓄圧量が充分でなく専用ポンプ32からブームシリンダ8への圧油供給が不足してしまうような場合であっても、第一メインポンプ9からブームシリンダ8に圧油供給することができると共に、アキュムレータ36の蓄圧量が変動しても、該蓄圧量の変動に対応して専用ポンプ32および第一メインポンプ9からブームシリンダ8への圧油供給を制御できることになり、而して、ブーム5の上昇速度がアキュムレータ36の蓄圧量に左右されてしまうような不具合を回避し得て、操作性に優れると共に、作業効率の向上に寄与できる。
しかもこのものにおいて、制御装置16は、ブーム5の上昇時に、アキュムレータ36の蓄圧量が充分であって蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHに達している場合(蓄圧量が高蓄圧量以上の場合)は、専用ポンプ32からブームシリンダ8への圧油供給を行う一方、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への圧油供給を停止し、また、アキュムレータ36の蓄圧量が殆どなく蓄圧圧力ΔPが低設定圧PL以下の場合(蓄圧量が低蓄圧量以下の場合)は、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への圧油供給を行う一方、専用ポンプ32からブームシリンダ8への圧油供給を停止し、さらに、アキュムレータ36の蓄圧圧力ΔPが高設定圧PHと低設定圧PLの間の場合(蓄圧量が高蓄圧量と低蓄圧量とのあいだの場合)は、アキュムレータ36の蓄圧量が減少するにつれて専用ポンプ32からブームシリンダ8への供給流量を減少せしめる一方、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への供給流量を増加せしめるように制御すると共に、アキュムレータ36の蓄圧量が前記何れの場合であっても、専用ポンプ32からブームシリンダ8への供給流量と第一メインポンプ9からブームシリンダ8への供給流量との和が、ブーム用操作レバーの操作量に応じて要求される流量となるように制御することになる。
この結果、アキュムレータ36の蓄圧量が充分な場合には、該アキュムレータ36の蓄圧油を最大限に利用することができると共に、アキュムレータ36の蓄圧量が減少しても、常にブーム用操作レバーの操作量に応じた流量をブームシリンダ8に供給できることになって、ブーム用操作レバーの操作量に対応した所望の速度でブーム5を上昇せしめることができる。しかもこの場合、アキュムレータ36の蓄圧量が減少するにつれて専用ポンプ32からブームシリンダ8への供給流量が減少する一方、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への供給流量が増加する構成となっているから、専用ポンプ32から供給流量と第一メインポンプ9からの供給流量とを、アキュムレータ36の蓄圧量に応じて常にバランス良くブームシリンダ8に供給できると共に、例えば、ブーム5の上昇時にアキュムレータ36が空になるまでは専用ポンプ32からのみ圧油供給し、空になった時点で第一メインポンプ9からの圧油供給に切換えるように構成したもののように、専用ポンプ32からの圧油供給と第一メインポンプ9からの圧油供給との切換時にブーム5の円滑な動作が損なわれてしまうような不具合がなく、操作性に優れる。
さらにこのものでは、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への流量制御を行う第一コントロールバルブ18と、専用ポンプ32からブームシリンダ8への流量制御を行う第三コントロールバルブ37とが設けられていると共に、制御装置16には、アキュムレータ36の蓄圧量に基づいて、上記第一コントロールバルブ18および第三コントロールバルブ37をそれぞれ制御する第一コントロールバルブ制御部67および第三コントロールバルブ制御部70が設けられているから、専用ポンプ32および第一メインポンプ9からブームシリンダ8への供給流量を、アキュムレータ36の蓄圧量に対応させるべく精度良くコントロールすることができる。
また、制御装置16には、アキュムレータ36の蓄圧量に基づいて、専用ポンプ32の吐出流量を制御する専用ポンプ制御部73が設けられているから、専用ポンプ32の吐出流量を無駄にすることなく、且つ不足することなくブームシリンダ8に供給することができる。また、アキュムレータ36に蓄圧されていない状態、つまりアキュムレータ36から専用ポンプ32の吸入側に油供給されない状態で、専用ポンプ32が圧油を吐出するべく駆動して無理な負荷が加わってしまうような不具合を、確実に回避することができる。
そのうえ、制御装置16には、アキュムレータ36の蓄圧量に基づいて、ブーム5の上昇時におけるブームシリンダ8への供給流量に対する専用ポンプ32の供給割合βおよび第一メインポンプ9のアシスト割合αを演算する分担割合演算部65が設けられているから、該分担割合演算部65で演算された供給割合βおよびアシスト割合αを用いることによって、アキュムレータ36の蓄圧量に対応した第一コントロールバルブ18および第三コントロールバルブ37の流量制御や専用ポンプ32の吐出量制御を、簡単且つ正確に行うことができる。
また、第一メインポンプ9は、本実施の形態では、ブームシリンダ8だけでなく各種油圧アクチュエータの油圧供給源となる油圧ポンプであって、アキュムレータ36を備えていない従来機種の油圧ショベルにも一般的に装備されるものであるから、従来機種に装備される油圧ポンプをそのまま利用できると共に、第一メインポンプ9からブームシリンダ8への供給回路も利用できることになって、部材装置の増加や回路の複雑化の抑制に貢献できる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、上記実施の形態では、油圧ショベルのブームシリンダの油圧制御システムを例にとって説明したが、本発明は、作業部を昇降せしめる各種油圧シリンダの油圧制御システムに実施することができる。
また、上記実施の形態では、油圧シリンダに圧油供給するポンプとして、専用ポンプおよび第一メインポンプに加えて第二メインポンプを設け、これにより重量負荷に抗する方向の作業部上昇時に二ポンプ分の流量の圧油供給を行えるようにしたものであるが、第二メインポンプが設けられていない場合であっても、本発明を実施することは可能である。
油圧ショベルの側面図である。 油圧制御システムの回路図である。 油圧制御システムの回路図である。 制御装置の入出力を示すブロック図である。 要求ポンプ容量演算部の制御手順を示すブロック図である。 分担割合演算部の制御手順を示すブロック図である。 第一コントロールバルブ制御部の制御手順を示すブロック図である。 第二コントロールバルブ制御部の制御手順を示すブロック図である。
符号の説明
4 作業部
8 ブームシリンダ
9 第一メインポンプ
11 油タンク
16 制御装置
18 第一コントロールバルブ
32 専用ポンプ
36 アキュムレータ
37 第三コントロールバルブ
60 アキュムレータ用圧力センサ
65 分担割合演算部
67 第一コントロールバルブ制御部
70 第三コントロールバルブ制御部
73 専用ポンプ制御部

Claims (6)

  1. 作業部を昇降せしめる油圧シリンダと、作業部の下降時に油圧シリンダから排出される油を蓄圧するアキュムレータと、アキュムレータに蓄圧された圧油を吸込んで油圧シリンダに供給する専用ポンプと、油タンクから油を吸込んで油圧シリンダに供給する油圧ポンプと、前記アキュムレータの蓄圧量を検出するための蓄圧量検出手段とを備える一方、該蓄圧量検出手段により検出されるアキュムレータの蓄圧量に基づいて、作業部の上昇時における専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給および油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を制御する制御装置を設けたことを特徴とする作業機械における油圧制御システム。
  2. 制御装置は、作業部の上昇時に、アキュムレータの蓄圧量が予め設定される高蓄圧量以上の場合は、専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を行う一方、油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を停止し、アキュムレータの蓄圧量が予め設定される低蓄圧量以下の場合は、油圧ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を行う一方、専用ポンプから油圧シリンダへの圧油供給を停止し、また、アキュムレータの蓄圧量が前記高蓄圧量と低蓄圧量とのあいだの場合は、アキュムレータの蓄圧量が減少するにつれて専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量を減少せしめる一方、油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量を増加せしめるように制御すると共に、アキュムレータの蓄圧量が前記何れの場合であっても、専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量と油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量との和が、油圧シリンダ用操作具の操作量に応じて要求される流量となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の作業機械における油圧制御システム。
  3. 油圧制御システムは、油圧ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブと、専用ポンプから油圧シリンダへの流量制御を行うコントロールバルブとを備える一方、制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、上記各コントロールバルブをそれぞれ制御するコントロールバルブ制御部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の作業機械における油圧制御システム。
  4. 制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、専用ポンプの吐出流量を制御する専用ポンプ制御部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システム。
  5. 制御装置は、アキュムレータの蓄圧量に基づいて、作業部の上昇時における油圧シリンダへの供給流量に対する専用ポンプの分担割合および油圧ポンプの分担割合を演算する分担割合演算部を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システム。
  6. 油圧ポンプは、作業機械に設けられる各種油圧アクチュエータの油圧供給源となるメインポンプであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システム。
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