JP2008013797A - 回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体を主体とする湿潤粉体を成形して、これを回転炉床式還元炉にて還元する操作において、中間品である成形体が過度に柔軟になり、成形体を効率的に搬送できない問題があった。また、炉内で、成形体と炉床との焼付き、炉床のビルトアップが起きることがあった。更に、成形体が小粒に分かれることで、塊製品比率が低下することがあった。
【解決手段】回転炉床式還元炉37の成形体の製造方法として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体を押出し成形装置35にかけて、湿潤成形体を製造する方法を用いる。この際に、成形前の当該湿潤粉体に粘土質粉体を添加して、混合物として、これを成形する。この方法で製造した成形体を、事前乾燥処理なしで、回転炉床式還元炉37に供給して、当該炉内の高温雰囲気中で還元処理する。
【選択図】図4
【解決手段】回転炉床式還元炉37の成形体の製造方法として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体を押出し成形装置35にかけて、湿潤成形体を製造する方法を用いる。この際に、成形前の当該湿潤粉体に粘土質粉体を添加して、混合物として、これを成形する。この方法で製造した成形体を、事前乾燥処理なしで、回転炉床式還元炉37に供給して、当該炉内の高温雰囲気中で還元処理する。
【選択図】図4
Description
本発明は、主として酸化金属含有粉体と炭素含有粉体で構成される湿潤粉体を原料として押出し成形装置で成形体を製造して、更に、これを回転炉床式還元炉にて、高温還元する技術に関する。
還元鉄や合金鉄を製造する金属還元プロセスとしては各種のものがあるが、この内で、生産性の高いプロセスとして、回転炉床式還元炉での操業が実施されており、その概要は、例えば、特許文献1に記載されている。図1は、回転炉床式還元炉の直径方向の切断面を表すものであり、この図に示されるように、回転炉床式還元炉は、固定した耐火物の天井1および側壁2の下で、車輪3に乗った中央部を欠いた円盤状の耐火物製の炉床4が、円を描くレール5の上を一定速度で回転する型式の焼成炉(以下、回転炉と称す)を主体とするプロセスである。炉壁には、複数のバーナー6が設置されており、ここから燃料と空気を吹き込み、炉内の雰囲気ガス成分と温度を制御する。一般的に、回転炉の炉床の直径は10〜50メートル、かつ、幅は2〜8メートルである。
原料としては、粉状の鉱石や酸化金属ダストなどの酸化金属と還元剤としての炭素を用いる。還元鉄の製造では、ペレットフィード等の微粒の鉄鉱石が用いられる。還元剤は炭素を用いるが、種類としては、還元反応の生じる温度である1100℃程度までに、揮発しない炭素分(固定炭素)の比率が高いものが望ましい。この様な炭素源は、粉コークスや無煙炭である。
酸化金属を含む粉体と炭素粉を混合した後、これを粒状に成形する。この原料成形体を回転炉の炉床上に、均一に敷きつめられるように供給する。回転炉では、炉床が回転し、炉床上の成形体とともに炉内の各部分を移動する。原料成形体は高温ガスの輻射により、1000〜1400℃に加熱されて、成形体内の炭素により、酸化金属が還元される。回転炉内では、原料成形体が炉床上に静置されていることから、原料成形体が炉内で崩壊しづらいといった利点がある。その結果、耐火物上に粉化した原料が付着することに起因する問題を防ぎ、また、塊の製品歩留が高いと言った長所がある。また、生産性が高く、安価な石炭系の還元剤や粉原料を使用できる利点もある。
さらに、回転炉床法は、高炉、転炉、電気炉から発生する製鉄ダストや圧延工程でのシックナースラッジのリサイクル処理にも有効である。これらのダストやスラッジは、還元されるとともに、亜鉛、鉛、アルカリ金属、塩素、等の不純物が除去される。特に、これらの不純物の多いダスト処理プロセスとしても使用され、金属資源のリサイクルに有効なプロセスである。
前述したように、回転炉床法では、粒状の成形体を原料として使用するが、特許文献2や特許文献3に記載されるように、この成形体には、球状のペレット、枕形状のブリケット、及び、円筒状の押出し成形体がある。ペレットは、水分が10質量%程度の粉体を回転ディスク上で転がして造粒されたものである。ブリケットは、多数の凹状の型がある一対のローラーに粉体を挟み込んで成形されたものである。押出し成形体は、湿潤粉体を貫通穴型から押出して成形するものである。
以上の原料成形体のうち、押出し成形体は、スラッジを脱水した湿潤粉体を直接成形できることや、原料の粒度変化が起きても処理が安定していることなどの利点がある。また、湿潤状態の成形体を乾燥なしで、直接高温の炉内に供給しても、爆裂しない特徴もあり、脱水後のスラッジケーキを成形して、回転炉床式還元炉で処理するには適切な成形体である。高炉、転炉やキュッポラなどの設備から排出されるスラッジ状の副生成物を還元処理するには、良い方法である。
なお、押出し成形体の製造には、図2に記載されるような押出し成形機を用いる。この成形装置は、樽型ケーシング7のエンドプレート8に、複数の貫通ノズル9が設置してある。湿潤粉体を押出すために、押出しスクリュー10が設置してある。内部で湿潤粉体を混合するように、パドル11が設置されていることもある。この方法で製造した成形体は、円柱形であり、成形後の水分が40〜55容積%程度であり、これは酸化鉄とコークス粉の混合物の場合であれば、水分15〜22質量%程度である。この成形体は緻密ではないものの水分を含有している状態では、しっかりと形状を保てるものである。また、図3に記載されるような底板12に複数の貫通ノズル13が設置してあり、ローラー14が回転して湿潤粉体を貫通ノズル13に押し込む型式の押出し成形装置を用いることもある。
特開2001−303115号公報
特開2001−234256号公報
特開2002−180118号公報
特開2003−82419号公報
以上に述べたように、押出し成形体を回転炉床式還元炉で還元処理する方法は、スラッジ状の原料処理に適した方法であるが、脱水機での脱水物水分が変動する場合に、成形体の形状や強度が変化する問題があった。成形体の水分が多すぎると、成形体の形態が汚泥状態に近くなり、少しの力で変形するようになる。このような成形体は、搬送時にコンベア表面で大きく変形する、成形体どうしが粘着する、また、コンベアに付着して搬送できないなどの問題が起きやすい。
この問題は、湿潤粉体を製造する際には、必ずしも正確に水分含有率を制御できないことに起因する。押出し成形処理においては、適正な水分値の許容幅は、容積比率で2〜5%、質量比では1〜3%である。従って、ほぼ乾燥した粉体に水分を添加する場合以外においては、工業的規模でこの範囲に水分を制御することは困難なことが多かった。特に、スラリーを脱水して湿潤粉体を製造する場合は、水分制御範囲が2〜4質量%の幅であることが多かった。従って、回転炉床式還元炉での還元処理に適した押出し成形体を製造する場合には、水分が多すぎて、成形体が柔らかすぎて搬送できなくなる問題や、湿潤粉体の水分が少なすぎて、押出し成形装置の貫通ノズルに粉体が詰まる問題などがあった。この問題を解決する手段として、特許文献4に記載されるように、乾燥粉体を湿潤粉体に添加する方法もあった。しかし、オンラインで湿潤粉体の水分を計測することが困難であり、乾燥粉体の的確な添加量で正確な水分制御をすることが難しい問題があった。
また更に、回転炉床式還元炉の成形体製造において、成形体の水分が過多な場合などには、成形体が軟弱であり、変形しやすくなって、供給コンベアから炉床上に落下する際に、変形して扁平になりやすい。この結果、成形体と炉床表面との接触面積が大きくなってしまい、成形体が高温に曝されることにより、成形体と炉床が焼き付く現象が起きやすくなっていた。
また、供給コンベアや炉床と接触する際に、軟弱な成形体は、小粒に分かれてしまうことが多くなる。この結果、これら小粒や粉状の酸化金属と炭素の混合物への熱供給条件が悪化するなどの理由により、全体平均では、還元反応の進行が悪くなって、平均還元率が低下する問題があった。また、この現象により、塊状(例えば、8mm以上の高炉向け還元鉄粒)の製品歩留が低下する問題もあった。
上記の技術的な課題が、回転炉床式還元炉での操業の重大な問題点であり、これを解決するための新しい技術が求められていた。従って、本発明者らは、この課題を解決するために、回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法において、適正な湿潤成形体の新しい製造方法を発明した。
本発明は、以上に記載されている回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法の技術的な課題を解決するためになされたものであり、その詳細は下記の(1)〜(11)に記載される通りである。
(1)回転炉床式還元路での酸化金属の還元方法において、回転炉床式還元炉に使用する成形体の製造方法として、主として酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体を押出し成形装置にかけて、湿潤成形体を製造する方法を用いる。この際に、成形前の当該湿潤粉体に乾燥状態の粘土質粉体を添加して、当該湿潤粉体と当該粘土質粉体の混合物として、これを成形原料とする。ここで、本発明で使用する粘土質粉体は、シリカを含み、かつ、水分を吸収する能力が高いこと(高膨潤性)が条件である。この方法で製造した当該成形体を、事前乾燥処理なしで、回転炉床式還元炉に供給して、当該炉内の高温雰囲気中で還元処理する。
(2)含有水分が40〜55容積%である、主として酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体に、当該湿潤粉体に乾燥状態の粘土質粉体を添加して、当該湿潤粉体と当該粘土質粉体の混合物として、これを成形原料とする。この方法で製造した当該成形体を、事前乾燥処理なしで、回転炉床式還元炉に供給して、当該炉内で還元処理する前記(1)記載の方法である。
(3)前記(1)の原料調整方法として、下記の手段を実施する。主として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と水からなるスラリーを脱水機で脱水して、含有水分が40〜55容積%である脱水物を製造する。当該脱水物に、乾燥状態の粘土質粉体を添加する。以下は、前記(1)の方法と同様に、当該脱水物と当該粘土質粉体の混合物を押出し成形装置で処理して成形体を製造し、これを乾燥せずに、回転炉床式還元炉に供給して還元処理する。
(4)前記(1)の原料調整方法として、下記の手段を実施する。主として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と水からなるスラリーを脱水機で脱水して脱水物を製造する。当該脱水物に、乾燥状態の粘土質粉体、及び、酸化金属と炭素の両方または一方を含む乾燥状態の粉体を添加することで、これら粉体の混合物の水分を40〜55容積%とする。以下は、前記(1)の方法と同様に、当該脱水物と他の粉体の混合物を押出し成形装置で処理して成形体を製造し、これを乾燥せずに、回転炉床式還元炉に供給して、還元処理する。
(5)前記(3)の方法において、脱水機で製造された脱水物に粘土質粉体を添加して、連続式やバッジ式の混合装置にて、これを混合後に、押出し成形装置にて成形体を製造する。この方法で製造された成形体を回転炉床式還元炉にて還元する。
(6)前記(4)の方法において、脱水機で製造された脱水物、粘土質粉体、及び、酸化金属と炭素の両方または一方を含む乾燥状態の粉体を連続式やバッジ式の混合装置にて、これを混合後に、押出し成形装置にて成形体を製造する。この方法で製造された成形体を回転炉床式還元炉にて還元する。
(7)前記(3)の方法を実施するに当って、脱水機として、循環移動する濾布の上にスラリーを供給して、当該濾布とスラリーを一対のロールにて圧搾して脱水して、上ロール表面にスラッジを付着させて、これを削り取って、フレーク状の脱水物を得る脱水機を用いる。当該脱水機から押出し成形装置の間で、粘土質粉体を当該脱水物に添加して、これを、攪拌部のあるスクリュー押出し式の押出し成形装置にて、成形する。この方法で製造した成形体を回転炉床式還元炉にて還元する。
(8)前記(4)の方法を実施するに当って、脱水機として、循環移動する濾布の上にスラリーを供給して、当該濾布とスラリーを一対のロールにて圧搾して脱水して、上ロール表面にスラッジを付着させて、これを削り取って、フレーク状の脱水物を得る脱水機を用いる。当該脱水機から押出し成形装置の間で、粘土質粉体、及び、炭素を含む粉体の両方もしくは一方を当該脱水物に添加して、これを、攪拌部のあるスクリュー押出し式の押出し成形装置にて、成形する。この方法で製造した成形体を回転炉床式還元炉にて還元する。
(9)前記(1)乃至(8)のいずれかに記載されている方法において、粘土質粉体の添加比率を原料となる粉体の乾質量に対して0.1〜2質量%の比率とする。
(10)前記(1)乃至(9)のいずれかに記載されている方法において、粘土質粉体が、シリカ分を65質量%以上含有していること、かつ、その粉体の75%以上が63ミクロン以下の粒子からなるものである。
(11)前記(10)記載の方法において、粘土質粉体がベントナイトである。なお、当該ベントナイトは、高シリカ含有率であり、微細な粒子から構成される。膨潤度も3.5〜7.5と良好なものである。
本発明を用いて、酸化金属と炭素を主体とする湿潤粉体を成形して、これを回転炉床式還元炉にて還元する操作において、中間品である成形体が過度に柔軟になることを防止することができ、成形体を効率的に搬送することができる。また、炉内で、成形体と炉床との焼付きを防止でき、この焼付きに伴う炉床のビルトアップを防止できる。更に、成形体が小粒に分かれることを防止できて、塊製品比率を向上できる。
本発明は、湿潤成形体を事前乾燥処理なしで、回転炉床式還元炉に供給する際に、効率的に処理を実施するためのものである。処理全体の概要は以下の通りである。湿潤粉体は、酸化金属と炭素を含有する粉体が原料である。酸化金属としては、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化マンガン等の高温の一酸化炭素雰囲気で還元される元素の酸化物を原料とする。一般的には、これらの元素を含む鉱石粉や冶金精錬炉のダストなどを用いることが多い。また、炭素源としては、1000℃以上の高温でも、揮発しない炭素を含むものを用いる。例えば、粉コークス、粉の無煙炭、粉炭、又は、高炉やキュッポラ等から発生する炭素含有ダストなどである。これらの原料が湿潤状態での混合特性と押出し成形処理の両者を良好に行える条件としては、平均粒子径は1〜60ミクロン程度であるが、更に細かい1〜15ミクロン程度であれば、更に良い。粗すぎる粒子の場合は、成形処理での貫通ノズル閉塞が起きやすい問題がある。
ここで、湿潤粉体を製造する第一の方法としては、この原料を良く混合して、かつ、水分を40〜55容積%の範囲とする。水分を多く含まない粉体を良く混合してこれに水分を添加する方法などで、混合状態の湿潤粉体を作る。また、第二の方法としては、水分を非常に多く含む状態のスラリー、通常は水分比率が80〜95容積%程度である、を良く混合する。そして、このスラリーを脱水機で脱水して、湿潤粉体を製造する。
図4を用いて、第一の方法で湿潤粉体を製造して、本発明を用いて酸化金属を還元する方法について説明する。図4の還元設備は、粉体供給ビン21、粘土質粉体供給装置22、水分添加装置23、粉体混合装置24、押出し成形装置25、成形体供給コンベア26、及び、回転炉床式還元炉27から構成される。
酸化金属と炭素を含んだ粉体を粉体供給ビン21に備蓄する。ここでの粉体の水分は平均で8質量%以下が良い。これ以上の水分であると、搬送等の際に、ベルト等への固着が起きやすい問題が起きる。酸化金属と炭素の比率は、炭素が一酸化炭素になるまでの反応により酸化金属を完全に還元できる比率の0.6〜1.5倍とする。還元物の金属化率が低くとも良い場合は、この値を1.2倍以下とし、また、高い還元率が必要な場合は、この値を1.2倍以上とするとよい。粘土質粉体供給装置22から、この粉体に粘土質粉体を添加する。更に、水分添加装置23を用いて、この混合粉体に、一定比率の水分を添加する。適正な水分含有率は40〜55容積%である。この範囲であれば、押出し成形装置25にて、良好な成形体を製造できる。
粘土質粉体を、原料となる粉体の乾質量に対して、0.1〜2質量%の比率で添加することが良い。粘土質粉体は乾燥した状態のものを添加することが良い。ここで、乾燥状態とは、粉体に流動性がある状態を言い、一般には、平均粒子径が10ミクロン程度の粒子の場合は、付着水分5質量%程度以下のもの、また、平均粒子径が5ミクロン以下の粒子の場合は、付着水分8質量%程度以下のものである。粘土質粉体はシリカ(SiO2)を多く含むことが良く、シリカを65質量%以上含有していることが良い。粒子径は細かいことが望ましく、適正な粒子径としては、63ミクロン以下の粒子が75%以上であり、また、望ましくは、85%以上である。なお、適正な平均粒子径は4〜8ミクロンである。また、成形後に余剰水を粘土質粉体に吸わせることで、成形体を硬くすることから、この粘土質粉体は膨潤する性質(水を吸収する性質)のものが良く、膨潤度(24時間水を吸い込んだ後の質量増加:吸湿時の湿質量/乾質量)が3.5以上であることが良い。なお、細粒子では、粘土質粉体が多くの水を吸収して、湿潤粉体の見掛け水分を減少させる効果があるため、細かい粒子ほど膨潤性が高い。この効果により、粘土質粉体を添加した湿潤粉体は、押出し成形処理が容易で、かつ、硬い成形体を製造できる。このような効果により、粘土質粉体を添加する前に、湿潤粉体の正確な水分を計測しなくとも、適切に成形体強度をコントロールできるようになる。
このような性質を持つ粘土質粉体としては、種々あるが、工業的に入手しやすい物質はベントナイトである。ベントナイトは、シリカを65〜88質量%含むものであり、塩基性物質(CaO、MgO等)の含有率は数%以下である。また、ベントナイトは、一般に63ミクロン以下の粒子が80〜95%である。また、平均粒子径としては、4〜7ミクロンである。また、膨潤度も3.5〜7.5であり、本発明に用いる粘土質粉体としては、好ましいものである。
粉体混合装置24で、湿潤粉体と粘土質粉体を混合する。この方法で製造した混合物を押出し成形装置25にかけて、この混合物を成形し、成形体を製造する。押出し成形装置25としては、図2に示す樽型ケーシング7にエンドプレート8が設けられたものがあり、このエンドプレート8には、複数の貫通ノズル9が設置されている。この装置には、湿潤粉体を押出すために、押出しスクリュー10が設置してある。なお、図2に記載されるように、押出しスクリュー10での押出し操作の前に、パドル11で錬り込み操作が行える型式の装置であれば、更に良い。また、図3に記載されるような底板12に複数の貫通ノズル13が設置してあり、ローラー14で湿潤粉体を貫通ノズル13に押し込む型式の押出し成形装置を用いても良い。
押出し成形された成形体の直径は10〜25mm、長さは10〜50mmが良い。このサイズは、炉内での伝熱が順調に行える条件で決まるものである。本発明の成形体は、成形後にも粘土質粉体が水を吸収することから、ほぼ同一の水分比率であっても、成形体が硬くなる特徴がある。つまり、粘土質粉体を添加した湿潤粉体の成形時には、比較的軟弱な性状である湿潤粉体であっても、成形後に硬くなることから、成形時の貫通ノズル詰まりが起きづらいにもかかわらず、硬い成形体を製造できる。この結果、成形体がコンベア表面に付かないようになる。ただし、粘土質粉体を0.1質量%以下しか添加しない場合は、本発明の効果が小さい。これは、この条件では粘土質粉体の膨潤による水の吸収が2容積%程度しかなく、この比率であれば、成形後に成形体の強度を上げる効果が少ないことが理由である。また、適切な膨潤度の粘土質粉体を2質量%以上添加する場合は、粘土質粉体による水分吸収量が多すぎ(8容積%以上)、押出し成形装置の内部でも、湿潤粉体が固くなって、押出し成形処理が困難になる問題が起きやすい。従って、本発明での粘土質粉体の添加比率は0.1〜2質量%が望ましい。
この成形体を成形体供給コンベア26で搬送して、回転炉床式還元炉27に供給する。成形体には、容積比率で40〜55%、また、質量比率では、通常約15〜23%の水分を含むが、600℃以上の炉内に乾燥なしで直接供給しても、爆裂することはない。これは、本発明の成形体の粉体充填率が40〜50%程度と低いため、成形体内での水蒸気の通過抵抗が低いことが理由である。この成形体を炉内で15〜30分間かけて、還元処理する。この際の炉内の温度は、成形体供給部で600〜1000℃であり、加熱部で1000〜1200℃、また、還元部で1100〜1400℃である。還元後の製品は、金属を含む粒状物であり、処理条件や金属の種類によって、還元率や金属化率は異なるが、鉄の場合は、最大で金属化率が85%になる。
還元処理中の成形体は、炉床4の上に静置された状態である。炉内の高温ガスにより、炉床4と成形体は1000℃以上に加熱されている。この状態では、炉床4の物質と成形体が焼結反応することがある。この際に、炉床4と成形体との接触面積が大きい場合と、炉床4の材質と成形体とが化学的な固着が良い場合には、焼結が強固となる。まず、成形体を硬くして、成形体が供給コンベアから炉床4に落下する際の変形を小さくすることが、焼結防止に効果がある。本発明の方法で製造した成形体では、従来の成形体と比較して、30〜50%も炉床4との接触面積が小さくなっている。また、本発明には、炉床4の材質と成形体の接着性を低下させる効果もある。炉床4の材質は、CaO、MgO及びFeOを多く含む無機化合物である。成形体に酸性物質が多く含まれれば、これらの物質との間に、柔らかい化合物を形成して、接着性が低下する。添加する粘土質粉体のシリカ含有率が65%以上であると、炉床4との焼結の問題を防ぐ。従って、酸性物質であるシリカを含む粉体が混合されている本発明の成形体では、焼結反応が進みづらい特徴がある。以上の2点から、本発明では、成形体と炉床4の焼結に起因する問題が解決できる。
また、更に、成形体がある程度の強度を有することから、成形体が炉床4の上で、小粒に分かれることや、粉に分解することを防止できる。この結果、小粒や粉が比較的大きな成形体の影に入って、伝熱が悪化する事象を防止できる。この結果、還元遅れが起きることを防止できる。また、本発明の方法を実施することで、5〜8mmの篩にて分級して、篩上の部分を高炉などで溶解処理する場合などは、オーバーサイズの粒状物比率を高くする効果などもある。
次に、本発明の第二の方法であって、スラリーを脱水して、その脱水物を成形体にして、これを回転炉床式還元炉で還元する方法について説明する。この方法を行うための設備の例を図5に示す。設備構成は、スラリー混合槽31、脱水機32、粘土質粉体添加装置33、粉体混合装置34、押出し成形装置35、成形体搬送コンベア36、及び、回転炉床式還元炉37である。
主として酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と水のスラリーをスラリー混合槽31に貯留する。この際の酸化金属と炭素の比率は、前述した方法と同一の条件である。ここでのスラリー濃度は、水分比率が80〜95容積%の範囲が望ましい。このスラリーを脱水機32に送る。脱水機32の型式は、脱水後の水分が40〜55容積%程度になるものが良い。フィルタープレス式脱水機、遠心式脱水機、図6に記載される双ロール式プレス脱水機などが適切な脱水機である。この中で、双ロール式プレス脱水機は、スラリー供給口41からスラリーを流し、これを循環移動する濾布42の上に載せる。このスラリーと濾布42を一対の圧搾ロール(上ロール43と下ロール44)にて搾り、脱水する。脱水物は上ロール43に転写されるため、これをスクレーパー45にて削り取り、フレーク状脱水物46を得る。この装置を用いれば、搬送や混合が容易なフレーク状脱水物46を製造できることと、脱水物の水分が本発明において適正な範囲である40〜55容積%になることから、本発明にとって望ましい脱水装置である。
粘土質粉体供給装置33から、以上の方法で製造された脱水物に粘土質粉体を添加する。なお、添加比率等の条件は、前記の内容と同じである。脱水機32の型式も本発明の処理方法に影響する。双ロール式プレス脱水機を用いて製造した脱水物はフレーク状であり、乾燥状態の粘土質粉体との混合が容易である。この方法で製造した脱水物での混合方法では、脱水物が搬送されているベルトコンベア上に、その脱水物の量に応じた粘土質粉体を載せ、この脱水物と粘土質粉体を押出し成形装置35で成形する。この際の押出し成形装置35は、図2のスクリュー押出し式のものが良い。また、図2に示すパドル11がある押出し成形装置35を用いて成形すると、更に良好な混合が可能であり、パドル付きの押出しスクリューが2軸の型式のものであると、混合機能が特に優れている。このように、この型式の脱水機の脱水物であれば、押出し成形装置35にある程度の混合ができる機能あれば、混合装置35を不要にすることができる。このように、双ロール式プレス脱水機とパドルを有する押出し成形装置を組み合わせて、脱水・成形処理を行うことは処理工程を簡略化する効果がある。この成形体を成形体供給コンベア36で搬送して、回転炉床式還元炉37に供給する。これ以降の処理は、前記の内容と同じである。
また、双ロール式プレス脱水機等を用いて製造した脱水物の水分が適正な容積比率以上となることが起きやすい場合は、フレーク状脱水物に、乾燥状態の粘土質粉体とともに、酸化金属と炭素の両方もしくは一方を含む乾燥状態の粉体を添加して、水分を調整することも本発明の方法の一部である。
本発明の方法を図4及び図5の構成の設備を用いて実施した。なお、図4と図5の構成の設備では、回転炉床式還元炉は同一のもの(炉床外径24メートル、処理能力18トン/時)であり、回転炉床式還元炉以前の処理工程は、各々図4と図5に記載されている2種類の構成を切り替えて実験を行った。
原料である酸化金属と炭素を含む粉体と粘土質粉体の化学成分と性状を表1に示す。
原料としては、酸化鉄と粉コークスの混合物、酸化鉄・酸化ニッケル・酸化クロムを含む電気炉ダストと無煙炭粉の混合物を用いた。また、脱水物に、乾燥原料粉を添加する処理のために、酸化鉄と炭素の混合粉体を用意した。粘土状物質としては、63ミクロン以下の粒子が79%である珪砂が粉化した粒子と63ミクロン以下の粒子が93%であるベントナイトを用いた。いずれの粘土質粉体も付着水分が5質量%以下であった。
原料としては、酸化鉄と粉コークスの混合物、酸化鉄・酸化ニッケル・酸化クロムを含む電気炉ダストと無煙炭粉の混合物を用いた。また、脱水物に、乾燥原料粉を添加する処理のために、酸化鉄と炭素の混合粉体を用意した。粘土状物質としては、63ミクロン以下の粒子が79%である珪砂が粉化した粒子と63ミクロン以下の粒子が93%であるベントナイトを用いた。いずれの粘土質粉体も付着水分が5質量%以下であった。
原料配合比率、処理条件、及び、処理結果は表2に記載される通りである。回転炉床式還元炉での焼成条件は、成形体供給部温度680℃、還元部温度1310℃であり、処理時間は20分間であった。表2に記載されている成形体変形(1m落下変形率)とは、成形体を鉄板に向けて、長さ方向が水平になるように、1m落下させた際の、当該成形体の直径方向の長さが減少した比率で測定するものである。また、塊製品比率は篩目8mmで分級した際の篩上に残った成形体の比率である。
処理1では、原料1に水分を添加して、更に、これに粘土1を0.6質量%添加し、成形処理して、焼成還元した。この処理では、1m落下変形率が9%と変形の少ない成形体が製造できた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が75%で、8mm以上の塊製品比率は89%と良好な結果が得られた。
処理2では、原料2に水分を添加して、更に、これに粘土2を1.1質量%添加し、成形処理して、焼成還元した。この処理では、成形体の水分が比較的高いにもかかわらず、1m落下変形率が18%と変形の少ない成形体が製造できた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が67%で、8mm以上の塊製品比率は86%と良好な結果が得られた。なお、この処理で還元率が低い理由は、難還元性の原料2が酸化クロムを含んでいるためである。
処理3では、原料1に大量の水を加えて、スラリーを作り、これを脱水して湿潤粉体を製造した。脱水機は、フィルタープレス式のものであり、湿潤粉体は厚み50mm程度の塊状であった。この湿潤粉体に粘土1を1.9質量%添加し、混合処理後に、これを成形処理して、更に焼成還元した。なお、この処理では、成形体の水分が47容積%と高かったことから、粘土1の混合比率を増やした。この結果、1m落下変形率が15%と変形の少ない成形体が製造できた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が77%で、8mm以上の塊製品比率は90%と良好な結果が得られた。
処理4では、原料1に大量の水を加えて、スラリーを作り、これを脱水して湿潤粉体を製造した。脱水機は、双ロールプレス式のものであり、湿潤粉体は厚み2mm程度のフレーク状であった。この水分50容積%の湿潤粉体に粘土2を0.8質量%添加し、図2に示すスクリュー式押出し成形装置を用いて、これを成形処理した。当該スクリュー式押出し成形装置は、パドル付きの2軸式であったことから、事前の混合処理をしなくとも、十分な混合が可能であった。なお、この処理では、成形体の水分が高かったが、より細かい粘土質粉体を添加したことから、粘土2の混合比率の増加はさほどではなかった。この結果、1m落下変形率が18%と変形の少ない成形体が製造できた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が79%で、8mm以上の塊製品比率は87%と良好な結果が得られた。
処理5では、原料1に大量の水を加えて、スラリーを作り、これを脱水して湿潤粉体を製造した。脱水機は、双ロールプレス式のものであり、やはり湿潤粉体は厚み2mm程度のフレーク状であった。この湿潤粉体の水分は51容積%と基準内でも比較的高かったため、この湿潤粉体に乾燥状態(水分2質量%)の原料3を6質量%(原料1のDry量当り)と粘土2を0.3質量%添加した。この結果、湿潤粉体の水分は42容積%まで低下した。この処理でも、パドル付きの2軸式スクリュー式押出し成形装置を用いて、これを成形処理した。なお、この処理では、成形体の水分が低かったので、粘土2の混合比率が少なくても良かった。この結果、1m落下変形率が7%と変形の少ない成形体が製造できた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が80%で、8mm以上の塊製品比率は94%と良好な結果が得られた。
一方、本発明を実施しなかった処理の例である比較1では、原料1に水を添加して、湿潤粉体を製造した。粘土質粉体は添加しなかった。この処理では、水分が46容積%であったが、1m落下変形率が23%と変形しやすい成形体ができた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が68%で、8mm以上の塊製品比率は77%と成績は悪かった。
比較2では、本発明を実施せず、原料2と水のスラリーを作り、これを双ロールプレス式脱水機で脱水した。この処理で得た湿潤粉体をスクリュー押出し式成形装置で成形した。この成形体の水分は50容積%であり、1m落下変形率が32%と非常に変形しやすい成形体ができた。この成形体を焼成還元したところ、還元率が50%で、8mm以上の塊製品比率は75%と成績は悪かった。
処理結果が良好であった処理4の条件で、操業を7日間継続したところ、炉床への成形体等の焼付きによる炉床面のビルトアップは0〜3mmと小さかった。一方、比較1の操業を7日間継続したところ、炉床面のビルトアップは5〜10mmと大きかった。このように、本発明の方法では、炉床面への成形体が焼き付く現象を抑制できた。
1 天井
2 側壁
3 車輪
4 炉床
5 レール
6 バーナー
7 樽型ケーシング
8 エンドプレート
9 貫通ノズル
10 押出しスクリュー
11 パドル
12 底板
13 貫通ノズル
14 ローラー
21 粉体供給ビン
22 粘土質粉体供給装置
23 水分添加装置
24 粉体混合装置
25 押出し成形装置
26 成形体供給コンベア
27 回転炉床式還元炉
31 スラリー混合槽
32 脱水機
33 粘土質粉体添加装置
34 粉体混合装置
35 押出し成形装置
36 成形体搬送コンベア
37 回転炉床式還元炉
41 スラリー供給口
42 濾布
43 上ロール
44 下ロール
45 スクレーパー
2 側壁
3 車輪
4 炉床
5 レール
6 バーナー
7 樽型ケーシング
8 エンドプレート
9 貫通ノズル
10 押出しスクリュー
11 パドル
12 底板
13 貫通ノズル
14 ローラー
21 粉体供給ビン
22 粘土質粉体供給装置
23 水分添加装置
24 粉体混合装置
25 押出し成形装置
26 成形体供給コンベア
27 回転炉床式還元炉
31 スラリー混合槽
32 脱水機
33 粘土質粉体添加装置
34 粉体混合装置
35 押出し成形装置
36 成形体搬送コンベア
37 回転炉床式還元炉
41 スラリー供給口
42 濾布
43 上ロール
44 下ロール
45 スクレーパー
Claims (11)
- 主として酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体に、シリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体を添加した後に、押出し成形装置を用いて当該湿潤粉体と当該粘土質粉体の混合物を押出し成形処理して、乾燥することなしに、当該混合物を回転炉床式還元炉に供給して、還元処理することを特徴とする回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 含有水分が40〜55容積%である、主として酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体で構成される湿潤粉体に、シリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体を添加した後に、押出し成形装置を用いて当該湿潤粉体と当該粘土質粉体の混合物を押出し成形処理して、乾燥することなしに、当該混合物を回転炉床式還元炉に供給して、還元処理することを特徴とする請求項1記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 主として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と水からなるスラリーを脱水機で脱水して含有水分が40〜55容積%である脱水物を製造して湿潤粉体を構成し、当該脱水物にシリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体を添加した後に、押出し成形装置を用いて当該脱水物と当該粘土質粉体の混合物を押出し成形処理して、乾燥することなしに、当該混合物を回転炉床式還元炉に供給して、還元処理することを特徴とする請求項1記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 主として、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と水からなるスラリーを脱水機で脱水して脱水物を製造して湿潤粉体を構成し、当該脱水物にシリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体、及び、酸化金属と炭素の両方もしくは一方を含む乾燥状態の粉体を添加することにより、含有水分が40〜55容積%の混合物を製造し、当該混合物を押出し成形装置にて成形した後に、乾燥することなしに、当該混合物を回転炉床式還元炉に供給して、還元処理することを特徴とする請求項1記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 脱水機で製造した脱水物とシリカを含み、かつ、膨潤性のある粘土質粉体を混合装置にて混合した後に、押出し成形装置にて成形体を製造することを特徴とする請求項3記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 脱水機で製造した脱水物とシリカを含み、かつ、膨潤性のある粘土質粉体、及び、酸化金属と炭素の両方もしくは一方を含む乾燥状態の粉体を、混合装置にて混合した後に、押出し成形装置にて成形体を製造することを特徴とする請求項4記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 脱水機として、循環移動する濾布の上にスラリーを供給して、当該濾布とスラリーを一対のロールにて圧搾して、脱水するとともに、上ロール表面にスラッジを付着させて、これを削り取って、フレーク状の脱水物を得る装置を用いる場合において、脱水機から押出し成形装置の間で、シリカを含み、かつ、膨潤性のある粘土質粉体を当該脱水物に添加して、これを攪拌部のあるスクリュー押出し式の押出し成形装置にて、成形することを特徴とする請求項3記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- 脱水機として、循環移動する濾布の上にスラリーを供給して、当該濾布とスラリーを一対のロールにて圧搾して、脱水するとともに、上ロール表面にスラッジを付着させて、これを削り取って、フレーク状の脱水物を得る装置を用いる場合において、脱水機から押出し成形装置の間で、シリカを含み、かつ、膨潤性のある粘土質粉体、及び、酸化金属と炭素の両方もしくは一方を含む乾燥状態の粉体を当該脱水物に添加して、これを攪拌部のあるスクリュー押出し式の押出し成形装置にて、成形することを特徴とする請求項4記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- シリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体の添加比率が原料となる粉体の乾質量に対して0.1〜2質量%の比率であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- シリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体が、シリカ分を65質量%以上含有しており、かつ、当該粘土質粉体の75%以上が63ミクロン以下の粒子から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
- シリカを含み、かつ、膨潤性のある乾燥状態の粘土質粉体が、ベントナイトであることを特徴とする請求項10記載の回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006184431A JP2008013797A (ja) | 2006-07-04 | 2006-07-04 | 回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法 |
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JP2006184431A JP2008013797A (ja) | 2006-07-04 | 2006-07-04 | 回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法 |
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JP2006184431A Pending JP2008013797A (ja) | 2006-07-04 | 2006-07-04 | 回転炉床式還元炉での酸化金属の還元方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010223516A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 還元鉄を製造する回転炉床炉用原料の成型装置 |
KR101322638B1 (ko) | 2012-05-22 | 2013-10-28 | 주식회사 포스코 | 파이넥스 슬러지의 예비환원 처리 장치 및 방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1112624A (ja) * | 1997-06-27 | 1999-01-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 還元鉄製造原料の成形方法 |
JPH1112619A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-01-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 還元鉄の製造方法 |
-
2006
- 2006-07-04 JP JP2006184431A patent/JP2008013797A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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JPH1112619A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-01-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 還元鉄の製造方法 |
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